JPH0534726B2 - - Google Patents

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JPH0534726B2
JPH0534726B2 JP58220283A JP22028383A JPH0534726B2 JP H0534726 B2 JPH0534726 B2 JP H0534726B2 JP 58220283 A JP58220283 A JP 58220283A JP 22028383 A JP22028383 A JP 22028383A JP H0534726 B2 JPH0534726 B2 JP H0534726B2
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magnetic layer
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Toshio Kaneshiro
Keigo Okano
Kenji Kawano
Hiroshi Takeno
Masami Yamashita
Toshihiro Ando
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Denka Co Ltd
Victor Company of Japan Ltd
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Victor Company of Japan Ltd
Denki Kagaku Kogyo KK
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、磁気記録媒体、特に、高密度記録に
適する磁気記録媒体に関する。
(従来技術と問題点) 情報信号の記録再生が磁気的に行なわれる磁気
記録再生方式は、磁気記録媒体に対する情報信号
の記録と、磁気記録媒体からの情報信号の再生と
を極めて容易に行ない得るために、多くの技術分
野における情報信号の記録再生の手段として広く
採用されており、磁気記録媒体としてはテープ状
のもの、シート状のもの、円板状のもの、などの
各種形態のものが用いられて来ている。
ところで、従来の一般的な磁気記録再生装置に
おいては、磁気ヘツドによる記録跡の形成時なら
びに記録跡からの情報信号の再生時に、磁気ヘツ
ドがトラツキング制御の施こされていない状態で
磁気記録媒体に対する情報信号の記録や磁気記録
媒体からの情報信号の再生を行なつているが、こ
れでは磁気記録再生装置における各構成部分の機
械的精度からもたらされる制限によつて磁気記録
媒体による高密度記録再生が行なわれ得ない。
それで、近年になつて磁気ヘツドがトラツキン
グ制御の下に磁気記録媒体の記録跡を追跡しなが
ら情報信号の再生を行なうようになされた磁気記
録再生装置が試みられるようになり、また、記録
時においても磁気ヘツドをトラツキング制御し
て、磁気記録媒体に情報信号を記録するようにし
た磁気記録再生装置も提案されるようになつた。
しかしながら、トラツキング制御のために予め
磁気記録媒体に磁気記録させておいたトラツキン
グ参照信号を用いてトラツキング制御される磁気
ヘツドにより情報信号の記録再生が行なわれるよ
うになされている従来の磁気記録再生装置におい
ては、予め磁気記録媒体に記録されていたトラツ
キング参照信号が記録動作時に行なわれる先行消
去によつて、不規則に消去されてしまうことが起
きたりするなど、安定な記録再生動作が行なわれ
得ないという問題点があつた。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、磁気記録媒体に予め記録されている
トラツキング参照信号を記録再生時に用いて、磁
気記録媒体に対する情報信号の記録動作と、磁気
記録媒体からの情報信号の再生とがトラツキング
制御の下に行なわれるようになされている磁気記
録再生装置における記録再生動作時に利用される
べきトラツキング参照信号が常に良好に再生でき
るような特殊な構成を備えた磁気記録媒体、すな
わち、非磁性体材料製の基体に、少なくとも、第
1の磁性層と中間層と第2の磁性層などの各層が
積層構成されてなる磁気記録媒体において、記録
再生時に磁気ヘツドに近い方の第2の磁性層にお
いて記録再生の対象とされるべき第2の信号の最
短記録波長をλ2とし、また記録再生時に磁気ヘ
ツドに遠い方の第1の磁性層において記録再生の
対象とされるべき第1の信号の最短記録波長を
λ1としたときに、前記した第1の信号の最短記
録波長λ1と第2の信号の最短記録波長λ2との関
係をλ2<λ1で示されるものとし、さらに前記し
た第1の磁性層の厚さd1と、前記した第2の磁
性層の厚さd2とを、それぞれ、d1≦λ1/4、d2
≦λ2/4のように設定し、さらにまた、非磁性
層と弱磁性層との何れか一方の層、もしくは双方
の層により構成されているとともに、前記した第
2の磁性層に第2の信号が最適記録磁界で記録さ
れている状態において前記の第1の磁性層には第
2の信号による有効な記録が行なわれ得ないよう
に、かつ、第1の磁性層に記録されている第1の
信号は有効に再生されうるような厚さの中間層を
前記した第1の磁性層と第2の磁性層との間に設
けてなる磁気記録媒体を提供するものである。
(実施例) 以下、添付図面を参照して本発明の磁気記録媒
体の具体的な内容について詳細に説明する。本発
明の磁気記録媒体は、円盤状の磁気記録媒体、円
筒状の磁気記録媒体、テープ状の磁気記録媒体、
シート状の磁気記録媒体などの各種の形態の磁気
記録媒体における何れの形態のものとしても実現
できるのであるが、以下の記載においては本発明
の磁気記録媒体の一実施例として、円盤状の磁気
記録媒体に本発明が適用された場合についての説
明がなされている。
第1図は本発明の磁気記録媒体の一実施態様の
ものの一部拡大断面図であり、この第1図におい
て、1は非磁性体材料製の基体、2は非磁性層、
3は第1の磁性層、4は中間層、5は第2の磁性
層、6は保護層である。
非磁性体材料製の基体1は、適当な非磁性体材
料製の円盤、例えば、アルミニユーム、セラミツ
クス、ガラス、プラスチツクスなどの非磁性体材
料による円盤状の基体であり、以下の説明では非
磁性体製の基体1として、アルミニユームの円盤
