JPH0544596B2 - - Google Patents
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- JPH0544596B2 JPH0544596B2 JP29867087A JP29867087A JPH0544596B2 JP H0544596 B2 JPH0544596 B2 JP H0544596B2 JP 29867087 A JP29867087 A JP 29867087A JP 29867087 A JP29867087 A JP 29867087A JP H0544596 B2 JPH0544596 B2 JP H0544596B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coating layer
- crucible
- base material
- corrosion
- base
- Prior art date
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- Crucibles And Fluidized-Bed Furnaces (AREA)
Description
[発明の目的]
(産業上の利用分野)
本発明は溶融金属に対する耐食性および耐熱性
コーテイング層を備えた金属溶解用るつぼに関す
る。 (従来の技術) チタニウム、ジルコニウム、ウラニウムのよう
な化学的に活性で、かつ比較的融点の高い金属溶
解用るつぼ材としてはタングステン、タンタル、
モリブデン、ニオブ等の高融点金属またはグラフ
アイトが使用されている。しかし、これらの高融
点金属は上記のような活性金属と直接接触すると
反応したり、また合金化してるつぼが溶解した
り、浸食されるばかりでなく、溶湯中に解け出し
溶湯純度を低下させる要因となつている。 したがつて、これら高融点金属の基材内面には
溶融金属溶湯、ジルコニウム、ウラニウムに対し
て耐熱性、耐食性にすぐれたイツトリア
(Y2O3)、ハフニア(HfO2)等のセラミツクコー
テイング層を施している。また、この場合、イツ
トリア、ハフニア等のセラミツク・コーテイング
層と基材との熱膨脹係数の差に基づく熱応力によ
るコーテイング層が剥離するのを防止するため
に、セラミツクコーテイング層と基材との間に、
両者の中間的熱膨脹係数を有する高融点金属また
はセラミツクの下地層を設けたものが提案されて
いる。 このような耐食コーテイング層を有する耐熱部
材を採用した一例として、第5図に示すようにチ
タン金属溶解用るつぼがあげられる。このるつぼ
はグラフイツトによつて形成された基材1の内面
にニオブの下地コーテイング層2を施した上にイ
ツトリアのセラミツクコーテイング層3が設けら
れたもので、耐食コーテイング層3内にチタニウ
ム金属溶湯7を収容するようになつている。な
お、このるつぼは冷却機能を有した冷却用ハース
6の中に収納され使用される。 また、このような内面下地および耐食コーテイ
ング層2,3は、たとえばプラズマ溶射法によつ
て厚さ0.1〜5.0mm程度に形成され、第5図中のB
部を拡大した第6図aに示されるように、通常、
そのコーテイング層2,3の内部に10〜30%の空
孔8を有している。 (発明が解決しようとする問題点) たとえば上述のるつぼに収容されたチタニウム
の金属溶湯7が適宜の手段を用いて加熱、溶融さ
れると溶融したチタニウムの金属溶湯7と接する
コーテイング層3内面と冷却用ハース6と接する
基材1の外面との温度差は1500〜2200℃となる。
その際、耐食コーテイング層3のセラミツクコー
テイング層材イツトリアの熱伝導率は基材1であ
るグラフアイト、内面下地コーテイング層2のニ
オブに比べ著しく小さいため、るつぼの板厚方向
の温度分布は第6図bに示したようになる。すな
