JPH05337656A - 抵抗溶接機の溶接電流制御方法および装置 - Google Patents

抵抗溶接機の溶接電流制御方法および装置

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JPH05337656A
JPH05337656A JP14727792A JP14727792A JPH05337656A JP H05337656 A JPH05337656 A JP H05337656A JP 14727792 A JP14727792 A JP 14727792A JP 14727792 A JP14727792 A JP 14727792A JP H05337656 A JPH05337656 A JP H05337656A
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JP
Japan
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welding
welding current
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Application number
JP14727792A
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English (en)
Inventor
Daisuke Kiriishi
大輔 桐石
Toshiya Watanabe
寿也 渡辺
Hitoshi Saito
仁 斉藤
Katsuhiro Suzuki
雄浩 鈴木
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】抵抗溶接において、安定し、且つ高い溶接強度
を得ることのできる抵抗溶接機の溶接電流制御方法およ
び装置を提供することを目的とする。 【構成】初期値記憶回路に記憶された初期設定値に従っ
てCPUは方形状波形の溶接電流の指令値を出力すると
ともに、2次側電流検出器等を介して散りの発生の有無
を検出し、散り発生限界電流値演算回路に散り発生限界
電流値を演算させる。次いで、前記散り発生限界電流値
に基づいて設定され、制御パラメータ記憶回路に記憶さ
れた階段状波形の溶接電流値を制御する制御パラメータ
に従って、階段状波形の溶接電流の指令値を出力すると
ともに、散り発生の有無を検出し、該検出結果に基づい
て、前記階段状波形の溶接電流の高電流値を制御する。
従って、前記階段状波形の溶接電流の実効値を精密に制
御することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は抵抗溶接機の溶接電流制
御方法および装置に関し、一層詳細には、散りの発生状
況により、溶接電流を散り発生限界値付近に制御する抵
抗溶接機の溶接電流制御方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】産業界においては、種々のワークを溶接
するために、抵抗溶接装置が広範に用いられているが、
この種の抵抗溶接装置は溶接電流値、加圧力、および通
電時間を制御することによって溶接品質の管理が行われ
ている。
【0003】前記溶接電流値は散り発生限界電流値以内
であり、且つ、散り発生限界電流値付近が最適な値であ
って、この溶接電流値によって溶接が行われると、最高
の溶接強度(剪断引っ張り強さ)となることが知られて
いる。
【0004】しかし、複数の溶接ポイントを連続的に溶
接すると、電極チップの劣化等によって溶接条件が変化
して、散り発生限界電流値が変動し、この電流値を正確
に把握することが困難である。
【0005】この場合、溶接電流不足は著しい溶接強度
の低下を招くとともに発見しずらいが、溶接電流の過剰
な通電により散りが発生した場合は、RWMA(米国抵
抗溶接機製造者協会)規格のB級またはC級程度の溶接
強度が得られるため、溶接現場では散り発生限界電流値
に予め設定された値の電流値を加算し、散りを発生させ
ていた。
【0006】さらに、連続的に溶接することによって散
りが発生しなくなった場合は、オペレータがマニュアル
操作によって溶接電流を上昇させ、常時散りを発生させ
ていた。
【0007】ところで、前記溶接電流を制御して、より
