JPH054220A - プレキヤストコンクリート部材の貫通穴の形成方法 - Google Patents

プレキヤストコンクリート部材の貫通穴の形成方法

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JPH054220A
JPH054220A JP15478191A JP15478191A JPH054220A JP H054220 A JPH054220 A JP H054220A JP 15478191 A JP15478191 A JP 15478191A JP 15478191 A JP15478191 A JP 15478191A JP H054220 A JPH054220 A JP H054220A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】所定の形状に硬化させたプレキャストコンクリ
ート部材に、予め貫通穴を容易に形成することができ、
しかもコンクリート部材の耐力が低減しない貫通穴の形
成方法を提供する。 【構成】貫通穴形成用型枠部材1の外周に網状物2を巻
付けてなる貫通穴形成用打込型枠3を貫通穴Eの形成位
置にセットし、その周囲の打設コンクリートDが十分な
強度を有するまで硬化した後に該型枠部材1だけを抜去
する。 【効果】貫通穴形成用型枠部材と打設コンクリートとの
付着面積が小さいので両者の付着力も小さく、該型枠部
材だけを容易に抜去することができる。また貫通穴の内
周面は網状物とコンクリートとで構成される粗面となる
ため、該貫通穴内に充填されるグラウトモルタルとプレ
キャストコンクリート部材との一体性が向上して十分な
耐力が発揮される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、所定の形状に硬化させ
たコンクリート部材に予め貫通穴を形成するプレキャス
トコンクリート部材の貫通穴の形成方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】例えば、コンクリート柱の構成部材をプ
レキャストにより製作する場合は、そのプレキャストコ
ンクリート部材に主筋を貫通するための貫通穴(シース
穴)を予め形成しておかなければならない。このシース
穴の形成方法としては従来から種々あるが、その代表的
なものは図4に示すようにシース穴形成部に鋼製薄肉シ
ース管(コルゲート管)を用いるものである。この形成
方法では例えば、先ず図4aのように貫通穴を形成すべ
き間隔にコルゲート管Aをセットしてこれにフープ筋等
の必要な配筋Bを行い、同図bのように外側型枠C内に
セットされたこれらのコルゲート管Aの周囲に振動締固
めを行いながらコンクリートDを打設し、打設コンクリ
ートDが必要な強度を発現したら同図cのように外側型
枠だけを取り外すものである。この形成方法ではシース
穴Eの周囲にはコルゲート管Aが残存したままとなって
いる。
【0003】また、特殊な形成方法として図5に示すよ
うにリング状断面のプレキャストコンクリート部材を遠
心成形法により形成し、遠心成形直後に、シース穴E形
成部にセットされている鋼製パイプ等の貫通穴形成用打
込型枠Fを抜去してその抜き跡にシース穴Eを形成する
ものもある。この形成方法ではシース穴E内に型枠が残
存せず、シース穴E自体はコンクリートDにより形成さ
れる。
【0004】なお、このようにして形成されたシース穴
内に主筋を貫通した後は、該主筋とシース穴との間の隙
間にグラウトモルタルを充填して該隙間を閉塞し、両者
を固定する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
プレキャストコンクリート部材の貫通穴の形成方法のう
ち前者の場合は、打設コンクリートのブリージング、沈
降及び乾燥収縮により、完全に硬化した打設コンクリー
ト(以下プレキャストコンクリートと記す)とコルゲー
ト管との界面に剥離が生じるため、プレキャストコンク
リートとコルゲート管との一体性が損なわれる。加え
て、この方法により製作されたプレキャストコンクリー
ト部材では鋼製管からなるコルゲート管とプレキャスト
コンクリートとの付着性が極めて低いため、コンクリー
ト柱に曲げ応力が働いた場合、主筋から前記グラウトモ
ルタルに伝達された剪断力が、コルゲート管の外周のプ
レキャストコンクリートに全体的に伝達されにくく、局
部的な応力集中が生じて主筋鉄筋に沿って割裂破壊が生
じ易い。従って、構造上早期に耐力低下を起こし、柱部
材として所定の耐力が得られないという問題がある。
【0006】一方、前記従来のプレキャストコンクリー
ト部材の貫通穴の形成方法のうち後者の場合は、貫通穴
形成用打込型枠の鋼製パイプを抜去するため、上記のよ
うな諸問題は発生しない。しかし、遠心成形法という特
殊な方法でプレキャストコンクリート部材を製作するこ
とが必要であり、そのための特殊な設備が必要となり一
般性に欠け、またコスト高になるという問題もある。
【0007】そこで、従来の振動締固め法によりコンク
リートの打設を行い、然る後、前記コルゲート管を打込
型枠として抜去することが考えられる。しかし、この方
法ではコルゲート管を抜去するときの打設コンクリート
の強度管理が困難であり、抜去するタイミングが早過ぎ
て打設コンクリートの強度が低過ぎる場合はコルゲート
管の抜去に伴って、コンクリートの脱落が生じてシース
穴を形成することができない。また、抜去するタイミン
グが遅過ぎてコルゲート管と打設コンクリートとの付着
力が高くなり過ぎると、コルゲート管を抜去することが
困難になるという欠点がある。
【0008】本発明はこれらの諸問題を解決すべく開発
されたものであり、貫通穴形成用打込型枠を抜去するこ
とにより前者のような問題を一掃し、さらに該打込型枠
を抜去し易く、しかもプレキャストコンクリート部材そ
のものの製法を限定しない貫通穴の形成方法を提供する
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明のプレキャ
ストコンクリート部材の貫通穴の形成方法は、所定の形
状に硬化させたコンクリート部材に予め貫通穴を形成す
るプレキャストコンクリート部材の貫通穴の形成方法に
おいて、形成される貫通穴の断面内形に対応する断面外
形を有する貫通穴形成用型枠部材の外周に網状物を巻付
けて貫通穴形成用打込型枠を形成し、該打込型枠を貫通
穴を形成すべき所定の位置にセットした後、その周囲に
コンクリートを打設し、該打設コンクリートが型崩れし
