JPH0538517A - 圧潰特性に優れた複層型電縫油井管の製造方法 - Google Patents

圧潰特性に優れた複層型電縫油井管の製造方法

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JPH0538517A
JPH0538517A JP19454391A JP19454391A JPH0538517A JP H0538517 A JPH0538517 A JP H0538517A JP 19454391 A JP19454391 A JP 19454391A JP 19454391 A JP19454391 A JP 19454391A JP H0538517 A JPH0538517 A JP H0538517A
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JP
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steel
slab
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electric resistance
resistance welded
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JP19454391A
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Motofumi Koyumiba
基文 小弓場
Naoki Konno
直樹 今野
Masaaki Obata
正秋 小畠
Hisaaki Kamiyama
久朗 神山
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は圧潰特性に優れた電縫油井管の製造
方法を提供する。 【構成】 基材スラブに焼入れ性に優れた溶融合金鋼を
積層して複層スラブとし、熱延での冷却は焼入れ性に優
れた積層鋼側から10〜100℃/秒で冷却し、積層鋼
側を鋼管の内面として造管し、サイジング加工量を1〜
20%に特定して圧潰特性に優れた複層型電縫油井管を
得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧潰特性に優れた複層型
電縫油井管の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、油井の掘削深さは益々深度化する
傾向にあり、これに伴い圧潰特性に優れた油井管に対す
る要求が高まっている。また耐圧潰特性が高くなること
により、油井管の厚みを薄くすることが可能となり、こ
れにより油井全体の軽量化や鋼材購入量の削減等、客先
のメリットは非常に大きい。これらの点からも、昨今、
圧潰特性に優れた油井管に対する要求が非常に高まって
いる。
【0003】圧潰特性に優れた油井管に関する先行技術
としては、特開昭59−260442号公報(パイプ内
外表面部の降伏強度が高い高圧潰型油井管)記載のもの
がある。同技術では電縫鋼管製造後の低温での熱処理に
より、歪時効強化を有効に利用することでパイプ内外表
面部の降伏強度を高め、圧潰特性を向上させるものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、圧潰特性に優れ
た電縫油井管を製造する際、その効果が満足できる製造
方法は知られておらず、本発明は満足できる圧潰特性に
優れた電縫油井管の製造方法を提供することを目的とす
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、低合金鋼からなる基材スラブに、該基材スラブよ
りも焼入れ性に優れた溶融合金鋼を積層して複層スラブ
とし、該複層スラブを熱間圧延し、続いて積層鋼側を平
均冷却速度10〜100℃/秒で冷却し、その冷却停止
温度を100〜600℃とし、かくして得られた複層熱
延鋼帯の積層鋼側を鋼管の内面側として造管し、その際
のサイジング加工量を1〜20%とすることを特徴とす
る圧潰特性に優れた複層型電縫油井管の製造方法にあ
る。
【0006】即ち、本発明は焼入れ性の異なる2種類の
低合金鋼を用い、一方の低合金鋼からなる基材スラブに
対して、この基材スラブよりも焼入れ性に優れた他方の
低合金鋼を溶融状態で噴射して積層させてなる複層スラ
ブを熱間圧延し、得られた熱延鋼帯を、焼入れ性の高い
積層鋼側からのみ急速冷却して硬化させ、その硬化した
積層鋼側を鋼管の内面になるように造管し、その際のサ