わち、前述の温度差のほとんどは耐食コーテイン
グ層3間で生じ、その熱圧力によりコーテイング
層3は剥離もしく破損する。 さらに上記コーテイング層2,3を形成する溶
射被膜内には10〜30%の空孔8を有しているの
で、このるつぼを用いてたとえばチタニウムを溶
解すると、溶解したチタニウムの金属溶湯7が空
孔8内に浸透し、下地コーテイング層2や基材1
と接触、反応し、溶融させることにより表面の耐
食コーテイング層3を剥離させるとともに基材1
を浸食する。 また、基材1とし下地コーテイング層2の界面
および下地コーテイング層2と耐食コーテイング
層3の界面のような溶射被膜界面は全く化学的反
応を伴わず、単に機械的に結合しているので、そ
の密着力は著しく低く、チタニウム金属溶湯7の
凝固時の収縮によりコーテイング層が引きはがさ
れるという問題点があつた。 本発明の目的は上記問題点を解決するためにな
されたもので、長時間の繰り返し活性金属の溶解
対する耐久性を著しく向上させたコーテイング層
を有するるつぼを提供することにある。 [発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明は、基材の内面にセラミツクス材からな
る下地コーテイング層を介して耐食コーテイング
層を設けた金属溶解用るつぼにおいて、前記下地
コーテイング層を前記基材の内、外面に設け、か
つ外面下地コーテイング層の外面に断熱コーテイ
ング層を設けてなることを特徴とする。また、本
発明では基材にセラミツク材をコーテイング層
後、加圧処理を施してなることを特徴とする。 (作用) 第1図のA部を拡大した第2図aに、るつぼの
縦断面を拡大して示すように、基材1の内面に下
地コーテイング層2を介して耐食コーテイング層
3を施した後、るつぼ基材1の外面に高融点金属
などの外面下地コーテイング層4を施し、そのコ
ーテイング層4の外面にセラミツクの断熱コーテ
イング層5を設けることにより、るつぼ断面の温
度分布は第2図bに示したようになる。従来例で
は第6図bに示したように基材1の内面に設けた
耐食コーテイング層3が同時に断熱の役割をして
いたので、耐食コーテイング層3間の温度差が大
きく、その熱応力により破損していた。これに対
して本発明では、第2図bに示したように、外面
下地コーテイング層4の外面にも基材1より熱伝
導率が小さくかつ厚い断熱コーテイング層5を設
けることにより、同コーテイング層5内で大きな
温度勾配を持たせることができる。その結果、耐
食コーテイング層3内の温度低下を著しく低減で
き、熱応力による耐食コーテイング層3の破損を
完全に防止できる。 またプラズマ溶射などの比較的容易に膜厚をコ
ントロールできる手法を用いることにより、耐食
コーテイング層3および断熱コーテイング層5の
厚さを変えることができるので、溶解する材料、
金属溶湯7と耐食コーテイング層3の材料との反
応開始温度、各使用材料の熱伝導率等に合わせ
て、るつぼの熱伝導率を自由に決めることも可能
である。 さらに、このようなるつぼを熱間静水圧加圧法
(HIP)、冷間静水圧加圧法(CIP)、ホツトプレ
ス法等により加熱、加圧処理を施すことにより、
従来1〜30%存在していた溶射被膜中の空孔8を
数%以下に低減し、緻密化することで、金属溶湯
7の耐食コーテイング層3内への浸透を防止する
とともに、他に機械的アンカー効果により結合し
ていた基材1と下地コーテイング層2、下地コー
テイング層2と耐食コーテイング層3の界面を、
拡散反応により強固な結合力を得ることができ
る。その結果、従来の加圧・加熱処理を施さない
場合に比較るつぼの寿命は飛躍的に向上する。 (実施例) 以下、本発明に係る金属溶融用るつぼの一実施
例を、第1図を参照して説明する。 第1図においてV字形容器状にタングステンに
より形成した基材1の内面にニオブからなる内面
