JPH05322016A - 車載機器のフィ−ドバック制御装置 - Google Patents

車載機器のフィ−ドバック制御装置

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JPH05322016A
JPH05322016A JP4149954A JP14995492A JPH05322016A JP H05322016 A JPH05322016 A JP H05322016A JP 4149954 A JP4149954 A JP 4149954A JP 14995492 A JP14995492 A JP 14995492A JP H05322016 A JPH05322016 A JP H05322016A
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JP4149954A
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Takayuki Sumimoto
隆行 住本
Daisaku Moriki
大策 森木
Kiyousuke Mori
匡輔 森
Minoru Kuriyama
実 栗山
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】フィ−ドバック制御に起因する実際値の変動
(ハンチング)を防止する。 【構成】例えば副変速機4の実際のギア比進度Gsが、
主変速機3のギア比進度Gmに対して設定される目標ギ
ア比進度Gstに追従するようにフィ−ドバック制御さ
れる。実際のギア比進度Gsが目標ギア比進度Gstから
大きくずれたときは、実際値としてのギア比進度Gsの
大きな変動を抑制するようにフィ−ドバック補正量が補
正されるか、あらたに設定された修正目標ラインに基づ
くフィ−ドバック制御に切換えられる。基本目標ライン
と共にあらかじめ作成、記憶された複数の修正目標ライ
ンのうち、適切に選択された目標ラインに基づくフィ−
ドバック制御が行なわれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車載機器のフィ−ドバ
ック制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の車両では、フィ−ドバック制御を
行なう車載機器が多くなっている。このよう車載機器と
しては、例えば、加速時等において駆動輪の路面に対す
るスリップ値が所定の目標スリップ値となるように駆動
輪への付与トルクをフィ−ドバック制御するトラクショ
ン制御装置、エンジンに供給する混合気の空燃比が所定
の目標空燃比となるように供給燃料量をフィ−ドバック
制御する電子制御式の燃料供給装置等、多々存在する。
【0003】そして、この目標値を、あらかじめ定めら
れた条件に基づいて変更することも行なわれている。例
えばトラクション制御装置においては路面μ(摩擦係
数)に応じて目標スリップ値が変更され、また電子式燃
料制御装置では例えばエンジン負荷やエンジン回転数に
応じて目標空燃比が変更される。
【0004】上述のように、目標値を変更する場合、急
激な目標値に起因するショック防止等の観点から、時間
の経過と共に目標値を徐々に変化させて、最終的に所望
の最終目標値となるように目標ラインを設定して、この
目標ラインに基づいて決定される目標値に追従するよう
にフィ−ドバック制御することも行なわれている。
【0005】ところで、最近の自動変速機においては多
段化が進んでおり、このため特開昭61−99745号
公報に示すように、自動変速機を、主変速機と副変速機
とから構成して、主変速機と副変速機とを同時または交
互に切換えるすなわち変速するものが開示されている。
この主変速機と副変速機は共に、多段変速歯車機構と油
圧式の摩擦要素とから構成され得る。
【0006】自動変速機を主変速機と副変速機とから構
成した場合、自動変速機全体として特定の変速を得る
際、例えば2速から3速への変速時に、主変速機と副変
速機とを共に変速させる必要を生じる場合がある。この
ような同時変速のときは、主変速機のみの変速による変
速の場合、あるいは副変速機のみの変速による変速の場
合に比して、変速ショックが問題となり易い。
【0007】このため前記公報には、主変速機と副変速
機とを同時に切換えて所定の変速を行なううときは、主
変速機の変速終了よりも先に副変速機を変速終了させ
て、すなわち副変速機の変速終了が主変速機の変速終了
よりも少なくとも遅くならないようにして、変速ショッ
クを防止することも開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、目標値
を時間の経過と共に徐々に変化させて最終的に所望の最
終目標値となるような目標ラインを設定して、この目標
ラインに基づいて得られる目標値となるようにフィ−ド
バック制御する場合、実際値が目標値から大きくずれ
て、フィ−ドバック制御により実際値を急激に目標値へ
と復帰させるような制御が行なわれることが応々にして
生じ易いものとなる。この場合、実際値の急激な変化を
防止するために目標ラインを設定したにもかかわらず、
このフィ−ドバック制御そのものに起因して実際値が急
激に変動してしまうことは好ましくないものとなる。
【0009】したがって、本発明の目的は、フィ−ドバ
ック制御用の目標値を時間の経過と共に徐々に変化させ
るようにしたものを前提として、このフィ−ドバック制
御そのものに起因して実際値が急激に変化されるのを防
止し得るようにした車載機器のフィ−ドバック制御装置
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明はその第1の構成として次のようにしてあ
る。すなわち、制御対象の制御状態を調整する調整手段
と、前記制御対象の制御状態を示す実際値を検出する実
際値検出手段と、時間の経過に応じて目標値を徐々に変
化させて最終的に最終目標値となるように設定された基
本目標ラインに基づいて基本目標値を決定する第1目標
値決定手段と、前記実際値検出手段で検出される実際値
が前記第1目標値決定手段で決定された基本目標値に追
従するように前記調整手段をフィ−ドバック制御するフ
ィ−ドバック制御手段と、前記第1目標値決定手段で決
定される基本目標値と前記実際値検出手段で検出される
