JPH05314471A - 磁気記録媒体用基板およびその製造方法ならびに磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体用基板およびその製造方法ならびに磁気記録媒体

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JPH05314471A
JPH05314471A JP14650092A JP14650092A JPH05314471A JP H05314471 A JPH05314471 A JP H05314471A JP 14650092 A JP14650092 A JP 14650092A JP 14650092 A JP14650092 A JP 14650092A JP H05314471 A JPH05314471 A JP H05314471A
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Japan
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magnetic recording
glass substrate
magnetic
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JP14650092A
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English (en)
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Fumiaki Yokoyama
文明 横山
Mamoru Kaneko
衛 金子
Ryuichi Ushio
隆一 牛尾
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
Mitsubishi Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐蝕性に優れ、ヘッドの吸着が防止でき、しか
も、ヘッドの500Å以下の浮上高さが安定して得られ
る磁気記録媒体を提供する。 【構成】最大高さ(Rmax)が500Å以下の表面粗
さを有するガラス基板の上に非磁性無電解メッキ層、磁
性層、保護層および潤滑層を順次に設けて成り、潤滑層
の最大高さ(Rmax)が500Å以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録媒体用基板お
よびその製造方法ならびに磁気記録媒体に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】薄膜金属型磁気記録媒体は、基板の上に
磁性層、保護層、潤滑層を順次に設けて構成される。そ
して、磁気記録媒体用の基板としては、表面に非磁性無
電解メッキ層(無電解NiPメッキ層)を設けたアルミ
合金基板が汎用されている。従来より、磁気記録媒体の
高密度化の要求に伴い、記録再生時におけるヘッドの磁
気記録媒体からの浮上高さを低くすることが要求されて
いる。ヘッドの安定浮上高さは、現時点では1000Å
乃至750Åが限界である。そして、一層の高密度記録
化のためには500Å以下が要求されているが、未だ達
成できていない。
【0003】ヘッドが低い浮上高さで安定に飛行するた
めには、磁気記録媒体表面にヘッドの浮上高さより大き
な突起があってはならず、そして、ヘッドの低い浮上高
さを確保するため、磁気記録媒体の表面粗さを小さくす
ることが検討されている。しかしながら、現行のウイン
チェスタータイプの磁気記録装置は、停止時にヘッドが
磁気記録媒体と接触する機構であるため、磁気記録媒体
の表面を平滑にし過ぎた場合は、ヘッドと磁気記録媒体
とが吸着現象を起こすと言う問題がある。
【0004】そこで、耐久性を確保し且つヘッドと磁気
記録媒体との吸着を防止して両者間の摩擦力を小さくす
るため、テキスチャー加工により、無電解NiPメッキ
層の表面に機械的な凹凸を設けたテキスチャー加工基板
が提案されている。しかしながら、テキスチャー加工基
板では低下し得るヘッドの浮上高さには限界があり、5
