JPH0541618B2 - - Google Patents

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JPH0541618B2
JPH0541618B2 JP30987386A JP30987386A JPH0541618B2 JP H0541618 B2 JPH0541618 B2 JP H0541618B2 JP 30987386 A JP30987386 A JP 30987386A JP 30987386 A JP30987386 A JP 30987386A JP H0541618 B2 JPH0541618 B2 JP H0541618B2
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acetic acid
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Noboru Kamei
Toshio Kobayashi
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はアセチルアセトンの代表的な製造法で
あるアセト酢酸エステルと無水酢酸の反応による
方法およびイソプロペニルアセテートの気相熱転
位による方法により得られる反応液等の精製方法
の改良に関するものである。
〔従来の技術及び問題点〕 アセチルアセトンを製造する方法として、無水
酢酸とアセト酢酸エステルを反応させる方法、イ
ソプロペニルアセテートを400〜600℃で気相熱転
位させる方法が代表的なものとして挙げられる。
前者の方法に於いては副生物として、酢酸エス
テル、酢酸、タール状物の他、アセチルアセトン
の二量化物或いは重合物、又はアセト酢酸エステ
ルの分解に起因すると思われる水及び低沸物が発
生する。この生成反応液を精製するに当たり、
水、酢酸エステル及び低沸物は回分蒸留又は連続
蒸留で分離は容易であるが、酢酸とアセチルアセ
トンの分離は(特にアセチルアセトンから微量の
酢酸を完全に分離するのは)非常に困難であると
いう問題があつた。アセチルアセトンは金属キレ
ート剤として広く用いられているが、その用途上
酸分を極力低くする必要性がある。
例えば回分蒸留で常法により分離する場合、還
流比を5に保つても酢酸留分からアセチルアセト
ン留分へ切り換える時の中間留分が非常に多い
他、アセチルアセトン留分へ酢酸が約0.5重量パ
ーセントの濃度で混入してしまう。還流比を上げ
ても同じ結果となる。更に、アセチルアセトン留
分の後半になると、タール状物の分解によると思
われる水、酢酸、低沸物が激しく生成する問題も
起きた。操作圧力としては、アセチルアセトンが
140℃という高沸点であるうえ、反応液中にはタ
ール状物も混入していること等から、減圧蒸留に
することが望ましいが、減圧にすれば更に酢酸と
アセチルアセトンの分離が困難となることも重要
な問題であつた。
連続蒸留法に於いては、酢酸とアセチルアセト
ンを分離するだけで相当な段数を要する他種々雑
多の成分が混入していることから、かなりの大規
模な精製設備が必要となる。
こうした問題点に対し、英国特許838142号で
は、反応液中の低沸物を除去した後、多量の水を
添加し、アセチルアセトンと水の共沸物を酢酸と
分離させることを提案している。この方法は複雑
な装置を必要とする他に、多量の水を蒸発させる
ため、エネルギーコストが高いという欠点もあつ
た。この方法を回分蒸留に応用すると、この場合
も、エネルギーコストの問題が残る他に、精製す
るのに非常に長い時間と複雑な操作を要するとい
う点が問題であつた。
又、イソプロペニルアセテートを熱転位するこ
とによつて得られる反応液の精製に関しても全く
同じ問題が起きる。
〔問題点を解決するための手段〕
而して本発明者はアセチルアセトンの製造工程
で得られるアセチルアセトンの粗反応液を回分蒸
留で精製するに当たり、高品位のアセチルアセト
ンを得るべく鋭意検討を重ねた結果、従来法に比
べ非常に簡単で、且つ低コストによる精製法を発
見するに至つた。即ち、本発明は酢酸を含有する
アセチルアセトン生成反応液から、アセチルアセ
トンを精製するにあたり、 (1) 低沸留分及び酢酸を蒸留分離し、 (2) 次いで500mmHgから常圧の圧力で、蒸発罐蒸
気中の酢酸濃度が0.3重量%以下になるまで全
還流を行つた後、 (3) 塔にたまつた酢酸分を蒸留分離し、 (4) しかる後、500mmHg以下の圧力でアセチルア