実際値との偏差が所定値以上のとき、前記最終目標値と
今回の実際値と前回の実際値とに基づいて、前記制御対
象の制御状態の変化度合を抑制するように前記フィ−ド
バック制御手段によるフィ−ドバック制御量を補正する
補正手段と、を備えた構成としてある。
【0011】前記目的を達成するため、本発明はその第
2の構成として次のようにしてある。すなわち、制御対
象の制御状態を調整する調整手段と、前記制御対象の制
御状態を示す実際値を検出する実際値検出手段と、時間
の経過に応じて目標値を徐々に変化させて最終的に最終
目標値となるように設定された基本目標ライン、および
それぞれ該基本目標ラインに沿うように設定されて最終
的に前記最終目標値となるように設定された複数の修正
目標ラインを記憶した目標ライン記憶手段と、前記基本
目標ラインに基づいて基本目標値を決定する第1目標値
決定手段と、前記第1目標値決定手段により決定される
前記基本目標値と前記実際値検出手段で検出される実際
値との間に前記修正目標ラインが存在しないときは該基
本目標値を第2目標値として決定し、該第1目標値決定
手段で決定される基本目標値と前記実際値検出手段で検
出される実際値との間に前記修正目標ラインが存在する
ときは該実際値にもっとも近い修正目標ラインに基づく
目標値を第2目標値として決定する第2目標値決定手段
と、前記実際値検出手段で検出される実際値が前記第2
目標値決定手段で決定された第2目標値に追従するよう
に前記調整手段をフィ−ドバック制御するフィ−ドバッ
ク制御と、を備えた構成としてある。
【0012】前記目的を達成するため、本発明はその第
3の構成として次のようにしてある。すなわち、制御対
象の制御状態を調整する調整手段と、前記制御対象の制
御状態を示す実際値を検出する実際値検出手段と、時間
の経過に応じて目標値を徐々に変化させて最終的に最終
目標値となるように設定された基本目標ラインに基づい
て基本目標値を決定する第1目標値決定手段と、前記実
際値検出手段で検出される実際値が前記第1目標値決定
手段で決定される基本目標値に追従するように前記調整
手段をフィ−ドバック制御するフィ−ドバック制御手段
と、前記実際値検出手段で検出される実際値と前記第1
目標値決定手段で決定される基本目標値との偏差が所定
値よりも大きいときに、前記基本目標ラインに沿って最
終的に前記最終目標値をとり得るような修正目標ライン
を設定して、該修正目標ラインに基づいて第2目標値を
決定する第2目標値決定手段と、前記第2目標値決定手
段で前記第2目標値が決定されたときは、前記フィ−ド
バック制御手段が用いる目標値として、前記基本目標値
に代えて前記第2目標値とする目標値切換手段と、を備
えた構成としてある。
【0013】前記第2の構成あるいは第3の構成の場
合、修正目標ラインは、前記最終目標値に近づくほど前
記基本目標ラインに近づくように設定することができ
る。
【0014】前記第1の構成〜第3の構成のいずれの場
合も、前記所定値を、前記最終目標値に近づくほど小さ
くなるように変更することができる。
【0015】本発明の適用対象となる車載機器として
は、例えば、主変速機と副変速機とから構成されて少な
くとも特定の変速時に該主変速機と副変速機との同時切
換えが行なわれる自動変速機とすることができる。この
場合、制御対象を前記特定の変速時における副変速機と
し、前記基本目標ラインを主変速機のギア比進度に対す
る前記副変速機の目標ギア比進度として設定し、フィ−
ドバック制御手段が、前記副変速機の実際のギア比進度
が前記目標ギア比進度に追従するように該副変速機をフ
ィ−ドバック制御するものとし得る。そして、副変速機
は油圧式の摩擦要素の作動状態切換によって変速が行な
われるものとして、フィ−ドバック制御される前記調整
手段を前記摩擦要素に対する締結油圧を調整するものと
することができる。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、フィ−ドバック制御そ
のものに起因する実際値の急激な変化を防止して、目標
値を時間の経過と共に徐々に変化させるようにした利点
を最大限生かせることができる。
【0017】請求項1に記載したような構成とすること
により、フィ−ドバック補正量の補正という極めて簡単
な手法により、フィ−ドバック制御に起因する実際値の
急激な変化を防止することができる。
【0018】請求項2に記載したような構成とすること
により、あらかじめ修正目標ラインを種々の場合を想定
して複数設定することにより、実際値の急激な変化をよ
り最適に防止しつつ、基本目標ラインが非線系の場合に
も十分対応し得るものとなる。
【0019】請求項3に記載したような構成とすること
により、修正目標ラインを利用して実際値の急激な変化
を防止しつつ、修正目標ラインをあらかじめ複数記憶し
ておく必要がないので制御系の負担が軽くてすむものと
なる。特に、基本目標ラインが線系あるいはほぼ線系に
設定される場合に有利となる。
【0020】請求項4に記載したような構成とすること
により、最終目標値に近づいた時点での収束性を常に良
好なものとする上で好ましいものとなる。
【0021】請求項5に記載したような構成とすること
により、最終目標値に近づいたときの収束性を向上させ
つつ、この最終目標値付近での実際値の急激な変化を防
止する上で好ましいものとなる。
【0022】請求項6あるいは請求項7に記載したよう
な構成とすることにより、主変速機と副変速機との同時
切換により変速を行なうときの変速ショックをより効果
的に防止する上で好ましいものとなる。本発明の好まし
い態様およびその利点は、以下の実施例の説明から明ら
かとなる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面に基いて
説明するが、実施例では、少なくとも特定の変速が主変
速機と副変速機との同時切換により行なわれる自動変速
機に本発明を適用した場合を示してある。より具体的に
は、上記同時切換の際に、副変速機の実際のギア比進度
が、主変速機のギア比進度をパラメ−タとして設定され
た目標ギア比進度ラインに基づく目標ギア比進度に追従
するようにフィ−ドバック制御する場合を示してある。
なお、本発明の適用対象となる他の車載機器について
は、最後にまとめて述べることとする。多段変速歯車機構 図1に図示のように、エンジン1の出力は、トルクコン
バータ2と主変速機3と副変速機4とからなる自動変速