00Å以下の浮上高さは保証できない。何故ならば、テ
キスチャー加工においては、研磨テープや研磨砥粒によ
り、金属である無電解NiPメッキ層の表面を処理する
ために、バリの発生による異常突起が生じ易いからであ
る。
【0005】近時、特開昭60−136035号公報、
特開昭63−225919号公報等により、化学的にエ
ッチングしたガラス基板が提案され、更に、特開昭62
−256214号公報等により、ガラス基板の上に蒸着
やスパッタ法にてアルミニウム等から成る凹凸の金属層
を形成することが提案されている。しかしながら、特開
昭63−26931号公報等にて指摘されているよう
に、高湿条件下では、ガラス基板の端部などからアルカ
リ成分が溶出して磁性金属薄膜を腐食させると言う問題
がある。
【0006】一方、本発明者等は、先に、ガラス基板を
使用して耐蝕性に優れた磁気記録媒体を提供するため、
平滑なガラス基板に無電解NiPメッキ層を所定厚みで
設けることを提案した(特願平3−57030号)。し
かしながら、現在の技術において、表面が平滑な磁気記
録媒体は、前述したように、ヘッドの吸着あるいは吸着
にまで達しないまでも大きなスティクションを生じるた
め、実用上耐久性に問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑みなされたものであり、その目的は、耐蝕性に優れ、
ヘッドの吸着が防止でき、しかも、ヘッドの500Å以
下の浮上高さが安定して得られる磁気記録媒体用基板お
よびその製造方法ならびに磁気記録媒体を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、磁
気記録媒体用基板およびその製造方法ならびに磁気記録
媒体に関し、各発明の要旨は、次の通りである。本発明
の第1の要旨は、最大高さ(Rmax)が500Å以下
の表面粗さを有するガラス基板の上に最大高さ(Rma
x)が500Å以下の表面粗さの非磁性無電解メッキ層
を設けて成ることを特徴とする磁気記録媒体用基板に存
する。本発明の第2の要旨は、最大高さ(Rmax)が
500Å以下の表面粗さを有するガラス基板の感受性化
工程、活性化工程および無電解メッキ工程を順序に設
け、そして、各工程間には水洗工程を設けて成る上記の
磁気記録媒体用基板の製造方法において、活性化工程お
よび無電解メッキ工程の間にガラス基板の乾燥工程を設
けたことを特徴とする磁気記録媒体用基板の製造方法に
存する。本発明の第3の要旨は、最大高さ(Rmax)
が500Å以下の表面粗さを有するガラス基板の上に非
磁性無電解メッキ層、磁性層、保護層および潤滑層を順
次に設けて成り、潤滑層の最大高さ(Rmax)が50
0Å以下であることを特徴とする磁気記録媒体に存す
る。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。先ず、本
発明の磁気記録媒体用基板およびその製造方法について
説明する。本発明の磁気記録媒体用基板は、最大高さ
(Rmax)が500Å以下の表面粗さを有するガラス
基板の上に最大高さ(Rmax)が500Å以下の表面
粗さの無電解NiPメッキ層を設けて成る。そして、上
記の磁気記録媒体用基板は、最大高さが500Å以下の
表面粗さを有するガラス基板の感受性化工程、活性化工
程および無電解メッキ工程を順序に設け、そして、各工
程間には水洗工程を設けて成る製造方法において、活性
化工程および無電解メッキ工程の間にガラス基板の乾燥
工程を設けることよって製造することが出来る。
【0010】本発明において、ガラス基板は、ヘッドと
磁気記録媒体との摩擦摩耗の耐久性を向上させるため
に、最大高さが500Å以下の表面粗さを有するガラス
基板が使用される。上記のガラス基板は、鏡面仕上げさ
れたソーダライム基板またはリチウム系の結晶化ガラス
基板(例えば、日本電気硝子製の商品名「ML−5」)
等を所定の表面粗さに化学エッチングすることにより得
ることが出来る。また、結晶化と研磨により所定の表面
粗さに制御された結晶化ガラス基板(例えば、米国、コ
ーニング社の商品名「カナサイト」)をそのまま使用す
ることも出来る。なお、ガラス基板の材質は、特に制限
