JPH05330068A - 液体噴射記録ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents
液体噴射記録ヘッドおよびその製造方法Info
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- JPH05330068A JPH05330068A JP14068292A JP14068292A JPH05330068A JP H05330068 A JPH05330068 A JP H05330068A JP 14068292 A JP14068292 A JP 14068292A JP 14068292 A JP14068292 A JP 14068292A JP H05330068 A JPH05330068 A JP H05330068A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 液流路を精度良く正確に、歩留り良く微細加
工することのできる液体噴射記録ヘッドを提供する。 【構成】 液体噴射記録ヘッドは、記録液滴を吐出する
吐出エネルギー発生素子が設けられた基板と、基板上に
設けられ、かつインク路が形成された熱架橋型ポジ型レ
ジスト材料からなる感光性樹脂層と、感光性樹脂層上に
積層された天板とを具備する。
工することのできる液体噴射記録ヘッドを提供する。 【構成】 液体噴射記録ヘッドは、記録液滴を吐出する
吐出エネルギー発生素子が設けられた基板と、基板上に
設けられ、かつインク路が形成された熱架橋型ポジ型レ
ジスト材料からなる感光性樹脂層と、感光性樹脂層上に
積層された天板とを具備する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液体噴射記録ヘッドおよ
びその製造方法に関し、より詳細には記録小滴を発生す
るための液体噴射記録ヘッドおよびその製造方法に関す
るものである。
びその製造方法に関し、より詳細には記録小滴を発生す
るための液体噴射記録ヘッドおよびその製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式(液体噴射記録
方式)に適用される液体噴射記録ヘッドは、一般に微細
なインク吐出口と、液流路およびこの液流路の一部に設
けられる液体吐出エネルギー発生部とを備えている。従
来、このような液体噴射記録ヘッドを作製する方法とし
て、例えば、ガラスあるいは金属等の板を用い、この板
に切削やエッチング等の加工手段によって微細な溝を形
成した後、この溝を形成した板を他の適当な板と接合し
て液流路の形成を行う方法が知られている。
方式)に適用される液体噴射記録ヘッドは、一般に微細
なインク吐出口と、液流路およびこの液流路の一部に設
けられる液体吐出エネルギー発生部とを備えている。従
来、このような液体噴射記録ヘッドを作製する方法とし
て、例えば、ガラスあるいは金属等の板を用い、この板
に切削やエッチング等の加工手段によって微細な溝を形
成した後、この溝を形成した板を他の適当な板と接合し
て液流路の形成を行う方法が知られている。
【0003】しかしながら、かかる従来の方法によって
作製される液体噴射記録ヘッドでは、切削加工される液
流路内壁面の荒れが大き過ぎたり、エッチング率の差か
ら液流路に歪が生じたりして、流路抵抗の一定した液流
路が得難く、製作後の液体噴射記録ヘッドの記録特性に
バラツキが出き易いといった問題があった。また、切削
加工の際に、板の欠けや割れが生じ易く、製造歩留りが
悪いという問題点もあった。また、エッチング加工を行
う場合には、製造工程が多く、製造コストの上昇を招く
という不利もあった。さらに、上記の従来の方法に共通
する問題点として、液流路を形成した溝付き板と、記録
液小滴を吐出させるための吐出エネルギーを発生する圧
電素子あるいは電気熱変換素子等の駆動素子が設けられ
た蓋板とを貼り合わせる際に、これら板の位置合わせが
困難であり、量産性に欠けるといった問題点もあった。
作製される液体噴射記録ヘッドでは、切削加工される液
流路内壁面の荒れが大き過ぎたり、エッチング率の差か
ら液流路に歪が生じたりして、流路抵抗の一定した液流
路が得難く、製作後の液体噴射記録ヘッドの記録特性に
バラツキが出き易いといった問題があった。また、切削
加工の際に、板の欠けや割れが生じ易く、製造歩留りが
悪いという問題点もあった。また、エッチング加工を行
う場合には、製造工程が多く、製造コストの上昇を招く
という不利もあった。さらに、上記の従来の方法に共通
する問題点として、液流路を形成した溝付き板と、記録
液小滴を吐出させるための吐出エネルギーを発生する圧
電素子あるいは電気熱変換素子等の駆動素子が設けられ
た蓋板とを貼り合わせる際に、これら板の位置合わせが
困難であり、量産性に欠けるといった問題点もあった。
【0004】また、液体噴射記録ヘッドは、通常、その
使用環境下にあっては、記録液(一般には、水を主体と
し多くの場合中性ではないインク液、あるいは有機溶剤
を主体とするインク液等)と常時接触している。それ
故、液体噴射記録ヘッドを構成するヘッドの材料は、記
録液からの影響を受けて強度の低下を起こすことがな
く、また逆に、記録液中に、記録液適性を低下させるよ
うな有害成分を与えることのないものが望まれるが、上
記の従来の方法においては、加工方法等の制約もあっ
て、必ずしもこれら目的にかなった材料を選択すること
ができなかった。
使用環境下にあっては、記録液(一般には、水を主体と
し多くの場合中性ではないインク液、あるいは有機溶剤
を主体とするインク液等)と常時接触している。それ
故、液体噴射記録ヘッドを構成するヘッドの材料は、記
録液からの影響を受けて強度の低下を起こすことがな
く、また逆に、記録液中に、記録液適性を低下させるよ
うな有害成分を与えることのないものが望まれるが、上
記の従来の方法においては、加工方法等の制約もあっ
て、必ずしもこれら目的にかなった材料を選択すること
ができなかった。
【0005】これら問題を解決するため、特開昭57ー
208255号公報および特開昭57ー208256号
公報に記載されるように感光性樹脂材料を使用してイン
ク吐出エネルギー発生素子が形成された基板上に、イン
ク流路およびオリフィス部からなるノズルをパターン形
成して、この上にガラス板等の蓋を接合する方法が考え
られた。
208255号公報および特開昭57ー208256号
公報に記載されるように感光性樹脂材料を使用してイン
ク吐出エネルギー発生素子が形成された基板上に、イン
ク流路およびオリフィス部からなるノズルをパターン形
成して、この上にガラス板等の蓋を接合する方法が考え
られた。
【0006】現在、記録品位の向上が望まれ、より多数
のノズルを高密度に基板上に形成する必要が生じてい
る。しかしながら、上記の感光性樹脂を使用した液体噴
射記録ヘッドの製造方法においては、一般的にネガ型
(光照射部が光硬化し、現像液に浸漬するとノズルの側
壁となる)特性を有する材料が使用されており、高密度
化に限界が生じている。
のノズルを高密度に基板上に形成する必要が生じてい
る。しかしながら、上記の感光性樹脂を使用した液体噴
射記録ヘッドの製造方法においては、一般的にネガ型
(光照射部が光硬化し、現像液に浸漬するとノズルの側
壁となる)特性を有する材料が使用されており、高密度
化に限界が生じている。
【0007】液体噴射記録ヘッドはICやLSIの製造
用のレジストとは異なり、非常に厚い膜厚にパターニン
グする必要があり、パターニングされたレジストはノズ
ルの構成材料として高い強度、耐溶剤性、耐熱性等が要
求される等の特性が要求される。特に、ネガ型レジスト
においては、現像時のレジストの膨潤によって、厚い膜
にて微細なパターンを形成することに対して限界があ
る。
用のレジストとは異なり、非常に厚い膜厚にパターニン
グする必要があり、パターニングされたレジストはノズ