安定した溶接強度を得ようとする技術的思想が特公昭5
8−43192号の「スポット溶接法」に開示されてい
る。
【0008】上記の従来技術における「スポット溶接
法」では、散り発生限界以上の初期電流を流し、ナゲッ
ト生成後は散り発生限界以下の電流値に下げるものであ
り、この方法によって、安定した溶接強度を得るもので
ある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術における「スポット溶接法」では、安定した溶
接強度が得られるものの、溶接強度の値としては満足す
ることがてきないという問題がある。
【0010】本発明はこのような従来の問題を解決する
ためになされたものであって、抵抗溶接において、安定
した溶接強度を得るとともに、高い溶接強度を得ること
のできる抵抗溶接機の溶接電流制御方法および装置を提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、第1の発明は、所定の溶接電流を電極チップ間に
供給し、溶接時における前記電極チップ間の電流を検出
して散り発生限界溶接電流値を求める第1のステップ
と、少なくとも前記散り発生限界溶接電流値より大きい
第1の溶接電流値と、前記散り発生限界溶接電流値より
小さい第2の溶接電流値とからなる溶接電流を生成する
第2のステップと、前記第2のステップで生成した溶接
電流を電極チップ間に供給し、溶接時における前記電極
チップ間の電流を検出することで散り発生の有無を検出
する第3のステップと、前記第3のステップで検出され
た散り発生の有無に基づき、前記第1または第2の溶接
電流値を補正し、新たな溶接電流を生成する第4のステ
ップと、からなることを特徴とする。
【0012】さらに、第2の発明は、所定の溶接電流を
電極チップ間に供給するための初期データを記憶する初
期データ記憶手段と、前記初期データに基づいた溶接時
における前記電極チップ間の電流を検出して散り発生限
界溶接電流値を求める散り発生限界溶接電流値演算手段
と、少なくとも前記散り発生限界溶接電流値より大きい
第1の溶接電流値と、前記散り発生限界溶接電流値より
小さい第2の溶接電流値とからなる溶接電流を生成する
ための制御パラメータを記憶する制御パラメータ記憶手
段と、前記制御パラメータに基づいて生成され、ワーク
に供給される溶接電流によって、前記ワークに発生する
散りの有無を検出する散り検出手段と、前記検出された
散り発生の有無データに基づき、前記第1または第2の
溶接電流値を補正し、新たな溶接電流を生成する制御回
路と、を備えることを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明に係る抵抗溶接機の溶接電流制御方法お
よび装置では、所定の溶接電流を電極チップ間に供給す
るための初期データを初期データ記憶手段から読み出し
て、該初期データに基づいて溶接電流が生成され、ワー
クに供給される。
【0014】前記溶接電流の供給時に前記電極チップ間
の電流を検出し、散り発生限界溶接電流値演算手段によ
り散り発生限界溶接電流値を求める。
【0015】次いで、前記散り発生限界溶接電流値に基
づいて設定された制御パラメータに基づいて、少なくと
も前記散り発生限界溶接電流値より大きい第1の溶接電
流値と、前記散り発生限界溶接電流値より小さい第2の
溶接電流値とからなる溶接電流が生成され、ワークに供
給される。
【0016】前記供給される第1または第2の溶接電流
値によって、前記ワークに発生する散りの有無を散り検
出手段が検出し、前記検出された散り発生の有無データ
に基づき、前記第1または第2の溶接電流値を補正し、
新たな溶接電流を制御回路が生成する。
【0017】従って、第1および第2の溶接電流値を有
する溶接電流の実効値は、初期データに基づいて生成さ
れた溶接電流の散り発生限界溶接電流値より大きな値と
なる。
【0018】
【実施例】次に、本発明に係る抵抗溶接機の溶接電流制
御方法について、それを実施する装置との関係におい
て、好適な実施例を挙げ、添付の図面を参照しながら以
下詳細に説明する。
【0019】図1は本発明を実施するインバータ式直流
抵抗溶接装置20の全体構成を示すブロック図である。
【0020】インバータ式直流抵抗溶接装置20は交流
電源21から出力される交流を全波整流するコンバータ
回路22と、全波整流された直流を高周波交流に変換す