機ATを介して駆動輪ヘ伝達される。図2に図示のよう
に、トルクコンバータ2は、エンジン出力軸1aに結合
されたポンプ20と、ポンプ20に対向状に配設された
タービン21と、ポンプ20とタービン21間に配設さ
れたステータ22とを備えている。このステータ22
は、一方向クラッチ23を介して、自動変速機ATのケ
ース5に一体化された固定軸24上を回転するように構
成してある。前記一方向クラッチ23は、ステータ22
がポンプ20と同一方向ヘ回転するのを許容し、その逆
方向への回転を禁止するものである。
【0024】前記タービン21にはトルクコンバータ2
の出力軸2aが結合され、この出力軸2aとポンプ20
との間にはロックアップクラッチ25が設けられてい
る。ロックアップクラッチ25は、トルクコンバータ2
内を循環する作動油の油圧により常時クラッチ締結方向
(ロックアップ方向)に付勢され、同時に外部から供給
される開放用油圧により開放状態に保持され、この開放
用油圧をドレンすることでエンジン出力軸1aとコンバ
ータ出力軸2aとが直結状にロックアップされるように
構成してある。
【0025】前記主変速機3について説明すると、主変
速機3は、前段遊星歯車機構3Aと後段遊星歯車機構3
Bとを備えており、前段遊星歯車機構3Aは、サンギヤ
30とピニオンギヤ31とリングギヤ32の3つのギヤ
要素と、プラネタリキャリヤ34とで構成してある。後
段遊星歯車機構3Bほ、サンギヤ35とピニオンギヤ3
6とリングギヤ37の3つのギヤ要素と、プラネタリキ
ャリヤ38とで構成してある。前記キャリヤ34とサン
ギヤ35とが結合され、またサンギヤ30とキャリヤ3
8とが結合され、キャリヤ38は、主変速機3の出力軸
3aに結合されている。
【0026】前記コンバータ出力軸2aは、第1クラッ
チK1を介してリングギヤ32と給合されるとともに第
2クラッチK2を介してリングギヤ37と結合されてい
る。前記主変速機3には、ケース5に固定された3つの
ブレーキ、すなわち第1ブレーキB1と、第2ブレーキ
B2と、第3ブレーキB3とを備えている。摩擦締結要
素であるブレーキB1、B2、B3及びクラッチK1、
K2の締結・開放状態の組み合わせによって、前進3
段、後進1段の変速段を達成し得るように構成され、こ
れら以外に、一方向クラッチOWC1、OWC2も設け
られている。
【0027】前記副変速機4について説明すると、副変
速機5は、サンギヤ40とピニオンギヤ41とリングギ
ヤ42の3つのギヤ要素と、プラネタリキャリヤ43と
からなる遊星歯車機構で構成されている。リングギヤ4
2は副変速機4の入力軸4aに結合され、この入力軸4
aは主変速機3の出力軸3aにギヤ44を介して結合さ
れ、またキャリヤ43は副変速機4の出力軸4bに結合
されている。副変速機4は、ケース5に固定されたブレ
ーキBOを備え、このブレーキB0とクラッチKOを介
して、サンギヤ40とリングギヤ42とが結合されてい
る。摩擦締結要素であるブレーキBOとクラッチK0の
締結・開放状態の組み合わせによって高速段(H)と低
速段(L)とを達成し得るように構成され、これら以外
に、一方向クラッチOWCOも設けられている。
【0028】前記自動変速機ATは、ブレーキB1、B
2、B3、B0およびクラッチK1、K2、KOの締結
・開放状態の組み合わせによつて、図3に示すように、
後進1段以外に、前進5段の変速態様を達成可能であ
り、図中○印は締結作動を示す。また、前記前進5段の
変速態様と、主変速機3および副変速機4の変速段と、
ギヤ比との関係は例えば図4に示す通りである。
【0029】油圧回路 次に、前記自動変速機ATの油圧回路の構成について説
明する。図5、図6に図示のように、オイルポンプ(図
示略)で発生したライン圧PLは、ライン圧油路57か
らマニュアルバルブ50に供給されるが、このマニュア
ルバルブ50は、シフトレバーに連結されていて、シフ
トレバーの操作により、ニュートラル位置(N)、パー
キング位置(P)、リバース位置(R)、ドライブ位置
(D)に切り換え可能であり、これらの位置に対応する
ドレン圧、Rレンジ圧、Dレンジ圧、(但し、これらレ
ンジ圧の圧力自体は、ライン圧PL に等しい)を夫々対
応するポートヘ供給するように構成してある。
【0030】前記主変速機3の摩擦締結要素であるブレ
ーキBl、B2、B3および、クラッチK1、K2の油
圧系について説明すると、図5に図示のように、3つの
シフトバルブ51、52、53と2つの圧力制御バルブ
54、55とが設けられ、各シフトバルブ51、52、
53において、スプールに4つのランドが形成され、ス
プールはスプリング58により左方へ付勢されており、
左端部の油室56はON/OFF型ソレノイド弁SOL
A、SOL B、SOL Cを介してライン圧PL が供給され、
これらソレノイド弁がONのときには油室56の油圧が
ドレンされて、シフトバルプ51、52、53は夫々の
上半部に図示の位置となる。また、これらソレノイド弁
がOFFのときには、油室56にライン圧PL が供給さ
れて夫々の下半部に図示の位置となる。
【0031】前記ブレ−キB1には、Dレンジ圧油路6
0から、シフトバルブ52、油路61、シフトバルブ5
3、油路62を介してDレンジ圧を供給可能である。前
記ブレーキB2には、Dレンジ圧油路60から、シフト
バルブ52、油路64、シフトバルブ51、油路65、
シフトバルブ53、油路66を介してDレンジ圧を供給
可能である。また、ブレーキB2には、Rレンジ圧油路
68から、シフトバルブ51、油路69、シフトバルブ
53、油路66を介してRレンジ圧を供給可能である。
前記ブレーキB3には、Dレンジ圧油路60から、シフ
トバルブ51、油路70、圧力制御バルブ55、油路7
1を介してDレンジ圧を供給可能である。前記クラッチ
K1には、ライン圧油路57から、シフトバルブ52、
油路72、シフトバルブ53、油路73、圧力制御バル
ブ54、油路74を介してライン圧PL を供給可能であ
る。前記クラッチK2には、Dレンジ圧油路60から、
油路75を介してDレンジ圧を供給可能である。但し、
図中、符号77、78はオリフィス、×印はドレンボー
トである。
【0032】更に、前記油路62、66、75には、エ
ンジントルクに対応するモジュレータ圧PM を受けるア
キュムレータ63、67、76が夫々接続されている。
前記各圧力制御バルブ54、55において、スプールに
