JPH05345896A - アルミニウム材の温間成形加工用潤滑剤 - Google Patents
アルミニウム材の温間成形加工用潤滑剤Info
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- JPH05345896A JPH05345896A JP4180297A JP18029792A JPH05345896A JP H05345896 A JPH05345896 A JP H05345896A JP 4180297 A JP4180297 A JP 4180297A JP 18029792 A JP18029792 A JP 18029792A JP H05345896 A JPH05345896 A JP H05345896A
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- lubricant
- aluminum material
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 アルミニウム材の温間成形、特に温度範囲の
中でも高い温度域に用いて、焼き付き、かじりをおこさ
ずに良好な潤滑性を有する潤滑剤を提供する。 【構成】 カーボン数C=12〜18のアルキル基より
なる飽和脂肪酸の石鹸であって水に対する溶解度が20
%に達する温度が50℃未満のもの2.5%〜20%,
および粒度0.05〜200μmのCaCO3粉末2.
5%〜20%を水に分散含有させたアルミニウム材の温
間成形加工用潤滑剤。
中でも高い温度域に用いて、焼き付き、かじりをおこさ
ずに良好な潤滑性を有する潤滑剤を提供する。 【構成】 カーボン数C=12〜18のアルキル基より
なる飽和脂肪酸の石鹸であって水に対する溶解度が20
%に達する温度が50℃未満のもの2.5%〜20%,
および粒度0.05〜200μmのCaCO3粉末2.
5%〜20%を水に分散含有させたアルミニウム材の温
間成形加工用潤滑剤。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルミニウム材の温間成
形加工時に使用する潤滑剤に関するものである。なお、
本明細書においてアルミニウム材とは工業用純アルミニ
ウム材だけでなく種々のアルミニウム合金材を含むもの
とする。また、本明細書において温間成形加工とは、金
型や工具,ロールと接触しながら所定の形状に成形する
加工であって、少なくとも材料が成形を受ける時点で室
温以上再結晶温度以下となっている加工をいう。ただし
温間成形の効果を顕著に得るには180℃ 〜300℃
の温度が好ましい。
形加工時に使用する潤滑剤に関するものである。なお、
本明細書においてアルミニウム材とは工業用純アルミニ
ウム材だけでなく種々のアルミニウム合金材を含むもの
とする。また、本明細書において温間成形加工とは、金
型や工具,ロールと接触しながら所定の形状に成形する
加工であって、少なくとも材料が成形を受ける時点で室
温以上再結晶温度以下となっている加工をいう。ただし
温間成形の効果を顕著に得るには180℃ 〜300℃
の温度が好ましい。
【0002】
【従来の技術】従来さまざまな用途に用いられている軟
鋼に代わり、アルミニウム材を使用することができれば
大幅な重量軽減が可能となる。しかし各種アルミニウム
材のうち、軟鋼相当の強度を持つものは軟鋼に比べて延
性に乏しく通常の室温での成形加工では成形性が劣って
いる。そこで、アルミニウム材の成形性を向上させるた
めの各種の成形法が検討されており、温間成形法もその
一つとして様々の方法が検討されている。温間成形法は
被加工物を室温以上再結晶温度以下に加熱して成形加工
を行なうものであるが、その際いかに成形性を高め、か
つ焼付きやかじりを防止できるかということが課題とな
