JPH0541692A - 移動体通信の時間分割通信方法 - Google Patents

移動体通信の時間分割通信方法

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JPH0541692A
JPH0541692A JP3221066A JP22106691A JPH0541692A JP H0541692 A JPH0541692 A JP H0541692A JP 3221066 A JP3221066 A JP 3221066A JP 22106691 A JP22106691 A JP 22106691A JP H0541692 A JPH0541692 A JP H0541692A
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JP
Japan
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signal
radio
circuit
frequency
modulation
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JP3221066A
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English (en)
Inventor
Sadao Ito
貞男 伊藤
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Iwatsu Electric Co Ltd
Original Assignee
Iwatsu Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フレーム構成のタイム・スロットに時間圧縮
した信号をのせた移動体通信において、電話,データな
どの複合信号を同一無線搬送波を用いて複合変調してダ
イバーシティ送受信可能とする。 【構成】 移動無線機100と無線基地局30との間で
割当られた1つの無線チャネルの1つのタイム・スロッ
トを用いて、電話信号をシラビック・コンプレッサによ
り振幅を圧縮して周波数変調し、その変調された信号を
再度同じ電話信号をシラビック・コンプレッサにより振
幅を圧縮して振幅変調して送受信できるようにした。 【効果】 大きな多重負荷利得が得られ所要帯域幅が広
がらず、送信電力も小さくすることができ、隣接無線チ
ャネルへの干渉を未然に防ぎ、周波数の有効利用が可能
であり、サービスも向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は移動体通信における無線
通信チャネルの時間分割通信用無線基地局と移動無線機
に関する。さらに具体的には、システムに与えられた多
くの無線チャネルのうちのある無線チャネルが与えら
れ、これを用いてサービス・エリア内の多数の移動無線
機のうちの1つが、対向する無線基地局とたとえば電話
信号により無線回線を設定して通信信号を用いて通信し
ている最中に、他の移動無線機が同一無線チャネルを用
いて通信を希望してきたとき、すでに通信中の移動無線
機と無線基地局との間の通信に悪影響を及ぼすことな
く、他の移動無線機と前記無線基地局との間で同一の無
線チャネルを用いて独立の無線回線を設定し、電話,フ
ァックス,データ等の信号の交信を可能とする無線チャ
ネルの時間分割通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】小ゾーン方式を適用した音声を用いる移
動体通信において、時分割時間圧縮多重信号を採用した
方式は、下記の文献に記載されている。
【0003】文献1.伊藤 “携帯電話の方式検討−時
分割時間圧縮FM変調方式の提案−”信学会技報 RC
S89−11 平成元年7月
【0004】文献2.伊藤 “携帯電話の方式検討−時
分割時間圧縮多重FM方式の多重波伝搬特性の検討−”
信学会技報 RCS89−47平成2年1月
【0005】文献3.伊藤 “時分割時間圧縮多重電話
信号の有する多重負荷利得の解明とFM移動通信への応
用”信学会技報 RCS89−65 平成2年3月
【0006】文献4.伊藤 “シラビックコンパンダ−
を用いたTCM信号の有する多重負荷利得特性の改善”
1990年電子情報通信学会秋季全国大会論文集B−2
701990年9月
【0007】すなわち、文献1においては、送信信号
(ベースバンド信号)をあらかじめ定めた時間間隔単位
に区切って記憶回路に記憶し、これを読み出す時には記
憶回路に記憶する速度よりもn倍の高速により所定のタ
イム・スロットで読み出し、このタイム・スロットによ
って収容された信号で搬送波を角度変調または振幅変調
して、時間的に断続して送受信するために移動無線機お
よび無線基地局に内蔵されている、それぞれ対向して交
信する受信ミクサを有する無線受信回路と、送信ミクサ
を有する無線送信回路と、無線受信回路の受信ミクサに
印加するシンセサイザと無線送信回路の送信ミクサに印
加するシンセサイザとに対しスイッチ回路を設け、それ
ぞれ印加するシンセサイザの出力を断続させ、この断続
状態を送受信ともに同期し、かつ対向して通信する無線
基地局にも上記と同様の断続送受信を移動無線機のそれ
と同期させる方法を用い、かつ受信側では前記所定のタ
イム・スロットに収容されている信号のみを取り出すた
めに、無線受信回路を開閉して受信し、復調して得た信
号を記憶回路に記憶し、これを読み出す時にはこの記憶
回路に記憶する速度のn分の1の低速度で読み出すこと
により、送信されてきた原信号であるベースバンド信号
の再生を可能とするシステムを構築したシステム例が報
告されている。
【0008】また文献2では、TCM信号が空間を伝送
中に受けるマルチパス・フェ−ジングの影響について検
討し、この影響を除去ないし軽減する対策として、タイ
ム・スロット間に、ガード・タイムを設定することを提
案している。
【0009】つぎに文献3では、従来FDM(周波数分
割多重)信号にその存在が知られていた多重負荷利得
が、時分割時間圧縮多重(TCM)方式にもFDM信号
と類似の多重負荷利得のあることを明らかにし、かつ、
その定量化やシステムの運用例を説明している。そして
この多重負荷利得をFMの変調の深さを深くすることに
用いると、送信電力を大幅に低下させることができ、移
動無線機においては大幅な省電力化が可能となる見通し
を得たことが報告されている。
【0010】さらに文献4では、TCM信号で得られる
多重負荷利得が、システム・パラメータの条件によって
は希望通りの値が得られない場合があり、その場合に
は、送信側でTCM化信号を作成するとき、変調器入力
部において適当な部分にシラビック・コンパンダ(シラ
ビック・コンプレッサ)を挿入してTCM信号の有する
振幅周波数特性を変化させて、挿入する前より実質的に
大きな多重負荷利得を得て、この利得にもとずいて角度
変調もしくは振幅変調の変調レベルを決定して無線送信
電力の低減が可能なことを報告している。
【0011】しかしながら、このシステムの信号伝送に
関し、伝送媒体、とくに空間を伝送する際に生じるフェ
ージングの悪影響を除去するための対策、たとえば送信
ダイバーシティに関する説明は何等行われていない。ま
た、対向する無線基地局と移動無線機とが無線回線を設
定して、電話信号を用いて通信するシステムにおいて、
同一の搬送波を同一の信号によりそれぞれ角度変調と振
幅変調(一方が角度変調で他方は振幅変調、または、一
方が振幅変調で他方は振幅変調)といった複合変調を行
い、この複合変調波を用いて通信する場合の説明はなさ
れていない。さらにシラビック・コンパンダを複合変調
波に適用することも、どの文献にもなされていない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】対向する無線基地局と
多数の移動無線機とが無線回線を設定して、たとえば、
TCM化された電話信号を用いて通信する場合、伝送さ
れる信号の品質を向上させるために、たとえば従来の方
法で送信ダイバーシティ(多重数2と仮定する)を行う
と、つぎのように周波数有効利用上不利となる。すなわ
ち、周波数ダイバーシティでは使用する周波数は2倍増
となる。時間ダイバーシティ(多重数2と仮定する)で
は使用する周波数は以前と変わりないが、送信に要する
時間が2倍必要となり、こりが結局周波数有効利用率を
半減することになるという解決されるべき課題が残され
ていた。
【0013】さらに、TCM化された信号の多重度が高
い場合や、無線区間の距離が大きい場合、無線送信出力
が大きくなり、省電力化することが要望されており、こ
れも解決されるべき課題であった。
【0014】
【課題を解決するための手段】これに対し本発明による
変調方式では同一の搬送波をTCM化した電話信号で角
度変調すると同時にTCM化された同一の電話信号によ
り振幅変調するという複合変調を用いることにより周波
数有効利用を計りつつ、同時にダイバーシティ効果を
得、さらにシラビック・コンパンダにより信号の有する
多重負荷利得を大きくしてシステムの要求する送信電力
を低減し、省電力化することを可能とするものである。
【0015】また、信号の種類によっては、変調信号の
側帯波の広がりが角度変調のみあるいは振幅変調のみの
単独変調時に比べて広がる可能性のある場合、変調信号
の出力側に帯域通過濾波器を設け、これにより側帯波の
広がりを一定の広がりに限定することが可能となるの
で、無線信号の有する側帯波信号の広がりを実質的に単
一信号により角度変調、もしくは振幅変調した場合と同
一の側帯波の広がり程度に押えることができ、隣接無線
チャネルへの干渉を未然に防ぎ、かつ周波数有効利用が
可能になる。
【0016】無線基地局と対向する多数の移動無線機
(n個とする)とがそれぞれ無線回線を設定して、通信
する場合、無線基地局から送信されるTCM信号をつぎ
のように作成する。すなわち、電話網から無線基地局へ
到来するn個の電話信号からTCM信号を作成した後、