は2つのランドが形成され、スプールはスプリング80
により左方ヘ付勢され、また左端の油室82はオリフィ
ス83を有する油路85を介して出力ポート84に接続
され、スプリング80を収容した油室81にはRed圧
(一定圧)をリニアソレノイド弁86で調圧した制御圧
PC が油路87を介して供給される。この制御圧PC に
より出力ポート84の油圧(ブレーキB3やクラッチK
1ヘ供給する油圧)を制御するように構成してある。但
し、前記圧力制御バルブ54、55は、夫々の入力ポー
トに油圧が供給された時には圧力制御した油圧を出力ポ
ート84に供給し、また夫々の入力ポートの油圧がドレ
ンされた時には出力ポート84の油圧もドレンさせるよ
うに構成してある。
【0033】前記副変速機4の摩擦締結要素であるブレ
ーキBOとクラッチKOの油圧系について説明すると、
図6に図示のように、前記シフトバルブ51、52、5
3と略同様の構成の2つのシフトバルブ90、91が設
けられ、各シフトバルブ90、91において、スプール
はスプリング92により左方へ付勢され、またスプリン
グ収容室はドレンされ、また左端の油室93にはON/
OFF型のソレノイドバルブSOL D、SOL Eを介してラ
イン圧PL を供給可能に構成してある。
【0034】前記ブレーキBOには、ライン圧油路57
から、シフトバルブ90、油路94、シフトバルブ9
1、油路95を介してライン圧PL を供給可能である。
クラッチKOには、ライン圧油路57から、シフトバル
ブ90、油路97、シフトバルブ91、油路98、油路
99を介してライン圧PL を供給可能である。但し、ソ
レノイドバルブSOL Dを0Nにすることで、クラッチK
Oには、ライン圧油路57から、シフトバルブ90、油
路97、シフトバルブ91、リニアソレノイド弁100
が介装された油路101、油路99を介してリニアソレ
ノイド弁100で調圧した油圧を供給可能であり、且つ
ソレノイドバルブSOL D、Eを共にONにすることで、
クラッチKOの油圧を油路101を介してドレンさせる
ことが可能である。尚、図中符号102、103、10
4はオリフィスであり、×印はドレンポ―トであり、前
記油路95には前記モジュレータ圧PM を受けるアキュ
ムレータ96が接続されている。
【0035】前記自動変速機ATに関するレンジ及び変
速段と、シフトバルブ51、52、53、90、91の
位置つまりソレノイド弁SOL A〜SOL EのON、OFF
のソレノイドパターンと、摩擦締結要索(K1、K2、
B1、B2、B3、KO、BO)の締結パターンとの関
係は、図7に図示の通りである。前記主変速機3に関す
る変速段と、ソレノイド弁SOL A〜SOL CのON、OF
Fのソレノイドパターンと、摩擦締結要素(K1、K
2、B1、B2、B3)の締結パターンとの関係は、図
8に図示の通りであり、図中の2速(A)、2速
(B)、3速(A)の変速段は、補肋的な変速段であ
り、またニュートラルレンジ(N)とパーキングレンジ
(P)のときにクラッチK1を締結するのは、走行レン
ジやリバースレンジヘの切り換えの応答牲を高める為で
ある。
【0036】制御系 次に、前記自動変速機ATを制御する為の制御系につい
て説明する。図9に示すように、自動変速機ATを制御
するコントロールユニット120に対して、入力信号と
して、タービン出力軸2aの回転速度を検出する第1セ
ンサ110の検出信号と、主変速機3の出力軸3aの回
転速度を検出する第2センサ11lの検出信号と、副変
速機4の出力軸4bの回転速度を検出する第3センサ1
12の検出信号と、シフトレバー113に設けられた複
数のスイッチで検出される各レンジに対応するシフト信
号と、エンジン1のスロットルバルブの開度を検出する
スロットル開度センサ114からのスロットル開度信号
TVOと、車速センサ115からの車速信号SDと、そ
の他ブレーキスイッチなどからの検出信号が入力され
る。前記第1〜第3センサ110〜112は、例えば電
磁ピックアップ式のセンサであり、図2に図示してあ
る。
【0037】前記コントロールユニット120から、ソ
レノイドバルブSOL A〜SOL Eに対して駆動信号が出力
されるとともに、リニアソレノイド弁86、100、1
16に対して駆動パルス信号が出力される。但し、リニ
アソレノイド弁116は、前記モジュレータ圧を調整す
る為のものである。このコントロールユニット120
は、入力信号を必要に応じてA/D変換するA/D変換
器、複数の波形整形回路、入力出力インターフェース、
マイクロコンピュータ、複数の駆動回路などを備えてお
り、前記マイクロコンピュータのROMには、車速とス
ロットル開度とをパラメータとする―般的な変速マッ
プ、種々の入力信号と変速マップとに基づく変速制御の
制御プログラム(但し、レンジや変速段と対応させた前
記ソレノイドパターンを含む)などが予め入力格納され
ている。但し、前記変速制御の制御プログラムには、後
述の変速制御も含まれるものとする。
【0038】変速制御の概要 次に、変速制御の点について説明するが、実施例では、
2速と3速との間での変速が主変速機3と副変速機4と
を共に同時切換(変速)するものとなるが、変速ショッ
クがより問題となるシフトアップ時となる2速から3速
への変速時を特定の変速時としてあり、他の変速は既知
のようにして行なわれる。上記特定の変速となる2速か
ら3速への変速についての変速制御について、その概略
を図10を参照しつつ説明する。
【0039】2速から3速への変速時には、先ず主変速
機3の変速が開始されるが、この2速から3速への変速
に際しては、主変速機3用の第3ブレ−キB3が締結さ
れ、副変速機4のクラッチKOが締結解除されるもので
ある。図10では、変速指令されてから、主変速機3用
の第3ブレ−キB3(のピストン)の無効ストロ−ク分
だけ遅れて当該第3ブレ−キB3の締結油圧が立ち上が
る。この第3ブレ−キB3に対する締結油圧は、例えば
スロットル開度に応じたものに設定されて(図15参
照)、変速開始から終了までフィ−ドフォワ−ド制御さ
れる。
【0040】主変速機3の実際のギア比進度Gmが所定
値Gmo(例えば5%)になると、副変速機4の変速が
開始される。副変速機4の変速は、当初の所定時間TS
oについては、クラッチKOの締結油圧Pkoをフィ−
ドフォワ−ド制御することにより行なわれる(図16参
照)。この当初のフィ−ドフォワ−ド制御によって、ク