が使用されているものとなされている。
非磁性体材料製の基体1として使用されている
アルミニユームの円盤には、適当な厚さの非磁性
層2が付着形成されているが、この非磁性層2は
アルミニユームの円盤の表面に表面性の良好な研
摩面(例えば、鏡面状の平面)を形成させたり、
無電解メツキで磁性層を構成させる際に角型比の
良好な磁性層が得られるようにするために設けら
れるものであるから、磁性層が磁性塗料で構成さ
れたり、非磁性体材料製の基体1の表面自体が研
摩によつて表面性の良好な研摩面となされうる場
合や、磁性層が無電解メツキ以外の手段によつて
形成される場合などには、前記した非磁性層2は
不要とされてもよい。
第1図において、非磁性体材料製の基体1とし
て使用されているアルミニユームの円盤の表面に
付着形成されている非磁性層2としては、例え
ば、ニツケル燐の薄層が用いられうるのであり、
前記した非磁性層2の形成手段としては、例え
ば、無電解メツキによる薄層の形成手段や、真空
装置を用いて行なわれる薄層形成手段(例えば、
蒸着、スパツタリング、イオンプレーテイング、
その他)などを使用できる。なお、前記した各種
の薄層形成手段が、後述されている第1の磁性層
3、中間層4、第2の磁性層5、保護層6などの
各種の層の形成に際して使用されてもよいことは
いうまでもない。
前記した非磁性層2の上面には、所要の厚さの
第1の磁性層3が付着形成され、また、第1の磁
性層3の上面には非磁性層と弱磁性層との何れか
一方の層、もしくは双方の層により構成されてい
る所要の厚さの中間層4が設けられている。
そして、前記した中間層4の上面には、所要の
厚さを有する第2の磁性層5が構成され、また、
第2の磁性層5の上面には耐摩耗性、耐腐蝕性、
潤滑性、耐銹性などを有する材料による保護層6
が構成される。前記の保護層6は、磁性層が磁性
塗料によつて構成されているような場合には不要
とされてもよい。
次に、前記した磁気記録媒体における第1の磁
性層3の厚さや、第2の磁性層5の厚さ、及び中
間層4の厚さについて説明する。
まず、第1の磁性層3の厚さd1と第2の磁性
層5の厚さd2の設定の仕方について述べると次
のとおりである。すなわち、記録再生時に磁気ヘ
ツドに近い方の第2の磁性層5において記録再生
の対象とされるべき第2の信号の最短記録波長を
λ2とし、また、記録再生時に磁気ヘツドに遠い
方の第1の磁性層3において記録再生の対象とさ
れるべき第1の信号の最短記録波長をλ1とする
(前記した第1の信号の最短記録波長λ1と第2の
信号の最短記録波長λ2との関係は、λ2<λ1で示
されるものである)と、前記した第1の磁性層3
の厚さd1は、d1≦λ1/4のように設定され、ま
た、前記した第2の磁性層5の厚さd2は、d2≦
λ2/4のように設定されるのである。
次に、非磁性層と弱磁性層との何れか一方の
層、もしくは双方の層により構成される中間層4
の厚さについて説明する。すなわち、中間層4の
厚さは、前記した第2の磁性層5に第2の信号が
最適記録磁界(最適記録電流)で記録されている
状態において前記の第1の磁性層3に対して第2
の信号による有効磁化層が生じないように(第1
の磁性層3に対して第2の信号による有効な記録
が行なわれ得ないように)、かつ、第1の磁性層
3に記録されている第1の信号は有効に再生され
うるような厚さに設定されるのであるが、中間層
4の最大の厚さとしては、第1の磁性層3に記録
されている第1の信号(最短記録波長λ1の信号)
が、磁気ヘツドの磁気空隙の位置から離隔してい
ることによつて、いわゆる分離損失が−20dB程
度生じる位の厚さとされるのが一例である。
前記した中間層4の厚さd3の最大の厚さd3m
は、磁気ヘツドの磁気空隙の位置から第1の磁性
層3の表面の位置までの距離Dと、磁気ヘツドH
(第1図中に点線で示されている)の磁気空隙の
位置から保護層6の表面までの空気層の厚さdg
と、保護層6の厚さdpと、第2の磁性層5の厚
さd2と、第1の磁性層3に記録されるべき第1
の信号の記録波長λ1とがわかれば、分離損失Ls
に関する周知の(1)式を用いて次のように容易に求
めることができるのである。
分離損失Ls(dB)=54.6D/λ1 ……(1) ∴=Ls・λ1/54.6 ……(2) D=dg+dp+d2+d3m ……(3) (2)、(3)式より、中間層4の最大の厚さd3mは、
次の(4)式のように求められることになる。
d3m=(Ls・λ1/54.6)−(dg+dp+d2) ……(4) 今、第1図に示されている構成の磁気記録媒体
における第1の磁性層3に記録される第1の信号
の記録波長λ1が15μmであるとし、分離損失Ls
(dB)を20dBとすると、この場合における磁気
ヘツドの磁気空隙の位置から第1の磁性層3の表
面の位置までの距離Dは(1)式より約5.5μmとなる
ことが判かるから、この例の場合における中間層
4の最大厚さd3mは、5.5μm−(dg+dp+d2)の
式に、磁気ヘツドH(第1図中に点線で示されて
いる)の磁気空隙の位置から保護層6の表面まで
の空気層の厚さdgと、保護層6の厚さdpと、第
2の磁性層5の厚さd2との数値を代入して計算
することによつて容易に求めることができる。
磁気記録媒体の形状が円盤状のものであつた場
合には、磁気記録媒体と磁気ヘツドとの相対線速
度が円盤の記録領域の内周から外周にかけて径に
比例して増大しているので、磁気記録媒体におけ
る磁性層で記録の対象とされている信号の最短記
録波長も、円盤の記録領域の内周から外周にかけ
て径に比例して長くなつている。
それで、円盤状の磁気記録媒体においては、磁
気記録媒体の記録領域における最内周の部分にお
ける記録信号の最短記録波長に基づいて、第1、
第2の磁性層の厚さd1、d2を設定し、磁気記録
媒体の記録領域における最外周の部分において
は、最大の記録感度が得られるように、記録電流
の大きさく記録磁界の大きさ)の調整を行なうよ
うにする。
次に、本発明の磁気記録媒体が円盤状の磁気記
録媒体として構成されて実施された場合の具体例
について説明する。
円盤状の磁気記録媒体における記録領域の最内
周部分の直径が40mm、記録領域の最外周部分の直
径が127mm、第1の磁性層で記録の対象としてい
る信号の周波数が500KHz、第2の磁性層で記録
の対象としている信号の最高周波数が6MHz、磁