るインバータ回路24と、前記高周波交流を変成し整流
する溶接トランス回路26と、ワークWを挟持する溶接
ガン部28と、ワークWに通電される溶接電流を制御す
る制御回路30とを備える。
【0021】さらに、インバータ式直流抵抗溶接装置2
0は、溶接トランス回路26の1次側の溶接電流(以
下、1次側電流値という)I1 を検出するトロイダルコ
イルからなる1次側電流検出器32と、溶接トランス回
路26の2次側の溶接電流(以下、2次側電流値とい
う)I2 を検出する2次側電流検出器34と、制御回路
30に溶接条件等を入力するためのキーボード36と、
表示手段としてのディスプレイ装置であるCRT38
と、外部記憶手段であるFDD39とを備える。
【0022】前記溶接ガン部28はワークWを挟持する
可動ガンアーム40、41と、この可動ガンアーム4
0、41に固着される電極チップ42、43と、前記可
動ガンアーム40、41を開閉自在に駆動するシリンダ
44とからなり、該シリンダ44には電磁切替弁46を
介して空圧源48が接続される。前記電磁切替弁46の
切替動作は前記制御回路30によって制御される。
【0023】図2は制御回路30の構成を示すブロック
図である。
【0024】制御回路30は前記1次側電流検出器32
から出力される1次側電流値I1 をデジタル値に変換す
るアナログ/デジタル(以下、A/Dという)変換回路
50と、2次側電流検出器34から出力される2次側電
流値I2 をデジタル値に変換するA/D変換回路52
と、前記A/D変換回路50から出力される1次側電流
値I1 、または前記A/D変換回路52から出力される
2次側電流値I2 のいずれか一方を選択する検出電流選
択回路54と、溶接に係る初期値が記憶される初期値記
憶回路56とを備える。
【0025】さらに、制御回路30は前記検出電流選択
回路54、および後述するインタフェース回路(以下、
I/Fという)72等を制御するとともに、前記初期値
記憶回路56から溶接に係る初期値を読み出すCPU5
8と、このCPU58から出力される溶接電流の指令値
cmd をアナログ値に変換するデジタル/アナログ(以
下、D/Aという)変換回路60と、該D/A変換回路
60から出力される信号に基づいたデューティのパルス
を生成するパルス幅変調(以下、PWMという)回路6
2を備え、このPWM回路62は前記インバータ回路2
4を付勢する。
【0026】さらにまた、制御回路30は前記CPU5
8が前記夫々の回路を制御するための制御プログラム、
および制御に用いられる設定値を記憶するROM64
と、前記CPU58が制御中に演算結果を一次的に記憶
するRAM66と、溶接電流の制御パラメータを記憶す
る制御パラメータ記憶回路68と、溶接結果に基づいて
散り発生限界電流を演算する散り発生限界電流値演算回
路70と、キーボード36、CRT38、FDD39お
よび電磁切替弁46のI/F72とを備える。
【0027】図3にPWM回路62のブロック構成を示
す。
【0028】PWM回路62は同期パルスを生成するパ
ルス発生回路74と、この同期パルスに同期して三角波
を生成する三角波発生回路76と、前記三角波とD/A
変換回路60から出力される溶接電流の指令値Icmd
を比較して、この比較結果に応じたパルスを出力する比
較回路78と、パルス発生回路74から出力される同期
パルスに同期して前記比較回路78から出力されるパル
ス列をドライブ回路80、81、82、83に振り分け
るパルス制御回路84とを含む。
【0029】前記ドライブ回路80〜83は、前記イン
バータ回路24を構成する図示しないトランジスタのベ
ースを付勢する。
【0030】以上のように構成されるインバータ式直流
抵抗溶接装置20において、複数のポイントを連続的に
溶接する作用について、図1乃至図9を参照しながら説
明する。
【0031】先ず、ワークWに発生する散りを、例え
ば、2次側電流値I2 によって検出することを示すデー
タがオペレータによってキーボード36から入力される
と、このデータはI/F72を経由してCPU58に入
力され、CPU58は2次側電流値I2 を検出するため
の制御信号を検出電流選択回路54に出力する。
【0032】次いで、オペレータによってキーボード3
6から設定された溶接のための初期値、例えば、電極チ
ップ42および43がワークWを挟持する加圧力P、通
電される溶接電流の実効電流値IN 、前記実効電流値I