ラッチKOの締結油圧は、P3 からP4 へと低下され、
このP4 が、後述するフィ−ドバック制御の初期値(フ
ィ−ドフォワ−ド制御の最終値)となる。
【0041】副変速機4についてのフィ−ドフォワ−ド
制御が終了されると、クラッチKOの締結油圧Pko
が、副変速機4の変速が終了するまでフィ−ドバック制
御される。このフィ−ドバック制御は、副変速機4の実
際のギア比進度Gsが所定の目標値としての目標ギア比
進度Gst となるように行なわれる。この目標値Gst
は、図17に示すように、主変速機3のギア比進度が1
00%となる前のGm1(例えば90%)になったとき
に、副変速機4のギア比進度Gsが100%となるよう
に(副変速機4が変速終了するように)設定されてい
る。
【0042】ギア比進度について説明すると次の通りで
ある。先ず、主変速機3を例にして説明すると、主変速
機3の入力回転数となるコンバ−タ出力軸2aの回転数
をNmiとし、主変速機3の出力回転数となる出力軸3
bの回転数をNmoとすると、主変速機3の実際のギア
比Grは次式の通りである。 Gr=Nmi/Nmo また、変速開始前のギア比(ギア比進度=0%)をGr
s、変速終了時のギア比をGre(ギア比進度=100
%)とすると、現在のギア比進度Gmは次式の通りであ
る。 Gm=(Grs−Gr)/(Grs−Gre) 副変速機4についてのギア比進度Gsも同様にして設定
され、図10では、副変速機4の入力軸4aの回転数を
Nsi、出力軸4bの回転数をNsoとして示してあ
る。
【0043】変速制御の詳細 次に、図11〜図12に示すフロ−チャ−トを参照しつ
つ、変速制御の詳細について説明する。なお、以下の説
明でQはステップを示す。先ず、図11のQ1におい
て、各センサからの信号、少なくともスロットル開度T
VOと車速とが読込まれる。Q2において、スロットル
開度と車速とをパラメ−タとして設定された変速特性に
基づいて、変速を行なうか否かの判定が行なわれる。
【0044】Q3において、Q2での判定結果が2速か
ら3速の変速時であるか否かが判別される、このQ2の
判別でNOのときは、変速なしかあるいは2速から3速
への変速ではない既知の通常態様での変速実行のときで
あり、このときは本発明での変速制御とは無関係なので
Q1へ戻る。
【0045】Q3の判別がYESのときは、Q4におい
てタイマTOが始動される。この後、Q5において、図
15に示すマップを照合して、タイマ値TOに基づいて
主変速機3用の基本制御値PB3が読込まれ、Q6におい
て当該基本制御値PB3が出力される。なお、この基本制
御値PB3は、第3ブレ−キB3の締結油圧に対応した電
圧信号とされている。
【0046】Q7においては、主変速機3の実際のギア
比進度Gmが読込まれる(算出される)。この後、Q8
において、実際のギア比進度Gmが、副変速機4の変速
を開始時期となる所定値Gmo(図10参照)よりも大
きいか否かが判別される。Q8の判別でNOのときは、
副変速機4の変速を開始すべき時期に到達していないの
で、Q5に戻り、主変速機3の変速のみが進行されてい
く。
【0047】Q8の判別でYESのときは、P9におい
て、主変速機3の実際のギア比進度Gmが100%未満
であるか否かが判別される。当初は、このQ9の判別が
NOとなってQ10へ移行し、Q10では、主変速機3
の実際のギア比進度Gmが97%未満であるか否かが判
別される。
【0048】当初はQ10の判別がYESとなって、図
12のQ21へ移行する。Q21では、タイマTSが0
であるか否かが判別され、このQ21の判別でYESの
ときは、Q22でタイマTSが始動された後、Q23で
フラグが0にリセットされて、Q24へ移行する。ま
た、Q21の判別でNOのときは、Q22、Q23を経
ることなくQ24へ移行する。
【0049】Q24では、タイマTSのカウント値が、
TSoよりも小さいか否か、すなわち図10に示すよう
に副変速機4をフィ−ドフォワ−ド制御する期間内であ
るか否かが判別される。当初は、Q24の判別がYES
となって、Q25へ移行する。Q25では、図16に示
すように、タイマTSのカウント値に基づいて、副変速
機4(のクラッチKO)に対する基本制御値Pkoが設
定される。そして、Q36において、この基本制御値P
koが出力される。
【0050】Q24での判別がNOのときは、副変速機
4のフィ−ドバック制御を行なうときである。このとき
は、先ずQ26において、副変速機4の実際のギア比進
度Gsが読込まれる(算出される)。この後、Q27に
おいて、フラグが1であるか否かが判別される。Q27
へ移行した最初のときは、Q23でのフラグの0リセッ
トからして、Q27での判別がNOとなる。このQ27
での判別がNOのときは、Q28において、前述の副変
速機4のフィ−ドフォワ−ド制御の最終値が学習制御に
よって補正、適正化され後、Q29へ移行するが、この
Q28を経ることによってフラグが1にセットされる。
なお、Q28での学習制御は本発明とは直接関係ないの
で、その詳細な説明は省略する。
【0051】Q29では、副変速機4の実際のギア比進
度Gsが100%未満であるか否かが判別される。当初
は、Q29の判別での判別がYESとなって、Q30へ
移行する。Q30では、図17に示す基本目標ギア比進
度を設定したマップを照合して、主変速機3の実際のギ
ア比進度Gmに対する副変速機4の目標ギア比進度Gs
t が決定される。
【0052】次いで、Q31において、目標ギア比進度
Gst から副変速機4の実際のギア比進度Gsを差し引
いて、ギア比進度の偏差△Gsが算出される。この後、
Q32において、Q31で算出された偏差△Gsを図1
8に示すマップに照合して、フィ−ドバック補正量△P
FBが決定される。
【0053】この後、Q33において、後述するよう
に、副変速機4のギア比進度Gsの急激な変動を防止す
るために上記フィ−ドバック補正量△PFBが補正され
て、フィ−ドバック補正量の最終値△Pkoが決定され
る。
【0054】Q33の後、Q34において、主変速機3
の実際のギア比進度Gmを図20に示すマップに照合し
て、フィ−ドバック制御用の基本制御値Pko(Gm)
が決定される。ひきつづき、Q35において、上記基本
制御値Pko(Gm)にフィ−ドバック補正量(最終
値)△Pkoを加算して、最終制御値Pkoが算出され
る。そして、Q35で設定された制御値Pkoが、Q3
