JPH0532955A - 湿式摩擦材料 - Google Patents
湿式摩擦材料Info
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- JPH0532955A JPH0532955A JP19159291A JP19159291A JPH0532955A JP H0532955 A JPH0532955 A JP H0532955A JP 19159291 A JP19159291 A JP 19159291A JP 19159291 A JP19159291 A JP 19159291A JP H0532955 A JPH0532955 A JP H0532955A
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- Japan
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- friction
- friction material
- powder
- porosity
- pores
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 金属系摩擦材料の強度を低下させることなく
気孔量を増大させ、安定した高い摩擦係数を有する湿式
摩擦材料を得る。 【構成】 摩擦材料を黒鉛粉末を10〜30wt%、気孔率が
10〜20%のコークス粉末を3〜15wt%含有し、残部が主
として銅を主体とした金属成分粉末よりなる焼結体によ
り構成することにより摩擦材料を得る。 【効果】 高い気孔率を有するコークスを含有すること
により摩擦材料全体の気孔量が増大し、強度の低下も抑
えられる。
気孔量を増大させ、安定した高い摩擦係数を有する湿式
摩擦材料を得る。 【構成】 摩擦材料を黒鉛粉末を10〜30wt%、気孔率が
10〜20%のコークス粉末を3〜15wt%含有し、残部が主
として銅を主体とした金属成分粉末よりなる焼結体によ
り構成することにより摩擦材料を得る。 【効果】 高い気孔率を有するコークスを含有すること
により摩擦材料全体の気孔量が増大し、強度の低下も抑
えられる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高い摩擦係数を有し、
優れた耐焼付き性能を有する湿式用摩擦材料に関するも
のである。
優れた耐焼付き性能を有する湿式用摩擦材料に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、動力の伝達および遮断を行う機械
要素には摩擦クラッチが、また運動体の制動を行う機械
要素には摩擦ブレーキが使用されている。これらの摩擦
クラッチまたは摩擦ブレーキは、運動エネルギーを主と
して熱エネルギーに変換することによりその機能が果た
されるが、その変換の場として機能する摩擦板に使用さ
れるのが摩擦材料である。
要素には摩擦クラッチが、また運動体の制動を行う機械
要素には摩擦ブレーキが使用されている。これらの摩擦
クラッチまたは摩擦ブレーキは、運動エネルギーを主と
して熱エネルギーに変換することによりその機能が果た
されるが、その変換の場として機能する摩擦板に使用さ
れるのが摩擦材料である。
【0003】摩擦材料には乾式用と湿式用との2種類が
ある。乾式用摩擦材料の場合には、相対する摩擦板を形
成する固体面どおしが直接摩擦し合うが、湿式用摩擦材
料では、摩擦板を形成する固体面の間に油などの液体を
介在させて境界潤滑条件で摩擦板を摩擦させる。その際
に発生した熱は固体面間に介在させた液体に移行される
ことによって外部に放出させる。湿式摩擦材料は大別し
て非金属系摩擦材料と金属系摩擦材料とに分けられる。
ある。乾式用摩擦材料の場合には、相対する摩擦板を形
成する固体面どおしが直接摩擦し合うが、湿式用摩擦材
料では、摩擦板を形成する固体面の間に油などの液体を
介在させて境界潤滑条件で摩擦板を摩擦させる。その際
に発生した熱は固体面間に介在させた液体に移行される
ことによって外部に放出させる。湿式摩擦材料は大別し
て非金属系摩擦材料と金属系摩擦材料とに分けられる。
【0004】非金属系摩擦材料としては、パルプとフェ
ノール樹脂などの有機結合剤とにより形成されるペーパ
ーフェーシングと呼ばれるペーパー系摩擦材料や、ニト
リルゴムを金属製の芯板に接着させたゴム系摩擦材料な
どが知られている。これらの非金属系摩擦材料は、摩擦
係数が高いものの耐熱性や耐油性の点で充分といえるも
のではなかった。
ノール樹脂などの有機結合剤とにより形成されるペーパ