気記録媒体の回転数が毎分3600回転であるとする
と、円盤状の磁気記録媒体における記録領域の最
内周部分における磁気記録媒体と磁気ヘツドとの
相対線速度は略々毎秒7.53mになつて、その部分
の第2の磁性層で記録対象としている第2の信号
の記録波長λ2は1.25μmとなり、また、その部分
の第1の磁性層で記録対象としている第1の信号
の記録波長λ1は15μmとなる。
一方前記した円盤状の磁気記録媒体における記
録領域の最外周部分における磁気記録媒体と磁気
ヘツドとの相対速速度は略々毎秒24mとなつて、
その部分の第2の磁性層で記録対象としている第
2の信号の記録波長λ2は4μmとなり、また、そ
の部分の第1の磁性層で記録対象としている第1
の信号の記録波長λ1は48μmとなる。
そして、本発明の磁気記録媒体においては、記
録再生時に磁気ヘツドHに近い方の第2の磁性層
5で記録再生の対象とされるべき第2の信号の最
短記録波長をλ2とし、また、記録再生時に磁気
ヘツドHに遠い方の第1の磁性層3で記録再生の
対象とされるべき第1の信号の最短記録波長を
λ1としたときに、前記した第1の信号の最短記
録波長λ1と第2の信号の最短記録波長λ2との関
係をλ2<λ1で示されるものにするとともに、第
1の磁性層3の厚さd1と、第2の磁性層5の厚
さd2とを、d1≦λ1/4、d2≦λ2/4のように設
定されるものであるから、前記した例示した磁気
記録媒体における第1の磁性層3の厚さd1は、
それの最短記録波長λ1=15μmの1/4以下となさ
れ、また、第2の磁性層5の厚さd2は、それの
最短記録波長λ2=1.25μmの1/4以下となされるの
である。
また、非磁性層と弱磁性層との何れか一方の
層、もしくは双方の層により構成される中間層4
の厚さd3は、既述した(4)式で示される最大の厚
さd3mよりは薄く、前記した第2の磁性層5に第
2の信号が最適記録磁界(最適記録電流)で記録
されている状態において前記の第1の磁性層3に
対して第2の信号による有効磁化層が生じないよ
うに(第1の磁性層3に対して第2の信号による
有効な記録が行なわれ得ないように)、かつ、第
1の磁性層3に記録されている第1の信号は有効
に再生されうるような厚さに設定されるのであ
る。
円盤状の磁気記録媒体として実施した場合の本
発明の磁気記録媒体の例において、非磁性体材料
製の基体1としてはアルミニユームの円盤を用
い、その表面に付着形成されている非磁性層2と
しては、無電解メツキによつて構成したニツケル
燐の薄層を用い、また、第1の磁性層3と第2の
磁性層5としては、それぞれ、無電解メツキによ
つて構成したコバルト燐の薄層を用い、さらに、
中間層4としては無電解メツキによつて構成した
ニツケル燐の薄層を用い、さらに保護層6として
は無電解メツキによつて構成したロジユームの薄
層を用いて、第1の磁性層3の厚さが0.5μm、中
間層4の厚さが2.25μm、第2の磁性層5の厚さ
が0.18μm、保護層6の厚さが0.15μmであるよう
に構成した円盤状の磁気記録媒体(以下、実例1
の磁気記録媒体という)と、第1の磁性層3の厚
さが0.5μm、中間層4の厚さが0.75μm、第2の
磁性層5の厚さが0.18μm、保護層6の厚さが
0.15μmであるように構成した円盤状の磁気記録
媒体(以下、実例2の磁気記録媒体という)とに
ついて、記録再生特性などの検討を行なつたとこ
ろ、本発明の磁気記録媒体は磁性層が一層だけの
構成の磁気記録媒体に比べて、深層記録されてい
る情報信号の長期間にわたる利用が可能となるこ
とが明らかとなつた。
第2図は横軸に消去回数をとり、また縦軸に再
生信号レベルの相対値をとつて示した図表であ
り、第3図は横軸に周波数をとり縦軸に再生ヘツ
ド出力電圧値をとつて示した図表であつて、各図
において曲線Aは実例1の磁気記録媒体の特性を
示す曲線、曲線Bは実例2の磁気記録媒体の特性
を示す曲線、曲線Cは厚さが0.18μmの単一の磁
性層を備えている磁性媒体の特性曲線を示してい
る。
第2図は、実例1の磁気記録媒体と実例2の磁
気記録媒体、及び厚さが0.18μmの単一の磁性層
を備えている磁気記録媒体のすべてのものについ
て、低周波信号が充分に飽和した状態で記録され
ているようにするとともに、実例1の磁気記録媒
体と実例2の磁気記録媒体については、それらの
第2の磁性層5に高周波信号を記録し、また厚さ
が0.18μmの単一の磁性層を備えている磁性媒体
については、それの磁性層の表面近くの部分に高
周波信号を記録し、次いで前記の各磁気記録媒体
に記録されている高周波信号だけを主として消去
できるような磁界強度の直流消去磁界を、前記の
信号の記録に用いた磁気ヘツドにより繰返えし加
えて消去を行なつた場合の実験結果を示してい
る。
実例1の磁気記録媒体と実例2の磁気記録媒体
の特性を示している第2図示の曲線A、Bを見る
と、実例1の磁気記録媒体と実例2の磁気記録媒
体との第1の磁性層3と第2の磁性層5との双方
に、最初に形成されていた低周波信号による磁化
領域に対して、磁気記録媒体に記録されている高
周波信号だけを主として消去できるような磁界強
度の直流消去磁界が繰返えし加えられたときは、
第2の磁性層5に記録されていた低周波信号が第
1回目の消去動作時に消去されるために、第1回
目の消去動作に際しては低周波信号に関してもあ
る程度の消去が行なわれるが、第1の磁性層3に
深層記録されている低周波信号は第1回目の消去
動作によつても殆んど消去されることがなく、ま
たそれは第2回目以降の消去動作によつても殆ん
ど消去されることがないということ、及び実例1
の磁気記録媒体における低周波信号の消去特性
と、実例2の磁気記録媒体における低周波信号の
消去特性とを比較してみると、中間層4の厚さの
大きな実例1の磁気記録媒体の方が、低周波信号
に対する消去の程度が少ないということなどが判
かる。
一方、厚さが0.18μmの単一の磁性層を備えて
いる磁気記録媒体の特性を示している第2図示の
曲線Cを見ると、第1回目の消去動作によつて低
周波信号が大巾に消去されている他に、第2回目
以降繰返えして行なわれる消去動作の度毎に、低
周波信号が次第に消去されて行くことが判かる。
次に、第3図は実例1の磁気記録媒体と実例2
の磁気記録媒体、及び厚さが0.18μmの単一の磁
性層を備えている磁気記録媒体などの周波数レス
ポンス特性曲線であつて、第3図中の曲線Aは実