されず、無アルカリガラス基板を所定の表面粗さに化学
エッチングして使用することも出来る。
【0011】ガラス基板の表面粗さは、最大高さで15
0Å〜500Åの範囲がよい。好ましくは150Å〜4
00Åの範囲である。最大高さが150Å未満の場合
は、磁気記録媒体とした際にヘッドと磁気記録媒体の間
で吸着力が大きくなる。また、最大高さが500Åを越
える場合は、磁気記録媒体とした際に500Å以下の浮
上高さではヘッドが磁気記録媒体の突起に衝突する現象
を生じ、安定なヘッド浮上を確保することが出来ない。
しかしながら、前述した特開昭62−256214号公
報等にて提案された方法により、ガラス基板の上に蒸着
やスパッタ法にてアルミニウム等から成る凹凸の金属層
を形成する場合は、鏡面仕上げされたガラス基板を使用
することが出来る。
【0012】本発明の磁気記録媒体用基板は、順次、感
受性化工程、活性化工程および無電解メッキ工程を通し
て製造される。そして、通常は、感受性化工程の前に
は、脱脂工程が設けられる。また、各工程間には水洗工
程が設けられ、洗浄水としては、イオン交換水または超
純水が適宜使用される。
【0013】脱脂工程は、ガラス基板の表面を洗浄する
工程であり、例えば、成書「ガラス表面設計」(大場洋
一著、近代編集社)の「ガラスの洗浄方法」に従って行
なうことが出来る。具体的には、超純水を使用する方
法、アルカリ洗浄剤を使用する方法、酸洗浄剤を使用す
る方法、界面活性剤(洗剤)を使用する方法などが挙げ
られる。特に、中性洗剤を使用する方法は、ガラス基板
を損傷することなく十分な脱脂を行なうことが出来るの
で好ましい。
【0014】感受性化工程および活性化工程は、ガラス
基板に無電解メッキを開始させるために必要な触媒活性
を与える工程である。すなわち、ガラス基板の表面は触
媒活性がないために、無電解メッキを開始するために
は、ガラス基板の表面にAu、Pt、Pd、Ag等の貴
金属の触媒核を形成することが必要である。
【0015】上記の各工程は次のように実施される。先
ず、Sn、Ti、Pb、Hg等から成る2価の金属イオ
ンを含む溶液にガラス基板を浸漬して基板表面に2価の
金属イオンを吸着させる(感受性化工程)。次いで、前
記の触媒核となる貴金属を含む活性化処理溶液に上記の
ガラス基板を浸漬し、吸着した2価の金属イオンの還元
作用により、ガラス基板の表面に触媒核を形成させる
(活性化工程)。
【0016】本発明の感受性化工程においては、通常、
0.1〜1g/lの塩化スズ(SnCl2 )水溶液が好
適に使用され、そして、ガラス基板は、常温にて塩化ス
ズ水溶液中に0.5〜5分間浸漬される。また、本発明
の活性化工程においては、通常、0.1〜1g/lの塩
化パラジウム(PdCl2 )水溶液が好適に使用され、
そして、ガラス基板は、30〜60℃にて塩化パラジウ
ム水溶液中に0.5〜5分間浸漬される。
【0017】感受性化工程と活性化工程とは、一液タイ
プと称せられるSnCl2 とPdCl2 との混合水溶液
を使用することより同一の工程としてもよい。独立工程
とした場合は、感受性化工程の後、ガラス基板の表面を
乾燥させずに次の活性化工程に移行するならば、良好な
無電解メッキ膜が形成され易くて好ましい。
【0018】本発明の製造方法の最大の特徴は、活性化
工程および無電解メッキ工程の間にガラス基板の乾燥工
程を設けた点にある。上記の乾燥工程の意義は次の通り
である。すなわち、湿式プロセスである無電解メッキに
おいて、被メッキ物は、その表面の活性度を均一に保持
するために、通常、濡れた状態で各処理工程間を移動さ
せられる。従って、無電解メッキの常識に従うならば、
活性化工程から無電解メッキ工程へ移行するガラス基板
は、活性化工程後の水洗工程から引き上げられてそのま
ま濡れた状態で無電解メッキ工程に移行されることとな
る。
【0019】ところが、本発明者等の知見によれば、意
外にも、上記のような通常の処理では無電解NiPメッ
キ層に700Å〜2000Åのブツを含むメッキ個所が
多発し、鏡面研磨したガラス基板を使用しても最大高さ
が500Åを越えた表面粗さになり、磁気記録媒体とし
た場合にヘッドの500Å以下の低浮上が達成されない
