JPH05319285A - ボールねじ式舵取り装置 - Google Patents

ボールねじ式舵取り装置

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Publication number
JPH05319285A
JPH05319285A JP4151360A JP15136092A JPH05319285A JP H05319285 A JPH05319285 A JP H05319285A JP 4151360 A JP4151360 A JP 4151360A JP 15136092 A JP15136092 A JP 15136092A JP H05319285 A JPH05319285 A JP H05319285A
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JP
Japan
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ball nut
cross shaft
ball
sector gear
elastic contact
Prior art date
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Application number
JP4151360A
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English (en)
Inventor
Masahiko Morita
全彦 森田
Tadashi Yagi
正 八木
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Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構成部品数の減少に伴う加工及び組立工数の
削減が図れる簡素な構成のプリロード付与手段を実現
し、ギアハウジングの外側への突出及び大型化に伴う周
辺部品との干渉の虞が少ないボールねじ式舵取り装置を
提供する。 【構成】 ボールナット5外側のラック歯50,50…に噛
合するセクタ歯車40を備えたクロスシャフト4の外周
に、前記セクタ歯車40の中央において外側に張り出す態
様にて板ばね10を固定する。また、ボールナット5のク
ロスシャフト4との対向部分に、該クロスシャフト4に
向けて弾接杆11を突設する。ボールナット5が中立点に
相当する移動位置にあるとき弾接杆11の先端が板ばね10
に弾接するようになし、この弾接に伴って生じる板ばね
10のばね力により、弾接杆11を介してボールナット5を
押圧し、軸心回りに回転付勢して、ボールナット5外側
のラック歯50とセクタ歯車40との噛合部に噛み合い負荷
を与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、舵輪から舵取機構への
伝動手段としてボールねじ機構を用いたボールねじ式舵
取り装置に関し、更に詳しくは、ボールねじ機構のボー
ルナットの外側に形成されたラック歯とセクタ歯車との
噛合部に、舵取機構の中立点において所定の噛み合い負
荷を与えるプリロード付与手段を備えたボールねじ式舵
取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ボールねじ式舵取り装置は、舵輪(ステ
アリングホィール)に連なるボールねじ軸と舵取機構に
連なるクロスシャフトとを、ギアハウジングの内部に互
いに交叉させて支承し、ボールねじ軸に螺合するボール
ナットの外側に形成したラック歯と、クロスシャフトの
一部に設けたセクタ歯車とを噛合させてなり、舵輪操作
に伴うボールねじ軸の回動をボールナットの軸長方向の
移動に変換し、更にこのボールナットの移動を、ラック
歯とセクタ歯車との噛合によりクロスシャフトの回動に
変換して舵取機構に伝達する構成となっており、舵輪の
回転が伝動効率に優れたボールねじ機構により減速され