例1の磁気記録媒体の周波数レスポンス特性曲線
であり、また、第3図中の曲線Bは実例2の磁気
記録媒体の周波数レスポンス特性曲線、第3図中
の曲線Cは厚さが0.18μmの単一の磁性層を備え
ている磁気記録媒体の周波数レスポンス特性曲線
である。
第3図において、曲線Aで示されている実例の
磁気記録媒体の周波数レスポンス特性は、曲線C
で示されている厚さが0.18μmの単一の磁性層を
備えている磁気記録媒体の周波数レスポンス特性
に比べて、低い周波数領域における再生出力が大
きく、また、高い周波数領域における両者の特性
は略々同様なものとなつている。
また、第3図において、曲線Bで示されている
実例2の磁気記録媒体の周波数レスポンス特性
は、曲線Cで示されている厚さが0.18μmの単一
の磁性層を備えている磁気記録媒体の周波数レス
ポンス特性に比べて、低い周波数領域における再
生出力が大きく、また、高い周波数領域において
は再生出力が多少低下しているものになつてい
る。
上記したように本発明の磁気記録媒体は、記録
再生時に磁気ヘツドHに近い方の第2の磁性層5
において記録再生の対象とされるべき第2の信号
の最短記録波長をλ2とし、また記録再生時に磁
気ヘツドHに遠い方の第1の磁性層3において記
録再生の対象とされるべき第1の信号の最短記録
波長をλ1としたときに、前記した第1の信号の
最短記録波長λ1と第2の信号の最短記録波長λ2
との関係をλ2<λ1で示されるものとし、さらに
前記した第1の磁性層3の厚さd1と、前記した
第2の磁性層5の厚さd2とを、それぞれ、d1≦
λ1/4、d2≦λ2/4のように設定し、さらにま
た、非磁性層と弱磁性層との何れか一方の層、も
しくは双方の層により構成されているとともに、
前記した第2の磁性層5に第2の信号が最適記録
磁界(最適記録電流)で記録されている状態にお
いて前記の第1の磁性層3には第2の信号による
有効な記録が行なわれ得ないように、かつ、第1
の磁性層3に記録されている第1の信号は有効に
再生されうるような厚さの中間層4を前記した第
1の磁性層3と第2の磁性層5との間に設けて構
成したことによつて、本発明の磁気記録媒体で
は、それの第1の磁性層3に対して低い周波数の
トラツキング参照信号を予め記録させておき、こ
の第1の磁性層3に予め記録されているトラツキ
ング参照信号を読出して磁気ヘツドHのトラツキ
ング制御を行ないながら、第2の磁性層5に高周
波信号による情報を記録したり、第2の磁性層5
から高周波信号による情報を読出したりすること
が容易にできるのである。
そして、第2の磁性層5に対して行なわれるべ
き高周波信号による情報の記録に先行して実施さ
れる消去動作によつて、第2の磁性層5に記録さ
れている情報だけが消去されるようにすることに
より、第1の磁性層3に記録されているトラツキ
ング参照信号が消去されることもなく、第1の磁
性層に記録されているトラツキング参照信号が長
期間にわたつてトラツキング制御動作のために利
用できるようにされるのである。
それで、本発明の磁気記録媒体では、前述のよ
うに第1の磁性層3と第2の磁性層5との間に中
間層4を設けて、第2の磁性層5に対して高周波
信号の消去、記録、再生の各動作が繰返えして行
なわれたとしても、第1の磁性層3に深層記録さ
れている低周波信号が失なわれることがないよう
にするとともに、磁気記録媒体による各信号の記
録再生が良好に行なわれうるようにするために、
本発明の磁気記録媒体においては、第1の磁性層
3の厚さd1、第2の磁性層5の厚さd2、中間層
4の厚さd3などが、磁気記録再生の諸特性や実
験結果などに基づいて、それぞれ既述のように設
定されるようにしているのであるが、この点につ
いて補足説明を加えると次のとおりである。
すなわち、信号を無バイアスで磁性層に磁気記
録する場合に、記録電流(記録磁界)を増大して
行くのにつれて磁性層中の記録磁化層の厚さが大
きくなつて行くことや、前記した記録磁化層の厚
さの増大は記録波長が長い程大であること、及び
記録波長が短くなるのに従がい再生出力に寄与す
る有効磁化層が磁性層の表面に集中すること、な
らびに記録電流が増大するときに、記録波長が短
くなつたり、あるいは磁性層の厚さが大きくなる
と、磁気ヘツドの強い磁界(回転磁界)と磁性層
内における減磁界との作用により、磁性層内の磁
化モードが所謂サーキユラー磁化モードになつ
て、磁性層の表裏側で磁極の極製が反転し、磁性
層内に閉磁路が形成されて厚み損失により再生磁
束が著るしく減少することなどは現象的に良く知
られている事柄である。
さて、磁性層に高い周波数の信号と、低い周数
の信号とが記録されたときに、高い周波数の信号
による記録磁化層は磁性層の表面側にだけ形成さ
れ、低い周波数の信号による記録磁化層は磁性層
の深い部分にまで形成されることを利用して、一
つの磁性層によつて高い周波数の信号と、低い周
波数の信号との記録再生が行なわれるようにする
ことは従来から知られているが、従来の記録再生
方式においては記録再生の対象とされている高い
周波数の信号と低い周波数の信号との2つの信号
が、同時に消去されるような態様での記録再生動
作が行なわれるようなものであつたから、2つの
信号の記録再生に用いられる磁気記録媒体として
も、構成上に格別な配慮が施こされているもので
なくてもよかつたのである。
しかしながら、深層記録されている低い周波数
の信号が、磁性層に対する高い周波数の信号の消
去、記録、再生の各動作の繰返えしによつても失
なわれることがないようにするためには、深層記
録されている低い周波数の信号による記録磁化層
と磁性層の表面近くに形成される高い周波数の信
号による記録磁化層とが離隔されている状態とな
るように、磁性層の厚さを厚くすることが考えら
れるが、磁性層を厚くすると高い周波数の信号の
厚み損失が増加して、高い周波数の信号の再生出
力が低下するという問題点が生じる他、磁性層の
表面近くに形成されている高い周波数の信号によ
る記録磁化層と、深層記録されている低い周波数
の信号による記録磁化層とが、単一の磁性層に形
成されていることによつて、前記した2つの記録
磁化層における磁極間に低い磁気抵抗の磁気回路
が形成され易いために、高い周波数の信号による
記録磁化層と、深層記録されている低い周波数の
信号による記録磁化層との相互間の干渉によつ
て、高い周波数の信号による記録磁化層からの再
