JPH05320733A - ステンレス溶鋼の脱窒方法 - Google Patents
ステンレス溶鋼の脱窒方法Info
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- JPH05320733A JPH05320733A JP34621691A JP34621691A JPH05320733A JP H05320733 A JPH05320733 A JP H05320733A JP 34621691 A JP34621691 A JP 34621691A JP 34621691 A JP34621691 A JP 34621691A JP H05320733 A JPH05320733 A JP H05320733A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】VOD炉の酸素上吹き真空脱炭に伴う脱窒素に
よらない新しいステンレス溶鋼の脱窒方法を提供する。 【構成】製鋼炉で一次脱炭された粗ステンレス溶鋼をV
OD炉で酸素上吹き脱炭および真空脱炭して、低炭素ま
たは極低炭素ステンレス鋼を溶製する。引き続き低融点
スラグを形成する CaOと Al2O3の造滓剤を 20kg/溶鋼t
以上添加するとともに、Alを添加して溶鋼中のsol.Alを
0.7重量%以上の濃度に少なくとも5分間保持し、その
後酸素を上吹きして、溶鋼中のsol.Alを所定値まで酸化
除去する。 【効果】VOD炉の精錬時間を延長することなく、高い
生産性で安価に低炭素または極低炭素の低窒素ステンレ
ス鋼を製造することができる。
よらない新しいステンレス溶鋼の脱窒方法を提供する。 【構成】製鋼炉で一次脱炭された粗ステンレス溶鋼をV
OD炉で酸素上吹き脱炭および真空脱炭して、低炭素ま
たは極低炭素ステンレス鋼を溶製する。引き続き低融点
スラグを形成する CaOと Al2O3の造滓剤を 20kg/溶鋼t
以上添加するとともに、Alを添加して溶鋼中のsol.Alを
0.7重量%以上の濃度に少なくとも5分間保持し、その
後酸素を上吹きして、溶鋼中のsol.Alを所定値まで酸化
除去する。 【効果】VOD炉の精錬時間を延長することなく、高い
生産性で安価に低炭素または極低炭素の低窒素ステンレ
ス鋼を製造することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、低炭素または極低炭
素の低窒素ステンレス鋼をVOD炉で製造する際に、精
錬時間の短縮を可能にするステンレス溶鋼の脱窒方法に
関する。
素の低窒素ステンレス鋼をVOD炉で製造する際に、精
錬時間の短縮を可能にするステンレス溶鋼の脱窒方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、フェライト系ステンレス鋼は、
耐孔食性、靱性、加工性の点でオーステナイト系ステン
レス鋼より劣るが、Cr濃度を高め、Moを添加するととも
に、CとNの含有量を極めて低くすることにより、これ
らの欠点を改善することができ、オーステナイト系に匹
敵する性状のフェライト系ステンレス鋼が得られること
が知られている。また、オーステナイト系ステンレス鋼
の内でも例えばSUS321のようにTiを添加した場合、溶鋼
中のN濃度が高いと凝固途中からTiの炭窒化物が表面に
析出し、鋳片表面疵、冷延板表面疵が発生することが知
られている。
耐孔食性、靱性、加工性の点でオーステナイト系ステン
レス鋼より劣るが、Cr濃度を高め、Moを添加するととも
に、CとNの含有量を極めて低くすることにより、これ
らの欠点を改善することができ、オーステナイト系に匹
敵する性状のフェライト系ステンレス鋼が得られること
が知られている。また、オーステナイト系ステンレス鋼
の内でも例えばSUS321のようにTiを添加した場合、溶鋼
中のN濃度が高いと凝固途中からTiの炭窒化物が表面に
析出し、鋳片表面疵、冷延板表面疵が発生することが知
られている。
【0003】このため、VOD炉の操業において、ステ
ンレス溶鋼の低炭素化、極低炭素化と同時に低窒素化を
行う技術改良が行われてきた。例えば、50トンVOD炉