ない十分な強度を有するまで硬化した後に、該打設コン
クリート内に前記網状物を残存させて前記貫通穴形成用
型枠部材だけを抜去することを特徴とするものである。
【0010】
【作用】本発明のプレキャストコンクリート部材の貫通
穴の形成方法では、貫通穴形成用型枠部材の外周に網状
物を巻付けて形成した貫通穴形成用打込型枠を貫通穴の
形成位置にセットした後、その周囲にコンクリートを打
設するので、該貫通穴外周部の打設コンクリートは網状
物に遮られて貫通穴形成用型枠部材への付着面積は小さ
くなる。このため、打設コンクリートが型崩れしない十
分な強度を有するまで硬化した後でも該打設コンクリー
トと貫通穴形成用型枠部材との付着力は小さく、プレキ
ャストコンクリート内に前記網状物を残存させて前記貫
通穴形成用型枠部材だけを容易に抜去することができ
る。
【0011】またこの形成方法により形成されたプレキ
ャストコンクリート部材の貫通穴の内周面は網状物面と
コンクリート面とで構成される粗面となるため、該貫通
穴内に貫通された主筋鉄筋との間に充填されるグラウト
モルタルとの付着性が極めて高くなり、該モルタルとプ
レキャストコンクリートとの一体性が向上する。
【0012】
【実施例】図1は本発明のプレキャストコンクリート部
材の貫通穴の形成方法の一実施例である。この実施例は
方形断面のコンクリート柱部材の四隅に四つのシース穴
を形成したものである。まず、図1aのように、貫通穴
形成用型枠部材1として、打設されるコンクリートの荷
重や該コンクリート打設時の衝撃で曲がったり折れたり
しない程度の強度を有する鋼製パイプを用い、これにラ
ス網等の金網状物2を巻付けて貫通穴形成用打込型枠3
を作成する。
【0013】次に、図1bのように、前記貫通穴形成用
打込型枠3をシース穴の間隔にセットしてフープ筋等の
配筋4を行う。次に、図1cのように、前記貫通穴形成
用打込型枠3をプレキャストコンクリート部材の外側型
枠5内にセットし、然る後、該外側型枠5内の打込型枠
3の周囲に振動締固め等を行いながらコンクリートDを
打設する。
【0014】そして、打設コンクリートDが脱型、運搬
等に十分な強度を発現するまで硬化したら、図1dのよ
うに前記外側型枠5を外し、更に前記貫通穴形成用打込
型枠3の網状物2が打設コンクリートD内に残存するよ
うにして前記貫通穴形成用型枠部材1である鋼製パイプ
を抜去する。この場合、図2に示すように貫通穴形成用
型枠部材1である鋼製パイプには網状物2が巻付けられ
ているため、打設コンクリートDとは全面的に付着して
おらず、従って該打設コンクリートDと貫通穴形成用型
枠部材1との付着力が小さいため、該貫通穴形成用型枠
部材1を容易に抜去することができ、しかも抜去後に形
成されたシース穴Eの内周面は網状物2に支持されるた
め型崩れすることもない。
【0015】図3は本発明のプレキャストコンクリート
部材の貫通穴の形成方法の他の実施例である。この実施
例では方形のコンクリート柱部材の中央部に方形の貫通
穴を貫通形成して、薄肉中空プレキャストコンクリート
柱部材を形成したものである。この場合は、同図に示す
ように前記方形の貫通穴の断面内形に対応する断面外形
の型枠を貫通穴形成用型枠部材1として用い、これに金
網状物2を巻付けて、振動締固め等を行いながら貫通穴
形成用打込型枠3の周囲にコンクリートDを打設し、該
打設コンクリートDが型崩れしない強度に硬化してから
前記貫通穴形成型枠部材1を抜去したものである。
【0016】上記実施例ではいずれもコンクリート打設
を振動締固め法により行ったが、コンクリートの打設方
法はこれらに限定されるものではない。勿論、プレキャ
ストコンクリート部材の形状や貫通穴の形状も前記に限
定されるものではなく、特に貫通穴の断面内形が前記と
異なる場合はそれに対応する断面外形の型枠部材を用い
ればよい。なお、ここにいう貫通穴の断面内形とは貫通
穴の横及び縦断面の全ての内周面の形状を示し、型枠部
材の断面外形とは型枠部材の横及び縦断面の全ての外周
面の形状を示し、断面外形が断面内形に対応するとはそ
れらの寸法及び形状が全く同じであることを示す。
【0017】
【発明の効果】以上、説明したように本発明のプレキャ
ストコンクリート部材の貫通穴の形成方法では、貫通穴
形成用型枠部材の外周に網状物を巻付けて形成した貫通
穴形成用打込型枠を貫通穴の形成位置にセットした後、
その周囲にコンクリートを打設するので、打設コンクリ
ートが型崩れしない十分な強度を有するまで硬化した後
でも該打設コンクリートと貫通穴形成用型枠部材との付
着力は小さく、プレキャストコンクリート内に前記網状
物を残存させて前記貫通穴形成用型枠部材だけを容易に
抜去することができる。
【0018】またこの形成方法により形成されたプレキ
ャストコンクリート部材の貫通穴では、コンクリートの
ブリージング、沈降及び乾燥収縮が生じても、その分だ
け貫通穴の断面形状が変わるだけで、従来のコルゲート
管を使用した場合のように該コルゲート管が剥離した
り、コルゲート管とプレキャストコンクリートとの間に
隙間が発生したりしない。
【0019】更にこの形成方法により形成されたプレキ
ャストコンクリート部材の貫通穴の内周面は網状物面と
コンクリート面とで構成される粗面となるため、該貫通
穴内に貫通された主筋鉄筋との間に充填されるグラウト
モルタルとの付着性が極めて高くなり、プレキャストコ
ンクリート部材との一体性が向上する。以上のように、
本発明の形成方法により形成されたプレキャストコンク
リート部材では主筋部外周のプレキャストコンクリート
全体的に剪断力が分布し、構造上の欠陥が生じにくい。
従って、構造耐力も一体打込と同程度の性能が得られ、
耐力強度上の諸問題が一掃される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプレキャストコンクリート部材の貫通
穴の形成方法の一実施例を示す説明図である。
【図2】図1の形成方法において貫通穴周辺の状態を示
す断面詳細図である。
【図3】本発明のプレキャストコンクリート部材の貫通
穴の形成方法の他の実施例を示す説明図である。
【図4】従来のプレキャストコンクリート部材の貫通穴
の形成方法の一例を示す説明図である。
【図5】従来のプレキャストコンクリート部材の貫通穴
の形成方法の他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1は貫通穴形成用型枠部材 2は網状物 3は貫通穴形成用打込型枠 Dは打設コンクリート Eは貫通穴

