JPH0536036B2 - - Google Patents
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- JPH0536036B2 JPH0536036B2 JP59029234A JP2923484A JPH0536036B2 JP H0536036 B2 JPH0536036 B2 JP H0536036B2 JP 59029234 A JP59029234 A JP 59029234A JP 2923484 A JP2923484 A JP 2923484A JP H0536036 B2 JPH0536036 B2 JP H0536036B2
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- alcohol
- test piece
- concentration
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Description
本発明は、溶液中のアルコール、特にエタノー
ルの濃度を酵素法で測定する試験片に関するもの
であり、さらに詳細には、アルコールオキシダー
ゼと、ペルオキシダーゼと、色素と、担体とから
なるアルコール検出用試験片に関するものであ
る。 溶液中のアルコール濃度の測定は、食品工業や
化学工業において、プロセス管理の目的で頻繁に
行われている。アルコールのうち、特にエタノー
ル濃度の測定は、医学や臨床検査部門において日
常的な測定項目であり、また、交通法規上では重
要な検査項目となつている。 溶液中のアルコール測定に利用されてきた多く
の化学的方法は、アルコールの酸化に要した酸化
剤の容量的な変化や酸化剤の色調変化による方法
が採用されている。これらの方法はすべて使用す
る酸化剤がアルコール以外の様々な揮発性物質と
反応しうるため、特異性を欠くという重大な難点
がつきまとつた。 このため、目的とする物質のみを特異的に測定
する物理化学的な方法として、ガスクロマトグラ
フイー、液体クロマトグラフイーによるアルコー
ルの分析方法が1960年代に開発されたが、それら
の方法は正確に定量ができ、特異的である反面、
分析に長時間を要し、特殊で高価な装置や、それ
を十分に使いこなしうる人材の育成が必要であ
り、汎用性に欠け、即時性、実用性に難点があつ
た。 一方、酵素を用いる生化学的分析方法は、化学
的方法や物理化学的方法に比べると一般的に特異
性に優れ、装置的にも特殊なもの、大型のものを
用いる必要がない等の利点があり、この方法とし
て、アルコールデヒドロゲナーゼを用いた方法
(スキヤンド・ジエイ・クリニ・ラボ・アンド
インベスト、358頁、1951年、ボニチエセン等
著;Scand J.Clin.Lab.and Invest.,358,
1951R.Bonnichsen et al)やアルコールオキシ
ダーゼを用いた方法(バイオキミ・バイオフイ
ジ・アクタ151巻330〜342頁、1968年、ジヤンセ
ン等著;Biochim.Biophys.Acta,151,330〜
342,1968,Frank.W.Janssen et al)が報告さ
れている。これらの方法はいずれも、溶液中で酵
素反応を行わせ、生成したニコチンアミド アデ
ニンジヌクレオチド還元型(以後NADHと略す)
を340nmで測定したり、生成した過酸化水素をパ
ーオキシダーゼの作用でオルトジアニシジンと反
応させ、その発色を436nmで測定したりする方法
であり、またNADHの測定法として、ジアホラ
ーゼと色素を組合せた報告(アーチ・バイオキ
ミ・バイオフイジ・132巻、91頁、1969年、カプ
ラン等著;Arch.Biochim.Biochys.,132,91,
1969,F.Kaplan et al)もあるが、光学的な方
法であるため、分光光度計などの装置はやはり必
要であり、血液や食品などのように混濁したサン
プルの場合は測定が不可能であつた。また、酵素
反応を行わせるには、種々の試薬を溶解した上
で、反応器中に所定量ずつ分注する操作が必要
で、煩雑であり、溶解した試薬の保存性も悪く、
