JPH05337594A - 中空金属物品製造用中子およびそれを用いた中空金属物品の製造方法 - Google Patents

中空金属物品製造用中子およびそれを用いた中空金属物品の製造方法

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JPH05337594A JP12650192A JP12650192A JPH05337594A JP H05337594 A JPH05337594 A JP H05337594A JP 12650192 A JP12650192 A JP 12650192A JP 12650192 A JP12650192 A JP 12650192A JP H05337594 A JPH05337594 A JP H05337594A
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 中空金属物品を形成する際の中子の形成を容
易にするとともに、中子を除去する際に、表面に形成さ
れている金属層の変形を防止することを目的とする。 【構成】 非水溶性セルローズ系樹脂が65重量%〜9
2重量%、水溶性セルローズ系樹脂が0.5重量%〜8
重量%、油脂が0.3重量%〜5重量%、残りが水およ
び不可避不純物からなる組成を有することを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中空金属物品の製造に
用いる中空金属物品製造用中子およびそれを用いた中空
金属物品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】中空金属物品を製造する一従来例とし
て、例えば、特開平3ー87302号公報に示される技
術が提案されている。
【0003】この技術は、アクリル、ポリアセタール、
ポリフェニレンオキサイド、ABS、ポリエチレン、等
の樹脂によって中子を成形し、この中子を、金属粉末と
ポリエチレンやアクリル等からなるバインダーとの混合
体によって形成されたグリーン体内に埋め込み、このグ
リーン体を加熱して前記グリーン体内のバインダーおよ
び中子を揮発させることにより、前記グリーン体から変
化したブラウン体内に中子形状と同様の中空部を形成
し、さらに、このブラウン体を焼成して中空金属物品を
形成するようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の技術に
より、中空金属物品の製造が可能となったが、なお、次
のような改善すべき問題点が残されている。
【0005】すなわち、前記従来の技術におけるアクリ
ル樹脂やポリアセタール樹脂等からなる中子は、加熱に
より揮発させる際に、中子が流動性を有するようになる
ため、特に、肉薄の金属物品を形成する場合に、その外
部に付着されるグリーン体に変形が生じてしまうおそれ
がある。
【0006】また、前記組成の中子のガラス転移点が通
常150℃以上であるため、室温状態での成形が困難で
あることから、粘土のような自由な造形ができず、その
造形の範囲が制限されてしまう。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の従来の
不具合を有効に解消し得る中空金属物品製造用中子およ
びそれを用いた中空金属物品の製造方法を提供せんとす
るもので、請求項1記載の中空金属物品製造用中子は、
非水溶性セルローズ系樹脂が65重量%〜92重量%、
水溶性セルローズ系樹脂が0.5重量%〜8重量%、油
脂が0.3重量%〜5重量%、残りが水および不可避不
純物からなる組成を有することを特徴とする。請求項2
記載の中空金属物品の製造方法は、非水溶性セルローズ
系樹脂が65重量%〜92重量%、水溶性セルローズ系
樹脂が0.5重量%〜8重量%、油脂が0.3重量%〜
5重量%、残りが水および不可避不純物からなる組成を
有する中空金属物品製造用中子によって所望形状の中子
を形成し、この中子の外周面に、金属粉末を付着させて
金属層を形成することにより、金属物品の中間体を形成
し、次いで、この中間体を熱処理することにより、前記
中子を燃焼・気化させ、次いで、前記金属層を焼成する
ことを特徴とする。請求項3記載の中空金属物品の製造
方法は、請求項2に記載の中空金属物品の製造方法にお
いて、中子の表面に金属層を形成するのに先立って、前
記中子を乾燥・固化させることを特徴とする。請求項4
記載の中空金属物品の製造方法は、請求項2あるいは請
求項3に記載の中空金属物品の製造方法において、前記
金属層を、金属粉末と有機バインダーとを混合して得ら
れる金属可塑性組成物によって形成したことを特徴とす