ルの構成材料として高い強度、耐溶剤性、耐熱性等が要
求される等の特性が要求される。特に、ネガ型レジスト
においては、現像時のレジストの膨潤によって、厚い膜
にて微細なパターンを形成することに対して限界があ
る。
【0008】さらに、上記の方法においては、インク流
路パターンを形成した感光性樹脂上に、接着剤を塗布し
たガラス等の天板を接着せしめてインク流路を形成する
のであるが、接着時に接着剤が可能なインク流路部に流
れ込んで、流路を塞いだり、流路の形状を変えてしまう
等の問題が生じる場合がある。
路パターンを形成した感光性樹脂上に、接着剤を塗布し
たガラス等の天板を接着せしめてインク流路を形成する
のであるが、接着時に接着剤が可能なインク流路部に流
れ込んで、流路を塞いだり、流路の形状を変えてしまう
等の問題が生じる場合がある。
【0009】また上記の方法では、天板の接合の後に基
板を切断してインク吐出口を形成するが、切断時に切断
屑がインク流路部に入り込んだり、切断部に欠け等が生
じたりして歩留りを低下する原因となる場合がある。
板を切断してインク吐出口を形成するが、切断時に切断
屑がインク流路部に入り込んだり、切断部に欠け等が生
じたりして歩留りを低下する原因となる場合がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
に鑑みてなされたものであって、廉価、精密であり、ま
た信頼性も高い高解像度であってノズルが高密度にて実
装された液体噴射記録ヘッドおよびその製造方法を提供
することを目的とする。
に鑑みてなされたものであって、廉価、精密であり、ま
た信頼性も高い高解像度であってノズルが高密度にて実
装された液体噴射記録ヘッドおよびその製造方法を提供
することを目的とする。
【0011】また、本発明は液流路が精度良く正確に、
かつ歩留り良く微細加工された構成を有する新規な液体
噴射記録ヘッドおよびその製造方法を提供することも目
的とする。
かつ歩留り良く微細加工された構成を有する新規な液体
噴射記録ヘッドおよびその製造方法を提供することも目
的とする。
【0012】さらにまた、本発明は記録液との相互影響
が少なく、機械的強度や耐薬品性に優れた新規な液体噴
射記録ヘッドおよびその製造方法を提供することも目的
とする。
が少なく、機械的強度や耐薬品性に優れた新規な液体噴
射記録ヘッドおよびその製造方法を提供することも目的
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の液体噴射記録ヘッドは、記録液滴を
吐出する吐出エネルギー発生素子が設けられた基板と、
該基板上に設けられ、かつインク路が形成された熱架橋
型ポジ型レジスト材料からなる感光性樹脂層と、該感光
性樹脂層上に積層された天板とを具備したことを特徴と
する。
るために、本発明の液体噴射記録ヘッドは、記録液滴を
吐出する吐出エネルギー発生素子が設けられた基板と、
該基板上に設けられ、かつインク路が形成された熱架橋
型ポジ型レジスト材料からなる感光性樹脂層と、該感光
性樹脂層上に積層された天板とを具備したことを特徴と
する。
【0014】また、本発明の液体噴射記録ヘッドの製造
方法は、記録液滴を吐出する吐出エネルギー発生素子が
形成された基板上に、1)熱架橋型ポジ型レジスト材料
からなる感光性樹脂層を形成する工程と、2)該感光性
樹脂層を熱硬化し、当該熱硬化された感光性樹脂層にイ
ンク流路をパターン露光する工程と、3)前記感光性樹
脂層上に天板を積層する工程と、4)前記感光性樹脂層
の当該パターン露光された部分を溶出する工程とを含む
ことを特徴とする。
方法は、記録液滴を吐出する吐出エネルギー発生素子が
形成された基板上に、1)熱架橋型ポジ型レジスト材料
からなる感光性樹脂層を形成する工程と、2)該感光性
樹脂層を熱硬化し、当該熱硬化された感光性樹脂層にイ
ンク流路をパターン露光する工程と、3)前記感光性樹
脂層上に天板を積層する工程と、4)前記感光性樹脂層
の当該パターン露光された部分を溶出する工程とを含む
ことを特徴とする。
【0015】熱架橋型ポジ型レジストとは、光あるいは
電離放射線崩壊型樹脂の一部に熱架橋可能な官能基を共
重合しておき、レジストを基板上に塗布した後に加熱操
作によって、このレジストを硬化せしめ、この後レジス
トに光(電離放射線)を露光してパターン形成を行うも
のである。
電離放射線崩壊型樹脂の一部に熱架橋可能な官能基を共
重合しておき、レジストを基板上に塗布した後に加熱操
作によって、このレジストを硬化せしめ、この後レジス
トに光(電離放射線)を露光してパターン形成を行うも
のである。
【0016】このレジストはポジ型であり、上記した微
細な抜きパターンの形成に対しては非常に良好な解像性
をを示し、また、熱硬化反応によって樹脂が硬化してい
るため、高い機械的強度、耐溶剤性および基板との密着
性を実現できる等の利点を有している。
細な抜きパターンの形成に対しては非常に良好な解像性
をを示し、また、熱硬化反応によって樹脂が硬化してい
るため、高い機械的強度、耐溶剤性および基板との密着
性を実現できる等の利点を有している。
【0017】また、ネガ型レジストの場合は、良好なパ
ターン形状にするため露光量を最適化することは当然で
あるが、露光量によって現像後の膜厚が変化してしま
い、設計寸法のノズルを形成するためには、塗布膜厚、
露光量等を詳細に検討する必要があり、極めて繁雑な最
適化工程を必要とする。また、ネガ型レジストは現像後
に、レジストの膨潤に起因する現像残渣やスカムが発生
し、これらを除去するためのアッシング操作が必要とな
る。また、この操作によって完全に残渣が除去されない
場合は、残渣がインク吐出エネルギーを発生した際に気
泡の発泡核となり、不安定なインク吐出の原因となる場
合がある。
ターン形状にするため露光量を最適化することは当然で
あるが、露光量によって現像後の膜厚が変化してしま
い、設計寸法のノズルを形成するためには、塗布膜厚、
露光量等を詳細に検討する必要があり、極めて繁雑な最
適化工程を必要とする。また、ネガ型レジストは現像後
に、レジストの膨潤に起因する現像残渣やスカムが発生
し、これらを除去するためのアッシング操作が必要とな
る。また、この操作によって完全に残渣が除去されない
場合は、残渣がインク吐出エネルギーを発生した際に気
泡の発泡核となり、不安定なインク吐出の原因となる場
合がある。
【0018】一方、熱架橋型ポジ型レジストは、露光量
を変えても、現像後の未露光部の膜厚はほとんど変化し
ないため、設計寸法のインク流路を形成するためには、
塗布膜厚の制御のみを行えば良く、極めて簡便にインク
流路の形成が行える。さらに、現像残渣やスカム等の発
生がなく、アッシング操作を必要とせず、上記した現像
残渣に起因する問題が生じない等の利点を有する。
を変えても、現像後の未露光部の膜厚はほとんど変化し
ないため、設計寸法のインク流路を形成するためには、
塗布膜厚の制御のみを行えば良く、極めて簡便にインク
流路の形成が行える。さらに、現像残渣やスカム等の発
生がなく、アッシング操作を必要とせず、上記した現像
残渣に起因する問題が生じない等の利点を有する。
【0019】このように、熱架橋型ポジ型レジストを使
用することにより、微細なインク流路を高い歩留りにて
形成できる利点を本発明は有している。
用することにより、微細なインク流路を高い歩留りにて
形成できる利点を本発明は有している。
【0020】さらに、従来の液体噴射記録ヘッドの製造
方法においては、インク流路パターンを形成した後に天
板を貼り合わせてインク流路を形成しており、上記した
種々の問題が生じていた。本発明においては、熱架橋型
ポジ型レジストに対しては露光操作のみを施した後に天
板を貼り合わせることを特長としている。
方法においては、インク流路パターンを形成した後に天
板を貼り合わせてインク流路を形成しており、上記した
種々の問題が生じていた。本発明においては、熱架橋型
ポジ型レジストに対しては露光操作のみを施した後に天