生出力も、深層記録されている低い周波数の信号
の再生出力も、共に低下してしまうということが
実験によつて明らかにされた。
本発明は、単一の磁性層に高い周波数の信号に
よる記録磁化層と、低い周波数の信号により深層
記録されている記録磁化層とを構成させた場合に
生じた上述したような欠点のない磁気記録媒体を
提供するために、種々実験研究を行なつた結果と
して完成されたものであり、高い周波数の信号に
よる記録磁化層と、深層記録される低い周波数の
信号による記録磁化層とが、中間層によつて分離
されている特種な構成態様を有する磁気記録媒
体、すなわち、記録再生時に磁気ヘツドHに近い
方の第2の磁性層5において記録再生の対象とさ
れるべき第2の信号の最短記録波長をλ2とし、
また記録再生時に磁気ヘツドHに遠い方の第1の
磁性層3において記録再生の対象とされるべき第
1の信号の最短記録波長をλ1としたときに、前
記した第1の信号の最短記録波長λ1と第2の信
号の最短記録波長λ2との関係をλ2<λ1で示され
るものとし、さらに前記した第1の磁性層3の厚
さd1と、前記した第2の磁性層5の厚さd2とを、
それぞれ、d1≦λ1/4、d2≦λ2/4のように設
定し、さらにまた、非磁性層と弱磁性層との何れ
か一方の層、もしくは双方の層により構成されて
いるとともに、前記した第2の磁性層5に第2の
信号が最適記録磁界で記録されている状態におい
て前記の第1の磁性層3には第2の信号による有
効な記録が行なわれ得ないように、かつ、第1の
磁性層3に記録されている第1の信号は有効に再
生されうるような厚さの中間層4を前記した第1
の磁性層3と第2の磁性層5との間に設けた構成
の磁気記録媒体を提供したものである。
この本発明の磁気記録媒体では、第1の磁性層
3として、それに記録されるべき低い周波数の信
号が厚み損失を生じることなく記録され、しかも
充分な再生出力を生じさせうるような厚さのもの
に構成されているものを用い、予め磁気記録媒体
に飽和記録した低い周波数の信号が、第1の磁性
層3に良好に記録されるようにし、また、第2の
磁性層5として、それに記録されるべき高い周波
数の信号が厚み損失を生じることなく記録され、
しかも充分な再生出力を生じさせうるような厚さ
のものとして構成されているものを用い、さら
に、前記した第1の磁性層3と第2の磁性層5と
の間に、第2の磁性層5に高い周波数の信号が最
適記録磁界で記録されている状態において、前記
の第1の磁性層3には前記の高い周波数のの信号
による有効な記録が行なわれ得ないように、か
つ、第1の磁性層3に記録されている低い周波数
の信号は有効に再生されうるような厚さの中間層
4を非磁性層と弱磁性層との何れか一方の層、も
しくは双方の層により構成させてあるから、第2
の磁性層5に記録されている高い周波数の信号だ
けが主として消去されるような消去動作が繰返え
して行なわれても、第1の磁性層に記録されてい
る低い周波数の信号は、長期間にわたつて記録さ
れた状態に保持され、また、第1の磁性層3の磁
極と、第2の磁性層5の磁極との間の干渉も極め
て少なくなされるから、第1、第2の磁性層3,
5に記録されている信号の再生出力の低下も生じ
ることがないのである。
次に、前述したような構成を備えている本発明
の磁気記録媒体を用いた磁気記録再生装置の一例
構成のものについて説明する。
第4図は本発明の磁気記録媒体を用いて記録再
生を行なう磁気記録再生装置の一実施態様のブロ
ツク図であり、第4図においてDは円盤型の磁気
記録媒体(あるいは円筒型の磁気記録媒体、その
他、任意の形態の磁気記録媒体であつてもよい
が、以下の記載では回転型の磁気記録媒体である
として説明されている)であり、この回転型磁気
記録媒体は図示されていない回転駆動機構により
所定の回転数及び回転位相で回転される。
また、HAは磁気ヘツド組立体であり、この磁
気ヘツド組立体HAはトラツキング制御系のアク
チユエータACTによつて一体的に駆動変位され
て、磁気ヘツド組立体HAに設けられている複数
個の磁気ヘツドがトラツキング制御の下に高い周
波数の信号の主情報信号用の記録跡に正しく追跡
できるようにする。
第4図中に示されている磁気ヘツド組立体HA
は、共通の取付基板15に低い周波数のトラツキ
ング参照信号再生用の磁気ヘツドHtと、消去ヘ
ツドHeと、主情報信号の記録再生用の磁気ヘツ
ドHrpとが設けられているような構成形態のもの
であり、前記した各磁気ヘツドHt,He,Hrpの
配列と主情報信号用の記録跡Mtとの対応関係は、
例えば第5図に示されるものとされる。この磁気
ヘツドの配列態様において、消去ヘツドHeがト
ラツキング参照信号再生用の磁気ヘツドHtと、
主情報信号の記録再生用の磁気ヘツドHrpとの間
に設けられていることにより、磁気記録再生装置
が記録モードで動作している状態において、消去
ヘツドHeがトラツキング参照信号再生用の磁気
ヘツドHtと、主情報信号の記録再生用の磁気ヘ
ツドHrpとの間の磁気遮蔽として動作して、磁気
ヘツドHrpに与えられている高い信号レベルの記
録用信号が、低い信号レベルのトラツキング信号
の読取りを行なつているトラツキング参照信号再
生用の磁気ヘツドHtへ漏洩しないようにするの
に役立つ(記録用信号の信号レベルと再生された
トラツキング参照信号の信号レベルとの間には
80dBもの差があるり、主情報信号の記録再生用
の磁気ヘツドHrpから、トラツキング参照信号再
生用の磁気ヘツドHtへの信号の漏洩の防止が重
大な問題となつている)のである。
複数個の磁気ヘツドが設けられている磁気ヘツ
ド組立体HAとして、トラツキング参照信号再生
用の磁気ヘツドHtと主情報信号の記録再生用の
磁気ヘツドHrpとの間に、磁気遮蔽用部材として
は強磁性体材料のブロツクが配置されているよう
な構成のものが用いられてもよいのであり、この
場合における前記した磁気遮蔽用部材はそれの先
端部が回転型磁気記録媒体面に接触しないような
形状寸法のものとして構成されているものが使用
される。
磁気ヘツド組立体HAに設けられている複数個
の磁気ヘツド中に消去ヘツドHeが含まれている
如き構成を有する磁気ヘツド組立体が磁気記録再
生装置に用いられた場合には、その消去ヘツド
Heによつて先行消去を行ないながら主情報信号
の記録再生用の磁気ヘツドHrpによつて新らしい
情報信号を回転型磁気媒体に記録することができ