て舵取機構に伝えられることから、荒れ地での走行を目
的とした4WD車両、車重が大きい大型車両に適した舵
取り装置として広く普及している。
【0003】さて、自動車の走行安定性の向上のために
は、舵取機構が中立点にある直進走行時に、舵輪にガタ
付きがなく、適度の剛性が付与されることが必要であ
る。舵輪の剛性不足に起因する直進走行時のふらつき感
は、特に、大サイズの車輪を備えた4WD車両、大型車
両に顕著に生じることから、この種の車両に装備される
ことが多いボールねじ式舵取り装置においては、中立点
における舵輪の剛性確保が重要な課題となっている。
【0004】ボールねじ式舵取り装置での舵輪のガタ付
きは、主として、ボールナット外側のラック歯とクロス
シャフトに形成されたセクタ歯車との噛合隙間(バック
ラッシ)に起因することから、組み立て段階においてラ
ック歯とセクタ歯車とを所定の予圧下にて噛合させてバ
ックラッシを解消し、中立点での舵輪剛性を確保するよ
うにしている。ところがこのようなボールねじ式舵取り
装置においても、前記噛合部での初期摩耗によるバック
ラッシの発生は避け得ず、このバックラッシの増大に伴
って初期の舵輪剛性が失われ、走行安定性の経時的な悪
化を招来する問題が残る。
【0005】この問題を解決するものとして、独国特許
公開公報No.2805800号(1979年12月13日公開)には、舵
取機構の中立点において前記ラック歯と前記セクタ歯車
との噛合部に所定の噛み合い負荷を与えるプリロード付
与手段を備えたボールねじ式舵取り装置が開示されてい
る。図10は、このボールねじ式舵取り装置の要部を示す
横断面図である。
【0006】ギアハウジング2の内部には、ボールねじ
軸3とクロスシャフト4とが、相互に適長離隔して略垂
直をなして交叉し、夫々の軸心回りでの回動自在に支持
されており、ギアハウジング2の外側へのボールねじ軸
3の突出端は、図示しない舵輪に、同じくクロスシャフ
ト4の突出端は、図示しない舵取機構に夫々連結してあ
る。ボールねじ軸3には、ギアハウジング2の内部に軸
長方向への摺動自在に収納されたボールナット5が、両
者間を循環する図示しない多数のボールを介して螺合さ
れ、該ボールナット5の外側に形成されたラック歯50が
ギアハウジング2内側のクロスシャフト4の中途に設け
たセクタ歯車40に噛合させてある。
【0007】而して、舵取りのための舵輪の操作が行わ
れた場合、まずボールねじ軸3が軸心回りに回動し、こ
の回動に応じてボールナット5が軸長方向(紙面に直交
する方向)に移動し、更に、ラック歯50とセクタ歯車40
との噛合によりクロスシャフト4が軸心回りに回動する
ことになり、このクロスシャフト4の回動が舵取機構に
伝達されて舵取りが行われる。
【0008】図10に明らかな如く、ボールナット5外側
のラック歯50とセクタ歯車40との噛合部におけるバック
ラッシを解消し、両者間に噛み合い負荷を与えるために
は、ボールナット5を軸心回りに回転させればよい。こ
の作用をなすプリロード付与手段6は、前記ボールナッ
ト5がギアハウジング2内において前記中立点に相当す
る移動位置にあるとき、該ボールナット5の側面の軸心
から離れた位置にばね力を加えて軸心回りに回転付勢す
る構成となっている。
【0009】図11は、図10のXI−XI線による拡大断面図
であり、プリロード付与手段6の構成を示している。図
示の如く従来のプリロード付与手段6は、ギアハウジン
グ2のボールナット5を囲繞する周壁に、これを内外に
貫通する装着孔2bを形成し、該装着孔2bの内奥側に円筒
状をなすガイド筒60を嵌挿し、このガイド筒60に軸長方
向への摺動自在にプランジャ61を内嵌して、これらを前
記装着孔2bの外側にねじ込み固定した有底円筒形の押え
筒62により押えつけ、該押え筒62の底面との間に介装し
た押しばね63により前記プランジャ61をギアハウジング
2の内側に向けて付勢し、この付勢によるプランジャ61
の突出長を前記ガイド筒60の端縁により制限する一方、
ギアハウジング2の内部を移動するボールナット5側面
の軸心から適長偏った位置に突起64を設けてなる。