板を貼り合わせることを特長としている。
【0021】このため、天板に塗布した接着剤がインク
流路に流れ込んだりする問題は回避できることを大きな
特長としている。
流路に流れ込んだりする問題は回避できることを大きな
特長としている。
【0022】また、従来の液体噴射記録ヘッドの製造方
法においては、天板を貼り合わせた後にダイシングソー
等に依って基板を切断してインク吐出口を形成してい
た。このため、上記したように、インク吐出口に欠けが
生じたり、切断屑がインク流路に入り込んだりする問題
が生じていた。また、切断面表面を滑らかにするため、
研磨等の手段を施す場合においても、研磨剤等がインク
流路に入り込み、インク吐出エネルギー発生素子の表面
を汚す等の問題が生じる。
法においては、天板を貼り合わせた後にダイシングソー
等に依って基板を切断してインク吐出口を形成してい
た。このため、上記したように、インク吐出口に欠けが
生じたり、切断屑がインク流路に入り込んだりする問題
が生じていた。また、切断面表面を滑らかにするため、
研磨等の手段を施す場合においても、研磨剤等がインク
流路に入り込み、インク吐出エネルギー発生素子の表面
を汚す等の問題が生じる。
【0023】これら問題に対しても、本発明による液体
噴射記録ヘッドの製造においては、切断工程の後、ある
いは研磨工程の後に熱架橋型ポジ型レジストを現像せし
めるため、切断屑や研磨剤がインク流路部に入り込むこ
とはないし、また基板に欠け等も生じることがない。
噴射記録ヘッドの製造においては、切断工程の後、ある
いは研磨工程の後に熱架橋型ポジ型レジストを現像せし
めるため、切断屑や研磨剤がインク流路部に入り込むこ
とはないし、また基板に欠け等も生じることがない。
【0024】熱架橋型ポジ型レジストとしては、上記し
たように光崩壊型高分子化合物に熱硬化可能な官能基を
共重合することによって多くの種類を得ることができ
る。光崩壊型高分子化合物としては、分子構造中にケト
ンを有するもの、ポリスルフォン等SO2 分子を主鎖に
含有する高分子化合物、ビニール系の高分子化合物であ
ってα位に水素原子以外の原子が結合している高分子化
合物等が挙げられる。
たように光崩壊型高分子化合物に熱硬化可能な官能基を
共重合することによって多くの種類を得ることができ
る。光崩壊型高分子化合物としては、分子構造中にケト
ンを有するもの、ポリスルフォン等SO2 分子を主鎖に
含有する高分子化合物、ビニール系の高分子化合物であ
ってα位に水素原子以外の原子が結合している高分子化
合物等が挙げられる。
【0025】分子構造中にケトンを有する高分子化合物
としては、メチルビニルケトン、メチルイソプロペニル
ケトン、エチルビニルケトン、tert−プロペニルケ
トン、ビニルフェニルケトン等のビニル基を有するケト
ンを重合した高分子化合物が挙げられる。
としては、メチルビニルケトン、メチルイソプロペニル
ケトン、エチルビニルケトン、tert−プロペニルケ
トン、ビニルフェニルケトン等のビニル基を有するケト
ンを重合した高分子化合物が挙げられる。
【0026】SO2 を有する高分子化合物としては、ビ
スフェノールAとジクロロジフェニルスルフォンとの反
応によって合成されるポリスルフォン(UCC社製:U
DEL POLYSULFONE(登録商標))、ジク
ロロジフェニルスルフォンより合成されるポリエーテル
スルフォン(ICI社製:VICTREX(登録商
標))、さらに、不飽和二重結合を有するオレフィンと
SO2 より合成されるポリオレフィンスルフォン(ME
AD社製:ポリブデン−1−スルフォンPBS)等が挙
げられる。勿論、ポリオレフィンスルフォンとしては他
のオレフィンとしてスチレン、α−メチルスチレン、プ
ロピレン等のいずれのオレフィンを使用しても構わな
い。
スフェノールAとジクロロジフェニルスルフォンとの反
応によって合成されるポリスルフォン(UCC社製:U
DEL POLYSULFONE(登録商標))、ジク
ロロジフェニルスルフォンより合成されるポリエーテル
スルフォン(ICI社製:VICTREX(登録商
標))、さらに、不飽和二重結合を有するオレフィンと
SO2 より合成されるポリオレフィンスルフォン(ME
AD社製:ポリブデン−1−スルフォンPBS)等が挙
げられる。勿論、ポリオレフィンスルフォンとしては他
のオレフィンとしてスチレン、α−メチルスチレン、プ
ロピレン等のいずれのオレフィンを使用しても構わな
い。
【0027】ビニル系高分子化合物であって、α位に水
素原子以外の原子が付加した高分子化合物としては、メ
チルアクリレートの範疇が挙げられる。例えば、メチル
メタクリレート、エチルメタクリレート、プロピル
(n,iso)メタクリレート、ブチル(n,iso,
tert−)メタクリレート等非常に多くの種類が挙げ
られる。また、メタクリルアミド、メタクリルニトリル
等も使用可能である。これら不飽和二重結合を有するモ
ノマーを重合することにより、光崩壊型のポジ型レジス
トが作製することができる。また、α位の原子として
は、上記したメチル基以外にも、シアノ基、塩素、弗素
等のハロゲン等が付加したモノマーも一般に入手可能す
ることができ、α−シアノ(クロロ、フルオロ)アクリ
リート、α−シアノ(クロロ、フルオロ)エチルアクリ
レート等も使用することができる。さらに、α−メチル
(クロロ、シアノ、フルオロ)スチレン、α−メチル
(クロロ、シアノ、フルオロ)スチレンのヒドロキシ、
メチル、エチル、プロピル、クロロ、フルオロ等の誘導
体等を使用することもできる。
素原子以外の原子が付加した高分子化合物としては、メ
チルアクリレートの範疇が挙げられる。例えば、メチル
メタクリレート、エチルメタクリレート、プロピル
(n,iso)メタクリレート、ブチル(n,iso,
tert−)メタクリレート等非常に多くの種類が挙げ
られる。また、メタクリルアミド、メタクリルニトリル
等も使用可能である。これら不飽和二重結合を有するモ
ノマーを重合することにより、光崩壊型のポジ型レジス
トが作製することができる。また、α位の原子として
は、上記したメチル基以外にも、シアノ基、塩素、弗素
等のハロゲン等が付加したモノマーも一般に入手可能す
ることができ、α−シアノ(クロロ、フルオロ)アクリ
リート、α−シアノ(クロロ、フルオロ)エチルアクリ
レート等も使用することができる。さらに、α−メチル
(クロロ、シアノ、フルオロ)スチレン、α−メチル
(クロロ、シアノ、フルオロ)スチレンのヒドロキシ、
メチル、エチル、プロピル、クロロ、フルオロ等の誘導
体等を使用することもできる。
【0028】上記したモノマーを単独にて、あるいは、
複数種混合して重合することにより光崩壊型高分子化合
物を得ることができる。この光崩壊型高分子化合物を合
成する際に、熱硬化可能な官能基を有するモノマーを共
重合することによって、本発明における架橋型ポジ型レ
ジストを合成することができる。
複数種混合して重合することにより光崩壊型高分子化合
物を得ることができる。この光崩壊型高分子化合物を合
成する際に、熱硬化可能な官能基を有するモノマーを共
重合することによって、本発明における架橋型ポジ型レ
ジストを合成することができる。
【0029】熱硬化可能な官能基を有するモノマーとし
ては、ヒドロキシ基、クロル、イソシアナート、エポキ
シ等の官能基を有するモノマーであり、例えば、ヒドロ
キシ(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(例え
ば、メチル、エチル、プロピル等)アクリレート、ヒド
ロキシアルキルメタアクリレート、アクリル酸クロリ
ド、メタクリル酸クロリド、グリシジル(メタ)アクリ
レート等が挙げられる。これら熱架橋する官能基を含有
するモノマーを上記の光崩壊型高分子化合物中と共重合
すれば、本発明による熱架橋型ポジ型レジストを合成す
ることができる。勿論、これらの樹脂の硬化特性を高め
るために、樹脂中にイソシアナート基、アミノ基を有す