このTCM信号を2分し、2組のTCM化された電話信
号を作成する。これらをそれぞれ用いて同一の搬送波に
対し角度変調および振幅変調を行う。
【0017】ただし、送信する信号が電話信号のごとく
TCM化することにより多重負荷利得を有する場合、変
調器の入力部の前にシラビック・コンパンダ(シラビッ
ク・コンプレッサ)を挿入してTCM信号の有する振幅
特性を変化させて挿入する前より実質的に大きな多重負
荷利得を得て、この利得にもとづいて角度変調もしくは
振幅変調の変調レベルを決定して無線送信電力の低減を
可能とする。
【0018】この複合変調波は多数の移動無線機宛に送
信される。一方、対向した多数の移動無線機では、それ
ぞれ自己に割当られたタイム・スロットで受信し、複合
変調信号の変調時とは逆のプロセスにより復調する。ま
た、移動無線機から無線基地局宛に送信される複合変調
信号に関しては、電話信号を無線基地局で行われるのと
同一の時間圧縮を行った後2分し、これらをそれぞれ用
いて上述したように同一の搬送波に対し自己に割当られ
たタイム・スロットにおいて無線基地局で行われるのと
同種の角度変調および振幅変調を行った後、無線基地局
へ送信するように構成した。そのシステム構成を説明す
る。
【0019】無線送受信機を具備する複数の無線基地局
と、この複数の無線基地局がカバーするサービス・エリ
ア内を移動しながら交信する受信ミクサを有する無線受
信回路と、送信ミクサを有する無線送信回路と、無線受
信回路の受信ミクサに自己に与えられたタイミングの信
号のみを切替受信することのできるシンセサイザを含む
切替受信手段と、無線送信回路の送信ミクサに自己に与
えられたタイミングにおいてのみ切替送信することので
きるシンセサイザを含む切替送信手段とを含む移動無線
機において、送信信号(電話やファックス等の複合信
号)をそれぞれあらかじめ定めた時間間隔単位に区切っ
て記憶回路に記憶し、これを読出す時には記憶回路に記
憶する速度よりもn倍の高速により所定のタイム・スロ
ットで読出し、このタイム・スロットによって収容され
た信号(以下、TCM信号と称する。)で同一の搬送波
をTCM化電話信号により角度変調または振幅変調し、
(ただし、変調器入力部の前にシラビック・コンパン
ダ、ここではシラビック・コンプレッサを挿入する。)
得られた信号をさらに同一のTCM化電話信号により振
幅変調または角度変調(通常は前者が角度変調ならば後
者は振幅変調、前者が振幅変調ならば後者は角度変調)
して、時間的に断続して送受信するために移動無線機お
よび無線基地局に内蔵されている、それぞれ対向して交
信する受信ミクサを有する無線受信回路と、送信ミクサ
を有する無線送信回路と、無線受信回路の受信ミクサに
印加するシンセサイザと無線送信回路の送信ミクサに印
加するシンセサイザに対しスイッチ回路を設け、それぞ
れ印加するシンセサイザの出力を断続させ、この断続状
態を送受信ともに同期し、かつ対向して通信する移動無
線機にも上記と同様の断続送受信を無線基地局のそれと
同期させる方法を用い、受信側では前記所定のタイム・
スロットに収容されている信号のみを取り出すために、
無線受信回路を開閉して受信し、送信時と全く逆のプロ
セスにより復調(ただし、復調器出力の後にシラビック
・コンパンダ(シラビック・エキスパンダ)を挿入す
る)して得た信号を記憶回路に記憶し、これを読出す時
にはこの記憶回路に記憶する速度のn分の1の低速で読
み出し、無線基地局においては所定のタイム・スロット
を用いて所定の移動無線機と通話路を設定するための通
話路制御手段を設けることにより、送信されてきた原信
号であるベースバンド信号の再生を無線基地局および移
動無線機において可能とし、一般の電話網と無線基地局
を接続するための関門交換機を含むシステムを構築し
た。
【0020】
【作用】無線基地局とそのサービス・エリア内に多数の
移動無線機が存在し、その任意の数の移動無線機が無線
基地局と交信可能とするために、1つの無線チャネルが
時間的に複数のタイム・スロット系列に分割されてお
り、これらタイム・スロット系列の1つを選択して、こ
れを用いて通信するようにした。1つの移動無線機が無
線基地局と複合変調信号を用いて通信中に他の移動無線
機がこの無線基地局に対し交信を希望してきた場合に、
新しく複合変調信号を用いて通信を希望した移動無線機
に対しては、すでに使用中の無線チャネルにおいて、タ
イム・スロットのうちの未使用の1つを与えて、前記無
線基地局との間で交信を可能とすることにより、多くの
通信が互いに他に妨害を与えることなく、かつ自己の通
信に使用する送信電力を低減しても悪影響を受けること
なく、通信を実行することを可能とした。
【0021】また、関門交換機には、他の電話網との接
続のインタフェース機能および移動無線通信網の制御機
能として、無線基地局で移動無線機との交信に使用する
無線チャネル、およびそのタイム・スロットの決定、電
波の発停止機能等を持たせた。
【0022】この結果、システムに与えられた全無線チ
ャネルが使用中であっても各無線チャネルのそれぞれ時
間分割されたタイム・スロット内に、通信に使用されて
いない空タイム・スロットがあれば、新しく発呼を希望
してきた移動無線機に対しても発呼が可能となり、また
隣接するゾーンから通話中に移動してきた移動無線機に
対しても通話の継続が可能となり、さらにゾーンを移動
中の移動無線機は、1つの無線基地局と交信中に近傍に
ある他の無線基地局と通信を行うことが可能となった。
【0023】そこに使用される変調方式は、同一の搬送
波をTCM化した電話信号で角度変調とすると同時にT
CM化された同一の電話信号により振幅変調するという
複合変調を用い、変調信号の側帯波の広がるのを帯域通
過濾波器により一定の広がりに限定するので、無線信号
の有する側帯波信号の広がりを、実質的に単一信号によ
り角度変調もしくは振幅変調した場合の広がり程度に押
えることが可能になった。
【0024】
【実施例】本発明を適用すべきシステムにおいては、そ
の原理を説明するためにアナログ電話信号をTCM化し
て使用する場合を説明する。
【0025】図1は本発明の概念を説明するためのシス
テム構成を示している。図1において、10は一般の電
話網であり、20は電話網10と無線システムとを交換
接続するための関門交換機である。30は無線基地局で
あり、関門交換機20とのインタフェイス,信号の速度
変換を行う回路,タイム・スロットの割当てや選択をす
る回路、制御部などがあり、無線回線の設定や解除を行
うほか、移動無線機100(100−1〜100−n)
と無線信号の授受を行う無線送受信回路を有している。
ここで、関門交換機20と無線基地局30との間には、
通話チャネルCH1〜CHnの各通話信号と制御用の信
号を含む通信信号22−1〜22−nを伝送する伝送線
がある。
【0026】図2には本発明の原理を説明するために、
無線基地局30との間で交信をする移動無線機100の
回路構成が示されている。アンテナ部に受けた制御信号
や通話信号などの受信信号は、受信ミクサ136と受信
部137を含む無線受信回路135に入り、その出力で
ある通信信号は、速度復元回路138と、制御部140
とクロック再生器141に入力される。クロツク再生器
141では、受信した信号の中からクロックを再生して
それを速度復元回路138と制御部140とタイミング
発生器142に印加している。
【0027】速度復元回路138では、受信信号中の圧
縮されて区切られた通信信号の速度(アナログ信号の場
合はピッチ)を復元して、連続した信号としてエキスパ
ンダ172により、振幅特性の伸張を受けた後、電話機
部101および制御部140に入力している。
【0028】電話機部101から出力される通信信号
は、コンプレッサ171により振幅特性の圧縮を受けた
後、速度変換回路131で通信信号を所定の時間間隔で
区切って、その速度(アナログ信号の場合はピッチ)を
高速に(圧縮)して、送信ミクサ133と送信部134
とを含む無線送信回路132に印加される。
【0029】送信部134に含まれた変調器の出力は送
信ミクサ133において所定の無線周波数に変換され、
アンテナ部から送出されて、無線基地局30によって受
信される。移動無線機100より使用を許可されたタイ
ム・スロットを用いて、無線基地局30宛に無線信号を
送出するには、図2に示すタイミング発生器142から
のタイミング情報が、制御部140を介して得られてい
ることが必要である。
【0030】このタイミング発生器142では、クロッ
ク再生器141からのクロックと制御部140からの制
御信号により、送受信断続制御器123,速度変換回路
131や速度復元回路138に必要なタイミングを供給
している。
【0031】移動無線機100には、さらにシンセサイ
ザ121−1および121−2と、切替スイッチ122
−1,122−2と、切替スイッチ122−1,122
−2をそれぞれ切替えるための信号を発生する送受信断
続制御器123およびタイミング発生器142が含まれ
ており、シンセサイザ121−1,121−2と送受信
断続制御器123とタイミング発生器142とは制御部
140によって制御されている。各シンセサイザ121
−1,121−2には、基準水晶発振器120から基準
周波数が供給されている。
【0032】図3には本発明の原理を説明するための無
線基地局30が示されている。関門交換機20との間の
nチャネルの通信信号22−1〜22−nは、伝送路で
インタフェイスをなす信号処理部31に接続される。
【0033】さて、関門交換機20から送られてきた通
信信号22−1〜22−nは、無線基地局30の信号処
理部31へ入力される。信号処理部31では伝送損失を
補償するための増幅器が具備されているほか、いわゆる
2線−4線変換がなされる。すなわち入力信号と出力信
号の混合分離が行われ、関門交換機20からの入力信号
は、コンプレッサ71−1〜71−nを含むコンプレッ
サ群71により振幅特性の圧縮を受けた後、信号速度変
換回路群51へ送られる。また信号速度復元回路群38
からの出力信号は、エキスパンダ72−1〜72−nを