【0010】ボールナット5の軸長方向における前記突
起64の突設位置は、該ボールナット5が舵取機構の中立
点に相当する移動位置にあるとき、ギアハウジング2の
内側に突出する前記プランジャ61の先端に整合するよう
に設定してある。而して、中立点においてボールナット
5には、突起64によるプランジャ61の押圧に伴って押し
ばね63のばね力が作用し、この作用位置が軸心から偏っ
ていることから、ボールナット5は、前記ばね力により
軸心回りに回転付勢されることになり、ラック歯50とセ
クタ歯車40との噛合部に噛み合い負荷が与えられ、舵輪
に適度の剛性が付与される。
【0011】また一方、特開昭62−210166号公報には、
前記プランジャ61をボールナット5に、前記突起64をク
ロスシャフト4に夫々設け、同様の動作をなし得る構成
としたプリロード付与手段6′を備えたボールねじ式舵
取り装置が開示されている。図12は、このボールねじ式
舵取り装置の要部を示す横断面図であり、図13は、図12
のXIII−XIII線による拡大断面図である。
【0012】これらの図に示す如くプリロード付与手段
6′は、ボールナット5の軸心から偏った位置に、セク
タ歯車40の一側のクロスシャフト4の周面に向けて開口
する装着孔5bを貫通形成し、該装着孔5b内に嵌挿された
プランジャ61を、他方の開口端に係着した止め輪65との
間に介装された押しばね63によりクロスシャフト4に向
けて付勢し、この付勢によるプランジャ61先端の突出長
さを装着孔5bの中途に設けた段部により制限する一方、
前記先端と対向するクロスシャフト4の周面の一部をボ
ールナット5側に向けて盛り上げて突起64を形成してな
る。
【0013】図13に示す如く前記突起64は、クロスシャ
フト4の周上におけるセクタ歯車40の形成範囲の中央、
即ち、中立点においてボールナット5に正対する周方向
位置に頂部を有しており、また前記プランジャ61は、ボ
ールナット5におけるラック歯50の形成域の中央、即
ち、前記中立点においてクロスシャフト4に正対する軸
長方向位置に突出せしめてあり、両者は、舵取機構が中
立点にあるとき整合し、相互に弾接するようになしてあ
る。而して、中立点においてボールナット5には、突起
64によるプランジャ61の押圧に伴って押しばね63のばね
力が作用し、この作用位置が軸心から偏っていることか
ら、ラック歯50とセクタ歯車40との噛合部に前記ばね力
に対応する噛み合い負荷が与えられる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところが、以上の如く
構成された従来のプリロード付与手段6及び6′は、ボ
ールナット5又はクロスシャフト4に夫々形成された突
起64との弾接により付勢力を発生するために、プランジ
ャ61及び押しばね63を備えると共に、ガイド筒60及び押
え筒62、又は止め輪65を備えた複雑な構成を有してお
り、更に、これらの構成部品の装着のためにギアハウジ
ング2に形成される装着孔2b又はボールナット5に形成
される装着孔5bに高精度での加工を必要とし、加工及び
組立てに多大の工数を要する難点があった。
【0015】またプリロード付与手段6においては、図
10に示す如く、ガイド筒60及び押え筒62の装着のために
ギアハウジング2の一部を外側に突出させざるを得ず、
またプリロード付与手段6′においては、図12に示す如
く、プランジャ61及び押しばね63を収納し得る装着孔5b
の形成のため、ボールナット5及びこれを収納するギア
ハウジング2の大型化が避けられない。ところが、ボー
ルねじ軸3、クロスシャフト4及びボールナット5を収
納するための前記ギアハウジング2は、舵輪から延設さ
れた舵輪軸(ステアリングコラム)の下端に位置し、配
設空間が限られたエンジンルームに配されることから、
ギアハウジング2の外側への突出及び大型化は、エンジ
ンルーム内部の他の配設部品との干渉を招来する問題が
ある。
【0016】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、構成部品数の減少に伴う加工及び組立工数の削