という問題がある。斯かる技術的問題が存するが故に、
本発明のような磁気記録媒体用基板の出現が拒まれてい
たものと考えられる。
【0020】ブツの異常成長個所についてのEPMA
(X線マイクロアナライザー)分析の結果、ブツの発生
していない個所に比べてパラジウム及びスズのスペクト
ル強度が強いことが判明している。このことから、スズ
乃至パラジウムが多く吸着した個所で無電解メッキ反応
が活発に行われてブツが生成したものと推定される。
【0021】スズ乃至パラジウムが局所的に多い個所が
生成する理由は、次のように考えられる。すなわち、ガ
ラス基板に無電解メッキ処理を行う一連の工程は、基板
表面が濡れた状態で行われる。ガラス基板表面に吸着し
たスズ層ないしパラジウム層は、吸着膜厚が数十Å以下
と非常に薄く、ガラス基板の面内方向に完全な連続膜で
なく、不連続な点状の吸着状態である。しかも、ガラス
基板の表面が濡れた状態ではガラス基板との吸着力が弱
くて動き易いため、スズ又はパラジウムが局所的に不均
一に凝集し易いものと推定される。実際、パラジウム水
溶液による活性化処理後、ガラス基板表面を乾燥させる
際に未乾燥部を作意的に残して無電解メッキ処理を試み
た結果、未乾燥部にはブツが非常に多く発生する現象が
見られた。
【0022】本発明の製造方法における前記の乾燥工程
は、上記の知見に基づいて採用された工程であり、ブツ
の発生を防止する作用を奏し、本発明の磁気記録媒体用
基板を製造において最も重要な工程である。すなわち、
上記の乾燥工程においてガラス基板の表面を均一に乾燥
させることにより、ガラス基板の表面にスズ乃至はパラ
ジウム粒子を密着性良く且つ均一に吸着させることが出
来、その結果、ブツを含むメッキ個所が無い均一な表面
粗さの無電解メッキ膜を形成することが可能となる。そ
して、表面粗さ(Rmax)が500Å程度のガラス基
板を使用しても、殆ど表面粗さを変えることなく、従っ
て、更に、その上に磁性層、保護層、潤滑層を順次形成
しても、最大高さが500Å以下の磁気記録媒体が得ら
れ、500Å以下の低浮上でもヘッドが安定に飛行する
ことが可能となる。
【0023】上記の乾燥工程における乾燥方法として
は、ガラス基板を水洗後に風乾処理する方法でもよい。
しかしながら、風乾処理の場合は、支持する冶具に接触
している部位の乾燥が他より遅れて未乾燥残部が生じる
ことがある。そして、斯かる状態のまま無電解メッキ処
理を行った場合、未乾燥残部においてブツを含むメッキ
箇所が生成する。これに対し、水洗後、ガラス基板を純
水に浸漬して徐々に引き上げながら乾燥させる方法は、
未乾燥残部を生じることなくガラス基板の均一乾燥を行
なうことが出来るので好ましい。この際、純水槽の上部
にヒーターを設け、乾燥を加速させることも好ましい。
【0024】更にまた、温度を上げた温純水中からガラ
ス基板を引き上げる方法も乾燥速度を速くすることが出
来て好ましい。ただし、湯洗時の通常の温度である80
℃よりも高い温度では、乾燥速度は速くなるものの、ブ
ツを含むメッキ箇所が発生し易くなる。その理由は、ガ
ラス基板の表面を濡れた状態で比較的長時間高温に曝し
た結果、吸着したスズ乃至パラジウムがより動き易くな
って凝集するためと推定される。従って、温純水の温度
は、60℃以下にするのが好ましい。勿論、上記の他、
ヒーターを利用した通常の速い乾燥方法を採用してもよ
い。
【0025】乾燥工程で処理されたガラス基板は、次工
程の無電解メッキ工程へ移行される。この場合、無電解
メッキ工程へ移行する前に、ガラス基板を超純水に浸漬
するならば、ムラのない無電解メッキを行なうことが出
来るので好ましい。無電解メッキ工程は、公知の方法に
従って実施することが出来る。通常、市販の無電解Ni
Pメッキ浴(例えば、メルテックス(株)製「エンプレ
ートNI−4828」)が使用され、ガラス基板はメッ
キ浴中で所定時間処理される。無電解NiPメッキ浴
は、通常、PH3〜6に調製して使用され、浴温は50
〜85℃とするのがよい。
【0026】無電解NiPメッキ層の厚さは、任意に選
択し得るが、高温高湿下で良好な耐蝕性を得るために
は、1000〜20000Å、好ましくは1500〜5
000Åの範囲にするのがよい。また、ガラス基板とメ