含むエキスパンダ群72により振幅特性の伸張を受けた
後、信号処理部31で入力信号と同一の伝送路を用いて
関門交換機20へ送信される。上記のうち関門交換機2
0からの入力信号は、多くの信号速度変換回路51−1
〜51−nを含む信号速度変換回路群51へ入力され、
所定の時間間隔で区切って速度(ピッチ)変換を受け
る。また無線基地局30より関門交換機20へ伝送され
る信号は、無線受信回路35の出力が、信号選択回路群
39を介して、信号速度復元回路群38へ入力され、速
度(ピッチ)変換されて信号処理部31へ入力される。
【0034】さて、無線受信回路35の制御または通話
信号の出力は、タイム・スロット別に信号を選択する信
号選択回路39−1〜39−nを含む信号選択回路群3
9へ入力され、ここで各通話チャネルCH1〜CHnに
対応して通話信号が分離される。この出力は各チャネル
毎に設けられた信号速度復元回路38−1〜38−nを
含む信号速度復元回路群38で、信号速度(ピッチ)の
復元を受けてエキスパンダ群72において振幅特性の伸
張を受けた後、信号処理部31へ入力され、4線−2線
変換を受けた後、この出力は関門交換機20へ通信信号
22−1〜22−nとして送出される。
【0035】つぎに、本発明の作用に主要な働きをする
コンパンダについて説明する。
【0036】コンパンダはコンプレッサ(圧縮器)とエ
キスパンダ(伸張器)の組合わせの総称で、アナログ音
声通信で使われるものは音声の包絡線レベルに対応して
動作するもので、シラビック・コンパンダとも呼ばれ、
現在広く使用されている。
【0037】一般に移動通信では、フェージングにより
受信レベルが20〜30dBと大きく変動するため、受
信S/N(信号対雑音比)がフェージングのない場合に
比較して大きく劣化し、受信レベルが相当高いときでも
通信中に種々の雑音が入り、耳障りな妨害音となる。雑
音としては熱雑音、クリック雑音およびランダムFM雑
音があるが、とくにクリック雑音は無通話時には耳につ
き、単音明瞭度は十分確保できるように回線設計したと
しても、主観評価を大きく劣化させることとなる。コン
パンダは通話時には無線区間における音声レベルを高
め、S/Nを改善し、また、無通話時には無線系で発生
する雑音を大きく抑圧する効果をもち、移動通信におけ
る通話品質の向上技術として非常に有力な手段となる。
【0038】本発明では上記のものと類似のコンパンダ
をTCM信号の有する尖頭値およびそのレベルの近傍に
ある信号の圧縮ならびに伸張のために使用して、振幅特
性を改善している。以下、具体的なシステム構成および
動作を説明する。
【0039】図2および図3は、それぞれ移動無線機1
00および無線基地局30にコンパンダを適用した実施
例である。図3においてコンプレッサ群71は信号処理
部31と信号速度変換回路群51との間に挿入されてお
り、ここで電話信号の振幅が圧縮される。このとき受け
る圧縮特性の1例が図4に示されている。
【0040】図4のコンプレッサ特性は入力信号nに対
し、n1/2 の出力を与えるので、1/2圧縮と呼ばれ
る。すなわち、入力レベルが10dB変化すると、出力
レベルが5dB変化することになる。そのため音声信号
は、その有する振幅特性の分布がデシベルで1/2とな
る。したがって、無線送信回路32に入来するときは、
コンプレッサ群71で圧縮しない場合に比べて無線送信
回路32に加えられる信号の分布がデシベルで1/2に
なっている。
【0041】さて、無線基地局30から振幅圧縮された
信号がアンテナより送出され、移動無線機100で受信
されたとする。移動無線機100の構成は図2に示され
るごとく、受信信号のうち時間圧縮された音声信号は、
無線受信回路135で復調された後、速度復元回路13
8に入力され、もとの信号速度に復元される。さらにエ
キスパンダ(伸張器)172に入力される。この入力信
号は図4のエキスパンダ特性に従う変換を受けることに
なる。すなわち、入力レベルが5dB変化すると、出力
レベルは10dB変化する。この結果、総合特性は、図
4中央に示すごとく送信側の音声入力変化1dBに対
し、受信側電話機入力変化も1dBとなり、原信号が忠
実に再生される。
【0042】以上の説明は無線基地局30が送信し、移
動無線機100が受信した場合を説明したが、移動無線
機100が送信し、無線基地局30が受信した場合も全
く同様である。かくして上り,下り通話とも使用者はコ
ンパンダの存在を全くといってよいほど感じないで、か
つ、通信品質の向上が得られることになる。
【0043】つぎに上述のコンパンダがTCM化された
アナログ電話信号の有する多重負荷利得の増大に寄与し
ていることを説明する。TCM化されたアナログ電話信
号の有する多重負荷利得は、ナイキスト周波数の逆数で
サンプリングしてそのサンプリング時間間隔内における
信号の有する平均電力が大きな影響を有している。すな
わち、この平均電力のバラツキが大きい(平均より大き
な値の振幅の分布が大きい)と多重負荷利得は大きくな
らない(文献4)。平均電力のバラツキを小さくするに
は文献3に述べられているごとく、フレーム周期を短く
する必要があるが、一般にはこれは困難なことで本発明
ではこの解決のため、コンパンダを使用した。すでに説
明したように、送信側の変調器の前段でコンプレッサ1
71,71を用いる。その結果、上の平均電力のバラツ
キのうち、大きい値を抑制するように作用する。したが
って多重負荷利得は大きくなる。かくして、増大した多
重負荷利得を無線送信電力の低減に用いる(文献3)
と、いままで以上に送信電力の低減が可能となる。
【0044】つぎに信号速度変換回路群51の機能を説
明する。一定の時間長に区切った音声信号や制御信号等
の入力信号を記憶回路で記憶させ、これを読み出す時に
速度を変えて、記憶する場合のたとえば15倍の速度で
読み出すことにより、信号の時間長を圧縮することが可
能となる。信号速度変換回路群51の原理は、テープ・
レコーダにより録音した音声を高速で再生する場合と同
じであり、実際には、たとえば、CCD(Charge Coupl
ed Device ),BBD(Bucket Brigade Device )が使
用可能であり、テレビジョン受信機や会話の時間軸を圧
縮あるいは伸長するテープ・レコーダに用いられている
メモリを用いることができる(参考文献:小坂他 “会
話の時間軸を圧縮/伸長するテープ・レコーダ ” 日
経エレクトロニクス 1976年7月26日 92〜1
33頁)。
【0045】信号速度変換回路群51で例示したCCD
やBBDを用いた回路は、上記文献に記載されているご
とく、そのまま信号速度復元回路群38にも使用可能
で、この場合には、クロック発生器41からのクロック
と制御部40からの制御信号によりタイミングを発生す
るタイミング発生器42からのタイミング信号を受け
て、書き込み速度よりも読み出し速度を低速にすること
により実現できる。
【0046】関門交換機20から信号処理部31を経由
して出力された制御または音声信号はコンプレッサ群7
1において振幅特性が圧縮されて、信号速度変換回路群
51に入力され、速度(ピッチ)変換の処理が行われた
のちに、タイム・スロット別に信号を割り当てる信号割
当回路52に印加される。
【0047】この信号割当回路52はバッファ・メモリ
回路であり、信号速度変換回路群51から出力された1
区切り分の高速信号をメモリし、制御部40の指示によ
り与えられるタイミング発生回路42からのタイミング
情報で、バッファ・メモリ内の信号を読み出し、無線送
信回路32へ送出する。この結果、通信信号をチャネル
対応でみた場合には、時系列的にオーバラップなく直列
に並べられており、後述する通話信号または制御信号が
全実装される場合には、あたかも連続信号波のようにな
る。
【0048】以上のような信号が無線送信回路32へ送
られることになる。この圧縮した信号の様子を図5に示
し説明する。
【0049】信号速度変換回路群51の出力信号は信号
割当回路52に入力され、あらかじめ定められた順序
で、タイム・スロットが与えられる。図5の(a)のS
D1,SD2,…,SDnは、速度変換された通信信号
が、それぞれタイム・スロット別に割当てられているこ
とを示している。ここで1つのタイム・スロットの中は
図示のごとく同期信号と通話信号または(および)制御
信号が収容されている。通話信号が実装されていない場
合は、同期信号だけで通話信号の部分は空スロット信号
が加えられ、またはシステムによっては搬送波を含め全
く信号が送出されないものもある。このようにして、図
5の(a)に示すように、無線送信回路32において
は、タイム・スロットSD1〜SDnで1フレームをな
す信号が変調回路に加えられることになる。送信される
べく時系列化された多重信号は、無線送信回路32にお
いて、角度変調されたのちに、アンテナ部より空間へ送
出される。
【0050】電話の発着呼において通話に先行して無線
基地局30と移動無線機100との間で行われる制御信
号の伝送については、電話信号の帯域内または帯域外の
いずれを使用する場合も可能である。図6はこれらの周
波数関係を示す。すなわち、同図(a)において、帯域
外信号が例示されており、低周波側(250Hz)や高
周波側(3850Hz)を使用することができる。この
信号は、たとえば通話中に制御信号を送りたい場合に使
用される。図6の(b)においては、帯域内信号の例を
示しており、発着呼時において使用される。上記の例は
いづれもトーン信号の場合であったが、トーン信号数を
増したり、トーンに変調を加え副搬送波信号とすること
で、多種類の信号を高速で伝送することが可能となる。
【0051】以上はアナログ信号の場合であったが、制
御信号としてディジタル・データ信号を用いた場合に
は、音声信号もディジタル符号化して、両者を時分割多
重化して伝送することも可能であり、この場合の回路構
成を図7に示す。図7は、音声信号をディジタル符号化
回路91でディジタル化し、それとデータ信号とを多重
変換回路92で多重変換し、無線送信回路32に含まれ
た変調回路に印加する場合の一例である。ただし、ディ