汎用性に欠けている。 このような欠点を克服するために、酵素的方法
と電気化学的方法とを組合せてアルコールを測定
する方法が研究されており、酵素電極法として例
えば、特公昭57−56019号公報には、アルコール
デヒドロゲナーゼ(アルコール脱水素酵素)を用
いた方法が記載されている。この方法は酵素反応
でエタノールから生成した水素を酸化−還元系を
用いて電気的に測定するもので、酵素固定化膜や
電気的な測定装置が必要であり、酵素膜は耐久性
に乏しく、液体酵素膜は4℃で2日間、酵素固定
化膜でも2週間の安定性しかなく、実用的ではな
い。また、測定に要するサンプルも電極を十分ひ
たす量、すなわち比較的多量のサンプルが必要と
考えられ、臨床検査に用いる時などは採血する血
液量に限度があることから、やはりこの方法も汎
用性、一般性、実用性に欠けている。 したがつて、当業界では持ち運びが容易で、特
別の装置、技術を要することなく、任意の場所で
簡便に、微量のサンプルでアルコール濃度が測定
できる方法が望まれながら、それらすべてを満足
する方法のないまま今日に至つているのが現状で
ある。 本発明者らは、かかる現状に鑑み、食品製造管
理、急性アルコール中毒症の診断や交通取締りの
現場から持ち運びが容易で特別の装置、技術を要
することなく、任意の場所で簡便に、微量のサン
プルで、アルコール濃度を検出することができる
アルコールの測定について鋭意研究を重ねた結
果、アルコールオキシダーゼと、ペルオキシダー
ゼと、色素としてピリルビン又はオレンジIと、
担体とからなる試験片が、極く微量の被検液でも
被検液中のアルコールの含有量に応じて発色又は
脱色し、安全にアルコール濃度が測定でき、上記
の目的が達成されることを見い出し、本発明を完
成するに至つた。 すなわち、本発明は、(a)アルコールオキシダー
ゼ、(b)ペルオキシダーゼと、(c)色素としてビリル
ビンまたはオレンジIと,(d)担体とからなるアル
コール検出用試験片である。 本発明の試験片は、アルコールを含有する溶液
が含浸させると、直ちにアルコールと酵素反応を
起こし、まずアルコールがアルコールオキシダー
ゼによつてアルデヒドと過酸化水素に変換される
段階(反応式−1)、次に生成した過酸化水素が
ペルオキシダーゼによつて消費され、水に変換さ
れる際に色素を酸化し、その結果色素が退色もし
くは発色する段階(反応式−2)とからなつてい
る。アルコール量の測定は試験片をアルコールを
含む溶液に浸し、その退色あるいは発色の程度や
速さを視認することで行われる。 反応式 1 アルコールオキシダーゼ アルコール+O2アルデヒド+過酸化水素 反応式 2 ペルオキシダーゼ 過酸化水素+色素(還元型) 2H2O+色素(酸化型) 本発明に用いられる酵素のうち、アルコールオ
キシダーゼは、一般に、Alcohol:oxygen
oxidoreductase,EC1,1,3,13に分類される
ものであつて、測定しようとするアルコールを酸
化し、過酸化水素を生成できるものであればいず
れでもよく、例えば、エタノールを測定しようと
する場合は、ベーリンガー マンハイム山之内社
やシグマ社より市販されている酵母由来のものを
使用することができる。 また、ペルオキシダーゼは、一般にDonor:
hydrogen−peroxide oxidoreductase EC1,11,
1,7に分類されるものであつて、過酸化水素を
分解し色素を退色もしくは発色させるものであれ
ば動物、植物、微生物などいずれから得られるも
のでもよく、例えば西洋ワサビ由来のペルオキシ
ダーゼは、ベーリンガー マンハイム山之内社、
シグマ社、東洋紡社から市販されている。 色素としては、測定者の安全衛生上の観点から
安全性が確認されている色素すなわちビリルビン
又はオレンジIを用いることが必要である。 このように安全が確認されている色素を用いた
アルコール検出用試験片は、唾液中のアルコール
濃度の検出に最適で、交通法規上のエタノール測
定にメリツトが甚大である。 また、本発明の試験片に用いる担体としては、
常温で水に不溶性もしくは難溶性(溶解度1.0%
以下、25℃)のものならばいかなるものでもよ