っている。そこで成形性を向上させ焼付き等を防止する
ために潤滑剤が用いられるが、従来知られた潤滑剤は大
豆油等の植物油、テトラフルオロエチレン(通称テフロ
ン:商品名)製のシート、ポリマー中にグラファイトを
混入させたもの、あるいはグリースや鉱油中にグラファ
イトや二硫化モリブデンや雲母を混入させたもの等があ
る。
鋼に代わり、アルミニウム材を使用することができれば
大幅な重量軽減が可能となる。しかし各種アルミニウム
材のうち、軟鋼相当の強度を持つものは軟鋼に比べて延
性に乏しく通常の室温での成形加工では成形性が劣って
いる。そこで、アルミニウム材の成形性を向上させるた
めの各種の成形法が検討されており、温間成形法もその
一つとして様々の方法が検討されている。温間成形法は
被加工物を室温以上再結晶温度以下に加熱して成形加工
を行なうものであるが、その際いかに成形性を高め、か
つ焼付きやかじりを防止できるかということが課題とな
っている。そこで成形性を向上させ焼付き等を防止する
ために潤滑剤が用いられるが、従来知られた潤滑剤は大
豆油等の植物油、テトラフルオロエチレン(通称テフロ
ン:商品名)製のシート、ポリマー中にグラファイトを
混入させたもの、あるいはグリースや鉱油中にグラファ
イトや二硫化モリブデンや雲母を混入させたもの等があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、未だア
ルミニウム材の温間成形加工においては十分な成形性を
有したうえで、焼き付き、かじりの点で満足できる潤滑
剤は得られておらず実用化にはほど遠い状況である。す
なわち、温間成形においては冷間加工よりも成形加工の
温度域が高いため、従来の潤滑剤をそのまま用いると分
解して煙を発生し作業環境を悪化させ、さらには引火・
発火してしまう等作業上問題がある。また、潤滑剤の変
成が生じるため潤滑性が低下し作業性の低下、材料の破
断および焼き付き、かじりが生じ成形品の品質を悪化さ
せるという問題も生じている。本発明は上記事情に鑑み
てなされたもので、アルミニウム材の温間成形に用いた
時に発煙・発火、焼き付き、かじりをおこさずに良好な
潤滑性を有する潤滑剤を提供することを目的とするもの
である。
ルミニウム材の温間成形加工においては十分な成形性を
有したうえで、焼き付き、かじりの点で満足できる潤滑
剤は得られておらず実用化にはほど遠い状況である。す
なわち、温間成形においては冷間加工よりも成形加工の
温度域が高いため、従来の潤滑剤をそのまま用いると分
解して煙を発生し作業環境を悪化させ、さらには引火・
発火してしまう等作業上問題がある。また、潤滑剤の変
成が生じるため潤滑性が低下し作業性の低下、材料の破
断および焼き付き、かじりが生じ成形品の品質を悪化さ
せるという問題も生じている。本発明は上記事情に鑑み
てなされたもので、アルミニウム材の温間成形に用いた
時に発煙・発火、焼き付き、かじりをおこさずに良好な
潤滑性を有する潤滑剤を提供することを目的とするもの
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】発明者らは、上記問題解
決のため種々検討の結果、本発明に至った。すなわち、
本発明は水に対する溶解度が20%に達する温度が50
℃未満であるカーボン数C=12〜18のアルキル基よ
りなる飽和脂肪酸の石鹸を重量%で2.5%〜20%お
よび粒度0.05〜200μmのCaCO3粉末を2.
5%〜20%を水に分散含有させたアルミニウム材の温
間成形加工用潤滑剤である。
決のため種々検討の結果、本発明に至った。すなわち、
本発明は水に対する溶解度が20%に達する温度が50
℃未満であるカーボン数C=12〜18のアルキル基よ
りなる飽和脂肪酸の石鹸を重量%で2.5%〜20%お
よび粒度0.05〜200μmのCaCO3粉末を2.