る点で有利である。なお、記録再生の対象とされ
る信号がデジタル信号の場合には、先行消去が行
なわれなくともよい。
また、磁気ヘツド組立体HAとして、消去磁気
ヘツドを備えていない構成形態のものを用いてア
ナログ信号の記録再生が行なわれるようにする場
合には、同じ磁気ヘツド組立体を2組用意してお
き、例えば、それの一方の磁気ヘツド組における
主情報信号の記録再生用の磁気ヘツドHrpを用い
て、回転型磁気記録媒体の一方の面に対する消去
を行ない、それと同時に他方の磁気ヘツド組にお
ける主情報信号の記録再生用の磁気ヘツドHrpを
用いて、回転型磁気記録媒体の他方の面に主情報
信号の記録を行なう、というような動作態様での
記録動作を行なうことが必要とされるから、この
場合には各磁気ヘツド組毎に、それぞれ第4図示
のような回路配置が設けられるのである。
第6図は主情報信号の記録再生に用いられるべ
き回転型磁気記録媒体に予め記録されているトラ
ツキング参照信号と、回転型磁気記録媒体で記録
再生の対象とされる主情報信号による記録信号と
の周波数配置の一例図であつて、この第6図に示
されているFは、主情報信号の記録再生に用いら
れる回転型磁気記録媒体で記録再生の対象とされ
る主情報信号による記録信号の占有周波数帯域を
示し、また、f1,f2はトラツキング参照信号
の周波数を示している。
第6図から明らかなように、トラツキング参照
信号の周波数は、主情報信号による記録信号の占
有周波数帯域Fよりも低い周波数帯域内に位置す
るように設定されている。
そして、主情報信号の記録再生に使用されるべ
き回転型磁気記録媒体に予め記録されるトラツキ
ング参照信号用の記録跡は、回転型磁気記録媒体
に記録再生されるべき主情報信号用の記録跡の記
録跡巾Wmとそれの記録跡間隔TPとの間に、次
の(5)式、 TP=Wm+Ws ……(5) (ただし、Wsは0ではない)の関係が成立する
ような主情報信号用の記録跡相互間の中心を記録
跡の中心とし、記録跡巾Wpと、前記したWsと、
前記した記録跡間隔TPとの関係が次の(6)式、 Ws<Wp≦TP ……(6) に示される条件を満たすものとして形成されるの
がよいのであり、主情報信号の記録再生に用いら
れるべき回転型磁気記録媒体に予め記録されてい
るトラツキング参照信号用の記録跡の記録跡パタ
ーンの一例態様と、前記したトラツキング参照信
号用の記録跡の記録跡パターンと主情報信号用の
記録跡の記録跡パターンとの関連態様とが第5図
に例示されている。
この第5図に例示されたトラツキング参照信号
用の記録跡の記録跡パターンは、回転型磁気記録
媒体の形態が円盤状か円筒状かの如何を問わず、
また、記録跡の形態が同心円状か、渦巻状か、螺
旋状かの如何を問わずに、前記したそれぞれの場
合の説明に共通に用いられる。
第5図に例示されているトラツキング参照信号
用の記録跡の記録跡パターンは、トラツキング参
照信号用の記録跡Pt1,Pt2,Pt3……の記録
跡巾Wpと、記録跡間隔TPとが等しくなされた
場合の例であり、この例の場合には互に異なるト
ラツキング参照信号用の相隣る記録跡の境界と、
主情報信号用の記録跡Mt1,Mt2、…の中心と
が一致している状態になる。
第5図に示されている回転型磁気記録媒体の記
録跡パターンにおいて、トラツキング参照信号用
の記録跡Pt1,Pt2,Pt3…は、回転型磁気記
録媒体の記録再生面の全面に対して、予め記録形
成されているものである(記録再生面の全面に対
して予めトラツキング参照信号用の記録跡Pt1,
Pt2,Pt3…が記録形成されている回転型磁気
記録媒体は、工場において例えば転写方式その他
の方法によつて多量生産されたものであつてもよ
いし、または、磁気記録再生装置を用いて所定の
記録跡パターンに従うトラツキング参照信号用の
記録跡を記録形成させたものであつてもよい)。
第5図中に示されているMt1,Mt2は主情報
信号用の記録跡であるが、この主情報信号用の記
録跡Mt1,Mt2は、磁気記録再生装置において
所定の回転数で駆動回転されている回転型磁気記
録媒体における記録再生面の全面に対して予め記
録形成されているトラツキング参照信号用の記録
跡Pt1,Pt2,Pt3…中のトラツキング参照信
号を用いてトラツキング制御されている磁気ヘツ
ド組立体に設けられている主情報信号の記録再生
用の磁気ベツドによつて記録形成されるものであ
る。
そして、第5図示の記録跡パターンは、磁気ヘ
ツド組立体に設けられているトラツキング参照信
号再生用の磁気ヘツドによつて、トラツキング参
照信号用の記録跡Pt2,Pt3中から読取られた
トラツキング参照信号を用いて磁気記録再生装置
で行なわれるトラツキング制御動作によつて駆動
変位されている磁気ヘツド組立体における主情報
信号の記録再生用の磁気ヘツドによつて、回転型
磁気記録媒体に主情報信号用の記録跡Mt2が記
録形成されつつある状態を示している。
第5図中に図示されているところから明らかな
ように、主情報信号用の記録跡は回転型磁気記録
媒体に予め記録形成されているトラツキング参照
信号用の記録跡の中間の部分に記録形成されるの
であり、そのために前記した主情報信号用の記録
跡は、予め記録形成されているトラツキング参照
信号用の記録跡の一部と重なり合うような態様で
回転型磁気記録媒体に記録形成される。
したがつて、回転型磁気記録媒体に主情報信号
を記録して主情報信号用の記録跡を形成させる場
合に、主情報信号の記録に先立つて先行消去が充
分に行なわれた場合には、主情報信号用の記録跡
の部分に存在していたトラツキング参照信号のす
べてが消去されてしまうことになるが、第4図示
の磁気記録再生装置では、主情報信号の記録に先
行して回転磁気記録媒体の全面に対して行なわれ
る消去動作、もしくは主情報信号の記録再生用の
磁気ヘツドのトラツク巾に略々等しい消去巾で行
なわれる消去動作によつて前に記録されていた主
情報信号が消去され、新らしい主情報信号用の記
録跡が記録形成された後においても、回転型磁気
記録媒体の第1の磁性層には深層記録の状態でト
ラツキング参照信号が残されるようにしているの
である。
第4図において、11は記録再生の対象とされ
る主情報信号(例えば、カラーテレビジヨン映像
信号)の入力端子であり、磁気記録再生装置が記
録モードとなされているときに、入力端子11に
供給された主情報信号は、変調器(例えばFM変