る成分を混合あるいは共重合し、ヒドロキシル基、エポ
キシ基の熱硬化性を促進することも有効である。
ては、ヒドロキシ基、クロル、イソシアナート、エポキ
シ等の官能基を有するモノマーであり、例えば、ヒドロ
キシ(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(例え
ば、メチル、エチル、プロピル等)アクリレート、ヒド
ロキシアルキルメタアクリレート、アクリル酸クロリ
ド、メタクリル酸クロリド、グリシジル(メタ)アクリ
レート等が挙げられる。これら熱架橋する官能基を含有
するモノマーを上記の光崩壊型高分子化合物中と共重合
すれば、本発明による熱架橋型ポジ型レジストを合成す
ることができる。勿論、これらの樹脂の硬化特性を高め
るために、樹脂中にイソシアナート基、アミノ基を有す
る成分を混合あるいは共重合し、ヒドロキシル基、エポ
キシ基の熱硬化性を促進することも有効である。
【0030】本発明者が、液体噴射記録ヘッドのノズル
を形成する材料として、上記の熱架橋ポジ型レジストを
さらに検討したところ、熱架橋基として共重合するモノ
マーとしては、メタクリル酸、あるいは、メタクリル酸
グリシジルがさらに好ましいことを見出した。クロル等
のハロゲン化合物を使用すると、ヘッドの長期の使用に
際して、インク中にハロゲンが溶出し、電極やヒーター
の腐食、断線を招く。またイソシアナートを含有する系
は、レジストの保存安定性が極めて低い等の問題点を有
している。
を形成する材料として、上記の熱架橋ポジ型レジストを
さらに検討したところ、熱架橋基として共重合するモノ
マーとしては、メタクリル酸、あるいは、メタクリル酸
グリシジルがさらに好ましいことを見出した。クロル等
のハロゲン化合物を使用すると、ヘッドの長期の使用に
際して、インク中にハロゲンが溶出し、電極やヒーター
の腐食、断線を招く。またイソシアナートを含有する系
は、レジストの保存安定性が極めて低い等の問題点を有
している。
【0031】メタクリル酸あるいはメタクリル酸グリシ
ジルはこれらの問題がなく、液体噴射記録ヘッドのノズ
ルを形成する材料として極めて良好な特性を示す。
ジルはこれらの問題がなく、液体噴射記録ヘッドのノズ
ルを形成する材料として極めて良好な特性を示す。
【0032】さらに、これらの熱架橋可能なモノマーの
共重合比およびレジストの重量平均分子量に関しては、
共重合比は5mol%以上、かつ、重量平均分子量は5
0000以上が好ましい。液体噴射記録ヘッド等のよう
に膜厚の厚いノズル壁を形成する場合においては、レジ
スト現像時に被膜中にクラックが発生するという大きな
問題が生じた。
共重合比およびレジストの重量平均分子量に関しては、
共重合比は5mol%以上、かつ、重量平均分子量は5
0000以上が好ましい。液体噴射記録ヘッド等のよう
に膜厚の厚いノズル壁を形成する場合においては、レジ
スト現像時に被膜中にクラックが発生するという大きな
問題が生じた。
【0033】厚膜のレジストパターン形成においては、
樹脂中の未架橋成分の存在が大きな問題となる。すなわ
ち、従来使用されるネガ型レジストにおいては、未架橋
の成分は現像液中に溶解し、形成されるパターンの厚
さ、塗布膜厚に対して10〜20%低減化して形成され
る。未架橋成分が溶出後、パターンは膜減りを起こして
内部に応力が発生しないわけである。一方、熱架橋ポジ
型レジストにおいては、塗布後のベーキングによって被
膜は硬化し、各構成分子の立体的配置は決定してしま
う。露光終了後、この被膜を現像液に浸漬すると、未露
光箇所に架橋していない成分が存在した場合、これらの
成分が溶出し、被膜の内部に応力が発生する。応力は、
ネガ型レジストのように膜減りによって緩和されず、ク
ラックの発生を起こすと想定される。
樹脂中の未架橋成分の存在が大きな問題となる。すなわ
ち、従来使用されるネガ型レジストにおいては、未架橋
の成分は現像液中に溶解し、形成されるパターンの厚
さ、塗布膜厚に対して10〜20%低減化して形成され
る。未架橋成分が溶出後、パターンは膜減りを起こして
内部に応力が発生しないわけである。一方、熱架橋ポジ
型レジストにおいては、塗布後のベーキングによって被
膜は硬化し、各構成分子の立体的配置は決定してしま
う。露光終了後、この被膜を現像液に浸漬すると、未露
光箇所に架橋していない成分が存在した場合、これらの
成分が溶出し、被膜の内部に応力が発生する。応力は、
ネガ型レジストのように膜減りによって緩和されず、ク
ラックの発生を起こすと想定される。
【0034】クラックの発生防止には、熱硬化時に未架
橋成分の存在を低下することであり、この問題に対して
架橋成分の共重合比5mol%以上、かつ、重量平均分
子量50000以上であることが好ましいことを見出し
た。
橋成分の存在を低下することであり、この問題に対して
架橋成分の共重合比5mol%以上、かつ、重量平均分
子量50000以上であることが好ましいことを見出し
た。
【0035】これら熱架橋型ポジ型レジストの基板上へ
の塗布は、レジストをそのまま、あるいはレジストが固
体の場合は溶剤に溶解した溶液を、スピンコーターやバ
ーコーター等を使用してソルベンコートすることにより
可能である。
の塗布は、レジストをそのまま、あるいはレジストが固
体の場合は溶剤に溶解した溶液を、スピンコーターやバ
ーコーター等を使用してソルベンコートすることにより
可能である。
【0036】熱架橋の温度、時間等はそれぞれの樹脂に
よって最適化を図る必要がある。一般的には、50℃か
ら300℃の範囲が適している。温度が低いと充分な架
橋密度を得られないか、架橋に時間を要するし、また温
度が300℃を越えるとレジストの熱分解、熱酸化を招
いたり、加熱操作後に室温に戻した時に、基板との熱膨
張率の差によってレジスト膜にクラックが入ったりする
場合がある。加熱時間に関してもレジストの特性に最適
な条件を選ぶ必要があるが、一般的には、5〜120分
間程度である。低い温度での加熱では空気中にても構わ
ないが、熱酸化等を防止するために窒素等の不活性ガス
の雰囲気下あるいは真空中にて加熱しても構わない。
よって最適化を図る必要がある。一般的には、50℃か
ら300℃の範囲が適している。温度が低いと充分な架
橋密度を得られないか、架橋に時間を要するし、また温
度が300℃を越えるとレジストの熱分解、熱酸化を招
いたり、加熱操作後に室温に戻した時に、基板との熱膨
張率の差によってレジスト膜にクラックが入ったりする
場合がある。加熱時間に関してもレジストの特性に最適
な条件を選ぶ必要があるが、一般的には、5〜120分
間程度である。低い温度での加熱では空気中にても構わ
ないが、熱酸化等を防止するために窒素等の不活性ガス
の雰囲気下あるいは真空中にて加熱しても構わない。
【0037】勿論、架橋基を2液硬化タイプとして常温
にて硬化させても構わない。例えば、分子中にエポキシ
基を架橋成分として含有した成分Aとアミノ基を含有す
る成分Bとを混合した後、基板上に塗布すれば常温にお
いての硬化も可能となる。なお、2液硬化タイプとする
のは常温での保存安定性を高めるためである。しかし、
硬化時間の短縮等の生産性を高めるには温度を加えるこ
とが望ましいと考えられる。これらの手段はヒドロキシ
ル基を有するモノマーを共重合した系とイソシアナート
基を有するモノマーを共重合した系に対しても同様の手
段を適用することができる。
にて硬化させても構わない。例えば、分子中にエポキシ
基を架橋成分として含有した成分Aとアミノ基を含有す
る成分Bとを混合した後、基板上に塗布すれば常温にお
いての硬化も可能となる。なお、2液硬化タイプとする
のは常温での保存安定性を高めるためである。しかし、
硬化時間の短縮等の生産性を高めるには温度を加えるこ
とが望ましいと考えられる。これらの手段はヒドロキシ
ル基を有するモノマーを共重合した系とイソシアナート
基を有するモノマーを共重合した系に対しても同様の手
段を適用することができる。
【0038】露光は、一般的に使用されるDeep−U