6において出力される。
【0055】副変速機4の変速が進行してそのギア比進
度Gsが大きくなると、やがてQ29の判別がNOとな
る。このときは、副変速機4の変速が完了したときで、
Q37においてタイマTSが0にリセットされ、Q38
においてフラグが0にリセットさた後、Q5へ戻る。ま
た、主変速機3のギア比進度が97%になっても副変速
機4の変速が終了しないときは、Q10の判別がNOと
なって、このときはQ12において副変速機4の変速を
強制的に終了させた後、Q37へ移行する。
【0056】主変速機3の変速がさらに進行して、その
実際のギア比進度Gmが100%を越えると、Q9の判
別がNOとなって、Q11での学習制御が行なわれた
後、Q1へ戻る。Q11での学習制御は、主変速機3の
目標時間を学習補正する等のことが行なわれるが、本発
明とは直接関係ないのでその説明は省略する。
【0057】フィ−ドバック補正量の補正(Q33) 次に、前記Q33で行なわれるフィ−ドバック補正量△
PFBを補正して△Pkoを得るための処理について、図
13、図14を参照しつつ説明するが、このQ33での
処理は、副変速機4のフィ−ドバック制御に起因して生
じようとする副変速機4のギア比進度Gsの急激な変動
を防止するためになされる。この図14は、図17を部
分的に拡大して示すもので、図中実線が図17に対応し
た基本ギア比進度ラインを示し、副変速機4の実際のギ
ア比進度Gsは、A点からB点へと変化した場合を示し
ている。
【0058】以上のことを前提として、図13のQ10
1において、副変速機4の現在の制御状態を示す図14
でのB点の座標位置(M2,S2)が読込まれる。次い
で、Q102において、前述の偏差△Gsの絶対値が所
定値Hよりも大きいか否かが判別される。なお、この所
定値Hは、図20に示すように、主変速機3のギア比進
度Gmが大きくなるほど小さくなるように設定される。
【0059】上記Q102の判別でYESのときは、上
記現在位置(M2,S2)が、基本目標ギア比進度ライ
ンから大きくずれているときである。このときは、Q1
03において、ここに示す式にしたがって、今回の座標
位置(M2,S2)となるB点から最終目標値の座標位
置(MT,ST)に向かう方向θ2(図14において、
B点と最終目標値の座標位置(MT,ST)とを結ぶ一
点鎖線の修正目標ラインの傾き)が算出される。また、
Q104において、前回の座標位置(M1,S1)であ
るA点から今回の座標位置(M2,S2)であるB点へ
向かう方向θ1(図14において、A点とB点とを結ぶ
破線の傾き)が算出される。
【0060】その後、Q105において、上記θ2がθ
1よりも大きいか否かが判別される。このQ105でY
ESのときは、副変速機4のギア比進度Gsの進行をよ
り速くした方が最終目標値へより滑らかに移行できるこ
とを意味する。したがって、このときは、Q106にお
いて、フィ−ドバック補正量△PFBから所定値α(α>
0)を差し引いて補正されたフィ−ドバック補正量△P
koを得る。また、Q105の判別でNOのときは、副
変速機4のギア比進度Gsの進行をより遅くした方が最
終目標値へより滑らかに移行できるときであり、このと
きはQ107において、上記△PFBから所定値αを加算
して、補正されたフィ−ドバック量△Pkoを得る。
【0061】前述のQ102の判別でNOのときは、基
本目標ラインに応じたフィ−ドバック制御を行なえばよ
いときであり、このときはQ109において、△PFBが
そのまま最終的なフィ−ドバック補正量△Pkoとして
設定される。Q106、Q107、Q109の後は、そ
れぞれQ108に移行して、今回の座標位置を示す(M
2,S2)が、前回座標位置(M1,S1)として更新
される。勿論、Q106、Q107、あるいはQ109
での△Pkoが、Q35でのフィ−ドバック補正量とし
て用いられる。なお、Q106、Q107での所定値α
は、一定値でもよいが、θ2とθ1との偏差が大きいほ
ど大きくなるように設定することもできる。
【0062】修正目標ラインの設定 図14のB時点において、図14一点鎖線で示す傾きθ
2の修正目標ラインを設定して、B点から後は当該修正
目標ラインの基づいて得られる目標値に追従するように
フィ−ドバック制御を行なうようにしてもよい。なお、
実際のギア比進度Gsが基本目標ライン付近に再び収束
したら、当該基本目標ラインに基づくフィ−ドバック制
御へと復帰されることになる。
【0063】上述のB点での修正目標ラインの設定に基
づくフィ−ドバック制御を、図21に示してあり、この
図21での制御内容は、Q32、Q33の制御内容に置
き換えて行なわれる。先ず、Q121において、現在の
座標位置(M2,S2)が読込まれ(Q101と同
じ)、次いでQ122において、Q30での偏差△Gs
の絶対値が所定値Hよりも大きいか否かが判別される
(Q102と同じ)。
【0064】Q122の判別でYESのときは、Q12
3において、図14一点鎖線で示す修正目標ラインがあ
らたに設定される。この後は、修正目標ラインに基づい
て目標ギア比進度Gstが決定され(Q124)、この目
標ギア比進度Gstから実際のギア比進度Gsを差し引く
ことにより偏差△Gsが算出され(Q125)、この偏
差△Gsに基づいて、フィ−ドバック補正量△PFBが決
定される(Q126)。この後、Q127において△P
FBが最終的なフィ−ドバック補正量△Pkoとして設定
された後、現在の座標位置(M2,S2)が前回の座標
位置(M1、S1)として更新される。
【0065】前記Q122の判別でNOのときは、Q1
29において、基本目標ラインに基づく目標値と実際の
ギア比進度Gsとの偏差(Q31での偏差)に基づいて
△PFBが決定された後、前述のQ127へ移行する。
【0066】なお、Q122の判別でYESのとき、最
新の修正目標ラインに基づく目標値と実際のギア比進度
Gsとの偏差の絶対値が所定値よりも大きいか否かを判
別して、この判別でYESのときは再度あたらしい修正
目標ラインを設定し直すようにしてもよい。
【0067】複数の修正目標ラインの記憶 次に、図17に示すような基本目標ラインの他に、複数
の修正目標ラインをあらかじめ作成、記憶して、現在の
制御状態に応じてどの目標ラインを用いるかを使い分け
る手法について説明する。先ず、図22において、実線
で示すのが、基本目標ラインであり、この基本目標ライ