る。請求項5記載の中空金属物品の製造方法は、請求項
2ないし請求項4の何れかに記載の中空金属物品の製造
方法において、前記中子の表面に形成される金属層を、
焼成後において組成が異なる金属によって多層状に形成
することを特徴とする。請求項6記載の中空金属物品の
製造方法は、請求項2ないし請求項5の何れかに記載の
中空金属物品の製造方法において、前記金属層が貴金属
層であることを特徴とする。
【0008】
【作用】請求項1記載の中空金属物品製造用中子は、前
記成分比とすることにより、乾燥前において室温で十分
な可塑性を有し、自由な造形が可能となり、かつ、加熱
に際し、固相のまま燃焼・気化する。また、乾燥・固化
後においては十分な硬度となり、これにより、可撓性を
有する状態において造形したのちにおいて乾燥させるこ
とにより、変形のない中子の製造を可能にする。
【0009】請求項2記載の中空金属物品の製造方法に
よれば、前記成分比の中空金属物品製造用中子が有する
良好な塑像性を利用して中子を形成することにより、得
られる金属物品の内部に、複雑な形状の中空部を形成す
ることが可能となり、また、前記中子の固相状態で燃焼
・気化する特性を利用することにより、前記中子成分の
ぬけを円滑に行って、中子表面に形成される金属層の変
形を防止しつつ金属層内への中空部の形成が可能とな
る。
【0010】請求項3記載の中空金属物品の製造方法に
よれば、請求項2に加えて、金属層を形成する際の支持
を確実なものとしてその形成を容易にするとともに、金
属層の変形を防止する。
【0011】請求項4記載の中空金属物品の製造方法に
よれば、金属層を金属可塑性組成物によって形成するこ
とにより、金属層の形成を容易にする。
【0012】請求項5記載の中空金属物品の製造方法に
よれば、例えば、金属層の内外面を異なる比重とするこ
とにより、得られる金属物品の重量等の調整が可能とな
る。
【0013】請求項6記載の中空金属物品の製造方法に
よれば、高価な貴金属の使用量を軽減しつつ貴金属物品
の成形が可能となる。
【0014】ここで、各成分の具体例と前記配合例に限
定した理由について説明する。
【0015】(A)非水溶性セルローズ系樹脂 この非水溶性セルローズ系樹脂は、メチルセルローズ、
エチルセルローズ、カルボキシメチルセルローズ、ある
いは、パルプ等が用いられ、中子の固形成分をなすもの
である。そして、この配合量が、65重量%未満である
と、本発明組成物が柔らかくなり過ぎて成形が困難にな
り、また、92重量%を越えると、伸びが小さくなり、
成形時にひび割れ等がはいりやすくなって成形が困難に
なることから、非水溶性セルローズ系樹脂の配合量を6
5重量%〜92重量%とした。
【0016】(B)水溶性セルローズ系樹脂 この水溶性セルローズ系樹脂は、水溶性メチルセルロー
ズ、水溶性エチルセルローズ、カルボキシメチルセルロ
ーズアンモニウム塩、あるいは、カルボキシメチルセル
ローズナトリウム塩等が用いられ、前記非水溶性セルー
ズ系樹脂を粘着状態で連結するバインダーの機能を有す
るものである。そして、この配合量が、0.5重量%未
満であると、本発明組成物の成形体を乾燥・固化させて
も、所望の強度が得られず、また、8重量%を越える
と、前記組成物がゼリー状または寒天状になって成形し
ずらくなることから、水溶性セルローズ系樹脂の配合量
を0.5重量%〜8重量%とした。 (C)油脂 この油脂は、例えば、オリーブ油、コーン油等のいわゆ
る油脂の他、エチレングリコール、および、グリセリン
等の多価アルコール、ポリエチレングリコール等の高級
アルコール、フタル酸ジNブチル、フタル酸ジエチルヘ
キシル、および、フタル酸ジNオクチル等の高級有機酸
エステル、ソルビタンモノオレート等の有機化合物等が
用いられ、生成される中空金属物品製造用中子が、造形
時等において手や造形治具へ付着することを抑制するた
めのものである。そして、この配合量が、0.3重量%
未満であると、造形時における組成物の付着防止の効果
が小さく、また、5重量%を越えると、組成物が油っぽ
くなって成形しずらくなることから、油脂の配合量を
0.3重量%〜5重量%とした。なお、前記中空金属物
品製造用中子の製造時に、少量の界面活性剤を添加する
と、成分の混練・混合を円滑化することが可能である。
【0017】
【実施例】以下、請求項1記載の中子製造用可塑性組成
物について、実施例に沿って説明する。カルボキシメチ
ルセルローズ、カルボキシメチルセルローズアンモニウ
ム塩、フタル酸ジNブチル、および、水とを混練して、
表1に実施例1〜実施例4で示す配合比の中空金属物品
製造用中子を得た。
【0018】
【表1】
【0019】また、比較例として、前記成分について、