減が図れる簡素な構成のプリロード付与手段を実現し、
ギアハウジングの外側への突出及び大型化に伴う周辺部
品との干渉の虞が少ないボールねじ式舵取り装置を提供
することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明に係るボールねじ
式舵取り装置は、舵輪に連なるボールねじ軸に螺合する
ボールナットの外側にラック歯を、舵取機構に連なるク
ロスシャフトの中途に前記ラック歯に噛合するセクタ歯
車を夫々備え、舵輪操作に伴うボールねじ軸の回動をボ
ールナットの軸長方向の移動に変換し、この移動をクロ
スシャフトの回動に変換して舵取機構に伝達する構成を
有すると共に、舵取機構の中立点に相当する移動位置に
ある前記ボールナットを軸心回りに回転付勢して、前記
ラック歯と前記セクタ歯車との噛合部に所定の噛み合い
負荷を与えるプリロード付与手段を備えたボールねじ式
舵取り装置において、前記プリロード付与手段は、前記
クロスシャフト外周の前記セクタ歯車の形成域から離れ
た軸長方向位置に巻着され、前記セクタ歯車の中央に相
当する周方向位置に外側に張り出す凸部を有する板ばね
と、前記ボールナットの前記クロスシャフトとの対向部
に突設され、該ボールナットが前記中立点に相当する移
動位置にあるとき前記板ばねの凸部に弾接する弾接杆と
を具備することを特徴とする。
【0018】
【作用】本発明においては、ボールナットが中立点に相
当する移動位置にあるとき、クロスシャフトの外周に巻
着された板ばねのボールナット側に向けて張り出す凸部
が、前記ボールナットに突設された弾接杆に弾接して前
記板ばねのばね力が弾接杆を介してボールナットに作用
する。この作用位置がクロスシャフト側においてセクタ
歯車の形成域から離れた軸長方向位置にあり、この位置
がボールナットの軸心から偏った位置であることから、
前記ばね力がボールナットを軸心回りに回転付勢し、ボ
ールナット外側のラック歯と舵取機構に連なるセクタ歯
車との噛合部に噛み合い負荷を与える。
【0019】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面に基づい
て詳述する。図1は本発明に係るボールねじ式舵取り装
置の要部を示す側断面図、図2は図1のII−II線による
横断面図である。
【0020】図中2はギアハウジングであり、該ギアハ
ウジング2内には、ボールねじ軸3とクロスシャフト4
とが、相互に適長離隔して略垂直をなして交叉し、夫々
の軸心回りでの回動自在に支承されている。ボールねじ
軸3は、軸長方向への摺動自在にギアハウジング2の内
部に保持されたボールナット5に挿入されており、これ
らは、両者間に介在する多数のボール30,30…を介して
螺合せしめられ、ボールねじ機構を構成している。ボー
ルナット5の外側には、適宜の長さ範囲に亘ってラック
歯50が形成されており、このラック歯50は、前記クロス
シャフト4の中途に設けたセクタ歯車40に噛合させてあ
る。
【0021】ボールねじ軸3は、後述の如く入力軸8を
介して舵輪に連結されており、またギアハウジング2の
外側へのクロスシャフト4の延設端は、舵取機構に連結
されている。而して、舵取りのために舵輪の回動操作が
行われた場合、これに伴ってボールねじ軸3が回動し、
この回動が、ギアハウジング2の内部でのボールナット
5の軸長方向の移動に変換され、この移動が、ラック歯
50とセクタ歯車40との噛合部を介してクロスシャフト4
の回動に変換され、この回動が舵取機構に伝達されて舵
取りが行われる。
【0022】なお図示のボールねじ式舵取り装置は、前
述の如き舵取り動作をパワーシリンダの発生力により補
助する動力舵取装置(パワーステアリング装置)を構成
してなる。前記パワーシリンダは、ボールナット5の外
周に巻着されたシール部材5aによりギアハウジング2の
内部を軸長方向に2分割し、ボールナット5の両側に液
密に封止された一対の圧油室S1 ,S2 を形成してなる