に複数個のポーラスプラグを設け、Ar底吹きによる強攪
拌条件下で、VOD脱炭、脱窒を行う方法 (鉄と鋼、63
巻 1977 年 No.2 、A1〜A4)、60トンVOD炉の真空容
器とその蓋との間に二重シールを設け、エヤーリーク量
を低減させて低炭素域における吸窒を防止する方法 (鉄
と鋼、63巻 1977 年 No.13、P.2077〜2086) などの改善
技術が報告されている。
ンレス溶鋼の低炭素化、極低炭素化と同時に低窒素化を
行う技術改良が行われてきた。例えば、50トンVOD炉
に複数個のポーラスプラグを設け、Ar底吹きによる強攪
拌条件下で、VOD脱炭、脱窒を行う方法 (鉄と鋼、63
巻 1977 年 No.2 、A1〜A4)、60トンVOD炉の真空容
器とその蓋との間に二重シールを設け、エヤーリーク量
を低減させて低炭素域における吸窒を防止する方法 (鉄
と鋼、63巻 1977 年 No.13、P.2077〜2086) などの改善
技術が報告されている。
【0004】しかし、VOD炉の精錬における脱窒素
は、高〜中炭素域の溶鋼で、COガス発生が活発に起こる
酸素上吹き真空脱炭期に進行するだけである。したがっ
て、VOD炉で十分な脱窒量を確保して、低窒素ステン
レス鋼を溶製するには、C濃度約 0.2重量%以上で十分
な脱炭幅をとる必要がある。このためVOD炉に装入す
る粗ステンレス溶鋼中のC濃度、すなわちVOD脱炭開
始時のC濃度を高くする必要があり、脱炭工程の時間延
長およびそれに伴う生産性の低下、製鋼コストの上昇が
避けられない。
は、高〜中炭素域の溶鋼で、COガス発生が活発に起こる
酸素上吹き真空脱炭期に進行するだけである。したがっ
て、VOD炉で十分な脱窒量を確保して、低窒素ステン
レス鋼を溶製するには、C濃度約 0.2重量%以上で十分
な脱炭幅をとる必要がある。このためVOD炉に装入す
る粗ステンレス溶鋼中のC濃度、すなわちVOD脱炭開
始時のC濃度を高くする必要があり、脱炭工程の時間延
長およびそれに伴う生産性の低下、製鋼コストの上昇が
避けられない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、VO
D炉の精錬時間を延長することなく、低炭素または極低
炭素の低窒素ステンレス鋼を溶製することにあり、その
具体的な目的はVOD炉の酸素上吹き真空脱炭に伴う脱
窒素によらない新しいステンレス溶鋼の脱窒方法を提供
することにある。
D炉の精錬時間を延長することなく、低炭素または極低
炭素の低窒素ステンレス鋼を溶製することにあり、その
具体的な目的はVOD炉の酸素上吹き真空脱炭に伴う脱
窒素によらない新しいステンレス溶鋼の脱窒方法を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、下記
〜を特徴とするステンレス溶鋼の脱窒方法にある。
〜を特徴とするステンレス溶鋼の脱窒方法にある。
【0007】 製鋼炉で一次脱炭された粗ステンレス
溶鋼を酸素上吹き真空脱炭および真空脱炭して、低炭素
または極低炭素ステンレス鋼を溶製するVOD精錬にお
いて、 VOD脱炭後のステンレス溶鋼に、低融点ス
ラグを形成する Ca0と Al2O3の造滓剤を添加重量比で 2
0kg/溶鋼t以上添加するとともにAlを添加して、 少
なくとも5分間、溶鋼中のsol.Al(酸可溶性Al)を 0.7
重量%以上の濃度に保持し、 上記保持時間経過後、
酸素を上吹きして、溶鋼中のsol.Alを酸化させて除去し
所定値まで下げる。
溶鋼を酸素上吹き真空脱炭および真空脱炭して、低炭素
または極低炭素ステンレス鋼を溶製するVOD精錬にお
いて、 VOD脱炭後のステンレス溶鋼に、低融点ス
ラグを形成する Ca0と Al2O3の造滓剤を添加重量比で 2
0kg/溶鋼t以上添加するとともにAlを添加して、 少
なくとも5分間、溶鋼中のsol.Al(酸可溶性Al)を 0.7
重量%以上の濃度に保持し、 上記保持時間経過後、
酸素を上吹きして、溶鋼中のsol.Alを酸化させて除去し
所定値まで下げる。
【0008】上記本発明のステンレス溶鋼の脱窒方法を
実施して、低炭素または極低炭素の低窒素ステンレス鋼