下地コーテイング層2と、イツトリアからなる耐
食コーテイング層3を施し、また基材1の外面に
同じくニオブの外面下地コーテイング層4とジル
コニアの断熱コーテイング層5を施した。 このようにして形成されたるつぼにおのおのコ
ーテイング層の緻密化と密着強度向上のためHIP
処理(熱間静水圧加圧法)を行つた。HIP処理は
このるつぼを窒化ボロン粉末とともに鉄製容器内
に真空封入し、Arガスを媒体として、加圧・加
熱処理を行つた。なおHIP処理は、1200〜1500
℃、1000〜1500KgP/cm2で、60〜120分間保持の
条件で行つた。 このようにして得られたるつぼは、冷却用の銅
製ハース6内に外壁が密着するような形で遅めら
れており、るつぼ内にはチタン7を収容してい
る。なお、基材1の内、外面の下地コーテイング
層2,4プラズマ溶射により施工し、また耐食コ
ーテイング層3の膜厚は200μm、断熱コーテイ
ング層5の膜厚は1000μmにプラズマ溶射で形成
した。 しかして、本発明において、基材1はW、
Mo、Ta、Nb等の高融点金属およびグラフアイ
トが良いが、耐食コーテイング層3が破損し、溶
融金属が浸透した場合を考慮すると、Ti、Zr、
Uなどの金属溶湯7にある程度の耐食性を有して
いるWまたはTaが望ましい。 基板1の内面に施す耐食コーテイング層3の材
質はTi、Zr、Uなどの溶湯に対し反応開始温度
ができるだけ高いものが良く、Y2O3以外にも
ThO2、UO2、HfO、BeO等であつても良い。ま
た、耐食コーテイング層5の材質は耐食コーテイ
ング層3と同じでも良いが金属溶湯7に対する耐
食性はあまり必要としないため、コーテイング層
が、容易でかつ薄膜でも充分な熱伝導率となる
ZrO2、Al2O3、MgO、TiO2、等が望ましい。 また、内外面のコーテイング層3,5の下地コ
ーテイング層2,4の材質としては融点が高く、
しかも基材1とコーテイング層3,5との中間的
な熱膨脹係数を有するものが適しており、Nb以
外に、Ti、Cr、V、Ru、Rh、およびAl2O3でも
良い。 このようにして基材1内の内、外両面にセラミ
ツクの下地コーテイング層2,4を設けることに
より、るつぼ断面方向の温度分布は第2図b示し
たようになる。うなわち熱伝導率が小さく、大き
な温度勾配を生じるコーテイング層間の温度差を
従来例に比べ半減でき、その結果、熱対応力によ
るコーテイング層3,5の剥離、破損を完全に防
止できる。 さらに、基材1にコーテイング層2,3,4,
5を溶射施工後、加圧、加熱処理を施すことによ
り、溶射被膜コーテイング層内の空孔8の量を著
しく低減でき、また空孔8の形態も三次元的につ
ながつた開気孔へと変わるため、耐食コーテイン
グ層3内への金属溶湯7の浸透はなくなる。ま
た、溶射コーテイング層界面での拡散反応によ
り、その密着強度を著しく向上し、金属溶湯7の
凝固収縮に際しても耐食コーテイング層3が剥離
することはない。 上記実施例と従来例との比較実験を行つた際の
基材とコーテイング層材質の組合せを第1表に示
す。
コーテイング層を備えた金属溶解用るつぼに関す
る。 (従来の技術) チタニウム、ジルコニウム、ウラニウムのよう
な化学的に活性で、かつ比較的融点の高い金属溶
解用るつぼ材としてはタングステン、タンタル、
モリブデン、ニオブ等の高融点金属またはグラフ
アイトが使用されている。しかし、これらの高融
点金属は上記のような活性金属と直接接触すると
反応したり、また合金化してるつぼが溶解した
り、浸食されるばかりでなく、溶湯中に解け出し
溶湯純度を低下させる要因となつている。 したがつて、これら高融点金属の基材内面には
溶融金属溶湯、ジルコニウム、ウラニウムに対し
て耐熱性、耐食性にすぐれたイツトリア
(Y2O3)、ハフニア(HfO2)等のセラミツクコー
テイング層を施している。また、この場合、イツ