油圧シリンダであり、両圧油室S1 ,S2 間に生じる圧
力差によってボールナット5を軸長方向に押圧し、該ボ
ールナット5の移動に応じて前述の如く行われる舵取り
を補助する構成となっている。
【0023】前記圧油室S1 ,S2 への送給油圧を制御
する油圧制御弁7は、ギアハウジング2の一側に同軸的
に連設された筒形のバルブハウジング20の内部に構成さ
れている。図1に示す如くボールねじ軸3は、バルブハ
ウジング20の連設側端部に嵌着されたスラスト軸受21に
より支持されており、該ボールねじ軸3の端部には、バ
ルブハウジング20の他側から挿入された中空の入力軸8
の先端部が適長嵌入され、これらは、入力軸8の中空部
に内挿されたトーションバー70を介して同軸的に連結さ
れている。
【0024】バルブハウジング20の外側に突出する入力
軸8の他端は舵輪に連結されており、舵輪操作がなされ
た場合、入力軸8に加わる操舵トルクに応じてトーショ
ンバー70に捩れが生じ、これに伴ってボールねじ軸3と
入力軸8との間に相対角変位が生じる。前記油圧制御弁
7は、この相対角変位を利用して油圧の給排動作をなす
公知のものであり、バルブハウジング20の内部に支承さ
れてボールねじ軸3の端部に連結された筒形のバルブボ
ディー7aと、該バルブボディー7aの内側に遊嵌された入
力軸8の外周に一体的に形成された弁体7bとを備えてな
る。
【0025】油圧制御弁7には、バルブハウジング20に
形成されたポンプポート7cを経て図示しない油圧源から
の送給油圧が導入されており、同じくタンクポート7dを
介して低圧状態に維持された油タンクに連通されてい
る。該油圧制御弁7による油圧の給排動作は、ポンプポ
ート7cを介して供給される油圧を前記相対角変位に応じ
てボールナット5両側の圧油室S1 ,S2 の一方に選択
的に振り分け、これに伴って他方の圧油室S2 ,S1 か
ら還流する油をタンクポート7dを経て油タンクに排出す
べく行われ、この動作により両圧油室S1 ,S2 間に
は、前記操舵トルクに対応する圧力差が舵輪操作の方向
に生じ、前述の如く行われる舵取りが補助されることに
なる。
【0026】図2に示す如くクロスシャフト4中途のセ
クタ歯車40は、軸長方向に傾斜した面に形成されてお
り、ボールナット5外側のラック歯50とセクタ歯車40と
の噛合隙間(バックラッシ)は、クロスシャフト4を軸
長方向に移動させることにより調節できるようになって
いる。ギアハウジング2内側のクロスシャフト4の一端
部には、該端部に対向してギアハウジング2に螺合され
た調節ねじ9の先端が突き当ててあり、該調節ねじ9の
回転に応じてクロスシャフト4を軸長方向に移動させ得
る構成となっている。この構成により、クロスシャフト
4をギアハウジング2内に支承しラック歯50にセクタ歯
車40を噛合させた後、前記調節ねじ9を回転させてクロ
スシャフト4を移動させることにより、セクタ歯車40と
ラック歯50とを適宜の予圧下にて噛み合わせる初期の噛
み合わせ調節が行える。
【0027】ところが、このような噛み合わせ調節を行
った場合においても、ラック歯50とセクタ歯車40との噛
合部には両者の摩耗に伴って経時的なバックラッシの増
大が生じ、中立点での舵輪剛性の低下を招来する問題が
ある。本発明に係るボールねじ式舵取り装置において
は、中立点における舵輪剛性の経時的な低下を補償し、
走行安定性を維持すべく、前記セクタ歯車40の形成域か
ら離れた軸長方向位置にてクロスシャフト4の外周に巻
着された板ばね10と、クロスシャフト4に向けてボール
ナット5に突設された弾接杆11とを備えたプリロード付
与手段1が構成されている。
【0028】板ばね10は、ばね鋼等の弾性に富む金属か
らなる適宜幅の薄板であり、図1に示す如く、その一端
をクロスシャフト4の外周に止めねじ12によりねじ止め
固定され、この固定端及び他方の自由端から夫々所定の
長さ部分をクロスシャフト4の外周に沿わせ、これらの
部分間に、セクタ歯車40の中央に相当する周方向位置に
おいて外向きに凸状に張り出す凸部 10aを備えてなる。