N を補正する際の補正量ΔI N 、溶接電流の通電時間
t、複数のポイントを連続して溶接する場合に散りが連
続して発生したか否かを判定するための設定値N1 、お
よび複数のポイントを連続して溶接する場合に散りが連
続して発生しなかったか否かを判定するための設定値N
2 がI/F72を介してCPU58に読み取られ、初期
値記憶回路56に記憶される(ステップS1)。
【0033】CPU58は前記初期値記憶回路56から
読み出した加圧力Pのデータに基づいて、I/F72を
介して電磁切替弁46を付勢し、電極チップ42および
43にワークWを挟持させるとともに、溶接電流の実効
電流値IN と通電時間tとを読み出し、これらのデータ
から方形型の波形である溶接電流の指令値Icmd をD/
A変換回路60に出力する。D/A変換回路60は前記
指令値Icmd をアナログ指令値If に変換し、PWM回
路62に出力する。このアナログ指令値If はPWM回
路62でパルス幅変調され、インバータ回路24、溶接
トランス回路26を介してワークWに通電される(図7
参照)(ステップS2)。
【0034】前記アナログ指令値If がPWM回路62
でパルス幅変調される作用について、図3に示すPWM
回路62のブロック構成図、および図4のタイミングチ
ャートを参照しながら説明する。
【0035】D/A変換回路60から出力されるアナロ
グ指令値If はPWM回路62を構成する比較回路78
の一方の入力端子に入力される(図4(A)、図3参
照)。一方、PWM回路62の三角波発生回路76はパ
ルス発生回路74から出力されるパルスに同期して三角
波を生成し(図4(B))、この三角波を比較回路78
の他方の入力端子に出力する。
【0036】ここで、比較回路78は前記三角波と、前
記D/A変換回路60から出力されるアナログ指令値I
f とを比較し(図4(C))、三角波よりアナログ指令
値I f が大である期間だけ、出力端子にHIGH(H)
レベルの信号を出力する(図4(D)参照)。
【0037】前記比較回路78から出力されるパルス列
は、パルス制御回路84に入力され、パルス制御回路8
4はパルス発生回路74から出力される信号に同期して
前記パルス列をドライブ回路80〜83に分配する。こ
れらのドライブ回路80〜83がインバータ回路24の
スイッチング素子である図示しない複数のトランジスタ
のべースを夫々駆動することにより、インバータ回路2
4から溶接電流が出力され、この溶接電流は溶接トラン
ス回路26、溶接ガン部28の可動ガンアーム40、4
1および電極チップ42、43を介してワークWに通電
されて、溶接がなされる。
【0038】このとき、CPU58は2次側電流検出器
34に検出された2次側電流値I2をA/D変換回路5
2および検出電流選択回路54を介して読み取り、散り
が発生したか否かを判定し(ステップS3)、散りが発
生したと判定された場合は、散りの連続発生数が予め設
定された設定値N1 に達したか否かを判定する(ステッ
プS4)。
【0039】前記判定の結果、散りの連続発生数が設定
値N1 に達した場合は、溶接電流の実効電流値IN が高
いと判定し、この判定が初回であれば演算式(IN ←I
N −n×ΔIN )のnに1を代入して、溶接電流の実効
電流値IN から初期に設定された補正量ΔIN を減ずる
(IN ←IN −1×ΔIN )(ステップS5)。 前記
演算によって得られた実効電流値IN は次なる溶接ポイ
ントを溶接するための実効電流値IN とされ、この実効
電流値IN によって次なる溶接ポイントの通電を行う
(ステップS2)(図7参照)。
【0040】一方、前記ステップS3において、散りが
発生しないと判定された場合は、連続して発生しなかっ
た数値が設定値N2 に達したか否かを判定し(ステップ
S6)、設定値N2 に達している場合は、実効電流値I
N が低いと判定する。
【0041】この判定が初回であれば演算式(IN ←I
N +n×ΔIN )のnに1を代入して、溶接電流の実効
電流値IN に初期設定された補正量ΔIN を加算し(I
N ←IN +1×ΔIN )(ステップS7)、この演算に
よって得られた実効電流値I N を次なる溶接ポイントを
溶接するための実効電流値IN とし、ステップS2にお
いて、次なる溶接ポイントの通電を行う(図7参
照)。
【0042】また、前記ステップS4における判定の結