を製造するVOD炉の精錬工程を具体的に述べれば下記
のとおりである。
実施して、低炭素または極低炭素の低窒素ステンレス鋼
を製造するVOD炉の精錬工程を具体的に述べれば下記
のとおりである。
【0009】(1) 粗ステンレス溶鋼の溶製工程 電気炉、転炉、AOD(Ar−O2脱炭)炉などの製鋼炉を
用いて、所定量のCrまたはCr及びNiを含有する含Cr銑ま
たは含Cr、Ni銑を一次脱炭して、粗ステンレス溶鋼を溶
製する。
用いて、所定量のCrまたはCr及びNiを含有する含Cr銑ま
たは含Cr、Ni銑を一次脱炭して、粗ステンレス溶鋼を溶
製する。
【0010】粗ステンレス溶鋼のC濃度は、従来法のよ
うにVOD脱炭時の脱窒素のために1.0 重量%以上のよ
うな高い脱炭幅をとる必要がないので、低炭素または極
低炭素ステンレス鋼をVOD炉で溶製する通常の場合に
おける 0.4〜0.2 重量%にすればよい。
うにVOD脱炭時の脱窒素のために1.0 重量%以上のよ
うな高い脱炭幅をとる必要がないので、低炭素または極
低炭素ステンレス鋼をVOD炉で溶製する通常の場合に
おける 0.4〜0.2 重量%にすればよい。
【0011】(2) 脱炭工程 製鋼炉で溶製した粗ステンレス溶鋼をVOD炉に移し、
通常のVOD精錬と同様の酸素上吹き真空脱炭および真
空脱炭を行って、低炭素または極低炭素域の所定値まで
脱炭する。
通常のVOD精錬と同様の酸素上吹き真空脱炭および真
空脱炭を行って、低炭素または極低炭素域の所定値まで
脱炭する。
【0012】(3) 還元、脱窒工程 脱炭工程で得られた低炭素または極低炭素ステンレス溶
鋼に、Ca0 と Al2O3の造滓剤を 20kg/溶鋼t以上添加し
て、溶鋼全表面を溶融 CaO−Al2O3 系スラグ層で被覆す
る。
鋼に、Ca0 と Al2O3の造滓剤を 20kg/溶鋼t以上添加し
て、溶鋼全表面を溶融 CaO−Al2O3 系スラグ層で被覆す
る。
【0013】造滓材の CaOと Al2O3との添加重量比は低
融点の CaO−Al2O3 系スラグが得られるほぼ 1.0とする
のが望ましい。
融点の CaO−Al2O3 系スラグが得られるほぼ 1.0とする
のが望ましい。
【0014】その後、Alを添加して前記脱炭工程中に生
成したCr、Mnなどの金属酸化物を還元するとともに、5
分間以上、溶鋼中のsol.Alを 0.7重量%以上の濃度に保
持して、溶鋼中のsol.AlとNとを反応させて、AlNを形
成させる。そして、溶融 CaO−Al2O3 系スラグ層中にAl
Nを吸収、固定させてステンレス溶鋼を脱窒する。
成したCr、Mnなどの金属酸化物を還元するとともに、5
分間以上、溶鋼中のsol.Alを 0.7重量%以上の濃度に保
持して、溶鋼中のsol.AlとNとを反応させて、AlNを形
成させる。そして、溶融 CaO−Al2O3 系スラグ層中にAl
Nを吸収、固定させてステンレス溶鋼を脱窒する。
【0015】(4) Alの除去工程 上述の脱窒後、製品に要求される濃度まで、酸素吹精に
よってsol.Alを酸化して除去する。
よってsol.Alを酸化して除去する。
【0016】(5) 仕上工程 成分、温度調整を行う。
【0017】
【作用】本発明のステンレス溶鋼の脱窒方法の作用効果
を確認する試験を行った。即ち、VOD炉を用いて、Cr
30重量%を含有する極低炭素ステンレス溶鋼を溶製し、
CaO と Al2O3との重量比が 1.0の造滓剤を量を変えて添
加した後、Alを添加して溶鋼中のsol.Alを 1.0重量%に
保持し、脱窒後酸素を上吹きしてsol.Alを酸化除去した
ときの溶鋼中N濃度の変化を調査した。
を確認する試験を行った。即ち、VOD炉を用いて、Cr
30重量%を含有する極低炭素ステンレス溶鋼を溶製し、
CaO と Al2O3との重量比が 1.0の造滓剤を量を変えて添
加した後、Alを添加して溶鋼中のsol.Alを 1.0重量%に
保持し、脱窒後酸素を上吹きしてsol.Alを酸化除去した
ときの溶鋼中N濃度の変化を調査した。
【0018】表1に示すように、 CaOと Al2O3の造滓剤
の添加量が 10kg/溶鋼tの場合は脱窒速度が低く、10分