5%〜20%を水に分散含有させたアルミニウム材の温
間成形加工用潤滑剤である。
【0005】
【作用】以下、本発明の作用について詳しく説明する。
本発明の潤滑剤は、特定の特性を有する石鹸の水溶液に
CaCO3粉末を適正量分散させたものであり、使用に
おいてはアルミニウム材に予め塗布し乾燥させ、その後
に温間成形加工に供するものである。本潤滑剤を濡れた
まま使用すると、温間成形時にアルミニウムが変色し外
観不良をおこすおそれがある。また、塗布は室温程度の
温度で行うことが望ましい。高温で塗布するとアルミニ
ウムの変色や腐食の発生につながる。本願発明の基剤は
アルキル基を有する飽和脂肪酸の石鹸、おもにナトリウ
ム塩またはカリウム塩の水溶液である。一般に石鹸と称
されているものの中には不飽和脂肪酸の石鹸もあるが、
これは水に対する溶解性に優れている反面、温間成形時
においては焼き付きが生じやすく成形品の品質を悪化さ
せるという問題があり、また温間成形時に分解し煙を発
生しパラフィンの臭気が強く作業環境が悪くなるという
問題もある。また、脂肪酸以外の鉱物油や合成油(ポリ
ブデン)を基剤とする潤滑剤では200℃以上の温度で
は分解して煙を発生し作業環境を悪化させ、またこの温
度域では潤滑性が低下してかじり性も悪化し、さらに2
50℃以上では引火することもある。また、グリースは
180℃〜300℃の温度ではアルミニウム材と反応し
成形加工後の脱脂が困難になる。従って飽和脂肪酸の石
鹸とする。
本発明の潤滑剤は、特定の特性を有する石鹸の水溶液に
CaCO3粉末を適正量分散させたものであり、使用に
おいてはアルミニウム材に予め塗布し乾燥させ、その後
に温間成形加工に供するものである。本潤滑剤を濡れた
まま使用すると、温間成形時にアルミニウムが変色し外
観不良をおこすおそれがある。また、塗布は室温程度の
温度で行うことが望ましい。高温で塗布するとアルミニ
ウムの変色や腐食の発生につながる。本願発明の基剤は
アルキル基を有する飽和脂肪酸の石鹸、おもにナトリウ
ム塩またはカリウム塩の水溶液である。一般に石鹸と称
されているものの中には不飽和脂肪酸の石鹸もあるが、
これは水に対する溶解性に優れている反面、温間成形時
においては焼き付きが生じやすく成形品の品質を悪化さ
せるという問題があり、また温間成形時に分解し煙を発
生しパラフィンの臭気が強く作業環境が悪くなるという
問題もある。また、脂肪酸以外の鉱物油や合成油(ポリ
ブデン)を基剤とする潤滑剤では200℃以上の温度で
は分解して煙を発生し作業環境を悪化させ、またこの温
度域では潤滑性が低下してかじり性も悪化し、さらに2
50℃以上では引火することもある。また、グリースは
180℃〜300℃の温度ではアルミニウム材と反応し
成形加工後の脱脂が困難になる。従って飽和脂肪酸の石
鹸とする。
【0006】アルキル基のカーボン数Cが12未満では
潤滑性が劣り、かじりも生じ易いという欠点があり、ま
たカーボン数Cが18を越えるとアルミニウム材への付
着性が悪く、塗布むらを生じやすくなりかじり性のバラ
ツキが生じ易く、また焼き付き性が悪化し実使用に適さ
ない。従ってカーボン数C=12〜18のアルキル基と
する。本発明に用いる石鹸は常温では固形または半固形
であり、このままではアルミニウム材に均一に塗布する
ことはできない。従って水溶液にしてアルミニウム材に
塗布し乾燥させてアルミニウム材表面に均一な石鹸皮膜
を作り潤滑膜とするものである。水に対する溶解度が2
0%に達するのに50℃以上の温度を必要とする石鹸で
は、均一塗布するために水溶液にするには加熱する必要
があり、また塗布する際にも溶解した状態を保つために
はアルミニウム材または潤滑剤を加熱しておく必要が生
じる。しかし、アルミニウム材を石鹸を含む水溶液と高
温で接触させると腐食状の汚れが発生し、成形加工製品
表面の商品価値が低下してしまう。また、余分な加熱工
程の追加は加工コストを上昇させる。したがって溶解度
が20%に達する温度が50℃未満の低温でも溶解しや
すい石鹸とする。
潤滑性が劣り、かじりも生じ易いという欠点があり、ま
たカーボン数Cが18を越えるとアルミニウム材への付
着性が悪く、塗布むらを生じやすくなりかじり性のバラ
ツキが生じ易く、また焼き付き性が悪化し実使用に適さ
ない。従ってカーボン数C=12〜18のアルキル基と
する。本発明に用いる石鹸は常温では固形または半固形