果、散りの連続発生数が設定値N1に達していない場
合、若しくは、ステップS6における判定の結果、散り
が連続して発生しない数値が設定値N2 に達していない
場合に、散り発生限界電流値演算回路70は散り発生限
界電流値IS1を演算によって求める(ステップS8)。
【0043】前記演算結果は実効電流値IN を一定とし
た方形状の溶接電流波形で溶接を行った場合の散り発生
限界電流値IS1となる。
【0044】次いで、CPU58は、制御パラメータ記
憶回路68から溶接電流の制御パラメータを読み出し
(ステップS9)、溶接電流の波形を決定する。
【0045】この場合、制御パラメータ記憶回路68か
ら読み出される溶接電流の制御パラメータは、溶接電流
の最大値である高電流値IH 、この高電流値IH を通電
する高電流通電時間tH 、前記高電流値IH を補正する
場合の補正値ΔIH 、前記高電流値IH に対して低い値
の低電流値IL 、判定のための設定値N3 、N4 、溶接
トランス回路26が供給することができる溶接電流の最
大値IMAX 、および溶接電流の初期実効値IA1である。
なお、電極チップ42および43がワークWを挟持する
加圧力Pと、溶接時間T1 とは前記初期設定された値が
用いられる。
【0046】前記設定された低電流値IL はステップS
8において、演算によって求められた散り発生限界電流
値IS1より予め設定された値W1 だけ低い値に設定さ
れ、また、設定された溶接電流の初期実効値IA1は前記
散り発生限界電流値IS1より予め設定された値W2 だけ
高い値に設定される(図8参照)。
【0047】前記読み取られた溶接電流のパラメータに
基づいて決定される階段状の波形の溶接電流がワークW
に通電され(ステップS10)、CPU58は2次側電
流検出器34によって検出された2次側電流値I2
ら、散りが発生したか否かを判定する(ステップS1
1)。散りが発生した場合は、散りの連続発生数が予め
設定された設定値N3 に達したか否かを判定して(ステ
ップS12)、散りの連続発生数が設定値N3 に達しな
い場合は、電極チップ42、43とワークWとの間に塵
等が混入することにより散りが発生したと判定して、ス
テップS10に戻り、同一の溶接電流による通電を実行
する。
【0048】散りの連続発生数が設定値N3 に達した場
合は、溶接電流の高電流値IH が高いと判定し、この判
定が初回であれば演算式(IH ←IH −n×ΔIH )の
nに1を代入して、溶接電流の高電流値IH から溶接パ
ラメータとして設定された補正値ΔIH を減算する(I
H ←IH −1×ΔIH )(ステップS13)。
【0049】次いで、CPU58は前記減算によって得
られた溶接電流の高電流値IH 、および変更されない高
電流通電時間tH と低電流値IL と溶接時間T1 とから
実効値IA2を演算し、この実効値IA2が前記ステップS
8で得られた散り発生限界電流値IS1より大であるか否
かを判定する(ステップS14)。この判定の結果がI
A2≧IS1であれば、前記減算によって得られた高電流値
H で溶接しても、充分にナゲットを成長させることが
できると判定してステップS10に戻り、前記補正され
た高電流値(IH −n×ΔIH )によって次回の溶接を
行う(図8参照)。
【0050】また、前記ステップS14において、IA2
≧IS1ではないとき、ワークWの溶接部にナゲットが充
分に成長しない、すなわち、充分な剪断引っ張り強さF
が得られないと判断し、高電流通電時間tH の補正を行
い(ステップS15)、この高電流通電時間tH の補正
が終了すると、高電流値IH および高電流通電時間t H
の全ての補正パターンが終了するまでステップS10か
らステップS15の処理を繰り返し実行する(ステップ
S16)。また、前記全ての補正パターンを実行した後
も、散りの発生が抑止できないときは、ステップS2に
戻り、設定された初期値による通電を再び実行し、新た
な散り発生限界電流値IS1を求める。
【0051】一方、前記ステップS11において、散り
が発生しないと判定された場合は、連続して発生しなか
った数値が設定値N4 に達したか否かを判定し(ステッ
プS17)、設定値N4 に達していない場合は、ステッ
プS10に戻り、同一の高電流値IH による溶接が行わ
れる。また、連続して発生しなかった数値が設定値N 4