V光源であるXe−Hgランプを使用し、290nmや
250nmのコールドミラーにて得られる遠紫外光を使
用しても構わないし、また電子線、X線、エキシマレー
ザー等いずれでも使用することができるし、またマスク
を介した一括露光、ステップ&リピート、電子線のビー
ムスキャン方式のいずれでも構わない。ただし、Dee
p−UV光あるいはエキシマーレーザー等の短波長の光
はレジスト膜の吸収により、厚い膜の場合、光が透過せ
ずに均一露光できない場合がある。例えば、レジストの
分子構造中に芳香環が存在すると、特にレジスト膜の光
吸収が大きくなり光を透過しなくなる。芳香環を含まな
いレジストとするか、あるいは電子線あるいはX線の等
の透過性の高い露光源を使用する等の回避が必要となる
場合がある。現在の露光装置の形態から考えるとDee
p−UV露光が、一括露光でありまた広い露光面積を得
られること等から最も生産性が良いと考えられるが、X
線露光はその高い透過性から材料選択の範囲が広くなり
本発明には最も適している。光源の高強度化、マスク、
露光装置の低価格化が進めば適用可能である。
V光源であるXe−Hgランプを使用し、290nmや
250nmのコールドミラーにて得られる遠紫外光を使
用しても構わないし、また電子線、X線、エキシマレー
ザー等いずれでも使用することができるし、またマスク
を介した一括露光、ステップ&リピート、電子線のビー
ムスキャン方式のいずれでも構わない。ただし、Dee
p−UV光あるいはエキシマーレーザー等の短波長の光
はレジスト膜の吸収により、厚い膜の場合、光が透過せ
ずに均一露光できない場合がある。例えば、レジストの
分子構造中に芳香環が存在すると、特にレジスト膜の光
吸収が大きくなり光を透過しなくなる。芳香環を含まな
いレジストとするか、あるいは電子線あるいはX線の等
の透過性の高い露光源を使用する等の回避が必要となる
場合がある。現在の露光装置の形態から考えるとDee
p−UV露光が、一括露光でありまた広い露光面積を得
られること等から最も生産性が良いと考えられるが、X
線露光はその高い透過性から材料選択の範囲が広くなり
本発明には最も適している。光源の高強度化、マスク、
露光装置の低価格化が進めば適用可能である。
【0039】以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本
発明の概要を説明する。
発明の概要を説明する。
【0040】図1から図6は、本発明の基本的な態様を
示すための模式図であり、図1から図6それぞれには、
本発明の方法に係わる液体噴射記録ヘッドの構成とその
製作手順の一例が示されている。なお、本例では、2個
のオリフィスを有する液体噴射記録ヘッドが示される
が、勿論、2個以上のオリフィスを有する高密度マルチ
アレイ液体噴射記録ヘッドの場合でも同様であることは
言うまでもない。
示すための模式図であり、図1から図6それぞれには、
本発明の方法に係わる液体噴射記録ヘッドの構成とその
製作手順の一例が示されている。なお、本例では、2個
のオリフィスを有する液体噴射記録ヘッドが示される
が、勿論、2個以上のオリフィスを有する高密度マルチ
アレイ液体噴射記録ヘッドの場合でも同様であることは
言うまでもない。
【0041】まず、本態様においては、例えば図1に示
されるような、ガラス,セラミック,プラスチックある
いは金属等からなる基板1が用いられる。なお、図1は
感光性材料形成前の基板の模式的斜視図である。
されるような、ガラス,セラミック,プラスチックある
いは金属等からなる基板1が用いられる。なお、図1は
感光性材料形成前の基板の模式的斜視図である。
【0042】このような基板1は、液流路を構成する部
材の一部として機能し、また後述する感光性材料層の支
持体として機能し得るものであれば、その形状、材質等
は特に限定されることなく使用することができる。基板
1上には、電気熱変換素子あるいは圧電素子等の液体吐
出エネルギー発生素子2が所望の個数配置される(図1
では2個を例示した)。このような液体吐出エネルギー
発生素子2によって記録液小滴を吐出させるための吐出
エネルギーがインク液に与えられ、記録が行われる。ち
なみに、例えば、液体吐出エネルギー発生素子2として
電気熱変換素子が用いられる時には、この素子が近傍の
記録液を加熱することにより、吐出エネルギーを発生す
る。また、例えば、圧電素子が用いられるときは、この
素子の機械的振動によって、吐出エネルギーが発生され
る。
材の一部として機能し、また後述する感光性材料層の支
持体として機能し得るものであれば、その形状、材質等
は特に限定されることなく使用することができる。基板
1上には、電気熱変換素子あるいは圧電素子等の液体吐
出エネルギー発生素子2が所望の個数配置される(図1
では2個を例示した)。このような液体吐出エネルギー
発生素子2によって記録液小滴を吐出させるための吐出
エネルギーがインク液に与えられ、記録が行われる。ち
なみに、例えば、液体吐出エネルギー発生素子2として
電気熱変換素子が用いられる時には、この素子が近傍の
記録液を加熱することにより、吐出エネルギーを発生す
る。また、例えば、圧電素子が用いられるときは、この
素子の機械的振動によって、吐出エネルギーが発生され
る。
【0043】なお、これらの素子2には、これら素子を
動作させるための制御信号入力用電極(不図示)が接続
されている。また、一般にはこれらの吐出エネルギー発
生素子2の耐用性の向上を目的として、保護層等の各種
機能層が設けられるが、勿論本発明においてもこのよう
な機能層を設けることは一向に差しつかえない。
動作させるための制御信号入力用電極(不図示)が接続
されている。また、一般にはこれらの吐出エネルギー発
生素子2の耐用性の向上を目的として、保護層等の各種
機能層が設けられるが、勿論本発明においてもこのよう
な機能層を設けることは一向に差しつかえない。
【0044】次いで、図2に示すように、熱架橋型ポジ
型レジスト層3を基板1上に形成する。この熱架橋ポジ
型レジスト層3の形成の方法としては、熱架橋ポジ型レ
ジスト材料からなる感光性材料を溶解した溶液を、ソル
ベントコート法によって塗布しても良いし、また、この
感光性材料を塗布したドライフィルムを作製し、積層す
ることにより、基板1上に形成しても良い。このよう
に、ポジ型レジスト被膜を塗布し、溶媒等を除去した
後、上記の条件下で熱硬化を実施する。
型レジスト層3を基板1上に形成する。この熱架橋ポジ
型レジスト層3の形成の方法としては、熱架橋ポジ型レ
ジスト材料からなる感光性材料を溶解した溶液を、ソル
ベントコート法によって塗布しても良いし、また、この
感光性材料を塗布したドライフィルムを作製し、積層す
ることにより、基板1上に形成しても良い。このよう
に、ポジ型レジスト被膜を塗布し、溶媒等を除去した
後、上記の条件下で熱硬化を実施する。
【0045】このような手段により、熱架橋型ポジ型レ
ジスト層3に対して、図3に示すように、インク液流路
となるべき電離放射線照射部4にDeep−UV光ある
いは電子線等を用いてパターン露光を行う。露光手段と
しては、フォトマスクを介しての一括露光であっても良
いし、また、電子線あるいはイオンビーム等により直接
描画しても良い。露光光源はDeep−UV光、エキシ
マレーザー、電子線、X線等を用いて熱架橋型ポジ型レ
ジスト層3をパターニング生きるものであればどれでも
構わない。
ジスト層3に対して、図3に示すように、インク液流路
となるべき電離放射線照射部4にDeep−UV光ある
いは電子線等を用いてパターン露光を行う。露光手段と
しては、フォトマスクを介しての一括露光であっても良
いし、また、電子線あるいはイオンビーム等により直接
描画しても良い。露光光源はDeep−UV光、エキシ
マレーザー、電子線、X線等を用いて熱架橋型ポジ型レ
ジスト層3をパターニング生きるものであればどれでも
構わない。
【0046】従来では、ネガ型レジスト層にパターンを