く、例えばゼラチン、寒天、サイクロデキストリ
ン、セルロース、紙、キチン、グルカンなどに代
表される天然物の低分子から高分子のものや、レ
ーヨン、ビニロン、ポリエステル、ある種のポリ
ビニルアルコール、ナイロン、アクリルなどの半
合成から合成高分子のいずれをも用いることがで
きる。大きさや厚さ、形状は任意のものを用いれ
ばよい。 本発明の試験片を作るにあたつて、それぞれの
試薬の濃度は次のようにすればよい。例えば、1
モル/の濃度のアルコール検出用試験片を作る
場合、色素は0.01〜10モル/、好ましくは0.1
〜2.0モル/、最も好ましくは0.2〜1.0モル/
とすればよく、アルコールオキシダーゼやペルオ
キシダーゼはそれぞれ102〜1011ユニツト/、
好ましくは104〜109ユニツト/、最も好ましく
は106〜108ユニツト/とすればよい。これらを
溶解する緩衝液はいかなる種類のものでも用いる
ことができる。そのPHとしては3〜12、好ましく
は5〜9.5、最も好ましくは6.5〜8.5であればよ
く、その濃度としては、0.005〜2モル/、好
ましくは0.01〜1.0モル/、最も好ましくは0.02
〜0.5モル/とすればよい。このような緩衝液
としては、例えば、トリス−塩酸緩衝液があげら
れる。検出しようとするアルコール濃度が1モ
ル/より低い時には、その低い割合に応じて、
各成分を減少させればよいが、実際には酵素反応
に要する時間が長くなるので、色素のみを減少さ
せることが普通である。添加する酵素の単位ユニ
ツトとは、国際単位であり、1分間に基質1マイ
クロモルを25〜30℃の反応条件で変化させる活性
をいう。 本発明の試験片を作るには、例えば、水不溶性
あるいは難溶性の担体の一部あるいは全部を上記
試薬の溶解に含浸せしめればよく、引き上げた
後、そのまま使つたり、あるいは乾燥後、使用に
供すればよい。また、一層ずつ積層するような方
法で作成してもよい。大きな担体を用いた場合
は、上記試薬の溶解液にひたしたのち、適当な大
きさ、例えば幅5mm、長さ40mmくらいに細断すれ
ばよい。乾燥を行う際には、酵素が元来熱に対し
て不安定であるので、低温乾燥や凍結乾燥などを
行う方がよい。乾燥したものは、室温保存1カ月
後にも十分使用に供することができる。 本発明の試薬片で実際に溶液中のアルコール濃
度を測定するには、例えば測定に適した濃度の試
験片を測定する溶液にひたし、引き上げて室温に
てその色素の退色もしくは発色に要する時間を測
定することで行うことができる。また色調変化に
よつてもアルコール濃度を測定することができ
る。唾液中のアルコール濃度を測定する場合も、
唾液にアルコール検出用試験片をひたし、退色に
要する時間を測定したり、あるいは色調変化を視
認することで唾液中のアルコール濃度の測定がで
きる。 本発明のアルコール検出用試験片は、持ち運び
が非常に容易であることはもちろん、ペルオキシ
ダーゼと色素とが加わつているために、酵素反応
の結果を視認で判断できるため、分光光度計や電
気化学的な特殊な装置を全く必要とせず、任意の
場所で簡便に、微量のサンプルで短時間のうちに
アルコール濃度を検出することができ、さらに唾
液等を検体として直接口などの身体に接触させて
も危険性がなく、かつ取扱いが安全である。特に
乾燥した試験片は1カ月以上の長期保存性に優れ
ており、急性アルコール中毒の診断のように急を
要する場合や、交通法規上の使用に非常に有益で
あり、社会生活上、公衆が得る利益ははかり知れ
ないものがある。 次に本発明を実施例により具体的に説明する。 この実施例では下記の試薬を用いた。 1 アルコールオキシダーゼ;シグマ社製カタロ
グNo.A2404 2 ペルオキシダーゼ:ベーリンガーマンハイム
山之内社製カタログNo.128066 なお、アルコールオキシダーゼの1ユニツト
(以後IUと略す)は、25℃で1分間に1マイクロ
モルのエタノールを消費する酵素量であり、ペル
オキシダーゼの1IUはグアヤコール存在下、25℃
で1分間に1マイクロモルの過酸化水素を消費す
る酵素量である。 実施例 1 下に示す組成からなる溶液を市販の濾紙(東洋
科学製定性濾紙No.2、直径9cm円型、厚さ0.26