であり、このままではアルミニウム材に均一に塗布する
ことはできない。従って水溶液にしてアルミニウム材に
塗布し乾燥させてアルミニウム材表面に均一な石鹸皮膜
を作り潤滑膜とするものである。水に対する溶解度が2
0%に達するのに50℃以上の温度を必要とする石鹸で
は、均一塗布するために水溶液にするには加熱する必要
があり、また塗布する際にも溶解した状態を保つために
はアルミニウム材または潤滑剤を加熱しておく必要が生
じる。しかし、アルミニウム材を石鹸を含む水溶液と高
温で接触させると腐食状の汚れが発生し、成形加工製品
表面の商品価値が低下してしまう。また、余分な加熱工
程の追加は加工コストを上昇させる。したがって溶解度
が20%に達する温度が50℃未満の低温でも溶解しや
すい石鹸とする。
【0007】石鹸の水溶液濃度が2.5%未満では潤滑
性に劣り、かじりも発生し易く、また20%を越えると
焼き付き性が悪化し製品表面の商品価値を低下させる。
したがって、該石鹸の濃度は2.5〜20%とする。
性に劣り、かじりも発生し易く、また20%を越えると
焼き付き性が悪化し製品表面の商品価値を低下させる。
したがって、該石鹸の濃度は2.5〜20%とする。
【0008】以上のように本願発明の基剤は、カーボン
数C=12〜18のアルキル基よりなる脂肪酸の石鹸で
あって水に対する溶解度が20%に達する温度が50℃
未満のものを2.5%〜20%含有する水溶液とする。
数C=12〜18のアルキル基よりなる脂肪酸の石鹸で
あって水に対する溶解度が20%に達する温度が50℃
未満のものを2.5%〜20%含有する水溶液とする。
【0009】上記した本願発明の基剤である石鹸の水溶
液のみでも従来の潤滑剤に比べればアルミニウム材の温
間成形加工の潤滑剤としては使用可能であり、温間成形
の温度域の中でも低温においては良好な性能をしめす。
しかしながら、成形温度がより高い場合、すなわちアル
ミニウム材または金型や工具、ロール温度が180℃〜
300℃となる加工では、かじりが発生し易く連続加工
が難しいという問題が生じている。そこで、さらに鋭意
研究の結果、上記石鹸の水溶液にたいして粒度0.05
〜200μmのCaCO3粉末2.5%〜20%を分散
含有させることにより高温側での連続かじり性を大幅に
改善し連続加工が可能となることを見いだした。
液のみでも従来の潤滑剤に比べればアルミニウム材の温
間成形加工の潤滑剤としては使用可能であり、温間成形
の温度域の中でも低温においては良好な性能をしめす。
しかしながら、成形温度がより高い場合、すなわちアル
ミニウム材または金型や工具、ロール温度が180℃〜
300℃となる加工では、かじりが発生し易く連続加工
が難しいという問題が生じている。そこで、さらに鋭意
研究の結果、上記石鹸の水溶液にたいして粒度0.05
〜200μmのCaCO3粉末2.5%〜20%を分散
含有させることにより高温側での連続かじり性を大幅に
改善し連続加工が可能となることを見いだした。
【0010】CaCO3粉末の粒度が0.05μm未満
ではかじりが発生し易く添加効果がなく、また粒度の細
かいものはコスト高となる。また200μmを越えても
その添加によるかじりに対する効果は変わらないが、塗
布乾燥後剥離し易くなり効果が安定しなくなる。したが
ってCaCO3粉末の粒度は0.05μm〜200μm
とする。また、CaCO3粉末の含有量が2.5%未満
では添加による耐かじり性の効果がなく、また20%を
越えるとCaCO3粉末のコストの点から経済性が悪化
するだけでなく塗布乾燥後剥離し易くなり効果が安定し
なくなるという欠点がある。よって、本発明は前記の石
鹸の水溶液の基剤にたいして粒度0.05〜200μm
のCaCO3粉末を2.5〜20%分散含有させるもの
である。
ではかじりが発生し易く添加効果がなく、また粒度の細
かいものはコスト高となる。また200μmを越えても
その添加によるかじりに対する効果は変わらないが、塗
布乾燥後剥離し易くなり効果が安定しなくなる。したが
ってCaCO3粉末の粒度は0.05μm〜200μm
とする。また、CaCO3粉末の含有量が2.5%未満
では添加による耐かじり性の効果がなく、また20%を
越えるとCaCO3粉末のコストの点から経済性が悪化
するだけでなく塗布乾燥後剥離し易くなり効果が安定し
なくなるという欠点がある。よって、本発明は前記の石
鹸の水溶液の基剤にたいして粒度0.05〜200μm