形成した後、発生する現像残渣やスカムを除去するた
め、酸素プラズマによるアッシング処理が必要となる
が、本発明による熱架橋型ポジ型レジスト材料において
は、現像残渣、スカム等が発生しないため、天板接合、
切断工程後にレジストパターンの現像を行っても特性の
劣化がない。
形成した後、発生する現像残渣やスカムを除去するた
め、酸素プラズマによるアッシング処理が必要となる
が、本発明による熱架橋型ポジ型レジスト材料において
は、現像残渣、スカム等が発生しないため、天板接合、
切断工程後にレジストパターンの現像を行っても特性の
劣化がない。
【0047】このように、インク液流路をパターニング
露光した感光性材料である熱架橋型ポジ型レジスト層3
に、図4に示すように天板7を接合し、感光性樹脂材料
等を切削加工してインク供給口9を形成する。天板7は
天板樹脂層6を介して接着剤層5と一体化されており、
熱架橋型ポジ型レジスト層3との接着を行う。接着剤層
5を形成する接着剤としては、通常の接着剤で構わない
し、また感光性接着剤、感圧性接着剤であっても構わな
い。熱架橋型ポジ型レジスト材料は、一般的には、De
ep−UV光あるいは電離放射線にのみしか感光しない
ため、天板7に塗布する接着剤として、一般的には紫外
線感光性接着剤のような感光性接着剤も使用可能であ
り、操作性が向上できる等の利点を有する。
露光した感光性材料である熱架橋型ポジ型レジスト層3
に、図4に示すように天板7を接合し、感光性樹脂材料
等を切削加工してインク供給口9を形成する。天板7は
天板樹脂層6を介して接着剤層5と一体化されており、
熱架橋型ポジ型レジスト層3との接着を行う。接着剤層
5を形成する接着剤としては、通常の接着剤で構わない
し、また感光性接着剤、感圧性接着剤であっても構わな
い。熱架橋型ポジ型レジスト材料は、一般的には、De
ep−UV光あるいは電離放射線にのみしか感光しない
ため、天板7に塗布する接着剤として、一般的には紫外
線感光性接着剤のような感光性接着剤も使用可能であ
り、操作性が向上できる等の利点を有する。
【0048】従来の液体噴射記録ヘッドの製造方法にお
いては、インク流路パターンを形成した後に、天板7の
接合操作を行っていたため、接着剤がインク流路にたれ
込む等の問題が生じる場合が多い。また、たれ込みを防
止するために接着剤層5の塗布膜厚を薄くすると、天板
7が剥離してしまうという問題が生じる。このため、特
に長尺の液体噴射記録ヘッドの製造、あるいは、微細な
インク流路を必要とする液体噴射記録ヘッドの製造にお
いては、このたれ込みと天板剥れの防止が大きな課題と
なっていた。
いては、インク流路パターンを形成した後に、天板7の
接合操作を行っていたため、接着剤がインク流路にたれ
込む等の問題が生じる場合が多い。また、たれ込みを防
止するために接着剤層5の塗布膜厚を薄くすると、天板
7が剥離してしまうという問題が生じる。このため、特
に長尺の液体噴射記録ヘッドの製造、あるいは、微細な
インク流路を必要とする液体噴射記録ヘッドの製造にお
いては、このたれ込みと天板剥れの防止が大きな課題と
なっていた。
【0049】本発明では、インク流路は切断工程後に形
成されるため、上記の問題の解決に極めて有効となる。
すなわち、天板7を接合するための接着剤を充分量塗布
し、高温かつ高圧にて貼り合わせることによって、長尺
の液体噴射記録ヘッドの製造においても上記した問題は
生じない。
成されるため、上記の問題の解決に極めて有効となる。
すなわち、天板7を接合するための接着剤を充分量塗布
し、高温かつ高圧にて貼り合わせることによって、長尺
の液体噴射記録ヘッドの製造においても上記した問題は
生じない。
【0050】次いで、図5に示すように、記録ヘッド基
板を切断する。切断はダイシングソー等の機械的手法に
よっても構わないし、またレーザー等の光加工によって
も構わない。また、切断後に切断面8を研磨し、インク
吐出口予定部位とインク吐出エネルギー発生素子との間
の距離精度を向上しても構わない。本発明においてはイ
ンク流路部は未現像であるため、上記したように切断
屑、研磨剤等がインク流路部に入り込むこともなく、ま
た基板1等にも欠けを生じる等の問題を生じない。
板を切断する。切断はダイシングソー等の機械的手法に
よっても構わないし、またレーザー等の光加工によって
も構わない。また、切断後に切断面8を研磨し、インク
吐出口予定部位とインク吐出エネルギー発生素子との間
の距離精度を向上しても構わない。本発明においてはイ
ンク流路部は未現像であるため、上記したように切断
屑、研磨剤等がインク流路部に入り込むこともなく、ま
た基板1等にも欠けを生じる等の問題を生じない。
【0051】最後に、図6に示すように、インク流路部
を形成するレジストを溶出し、インク流路10を形成す
ると同時にインク吐出口11を形成する。現像は、ポジ
型レジストを溶解するものであれば、いずれの溶剤でも
構わない。特に、熱架橋型ポジ型レジスト材料は熱によ
って未露光が硬化しているため、溶解除去作用の強い現
像液を使用しても、レジストの剥れ、膜減り等は生じな
い。
を形成するレジストを溶出し、インク流路10を形成す
ると同時にインク吐出口11を形成する。現像は、ポジ
型レジストを溶解するものであれば、いずれの溶剤でも
構わない。特に、熱架橋型ポジ型レジスト材料は熱によ
って未露光が硬化しているため、溶解除去作用の強い現
像液を使用しても、レジストの剥れ、膜減り等は生じな
い。
【0052】
【作用】本発明によれば、熱架橋型ポジ型レジストを用
いているため、塗布膜厚の制御のみを行えば良く、極め
て簡便に微細なインク流路を形成することができる。さ
らに、現像残渣に起因する問題が生じない。
いているため、塗布膜厚の制御のみを行えば良く、極め
て簡便に微細なインク流路を形成することができる。さ
らに、現像残渣に起因する問題が生じない。
【0053】さらに、本発明によれば、天板に塗布した
接着剤がインク流路に流れ込む問題を回避することがで
きる。
接着剤がインク流路に流れ込む問題を回避することがで
きる。
【0054】さらにまた、本発明によれば、インク吐出
口に欠けを生じたり、切断屑がインク流路に入り込むこ
とはないので、インク吐出エネルギー発生素子の表面を
汚すことはなくなる。
口に欠けを生じたり、切断屑がインク流路に入り込むこ
とはないので、インク吐出エネルギー発生素子の表面を
汚すことはなくなる。
【0055】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をさらに詳細に
説明する。
説明する。
【0056】(実施例1)図1から図6に示す操作手順
に準じて、図6の構成の液体噴射記録ヘッドを作製し
た。
に準じて、図6の構成の液体噴射記録ヘッドを作製し
た。
【0057】まず、吐出エネルギー発生素子2としての
電気熱変換素子(材質HfB2 からなるヒーター)を形
成したガラス基板1上に、メチルメタクリレートとメタ
アクリル酸の80:20(mol)共重合体(ポリサイ
エンス社製)をシクロヘキサノン20%で溶解し、得ら
れた溶液を70番のワイヤーバーを使用して塗布した。
80℃にて1時間加熱して溶剤を除去した後、200℃
において1時間加熱して熱硬化させた。得られた被膜の
膜厚は20μmであり、またこの被膜はいずれの溶剤に
も溶解しないものとなっていた。
電気熱変換素子(材質HfB2 からなるヒーター)を形
成したガラス基板1上に、メチルメタクリレートとメタ
アクリル酸の80:20(mol)共重合体(ポリサイ
エンス社製)をシクロヘキサノン20%で溶解し、得ら
れた溶液を70番のワイヤーバーを使用して塗布した。
80℃にて1時間加熱して溶剤を除去した後、200℃
において1時間加熱して熱硬化させた。得られた被膜の
膜厚は20μmであり、またこの被膜はいずれの溶剤に
も溶解しないものとなっていた。
【0058】この基板1をウシオ電機製のXe−Hgラ
ンプ(2kW)を使用した照射装置にて、インク流路パ