ッキ層との密着性を高めるための通常実施されるメッキ
層形成後の熱処理は、ガラス基板の最大高さが150Å
〜500Åの場合は必要に応じて行なえばよいが、メッ
キ層の厚さを大きくした場合は、熱処理を行なう方が好
ましい。
【0027】次に、本発明の磁気記録媒体について説明
する。図1は、本発明の磁気記録媒体の一例を示す部分
断面説明図である。本発明の磁気記録媒体は、最大高さ
(Rmax)が500Å以下の表面粗さを有するガラス
基板(1)の上に少なくとも非磁性無電解メッキ層(無
電解NiPメッキ層)(2)、磁性層(4)及び保護層
(6)を順次に設けて成る磁気記録媒体であって、表面
の最大高さ(Rmax)が500Å以下であることを特
徴としたものである。図中、(3)は、磁性層(4)の
磁気特性を良好にするため、必要に応じて設けられる非
磁性下地層であり、(6)は、通常設けられる潤滑層で
ある。そして、非磁性下地層(3)、磁性層(4)及び
保護層(5)は、公知のスパッタ法によって形成するこ
とが出来る。
【0028】非磁性下地層(3)には、通常Cr、Ti
又はNiP等が使用され、Cr又はTiにはSi、V、
Cu等の元素を添加してもよい。非磁性下地層(3)厚
さは、通常500〜3000Å程度とされる。
【0029】磁性層(4)としては、Co−Cr、Co
−Cr−X、Co−Ni−X、Co−W−X等で表わさ
れるCoを主成分とするCo系合金が使用できる。ここ
で、Xとしては、Li、Si、B、Ca、Ti、V、C
r、Ni、As、Y、Zr、Nb、Mo、Ru、Rh、
Ag、Sb、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、P
t、Au、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm及びE
uよりなる群から選ばれる1種または2種以上の元素が
挙げられる。磁性層(4)の厚さは、通常300〜10
00Å程度とされる。
【0030】保護層(5)は、スパッタ法による炭素質
膜やジルコニア膜などで構成され、その他、有機シリコ
ンの塗布膜でもよい。潤滑層(6)には、パーフロロポ
リエーテル等の弗素系の液体潤滑剤や脂肪酸などの固体
潤滑剤が使用される。
【0031】本発明の磁気記録媒体において、ガラス基
板(1)の表面粗さは、前述した通り、ガラス基板
(1)の上に蒸着やスパッタ法にてアルミニウム等から
成る凹凸の金属層を形成する場合を除き、最大高さで1
50Å〜500Å、好ましくは150Å〜400Åの範
囲とするのがよい。そして、前記の各層の合計厚さは、
磁気記録媒体の表面の最大高さ(Rmax)を150〜
500Åの範囲に維持し得る厚さであるのが好ましい。
斯かる態様の磁気記録媒体は、例えば、前述した本発明
の磁気記録媒体用ガラス基板(1)の非磁性無電解メッ
キ層(無電解NiPメッキ層)(2)の上に非磁性下地
層(3)、磁性層(4)、保護層(5)及び潤滑層
(6)を順次に設け、磁気記録媒体の表面の最大高さ
(Rmax)を150〜500Åの範囲にすることによ
って構成することが出来る。なお、上記の非磁性下地層
(3)と潤滑層(6)は任意の層であり、磁気記録媒体
の表面の最大高さは、無電解NiPメッキ層(2)の上
に設けられる各層の厚さを制御することによって達成す
ることが出来る。
【0032】そして、上記の各層の厚さは、通常、次の
ような範囲とされる。すなわち、無電解NiPメッキ層
(2)の厚さは1000〜20000Å、非磁性下地層
(3)厚さは500〜3000Å程度、磁性層(4)の
厚さは300〜1000Å程度、保護層(5)の厚さ
は、50〜500Å程度、潤滑層(6)の厚さは5〜1
00Å程度とされる。
【0033】ところで、スパッタ法により、直接ガラス
基板に非磁性下地層や磁性層を形成した場合、ガラス基
板の水分の影響で磁気特性が低下し、保磁力が小さくな
ることが報告されている(「J.Appl.Phys.
67(9)」(Vol.1、1990、P.470
1))。しかしながら、本発明の磁気記録媒体用基板に
よれば、無電解NiPメッキ層の積層により、ガラス基
板の水分の影響を防止でき、保磁力の低下が防止され
る。