ーフェーシングと呼ばれるペーパー系摩擦材料や、ニト
リルゴムを金属製の芯板に接着させたゴム系摩擦材料な
どが知られている。これらの非金属系摩擦材料は、摩擦
係数が高いものの耐熱性や耐油性の点で充分といえるも
のではなかった。
【0005】金属系摩擦材料は、銅を主体とする金属粉
末に黒鉛粉末、セラミック粉末などを添加して焼結させ
た焼結体に代表されるものである。一般に、金属系摩擦
材料は耐熱性が優れている反面、摩擦係数が低いという
欠点を有していた。
末に黒鉛粉末、セラミック粉末などを添加して焼結させ
た焼結体に代表されるものである。一般に、金属系摩擦
材料は耐熱性が優れている反面、摩擦係数が低いという
欠点を有していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、湿式
摩擦材料では耐熱性と摩擦特性とを両立させることが難
しく、特に、金属系摩擦材料の摩擦係数を上げることは
重要な課題となっていた。ここで金属系摩擦材料の摩擦
抵抗力が形成される機構について検討してみる。
摩擦材料では耐熱性と摩擦特性とを両立させることが難
しく、特に、金属系摩擦材料の摩擦係数を上げることは
重要な課題となっていた。ここで金属系摩擦材料の摩擦
抵抗力が形成される機構について検討してみる。
【0007】金属系摩擦材料の組織は、一般に、マトリ
ックス相、潤滑相、硬質粒子相からなり、またこれらの
各相の性状と併せてマトリックス相内およびマトリック
ス相と潤滑相との境界に存在する気孔も金属系摩擦材料
の摩擦特性の重要な構成要素となっている。摩擦抵抗力
はこれら各相において形成される。
ックス相、潤滑相、硬質粒子相からなり、またこれらの
各相の性状と併せてマトリックス相内およびマトリック
ス相と潤滑相との境界に存在する気孔も金属系摩擦材料
の摩擦特性の重要な構成要素となっている。摩擦抵抗力
はこれら各相において形成される。
【0008】まず、焼結金属の要部を占めるマトリック
ス相では、摩擦し合う相手材との凝着過程を経て凝着部
分が剪断され、この剪断過程において剪断力に対する応
力としての摩擦抵抗力が生ずる。
ス相では、摩擦し合う相手材との凝着過程を経て凝着部
分が剪断され、この剪断過程において剪断力に対する応
力としての摩擦抵抗力が生ずる。
【0009】潤滑相は、固体潤滑材からなり、相手材と
の摩擦によって固体潤滑材が摩擦材料の表面に延出する
際に摩擦抵抗力が働く。
の摩擦によって固体潤滑材が摩擦材料の表面に延出する
際に摩擦抵抗力が働く。
【0010】硬質粒子相では、硬質粒子が相手材に直接
働いてこれを削るときに生ずる切削抵抗力が摩擦抵抗力
となる。
働いてこれを削るときに生ずる切削抵抗力が摩擦抵抗力
となる。
【0011】さらに、気孔においては、気孔中に留保さ
れる油によって生成される油膜が相手材によって剪断さ
れるときの油膜剪断抵抗力が相手材との摩擦によって生
ずる。このように摩擦抵抗力の形成に対して大きな役割
を果たしているのが気孔である。
れる油によって生成される油膜が相手材によって剪断さ
れるときの油膜剪断抵抗力が相手材との摩擦によって生
ずる。このように摩擦抵抗力の形成に対して大きな役割
を果たしているのが気孔である。
【0012】気孔は、摩擦面に供給された油の移動ルー
トとなって油の潤滑挙動を変化させることにより、摩擦
係数が流体潤滑の場合よりも大きな境界潤滑に変える働
きをする。したがって気孔量が多い程、境界潤滑化が促
進されて摩擦係数が大きくなる。
トとなって油の潤滑挙動を変化させることにより、摩擦
係数が流体潤滑の場合よりも大きな境界潤滑に変える働
きをする。したがって気孔量が多い程、境界潤滑化が促
進されて摩擦係数が大きくなる。
【0013】ところが、気孔量を増加させると摩擦係数
が大きくなる反面、摩擦材料自体の強度が低下するとい
う問題点が生ずる。また、金属焼結体の気孔量の多少は
焼結条件によって左右され、通常は摩擦材料の焼結と同
時に摩擦材料を芯板に接合させるホットプレスが行われ
るが、このような場合には気孔量の制御が容易に行え
ず、特に気孔量を増加させるには不利なことが多いとい
う問題点がある。
が大きくなる反面、摩擦材料自体の強度が低下するとい
う問題点が生ずる。また、金属焼結体の気孔量の多少は
焼結条件によって左右され、通常は摩擦材料の焼結と同
時に摩擦材料を芯板に接合させるホットプレスが行われ
るが、このような場合には気孔量の制御が容易に行え
ず、特に気孔量を増加させるには不利なことが多いとい
う問題点がある。
【0014】一方、金属系摩擦材料では、摩擦面に溝加
工を施す場合が多い。この溝は摩擦面に生じた油膜の排