後でも脱窒限度値まで脱窒されていない。しかし、前記
本発明方法のように CaOとSiO2との添加量を20 kg/溶鋼
t以上とすれば、低融点の造滓材は直ちに滓化して溶鋼
表面を覆い、溶鋼中のAlとNとの反応で生成したAlNを
吸収、固定できる。したがって、脱窒は速く進行し、少
なくともAl添加後5分間保持すれば、脱窒限度値まで脱
窒することができる。また、脱窒後とsol.Alの酸化除去
後との溶鋼中N濃度はほとんど変化が認められない。こ
のことから、酸素上吹きを行ってもスラグ中に除去され
たAlNが分解して溶鋼中にNとして再溶解するようなこ
とは起こらず、脱窒効果が損なわれないことが分かる。
の添加量が 10kg/溶鋼tの場合は脱窒速度が低く、10分
後でも脱窒限度値まで脱窒されていない。しかし、前記
本発明方法のように CaOとSiO2との添加量を20 kg/溶鋼
t以上とすれば、低融点の造滓材は直ちに滓化して溶鋼
表面を覆い、溶鋼中のAlとNとの反応で生成したAlNを
吸収、固定できる。したがって、脱窒は速く進行し、少
なくともAl添加後5分間保持すれば、脱窒限度値まで脱
窒することができる。また、脱窒後とsol.Alの酸化除去
後との溶鋼中N濃度はほとんど変化が認められない。こ
のことから、酸素上吹きを行ってもスラグ中に除去され
たAlNが分解して溶鋼中にNとして再溶解するようなこ
とは起こらず、脱窒効果が損なわれないことが分かる。
【0019】
【表1】
【0020】次に、VOD炉を用いてCr28〜30重量%、
またはCr18〜21重量%を含有する低炭素および極低炭素
ステンレス溶鋼 (SUS 321 を含む) を溶製し、重量比
1.0のCaOと Al2O3との造滓剤 20 kg/ 溶鋼tおよびAlを
種々の添加量で添加して、溶鋼中のsol.Al濃度とN濃度
との関係を調査した。
またはCr18〜21重量%を含有する低炭素および極低炭素
ステンレス溶鋼 (SUS 321 を含む) を溶製し、重量比
1.0のCaOと Al2O3との造滓剤 20 kg/ 溶鋼tおよびAlを
種々の添加量で添加して、溶鋼中のsol.Al濃度とN濃度
との関係を調査した。
【0021】図1に溶鋼中のsol.Al濃度と到達N濃度と
の関係を示す。VOD脱炭後の溶鋼中N濃度はCr濃度が
高いほど高くなっているが、脱窒後の到達N濃度は、脱
窒前のN濃度とは無関係にsol.Al濃度が高くなるほど低
くなる。そして、sol.Al濃度を0.70重量%以上とするこ
とにより、N濃度 50ppm以下の低窒素ステンレス鋼を製
造することができる。
の関係を示す。VOD脱炭後の溶鋼中N濃度はCr濃度が
高いほど高くなっているが、脱窒後の到達N濃度は、脱
窒前のN濃度とは無関係にsol.Al濃度が高くなるほど低
くなる。そして、sol.Al濃度を0.70重量%以上とするこ
とにより、N濃度 50ppm以下の低窒素ステンレス鋼を製
造することができる。
【0022】
【実施例1】脱燐した溶銑を40トンAOD炉で精錬し、
脱炭した後、高炭素フェクロムを添加して一次脱炭を行
い、表2に示す組成のC 0.4重量%の粗ステンレス溶鋼
を溶製した。その後、粗ステンレス溶鋼を取鍋寸法:内
径2600mm、高さ3800mm、排気能力:300kg/hr(0.5 Torr
空気換算) 、到達真空度:0.2 Torrの80トンVOD炉に
装入し、前述した本発明のVOD炉の精錬工程にしたが
って、表2に示す組成の極低炭素、低窒素ステンレス鋼
を製造した。なお、VOD脱炭後の溶鋼の脱窒条件は下
記のとおりである。
脱炭した後、高炭素フェクロムを添加して一次脱炭を行
い、表2に示す組成のC 0.4重量%の粗ステンレス溶鋼
を溶製した。その後、粗ステンレス溶鋼を取鍋寸法:内
径2600mm、高さ3800mm、排気能力:300kg/hr(0.5 Torr
空気換算) 、到達真空度:0.2 Torrの80トンVOD炉に
装入し、前述した本発明のVOD炉の精錬工程にしたが
って、表2に示す組成の極低炭素、低窒素ステンレス鋼
を製造した。なお、VOD脱炭後の溶鋼の脱窒条件は下
記のとおりである。
【0023】重量比1.0 の CaOと Al2O3との造滓剤の添