【0034】また、ガラス基板に導電性の無電解NiP
メッキ層を形成したことにより、従来の無電解NiPメ
ッキ層を被覆したアルミニウム基板とほぼ同様な電気抵
抗を得ることが出来る。従って、通常のスパッタ条件で
の成膜だけでなく、ガラス基板に負のバイアス電位を印
加する基板バイアス法によるスパッタ成膜が可能とな
り、負のバイアス電位を印加した状態で下引き層および
/または磁性層が成膜でき、高保磁力の磁気記録媒体も
製造することが出来る。
【0035】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施
例に限定されるものではない。なお、以下の諸例におい
て、表面粗さは、英国ランクテイラーホブソン社の触針
式粗さ計「タリステップ」を使用し、触針寸法0.2×
0.2μm、計測速度0.04mm/sec、計測倍率
20万倍、カットオフ周波数0.33Hzの条件で測定
した。また、ヘッドの浮上保証高さは、グライドテスタ
ー(日立電子エンジニアリング製「RG550」)を使
用して測定した。
【0036】実施例1 外径65mm、内径20mm、板厚0.889mmの結
晶化ガラス基板(米国コーニング社、商品名「カナサイ
ト」)を使用した。このガラス基板の表面粗さは、中心
線平均粗さ(Ra)が43Å、最大高さ(Rmax)が
420Åであった。以下の無電解メッキ処理により、上
記のガラス基板の表面にNiPメッキの成膜を行った。
【0037】先ず、上記のガラス基板を中性洗剤で脱脂
処理し、イオン交換水で水洗後(以降の水洗において使
用した水は、特に断わりがない限り、イオン交換水を意
味する)、0.3g/lのSnCl2 水溶液(浴温25
℃)に1分浸漬して感受性化処理した。次いで、ガラス
基板を水洗後、0.1g/lのPdCl2 水溶液(浴温
50℃)に1分浸漬して活性化処理し、水洗後、30℃
の超純水槽に一旦浸漬し、30mm/minの引き上げ
速度で超純水槽より引き上げた。そして、ガラス基板の
表面を均一に乾燥させた後イオン交換水槽に浸漬した。
【0038】次いで、市販の無電解NiPメッキ浴(メ
ルテックス(株)製「エンプレートNI−4828」)
中にて、PH4.5、浴温79℃の条件でガラス基板の
表面に無電解NiPメッキ膜を1500Åの厚さで形成
した。水洗後、クリーン乾燥器で150℃、1時間熱処
理を実施した。ガラス基板上の無電解NiPメッキ層の
表面粗さは、中心線粗さ(Ra)が48Å、最大高さ
(Rmax)が430Åであった。
【0039】上記のガラス基板をDCマグネトロンスパ
ッタ装置に装入し、1×10-6Torrまで真空排気し
た後、基板温度を250℃まで昇温し、アルゴン分圧5
×10-3Torrの条件下、無電解NiPメッキ層の上
面に、1000Åの下引き層(Cr)、600Åの磁性
層(CoCr12Ta2 at%)、200Åのカーボン保
護層を順次に連続して成膜して磁気記録媒体を作製し
た。磁気記録媒体の表面粗さは、中心線平均粗さ(R
a)が46Å、最大高さ(Rmax)が428Åであっ
た。
【0040】上記の磁気記録媒体のヘッド浮上保証高さ
を測定した結果、480Åの測定高さにおいてヘッドと
磁気記録媒体の突起との衝突は認められなかった。ま
た、上記の磁気記録媒体の表面にフッ素系の液体潤滑剤
(モンテフロス社製「AM2001」)を塗布して、コ
ンタクト・スタート・ストップテスト(磁気記録装置に
媒体を取り付けての繰り返しの装置起動・停止によるヘ
ッドと磁気記録媒体の耐久性テスト)を行ったが2万回
のテスト後も良好であった。更にまた、上記の磁気記録
媒体をクリーンな高温高湿槽に入れ、85℃、相対湿度
80%で504時間保持する耐蝕性テストを実施した
が、何等の変化も認められなかった。
【0041】比較例1 実施例1において、一連の無電解メッキ処理工程中の
「PdCl2 水溶液浸漬−水洗」の後の乾燥を省略し、
水洗後のガラス基板を濡れたまま無電解メッキ槽に浸漬
し、無電解メッキによるNiPメッキの成膜を行った以
外は、実施例1と同様に操作してガラス基板を得た。得
られたガラス基板上の無電解NiPメッキ層の表面粗さ
を測定した結果、中心線平均粗さ(Ra)が63Å、最
大高さ(Rmax)が1733Åであった。計測長0.