イジング加工量を1%以上20%以下とすることによ
り、鋼管の内面側の強度を高め、圧潰特性を向上させる
ものである。
【0007】本発明では低合金鋼同士を複層化したスラ
ブを用いることにより、素材コストを安価に抑えること
が可能である。また複層化時の接着強度についても、低
合金鋼同士のため、著しく良好である。以下、本発明を
詳細に説明する。油井用鋼管の圧潰特性の支配要因とし
て鋼管の降伏強度がある。圧潰現象は鋼管の肉厚内面側
が降伏した時に瞬時に起こると考えられており、従っ
て、鋼管の肉厚内面側の降伏強度が圧潰値を支配すると
考えられている。即ち、真円度や偏肉率、残留応力等の
他の圧潰支配要因が同等であるとした場合、鋼管の肉厚
内面側の降伏強度が高い程圧潰特性に優れている。しか
し、むやみに鋼管強度を高めることは、その鋼の低温靱
性や腐食特性等を悪化させるため、好ましくない。
【0008】本発明は、鋼管の強度を必要以上に高める
ことなく、圧潰特性を支配する肉厚位置の内面側の強度
のみを向上させ、これにより圧潰特性を向上させる方法
を提供するものである。本発明は低合金鋼からなる基材
スラブに対して、それより焼入れ性に優れた低合金鋼を
溶融状態で噴射して積層させた複層スラブを利用するこ
とを骨子とするものである。
【0009】焼入れ性の異なる低合金鋼同士を効果的に
接着させるには、本発明のように片方の低合金鋼を溶融
状態で噴射させ、もう一方の低合金鋼の基材スラブと積
層させる方法が非常に効果的である。このように、溶融
状態の鋼を別の鋼からなる基材スラブ上に噴射すること
により、両鋼の界面は完全に金属結合し、それにより接
着性が非常に良好となる。
【0010】次にこの複層スラブを熱間圧延するが、そ
の後の冷却条件と冷却停止温度が重要となる。熱間圧延
後の冷却は、噴射させて積層させた焼入れ性の優れた積
層鋼側からのみ行うことが必要である。このように焼入
れ性の優れた積層鋼側からだけ冷却することにより、そ
の鋼側の表面を強化させることができる。これにより鋼
板全体の強度を必要以上に高めることなく、片面側のみ
強度を高めることができる。次に具体的な冷却条件と冷
却停止温度について説明する。
【0011】まず冷却速度については、積層鋼側を強化
させるためには、平均冷却速度を10℃/秒以上で急冷
することが必要である。このように平均冷却速度を10
℃/秒以上で片側(積層鋼側)からのみ急冷することに
より、基材側の強度を必要以上に高めることなく、焼入
れ性の高い積層鋼側だけを強化させることができる。ま
た100℃/秒超の急冷では、表面が必要以上に硬化し
割れが生じる場合がある。従って、冷却速度は、10℃
/秒から100℃/秒が非常に好ましい。
【0012】次に冷却停止温度であるが、急冷した後の
復熱により強化した積層鋼側が軟化するのを抑制するた
めに、600℃以下で冷却を停止する必要がある。また
100℃未満の温度では復熱による軟化はないため、冷
却停止温度は600℃から100℃が適当である。以上
のような冷却条件により片面側(積層鋼側)のみ強化さ
せることができ、この鋼材の積層鋼側を鋼管の内面側と
することで、圧潰特性に優れた油井管の製造が可能とな
る。
【0013】次に造管条件について述べる。先述したよ
うな複層鋼材を利用することで、圧潰特性に優れた油井
管の製造が可能であるが、さらに圧潰特性を向上させる
ためには、造管でのサイジングリダクションが重要とな
る。即ち、本発明では複層鋼材の片面を急冷して強化さ
せ、その強化した側を鋼管の内面側とし、さらにこれに
加えて、造管時の冷間加工量(サイジングリダクショ
ン)を増加することにより、さらに内面側を強化させこ
れによりさらなる圧潰特性の向上が可能となる。
【0014】電縫鋼管は熱延鋼板を冷間成形、電縫溶接
して製造するが、この場合、冷間加工による加工硬化に
より、鋼板段階よりも強度、特に降伏強度は上昇する。
本発明ではこの加工硬化をさらに有効拡大するために、
サイジングリダクションを高めようとするものである。
一般的に電縫鋼管では、サイジングは寸法精度を制御す
るために実施され、そのリダクション量=(サイジング
前外径−サイジング後外径)÷サイジング前外径×10
0%はせいぜい0.5%程度である。本発明では、サイ
ジング加工による加工硬化を最大限に活用し、鋼管の内
面側を強化するために、サイジングリダクションを1%
以上とするものである。このような強冷間加工を施すこ
とにより、熱延の片面急冷で強化された積層鋼側がさら
に強化され、これにより圧潰特性に優れた電縫油井管の