【0029】一方、前記弾接杆11は、その基部をボール
ナット5に螺合固定され、先端を半球状に加工された丸
棒であり、図1に示す如く、ボールナット5が前記移動
範囲の中央、即ち、舵取機構の中立点に相当する移動位
置にあるときクロスシャフト4の外周に正対する軸長方
向位置であって、また図2に示す如く、ボールナット5
の軸心線上にて生じるラック歯50,50…とセクタ歯車40
との噛合位置から前記板ばね10の巻着位置までの間のク
ロスシャフト4の軸方向長さに相当する長さだけボール
ナット5の軸心から偏った半径方向位置に突設されてい
る。
【0030】図3は、以上の如く構成されたプリロード
付与手段1の動作説明図である。ボールナット5が中立
点に相当する移動位置にあるとき、該ボールナット5外
側のラック歯50,50…に噛合するセクタ歯車40は、図中
に実線にて示す回転位置にあり、該セクタ歯車40の中央
に張り出す板ばね10の凸部 10aがボールナット5に正対
する。
【0031】一方このとき、ボールナット5側において
は、前述した如く突設された弾接杆11がクロスシャフト
4の外周に正対しており、該弾接杆11の先端が前記板ば
ね10の凸部 10aに弾接し、該凸部 10aが押圧されて変形
することになり、この変形に抗して生じる板ばね10のば
ね力が、図2に明らかな如く、軸心から偏った位置に突
設された前記弾接杆11を介してボールナット5に作用
し、該ボールナット5は軸心回りに回転付勢される。な
お、弾接杆11との弾接に伴う凸部 10aの変形は、板ばね
10の自由端がクロスシャフト4の外周に沿って摺動する
ことにより吸収される。
【0032】なお、前記中立点からボールナット5が移
動した場合、この移動に伴って弾接杆11の位置変化が生
じ、図中に破線にて示す如く、該弾接杆11の先端がクロ
スシャフト4に正対しないようになり、また、ラック歯
50,50…に噛合するセクタ歯車40の回転位置もまた変化
し、同じく図中に破線にて示す如く、板ばね10の前記凸
部 10aがボールナット5 に正対しないようになって、該
凸部 10aと前記弾接杆11の先端との当接が解除され、ボ
ールナット5の回転付勢は行われなくなる。
【0033】以上の如くプリロード付与手段1は、中立
点に相当する移動位置の近傍にある場合にのみボールナ
ット5を回転付勢し、ラック歯50とセクタ歯車40との噛
合部に噛み合い負荷を与え、該噛合部におけるバックラ
ッシを解消せしめて、中立点にある舵輪に適度の剛性を
付与する動作をなし、この動作は、従来のプリロード付
与手段6又は6′と全く同等のものである一方、プリロ
ード付与手段1は、クロスシャフト4に巻着された板ば
ね10と、ボールナット5に突設された弾接杆11とを構成
要素として備える簡素な構成を有し、加工及び組立工数
の大幅な削減が図れることは明らかである。
【0034】更にまた、図10に示されたプリロード付与
手段6を採用した場合の如く、ギアハウジング2の一部
に外側への突出部を設ける必要はなく、また、図12に示
すプリロード付与手段6′を採用した場合の如く、プラ
ンジャ61及び押しばね63の収納のため、ボールナット5
及びギアハウジング2が無為に大型化する虞もない。従
って、前記プリロード付与手段1の採用により、ボール
ねじ軸3、クロスシャフト4及びボールナット5を収納
するギアハウジング2が、配設空間が限られたエンジン
ルームの内部に、周辺部品との干渉の虞なく配設できる
ようになる。
【0035】なお、クロスシャフト4への板ばね10の固
定を、前述の如く止めねじ12による一側の単純なねじ止
め固定により行った場合、弾接杆11との弾接に伴う凸部
10aの変形の繰り返しにより、クロスシャフト4の周面
に沿わせた板ばね10の自由端側に浮き上がりが生じ、所
定の付勢力が得られなくなる虞がある。また、弾接杆11
との弾接に伴って止めねじ12の軸心回りに作用する偶力
により、板ばね10の自由端側にクロスシャフト4の軸長
方向へのずれが生じ、弾接杆11との正常な弾接が阻害さ
れる虞がある。このことは、図4〜図9に示す固定方法
の実施により解消できる。