調器)MODにおいて被変調信号にされてから記
録増幅器RAで増幅されて加算器ADDに供給され
る。
加算器ADDでは前記した記録増幅器RAからの
出力信号と、端子18に供給された信号(例え
ば、回転磁気記録媒体Dの回転位相を表わす信号
…以下の説明では、周波数がf3の信号fp3であ
るとされている)とを加算して、録再切換スイツ
チSWrpの固定接点Rに記録信号を与える。
磁気記録再生装置が記録モードとなされている
ときに、録再切換スイツチSWrpの可動接点vは
固定接点R側に切換えられており、記録信号は磁
気ヘツド組立体HAにおける主情報信号の記録再
生用の磁気ヘツドHrpに供給される。また、磁気
記録再生装置が記録モードになされている状態に
おいては、端子14に与えられている制御信号に
よつて、消去信号源ESからの消去信号が磁気ヘ
ツド組立体HAに設けられている消去ヘツドHe
に供給されて、主情報信号の記録再生用の記録跡
Mtに記録されていた磁気記録媒体の第2の磁性
層中の主情報信号が消去される。
すなわち、第4図示の磁気記録再生装置におい
ては、前記した消去信号源ESから消去ヘツドHe
に与えられる消去信号によつて、回転磁気記録媒
体Dの主情報信号の記録跡と対応して磁気記録媒
体の第2の磁性層中に記録されている主情報信号
は消去され、主情報信号の記録跡と対応して磁気
記録媒体の第1の磁性層中に記録されているトラ
ツキング参照信号は消去されないで残される、と
いうような消去の態様で消去動作が行なわれるよ
うに、消去信号の大きさなどが定められているの
である。
回転磁気記録媒体Dに予め記録されているトラ
ツキング参照信号用の記録跡は、回転磁気記録媒
体Dの各一周毎の記録跡Pt1,Pt2,Pt3…に、
それぞれ所定のトラツキング参照信号が記録され
ている。以下の説明において、記録跡Pt1,Pt
3、…Pt(2n+1)に対しては、周波数がf1
のトラツキング参照信号fp1が記録されており、
また、記録跡Pt2,Pt4、…Pt(2n)に対して
は、周波数がf2のトラツキング参照信号fp2が
記録されているものとされている。
それで、磁気ヘツド組立体HAに設けられてい
るトラツキング参照信号再生用の磁気ヘツドHt
は回転磁気記録媒体Dのトラツキング参照信号用
の記録跡Ptから互に異なる2つのトラツキング
参照信号fp1,fp2を読出して前置増幅器PAm
に与える。
前記のように前置増幅器PAmで増幅された信
号は、自動利得制御回路AGCを介して帯域濾波
器BPF1,BPF2,BPF3に与えられる。帯域
濾波器BPF1では信号fp1を抽出し、また、帯
域濾波器BPF2では信号fp2を抽出し、さらに
帯域濾波器BPF3では信号fp3を抽出する。
帯域濾波器BPF1,BPF2で抽出された信号
fp1,fp2は、信号極性切換回路SWCに与えら
れ、また、帯域濾波器BPF3で抽出された信号
fp3は、検波器Det3を介して切換パルス発生器
FF(フリツプフロツプFF)に与えられる。
それで、信号極性切換回路SWCでは、回転型
磁気記録媒体における特定な回転位相の所(トラ
ツキング参照信号がfp1からfp2、またfp2から
fp1に切換わるところ)で切換パルス発生回路
FFから与えられた切換パルスにより切換え動作
を行なう。
信号極性切換回路SWCからの出力信号は、検
波器Det1,Det2で整流平滑されてから差動増
幅器DAに与えられる。前記した差動増幅器DA
の出力信号は、サーボ回路TSCにおいてトラツ
キング制御信号となされてトラツキング制御系の
アクチユエータACTに供給される。
トラツキング制御系のアクチユエータACTは
磁気ヘツド組立体を駆動変位し、磁気ヘツドがト
ラツキング制御系の動作によつて回転型磁気記録
媒体の記録跡に正しく追従するようにされる。
磁気記録再生装置が再生モードで動作されると
きは、録再切換スイツチSWrpの可動接点vが固
定接点P側に切換えられて、主情報信号の記録再
生用の磁気ヘツドHrpで読取られた信号が前置増
幅器PApを介して復調器DEMに与えられ、復調
器DEMで復調された信号が出力端子12に送出
される。
磁気記録再生装置が再生モードで動作されると
きにおいても、磁気ヘツド組立体HAに設けられ
ているトラツキング参照信号再生用の磁気ヘツド
Htは回転磁気記録媒体Dのトラツキング参照信
号用の記録跡Ptから互に異なる2つのトラツキ
ング参照信号fp1,fp2を読出して前置増幅器
PAmに与えるから、トラツキング制御系は前記
した記録モード時の場合と同様に動作して、トラ
ツキング制御系のアクチユエータACTは磁気ヘ
ツド組立体を駆動変位し、磁気ヘツドがトラツキ
ング制御系の動作によつて回転型磁気記録媒体の
記録跡に正しく追従するようにされる。
前記した例においては、2つのトラツキング参
照信号として、互に周波数を異にするものが使用
されるものとしたが、他の信号形態のトラツキン
グ参照信号(例えば、位相を異にしている2つの
トラツキング参照信号)が用いられてもよい。
また、これまでに記載した磁気記録再生装置の
構成例の説明においては、主情報信号の記録に先
行して行なわれるべき消去が、消去信号源ESか
ら消去ヘツドHeに供給される消去信号によつて、
回転型磁気記録媒体Dの主情報信号の記録跡に記
録されている主情報信号は消去され、主情報信号
の記録跡中に記録されているトラツキング参照信
号は消去されないで残される、というような消去
の態様で消去が行なわれる場合についてのもので
あつたが、主情報信号の記録に先行して行なわれ
るべき消去が、回転型磁気記録媒体の全面に対し
て一度に行なわれるようにしてもよいのである。
そして、主情報信号の記録に先行して行なわれ
るべき消去が、回転型磁気記録媒体の全面に対し
て一度に行なわれるようになされる場合にも、前
記した消去動作によつて行なわれる消去の態様
が、回転型磁気記録媒体Dの主情報信号の記録跡
に記録されている主情報信号は消去されるが、回
転型磁気記録媒体中に記録されているトラツキン
グ参照信号は消去されないで深層記録として残さ
れる、というようなものとなるように、消去信号
の大きさなどが定められるものであることはいう
までもない。
さらに、回転型磁気記録媒体Dに対して予め記
録されているトラツキング参照信号用の記録跡
が、円心円状か、あるいは渦巻状かに応じて、磁
気記録再生装置における移送機構FMによる磁気