ジタル・データ信号については、後述するアナログ信号
多重負荷利得は通常存在しないから、システム設計には
この点の留意が必要である。そして対向する受信機で受
信し復調回路において図7で示したのと逆の操作を行え
ば、音声信号と制御信号とを別々に取り出すことが可能
である。
【0052】一方、移動無線機100から送られてきた
信号は、無線基地局30のアンテナ部で受信され、無線
受信回路35へ入力される。図5(b)は、この上りの
入力信号を模式的に示したものである。すなわち、タイ
ム・スロットSU1,SU2,…,SUnは、移動無線
機100−1,100−2,…,100−nからの無線
基地局30宛の送信信号を示す。また各タイム・スロッ
トSU1,SU2,…,SUnの内容を詳細に示すと、
図5(b)の左下方に示す通り、通話信号または(およ
び)制御信号より成り立っている。ただし、移動無線機
100と無線基地局30との間の距離の小さい場合や信
号速度によっては、同期信号を省略することが可能であ
る。さらに、図5(b)の上り無線信号の無線搬送波の
タイム・スロット内での波形を模式的に示すと、図8
(c)のごとくなる。同様に図5(a)の各移動無線機
100への無線基地局30からの下りの送信波形は図8
(d)に示すようになる。
【0053】さて、無線基地局30へ到来した入力信号
のうち制御信号については、無線受信回路35から直ち
に制御部40へ加えられる。ただし、速度変換率の大き
さによっては、通話信号と同様の処理を行った後に信号
速度復元回路群38の出力から制御部40へ加えること
も可能である。また通話信号については、信号選択回路
39へ印加される。信号選択回路群39には、制御部4
0からの制御信号の指示により、所定のタイミングを発
生するタイミング発生回路42からのタイミング信号が
印加され、各タイム・スロットSU1〜SUnごとに同
期信号,通話信号または制御信号が分離出力される。
【0054】これらの各信号は、信号速度復元回路38
へ入力される。この回路は送信側の移動無線機100に
おける速度変換回路131(図2)の逆変換を行う機能
を有しており、これによって原信号が忠実に再生され関
門交換機20宛に送信されることになる。
【0055】以下、本発明における信号空間を伝送され
る場合の態様を、その所要伝送帯域やこれと隣接した無
線チャネルとの関係を用いて説明する。
【0056】図3に示すように、制御部40からの制御
信号は信号割当回路52の出力と並行して無線送信回路
32へ加えられる。ただし、速度変換率の大きさによっ
ては通話信号と同様の処理を行った後、信号割当回路5
2の出力から無線送信回路32へ加えることも可能であ
る。つぎに移動無線機100においても、図2に示すご
とく無線基地局30の機能のうち通話路を1チャネルと
した場合に必要とされる回路構成となっている。
【0057】原信号たとえば音声信号(0.3kHz〜
3.0kHz)が、コンプレッサ群71を介して信号速
度変換回路群51(図3)を通った場合の出力側の周波
数分布を示すと図9に示すごとくになる。すなわち前述
のように音声信号が15倍に変換されるならば、信号の
周波数分布は図9のごとく、4.5kHz〜45kHz
に拡大されていることになる。ここでは信号の周波数分
布が拡大されているが、波形の形態は単に周波数軸を引
き延ばされた相似変換を受けるだけであり、波形そのも
のは変化がないことに留意する必要がある。
【0058】さて、図9においては、制御信号は音声信
号の下側周波数帯域を用いて同時伝送されている場合を
示している。この信号のうち制御信号(0.2〜4.0
kHz)および通話信号CH1(4.5〜45kHzで
SD1として表わされている)がタイム・スロット、た
とえばSD1に収容されているとする。他のタイム・ス
ロットSD2〜SDnに収容されている音声信号も同様
である。
【0059】すなわち、タイム・スロットSDi(i=
2,3,…,n)には制御信号(0.2〜4.0kH
z)と通信信号CHi(4.5〜45kHz)が収容さ
れている。ただし、各タイム・スロット内の信号は時系
列的に並べられており、一度に複数のタイム・スロット
内の信号が同時に無線送信回路32に加えられることは
ない。
【0060】これらの通話信号が制御信号とともに無線
送信回路32に含まれた角度変調部に加えられると、所
要の伝送帯域として、すくなくとも fC ±45kHz を必要とする。ただし、fC は無線搬送波周波数であ
る。ここでシステムに与えられた無線チャネルが複数個
ある場合には、これらの周波数間隔の制限から信号速度
変換回路群51による信号の高速化はある値に限定され
ることになる。複数個の無線チャネルの周波数間隔をf
rep とし、上述の音声信号の高速化による最高信号速度
をfH とすると両者の間には、つぎの不等式が成立する
必要がある。 frep>2fH 一方、ディジタル信号では、音声は通常64kb/s程
度の速度でディジタル化されているから、アナログ信号
の場合を説明した図9の横軸の目盛りを1桁程度引き上
げて読む必要があるが、上式の関係はこの場合にも成立
する。
【0061】また、移動無線機100より無線基地局3
0へ入来した制御信号は、無線受信回路35へ入力され
るが、その出力の一部は制御部40へ入力され、他は信
号選択回路39を介して信号速度復元回路群38へ送ら
れる。そして後者の制御信号は送信時と全く逆の速度変
換(低速信号への変換)を受けた後、一般の電話網10
に使用されているのと同様の信号速度となり、信号処理
部31を介して関門交換機20へ送られる。
【0062】つぎに、本発明によるシステムの諸動作を
下記の順序により説明し、本発明は実用性の高いことを
理論的に証明する。 (1)発呼および着呼動作 (2)本発明の理論的説明 (a)変調波の数式表現 (b)変調波の側帯波の広がり (c)周波数有効利用率の算定 (3)複合信号の場合のシステム構成
【0063】(1)発呼および着呼動作 図10および図11に示すフローチャートを用いて発呼
動作を説明する。
【0064】移動無線機100の電源をオンした状態に
すると、図2の無線受信回路135では、下り(無線基
地局30→移動無線機100)無線チャネル(チャネル
CH1とする)に含まれている制御信号の補捉を開始す
る。もし、システムに複数の無線チャネルが与えられて
いる場合には、 i) 最大の受信入力電界を示す無線チャネル ii) 無線チャネルに含まれている制御信号により指示
される無線チャネル iii) 無線チャネル内のタイム・スロットのうち空タイ
ム・スロットのあるチャネル など、それぞれシステムに定められている手順にしたが
い無線チャネル(以下チャネルCH1とする)の受信状
態にはいる。これは図5の(a)に示されているタイム
・スロットSDn内の同期信号を捕捉することにより可
能である。制御部140では、シンセサイザ121−1
に無線チャネルCH1の受信を可能とする局発周波数を
発生させるように制御信号を送出し、また、スイッチ1
22−1もシンセサイザ121−1側に倒し固定した状
態にある。
【0065】そこで、電話機部101の電話機をオフ・
フック(発呼開始)すると(S201、図10)、図2
のシンセサイザ121−2は、無線チャネルCH1の送
信を可能とする局発周波数を発生させるような制御信号
を制御部140から受ける。またスイッチ122−2も
シンセサイザ121−2側に倒し、固定した状態にな
る。つぎに無線チャネルCH1を用い電話機部101か
ら出力された発呼用制御信号を送出する。この制御信号
は、図9に示される周波数帯により、これを、たとえば
タイム・スロットSUnを用いて送信される。
【0066】この制御信号の送出はタイム・スロットS
Unだけに限定され、バースト的に送られ他の時間帯に
は信号は送出されないから、他の通信に悪影響を及ぼす
ことはない。ただし、制御信号の速度が比較的低速であ
ったり、あるいは信号の情報量が大きく、1つのタイム
・スロット内に収容不可能な場合には、1フレーム後ま
たは、さらに次のフレームの同一タイム・スロットを使
用して送信される。
【0067】タイム・スロットSUnを捕捉するには、
具体的にはつぎの方法を用いる。無線基地局30から送
信されている制御信号には、図5(a)に示す通り、同
期信号とそれに続く制御信号が含まれており移動無線機
100はこれを受信することにより、フレーム同期が可
能になる。さらにこの制御信号には、現在使用中のタイ
ム・スロット、未使用のタイム・スロット(空タイム・
スロット表示)などの制御情報が含まれている。システ
ムによっては、タイム・スロットSDi(i=1,2,
…,n)が他の通信によって使用されているときには、
同期信号と通話信号しか含まれていない場合もあるが、
このような場合でも未使用のタイム・スロットには通常
同期信号と制御信号が含まれており、この制御信号を受
信することにより、移動無線機100がどのタイム・ス
ロットを使用して発呼信号を送出すべきかを知ることが
できる。
【0068】なお、すべてのタイム・スロットが使用中
の場合には、この無線チャネルでの発呼は不可能であ
り、別の無線チャネルを掃引して探索する必要がある。
また別のシステムでは、どのタイム・スロット内にも空
スロット表示がなされていない場合があり、このとき
は、それに続く音声多重信号SD1,SD2,…,SD
nの有無を次々に検索し、空タイム・スロットを確認す
る必要がある。
【0069】さて本論にもどり無線基地局30から、以
上のいずれかの方法により送られてきた制御情報を受信
した移動無線機100では、自己がどのタイム・スロッ
トで発呼用制御信号を送出すべきか、その送信タイミン
グを含めて判断することができる。
【0070】そこで上り信号用のタイム・スロットSU
nが空スロットと仮定すると、この空タイム・スロット
を使用することにし、発呼用制御信号を送出して無線基
地局30からの応答信号から必要なタイミングを取り出
して、バースト状の制御信号を送出することができる。
【0071】もし、他の移動無線機から同一時刻に発呼