に達した場合は、高電流値IH が低いと判定し、この判
定が初回であれば演算式(IH ←IH +n×ΔIH )の
nに1を代入して、溶接電流の高電流値IH に制御パラ
メータ記憶回路68から読み出された補正値ΔIH を加
算する(IH ←IH +1×ΔIH )(ステップS1
8)。
【0052】次いで、この演算によって得られた高電流
値IH が、ステップS9で読み出された溶接トランス回
路26が供給することができる最大値IMAX 以下か否か
を判定して(ステップS19)、IH ≦IMAX であれ
ば、溶接トランス回路26は演算された高電流値IH
供給し得ると判定し(図8参照)、ステップS10に
戻り、次なる溶接を実行する。
【0053】前記ステップS19の判定結果がIH ≦I
MAX でなければ、電極チップ42、43が劣化してワー
クWとの接触抵抗が増加したため、演算された高電流値
Hが溶接トランス回路26の最大値IMAX 以上となっ
たと判定し、電極チップ42、43の研削(ドレス)を
行う指示をCRT38に表示して終了する(ステップS
20)。
【0054】以上説明したように、複数のポイントを連
続して溶接する場合に、階段状の溶接電流の高電流値I
H および高電流通電時間tH が散りの発生状況によって
補正されることにより、溶接電流の初期実効値IA1が制
御される。
【0055】すなわち、散りが連続して発生するとき
は、散りの発生が停止するまで、若しくは、制御された
溶接電流の実効値IA2が定電流溶接における散り発生限
界電流値IS1以下となるまで、順次高電流値IH を減少
させる。
【0056】また、連続して散りが発生しなかった数値
が設定値N4 に達した場合、散り発生限界電流値IS1
電極チップ42、43の劣化等により上昇したため、溶
接電流の実効値IA2が相対的に減少したと判定し、高電
流値IH を増加させることにより溶接電流の実効値IA2
を上昇させる。
【0057】このような制御について、溶接電流の実効
値IA に対する剪断引っ張り強さFの関係を図9を参照
しながら説明する。
【0058】図中、IS1はステップS2において方形状
の溶接電流波形で溶接された場合の散り発生限界電流値
を示し、IS2は階段状の溶接電流波形で溶接した場合の
実効値における散り発生限界電流値を示す。
【0059】前記方形状の溶接電流波形によって散り発
生限界電流値IS1を生成し、連続的に溶接を行った場合
は、上昇した散り発生限界値IS2に対して溶接電流の実
効値IA が不足し、充分な溶接強度が得られない。
【0060】そこで、徐々に溶接電流の実効値IA を上
昇させて散りを発生させた後、溶接電流の実効値IA
減少させて散りの発生を抑止し、さらに、散りの発生が
抑止された後は溶接電流の実効値IA を上昇させること
により、常に変動する散り発生限界電流値IS2付近の実
効値IA で溶接を行うことが可能となる(図9参
照)。
【0061】このとき、溶接電流値を階段状とし、溶接
電流の高電流値IH および高電流通電時間tH を制御す
ることにより、溶接電流の実効値IA を高い分解能で制
御することができる。
【0062】さらに、上昇する散り発生限界電流値IS2
に追従することによって、常に散り発生限界電流値IS2
付近の溶接電流の実効値で溶接を行うことができる。
【0063】また、本実施例はインバータ式直流抵抗溶
接装置20について説明したが、他の溶接装置、例え
ば、シームスポットウエルダ、およびプロジェクション
溶接等においても同様に実施することができる。
【0064】
【発明の効果】本発明に係る抵抗溶接機の溶接電流制御
方法および装置では、複数の異なる値を有する溶接電流
の実効値は散りの有無データ、散り発生限界溶接電流
値、および溶接装置が供給可能な最大溶接電流値によっ
て散り発生限界溶接電流値以上に補正されるため、複数
のポイントを連続的に溶接する場合であっても、安定し
た形状のナゲットを形成することが可能となり、安定し
た溶接強度を実現することができる。
【0065】さらに、変動する散り発生限界溶接電流に
追従するため、高い溶接強度を得ることができるという
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するインバータ式直流抵抗溶接装
置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す実施例の制御回路の構成を示すブロ