mm)に含浸させ、凍結乾燥後、幅5mm、長さ40mm
の短冊状に細断して黄色の試験片をIを得た。 〔溶液の組成〕 リン酸カリウム緩衝液(PH7.5) 0.25M アルコールオキシダーゼ 5×105IU/ ペルオキシダーゼ 2×105IU/ ビリルビン* 1.17g/ *あらかじめ0.1MのNaOH溶液25mlに1.3gの
ピリルビンを溶解しておいた。 次にこの試験片Iを0.3g/のエタノール溶液
に浸漬し、取り出した後、室温に放置し、肉眼で
観察したところ、浸漬部分では黄色が黄緑色に変
化した。浸漬するエタノールの濃度を1.0g/と
したところ、試験片は黄色が黄緑色へ、さらに
は緑色へと変化した。他に種々の濃度のエタノー
ル溶液へ試験片を浸漬し、その色調の変化を比
較したところ、エタノール濃度に応じて色調の変
化の程度や速さに差が生じた。 その結果を第1表に示す。
ルの濃度を酵素法で測定する試験片に関するもの
であり、さらに詳細には、アルコールオキシダー
ゼと、ペルオキシダーゼと、色素と、担体とから
なるアルコール検出用試験片に関するものであ
る。 溶液中のアルコール濃度の測定は、食品工業や
化学工業において、プロセス管理の目的で頻繁に
行われている。アルコールのうち、特にエタノー
ル濃度の測定は、医学や臨床検査部門において日
常的な測定項目であり、また、交通法規上では重
要な検査項目となつている。 溶液中のアルコール測定に利用されてきた多く
の化学的方法は、アルコールの酸化に要した酸化
剤の容量的な変化や酸化剤の色調変化による方法
が採用されている。これらの方法はすべて使用す
る酸化剤がアルコール以外の様々な揮発性物質と
反応しうるため、特異性を欠くという重大な難点
がつきまとつた。 このため、目的とする物質のみを特異的に測定
する物理化学的な方法として、ガスクロマトグラ
フイー、液体クロマトグラフイーによるアルコー
ルの分析方法が1960年代に開発されたが、それら
の方法は正確に定量ができ、特異的である反面、
分析に長時間を要し、特殊で高価な装置や、それ
を十分に使いこなしうる人材の育成が必要であ
り、汎用性に欠け、即時性、実用性に難点があつ
た。 一方、酵素を用いる生化学的分析方法は、化学
的方法や物理化学的方法に比べると一般的に特異
性に優れ、装置的にも特殊なもの、大型のものを
用いる必要がない等の利点があり、この方法とし
て、アルコールデヒドロゲナーゼを用いた方法
(スキヤンド・ジエイ・クリニ・ラボ・アンド
インベスト、358頁、1951年、ボニチエセン等
著;Scand J.Clin.Lab.and Invest.,358,
1951R.Bonnichsen et al)やアルコールオキシ
ダーゼを用いた方法(バイオキミ・バイオフイ
ジ・アクタ151巻330〜342頁、1968年、ジヤンセ
ン等著;Biochim.Biophys.Acta,151,330〜
342,1968,Frank.W.Janssen et al)が報告さ
れている。これらの方法はいずれも、溶液中で酵
素反応を行わせ、生成したニコチンアミド アデ
ニンジヌクレオチド還元型(以後NADHと略す)
を340nmで測定したり、生成した過酸化水素をパ
ーオキシダーゼの作用でオルトジアニシジンと反
応させ、その発色を436nmで測定したりする方法
であり、またNADHの測定法として、ジアホラ
ーゼと色素を組合せた報告(アーチ・バイオキ
ミ・バイオフイジ・132巻、91頁、1969年、カプ
ラン等著;Arch.Biochim.Biochys.,132,91,
1969,F.Kaplan et al)もあるが、光学的な方
法であるため、分光光度計などの装置はやはり必
要であり、血液や食品などのように混濁したサン
プルの場合は測定が不可能であつた。また、酵素
反応を行わせるには、種々の試薬を溶解した上
で、反応器中に所定量ずつ分注する操作が必要
で、煩雑であり、溶解した試薬の保存性も悪く、
汎用性に欠けている。 このような欠点を克服するために、酵素的方法
と電気化学的方法とを組合せてアルコールを測定
する方法が研究されており、酵素電極法として例
えば、特公昭57−56019号公報には、アルコール
