JPH0531823U - 二層構造から成る板状工具体 - Google Patents

二層構造から成る板状工具体

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JPH0531823U
JPH0531823U JP9000891U JP9000891U JPH0531823U JP H0531823 U JPH0531823 U JP H0531823U JP 9000891 U JP9000891 U JP 9000891U JP 9000891 U JP9000891 U JP 9000891U JP H0531823 U JPH0531823 U JP H0531823U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は制振性を付与した板状工具を提供す
る。 【構成】 工具母材11を二枚積層し外縁部を密にスポ
ット溶接にして一体化し熱入温度迄加熱した後、定盤で
挟み急冷するプレス焼入等の密接性を高める熱処理を行
い歪みのない工具本体としたものを、レーザビームによ
り刃部13を形成する。歪がないので二枚の板は密接
し、摩擦により制振性が付与され共振による異常騒音の
発生が阻止される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は板状工具例えば丸鋸に発生しやすい振動に対して改良された工具体に 関する。
【0002】
【従来の技術】
大きさに対して厚みが比較的薄い本体からなる工具例えば丸鋸,切断砥石,ス リッターナイフ,突っ切りバイト等は切削時や空転時にある特定条件において本 体に共振振動が励起し、大きな騒音を発生するとともに加工面を劣化させる原因 となっていた。このような問題点を解決するものとして、特開昭60-40246号が知 られている。このものは図5,図6で示すように二枚の工具鋼の間に0.5 mmの 制振性を有するCu系材料を挟み込みシーム溶接で一体構造とした積層材料から 構成した工具である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
一般に焼入等の熱処理の有無に関わらず歪を除去した平らな2枚の円板を合わ せてスポット溶接またはシーム溶接で積層すると、溶接の数または長さが小さく 溶接部の間隔が広い場合は、溶接による歪の影響が少ないので密接性は比較的良 好で制振性も良い。しかし円板全体での溶接強度を上げるため溶接の数または長 さを大きくすると、溶接歪の影響が大きくなり、図4に示すように接触面積が減 少して制振性は返って低下することが分かった。制振性を改善するために特開昭 60-40246号では、二枚の工具鋼の間にCu材の制振性を挟んだ三層構造となし、 振動吸収性のある軟質金属を狭装することにより制振効果を大きくしたものであ る。このため制振材料費及び製作費によるコストアップはまぬがれないという問 題がある。また従来のこのような密接性の悪い工具本体の鋸の刃部を二枚重ねた 状態で加工するにはプレス抜き成形加工が行われており、レーザビームのような 高密度なエネルギービームによる加工では一層目を切断したビームは空間のある 二層目表面で広がり二層目の切断加工ができないという問題があった。 本願は従来の技術の有するこのような問題点に鑑みなされたもので、その目的 とするところは制振材を狭装することなく、且つ積層板の層間の空間をなくして 十分な制振効果を得るとともにレーザビーム加工が可能な二層構造からなる板状 工具体を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために本考案は、スポット溶接またはシーム溶接にて二 枚を張り合わせて一体化した焼入硬化能を有する鋼板からなり、プレス焼入等の 熱処理により互いの密接性を高めたものである。
【0005】
【作用】
必要な溶接強度を得るようにスポットまたはシーム溶接で一体化し、さらにプ レス焼入等の密接性を高める熱処理を行い、高温時およびまたは変態時の塑性変 形能を利用して歪を除去するので密接性が良くなり、即ち制振作用をなす接触面 積が増加して振動に対して高い制振性が得られ異常騒音の発生が阻止される。
【0006】
【実施例】
以下本考案の実施例を図1〜図3にもとづき説明する。 先ず工具母材を示す図1において、焼入可能な鋼板例えば工具鋼の円板の二枚 のそれぞれの接合面の表面酸化膜を研削により除去したあと、任意の個所特に図 のように外縁部を密にスポット溶接12にて二枚が一体化されている。この工具 母材11は焼入温度に加熱されたあと上下を定盤で挟んだ状態で急冷してプレス 焼入がなされている。