ターンを含むマスクを介してコンタクト露光法によりD
eep−UV光の照射を行った。ミラーは250nm用
コールドミラーを使用し、露光時間は10分間とした。
ンプ(2kW)を使用した照射装置にて、インク流路パ
ターンを含むマスクを介してコンタクト露光法によりD
eep−UV光の照射を行った。ミラーは250nm用
コールドミラーを使用し、露光時間は10分間とした。
【0059】次いで、インク供給口9を切削加工したガ
ラス基板1上に、アクリル系ネガ型ドライフィルム(東
京応化社製:オーディール(登録商標))を100℃に
おいて積層し、キヤノン製マスクアライナーPLA−5
01FAを用いて200秒間露光を行った。露光操作
は、インク流路上部のパターンを形成するものであり、
インク供給口9と吐出エネルギー発生素子2との間のイ
ンク流路となるべき部位の高さを高くして流路抵抗を低
減する目的にて形成した。ベースフィルムを剥離した
後、トリクロロエタンに150秒間浸漬して現像を行っ
た。パターンの膜厚は50μmであった。
ラス基板1上に、アクリル系ネガ型ドライフィルム(東
京応化社製:オーディール(登録商標))を100℃に
おいて積層し、キヤノン製マスクアライナーPLA−5
01FAを用いて200秒間露光を行った。露光操作
は、インク流路上部のパターンを形成するものであり、
インク供給口9と吐出エネルギー発生素子2との間のイ
ンク流路となるべき部位の高さを高くして流路抵抗を低
減する目的にて形成した。ベースフィルムを剥離した
後、トリクロロエタンに150秒間浸漬して現像を行っ
た。パターンの膜厚は50μmであった。
【0060】このようにして形成したパターン上に感光
性接着剤(スリーボンド3000:スリーボンド社製)
をロールコーターにて塗布した。塗布膜厚は10μmで
あった。次いで、天板7を真空中にて基板1に貼り合わ
せた。
性接着剤(スリーボンド3000:スリーボンド社製)
をロールコーターにて塗布した。塗布膜厚は10μmで
あった。次いで、天板7を真空中にて基板1に貼り合わ
せた。
【0061】基板1にキヤノン製マスクアライナーPL
A−501にて全面露光した。露光時間は600秒であ
った。この後、接着剤を強固に接合するため、200℃
にて30分間のベークを行った。
A−501にて全面露光した。露光時間は600秒であ
った。この後、接着剤を強固に接合するため、200℃
にて30分間のベークを行った。
【0062】次いで、基板1をダイシングソー(東京精
密社製)にて切断し、熱架橋型ポジ型レジストの溶出を
行った。溶出はメチルイソブチルケトンに30分間浸漬
して行った。
密社製)にて切断し、熱架橋型ポジ型レジストの溶出を
行った。溶出はメチルイソブチルケトンに30分間浸漬
して行った。
【0063】最後に、インク供給口9にインク供給部材
を接着して液体噴射記録ヘッドを作製した。
を接着して液体噴射記録ヘッドを作製した。
【0064】このようにして作製した液体噴射記録ヘッ
ドを記録装置に装着し、純水/グリセリン/ダイレクト
ブラック154(水溶性黒色染料)=65/30/5か
らなるインクを用いて記録を行ったところ、安定な印字
が得られた。
ドを記録装置に装着し、純水/グリセリン/ダイレクト
ブラック154(水溶性黒色染料)=65/30/5か
らなるインクを用いて記録を行ったところ、安定な印字
が得られた。
【0065】(実施例2)ベンゼン100部に対して、
メチルメタクリレート95部、メタクリル酸グリシジル
7.1部(モノマー比=95:5)、重合開始剤として
N,N′−アゾビスイソブチロニトリル1部を添加し
て、窒素中60℃にて2時間撹拌して樹脂を合成した。
反応液をシクロヘキサンに投入して樹脂を回収した。こ
の樹脂の重量平均分子量は100000であった。次
に、この樹脂をトルエンに25wt%の濃度にて溶解
し、架橋剤としてトリエチレンテトラミンを固形分に対
して3部添加した。
メチルメタクリレート95部、メタクリル酸グリシジル
7.1部(モノマー比=95:5)、重合開始剤として
N,N′−アゾビスイソブチロニトリル1部を添加し
て、窒素中60℃にて2時間撹拌して樹脂を合成した。
反応液をシクロヘキサンに投入して樹脂を回収した。こ
の樹脂の重量平均分子量は100000であった。次
に、この樹脂をトルエンに25wt%の濃度にて溶解
し、架橋剤としてトリエチレンテトラミンを固形分に対
して3部添加した。
【0066】レジスト液を実施例1と同様に吐出エネル
ギー発生素子2を形成した基板1上に膜厚20μmにて
塗布し、200℃にて30分間加熱して熱硬化させた。
ギー発生素子2を形成した基板1上に膜厚20μmにて
塗布し、200℃にて30分間加熱して熱硬化させた。
【0067】実施例1と同様にして、レジスト膜にDe
ep−UV光を照射させてインク流路10のパターン露
光を行った。露光時間は15分間であった。
ep−UV光を照射させてインク流路10のパターン露
光を行った。露光時間は15分間であった。
【0068】実施例1と同様にして形成したガラス製天
板7を、パターン露光を施したレジスト膜3上に貼り合
わせて光照射によって接着剤を硬化させた。
板7を、パターン露光を施したレジスト膜3上に貼り合
わせて光照射によって接着剤を硬化させた。
【0069】基板1を実施例1と同様にして切断した
後、メチルイソブチルケトンに30分間浸漬して、熱架
橋型ポジ型レジストの現像を行った。
後、メチルイソブチルケトンに30分間浸漬して、熱架
橋型ポジ型レジストの現像を行った。
【0070】実施例1と同様にして、インク供給部材を
装着し、インク供給を行って印字を行ったところ、良好
な印字が得られた。
装着し、インク供給を行って印字を行ったところ、良好
な印字が得られた。
【0071】(実施例3)吐出エネルギー発生素子2を
形成した基板1上に、実施例1と同様にして、メチルメ
タクリルレートとメタクリル酸との共重合体のシクロヘ
キサノン溶液を70番のワイヤーバーにて塗布した。
形成した基板1上に、実施例1と同様にして、メチルメ
タクリルレートとメタクリル酸との共重合体のシクロヘ
キサノン溶液を70番のワイヤーバーにて塗布した。
【0072】80℃にて30分間ベークして溶剤を除去
した後、窒素気流中200℃にて30分間ベーキングを
行って樹脂を硬化させた。得られた被膜の膜厚は25μ
mであった。
した後、窒素気流中200℃にて30分間ベーキングを
行って樹脂を硬化させた。得られた被膜の膜厚は25μ
mであった。
【0073】基板1を電子線描画装置(エリオニクス社
製:ELS−3300)に装着し、インク流路パターン
を描画した。露光量は70μC/cm2 であった。
製:ELS−3300)に装着し、インク流路パターン
を描画した。露光量は70μC/cm2 であった。
【0074】レジスト膜上に実施例1と同様にして、ド
ライフィルムパターンを形成し感光性接着剤を塗布した
ガラス製天板7を貼り合わせた。200℃にて30分間
ベークした後、基板1を切断し、メチルイソブチルケト
ン30分間浸漬してレジストの現像を行った。
ライフィルムパターンを形成し感光性接着剤を塗布した
ガラス製天板7を貼り合わせた。200℃にて30分間
ベークした後、基板1を切断し、メチルイソブチルケト
ン30分間浸漬してレジストの現像を行った。
【0075】実施例1と同様にして、インク供給部材を
装着し、インク吐出を行ったところ、良好な印字を得る
ことができた。
装着し、インク吐出を行ったところ、良好な印字を得る
ことができた。