上限値と下限値とを外れた表2に比較例1〜比較例6で
示す配合比とした組成物を生成した。
【0020】
【表2】
【0021】そして、これらの実施例1〜実施例4、お
よび、比較例1〜比較例6について、室温での伸び、他
の物質との粘着性、乾燥後の硬さ、および、固相燃焼特
性について試験を行い、その結果をそれぞれ表3、表4
に示した。
【0022】なお、それぞれの試験条件は、以下のとお
りである。 伸び;各実施例および各比較例を所定形状に形成し、室
温でこれに引っ張り力を与えて、破断が生じた時点にお
ける伸び率を測定した。 他の物質との粘着性;各実施例および各比較例を手で練
り込んだ際の、手への付着状況を調べ、付着が全くない
場合を「○」、微少の付着がみられた場合を「△」、ま
た、付着量が多い場合を「×」とした。 乾燥後の硬さ;各実施例および各比較例を、80℃で、
4時間の乾燥を行って室温で冷却したのちに、直径5m
mの球体を500gの静荷重で前記各試験体へ押し付
け、その際に、各試験片に生じる窪みの直径Dの大きさ
を測定した。 固相燃焼特性;各実施例および各比較例を600℃で燃
焼させ、その際の流動性の発生の有無を調べた。
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】この結果から明らかなように、本発明の各
実施例の成分ならびに配合比の範囲内であると、室温に
おいて伸びがあり、他の物質との粘着性が低く、よって
取り扱いが容易で造形性の高い中空金属物品製造用中子
が得られる。また、燃焼時において液相を経ることなく
気化することにより、流動性がなく、表面に形成される
金属層の形状に影響を与えることのない中空金属物品製
造用中子が得られ、さらに、乾燥固化したのちにおいて
は、十分な硬度を備え、表面に金属層を形成するに際
し、その重量によって変形することのない中空金属物品
製造用中子が得られる。
【0026】次いで、請求項2記載の中空金属物品の製
造方法について説明する。まず、請求項1の発明におい
て生成した各中空金属物品製造用中子(実施例1〜実施
例4)によって所定形状の中子を成形したのちに、その
表面に平均粒径20μmのAu粉末を有機バインダーと
ともに混合して粘土状にした貴金属可塑性塑性物を成形
して金属層を形成し、次いで、大気中において、500
℃、1時間加熱することにより、前記中子を燃焼気化さ
せ、さらに、大気中において、1020℃、2時間以上
焼成することにより、中空金属物品を得た。
【0027】ここで、金属層の外形形状を、圧粉成形時
と中子の燃焼除去後とにおいて比較したところ、変化は
殆ど見られなかった。これは、中子がその燃焼時におい
て固相状態で燃焼して気化し、その成分が前記金属層の
金属粒子間から外部へ抜け出たことによるものと考えら
れる。
【0028】また、前述のようにして得られた各中空金
属物品を切断して内部形状を調べたところ、若干の寸法
差はあるものの、前記中子の外形形状と相似形の内面形
状を有する空間部が形成されていることが確認された。
この寸法差は、金属層の焼成時において通常生じる収縮
によるものである。
【0029】したがって、請求項2記載の中空金属物品
の製造方法によれば、中空金属物品を形成するに際し、
その内部形状の高精度の制御が可能となるとともに、外
形形状の変化が抑制される。
【0030】なお、前述した請求項2記載の発明に係わ
る実施例は一例であって、目的とする中空金属物品の形
状等により種々変更可能である。
【0031】例えば、突出部を有する中空金属物品を製
造する場合、例えば、手を突き上げた人物像を造形する
場合、図1に示すように、その中子1は、胴部2から細
径の腕部3を突出させた形状に成形しなければならな
い。
【0032】そして、この中子1の表面に金属を付着さ
せて、図2に示すように、金属層4を形成するのである
が、この場合、金属の比重が大きいことから、特に、前
記中子1の突出した腕部3に形成した金属層4aの重量
により、前記腕部3が下方へ変形させられてしまうこと
が想定される。
【0033】この場合には、図1に示すような中子1を
形成したのちに、請求項1において示した条件で乾燥固
化させ、こののちに中子1の表面に金属層4を形成すれ
ばよい。
【0034】このような方法によって中子1の表面に金
属層4を形成すると、前記乾燥固化された中子1が、請
求項1において示したように、十分な硬度が付与されて
いることから、金属層4の重量に十分に耐えてその変形
が防止され、図2に示すような長い突出部を有する形状
の成形が可能となる。
【0035】そして、この場合においても、請求項2と
同様に、中子1が固相燃焼の下に気化除去され、金属層
4の内部に、図1に示す中子1と同一形状の中空部が形