デヒドロゲナーゼ(アルコール脱水素酵素)を用
いた方法が記載されている。この方法は酵素反応
でエタノールから生成した水素を酸化−還元系を
用いて電気的に測定するもので、酵素固定化膜や
電気的な測定装置が必要であり、酵素膜は耐久性
に乏しく、液体酵素膜は4℃で2日間、酵素固定
化膜でも2週間の安定性しかなく、実用的ではな
い。また、測定に要するサンプルも電極を十分ひ
たす量、すなわち比較的多量のサンプルが必要と
考えられ、臨床検査に用いる時などは採血する血
液量に限度があることから、やはりこの方法も汎
用性、一般性、実用性に欠けている。 したがつて、当業界では持ち運びが容易で、特
別の装置、技術を要することなく、任意の場所で
簡便に、微量のサンプルでアルコール濃度が測定
できる方法が望まれながら、それらすべてを満足
する方法のないまま今日に至つているのが現状で
ある。 本発明者らは、かかる現状に鑑み、食品製造管
理、急性アルコール中毒症の診断や交通取締りの
現場から持ち運びが容易で特別の装置、技術を要
することなく、任意の場所で簡便に、微量のサン
プルで、アルコール濃度を検出することができる
アルコールの測定について鋭意研究を重ねた結
果、アルコールオキシダーゼと、ペルオキシダー
ゼと、色素としてピリルビン又はオレンジIと、
担体とからなる試験片が、極く微量の被検液でも
被検液中のアルコールの含有量に応じて発色又は
脱色し、安全にアルコール濃度が測定でき、上記
の目的が達成されることを見い出し、本発明を完
成するに至つた。 すなわち、本発明は、(a)アルコールオキシダー
ゼ、(b)ペルオキシダーゼと、(c)色素としてビリル
ビンまたはオレンジIと,(d)担体とからなるアル
コール検出用試験片である。 本発明の試験片は、アルコールを含有する溶液
が含浸させると、直ちにアルコールと酵素反応を
起こし、まずアルコールがアルコールオキシダー
ゼによつてアルデヒドと過酸化水素に変換される
段階(反応式−1)、次に生成した過酸化水素が
ペルオキシダーゼによつて消費され、水に変換さ
れる際に色素を酸化し、その結果色素が退色もし
くは発色する段階(反応式−2)とからなつてい
る。アルコール量の測定は試験片をアルコールを
含む溶液に浸し、その退色あるいは発色の程度や
速さを視認することで行われる。 反応式 1 アルコールオキシダーゼ アルコール+O2アルデヒド+過酸化水素 反応式 2 ペルオキシダーゼ 過酸化水素+色素(還元型) 2H2O+色素(酸化型) 本発明に用いられる酵素のうち、アルコールオ
キシダーゼは、一般に、Alcohol:oxygen
oxidoreductase,EC1,1,3,13に分類される
ものであつて、測定しようとするアルコールを酸
化し、過酸化水素を生成できるものであればいず
れでもよく、例えば、エタノールを測定しようと
する場合は、ベーリンガー マンハイム山之内社
やシグマ社より市販されている酵母由来のものを
使用することができる。 また、ペルオキシダーゼは、一般にDonor:
hydrogen−peroxide oxidoreductase EC1,11,
1,7に分類されるものであつて、過酸化水素を
分解し色素を退色もしくは発色させるものであれ
ば動物、植物、微生物などいずれから得られるも
のでもよく、例えば西洋ワサビ由来のペルオキシ
ダーゼは、ベーリンガー マンハイム山之内社、
シグマ社、東洋紡社から市販されている。 色素としては、測定者の安全衛生上の観点から
安全性が確認されている色素すなわちビリルビン
又はオレンジIを用いることが必要である。 このように安全が確認されている色素を用いた
アルコール検出用試験片は、唾液中のアルコール
濃度の検出に最適で、交通法規上のエタノール測
定にメリツトが甚大である。 また、本発明の試験片に用いる担体としては、
常温で水に不溶性もしくは難溶性(溶解度1.0%
以下、25℃)のものならばいかなるものでもよ
く、例えばゼラチン、寒天、サイクロデキストリ
ン、セルロース、紙、キチン、グルカンなどに代
表される天然物の低分子から高分子のものや、レ
ーヨン、ビニロン、ポリエステル、ある種のポリ