ンに対して、複数の修正目標ラインL1〜L6が設定、
記憶されている。修正目標ラインL1〜L3は、基本目
標ラインよりもギア比進度がより進んだものとして設定
されている。また、修正目標ラインL4〜L6は、基本
目標ラインよりもギア比進度がより遅れたものとして設
定されている。そして、各修正目標ラインL1〜L6
は、それぞれ基本目標ラインに沿うように設定されて、
主変速機3のギア比進度Gmが大きくなるほど基本目標
ラインに近づくように設定されている。
【0068】以上のことを前提として、図23に示すフ
ロ−チャ−トを説明するが、このフロ−チャ−トは、Q
30〜Q33に置き代えて用いられる。先ず、Q141
において、現在の実際の制御状態を示すB点での座標位
置(M2,S2)が読込まれた後、Q142において、
このB点と基本目標ラインとの間に、修正目標ラインが
存在するか否かが判別される。図22のB点の状態で
は、基本目標ラインから大きくずれて、間に修正目標ラ
インL4とL5とが存在することになり、Q142の判
別はYESとなる。
【0069】Q142の判別でYESのときは、Q14
3において、基本目標ラインと現在位置B点との間に存
在する修正目標ライン(図23ではL4とL5)のう
ち、もっとも現在位置B点に近い修正目標ライン(図2
2ではL5)が選択される。また、前記Q142の判別
でNOのときは、Q149において、基本目標ラインが
選択される。
【0070】Q143あるいはQ149の後は、それぞ
れQ144に移行して、選択された目標ラインに基づい
て目標ギア比進度Gstが設定される。この後は、目標ギ
ア比進度Gstと実際のギア比進度Gsとの偏差△Gsが
算出され(Q145)、この偏差△Gsに基づいてフィ
−ドバック補正量△PFBが決定され(Q146)、この
△PFBが最終フィ−ドバック補正量△Pkoとして設定
される(Q147)。
【0071】以上実施例では副変速機4をシフトダウン
する場合について説明したが、副変速機4をシフトアッ
プするとき(実施例では3→2変速時)も、当該副変速
機4のギア比進度Gsをフィ−ドバック制御すると共に
合せて図13以降に示すような制御を行なうことができ
る。
【0072】本発明の他の適用例 前述した図13以降の制御は、自動変速機以外の他の車
載機器に対しても同様に適用することができ、以下その
適用例について説明する。
【0073】第1に、トラクション制御におけるスリッ
プ目標値を、例えば路面μに応じて変更する場合があ
る。すなわち、路面μが小さくて滑り易いときは、路面
μが大きい場合に比してスリップ目標値を小さい値に変
更することが行なわれている。このような場合、路面μ
が小さい状態から大きい状態へと変化したときは、スリ
ップ目標値が小さい値から大きい値に変更されて、駆動
輪への付与トルクが増大される傾向への制御へと移行さ
れるが、急激な付与トルクの増大はスリップ再発生の原
因となる。したがって、このようなときは、スリップ目
標値が時間の経過と共に徐々に大きくするように変更す
るのが好ましく、このようなときに本発明を適用するこ
とができる。
【0074】第2に、エンジンに供給する混合気の目標
空燃比を、例えばエンジンの運転状態に応じて変更する
場合がある。この目標空燃比を急激に変更したときは大
きなトルクショックを生じるため、目標空燃比を時間の
経過と共に徐々に変化させることが望ましく、このよう
なときに本発明を適用することができる。
【0075】第3に、前輪と後輪へのトルク分配が可能
な4輪駆動車において、発進時や減速時、定常走行時等
の走行状態に応じて、前輪と後輪へ分配される目標トル
ク分配比を変更する場合、急激に目標トルク分配比を変
更したのでは車両の挙動が急激に変化してしまうので、
目標トルク分配比を時間の経過と共に徐々に変化させる
のが好ましく、このようなときに本発明を適用すること
ができる。
【0076】第4に、パワ−ステアリング装置におい
て、例えば走行状態や路面状態に応じて目標アシスト力
を変更するときに、急激なアシスト力の変更はハンドル
の操作感が急激に変更されてしまうことになる。したが
って、目標アシスト力を時間の経過と共に徐々に変更す
るのが好ましく、この場合も本発明を適用し得る。
【0077】第5に、後輪操舵装置において、後輪の目
標転舵比を変更することが行なわれているが、後輪の急
激な転舵比変更は車両の挙動の不安定をきたして好まし
くない場合がある。このときは、目標後輪転舵比を時間
の経過と共に徐々に変化させるのが好ましく、この場合
も本発明を適用し得る。
【0078】上記はあくまで本発明の適用例を例示した
もので、この他、種々の車載機器に対しても同様に適用
し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は自動車の駆動系を示す全体図。
【図2】図2は図1に示す自動変速機の構成を示す詳細
図。
【図3】図3は自動変速機の変速段と各摩擦要素の作動
状態との関係を示す図。
【図4】図4は自動変速機の変速段と主変速機の変速段
と副変速機の変速段とギア比との関係を示す図。
【図5】図5は主変速機用の油圧回路例を示す図。
【図6】図6は副変速機用の油圧回路例を示す図。
【図7】図7は自動変速機の変速段と各摩擦要素の作動
状態と油圧回路に組込まれたソレノイドの作動状態との
関係を示す図。
【図8】図8は主変速機の変速段と摩擦要素の作動状態
と油圧回路に組込まれたソレノイドの作動状態との関係
を示す図。
【図9】図9は自動変速機の制御系統を示す図。
【図10】図10は主変速機と副変速機とを同時切換す
るときの変速制御を図式的に示す図。
【図11】図11は変速制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図12】図12は変速制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図13】図13は変速制御用のフィ−ドバック補正量
を補正する場合の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図14】図14は図13に示す制御内容を図式的に示
す図。
【図15】図15は変速制御例に用いるマップ。
【図16】図16は変速制御例に用いるマップ。
【図17】図17は変速制御例に用いるマップ。
【図18】図18は変速制御例に用いるマップ。