【0076】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0077】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0078】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0079】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0080】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0081】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0082】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0083】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0084】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0085】
【発明の効果】以上説明した本発明によってもたらせる
効果としては、下記に列挙する項目が挙げられる。
効果としては、下記に列挙する項目が挙げられる。
【0086】1)記録ヘッド製作のための主要工程が、
フォトレジストや感光性ドライフィルム等を用いたリソ
グニフィー技術によるため、記録ヘッドの細密部を、所
望のパターンで、しかも極めて容易に形成することがで
きるばかりか、同様の構成の多数の記録ヘッドを同時に
加工することも容易にできる。
フォトレジストや感光性ドライフィルム等を用いたリソ
グニフィー技術によるため、記録ヘッドの細密部を、所
望のパターンで、しかも極めて容易に形成することがで
きるばかりか、同様の構成の多数の記録ヘッドを同時に
加工することも容易にできる。
【0087】2)インク流路の形成が、天板を貼り合わ
せた後に行われるため、接着剤のインク流路へのたれ込
みや天板の剥れのない良好な液体噴射記録ヘッドが製造
することができる。
せた後に行われるため、接着剤のインク流路へのたれ込
みや天板の剥れのない良好な液体噴射記録ヘッドが製造
することができる。
【0088】3)熱架橋型ポジ型レジストにてインク流
路を形成しているため、基板との接着性、耐熱性および
強度に優れた液体噴射記録ヘッドが製造することができ
る。
路を形成しているため、基板との接着性、耐熱性および
強度に優れた液体噴射記録ヘッドが製造することができ
る。
【0089】4)切断屑、研磨剤等がインク流路に入り
込むことがなく、良好な記録を実現できる液体噴射記録
ヘッドが製造することができる。
込むことがなく、良好な記録を実現できる液体噴射記録
ヘッドが製造することができる。
【0090】5)熱架橋型ポジ型レジストにてインク流
路を形成しているため、有機溶剤等の溶解力の高い現像
液に長時間浸漬しても、未露光部の溶解は全くなく、安
定して液体噴射記録ヘッドが製造することができる。
路を形成しているため、有機溶剤等の溶解力の高い現像
液に長時間浸漬しても、未露光部の溶解は全くなく、安
定して液体噴射記録ヘッドが製造することができる。
【0091】6)高密度マルチアレイ液体噴射記録ヘッ
ドが簡単な手段で得られる。
ドが簡単な手段で得られる。
【図1】感光性材料層形成前の基板の模式的斜視図であ
る。
る。
【図2】熱架橋型ポジ型レジスト層を形成した基板の模
式的斜視図である。
式的斜視図である。
【図3】熱架橋型ポジ型レジスト層に施すパターン露光
を示す模式的斜視図である。
を示す模式的斜視図である。
【図4】天板を貼り合わせる工程の模式的断面図であ
る。
る。
【図5】切断工程の模式的断面図である。
【図6】現像により形成されたインク流路およびオリフ
ィス部を含む記録ヘッド基板の完成した状況を示す模式
的断面図である。
ィス部を含む記録ヘッド基板の完成した状況を示す模式
的断面図である。
1 基板 2 吐出エネルギー発生素子 3 熱架橋型ポジ型レジスト層 4 電離放射線照射部 5 接着剤層 6 天板樹脂層 7 天板 8 切断面 9 インク供給口 10 インク 流路 11 インク吐出口(オリフィス)
Claims (2)
- 【請求項1】 記録液滴を吐出する吐出エネルギー発生
素子が設けられた基板と、 該基板上に設けられ、かつインク路が形成された熱架橋
型ポジ型レジスト材料からなる感光性樹脂層と、 該感光性樹脂層上に積層された天板とを具備したことを
特徴とする液体噴射記録ヘッド。 - 【請求項2】 記録液滴を吐出する吐出エネルギー発生
素子が形成された基板上に、 1)熱架橋型ポジ型レジスト材料からなる感光性樹脂層
を形成する工程と、 2)該感光性樹脂層を熱硬化し、当該熱硬化された感光
性樹脂層にインク路をパターン露光する工程と、 3)前記感光性樹脂層上に天板を積層する工程と、 4)前記感光性樹脂層の当該パターン露光された部分を
溶出する工程とを含むことを特徴とする液体噴射記録ヘ
ッドの製造方法。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14068292A JPH05330068A (ja) | 1992-06-01 | 1992-06-01 | 液体噴射記録ヘッドおよびその製造方法 |
| AT93108683T ATE196199T1 (de) | 1992-06-01 | 1993-05-28 | Verfahren zur herstellung eines tintenstrahlaufzeichnungskopfes |
| EP93108683A EP0572948B1 (en) | 1992-06-01 | 1993-05-28 | Ink jet recording head fabrication method |
| DE69329359T DE69329359T2 (de) | 1992-06-01 | 1993-05-28 | Verfahren zur Herstellung eines Tintenstrahlaufzeichnungskopfes |
| US08/813,997 US5730889A (en) | 1992-01-06 | 1997-03-10 | Ink jet recording head, fabrication method thereof, and printer with ink jet recording head |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14068292A JPH05330068A (ja) | 1992-06-01 | 1992-06-01 | 液体噴射記録ヘッドおよびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05330068A true JPH05330068A (ja) | 1993-12-14 |
Family
ID=15274307
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14068292A Pending JPH05330068A (ja) | 1992-01-06 | 1992-06-01 | 液体噴射記録ヘッドおよびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05330068A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006162769A (ja) * | 2004-12-03 | 2006-06-22 | Canon Inc | 感光性樹脂組成物並びにインクジェット記録ヘッドおよびその製造方法 |
-
1992
- 1992-06-01 JP JP14068292A patent/JPH05330068A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006162769A (ja) * | 2004-12-03 | 2006-06-22 | Canon Inc | 感光性樹脂組成物並びにインクジェット記録ヘッドおよびその製造方法 |
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