ビニルアルコール、ナイロン、アクリルなどの半
合成から合成高分子のいずれをも用いることがで
きる。大きさや厚さ、形状は任意のものを用いれ
ばよい。 本発明の試験片を作るにあたつて、それぞれの
試薬の濃度は次のようにすればよい。例えば、1
モル/の濃度のアルコール検出用試験片を作る
場合、色素は0.01〜10モル/、好ましくは0.1
〜2.0モル/、最も好ましくは0.2〜1.0モル/
とすればよく、アルコールオキシダーゼやペルオ
キシダーゼはそれぞれ102〜1011ユニツト/、
好ましくは104〜109ユニツト/、最も好ましく
は106〜108ユニツト/とすればよい。これらを
溶解する緩衝液はいかなる種類のものでも用いる
ことができる。そのPHとしては3〜12、好ましく
は5〜9.5、最も好ましくは6.5〜8.5であればよ
く、その濃度としては、0.005〜2モル/、好
ましくは0.01〜1.0モル/、最も好ましくは0.02
〜0.5モル/とすればよい。このような緩衝液
としては、例えば、トリス−塩酸緩衝液があげら
れる。検出しようとするアルコール濃度が1モ
ル/より低い時には、その低い割合に応じて、
各成分を減少させればよいが、実際には酵素反応
に要する時間が長くなるので、色素のみを減少さ
せることが普通である。添加する酵素の単位ユニ
ツトとは、国際単位であり、1分間に基質1マイ
クロモルを25〜30℃の反応条件で変化させる活性
をいう。 本発明の試験片を作るには、例えば、水不溶性
あるいは難溶性の担体の一部あるいは全部を上記
試薬の溶解に含浸せしめればよく、引き上げた
後、そのまま使つたり、あるいは乾燥後、使用に
供すればよい。また、一層ずつ積層するような方
法で作成してもよい。大きな担体を用いた場合
は、上記試薬の溶解液にひたしたのち、適当な大
きさ、例えば幅5mm、長さ40mmくらいに細断すれ
ばよい。乾燥を行う際には、酵素が元来熱に対し
て不安定であるので、低温乾燥や凍結乾燥などを
行う方がよい。乾燥したものは、室温保存1カ月
後にも十分使用に供することができる。 本発明の試薬片で実際に溶液中のアルコール濃
度を測定するには、例えば測定に適した濃度の試
験片を測定する溶液にひたし、引き上げて室温に
てその色素の退色もしくは発色に要する時間を測
定することで行うことができる。また色調変化に
よつてもアルコール濃度を測定することができ
る。唾液中のアルコール濃度を測定する場合も、
唾液にアルコール検出用試験片をひたし、退色に
要する時間を測定したり、あるいは色調変化を視
認することで唾液中のアルコール濃度の測定がで
きる。 本発明のアルコール検出用試験片は、持ち運び
が非常に容易であることはもちろん、ペルオキシ
ダーゼと色素とが加わつているために、酵素反応
の結果を視認で判断できるため、分光光度計や電
気化学的な特殊な装置を全く必要とせず、任意の
場所で簡便に、微量のサンプルで短時間のうちに
アルコール濃度を検出することができ、さらに唾
液等を検体として直接口などの身体に接触させて
も危険性がなく、かつ取扱いが安全である。特に
乾燥した試験片は1カ月以上の長期保存性に優れ
ており、急性アルコール中毒の診断のように急を
要する場合や、交通法規上の使用に非常に有益で
あり、社会生活上、公衆が得る利益ははかり知れ
ないものがある。 次に本発明を実施例により具体的に説明する。 この実施例では下記の試薬を用いた。 1 アルコールオキシダーゼ;シグマ社製カタロ
グNo.A2404 2 ペルオキシダーゼ:ベーリンガーマンハイム
山之内社製カタログNo.128066 なお、アルコールオキシダーゼの1ユニツト
(以後IUと略す)は、25℃で1分間に1マイクロ
モルのエタノールを消費する酵素量であり、ペル
オキシダーゼの1IUはグアヤコール存在下、25℃
で1分間に1マイクロモルの過酸化水素を消費す
る酵素量である。 実施例 1 下に示す組成からなる溶液を市販の濾紙(東洋
科学製定性濾紙No.2、直径9cm円型、厚さ0.26
mm)に含浸させ、凍結乾燥後、幅5mm、長さ40mm