【0036】図4、図6及び図8は、夫々の固定方法を
示す横断面図であり、図5、図7及び図9は、クロスシ
ャフト4の周面上にて行われる夫々の固定状態を平面展
開して示した斜視図である。これらの図中、 10bは凸部
10aの一側の固定端を、 10cは凸部 10aの他側の自由端
を夫々示している。
【0037】図4及び図5に示す第1の固定方法は、板
ばね10の固定端 10b側を、クロスシャフト4の周面に止
めねじ12によりねじ止め固定する一方、自由端 10c側に
長手方向に延びる長孔13(図5参照)を形成し、該長孔
13の形成部分に、その一面の全長に亘って板ばね10挿通
用の溝 14a(図5参照)を有する短寸のスライドガイド
14を被せ、該スライドガイド14を、これの外側から前記
長孔13に挿通せしめた止めねじ15により、クロスシャフ
ト4の周面に固定する方法である。この固定方法によれ
ば、弾接杆11との弾接に伴う板ばね10の変形は、スライ
ドガイド14に沿って長孔13の長さ範囲内にて生じる自由
端 10cの摺動により吸収し得る一方、この変形に伴う自
由端 10cの有害な浮き上がり及びずれは、スライドガイ
ド14により確実に拘束でき、プリロード付与手段1の安
定した動作が可能となる。
【0038】また図6及び図7に示す第2の固定方法
は、その一面の適宜長に亘って板ばね10挿通用の溝 16a
(図7参照)を有する長寸のスライドガイド16を用い、
これを固定端 10bと自由端 10cとの間に架け渡す態様に
て被せ、止めねじ17によりクロスシャフト4の周面に固
定する方法である。この方法においては、固定端 10bは
スライドガイド16とクロスシャフト4の周面との間に挾
持固定される一方、自由端 10cはスライドガイド16の溝
16aに沿っての摺動が可能であり、前記第1の固定方法
と同様、弾接杆11との弾接に伴う板ばね10の正規の変形
を吸収でき、またこの変形に伴う自由端 10cの有害な浮
き上がり及びずれを確実に拘束できる上、1本の止めね
じ17による固定が可能となり、部品点数の削減が図れ
る。
【0039】更に第3の固定方法は、図8に示す如く、
クロスシャフト4外周への巻着時に固定端 10b側と自由
端側 10c側とが所定長に亘って重なり合う全体長さを有
すると共に、図9に示す如く、固定端 10b側よりも狭幅
とした自由端 10c側に長さ方向に延びる長孔18を備えた
板ばね10を用い、また、クロスシャフト4外周の前記重
なりが生じる範囲に自由端 10c側と略同幅の案内溝4aを
形成して実施され、図9に示す如く、前記案内溝4a中に
自由端 10c側を嵌め込み、固定端 10b側の重なり部分を
前記案内溝4aの上部に横架する態様にて被せ、該固定端
10bをこれの外側から前記長孔18に挿通せしめた止めね
じ19により固定する方法である。即ちこの固定方法にお
いては、前記案内溝4aとこれの上側を覆う固定端 10b側
の部分とが、前記第1,第2の方法におけるスライドガ
イド14,16と同等の作用、即ち、自由端 10c側の浮き上
がり及びずれを拘束する作用をなし、プリロード付与手
段1の安定した動作が可能となる一方、スライドガイド
14,16が不要となることから部品点数の更なる削減が図
れる。
【0040】なお本実施例においては、動力舵取装置を
構成してなるボールねじ式舵取り装置について述べた
が、マニュアル式のボールねじ式舵取り装置においても
本発明の適用が可能であることは言うまでもない。また
本実施例においては、ボールナット5の外側へのねじ込
みにより弾接杆11を設けたが、ボールナット5に一体的
に弾接杆11を立設することも可能であり、更に、ボール
ナット5が中立点においてクロスシャフト4に正対する
位置に頂部を有するラック歯50を有する場合、該ラック
歯50自体を弾接杆11として利用することもできる。
【0041】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明に係るボールね
じ式舵取り装置は、クロスシャフトに巻着された板ばね
と、これの巻着部位に臨ませてボールナットに突設され