出を円滑にして境界潤滑化を促進させる。その結果、摩
擦係数の向上および安定化ならびに油冷却の効率化が図
れる。この溝の機能は溝の部分を拡大するほど顕著なも
のとなる。ところが、溝を拡大すればするほど、逆に相
手材と接触するランド部の面積が小さくなってランド部
に加わる平均面圧が上がり、その組織が破壊され易くな
るという問題点が生ずる。
工を施す場合が多い。この溝は摩擦面に生じた油膜の排
出を円滑にして境界潤滑化を促進させる。その結果、摩
擦係数の向上および安定化ならびに油冷却の効率化が図
れる。この溝の機能は溝の部分を拡大するほど顕著なも
のとなる。ところが、溝を拡大すればするほど、逆に相
手材と接触するランド部の面積が小さくなってランド部
に加わる平均面圧が上がり、その組織が破壊され易くな
るという問題点が生ずる。
【0015】以上の問題点に鑑みて、本発明では金属系
摩擦材料の気孔量を増大させ、反面、強度の低下は最小
限に抑えることにより、摩擦特性を向上させた金属系摩
擦材料の提供を目的とする。
摩擦材料の気孔量を増大させ、反面、強度の低下は最小
限に抑えることにより、摩擦特性を向上させた金属系摩
擦材料の提供を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】前述したように、マトリ
ックス相内およびマトリックス相と潤滑相との境界部に
形成される気孔については、その量を単純に増加させる
と強度低下につながるという相関関係がある。
ックス相内およびマトリックス相と潤滑相との境界部に
形成される気孔については、その量を単純に増加させる
と強度低下につながるという相関関係がある。
【0017】この場合に、強度低下を回避しつつ気孔量
の増加を図る方法として、本来気孔率の高い特定の素材
をマトリックス相内に分散させることにより、強度を維
持しながら摩擦材全体の気孔量を増加させることにより
前述したような目的が達成される。この気孔率の高い素
材は、また、相手材に対して著しいアタック性をもた
ず、しかも凝着などを起こさない材料であることが望ま
しい。本発明は、これらの条件を満足する材料としてコ
ークスを見出したことにより完成に至ったものである。
の増加を図る方法として、本来気孔率の高い特定の素材
をマトリックス相内に分散させることにより、強度を維
持しながら摩擦材全体の気孔量を増加させることにより
前述したような目的が達成される。この気孔率の高い素
材は、また、相手材に対して著しいアタック性をもた
ず、しかも凝着などを起こさない材料であることが望ま
しい。本発明は、これらの条件を満足する材料としてコ
ークスを見出したことにより完成に至ったものである。
【0018】すなわち、本発明は、粒状黒鉛粉末を10〜
30wt%、気孔率が10〜20%のコークス粉末を3〜15wt%
含有し、残部が主として銅を主体とした金属成分粉末よ
りなる焼結体により構成されることを特徴とする湿式摩
擦材料を要旨とする。
30wt%、気孔率が10〜20%のコークス粉末を3〜15wt%
含有し、残部が主として銅を主体とした金属成分粉末よ
りなる焼結体により構成されることを特徴とする湿式摩
擦材料を要旨とする。
【0019】本発明は、摩擦材料の銅を主体とする金属
粉末の成分は青銅、黄銅等の銅合金よりなり、このよう
な合金を銅とともに生成するスズ、亜鉛等の金属の粉末
と銅粉末との混合粉末、あるいは青銅、黄銅等の銅合金
粉末が焼結されることにより生成される焼結金属の形
で、本発明の摩擦材料のマトリックス相の要部が構成さ
れている。
粉末の成分は青銅、黄銅等の銅合金よりなり、このよう
な合金を銅とともに生成するスズ、亜鉛等の金属の粉末
と銅粉末との混合粉末、あるいは青銅、黄銅等の銅合金
粉末が焼結されることにより生成される焼結金属の形
で、本発明の摩擦材料のマトリックス相の要部が構成さ
れている。
【0020】潤滑相を形成するために使用される黒鉛粉
末は、摩擦材料全体の10〜30wt%含有される。この黒鉛
粉末は摩擦材料の摩耗を防止する効果があるが、その含
有量が10wt%未満では所望の摩耗防止効果が得られず、
また30wt%を超えると黒鉛が柔らかいために強度が低下
し、加えて黒鉛の潤滑作用によって摩擦係数が低下す
る。この黒鉛粉末の粒径は325〜100 メッシュの範囲内
にあるのが好ましい。その理由は、マトリックス相を形
成する銅を主体とした金属成分粉末に対し、偏析を生ず
ることなく分散するとともに、前記の添加量において所
望の潤滑性を発現するには325 〜100 メッシュの範囲内
にある粒状黒鉛が好ましいことによる。
末は、摩擦材料全体の10〜30wt%含有される。この黒鉛