のCaCO3粉末を2.5〜20%分散含有させるもの
である。
【0011】なお、CaCO3粉末とともに、黒鉛、雲
母、四弗化エチレン樹脂、窒化ホウ素、タルク等の粉末
を共存させても上記効果を減ずることはない。さらに、
高温に強い硫黄系、りん系、塩素系などの極圧添加剤、
例えばディフェニルディサルファイド(dipheny
l disulfide)、トリラウリルホスフェート
(trilauryl phosphite),モノク
ロロベンゼン(monochlorobenzene)
を添加することにより対荷重能が向上する。
母、四弗化エチレン樹脂、窒化ホウ素、タルク等の粉末
を共存させても上記効果を減ずることはない。さらに、
高温に強い硫黄系、りん系、塩素系などの極圧添加剤、
例えばディフェニルディサルファイド(dipheny
l disulfide)、トリラウリルホスフェート
(trilauryl phosphite),モノク
ロロベンゼン(monochlorobenzene)
を添加することにより対荷重能が向上する。
【0012】本発明に係わる潤滑剤の使用時には十分攪
拌して均一な分散状態で塗布できるようにすることが望
ましい。また温間成形加工は成形金型や工具、ロールを
加熱しておいて接触したアルミニウム材を間接加熱して
成形する場合およびアルミニウム材自体を予め熱してお
く場合およびその両方の場合があるが、いずれの場合で
も本発明の潤滑剤をアルミニウム材に予め室温で塗布・
乾燥した後、温間成形加工に供するものとする。本発明
の潤滑剤を高温にて塗布するとアルミニウム板表面に腐
食状の汚れが発生する。また水溶液であることから濡れ
たまま放置し、またはそのまま温間成形を施すと潤滑剤
に含まれる水分によりアルミニウム板が腐食する。した
がって、予め室温で塗布し乾燥させるものとする。本発
明に係る潤滑剤はアルミニウム板のみでなく、成形金型
や工具、ロール等の表面にも予め塗布・乾燥しておくと
その効果はさらに安定する。これは温間成形では一旦か
じりが発生すると急激にかじりが増加する傾向があり、
成形初期のかじりを防止するために成形金型等に潤滑剤
を塗布しておくことが望ましい。なお成形金型等への塗
布は初期かじり防止に大きな効果を示すものであるか
ら、加工開始前に1回のみ成形金型等に塗布することで
も十分な効果があらわれる。
拌して均一な分散状態で塗布できるようにすることが望
ましい。また温間成形加工は成形金型や工具、ロールを
加熱しておいて接触したアルミニウム材を間接加熱して
成形する場合およびアルミニウム材自体を予め熱してお
く場合およびその両方の場合があるが、いずれの場合で
も本発明の潤滑剤をアルミニウム材に予め室温で塗布・
乾燥した後、温間成形加工に供するものとする。本発明
の潤滑剤を高温にて塗布するとアルミニウム板表面に腐
食状の汚れが発生する。また水溶液であることから濡れ
たまま放置し、またはそのまま温間成形を施すと潤滑剤
に含まれる水分によりアルミニウム板が腐食する。した
がって、予め室温で塗布し乾燥させるものとする。本発
明に係る潤滑剤はアルミニウム板のみでなく、成形金型
や工具、ロール等の表面にも予め塗布・乾燥しておくと
その効果はさらに安定する。これは温間成形では一旦か
じりが発生すると急激にかじりが増加する傾向があり、
成形初期のかじりを防止するために成形金型等に潤滑剤
を塗布しておくことが望ましい。なお成形金型等への塗
布は初期かじり防止に大きな効果を示すものであるか
ら、加工開始前に1回のみ成形金型等に塗布することで
も十分な効果があらわれる。
【0013】
【実施例】以下実施例に基づき本願発明の効果を詳細に
説明する。JIS5182−O材の板厚0.8mmのアル
ミニウム材を用い、下記の条件で温間成形加工を行なっ
た。 金型:ポンチ60mm×60mm×2本のダブルシンク :ポンチ間距離 60mm :ブランクホルダー力 1000kgf 成形温度:300℃にて1分保持後に成形 成形深さ:最大 60mm また、結果は下記の判断基準で評価した。 作業環境:実使用時の臭気、発煙の状況。 −:臭気強く、発煙多く視界不良を生ずるほど。 ±:臭気やや強く、発煙少しあり。 +:臭気弱く、発煙ごくわずか。 かじり性:バウデン摩擦試験(於;300℃)のかじり