製造が可能となる。
【0015】尚、サイジングリダクションによる加工硬
化向上を目的とした場合、1%以上が必要である。また
20%超となった場合は、疵等の問題で操業が困難とな
るため、1%以上20%以下がサイジングリダクション
の最適条件である。以上述べたように、低合金鋼からな
る基材スラブにその基材スラブよりも焼入れ性に優れた
溶融低合金鋼を積層して複層スラブとし、該複層スラブ
を熱間圧延し、得られた複層熱延鋼帯の積層鋼側を平均
冷却速度10〜100℃/秒で冷却し、その冷却停止温
度を100〜600℃として片面だけ強化した複層熱延
鋼帯を使用して、積層鋼側を鋼管の内面側とし、造管時
のサイジング加工量を1%以上20%以下とすることで
強化することにより、圧潰特性に優れた複層型電縫油井
管の製造が可能となる。
【0016】このような複層型電縫油井管においては、
基材側および積層鋼側の鋼の成分について特に制約はな
い。しかし、コスト的な問題からできるだけ安価な成分
系とすることが望ましい。これまでの調査の結果、以下
のような成分組成の低合金鋼からなる素材を用いれば、
非常に効果的に圧潰特性に優れた複層型電縫油井管の製
造が可能である。以下、その内容を簡単に述べる。
【0017】積層する低合金鋼の成分系についてまず述
べる。熱間圧延後の片面急冷により強化させる必要があ
るため、焼入れ性に優れた成分系とすることが重要であ
る。またこの時、Ni等の高価な元素をできるだけ添加
しないことが望ましく、従ってC、Si、Mnを基本成
分とし、B、Mo、Cr等の比較的安価な元素を必要に
応じて添加することが望ましい。
【0018】まずCについてであるが、Cは焼入れ性を
向上させるには最も効果的な元素である。また冷却条件
が同じ場合、強度はC量により大きく支配される。その
点からC量は0.05%以上が望ましい。一方、Cは極
めて効果的な強化元素であり、その量を増加させること
により素材の焼入れ性は向上し、その結果強度が高くな
り過ぎることが懸念される。むやみに硬化した場合、コ
イル表面で割れが発生するおそれがあることから、C量
の上限を0.50%とした。
【0019】Siも強度を高めるため必要な元素である
が、溶接性の点から0.10〜0.30%が望ましい。
MnについてもCと同様に焼入れ性向上には欠かせない
元素である。しかし0.50%未満では靱性が低下する
ので好ましくなく、また2.0%を超えると強度、硬度
が高くなり過ぎるため、0.5%から2.0%程度が好
ましい。
【0020】さらに必要に応じてB、Mo、Cr等を添
加することは非常に効果的である。特にBについては一
般的に数ppm 以上の固溶Bが存在すれば鋼の焼入れ性は
飛躍的に向上すると言われている。しかし、Bの必要以
上の多量添加は粒界を脆化させるため好ましくない。以
上よりBは0.0003%(3ppm )〜0.0030%
(30ppm )程度が最も好ましい範囲である。但し、固
溶Bを確保するためBと同時にTiを添加する必要があ
る。Bは精錬後不可避的に存在するNとの親和力が強
く、窒化物(BN)を生成してしまうため、焼入れ性に
効果のある固溶Bが減少するかあるいはなくなってしま
う。これを防止し、Bの焼入れ性向上効果を有効に活か
すためにTiの添加が望ましい。TiはBよりもNとの
親和力が強く、Ti系窒化物(Ti−N)を生成するた
めBNの生成を防止することができる。
【0021】Tiの添加量は、全固溶NをTiと結合さ
せるため0.010〜0.035%とした。またNにつ
いては上記より上限を100ppm (0.0100%)と
することが好ましい。またBに代わりCr、Moを適量
添加することも効果的である。Crについては焼入れ性
向上に効果的な元素であるが、多量に添加した場合、溶
接部にCr系酸化物を生成し溶接部品質を劣化させるた
め、上限を1.00%とすることが好ましい。0.10
%未満ではその効果が少ない。Moについても同様に焼
入れ性向上に効果的な元素であり、0.10〜1.00
%の範囲が効果的である。理由は0.10%未満ではそ
の効果が期待出来ず、また1.00%を超えて添加して
もその効果は向上しないためである。
【0022】またNb、V添加による細粒化も強度、特
に降伏強度の向上に効果がある。その添加範囲として
は、Nb、Vともに0.010%以上0.100%以下
が適当である。その理由は、0.010%未満ではその
効果が期待できず、また0.100%を超えて添加して
も効果が飽和するからである。以上示した成分はあくま
で必要性(鋼材厚、必要硬度)に応じて選択すればよ