セトンを蒸発させ、回収する ことを特徴とするアセチルアセトンの精製方法に
関するものである。
本発明者等は、酢酸とアセチルアセトンの分離
が悪い原因は、減圧で行つた場合(特に圧力500
mmHg未満)、その気液平衡に問題があり、常圧、
或いはそれに近い圧力で行うと蒸発罐内のタール
状物が一部分解し、酢酸の他、若干の低沸物が発
生するため見掛けの分離が悪くなるためであるこ
とを見出した。
また、常圧、或いはそれに近い圧力で蒸留を行
つた場合の低沸物の発生は、同一温度に於いては
減少する傾向を見出した。
こうした現象を捉えた上で、常圧、或いはそれ
に近い圧力で、全還流操作を長時間継続すれば、
蒸発罐内からの酢酸等の発生を減少せしめること
が出来ることを発見したのである。蒸発罐から酢
酸を塔へ分離できれば後は塔内に溜まつた酢酸分
を容易に分離することが可能となる。
かくして本発明者等は回分蒸留法に於いて、酢
酸とアセチルアセトンを容易に分離する方法を確
立したのである。
次に、アセチルアセトンと高沸物混合液からの
アセチルアセトンの回収は、減圧下で蒸発させる
だけでよい。圧力は、全還流操作で酢酸を分離す
る工程より低い圧力(即ち、低い蒸発罐温度)に
することが必要で、蒸発罐内が酢酸分離工程の時
より高い温度となると再び酢酸や水、低沸物が罐
から発生することになる。
以上の工程は分離が困難である微量の酢酸を除
去するための工程であり、この前工程として低沸
分、及び酢酸の多くを分離除去する工程(蒸発罐
内の酢酸濃度3〜4重量パーセントになる迄)を
要するが、還流比3〜5で容易に行うことができ
る。
全還流の時間は生成反応液の種類および条件に
よつて異なるが、早いもので5時間、長いもので
10時間余りを要する。概して、3時間以上は必要
で、塔底部或いは蒸発罐蒸気の酢酸濃度が0.3重
量%以下、好ましくは0.2重量%以下となるまで
行われる。ここでいう全還流とは、塔内の濃度分
布を安定させるために行う常法に於ける全還流と
異なり、塔を安定させた後に行われるものであ
る。このため低沸分を除去した後、運転を中断
し、全還流工程から再開する場合に於いては、全
還流で塔を安定させた後、継続して所定時間の全
還流工程が行われる。
全還流の際の圧力は高い方が好ましいが、500
mmHg以上であれば目的を充分に果たす。圧力が
低すぎると、後のアセチルアセトンの蒸発分離工
程へ、かえつて悪影響(低沸分が多く混入する)
を及ぼす。
蒸発塔内の酢酸分を分離する工程は還流比5〜
10の間で行われる。蒸留塔塔頂温度がアセチルア
セトンの沸点を示したら、この工程は終了する。
かくして得られたアセチルアセトンと高沸分の
混液を、500mmHg未満、好ましくは300mmHg以下
の圧力で蒸発させることにより高品位のアセチル
アセトンが得られる。
こうして得られるアセチルアセトンは、純度
99.6%以上の高品位のものであるが、更に高品位
のものを得ようとした場合、粗反応液を500mmHg
以下の圧力で蒸発させ、回収し、揮発分と高沸タ
ール状分を分離した後に蒸留精製することが望ま
れる。このことにより蒸発罐内から、特に低沸物
や水の発生を抑制することができる。
この工程は、低沸物を抜き取る操作の前後どち
らでもよい。
本発明の精製方法を適用できる反応液として
は、アセト酢酸エステルと無水酢酸の反応によつ
て得られる反応液、イソプロペニルアセテートの
気相熱転位反応液等がある。特に後者の場合は含
有される無水酢酸を消失させることを目的とし
て、当量分或いはそれ以上の水を添加した後蒸発
精製することが望ましい。
〔発明の効果〕
アセチルアセトンの粗反応液を回分蒸留法で精
製するに当たり、全還流工程及び減圧蒸発工程等
の組み合わせによる本発明により、高品位のアセ
チルアセトンを低コストで簡単な処理手段で得る
ことが可能となつた。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
実施例 1 アセト酢酸メチルと無水酢酸を各10モルずつの
混液へ酸化マグネシウム0.2モル加え、加熱しな
がら、一部発生する酢酸メチルを除去しつつ反応
を行つた。約12時間後、反応を終了し、得られた
反応液を250mmHgの圧力で蒸発させ、回収し、タ
ール及び触媒を除去した。
こうして得られたアセチルアセトン生成反応液
のうち、1000gをフラスコへとり、このフラスコ
を30段の多孔板蒸留塔へ取り付け、加熱した。仕
込んだ反応液の組成は酢酸メチル10.5%、酢酸
7.8%、アセチルアセトン78.8%、その他低沸物