発生限界数。 −:5回以下。 ±:6回以上10回以下。 +:10回超。 成形性 :割れを発生せずに成形できる高さ。 −:20mm以下。 ±:21mm以上59mm以下。 +:60mm。(装置の制限で最大60mm) 焼き付き:大気中アルミニウム材上(於;300℃)で
発生するステインの強さ。 −:強。 ±:中。 +:弱。 付着性 :乾燥後、プレスまでの潤滑剤の付着、脱落
性。 −:付着悪く脱落有り。 ±:付着 中状態。 +:付着良好で脱落無し。
説明する。JIS5182−O材の板厚0.8mmのアル
ミニウム材を用い、下記の条件で温間成形加工を行なっ
た。 金型:ポンチ60mm×60mm×2本のダブルシンク :ポンチ間距離 60mm :ブランクホルダー力 1000kgf 成形温度:300℃にて1分保持後に成形 成形深さ:最大 60mm また、結果は下記の判断基準で評価した。 作業環境:実使用時の臭気、発煙の状況。 −:臭気強く、発煙多く視界不良を生ずるほど。 ±:臭気やや強く、発煙少しあり。 +:臭気弱く、発煙ごくわずか。 かじり性:バウデン摩擦試験(於;300℃)のかじり
発生限界数。 −:5回以下。 ±:6回以上10回以下。 +:10回超。 成形性 :割れを発生せずに成形できる高さ。 −:20mm以下。 ±:21mm以上59mm以下。 +:60mm。(装置の制限で最大60mm) 焼き付き:大気中アルミニウム材上(於;300℃)で
発生するステインの強さ。 −:強。 ±:中。 +:弱。 付着性 :乾燥後、プレスまでの潤滑剤の付着、脱落
性。 −:付着悪く脱落有り。 ±:付着 中状態。 +:付着良好で脱落無し。
【0014】[予備実験] 基剤の性能比較 まず、種々の基剤で上記の作業環境、かじり性、成形
性、焼き付き性について調査した。その結果を表1に示
す。ただし、No.4〜8の「潤滑剤」欄はアルキル基
のC数、石鹸の種類、石鹸水溶液濃度を示してある。
性、焼き付き性について調査した。その結果を表1に示
す。ただし、No.4〜8の「潤滑剤」欄はアルキル基
のC数、石鹸の種類、石鹸水溶液濃度を示してある。
【0015】
【表1】
【0016】表1よりわかるように、比較例である No.1:不飽和脂肪酸の石鹸水溶液 No.3:合成油 No.2:アルキル基よりなる脂肪酸の石鹸であっても
水にたいする溶解度が本願請求の範囲より低いものの水
溶液 No.4〜7:アルキル基よりなる脂肪酸の石鹸で水に
たいする溶解度が高くてもC数や濃度が本願請求の範囲
をはずれるものの水溶液 では、いずれかの評価項目で「−」の評価を受けてしま
う。一方本願請求項の範囲をすべて満足する基剤(N
o.8)では、かじり性で「±」の評価があるものの他
はすべて「+」評価となっており、アルミニウム材の温
間成形用潤滑剤として優れた性能を有していることを示
している。
水にたいする溶解度が本願請求の範囲より低いものの水
溶液 No.4〜7:アルキル基よりなる脂肪酸の石鹸で水に
たいする溶解度が高くてもC数や濃度が本願請求の範囲
をはずれるものの水溶液 では、いずれかの評価項目で「−」の評価を受けてしま
う。一方本願請求項の範囲をすべて満足する基剤(N
o.8)では、かじり性で「±」の評価があるものの他
はすべて「+」評価となっており、アルミニウム材の温
間成形用潤滑剤として優れた性能を有していることを示
している。
【0017】[実施例] 無機成分としてCaCO3を
添加した時の性能比較 次に予備実験のNo.8として用いた本願請求項の範囲
をすべて満足する基剤にCaCO3粉末を添加した場合
のCaCO3粉末の粒度と含有量の影響を調べた。その
結果を表2に示す。なお、作業環境と潤滑性はすべて
「+」の評価なので表には掲げていない。
添加した時の性能比較 次に予備実験のNo.8として用いた本願請求項の範囲
をすべて満足する基剤にCaCO3粉末を添加した場合
のCaCO3粉末の粒度と含有量の影響を調べた。その
結果を表2に示す。なお、作業環境と潤滑性はすべて
「+」の評価なので表には掲げていない。
【0018】
【表2】
【0019】本願請求項の範囲をみたす粒度と含有量の
CaCO3粉末を添加した場合(No.2〜3)は、上
記基剤の特性に加えてさらにかじり性の向上がみられ、
従って加工時にかじりが起こり難く連続加工が容易とな
る。一方、CaCO3粉末の粒度の小さすぎるもの(N
o1)ではかじり性が良くなく、また製造上も粒度の小
さいCaCO3粉末は高価である。逆にCaCO3粉末の
粒度の大きすぎるもの(No4)では付着性が悪くなっ