た弾接杆とを主たる構成要素とするプリロード付与手段
を備え、ボールナットが中立点に相当する移動位置にあ
るとき、前記板ばねのばね力を前記弾接杆を介してボー
ルナットに作用させて前記ボールナットを回転付勢する
構成としたから、中立点での確実なプリロード付与によ
り走行安定性の向上が図れることは勿論、構成部品数の
減少に伴う加工及び組立工数の削減が可能となり、また
ギアハウジングの外側への突出及び大型化を招来するこ
とがなく、配設空間が限られたエンジンルーム内に周辺
部品との干渉の虞なく余裕を持って配設できる等、本発
明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るボールねじ式舵取り装置の要部を
示す側断面図である。
【図2】図1のII−II線による横断面図である。
【図3】本発明に係るボールねじ式舵取り装置の動作説
明図である。
【図4】板ばねの第1の固定方法を示す横断面図であ
る。
【図5】板ばねの第1の固定方法を示す斜視図である。
【図6】板ばねの第2の固定方法を示す横断面図であ
る。
【図7】板ばねの第2の固定方法を示す斜視図である。
【図8】板ばねの第3の固定方法を示す横断面図であ
る。
【図9】板ばねの第3の固定方法を示す斜視図である。
【図10】従来のボールねじ式舵取り装置の要部を示す
横断面図である。
【図11】図10のXI−XI線による拡大断面図である。
【図12】従来のボールねじ式舵取り装置の要部を示す
横断面図である。
【図13】図12のXIII−XIII線による拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
1 プリロード付与手段 2 ギアハウジング 3 ボールねじ軸 4 クロスシャフト 5 ボールナット 7 油圧制御弁 10 板ばね 10a 凸部 11 弾接杆 40 セクタ歯車 50 ラック歯

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 舵輪に連なるボールねじ軸に螺合するボ
    ールナットの外側にラック歯を、舵取機構に連なるクロ
    スシャフトの中途に前記ラック歯に噛合するセクタ歯車
    を夫々備え、舵輪操作に伴うボールねじ軸の回動をボー
    ルナットの軸長方向の移動に変換し、この移動をクロス
    シャフトの回動に変換して舵取機構に伝達する構成を有
    すると共に、舵取機構の中立点に相当する移動位置にあ
    る前記ボールナットを軸心回りに回転付勢して、前記ラ
    ック歯と前記セクタ歯車との噛合部に所定の噛み合い負
    荷を与えるプリロード付与手段を備えたボールねじ式舵
    取り装置において、前記プリロード付与手段は、前記ク
    ロスシャフト外周の前記セクタ歯車の形成域から離れた
    軸長方向位置に巻着され、前記セクタ歯車の中央に相当
    する周方向位置に外側に張り出す凸部を有する板ばね
    と、前記ボールナットの前記クロスシャフトとの対向部
    に突設され、該ボールナットが前記中立点に相当する移
    動位置にあるとき前記板ばねの凸部に弾接する弾接杆と
    を具備することを特徴とするボールねじ式舵取り装置。
JP4151360A 1992-05-18 1992-05-18 ボールねじ式舵取り装置 Pending JPH05319285A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112022003057T5 (de) 2021-06-14 2024-05-08 Knorr-Bremse Commercial Vehicle Systems Japan Ltd. Lenkvorrichtung
JP2024066137A (ja) * 2022-11-01 2024-05-15 クノールブレムゼ商用車システムジャパン株式会社 ステアリング装置
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