粉末は摩擦材料の摩耗を防止する効果があるが、その含
有量が10wt%未満では所望の摩耗防止効果が得られず、
また30wt%を超えると黒鉛が柔らかいために強度が低下
し、加えて黒鉛の潤滑作用によって摩擦係数が低下す
る。この黒鉛粉末の粒径は325〜100 メッシュの範囲内
にあるのが好ましい。その理由は、マトリックス相を形
成する銅を主体とした金属成分粉末に対し、偏析を生ず
ることなく分散するとともに、前記の添加量において所
望の潤滑性を発現するには325 〜100 メッシュの範囲内
にある粒状黒鉛が好ましいことによる。
【0021】本発明の摩擦材料では、気孔量を増加させ
るための気孔率の高い素材としてコークス粉末が含有さ
れる。コークスは、その炭素化の過程で部分的に黒鉛化
しており、かつ組織内に気孔を有している。本発明で使
用されるコークス粉末は、気孔率が10〜20wt%のもので
ある。
るための気孔率の高い素材としてコークス粉末が含有さ
れる。コークスは、その炭素化の過程で部分的に黒鉛化
しており、かつ組織内に気孔を有している。本発明で使
用されるコークス粉末は、気孔率が10〜20wt%のもので
ある。
【0022】コークス粉末の気孔率が10%未満ではそれ
自体が多孔質の焼結体である摩擦材料の気孔率と大差な
く、摩擦材料の気孔量を増加させる効果が少ない。ま
た、気孔率が20%を超えるとコークスが脆くなって摩擦
材料全体の強度を低下することになる。
自体が多孔質の焼結体である摩擦材料の気孔率と大差な
く、摩擦材料の気孔量を増加させる効果が少ない。ま
た、気孔率が20%を超えるとコークスが脆くなって摩擦
材料全体の強度を低下することになる。
【0023】コークス粉末による気孔量増加の効果はコ
ークス粉末の含有量が3wt%以上で有効であるが、コー
クス粉末の含有量が15wt%を超えると摩擦材料の強度が
低下する。したがって、コークス粉末の含有量の範囲は
3〜15wt%とされる。
ークス粉末の含有量が3wt%以上で有効であるが、コー
クス粉末の含有量が15wt%を超えると摩擦材料の強度が
低下する。したがって、コークス粉末の含有量の範囲は
3〜15wt%とされる。
【0024】本発明の摩擦材料には、前記した成分の他
にも、摩擦調整材としてアルミナ、シリカ、ムライト等
の硬質粒子を添加することが可能である。
にも、摩擦調整材としてアルミナ、シリカ、ムライト等
の硬質粒子を添加することが可能である。
【0025】
【作用】気孔率が比較的高いコークス粉末を添加するこ
とにより摩擦材料全体の気孔量が増加する。摩擦材料の
摩擦面に供給される油などの液体は、焼結体に形成され
る気孔と同じように、コークスの組織内に含まれる気孔
にも流れ込み排出される。
とにより摩擦材料全体の気孔量が増加する。摩擦材料の
摩擦面に供給される油などの液体は、焼結体に形成され
る気孔と同じように、コークスの組織内に含まれる気孔
にも流れ込み排出される。
【0026】その際に油膜剪断抵抗力が働くが、多量の
気孔が摩擦面に存在することにより、大きな油膜剪断抵
抗力が生み出される。これは摩擦係数の増大に大きく寄
与する。また同時に、気孔量の増加により油の排出が円
滑に行われ、境界潤滑化が促進される。
気孔が摩擦面に存在することにより、大きな油膜剪断抵
抗力が生み出される。これは摩擦係数の増大に大きく寄
与する。また同時に、気孔量の増加により油の排出が円
滑に行われ、境界潤滑化が促進される。
【0027】その結果、油などの液体による摩擦係数の
低減が抑止される。このように、油膜剪断抵抗力と境界
剪断潤滑化の二つの因子により、安定した摩擦特性が得
られる。
低減が抑止される。このように、油膜剪断抵抗力と境界
剪断潤滑化の二つの因子により、安定した摩擦特性が得
られる。
【0028】また、コークスは熱的にも安定でしかも前
述したように部分的に黒鉛化しているから、黒鉛の潤滑
作用により、相手材との凝着、すなわち焼き付きが防止
される。しかも、コークスは柔らかいから相手材にアタ
ックして傷つけることもない。
述したように部分的に黒鉛化しているから、黒鉛の潤滑
作用により、相手材との凝着、すなわち焼き付きが防止
される。しかも、コークスは柔らかいから相手材にアタ
ックして傷つけることもない。
【0029】
[実施例1〜4]表1に示す重量比で銅粉末、スズ粉
末、亜鉛粉末、シリカ粉末、黒鉛粉末およびコークス粉
末を混合し、次いで3t/cm2 の圧力で一軸圧縮成形し、
さらに20kg/cm2の圧力下、窒素雰囲気中において750 ℃
の温度で60分間保持して焼結を行い、本発明の摩擦材料