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 所定の形状に硬化させたコンクリート部
    材に予め貫通穴を形成するプレキャストコンクリート部
    材の貫通穴の形成方法において、形成される貫通穴の断
    面内形に対応する断面外形を有する貫通穴形成用型枠部
    材の外周に網状物を巻付けて貫通穴形成用打込型枠を形
    成し、該打込型枠を貫通穴を形成すべき所定の位置にセ
    ットした後、その周囲にコンクリートを打設し、該打設
    コンクリートが型崩れしない十分な強度を有するまで硬
    化した後に、該打設コンクリート内に前記網状物を残存
    させて前記貫通穴形成用型枠部材だけを抜去することを
    特徴とするプレキャストコンクリート部材の貫通穴の形
    成方法。
JP15478191A 1991-06-26 1991-06-26 プレキャストコンクリート部材の貫通穴の形成方法 Expired - Lifetime JP2947979B2 (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005349819A (ja) * 2004-06-10 2005-12-22 Runhorn Pretech Engineering Co Ltd 中空薄殻柱体の製造方法及びその成形装置
JP2011168006A (ja) * 2010-02-22 2011-09-01 Sumitomo Mitsui Construction Co Ltd プレキャストコンクリート構造体の製造方法
JP2012240374A (ja) * 2011-05-23 2012-12-10 Taisei Corp 柱部材の製造方法および柱部材
JP2015229818A (ja) * 2014-06-03 2015-12-21 オリエンタル白石株式会社 鋼桁とプレキャスト床版との合成構造及びその施工方法

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JP2015229818A (ja) * 2014-06-03 2015-12-21 オリエンタル白石株式会社 鋼桁とプレキャスト床版との合成構造及びその施工方法

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