【図19】図19は変速制御例に用いるマップ。
【図20】図20は図13の制御例に用いるマップ。
【図21】図21は修正目標ラインを設定するときの制
御例を示すフロ−チャ−ト。
【図22】図22は基本目標ラインと複数の修正目標ラ
インとの設定例を示す図。
【図23】図23は図22に示す複数の目標ラインを使
い分けるときの制御例を示すフロ−チャ−ト。
【符号の説明】
3:主変速機 4:副変速機 120:コントロ−ルユニット Gm:主変速機のギア比進度 Gs:副変速機のギア比進度 Gst :副変速機の目標ギア比進度 △PFB:フィ−ドバック補正量 △Pko:最終的なフィ−ドバック補正量 α:フィ−ドバック補正量を補正する補正値(図13) H:所定値(図13、図20) L1〜L6:修正目標ライン(図22)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗山 実 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】制御対象の制御状態を調整する調整手段
    と、 前記制御対象の制御状態を示す実際値を検出する実際値
    検出手段と、 時間の経過に応じて目標値を徐々に変化させて最終的に
    最終目標値となるように設定された基本目標ラインに基
    づいて基本目標値を決定する第1目標値決定手段と、 前記実際値検出手段で検出される実際値が前記第1目標
    値決定手段で決定された基本目標値に追従するように前
    記調整手段をフィ−ドバック制御するフィ−ドバック制
    御手段と、 前記第1目標値決定手段で決定される基本目標値と前記
    実際値検出手段で検出される実際値との偏差が所定値以
    上のとき、前記最終目標値と今回の実際値と前回の実際
    値とに基づいて、前記制御対象の制御状態の変化度合を
    抑制するように前記フィ−ドバック制御手段によるフィ
    −ドバック制御量を補正する補正手段と、を備えている
    ことを特徴とする車載機器のフィ−ドバック制御装置。
  2. 【請求項2】制御対象の制御状態を調整する調整手段
    と、 前記制御対象の制御状態を示す実際値を検出する実際値
    検出手段と、 時間の経過に応じて目標値を徐々に変化させて最終的に
    最終目標値となるように設定された基本目標ライン、お
    よびそれぞれ該基本目標ラインに沿うように設定されて
    最終的に前記最終目標値となるように設定された複数の
    修正目標ラインを記憶した目標ライン記憶手段と、 前記基本目標ラインに基づいて基本目標値を決定する第
    1目標値決定手段と、 前記第1目標値決定手段により決定される前記基本目標
    値と前記実際値検出手段で検出される実際値との間に前
    記修正目標ラインが存在しないときは該基本目標値を第
    2目標値として決定し、該第1目標値決定手段で決定さ
    れる基本目標値と前記実際値検出手段で検出される実際
    値との間に前記修正目標ラインが存在するときは該実際
    値にもっとも近い修正目標ラインに基づく目標値を第2
    目標値として決定する第2目標値決定手段と、 前記実際値検出手段で検出される実際値が前記第2目標
    値決定手段で決定された第2目標値に追従するように前
    記調整手段をフィ−ドバック制御するフィ−ドバック制
    御と、を備えていることを特徴とする車載機器のフィ−
    ドバック制御装置。
  3. 【請求項3】制御対象の制御状態を調整する調整手段
    と、 前記制御対象の制御状態を示す実際値を検出する実際値
    検出手段と、 時間の経過に応じて目標値を徐々に変化させて最終的に
    最終目標値となるように設定された基本目標ラインに基
    づいて基本目標値を決定する第1目標値決定手段と、 前記実際値検出手段で検出される実際値が前記第1目標
    値決定手段で決定される基本目標値に追従するように前
    記調整手段をフィ−ドバック制御するフィ−ドバック制
    御手段と、 前記実際値検出手段で検出される実際値と前記第1目標
    値決定手段で決定される基本目標値との偏差が所定値よ
    りも大きいときに、前記基本目標ラインに沿って最終的
    に前記最終目標値をとり得るような修正目標ラインを設
    定して、該修正目標ラインに基づいて第2目標値を決定
    する第2目標値決定手段と、 前記第2目標値決定手段で前記第2目標値が決定された
    ときは、前記フィ−ドバック制御手段が用いる目標値と
    して、前記基本目標値に代えて前記第2目標値とする目
    標値切換手段と、を備えていることを特徴とする車載機
    器のフィ−ドバック制御装置。
  4. 【請求項4】請求項2または請求項3において、 前記修正目標ラインは、前記最終目標値に近づくほど前
    記基本目標ラインに近づくように設定されるもの。
  5. 【請求項5】請求項1または請求項3において、 前記所定値が、前記最終目標値に近づくほど小さくなる
    ように変更されるもの。
  6. 【請求項6】請求項1ないし請求項5のいずれか1項に
    おいて、 車両が、主変速機と副変速機とから構成されて少なくと
    も特定の変速時に該主変速機と副変速機との同時切換え
    が行なわれる自動変速機を備え、 前記制御対象が、前記特定の変速時における副変速機と
    され、 前記基本目標ラインが、前記主変速機のギア比進度に対
    する前記副変速機の目標ギア比進度として設定され、 前記フィ−ドバック制御手段が、前記副変速機の実際の
    ギア比進度が前記目標ギア比進度に追従するように該副
    変速機をフィ−ドバック制御するもの。
  7. 【請求項7】請求項6において、 前記副変速機が、油圧式の摩擦要素の作動状態切換によ
    って変速が行なわれるものとされ、 前記調整手段が、前記摩擦要素に対する締結油圧を調整
    するもの。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN118605220A (zh) * 2024-06-14 2024-09-06 中国第一汽车股份有限公司 车辆底盘试验仿真方法、设备、装置、存储介质以及车辆

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