及び高沸物が2.9%であつた。
常圧下、全還流を30分行つて塔内温度を安定さ
せ、還流比5で低沸物及び酢酸メチル留分を110
g抜き取つた後、酢酸留分90gを抜き取つた。こ
の後全還流として6時間運転を継続したところ、
蒸発罐内蒸気中の酢酸濃度は0.12%となつた。こ
こで、還流比8で中間留分を45g抜き取ることに
より、塔に溜まつた酢酸分を分離したところ、塔
頂温度は140℃を示したので、運転を終了した。
得られた罐液を200mmHgの圧力下で、同一の塔
で還流なしで蒸発させ、アセチルアセトンを回収
した。フラスコ内へタール状物が30g残り、アセ
チルアセトン725gを得た。得られたアセチルア
セトンの純度は99.8%以上であり、酢酸分は0.03
%、水分が0.05%であつた。
尚、上記精製工程に於いて、フラスコに仕込ま
れた純アセチルアセトン量788gに対し、酢酸留
分、中間留分及びタール状物中に含まれたアセチ
ルアセトンを、得られたアセチルアセトンに加え
る。781gになり、蒸留中に分解或いは重合した
アセチルアセトンは0.9%であつた。
実施例 2 イソプロペニルアセテートを気相熱転位して得
られた反応液へ、含有する無水酢酸のモル数に対
し1.2倍の水を加え、熱処理した反応液1000gを
フラスコへとり、このフラスコを30段の多孔板蒸
留塔へ取り付け、加熱した。仕込んだ反応液の組
成はアセトン3.0%、イソプロペニルアセテート
9.3%、酢酸4.3%、アセチルアセトン81.2%、タ
ール状物0.8%、その他低沸物1.4%であつた。
常圧下、全還流を40分行つて塔内を安定させた
後、低沸留分として、還流比3で135g抜き取つ
た。還流比を5とし、酢酸留分30g抜き取つた
後、全還流として4時間運転を継続したところ、
蒸発罐内蒸気中の酢酸濃度は0.10%となつた。こ
こで、還流比8で中間留分43g抜き取ることによ
り、塔にたまつた酢酸分を分離したところ、塔頂
温度が140℃を示したので、運転を終了した。
得られた罐液を200mmHgの圧力下で同一の塔で
還流なしで蒸発させ、アセチルアセトンを回収し
た。フラスコ内にタール状物が34g残りアセチル
アセトン758gを得た。得られたアセチルアセト
ンの純度は99.9%であり、酢酸分は0.04%、水分
が0.02%であつた。
尚、上記精製工程に於いて、フラスコに仕込ま
れた純アセチルアセトン812gに対し、酢酸留分、
中間留分、罐残液中に含まれたアセチルアセトン
を得られたアセチルアセトンに加えると、803g
になり、蒸留中に分解或いは重合したアセチルア
セトンは1.1%であつた。
比較例 実施例1で得られたタール及び触媒を除去した
反応液1000gをフラスコへ仕込み、常圧下1時間
全還流を行つて塔内温度を安定させた後、還流比
10で酢酸メチル留分、酢酸留分、中間留分を各々
110g、90g、80g抜いた後、圧力を200mmHgと
し、アセチルアセトン留分に切り替えた。しか
し、留出するアセチルアセトン中には酢酸分が
0.6%混入していた。それでも継続して、還流比
を1として抜き取つたところ、アセチルアセトン
790gを得た。
得られたアセチルアセトンの純度は99.3%であ
り、酢酸が0.4%、水分が0.1%、その他低沸物が
0.2%含有されていた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 酢酸を含有するアセチルアセトン生成反応液
    から、アセチルアセトンを精製するにあたり、 (1) 低沸留分及び酢酸を蒸留分離し、 (2) 次いで500mmHgから常圧の圧力で、蒸発罐蒸
    気中の酢酸濃度が0.3重量%以下になるまで全
    還流を行つた後、 (3) 塔にたまつた酢酸分を蒸留分離し、 (4) しかる後、500mmHg以下の圧力でアセチルア
    セトンを蒸発させ、回収する ことを特徴とするアセチルアセトンの精製方法。 2 アセチルアセトン生成反応液がアセト酢酸エ
    ステルと無水酢酸との反応により得られるもので
    ある特許請求の範囲第1項記載の精製方法。 3 アセチルアセトン生成反応液がイソプロペニ
    ルアセテートを気相熱転位することにより得られ
    るものである特許請求の範囲第1項記載の精製方
    法。
JP30987386A 1986-12-26 1986-12-26 アセチルアセトンの精製方法 Granted JPS63162645A (ja)

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