を得た。なお、コークス粉末には気孔率が15%のものを
使用した。
末、亜鉛粉末、シリカ粉末、黒鉛粉末およびコークス粉
末を混合し、次いで3t/cm2 の圧力で一軸圧縮成形し、
さらに20kg/cm2の圧力下、窒素雰囲気中において750 ℃
の温度で60分間保持して焼結を行い、本発明の摩擦材料
を得た。なお、コークス粉末には気孔率が15%のものを
使用した。
【0030】[比較例1〜5]コークス粉末に気孔率が
7%のものを使用した以外は(比較例5では使用しな
い)実施例1〜4と同じ材料を表1に示す重量比で用
い、実施例1〜4の場合と同様にして比較のための摩擦
材料を得た。
7%のものを使用した以外は(比較例5では使用しな
い)実施例1〜4と同じ材料を表1に示す重量比で用
い、実施例1〜4の場合と同様にして比較のための摩擦
材料を得た。
【表1】
【0031】[実施例5、6および比較例6]実施例5
では気孔率が10.5%のコークス粉末、実施例6では気孔
率が19.3%のコークス粉末、比較例6では気孔率が25.2
%のコークス粉末をそれぞれ用い、その他の材料につい
ては表2に示す重量比で用いて実施例1〜4の場合と同
様にして本発明の摩擦材料および比較のための摩擦材料
を得た。
では気孔率が10.5%のコークス粉末、実施例6では気孔
率が19.3%のコークス粉末、比較例6では気孔率が25.2
%のコークス粉末をそれぞれ用い、その他の材料につい
ては表2に示す重量比で用いて実施例1〜4の場合と同
様にして本発明の摩擦材料および比較のための摩擦材料
を得た。
【表2】
【0032】次に、実施例1〜6および比較例1〜6で
得られた各摩擦材料について、供試ディスクと相手ディ
スクとの擦り合わせテストによる摩擦試験を行ってそれ
ぞれの摩擦係数を測定するとともに、移着が発生するに
至る荷重を測定することにより焼き付き状況を調べた。
採用した試験条件は下記の通りである。この試験結果は
また表1および表2に併せ示されているとおりである。 周速:55m/sec 荷重:6kg/cm2より始めて200 回回転する毎に2kg/cm2
ずつ上昇させた。 油温:80℃ 吸収エネルギー:14kg・m/cm2 クラッチ頻度:12sec/回 油量:8cc/cm2・min
得られた各摩擦材料について、供試ディスクと相手ディ
スクとの擦り合わせテストによる摩擦試験を行ってそれ
ぞれの摩擦係数を測定するとともに、移着が発生するに
至る荷重を測定することにより焼き付き状況を調べた。
採用した試験条件は下記の通りである。この試験結果は
また表1および表2に併せ示されているとおりである。 周速:55m/sec 荷重:6kg/cm2より始めて200 回回転する毎に2kg/cm2
ずつ上昇させた。 油温:80℃ 吸収エネルギー:14kg・m/cm2 クラッチ頻度:12sec/回 油量:8cc/cm2・min
【0033】表1、表2し示した摩擦試験の結果、本発
明による実施例1〜6の摩擦材料を用いた場合には、摩
擦係数が比較例の場合よりも高く、また高い面圧まで焼
き付きが起こらないことが確認された。
明による実施例1〜6の摩擦材料を用いた場合には、摩
擦係数が比較例の場合よりも高く、また高い面圧まで焼
き付きが起こらないことが確認された。
【0034】
【発明の効果】本発明の摩擦材料では、金属焼結体自体
の気孔量の増加に依存せずに気孔量の増加を図るから、
焼結やホットプレスの条件が特に制限されることがな
く、最適な条件の下で焼結やホットプレスを行うことが
できる。そして気孔量の制御はコークス粉末の量や気孔
率の選択によって容易に可能である。
の気孔量の増加に依存せずに気孔量の増加を図るから、
焼結やホットプレスの条件が特に制限されることがな
く、最適な条件の下で焼結やホットプレスを行うことが
できる。そして気孔量の制御はコークス粉末の量や気孔
率の選択によって容易に可能である。
【0035】また、金属焼結体のマトリックス相または
マトリックス相と潤滑相との境界に直接形成される気孔
が増え過ぎると焼結体組織の脆弱化を招く懸念がある
が、本発明ではコークス粉末の添加という技術により効
果的に気孔量を増加させるものであり、その上コークス
自体が柔らかくて応力を吸収しやすいから、気孔量を増
加させても強度の低下は回避することができる。したが
って、本発明により高い摩擦係数および耐熱性が要求さ
れる産業機械に適用可能なすぐれた湿式摩擦材料が提供
される。
マトリックス相と潤滑相との境界に直接形成される気孔
が増え過ぎると焼結体組織の脆弱化を招く懸念がある
が、本発明ではコークス粉末の添加という技術により効
果的に気孔量を増加させるものであり、その上コークス