加量: 20 kg/溶鋼t Al添加量: 12 kg/ 溶鋼t(sol.Al濃度目標値 1.0重量
%) sol.Al酸化除去開始時期:Al添加後 10 分
加量: 20 kg/溶鋼t Al添加量: 12 kg/ 溶鋼t(sol.Al濃度目標値 1.0重量
%) sol.Al酸化除去開始時期:Al添加後 10 分
【0024】
【比較例1】表2に示す組成のC 1.2重量%粗ステンレ
ス溶鋼を、VOD炉で脱窒を伴う酸素上吹き真空脱炭お
よび真空脱炭を行う従来法で精錬し、表2に示す組成の
極低炭素、低窒素ステンレス鋼を製造した。
ス溶鋼を、VOD炉で脱窒を伴う酸素上吹き真空脱炭お
よび真空脱炭を行う従来法で精錬し、表2に示す組成の
極低炭素、低窒素ステンレス鋼を製造した。
【0025】
【表2】
【0026】表3にVOD炉の精錬時間を実施例と比較
例とを対比して示す。
例とを対比して示す。
【0027】表2、3に示すように、比較例1では粗ス
テンレス溶鋼のC濃度を高くして、脱窒を伴う酸素上吹
き真空脱炭の脱炭幅を十分高くとっているので、VOD
脱炭後 50ppmの低窒素溶鋼が得られている。
テンレス溶鋼のC濃度を高くして、脱窒を伴う酸素上吹
き真空脱炭の脱炭幅を十分高くとっているので、VOD
脱炭後 50ppmの低窒素溶鋼が得られている。
【0028】一方、実施例1ではVOD脱炭によらない
脱窒方法であるため、VOD脱炭開始時のC濃度を特に
高くする必要がなく、酸素上吹き真空脱炭精錬の時間を
比較例1よりも 1.5時間短縮することができた。そし
て、VOD脱炭後の本発明の脱窒方法により、比較例1
と同レベルの低窒素溶鋼が得られている。即ち、本発明
の方法によりVOD炉の全精錬時間を従来法の約73%に
短縮することができる。
脱窒方法であるため、VOD脱炭開始時のC濃度を特に
高くする必要がなく、酸素上吹き真空脱炭精錬の時間を
比較例1よりも 1.5時間短縮することができた。そし
て、VOD脱炭後の本発明の脱窒方法により、比較例1
と同レベルの低窒素溶鋼が得られている。即ち、本発明
の方法によりVOD炉の全精錬時間を従来法の約73%に
短縮することができる。
【0029】
【表3】
【0030】
【実施例2】電気炉で一次脱炭を行い、表4に示す組成
の粗ステンレス溶鋼を溶製した。その後、実施例1で用
いたのと同じVOD炉に粗ステンレス溶鋼を装入し、前
述した本発明のVOD炉の精錬工程にしたがって表4に
示すSUS321ステンレス鋼に相当する組成の低炭素、低窒
素ステンレス鋼を製造した。VOD脱炭後の溶鋼の脱窒
条件は、実施例1と同様であり、Tiの添加は還元、脱窒
工程の後の仕上工程で行った。
の粗ステンレス溶鋼を溶製した。その後、実施例1で用
いたのと同じVOD炉に粗ステンレス溶鋼を装入し、前
述した本発明のVOD炉の精錬工程にしたがって表4に
示すSUS321ステンレス鋼に相当する組成の低炭素、低窒
素ステンレス鋼を製造した。VOD脱炭後の溶鋼の脱窒
条件は、実施例1と同様であり、Tiの添加は還元、脱窒
工程の後の仕上工程で行った。
【0031】VOD精錬後の溶鋼を連続鋳造し、鋳片手
入歩留を調査した。
入歩留を調査した。
【0032】
【比較例2】VOD脱炭後の溶鋼の脱窒を実施しなかっ
た以外は、実施例2と同様のVOD精錬を行って、SUS3
21ステンレス鋼を製造した。
た以外は、実施例2と同様のVOD精錬を行って、SUS3
21ステンレス鋼を製造した。
【0033】表5に鋳片手入歩留を実施例と比較例とを
対比して示す。
対比して示す。
【0034】表4に示すように、実施例2ではVOD脱
炭開始時の粗ステンレス溶鋼のC濃度は比較例2とほぼ
等しく、酸素上吹き真空脱炭の脱炭幅は同等であるが、
本発明の脱窒方法を実施することにより、脱炭工程の時
間を延長することなく低窒素ステンレス鋼を製造するこ
とができる。
炭開始時の粗ステンレス溶鋼のC濃度は比較例2とほぼ
等しく、酸素上吹き真空脱炭の脱炭幅は同等であるが、
本発明の脱窒方法を実施することにより、脱炭工程の時
間を延長することなく低窒素ステンレス鋼を製造するこ
とができる。
【0035】この結果、連続鋳造の凝固途中におけるTi