【0007】 焼入された工具母材11は図2に示すような刃部13をレーザビームのような 高密度エネルギービームで切断形成される。そして切刃が研磨される。このよう に全円周の刃部13が形成された丸鋸である。さらにこの刃部13の先端に硬質 刃材14をろう付して固着したものはチップソーであり、さらにまた工具母材1 1の図1の円形外周縁に砥粒層を固着したものは切断砥石となる。 次いで本考案のスポット溶接で二枚合わせのプレス焼入した丸鋸Aと、制振材 を狭装しスポット溶接した三枚積層の丸鋸Bと、従来の一枚板からなる丸鋸とを 比較実験した空転回転数と騒音との関係は図3に示す。
【0008】 〔実験条件〕 丸鋸寸法 鋸径φ305mm,鋸厚み3.0mm,台金厚み2.0mm 穴径25.4mm,刃数40, 外周スリット無し これによると制振性のないものは何個所かの特定回転数においてピーク値が見 られ共振していることが判る。プレス焼入によるAは熱処理による工具本体の歪 がなく二枚の密接性が良いため回転数の増加とともに単純に騒音値が増加するだ けで共振は認められない。また制振性を付与した三枚積層のBは本考案の丸鋸と 全く同じ結果であった。回転数とともに増加する騒音は風切り音の増加である。 なお、暗騒音は機械本体の騒音で、回転数とともにわずかに増加する程度であ った。
【0009】 ちなみに木材加工において丸鋸径φ305mmの通常使用回転数は3000〜5000 r.p.m.であり、この付近での実用切削試験においても切削騒音の低下と切断面の 改善が確認された。 なお、本実施例はスポット溶接で示したがシーム溶接でも可能である。また焼 処理としてはプレス焼入に限らず、プレスオーステンパ,プレス焼戻等でも密接 性は得られる。プレス焼入の場合は言うまでもなくその後に焼戻を行う。熱処理 時に雰囲気炉,真空炉,プレス加熱等の無酸素状態にして行うと密接性がより改 善される。さらに円板状工具に限らず回転するしないに関わらず板状工具で制振 性の必要な工具体に使用可能である。
【0010】
【考案の効果】
上述のように構成したので本考案は以下の効果を奏する。 プレス焼入等の密接性を高める熱処理を行うことにより工具体は、溶接部の熱 影響で加熱焼入組織となっていたものが焼戻組織に変化し金属組織的に改善され また溶接残留応力も除去されるので工具体の溶接強度があがり、歪の無い平らな 平面を保って密接するので強靱で制振性の高いものとなり、制振材を狭装した三 板積層板の工具体に劣らない良好な丸鋸を得ることができた。また空間が無いた め、従来のスポット溶接の積層板で出来なかったレーザビームによる刃部の切り 出しが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のスポット溶接した工具母材の一部を示
す図である。
【図2】本考案の丸鋸の一部を示す図である。
【図3】回転数と騒音との関係を示す図である。
【図4】従来のスポット溶接した鋸の一部の断面図であ
る。
【図5】公知の丸鋸の図である。
【図6】同丸鋸の刃部の拡大斜視図である。
【符号の説明】
11 工具母材 12 ス
ポット溶接部 13 刃部 14 硬
質刃材

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スポット溶接またはシーム溶接にて二枚
    を張り合わせて一体化した焼入硬化能を有する鋼板から
    なり、プレス焼入等の熱処理により互いの密接性を高め
    たことを特徴とする二層構造からなる板状工具体。
JP1991090008U 1991-10-07 1991-10-07 二層構造から成る板状工具体 Expired - Lifetime JP2509290Y2 (ja)

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JP2509290Y2 JP2509290Y2 (ja) 1996-08-28

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH09123018A (ja) * 1995-10-31 1997-05-13 Kansai Kogyo Kk 丸 鋸
JP2018034264A (ja) * 2016-08-31 2018-03-08 株式会社ディスコ メタルソー
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