ている。またCaCO3粉末の含有量の少なすぎるもの
(No5)では、かじり性の向上は見らない。逆にCa
CO3粉末の含有量の多すぎるもの(No6)では付着
性が悪くなっている。
CaCO3粉末を添加した場合(No.2〜3)は、上
記基剤の特性に加えてさらにかじり性の向上がみられ、
従って加工時にかじりが起こり難く連続加工が容易とな
る。一方、CaCO3粉末の粒度の小さすぎるもの(N
o1)ではかじり性が良くなく、また製造上も粒度の小
さいCaCO3粉末は高価である。逆にCaCO3粉末の
粒度の大きすぎるもの(No4)では付着性が悪くなっ
ている。またCaCO3粉末の含有量の少なすぎるもの
(No5)では、かじり性の向上は見らない。逆にCa
CO3粉末の含有量の多すぎるもの(No6)では付着
性が悪くなっている。
【0020】
【発明の効果】以上詳細に説明し、実施例にも示した様
に、本発明の潤滑剤は、(1)アルミニウム材が室温以
上再結晶温度以下の温間成形温度域でかじり性が良好で
あり、(2)良好な潤滑性があり、(3)良好な製品表
面品質が得られ、(4)良好な作業環境が得られ、
(5)良好な成形性が得られる。特に従来の潤滑剤では
発煙、変性等が生ずる高温側において上記良好な特性を
示し、高温側における温間成形に適しているとともに、
低温側においても遜色ない特性を示すものである。した
がって、従来から加工上の利点は確認されていたものの
潤滑剤の性能が不十分なため工業化されにくかったアル
ミニウム材の温間成形用潤滑剤として優れた性能を有し
ている。
に、本発明の潤滑剤は、(1)アルミニウム材が室温以
上再結晶温度以下の温間成形温度域でかじり性が良好で
あり、(2)良好な潤滑性があり、(3)良好な製品表
面品質が得られ、(4)良好な作業環境が得られ、
(5)良好な成形性が得られる。特に従来の潤滑剤では
発煙、変性等が生ずる高温側において上記良好な特性を
示し、高温側における温間成形に適しているとともに、
低温側においても遜色ない特性を示すものである。した
がって、従来から加工上の利点は確認されていたものの
潤滑剤の性能が不十分なため工業化されにくかったアル
ミニウム材の温間成形用潤滑剤として優れた性能を有し
ている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 10:04 20:06 Z 8217−4H 30:06 40:24 A 8217−4H
Claims (1)
- 【請求項1】 水に対する溶解度が20%に達する温度
が50℃未満であるカーボン数C=12〜18のアルキ
ル基よりなる飽和脂肪酸の石鹸を重量%で(以下、同
じ)2.5%〜20%および粒度0.05〜200μm
のCaCO3粉末を2.5%〜20%を水に分散含有さ
せたアルミニウム材の温間成形加工用潤滑剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4180297A JPH05345896A (ja) | 1992-06-15 | 1992-06-15 | アルミニウム材の温間成形加工用潤滑剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4180297A JPH05345896A (ja) | 1992-06-15 | 1992-06-15 | アルミニウム材の温間成形加工用潤滑剤 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05345896A true JPH05345896A (ja) | 1993-12-27 |
Family
ID=16080748
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4180297A Pending JPH05345896A (ja) | 1992-06-15 | 1992-06-15 | アルミニウム材の温間成形加工用潤滑剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05345896A (ja) |
-
1992
- 1992-06-15 JP JP4180297A patent/JPH05345896A/ja active Pending
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