ヘツド組立体HAに対する移送の態様が変更され
るべきことは当然であり、また、回転型磁気記録
媒体Dの表裏両面に対して、それぞれ各異なる磁
気ヘツド組立体HAを用いて、表裏両面に順次交
互に情報信号の記録を間欠的、または連続的に行
なつたり、あるいは回転型磁気記録媒体Dの表裏
両面から、それぞれ各異なる磁気ヘツド組立体
HAにより、順次交互に情報信号の再生を間欠
的、または連続的に行なつて、駒撮り記録再生、
連続記録再生などに行なうことも公知の技術手段
の適用によつて容易に実施できることはいうまで
もないし、磁気記録媒体として回転型磁気記録媒
体が用いられている磁気記録再生装置に限らず、
例えば、テープ状の磁気記録媒体、その他任意の
形態の磁気記録媒体が用いられる磁気記録再生装
置となされてもよいのである。
また、これまでに説明した磁気記録再生装置
は、トラツキング参照信号再生用の磁気ヘツド
と、主情報信号の記録再生用の磁気ヘツドとが別
個のものとして構成されていたが、前記の両者が
同一のもので、それが時分割式に使用されるよう
に構成されてもよいのである。
(効果) 以上、詳細に説明したところから明らかなよう
に、本発明は非磁性体材料製の基体に、少なくと
も、第1の磁性層と中間層と第2の磁性層などの
各層が積層構成されてなる磁気記録媒体であつ
て、記録再生時に磁気ヘツドに近い方の第2の磁
性層において記録再生の対象とされるべき第2の
信号の最短記録波長をλ2とし、また記録再生時
に磁気ヘツドに遠い方の第1の磁性層において記
録再生の対象とされるべき第1の信号の最短記録
波長をλ1としたとき、前記した第1の信号の最
短記録波長λ1と第2の信号の最短記録波長λ2と
の関係をλ2<λ1で示されるものとし、さらに前
記した第1の磁性層の厚さd1と、前記した第2
の磁性層の厚さd2とを、それぞれ、d1≦λ1/4、
d2≦λ2/4のように設定し、さらにまた、非磁
性層と弱磁性層との何れか一方の層、もしくは双
方の層により構成されているとともに、前記した
第2の磁性層に第2の信号が最適記録磁界で記録
されている状態において前記の第1の磁性層には
第2の信号による有効な記録が行なわれ得ないよ
うに、かつ、第1の磁性層に記録されている第1
の信号は有効に再生されうるような厚さの中間層
を前記した第1の磁性層と第2の磁性層との間に
設けたことを特徴とする磁気記録媒体であるか
ら、本発明の磁気記録媒体では、第1の磁性層3
として、それに記録されるべき低い周波数の信号
が厚み損失を生じることなく記録され、しかも充
分な再生出力を生じさせうるような厚さのものに
構成されていて、予め磁気記録媒体に飽和記録し
た低い周波数の信号が、第1の磁性層3に良好に
記録され、また、第2の磁性層5として、それに
記録されるべき高い周波数の信号が厚み損失を生
じることなく記録され、しかも充分な再生出力を
生じさせうるような厚さのものとして構成されて
おり、さらに、前記した第1の磁性層3と第2の
磁性層5との間に、第2の磁性層5に高い周波数
の信号が最適記録磁界で記録されている状態にお
いて、前記の第1の磁性層3には前記の高い周波
数のの信号による有効な記録が行なわれ得ないよ
うに、かつ、第1の磁性層3に記録されている低
い周波数の信号は有効に再生されうるような厚さ
の中間層4を非磁性層と弱磁性層との何れか一方
の層、もしくは双方の層により構成されているか
ら、第2の磁性層5に記録されている高い周波数
の信号だけが主として消去されるような消去動作
が繰返えして行なわれても、第1の磁性層に記録
されている低い周波数の信号は、長期間にわたつ
て記録された状態に保持され、また、第1の磁性
層3の磁極と、第2の磁性層5の磁極との間の干
渉も極めて少なくなされるから、第1、第2の磁
性層3,5に記録されている信号の再生出力の低
下も生じることがないのであり、本発明の磁気記
録媒体によれば既述した従来の問題点は良好に解
消されるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の磁気記録媒体の一実施例の断
面図、第2図及び第3図は説明のための特性例
図、第4図は本発明の磁気記録媒体を用いて磁気
記録再生する磁気記録再生装置の一実施構成のブ
ロツク図、第5図は記録跡パターンの平面図、第
6図は信号の周波数配置図である。 HA……磁気ヘツド組立体、Ht……トラツキン
グ参照信号再生用の磁気ヘツド、Hrp……主情報
信号の記録再生用磁気ヘツド、D……回転型磁気
記録媒体、ACT……トラツキング制御系のアク
チユエータ、MS……磁気遮蔽用部材、SWrp…
…録再切換スイツチ、ES……消去信号源、1…
…非磁性体材料製の基体、3……第1の磁性層、
4……中間層、5……第2の磁性層。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 非磁性体材料製の基体に、少なくとも、第1
    の磁性層と中間層と第2の磁性層などの各層が積
    層構成されてなる磁気記録媒体であつて、記録再
    生時に磁気ヘツドに近い方の第2の磁性層におい
    て記録再生の対象とされるべき第2の信号の最短
    記録波長をλ2とし、また記録再生時に磁気ヘツ
    ドに遠い方の第1の磁性層において記録再生の対
    象とされるべき第1の信号の最短記録波長をλ1
    としたときに、前記した第1の信号の最短記録波
    長λ1と第2の信号の最短記録波長λ2との関係を
    λ2<λ1で示されるものとし、さらに前記した第
    1の磁性層の厚さd1と、前記した第2の磁性層
    の厚さd2とを、それぞれ、d1≦λ1/4、d2≦
    λ2/4のように設定し、さらにまた、非磁性層
    と弱磁性層との何れか一方の層、もしくは双方の
    層により構成されているとともに、前記した第2
    の磁性層に第2の信号が最適記録磁界で記録され
    ている状態において前記の第1の磁性層には第2
    の信号による有効な記録が行なわれ得ないよう
    に、かつ、第1の磁性層に記録されている第1の
    信号は有効に再生されうるような厚さの中間層を
    前記した第1の磁性層と第2の磁性層との間に設
    けたことを特徴とする磁気記録媒体
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