の短冊状に細断して黄色の試験片をIを得た。 〔溶液の組成〕 リン酸カリウム緩衝液(PH7.5) 0.25M アルコールオキシダーゼ 5×105IU/ ペルオキシダーゼ 2×105IU/ ビリルビン* 1.17g/ *あらかじめ0.1MのNaOH溶液25mlに1.3gの
ピリルビンを溶解しておいた。 次にこの試験片Iを0.3g/のエタノール溶液
に浸漬し、取り出した後、室温に放置し、肉眼で
観察したところ、浸漬部分では黄色が黄緑色に変
化した。浸漬するエタノールの濃度を1.0g/と
したところ、試験片は黄色が黄緑色へ、さらに
は緑色へと変化した。他に種々の濃度のエタノー
ル溶液へ試験片を浸漬し、その色調の変化を比
較したところ、エタノール濃度に応じて色調の変
化の程度や速さに差が生じた。 その結果を第1表に示す。
【表】
第1表に示したように色調の変化の程度、時間
で溶液中のエタノール濃度を検出できた。 試験片は、簡便なエタノール検出用試験片と
して使用可能であり、暗所、室温にて1カ月以上
保存してもその性能を保つていた。 実施例 2 実施例1で示した組成のうち、ビリルビンを
5mMのオレンジIに代えて用いた以外は実施例
1と同様にしてオレンジ色の試験片を作成し
た。 次に試験片を0.5g/のエタノール溶液に浸
し、取り出した後、室温に放置すると、オレンジ
色は速やかに変色が始まり、40秒でうすいアズキ
色にかわつた。浸漬するエタノール濃度を変化さ
せたところ、エタノール濃度に応じて色調の変化
の程度、速さが変化した。 その結果を第2表に示す。
で溶液中のエタノール濃度を検出できた。 試験片は、簡便なエタノール検出用試験片と
して使用可能であり、暗所、室温にて1カ月以上
保存してもその性能を保つていた。 実施例 2 実施例1で示した組成のうち、ビリルビンを
5mMのオレンジIに代えて用いた以外は実施例
1と同様にしてオレンジ色の試験片を作成し
た。 次に試験片を0.5g/のエタノール溶液に浸
し、取り出した後、室温に放置すると、オレンジ
色は速やかに変色が始まり、40秒でうすいアズキ
色にかわつた。浸漬するエタノール濃度を変化さ
せたところ、エタノール濃度に応じて色調の変化
の程度、速さが変化した。 その結果を第2表に示す。
【表】
第2表に示したように、オレンジを使用して
も、その変色に要する時間や色調変化から、溶液
中のエタノール濃度を測定できた。 試験片は、簡便なエタノール検出用試験片と
して使用可能であり、室温で1カ月以上その性能
が保たれていた。 実施例 3 実施例1で得られた試験片を用いて唾液中の
アルコール濃度の測定を実施した。 すなわち、体重56Kgの成人男子にウイスキー
250mlを飲酒させ、飲酒1時間後の唾液を採取し
た。その唾液中のエタノール濃度をガスクロマト
グラフイー(島津製作所 GC−3BT)で測定し
たところ、1.15g/のエタノールが含まれてい
た。 次に、試験片をこの唾液に浸したところ、50
秒で黄色が緑色に変化した。 実施例1の結果から、約1.2g/のエタノール
が含まれていると認められた。この結果はガスク
ロマトグラフイーで得られた結果とよく一致し
た。すなわち試験片は唾液中のエタノール濃度
を簡便に測定できる試験片であることが確認され
た。
も、その変色に要する時間や色調変化から、溶液
中のエタノール濃度を測定できた。 試験片は、簡便なエタノール検出用試験片と
して使用可能であり、室温で1カ月以上その性能
が保たれていた。 実施例 3 実施例1で得られた試験片を用いて唾液中の
アルコール濃度の測定を実施した。 すなわち、体重56Kgの成人男子にウイスキー
250mlを飲酒させ、飲酒1時間後の唾液を採取し
た。その唾液中のエタノール濃度をガスクロマト
グラフイー(島津製作所 GC−3BT)で測定し
たところ、1.15g/のエタノールが含まれてい
た。 次に、試験片をこの唾液に浸したところ、50
秒で黄色が緑色に変化した。 実施例1の結果から、約1.2g/のエタノール
が含まれていると認められた。この結果はガスク
ロマトグラフイーで得られた結果とよく一致し
た。すなわち試験片は唾液中のエタノール濃度
を簡便に測定できる試験片であることが確認され
た。
1 一般式[]
〔式中、R1,R2,R3,R4は水素又は低級アル
キル基を表わし、夫々同じであつても互いに異つ