トリア、ハフニア等のセラミツク・コーテイング
層と基材との熱膨脹係数の差に基づく熱応力によ
るコーテイング層が剥離するのを防止するため
に、セラミツクコーテイング層と基材との間に、
両者の中間的熱膨脹係数を有する高融点金属また
はセラミツクの下地層を設けたものが提案されて
いる。 このような耐食コーテイング層を有する耐熱部
材を採用した一例として、第5図に示すようにチ
タン金属溶解用るつぼがあげられる。このるつぼ
はグラフイツトによつて形成された基材1の内面
にニオブの下地コーテイング層2を施した上にイ
ツトリアのセラミツクコーテイング層3が設けら
れたもので、耐食コーテイング層3内にチタニウ
ム金属溶湯7を収容するようになつている。な
お、このるつぼは冷却機能を有した冷却用ハース
6の中に収納され使用される。 また、このような内面下地および耐食コーテイ
ング層2,3は、たとえばプラズマ溶射法によつ
て厚さ0.1〜5.0mm程度に形成され、第5図中のB
部を拡大した第6図aに示されるように、通常、
そのコーテイング層2,3の内部に10〜30%の空
孔8を有している。 (発明が解決しようとする問題点) たとえば上述のるつぼに収容されたチタニウム
の金属溶湯7が適宜の手段を用いて加熱、溶融さ
れると溶融したチタニウムの金属溶湯7と接する
コーテイング層3内面と冷却用ハース6と接する
基材1の外面との温度差は1500〜2200℃となる。
その際、耐食コーテイング層3のセラミツクコー
テイング層材イツトリアの熱伝導率は基材1であ
るグラフアイト、内面下地コーテイング層2のニ
オブに比べ著しく小さいため、るつぼの板厚方向
の温度分布は第6図bに示したようになる。すな
わち、前述の温度差のほとんどは耐食コーテイン
グ層3間で生じ、その熱圧力によりコーテイング
層3は剥離もしく破損する。 さらに上記コーテイング層2,3を形成する溶
射被膜内には10〜30%の空孔8を有しているの
で、このるつぼを用いてたとえばチタニウムを溶
解すると、溶解したチタニウムの金属溶湯7が空
孔8内に浸透し、下地コーテイング層2や基材1
と接触、反応し、溶融させることにより表面の耐
食コーテイング層3を剥離させるとともに基材1
を浸食する。 また、基材1とし下地コーテイング層2の界面
および下地コーテイング層2と耐食コーテイング
層3の界面のような溶射被膜界面は全く化学的反
応を伴わず、単に機械的に結合しているので、そ
の密着力は著しく低く、チタニウム金属溶湯7の
凝固時の収縮によりコーテイング層が引きはがさ
れるという問題点があつた。 本発明の目的は上記問題点を解決するためにな
されたもので、長時間の繰り返し活性金属の溶解
対する耐久性を著しく向上させたコーテイング層
を有するるつぼを提供することにある。 [発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明は、基材の内面にセラミツクス材からな
る下地コーテイング層を介して耐食コーテイング
層を設けた金属溶解用るつぼにおいて、前記下地
コーテイング層を前記基材の内、外面に設け、か
つ外面下地コーテイング層の外面に断熱コーテイ
ング層を設けてなることを特徴とする。また、本
発明では基材にセラミツク材をコーテイング層
後、加圧処理を施してなることを特徴とする。 (作用) 第1図のA部を拡大した第2図aに、るつぼの
縦断面を拡大して示すように、基材1の内面に下
地コーテイング層2を介して耐食コーテイング層
3を施した後、るつぼ基材1の外面に高融点金属
などの外面下地コーテイング層4を施し、そのコ
ーテイング層4の外面にセラミツクの断熱コーテ
イング層5を設けることにより、るつぼ断面の温
度分布は第2図bに示したようになる。従来例で
は第6図bに示したように基材1の内面に設けた
耐食コーテイング層3が同時に断熱の役割をして