ック図である。
【図3】図2に示す制御回路のPWM回路の構成を示す
ブロック図である。
【図4】図3に示すPWM回路の動作を説明するタイミ
ングチャートである。
【図5】図1に示す実施例の動作を示すフローチャトで
ある。
【図6】図1に示す実施例の動作を示すフローチャトで
ある。
【図7】図1に示す実施例において、ワークに通電され
る方形状の溶接電流波形を説明する図である。
【図8】図1に示す実施例において、ワークに通電され
る階段状の溶接電流波形を説明する図である。
【図9】図1に示す実施例において、制御された階段状
の溶接電流波形によって溶接された場合のワークの溶接
強度を説明する図である。
【符号の説明】
20…インバータ式直流抵抗溶接装置 24…インバータ回路 26…溶接トランス回路 28…溶接ガン部 30…制御回路 32、34…電流検出器 36…キーボード 40、41…可動ガンアーム 42、43…電極チップ 50、52…A/D変換回路 54…検出電流選択回路 56…初期値記憶回路 58…CPU 60…D/A変換回路 62…PWM回路 64…ROM 66…RAM 68…制御パラメータ記憶回路 70…散り発生限界電流値演算回路
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 雄浩 埼玉県狭山市新狭山1−10−1 ホンダエ ンジニアリング株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の溶接電流を電極チップ間に供給し、
    溶接時における前記電極チップ間の電流を検出して散り
    発生限界溶接電流値を求める第1のステップと、 少なくとも前記散り発生限界溶接電流値より大きい第1
    の溶接電流値と、前記散り発生限界溶接電流値より小さ
    い第2の溶接電流値とからなる溶接電流を生成する第2
    のステップと、 前記第2のステップで生成した溶接電流を電極チップ間
    に供給し、溶接時における前記電極チップ間の電流を検
    出することで散り発生の有無を検出する第3のステップ
    と、 前記第3のステップで検出された散り発生の有無に基づ
    き、前記第1または第2の溶接電流値を補正し、新たな
    溶接電流を生成する第4のステップと、 からなることを特徴とする抵抗溶接機の溶接電流制御方
    法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の方法において、前記第2の
    ステップで生成される溶接電流の実効値は、前記第1の
    ステップで検出される散り発生限界溶接電流値より大き
    い値に設定されることを特徴とする抵抗溶接機の溶接電
    流制御方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の方法において、前記第4の
    ステップで生成される溶接電流は、散り発生ありと判定
    した場合に、前記第1の溶接電流値を減少させるように
    補正し、散り発生なしと判定した場合に、前記第1の溶
    接電流値を増加させるように補正することを特徴とする
    抵抗溶接機の溶接電流制御方法。
  4. 【請求項4】所定の溶接電流を電極チップ間に供給する
    ための初期データを記憶する初期データ記憶手段と、 前記初期データに基づいた溶接時における前記電極チッ
    プ間の電流を検出して散り発生限界溶接電流値を求める
    散り発生限界溶接電流値演算手段と、 少なくとも前記散り発生限界溶接電流値より大きい第1
    の溶接電流値と、前記散り発生限界溶接電流値より小さ
    い第2の溶接電流値とからなる溶接電流を生成するため
    の制御パラメータを記憶する制御パラメータ記憶手段
    と、 前記制御パラメータに基づいて生成され、ワークに供給
    される溶接電流によって、前記ワークに発生する散りの
    有無を検出する散り検出手段と、 前記検出された散り発生の有無データに基づき、前記第
    1または第2の溶接電流値を補正し、新たな溶接電流を
    生成する制御回路と、 を備えることを特徴とする抵抗溶接機の溶接電流制御装
    置。
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