の炭窒化物の析出を低減することができ、表5に示すよ
うに手入歩留が向上し、手入工数を節減することができ
る。
の炭窒化物の析出を低減することができ、表5に示すよ
うに手入歩留が向上し、手入工数を節減することができ
る。
【0036】
【表4】
【0037】
【表5】
【0038】
【発明の効果】本発明方法によれば、VOD炉の精錬時
間を延長することなくステンレス溶鋼の脱窒を行うこと
ができる。したがって、オーステナイト系ステンレス鋼
に匹敵する性状の極低炭素、低窒素フェライト系ステン
レス鋼を高い生産性で安価に製造することができる。ま
た、従来と同様のVOD炉の精錬時間で、鋳片表面欠陥
の少ないTi入りオーステナイト系ステンレス鋼を製造す
ることができ、手入歩留の向上、手入工数の節減という
大きな効果が得られる。
間を延長することなくステンレス溶鋼の脱窒を行うこと
ができる。したがって、オーステナイト系ステンレス鋼
に匹敵する性状の極低炭素、低窒素フェライト系ステン
レス鋼を高い生産性で安価に製造することができる。ま
た、従来と同様のVOD炉の精錬時間で、鋳片表面欠陥
の少ないTi入りオーステナイト系ステンレス鋼を製造す
ることができ、手入歩留の向上、手入工数の節減という
大きな効果が得られる。
【図1】本発明の方法でステンレス溶鋼を脱窒したとき
の溶鋼中のsol.Al濃度と到達N濃度との関係を示す図で
ある。
の溶鋼中のsol.Al濃度と到達N濃度との関係を示す図で
ある。
Claims (1)
- 【請求項1】製鋼炉で一次脱炭された粗ステンレス溶鋼
を酸素上吹き真空脱炭および真空脱炭して、低炭素また
極低炭素ステンレス鋼を溶製するVOD炉の精錬におい
て、VOD脱炭後のステンレス溶鋼に、低融点スラグを
形成する Ca0と Al2O3の造滓剤を 20kg/溶鋼t以上添加
するとともにAlを添加して、少なくとも5分間、溶鋼中
のsol.Alを 0.7重量%以上の濃度に保持し、上記保持時
間経過後、酸素を上吹きして溶鋼中のsol.Alを酸化させ
て除去し、所定値まで下げることを特徴とするステンレ
ス溶鋼の脱窒方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34621691A JPH05320733A (ja) | 1991-12-27 | 1991-12-27 | ステンレス溶鋼の脱窒方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34621691A JPH05320733A (ja) | 1991-12-27 | 1991-12-27 | ステンレス溶鋼の脱窒方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05320733A true JPH05320733A (ja) | 1993-12-03 |
Family
ID=18381899
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34621691A Pending JPH05320733A (ja) | 1991-12-27 | 1991-12-27 | ステンレス溶鋼の脱窒方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05320733A (ja) |
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4869439A (en) * | 1987-07-03 | 1989-09-26 | Kabushiki Kaisha Tokai-Rika Denki-Seisakusho | Seat belt system |
| JP2007056372A (ja) * | 2006-10-30 | 2007-03-08 | Nippon Yakin Kogyo Co Ltd | 表面性状に優れたTi含有Fe−Cr−Ni鋼及びその鋳造方法 |
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