があれば、呼の衝突のため発呼信号は良好に無線基地局
30へ伝送されず、再び最初から動作を開始する必要が
生ずるが、この確率はシステムとしてみた場合には、十
分に小さい値におさえられている。もし呼の衝突をさら
に低下させるには、つぎの方法がとられる。それは移動
無線機100が発呼可能な空タイム・スロットをみつけ
たとして、そのタイム・スロットを全部使用するのでは
なく、ある移動無線機には前半部、ある移動無線機には
後半部のみを使用させる方法である。すなわち発呼信号
として、タイム・スロットの使用部分を何種類かに分
け、これを用いて多数の移動無線機を群別し、その各群
に、それぞれその1つのタイム・スロット内の時間帯を
与える方法である。別の方法は、制御信号の有する周波
数を多種類作成し、この周波数を、多数の移動無線機を
群別してその各群に与える方法である。この方法によれ
ば、周波数の異なる制御信号が同一のタイム・スロット
を用いて同時に送信されても無線基地局30で干渉を生
ずることはない。以上の2つの方法を別々に用いてもよ
いし、併用すれば効果は相乗的に上昇する。
【0072】さて移動無線機100からの発呼用制御信
号が良好に無線基地局30で受信され移動無線機100
のID(識別番号)を検出したとすると(S202)、
制御部40では、現在空いているタイム・スロットを検
索する。移動無線機100に与えるタイム・スロットは
SUnでもよいが、念のために検索を実行する。それは
移動無線機100のほかに、他の移動無線機からの同時
発呼に対応するためや、サービス種類やサービス区分に
適したタイム・スロットを与えるためでもある。
【0073】この結果、たとえばタイム・スロットSD
1が空いているとすると、移動無線機100対し前記無
線チャネルCH1のタイム・スロットSDnを用い下り
制御信号によりタイム・スロット上り(移動無線機10
0→無線基地局30)SU1,およびこれに対応する下
り(無線基地局30→移動無線機100)SD1を使用
するように指示する(S203)。これに応じて移動無
線機100では、指示されたタイム・スロットSD1で
受信可能な状態へ移行するとともに下りのタイム・スロ
ットSD1に対応する上り無線チャネル用のタイム・ス
ロットであるSU1(図5(b)参照)を選択する。こ
のとき移動無線機100の制御部140においては、送
受信断続制御器123を動作させ、スイッチ122−1
および122−2を動作開始させる(S204)。それ
と同時にスロット切替完了報告を上りタイム・スロット
SU1を用いて無線基地局30に送出し(S205)、
ダイヤル・トーンが送られてくるのを待つ(S20
6)。
【0074】この上り無線信号の無線搬送波のタイム・
スロットSU1の状態を示すと、図8(c)のごとくな
る。無線基地局30には、タイム・スロットSU1のほ
かに、他の移動無線機100からの上り信号としてSU
3やSUnが1フレームの中に含まれて送られてきてい
る。スロット切替完了報告を受信した無線基地局30で
は(S207)、関門交換機20宛に移動無線機100
のIDとともに発呼信号を送出する(S208)。これ
に対し関門交換機20では、移動無線機100のIDを
検出し、関門交換機20に含まれたスイッチ群のうちの
必要なスイッチをオンにして(S209)、ダイヤル・
トーンを無線基地局30へ送出する(S210、図1
1)。このダイヤル・トーンは、無線基地局30により
移動無線機100宛に転送され(S211)、移動無線
機100では、通話路が設定されたことを確認する(S
212)。
【0075】この状態に移行したとき移動無線機100
の電話機部101の受話器からダイヤル・トーンが聞こ
えるので、ダイヤル信号の送出を始める。このダイヤル
信号はコンプレッサ171を介して速度変換回路131
により速度変換され、送信部134および送信ミクサ1
33を含む無線送信回路132より、上りのタイム・ス
ロットSU1を用いて送出される(S213)。かくし
て、送信されたダイヤル信号は無線基地局30の無線受
信回路35で受信される。
【0076】この無線基地局30では、すでに移動無線
機100からの発呼信号に応答し、使用すべきタイム・
スロットを与えるとともに、無線基地局30の信号選択
回路群39および信号割当回路群52を動作させて、上
りのタイム・スロットSU1を受信し、下りのタイム・
スロットSD1の信号を送信する状態に移行している。
したがって移動無線機100から送信されてきたダイヤ
ル信号は、信号選択回路群39の信号選択回路39−1
を通った後、信号速度復元回路群38に入力され、エキ
スパンダ群72を介して、原送信信号が復元され、信号
処理部31を介して通話信号22−1として関門交換機
20へ転送され(S214)、電話網10への通話路が
設定される(S215)。
【0077】一方、関門交換機20からの入力信号(当
初制御信号、通話が開始されれば通話信号)は、無線基
地局30においてコンプレッサ群71を介して信号速度
変換回路群51で速度変換を受けた後、信号割当回路群
52の信号割当回路52−1によりタイム・スロットS
D1が与えられている。そして無線送信回路32から下
りの無線チャネルのタイム・スロットSD1を用いて移
動無線機100宛に送信される。この下り無線搬送波の
タイム・スロットSD1の状態を示すと図8(d)のご
とくなる。
【0078】移動無線機100では、無線チャネルCH
1のタイム・スロットSD1において受信待機中であり
無線受信回路135で受信され、その出力は速度復元回
路138に入力される。この回路において送信側の原信
号が復元され、エキスパンダ172を介して電話機部1
01に含まれた受話器に入力される。かくして、移動無
線機100と一般の電話網10の内の一般電話との間で
通話が開始されることになる(S216)。
【0079】終話は移動無線機100の電話機部101
に含まれた電話機をオン・フックすることにより(S2
17)、終話信号と制御部140からのオン・フック信
号とが、コンプレッサ171および速度変換回路131
を介して無線送信回路132より無線基地局30宛に送
出されるとともに(S218)、制御部140では送受
信断続制御器123の動作を停止させ、かつ、スイッチ
122−1および122−2をそれぞれシンセサイザ1
21−1および121−2の出力端に固定する。
【0080】一方、無線基地局30の制御部40では、
移動無線機100からの終話信号を受信すると関門交換
機20宛に終話信号を転送し(S219)、スイッチ群
(図示せず)のスイッチをオフして通話を終了する(S
220)。同時に無線基地局30内の信号選択回路群3
9および信号割当回路群52を開放する。
【0081】以上の説明では、無線基地局30と移動無
線機100との間の制御信号のやりとりはコンプレッサ
群71,信号変換回路群51,エキスパンダ群72,信
号速度復元回路群38等を通さないとして説明したが、
これは説明の便宜上であって、音声信号と同様にコンプ
レッサ群71,信号速度変換回路群51、信号速度復元
回路群38,エキスパンダ群72や信号処理部31を通
しても何ら支障なく通信が実施可能である。
【0082】つぎに移動無線機100への着呼動作を説
明する。移動無線機100は電源オンした状態で待機中
とする。この場合、移動無線機100からの発呼動作で
説明したごとく、システムで定められている手順にした
がった無線チャネルCH1の下り制御信号を受信待機状
態にある。
【0083】一般の電話網10より関門交換機20を経
由して移動無線機100への着呼信号が無線基地局30
へ到来したとする。これらの制御信号は通信信号22と
して音声信号と同様に、コンプレッサ群71,信号速度
変換回路群51を通り、信号割当回路群52を介して制
御部40(図3)へ伝えられる。すると制御部40では
移動無線機100宛の無線チャネルCH1の下りタイム
・スロットのうちの空スロット、たとえばSD1を使用
して移動無線機100のID信号+着呼信号表示信号+
タイム・スロット使用信号(移動無線機100からの送
信には、たとえばSD1に対応するSU1を使用)を送
出する。この信号を受信した移動無線機100では、無
線受信回路135の受信部137より制御部140へ伝
送される。制御部140では、この信号が自己の移動無
線機100への着呼信号であることを確認するので、電
話機部101より呼出音を鳴動させると同時に、指示さ
れたタイム・スロットSD1,SU1で待機するように
送受信断続制御器123を動作させるとともに、スイッ
チ122−1,122−2のオン、オフを開始させる。
かくして通話が可能な状態に移行したことになる。
【0084】(2)本発明の理論的説明
【0085】(a)変調波の数式表現 まず、角度変調もしくは振幅変調による複合変調が行わ
れておらず、単独の角度変調の場合を説明した後、本発
明による複合変調の効果を理論的に説明する。
【0086】図2の電話機部101の出力信号(または
制御信号)であるデータあるいは電話信号(アナログま
たはディジタル形式の信号に対して)は、つぎのように
表現できる。
【0087】 μ(t)=Σai cos(ωit+θi) (1) ここで、Σはi=1からmまでを合計することを意味し
ている。また、帯域外に存在する制御信号は、 μc(t)=Σai cos(ωit+θi) (2) ここで、Σはi=m+1からnまでの合計を意味してお
り、ai は振幅の大きさ、ωiは信号の角周波数θiはt
=0のときの位相を表わす。m,nは正の整数を表わ
す。
【0088】つぎに、周波数変調の場合を説明するが、
位相変調においても、また、振幅変調においても本発明
は同様に適用される。式(1)または式(1)および式
(2 ) I=I0 sin∫(ω+μ(t) )dt =I0 sin(ωt+s(t) ) (3) または、 I=I0 sin∫(ω+μ(t) +μc(t) )dt =I0 sin(ωt+s(t) +sc(t) ) (4) となる。
【0089】ただし、 s(t)=Σmi sin(ωit+θi) ここでΣはi=1からmまでの合計を表わし、 sc (t)=Σmi sin(ωit+θi) ここでΣはi=m+1からnまでの合計を表わし、mi