自体が柔らかくて応力を吸収しやすいから、気孔量を増
加させても強度の低下は回避することができる。したが
って、本発明により高い摩擦係数および耐熱性が要求さ
れる産業機械に適用可能なすぐれた湿式摩擦材料が提供
される。
Claims (2)
- 【請求項1】 黒鉛粉末を10〜30wt%、気孔率が10〜20
%のコークス粉末を3〜15wt%含有し、残部が主として
銅を主体とした金属成分粉末よりなる焼結体により構成
されることを特徴とする湿式摩擦材料。 - 【請求項2】 前記黒鉛粉末の粒径が325 〜100 メッシ
ュの範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の湿
式摩擦材料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19159291A JPH0532955A (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | 湿式摩擦材料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19159291A JPH0532955A (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | 湿式摩擦材料 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0532955A true JPH0532955A (ja) | 1993-02-09 |
Family
ID=16277206
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19159291A Withdrawn JPH0532955A (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | 湿式摩擦材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0532955A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2000036169A1 (en) * | 1998-12-16 | 2000-06-22 | Victorian Rail Track | Low resistivity materials with improved wear performance for electrical current transfer and methods for preparing same |
| WO2004109138A1 (ja) * | 2003-06-04 | 2004-12-16 | Tanaka Seimitsu Kogyo Co., Ltd. | 変速機用摩擦材 |
-
1991
- 1991-07-31 JP JP19159291A patent/JPH0532955A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2000036169A1 (en) * | 1998-12-16 | 2000-06-22 | Victorian Rail Track | Low resistivity materials with improved wear performance for electrical current transfer and methods for preparing same |
| WO2004109138A1 (ja) * | 2003-06-04 | 2004-12-16 | Tanaka Seimitsu Kogyo Co., Ltd. | 変速機用摩擦材 |
| CN100371617C (zh) * | 2003-06-04 | 2008-02-27 | 田中精密工业株式会社 | 变速器用摩擦材料 |
| US7473727B2 (en) | 2003-06-04 | 2009-01-06 | Tanaka Seimitsu Kogyo Co., Ltd. | Friction material for transmission |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
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| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19981008 |