ていても良く、X1,X2は水素、−SO3M1,−
COOM2, −O(CH2)mSO3M3,−O(CH2)nCOOM4、
又は
キル基を表わし、夫々同じであつても互いに異つ
ていても良く、X1,X2は水素、−SO3M1,−
COOM2, −O(CH2)mSO3M3,−O(CH2)nCOOM4、
又は
【式】
(但し、M1,M2,M3,M4は水素、アルカリ
金属イオン又はNH4 +を示し、R5,R6は水素又は
低級アルキル基を示し、m,nは夫々2〜4の整
数を示す。)を表わし、夫々同じであつても互い
に異つていても良い。〕で示されるトリフエニル
メタン系ロイコ色素を発色剤として用い、()
ペルオキシダーゼの共存下、基質、又は酵素反応
により生成した物質に酸化酵素を作用させ、生成
する過酸化水素を定量するか、又は()過酸
化水素の共存下に体液中のペルオキシダーゼ様物
金属イオン又はNH4 +を示し、R5,R6は水素又は
低級アルキル基を示し、m,nは夫々2〜4の整
数を示す。)を表わし、夫々同じであつても互い
に異つていても良い。〕で示されるトリフエニル
メタン系ロイコ色素を発色剤として用い、()
ペルオキシダーゼの共存下、基質、又は酵素反応
により生成した物質に酸化酵素を作用させ、生成
する過酸化水素を定量するか、又は()過酸
化水素の共存下に体液中のペルオキシダーゼ様物
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2923484A JPS60172298A (ja) | 1984-02-17 | 1984-02-17 | アルコ−ル検出用試験片 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2923484A JPS60172298A (ja) | 1984-02-17 | 1984-02-17 | アルコ−ル検出用試験片 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60172298A JPS60172298A (ja) | 1985-09-05 |
| JPH0536036B2 true JPH0536036B2 (ja) | 1993-05-28 |
Family
ID=12270537
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2923484A Granted JPS60172298A (ja) | 1984-02-17 | 1984-02-17 | アルコ−ル検出用試験片 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60172298A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP7749361B2 (ja) * | 2021-07-02 | 2025-10-06 | 関東化学株式会社 | 試験片およびこれを用いたアルコールの検出方法 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CA1141637A (en) * | 1979-10-10 | 1983-02-22 | Erma C. Cameron | Cofactor indicator compositions |
| EP0117032B1 (en) * | 1983-01-12 | 1989-04-19 | Alcoholism And Drug Addiction Research Foundation | Rapid analysis of ethanol in body fluids |
-
1984
- 1984-02-17 JP JP2923484A patent/JPS60172298A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60172298A (ja) | 1985-09-05 |
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