=ai /ωi(i=1,2,3,…,n)であり、式
(4)で示されるs(t)+sc(t) は一般的な形の伝送信
号を表わすことになる。
【0090】さて、式(3)または式(4)を用いる
と、移動無線機100のアンテナから送出される無線信
号は下式で示される。 I=(I01/n){1+2Σφ-1 sin φ cosmpt}sin θ1 (5) ここで、 φ=mπ/n, θ1 =Ω1t+s1(t)+sc1(t) であり、nは1フレーム内のスロット(等時間間隔とす
る)数、Ω1は搬送波角周波数、pは切替角周波数、m
は正の奇数とし、Σはm=1から∞までの合計を表わし
ている。
【0091】式(5)は同一無線チャネルを使用する移
動無線機100からの送信信号が1フレーム内のスロッ
トn個のうちの1個の場合であったが、全スロットが信
号で実装されている状態、すなわちn個の移動無線機1
00が同一無線チャネルを用いて通信中とした場合に無
線チャネルに含まれている信号の数式による表示は以下
のごとくになる。
【0092】 I=I1+I2+I3+…+In (6) であり、 I1=(I01/n){1+2Σφ-1 sin φ cosmpt }sin θ1 2=(I02/n){1+2Σφ-1 sin φ cosmpt2}sin θ2 3=(I03/n){1+2Σφ-1 sin φ cosmpt3}sin θ3 …… In=(I0n/n){1+2Σφ-1 sin φ cosmptn}sin θn ただし、Σはm=1から∞までの合計を表わしている。
【0093】さらに、 t2=t−2π/(np) t3=t−4π/(np) …… tn=t−2(n−1)π/(np) であり、 θ1=Ω1t+s1(t)+sc1(t) θ2=Ω2t+s2(t)+sc2(t) θ3=Ω3t+s3(t)+sc3(t) …… θn=Ωnt+sn(t)+scn(t) であり、pは切替角周波数、mは正の奇数とし、n個の
入力波に対する切替時間は等間隔とした。
【0094】以下、後述する隣接チャネル干渉などの影
響を調べる上で必要となるので、式(6)の変形を行
う。式(6)の右辺は下式のように展開される。
【0095】 I=(I01/n)C1+(I02/n)C2+……+(I0n/n)Cn (7) ここで、 C1= sinθ10+b11 sinφ1+b13 sinφ3+b15 sinφ5+…… C2= sinθ20+b21 sinφ1+b23 sinφ3+b25 sinφ5+…… …… Cn= sinθn0+bn1 sinφ1+bn3 sinφ3+bn5 sinφ5+…… である。
【0096】また、 b11=φ1 -1( sinθ11p + sinθ11n ) b13=φ3 -1( sinθ13p + sinθ13n ) b15=φ5 -1( sinθ15p + sinθ15n ) …… b21=φ1 -1( sinθ21p+ sinθ21n ) b23=φ3 -1( sinθ23p+ sinθ23n ) b25=φ5 -1( sinθ25p+ sinθ25n ) …… …… bn1=φ1 -1( sinθn1p+ sinθn1n ) bn3=φ3 -1( sinθn3p+ sinθn3n ) bn5=φ5 -1( sinθn5p+ sinθn5n ) …… である。
【0097】また、 φ1 =π/n,φ3 =3π/n,φ5 =5π/n,…… である。
【0098】また、 θ10=Ω1t+s1(t)+sc1(t) θ20=Ω2t+s2(t)+sc2(t) …… θn0=Ωnt+sn(t)+scn(t) である。
【0099】また、 θ11p=(Ω1+p)t+s1(t)+sc1(t) θ11n=(Ω1−p)t+s1(t)+sc1(t) θ13p=(Ω1+3p)t+s1(t)+sc1(t)−(6π/n)(n−1) θ13n=(Ω1−3p)t+s1(t)+sc1(t)+(6π/n)(n−1) θ15p=(Ω1+5p)t+s1(t)+sc1(t)−(10π/n)(n−1) θ15n=(Ω1−5p)t+s1(t)+sc1(t)+(10π/n)(n−1) …… θ21p=(Ω2+p)t+s2(t)+sc2(t) θ21n=(Ω2−p)t+s2(t)+sc2(t) θ23p=(Ω2+3p)t+s2(t)+sc2(t)−(6π/n)(n−1) θ23n=(Ω2−3p)t+s2(t)+sc2(t)+(6π/n)(n−1) θ25p=(Ω2+5p)t+s2(t)+sc2(t)−(10π/n)(n−1) θ25n=(Ω2−5p)t+s2(t)+sc2(t)+(10π/n)(n−1) …… θn1p=(Ωn+p)t+sn(t)+scn(t)−(2π/n)(n−1) θn1n=(Ωn−p)t+sn(t)+scn(t)+(2π/n)(n−1) θn3p=(Ωn+3p)t+sn(t)+scn(t)−(6π/n)(n−1) θn3n=(Ωn−3p)t+sn(t)+scn(t)+(6π/n)(n−1) θn5p=(Ωn+5p)t+sn(t)+scn(t)−(10π/n)(n−1) θn5n=(Ωn−5p)t+sn(t)+scn(t)+(10π/n)(n−1) …… である。
【0100】ここで式(7)をみると多くの搬送波を合
成したものとなっていることがわかる。以上は図1のn
個の移動無線機100から送信される無線信号であった
が、無線基地局30から各移動無線機100へ送信され
る信号を説明するとこれも同様に求められ、それは式
(6)において、搬送波角周波数を Ω1 =Ω2 ……=Ωn (8) とおけばよいことがわかる。
【0101】無線基地局30と対向して通信している移
動無線機100は、式(6)の中で自身に必要な信号だ
けを図2に示すタイミング発生器142や送受信断続制
御器123を用いて選択受信することになる。いま、こ
れを移動無線機100−1に対しては、図5に示すタイ
ム・スロットSD1とすると、式(6)のうちの右辺第
1項、すなわちI1 に示される信号となる。式(5)は
図2の受信部137に含まれている振幅制御器を通過す
ると、下式に示すようにな形となる。 I=A sin(Ω1t+s1(t)+sc1(t)) (9) ただし、Aは振幅で周波数や時間に関係しない。式
(9)が受信部137に含まれる周波数弁別器を通過す
ると、復調出力として、 e(t)=μ(t)+μc(t) を得る。そして、この出力を図2の速度復元回路131
を通せば、原信号が再生されるわけである。
【0102】以下システム構築上問題となる無線変調波
の側帯波の広がりについて定量的な評価を行い本発明に
よるシステムが実用上何ら支障なく運用されることを説
明する。
【0103】(b)変調波の側帯波の広がり 式(7)は、かなり複雑な数式を呈しているが、式の内
容を観察すると次のことがわかる。
【0104】(i )もとの搬送波をTCM信号で変調す
るときのTCM信号を構成する各時間片信号の切替角周
波数pにより、多数の副搬送波(搬送波角周波数Ωを中
心に±p,±3p,±5p,…)が存在する。ただし、
この影響は移動無線機100から無線基地局30あてに
送信される場合のように1つのタイム・スロットだけを
使用して送信する場合に顕著に現われ、無線基地局30
が送信する場合、使用するタイム・スロット数が増すと
次第にこの影響は減少し、すべてのタイム・スロットを
使用して送信する場合には全く現われなくなる。
【0105】(ii)もとの搬送波および、多数の副搬送
波(搬送波角周波数Ωを中心に±p,±3p,±5p,
…)のそれぞれをTCM化された周波数変調するときに
発生する多数の側帯波信号が存在する。
【0106】したがって、式(7)で示される無線信号
の有する信号の帯域幅は側帯波が大きく広がるので非常
に大きくなる。そしてこのまま空間に送出したのでは隣
接チャネルなどへの電波干渉を引き起こす可能性を生じ
る。そこで一つの対策は、変調波の入力側に帯域通過濾
波器を挿入することにより側帯波の広がるのを一定の広
がりに制限した後、変調器に加える方法がある。他の対
策は変調波の出力側に帯域通過濾波器を挿入することに
より側帯波の広がるのを一定の広がりに制限する方法も
実用されている。これらはTCM信号の場合のみならず
無線システム一般に使用されており、変調信号はその
後、定められた搬送波周波数に変換したり(図示せ
ず)、出力を増大したり(図示せず)した後、この信号
は対向して通信する移動無線機100へ向けて空間に送
出される。しかしながら、帯域通過濾波器の有する特性
があまり厳しく側帯波の広がるのを制限すると歪雑音が
発生する。そこで両者のトレードオフが必要となるが、
実用化されたFDM(電話信号を周波数分割し多重化し
た信号)を用いるマイクロ波アナログ無線中継方式で
は、つぎのような帯域幅を有する帯域通過濾波器が用い
られている。すなわち、FDM電話信号(ベースバンド
信号)の最高周波数をFh とすると帯域通過濾波器の通
過帯域幅は搬送波角周波数Ωを中心に±(1.3〜1.5)F
h 程度である。
【0107】一方、TCM化された電話信号の場合、歪
雑音の発生が少なく、かつ隣接チャネルなどへの電波干
渉を引き起こす可能性を少なくする帯域通過濾波器の通
過帯域幅に関しては、公知の文献はないが、 a) TCM化された電話信号の場合、FDM信号と同
様、ベースバンド信号が大きく広帯域化されている。 b) a)に加え電話信号1チャネル分が広帯域化され
ているだけなので、FDM信号に比べ狭帯域化しても歪
雑音の発生は少ない。 などにより、大きな歪雑音の発生しない実用的な無線信
号の制限帯域幅はTCM化された電話信号の最低および
最高周波数をそれぞれ、ωL ,ωH として、搬送角周波
数Ωを中心に±( 1.1 〜1.5)ωH 程度(ここでは計算
の便宜上1.5 ωHとするが実用的な値は、1.2〜1.33が適
切)と想定される。したがって、TCM信号を構成する
各時間片信号の切替角周波数pの存在も考慮して、総合
的に帯域通過濾波器の通過帯域幅は、 1.5 (ωm +p)×2 (10) で表現される。
【0108】図12(a)には、式(5)で示される無