5mmにおいて最大高さ(Rmax)が500Åを超え
るピークが25個あった。上記のガラス基板を使用し、
実施例1と同様のスパッター法にて磁気記録媒体を作成
し、ヘッド浮上保証高さを測定した結果、ヘッドは18
00Åの浮上高さで突起に衝突した。
【0042】実施例2 化学強化したソーダーライムガラス基板を中性洗剤で洗
浄し、イオン交換水で水洗後、4Nのフッ化カリウムと
0.6Nのフッ酸を含む水溶液を用いて化学エッチング
処理し、ガラス基板表面に凹凸を設けた。表面粗さは、
中心線平均粗さ(Ra)が30Å、最大高さ(Rma
x)が340Åであった。実施例1と同様の無電解メッ
キ処理により、上記のガラス基板の表面にNiPメッキ
の成膜を行った。
【0043】得られたガラス基板上の無電解NiPメッ
キ層の表面粗さを測定した結果、中心線平均粗さ(R
a)が28Å、最大高さ(Rmax)が340Åであっ
た。上記のガラス基板を使用して実施例1と同様のスパ
ッター法にて磁気記録媒体を作成した。得られた磁気記
録媒体の表面粗さは、中心線平均粗さ(Ra)が30
Å、最大高さ(Rmax)が340Åであった。また、
ヘッド浮上保証高さを測定した結果、480Åの測定高
さにおいてヘッドと磁気記録媒体の突起との衝突は認め
られなかった。
【0044】比較例2 実施例2において、一連の無電解メッキ処理工程中の
「PdCl2 水溶液浸漬−水洗」の後の乾燥を省略し、
水洗後のガラス基板を濡れたまま無電解メッキ槽に浸漬
し、無電解メッキによるNiPメッキの成膜を行った以
外は、実施例2と同様に操作してガラス基板を得た。
【0045】得られたガラス基板上の無電解NiPメッ
キ層の表面粗さを測定した結果、中心線平均粗さ(R
a)が50Å、最大高さ(Rmax)が1050Åであ
った。上記のガラス基板を使用し、実施例1と同様のス
パッター法にて磁気記録媒体を作成し、ヘッド浮上保証
高さを測定した結果、ヘッドは1100Åの浮上高さで
突起に衝突した。
【0046】実施例3 実施例2において、PdCl2 水溶液での活性化処理、
イオン交換水での水洗後のガラス基板の乾燥を700W
のヒーターを使用して行った以外は、実施例2と同様に
行った。ガラス基板表面に無電解NiPメッキ層を設け
た状態の表面粗さは、中心線平均粗さ(Ra)が32
Å、最大高さ(Rmax)が352Åであった。なお、
磁気記録媒体作製後の表面粗さは、中心線平均粗さ(R
a)が31Å、最大高さ(Rmax)が360Åであっ
た。また、グライドテスターで測定したところ、480
Åのヘッド浮上高さでは磁気記録媒体との衝突が認めら
れなかった。
【0047】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、耐久性に
優れ、且つ、無電解メッキ層を設けることにより耐蝕性
に優れ、しかも、記録再生用ヘッドを500Å以下の低
浮上で安定に浮上させることが出来、従って、著しい高
記録密度を達成可能な磁気記録媒体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録媒体の一例を示す部分断面説
明図である。
【符号の説明】
1:ガラス基板 2:無電解NiPメッキ層 3:非磁性下地層 4:磁性層 5:保護層 6:潤滑層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 最大高さ(Rmax)が500Å以下の
    表面粗さを有するガラス基板の上に最大高さ(Rma
    x)が500Å以下の表面粗さの非磁性無電解メッキ層
    を設けて成ることを特徴とする磁気記録媒体用基板。
  2. 【請求項2】 最大高さ(Rmax)が500Å以下の
    表面粗さを有するガラス基板の感受性化工程、活性化工
    程および無電解メッキ工程を順序に設け、そして、各工
    程間には水洗工程を設けて成る請求項1記載の磁気記録
    媒体用基板の製造方法において、活性化工程および無電
    解メッキ工程の間にガラス基板の乾燥工程を設けたこと
    を特徴とする磁気記録媒体用基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 最大高さ(Rmax)が500Å以下の
    表面粗さを有するガラス基板の上に少なくとも非磁性無
    電解メッキ層、磁性層および保護層を順次に設けて成る
    磁気記録媒体であって、表面の最大高さ(Rmax)が
    500Å以下であることを特徴とする磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の磁気記録媒体用基板の
    非磁性無電解メッキ層の上に少なくとも磁性層および保
    護層を順次に設けて成る磁気記録媒体であって、非磁性
    無電解メッキ層の上に設けられる各層の合計厚さが磁気
    記録媒体の表面の最大高さ(Rmax)を150〜50
    0Åの範囲に維持し得る厚さである請求項3に記載の磁
    気記録媒体。
JP14650092A 1992-05-12 1992-05-12 磁気記録媒体用基板およびその製造方法ならびに磁気記録媒体 Pending JPH05314471A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6740383B2 (en) 1998-05-27 2004-05-25 Fujitsu Limited Magnetic recording medium possessing a ratio of Hc(perpendicular) to Hc(horizontal) that is not more than 0.22 and magnetic recording disk device
US7230795B2 (en) 2003-03-27 2007-06-12 Tdk Corporation Recording medium having reduced surface roughness

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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