成され、さらに、この金属層4を焼成することにより、
図2に示す金属層4の外形形状とほぼ同一の外形形状を
有する中空金属物品が得られる。
【0036】また、前記中子の表面に金属層を形成する
場合、金属粉体を有機バインダーに混合して粘土状の金
属可塑性組成物としておき、この金属可塑性組成物の状
態で前記中子の表面に付着させるようにした例について
示したが、これに代えて、金属粉体を直接付着させるよ
うにしてもよいものである。
【0037】さらに、前記金属層を、焼成後において組
織が異なる金属により多層状に形成してもよい。例え
ば、内層を安価な金属によって形成し、外層を高価な金
属によって形成して、貴金属等の使用量の軽減を図るこ
とができる。
【0038】一方、前記金属層を形成するための金属と
して、Au、Ag、Pt、Pd等の貴金属やこれらの合
金、あるいは、Al、Ni、Co、Fe、Cu、Ti、
Zn、Sn、Zr、V、Pb、Cr等やこれらの合金か
ら選ばれる1種または2種以上の混合粉体が用いられ
る。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
乾燥前において、室温で十分な可塑性を与えて自由な造
形を実施することができるとともに、燃焼によって除去
する際に固相のまま燃焼気化させて、中子の表面に形成
される金属層の変形を防止することができ、また、乾燥
・固化後において十分な硬度を与えて、表面に形成され
る金属層の重量を確実に支持し、その変形を防止するこ
とができる中子を製造することができる。
【0040】これによって、複雑な形状を有する金属物
品であっても、その内部に中空部を確実にかつ精度よく
形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる中空金属物品製造用中子によっ
て形成した中子の一例を示す外観斜視図である。
【図2】図1に示す中子の表面に金属層を形成した状態
を示す外観斜視図である。
【符号の説明】
1 中子 2 胴部 3 腕部 4 金属層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非水溶性セルローズ系樹脂が65重量%
    〜92重量%、水溶性セルローズ系樹脂が0.5重量%
    〜8重量%、油脂が0.3重量%〜5重量%、残りが水
    および不可避不純物からなる組成を有することを特徴と
    する中空金属物品製造用中子。
  2. 【請求項2】 非水溶性セルローズ系樹脂が65重量%
    〜92重量%、水溶性セルローズ系樹脂が0.5重量%
    〜8重量%、油脂が0.3重量%〜5重量%、残りが水
    および不可避不純物からなる組成を有する中空金属物品
    製造用中子によって所望形状の中子を形成し、この中子
    の外周面に、金属粉末を付着させて金属層を形成するこ
    とにより、金属物品の中間体を形成し、次いで、この中
    間体を熱処理することにより、前記中子を燃焼・気化さ
    せ、次いで、前記金属層を焼成することを特徴とする中
    空金属物品の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の中空金属物品の製造方
    法において、中子の表面に金属層を形成するのに先立っ
    て、前記中子を乾燥・固化させることを特徴とする中空
    金属物品の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2あるいは請求項3に記載の中空
    金属物品の製造方法において、前記金属層を、金属粉末
    と有機バインダーとを混合して得られる金属可塑性組成
    物によって形成したことを特徴とする中空金属物品の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 請求項2ないし請求項4の何れかに記載
    の中空金属物品の製造方法において、前記中子の表面に
    形成される金属層を、焼成後において組成が異なる金属
    によって多層状に形成することを特徴とする中空金属物
    品の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項2ないし請求項5の何れかに記載
    の中空金属物品の製造方法において、前記金属層が貴金
    属層であることを特徴とする中空金属物品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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