線信号のスペクトルが示されている。この信号を、さら
に同一のTCM化された図12(b)のスペクトルを有
する電話信号(最低周波数ωL ,最高周波数ωH )によ
り変調の深さをk(0<k≦1)として振幅変調した場
合の側帯波の広がりについて説明する。なお、図12は
模式的に図示されており、信号波の有するエネルギーを
電力で表わし、かつ、変調波の側帯波特性は平坦であ
り、そのエネルギーは角周波数が0ないしωH にわたり
一定であるとした。図12(a)には周波数変調波の第
1側帯波aおよびbのみ示した。
【0109】この場合、式(5)はつぎのように表現さ
れる。 I=(I01/n)H(t){1+2Σφm -1 sinφm cos mpt}sinθ1 (11) ここで、 H(t) =1+k(μ(t)+μc(t)) φm =mπ/n であり、μ(t)は電話信号、μc(t)はその制御信号であ
る。
【0110】式(11)は大変複雑な表現をしている
が、つぎのように考えると理解され易くなる。すなわ
ち、式(11)は式(5)を展開した式(7)の右辺の
それぞれに、たとえば、下式 a1=(I01/n)[ sin{(Ω1+p)t+s1(t)+sc1(t) } が振幅変調されることになるから、複合変調された無線
信号の有する側帯波の広がりは式(7)の広がりに加
え、さらに大きくなるように見える。しかしながら、実
際には側帯波の広がりは大きくならず単一変調された無
線信号の有する側帯波の広がりとほぼ同一である。
【0111】以下、これを理論的に説明する。まず、若
干の近似をともなうが式(11)の右辺を展開したと
し、下式のように表されたとする。 I=(1+a+b)(c+d)sin Ω1 t (12) ただし、 a:振幅変調波のうち上側帯波 b:振幅変調波のうち下側帯波 c:周波数変調波のうち上側帯波 d:周波数変調波のうち下側帯波 sin Ω1 t: 無線搬送波 さて、式(12)の右辺を展開すると、 I=(c+d)sin Ω1 t+(a+b)(c+d)sin Ω1 t (13) 式(13)の右辺第1項は周波数変調波そのものを表し
ており、この項だけからは側帯波の広がりは生じていな
いことがわかる。つぎに、式(13)の右辺第2項はさ
らに展開すると、 r=ac+ad+bc+bd (14) ただし、式(14)では無線搬送波の項は省略した。
【0112】式(14)右辺の各項の角周波数分布を調
べる。これらは図12(a),(b)から明らかなよう
に2つの側帯波の積であるから、その分布は統計学でい
う「畳み込み」(Convolution )と同様な結果を得るこ
とになる。
【0113】図13において、各種の側帯波a,b,
c,dが(a−1)〜(d−1),(a−2)〜(d−
2)に、その側帯波の積ac,ad,bc,bdが(a
−3)〜(d−3)に示されている。ここでは、振幅変
調波の側帯波も−ωH 〜ωH の間で平坦に存在するもの
とした。図13から側帯波の積ac,ad,bc,bd
の各信号成分はつぎのようになっていることがわかる。 ac:搬送波角周波数Ω1 の上部0(=Ω1 )〜2ωH
に主要な信号成分がある(a−3)。 ad:搬送波角周波数Ω1 を挟んだ下部−ωH 、上部ω
H に主要な信号成分がある(b−3)。 bc:搬送波角周波数Ω1 を挟んだ下部−ωH 、上部ω
H に主要な信号成分がある(c−3)。 bd:搬送波角周波数Ω1 の下部0(=Ω1 )〜2ωH
に主要な信号成分がある(d−3)。 以上の結果、式(12)右辺の複合変調波の分布は、図
14に示されるごとくなる。ここで、実線は図13に示
した各種の側帯波およびそれらの積を示し、破線は搬送
波角周波数Ω1 を中心にして存在する複合変調波の側帯
波の分布を示している。
【0114】図14の信号成分を−2ωH 〜ωH 、−ω
H 〜ωH およびωH 〜2ωH に分け、a) −ωH 〜ω
H に存在する信号成分は、 搬送波の電力 50% 側帯波の電力 42% b) −ωH 〜ωH 以外に存在する信号成分は、a)の
残りであるから8%となる。
【0115】この結果より、単一変調波の場合の第1次
側帯波の上限(ωH )を帯域通過濾波器の遮断周波数と
しても、複合変調波の92%の電力は含まれていること
が明らかとなった。
【0116】つぎに、帯域通過濾波器の遮断周波数を大
きくして上述の1.5倍、1.5 ωH まで伝送可能としたと
きの1.5 (−ωH 〜ωH )内に存在する信号成分を求め
ると、結果は98%を得る。したがって、それ以外に存
在する信号成分は2%となり、この結果、ほとんどの信
号成分が1.5 (−ωH 〜ωH )内に存在することが明ら
かになった。
【0117】以上の計算は変調波の側帯波特性は平坦と
仮定した場合であった。しかしながら、人の会話音声ス
ペクトルは公知のごとく、低い周波数帯に集中してい
る。
【0118】図15には人の会話音声スペクトルの一例
が示されている。ここで、実線は女性の声、破線は男性
の声、一点鎖線はその平均の周波数分布を示しており、
1Hzあたりの長時間実効値(dB)は、周波数(H
z)の低い部分に集中していることがわかる。したがっ
て、電話信号の周波数特性も図15の低域0.3kHz以
下、高域3kHz以上を遮断したときの周波数特性を呈
することとなる。それゆえ、電話信号スペクトルも低い
周波数帯に集中しており、高い周波数3kHz近傍では
0.3 kHz近傍に比べ約25dbも低下していることが
わかる。このことは電話信号をTCM化した信号でも同
じである。図15に示す側帯波特性を用いて以上の計算
と同様な計算を行うとつぎの結果を得る。 c) 伝送帯域 1.5(−ωH 〜ωH )内に存在する信号
成分を求めると、結果は99.9 %以上を得る。 d) 伝送帯域1.5 (−ωH 〜ωH )以外に存在する信
号成分はc)の残りであり 0.1%となる。
【0119】また、伝送帯域1.33(−ωH 〜ωH)内と
しても99%以上を得る。すなわち、複合変調波の所要
伝送帯域幅として、 Bfm-am=1.33ωH (15) とすれば十分であることが示された。
【0120】この結果はまた、帯域通過濾波器を挿入す
る必要がないことを意味している。あるいは、隣接チャ
ネル干渉を避けるため、さらに狭い帯域特性を有する帯
域通過濾波器を挿入しても伝送特性にさほど悪影響のな
いことを示している。
【0121】以上の結果は、無線基地局30よりTCM
電話信号を送出する場合であった。移動無線機100か
らTCM電話信号を送出する場合には、変調信号がさら
に搬送波近傍に集中することを説明する。この場合、式
(7)の右辺の、たとえば、第1項の( I01 /n)C
1 に示される信号だけが無線基地局30に向けて送信さ
れることになる。式(7)の右辺第1項を見れば明らか
なように、TCM化された電話信号は周波数軸上にひろ
く広がっていることがわかる。すなわち、TCM信号を
構成する時間片信号の切替角周波数pにより等価的に多
数の副搬送波(搬送波角周波数Ω1 を中心に±p,±3
p,±5p,……)が存在することとなり、これら多数
の副搬送波により、TCM化された電話信号は周波数軸
上にひろく広がることになる。たとえば、pが50Hz
(=2π×50)とすると、第1副搬送波は搬送角周波
数Ω1 の両隣±2π×50に主搬送波の1/3の振幅を
有し、以下、±3p,±5p,……に主搬送波の1/
5,1/7,……の振幅を有し、±3kHz近傍では1
/120 の振幅を有することとなる。しかしながら、実際
の無線回路では、TCM電話信号により搬送波を変調す
るときは、事前に帯域通過濾波器を通して高調波成分を
取り除き、基本波成分を増幅する。そのため、変調信号
の有するエネルギーは±3kHz近傍では極めて少なく
なり、搬送波近傍に集中することになる。
【0122】(c)周波数有効利用率の算定 つぎに、本発明のような複合変調を取らず、前述した単
一変調をした場合の側帯波の広がりについて説明し、両
者を比較する。
【0123】搬送波をTCM化された2つの電話信号で
周波数変調する場合を説明する。TCM化された複合信
号の有する信号の最高周波数は、1.33(ωH +p)であ
る。したがって、変調波の所要帯域幅として、 B2fm=1.33(2ωH+p) (16)
【0124】式(15)と式(16)との比較を行う。
pはωH に比べ小さいから無視するとして、明らかに式
(15)の方が式(16)より小さく、約半分ぐらいの
大きさである。すなわち、周波数有効利用率は本発明の
方が従来方式より約2倍大きいことになる。
【0125】以上より、一般に本発明の方が従来方式よ
り周波数有効利用率は高いことが証明された。つぎに、
また、信号の圧縮比を高めずにTCM化すると、タイム
・スロット長を長くしてしまい伝送可能な情報量が減少
してしまうから、このままでは比較できない。そこで、
複合変調を行う方の情報量を減少させると、結局、式
(15)と式(16)を比較するのと全く同様になって
しまう。したがって、この場合も本発明の方が従来方式
より周波数有効利用率は高いことが証明されたことにな
る。
【0126】以上に説明した複合変調は、周波数変調と
振幅変調との組み合わせであった。複合変調には、周波
数変調と周波数変調、あるいは、振幅変調と振幅変調と
の組み合わせも可能である。ただし、この場合は、信号
の有する周波数帯域は互いに重複しないように留意する
必要がある。
【0127】(3)複合信号の場合のシステム構成 つぎに電話信号により搬送波を振幅および周波数変調を
した複合変調信号を使用する場合のシステム構成および
その動作について説明する。
【0128】図16ないし図18は、本発明の一実施例
を説明するための移動無線機100(図2)と無線基地
局30(図3)に含まれた受信部137(図16
(a))、無線受信回路35(図16(b))、無線送
信回路32(図17)および無線送信回路32B(図1
8)の細部の構成を示している。
【0129】図16(a)には、移動無線機100の受
信部137の細部の回路構成が示されている。アンテナ
部に受けた無線複合変調信号は受信ミクサ136を介し
て受信部137に印加されそこで2分されて、一部はタ