い。次に基材成分について述べる。鋼材の強度は肉厚で
大半を占める基材の強度により左右されるため、必要に
応じた成分系を選択すればよい。但し、積層鋼に添加し
たようなB、Cr、Mo等の焼入れ性向上元素は添加せ
ず、C、Si、Mnを含み、残部Feおよび不可避的に
存在する元素からなる低合金鋼とすることがコスト的に
好ましい。また鋼材の靱性等を考慮した場合、Nb、V
の1種または2種を添加することによる細粒化が効果的
である。
【0023】次に基材上への溶融合金の積層方法につい
て簡単に説明する。まず基材としては転炉で精錬された
後、連続鋳造あるいは鋳型で鋳造されたスラブを用い
る。但し、生産性およびコスト面から連続鋳造スラブの
方が有利である。基材スラブ上に溶融合金を積層する
が、この時、スラブ表面の性状は特に問わず、通常の連
続鋳造スラブでよい。即ち、溶融合金を噴射する前にス
ラブ表面をグラインダーで研削する等の事前準備は必須
とはしない。
【0024】基材スラブ1上への溶融合金2の噴射方法
を図1に示す。溶融合金を積層する際の基材スラブ温度
は特に制限はなく、鋳造後の熱間状態でも、スラブ冷却
後の冷間状態でもよいが、結合性をより高めるためには
3 変態点以上が好ましい。また生産性の面からも連続
鋳造直後の熱間状態の時に溶融合金を噴射するのが最も
好ましい。
【0025】溶融合金の積層は不活性気体3によりアト
マイズして行うが、この時の不活性気体はコスト、安全
性を考慮してArあるいはN2 が適当である。また溶融
合金を積層させる厚みについては必要に応じてその噴射
量、時間、アトマイズガス量比を制御することで選択す
ればよい。
【0026】
【実施例】表1、表2中のA、B、C、D、E、Fが本
発明の実施例である。表1、表2中に示した成分系(積
層鋼、基材)の複層スラブの片面を急速冷却することに
より積層鋼側を強化させ、この積層鋼側を鋼管の内面と
なるように造管し、この時のサイジング加工量を高める
ことでさらに強化させ、これにより圧潰特性を向上させ
ることが可能となる。
【0027】一方、表1、表2中のG、H、Iは本発明
の比較材である。Gについては、サイジング加工量が少
なく、H、Iについては冷却停止温度が高く、さらに冷
却速度も低いことにより、本発明に比べて圧潰特性が低
くなっている。以上のように、本発明の如く成分系と冷
却条件、サイジング加工量を組み合わせることにより鋼
管の内面側の強化を図り、圧潰特性を向上させることが
可能となる。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】本発明は低合金鋼からなる基材スラブに
対して、その基材スラブよりも焼入れ性に優れた合金鋼
を溶融状態から噴射し積層させたスラブを熱間圧延し、
その後積層鋼側からのみ急速冷却し硬化させ、該複層コ
イルを素材として、電縫油井管を製造する際に、積層鋼
側を鋼管の内面とし、サイジング加工量を1%以上20
%以下とすることで油井管の圧潰特性を従来材に比べて
著しく向上させる技術であり、極めて効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】基材スラブ上への積層状況を示した説明図であ
る。
【図2】本発明の実施例の説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神山 久朗 愛知県東海市東海町5−3 新日本製鐵株 式会社名古屋製鐵所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低合金鋼からなる基材スラブに、該基材
    スラブよりも焼入れ性に優れた溶融合金鋼を積層して複
    層スラブとし、該複層スラブを熱間圧延し、続いて積層
    鋼側を平均冷却速度10〜100℃/秒で冷却し、その
    冷却停止温度を100〜600℃とし、かくして得られ
    た複層熱延鋼帯の積層鋼側を鋼管の内面側として造管
    し、その際のサイジング加工量を1〜20%とすること
    を特徴とする圧潰特性に優れた複層型電縫油井管の製造
    方法。
JP19454391A 1991-08-02 1991-08-02 圧潰特性に優れた複層型電縫油井管の製造方法 Withdrawn JPH0538517A (ja)

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Cited By (3)

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