イミング発生器142からのタイミング信号を受けて動
作する振幅変調信号受信部161へ、また他の一部は同
じくタイミング発生器142からのタイミング信号を受
けて動作する周波変調信号受信部162へ入力される。
その後、これらの出力信号は混合回路163に入力され
る。混合回路163は入力された信号の品質(SN比)
を測定し、良好な信号のみを選択するか、もしくはSN
比に応じて両者の信号を混合するかなどの機能を有して
いる。混合回路163の出力は2分され、一部は速度復
元回路138に、他の一部はクロック再生器141へ入
力される(図2参照)。
【0130】図16(b)には無線基地局30の無線受
信回路35の細部構成が示されており、無線基地局30
のアンテナ部で受信した信号は受信ミクサ61を通過
後、2分され一部は振幅変調信号受信部62、他の一部
は周波数変調信号受信部63へ入力される。その後、こ
れらの出力信号は混合回路64に入力される。混合回路
64は入力された信号の品質(SN比)を測定し、良好
な信号のみを選択するか、もしくはSN比に応じて両者
の信号を混合するなどの機能を有している。混合回路6
4の出力は2分され、一部は信号選択回路群39に他の
一部は制御部40へ入力される(図3参照)。
【0131】図17は無線送信回路32の内部構成を示
しており、左方に搬送周波数源37があり、ここからの
搬送波は周波数変調器36に入力される。一方、制御部
40の制御を受けて動作する周波数変調器36には信号
割当回路群52からの信号が入力されており、搬送波は
周波数変調波となる。つぎに、この周波数変調波は制御
部40の制御を受けて動作する振幅変調器34に入力さ
れる。ここで、信号割当回路群52からの信号が入力さ
れており、周波数変調波は振幅変調される。かくして周
波数−振幅の複合変調がなされたことになる。そして、
この無線複合変調波は送信ミクサ33に入力される。そ
の後、電力増幅器(図示せず)により増幅された後、ア
ンテナ部より多数の移動無線機100宛に送信される。
【0132】図18は無線送信回路32の内部構成の他
の実施例32Bを示しており、左方に2つの搬送周波数
源37−1,37−2があり、それぞれ角周波数Ωa ,
Ωb の搬送波を出力している。この搬送周波数源37−
1からの搬送波は制御部40の制御を受けて動作する周
波数変調器36に入力され、信号割当回路群52からの
信号により周波数変調される。一方、搬送周波数源37
−2からの搬送波は制御部40の制御を受けて動作する
振幅変調器34に入力され、信号割当回路群52からの
信号により振幅変調される。以上2つの変調器出力は送
信ミクサ33に入力され、ここで出力周波数が、 Ω1=Ωa + Ωb に変換されると同時に、周波数変調とともに振幅変調を
受けた複合変調波が出力される。
【0133】上記の説明は無線基地局30で行われる複
合変調に関してであったが、同様に移動無線機100の
無線送信回路132においても電話信号の複合変調が行
われ、無線基地局30へ送信されることになる。
【0134】以上説明した送信ダイバーシティにおいて
は、複合変調を行うに当たってTCM化された電話信号
の位相に関しては考慮しなかった。しかしながら、無線
信号が空間を伝搬するときに受ける信号劣化の影響が、
システム・パラメータによっては同等になる場合があ
る。この場合には振幅変調の変調信号と角度変調の変調
信号のどちらか一方を10〜100msec 程度遅延回路
を用いて遅延させることにより時間ダイバーシティ効果
(5〜10dB程度)を期待することが可能となる。
【0135】さらに以上説明した送信ダイバーシティに
おいて、送信アンテナに加える複合変調波の有する変調
側帯波特性が、システム・パラメータによっては単一変
調波の有する側帯波特性より広がる場合がある。この場
合には、複合変調波を得た後、帯域通過濾波器により、
一つの搬送波に同一変調信号で振幅変調もしくは、角度
変調の一方を施して得た場合と等価な変調側帯波特性を
有する程度に側帯波特性を削減した後送出することによ
り、隣接無線チャネルへの電波妨害の増加を無視可能と
することができる。
【0136】さらに、すでに説明したシラビック・コン
パンダを送信側の変調器の前段の適切な部分に挿入した
から、送信される信号が多重負荷利得を有している場合
はこの値を増大することが可能となり、この値を無線送
信電力の低減に用いると送信電力を大幅に低減すること
が可能になる。
【0137】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
による変調方式では同一の搬送波をTCM化した電話信
号で角度変調すると同時にTCM化された同一の電話信
号により振幅変調するという複合変調を用いることによ
り、周波数有効利用を計りつつ、同時にダイバーシティ
効果を得ることが可能となる。これと同時に信号が有す
る多重負荷利得をシラビック・コンパンダを用いて増大
することが可能となり、この値を無線送信電力の低減に
用いて送信電力を大幅に低減することが可能になった。
【0138】また、信号の種類によっては、変調信号の
側帯波の広がりが単独変調時に比べて広がる可能性のあ
る場合、変調信号の出力側に帯域通過濾波器を設け、こ
れにより側帯波の広がりを実質的に単一信号により角度
変調、もしくは振幅変調した場合と同一の側帯波の広が
り程度に押えることができ、隣接無線チャネルへの干渉
を未然に防ぎ、かつ周波数有効利用が可能になる。した
がって、本発明の効果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシステムの概念を示す概念構成図であ
る。
【図2】本発明の原理を説明するための移動無線機の一
実施例の回路構成図である。
【図3】本発明の原理を説明するための無線基地局の一
実施例の回路構成図である。
【図4】コンパンダの入出力特性を示す特性図である。
【図5】図1ないし図3のシステムに使用されるタイム
・スロットを説明するためのタイム・スロット構造図で
ある。
【図6】通話信号および制御信号のスペクトルを示すス
ペクトル図である。
【図7】音声信号とデータ信号を多重化する回路構成図
である。
【図8】タイム・スロットの無線信号波形を示す波形図
である。
【図9】時間圧縮された通話信号および制御信号のスペ
クトルを示すスペクトル図である。
【図10】図1ないし図3のシステムの発呼動作の流れ
を示すフロー・チャートである。
【図11】図10とともに図1ないし図3のシステムの
発呼動作の流れを示すフロー・チャートである。
【図12】無線信号の側帯波の広がりを示すスペクトル
図である。
【図13】無線信号における各種の信号成分とそれらの
側帯波の積を示すスペクトル図である。
【図14】無線信号における複合変調波の分布を示すス
ペクトル図である。
【図15】人の会話音声のスペクトルを示すスペクトル
図である。
【図16】図2に示した移動無線機の構成要素である受
信部および図3に示した無線基地局の構成要素である無
線受信回路の詳細な回路構成図である。
【図17】図3に示した無線基地局の構成要素である無
線送信回路の詳細な回路構成図である。
【図18】図3に示した無線基地局の構成要素である無
線送信回路の他の実施例の詳細な回路構成図である。
【符号の説明】
10 電話網 20 関門交換機 22−1〜22−n 通信信号 30 無線基地局 31 信号処理部 32 無線送信回路 33 送信ミクサ 34 振幅変調器 35 無線受信回路 36 周波数変調器 37 搬送周波数源 38 信号速度復元回路群 38−1〜38−n 信号速度復元回路 39 信号選択回路群 39−1〜39−n 信号選択回路群 40 制御部 41 クロツク発生器 42 タイミング発生回路 51 信号速度変換回路群 51−1〜51−n 信号速度変換回路 52 信号割当回路群 52−1〜52−n 信号割当回路 61 受信ミクサ 62 振幅変調信号受信部 63 周波数変調信号受信部 64 混合回路 91 ディジタル符号化回路 92 多重変換回路 100,100−1〜100−n 移動無線機 101 電話機部 120 基準水晶発振器 121−1,121−2 シンセサイザ 122−1,122−2 スイッチ 123 送受信断続制御器 131 速度変換回路 132 無線送信回路 133 送信ミクサ 134 送信部 135 無線受信回路 136 受信ミクサ 137 受信部 138 速度復元回路 141 クロック再生器 142 タイミング発生器 161 振幅変調信号受信部 162 周波数変調信号受信部 163 混合回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のゾーンをそれぞれカバーしてサー
    ビス・エリアを構成する各無線基地手段(30)と、前
    記複数のゾーンを横切って移動し、前記無線基地手段と
    交信するためにフレーム構成のタイム・スロットに時間
    的に圧縮した区切られた信号をのせた無線チャネルを用
    いた各移動無線手段(100)との間の通信を交換する
    ための関門交換手段(20)とを用いる移動体通信の時
    間分割通信方法において、 時間的に圧縮し区切られた通信信号をシラビック・コン
    パンダにより振幅特性を調整し、この振幅特性を調整さ
    れた信号を用いることにより得られる実質的な多重負荷
    利得にもとづいて変調レベルを決定して、前記振幅特性
    を調整された信号により1つの搬送波を角度変調および
    振幅変調する移動体通信の時間分割通信方法。
  2. 【請求項2】 前記角度変調および振幅変調をする場合
    に使用する前記振幅特性を調整された信号を2分して2
    つの信号を得て、前記2つの信号のうちの一方を遅延せ
    しめて時間差を設け、この時間差を設けられた2つの信
    号により前記角度変調および振幅変調をして送信をする
    請求項2の移動体通信の時間分割通信方法。
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