いたので、耐食コーテイング層3間の温度差が大
きく、その熱応力により破損していた。これに対
して本発明では、第2図bに示したように、外面
下地コーテイング層4の外面にも基材1より熱伝
導率が小さくかつ厚い断熱コーテイング層5を設
けることにより、同コーテイング層5内で大きな
温度勾配を持たせることができる。その結果、耐
食コーテイング層3内の温度低下を著しく低減で
き、熱応力による耐食コーテイング層3の破損を
完全に防止できる。 またプラズマ溶射などの比較的容易に膜厚をコ
ントロールできる手法を用いることにより、耐食
コーテイング層3および断熱コーテイング層5の
厚さを変えることができるので、溶解する材料、
金属溶湯7と耐食コーテイング層3の材料との反
応開始温度、各使用材料の熱伝導率等に合わせ
て、るつぼの熱伝導率を自由に決めることも可能
である。 さらに、このようなるつぼを熱間静水圧加圧法
(HIP)、冷間静水圧加圧法(CIP)、ホツトプレ
ス法等により加熱、加圧処理を施すことにより、
従来1〜30%存在していた溶射被膜中の空孔8を
数%以下に低減し、緻密化することで、金属溶湯
7の耐食コーテイング層3内への浸透を防止する
とともに、他に機械的アンカー効果により結合し
ていた基材1と下地コーテイング層2、下地コー
テイング層2と耐食コーテイング層3の界面を、
拡散反応により強固な結合力を得ることができ
る。その結果、従来の加圧・加熱処理を施さない
場合に比較るつぼの寿命は飛躍的に向上する。 (実施例) 以下、本発明に係る金属溶融用るつぼの一実施
例を、第1図を参照して説明する。 第1図においてV字形容器状にタングステンに
より形成した基材1の内面にニオブからなる内面
下地コーテイング層2と、イツトリアからなる耐
食コーテイング層3を施し、また基材1の外面に
同じくニオブの外面下地コーテイング層4とジル
コニアの断熱コーテイング層5を施した。 このようにして形成されたるつぼにおのおのコ
ーテイング層の緻密化と密着強度向上のためHIP
処理(熱間静水圧加圧法)を行つた。HIP処理は
このるつぼを窒化ボロン粉末とともに鉄製容器内
に真空封入し、Arガスを媒体として、加圧・加
熱処理を行つた。なおHIP処理は、1200〜1500
℃、1000〜1500KgP/cm2で、60〜120分間保持の
条件で行つた。 このようにして得られたるつぼは、冷却用の銅
製ハース6内に外壁が密着するような形で遅めら
れており、るつぼ内にはチタン7を収容してい
る。なお、基材1の内、外面の下地コーテイング
層2,4プラズマ溶射により施工し、また耐食コ
ーテイング層3の膜厚は200μm、断熱コーテイ
ング層5の膜厚は1000μmにプラズマ溶射で形成
した。 しかして、本発明において、基材1はW、
Mo、Ta、Nb等の高融点金属およびグラフアイ
トが良いが、耐食コーテイング層3が破損し、溶
融金属が浸透した場合を考慮すると、Ti、Zr、
Uなどの金属溶湯7にある程度の耐食性を有して
いるWまたはTaが望ましい。 基板1の内面に施す耐食コーテイング層3の材
質はTi、Zr、Uなどの溶湯に対し反応開始温度
ができるだけ高いものが良く、Y2O3以外にも
ThO2、UO2、HfO、BeO等であつても良い。ま
た、耐食コーテイング層5の材質は耐食コーテイ
ング層3と同じでも良いが金属溶湯7に対する耐
食性はあまり必要としないため、コーテイング層
が、容易でかつ薄膜でも充分な熱伝導率となる
ZrO2、Al2O3、MgO、TiO2、等が望ましい。 また、内外面のコーテイング層3,5の下地コ
ーテイング層2,4の材質としては融点が高く、
しかも基材1とコーテイング層3,5との中間的
な熱膨脹係数を有するものが適しており、Nb以
外に、Ti、Cr、V、Ru、Rh、およびAl2O3でも
良い。 このようにして基材1内の内、外両面にセラミ
ツクの下地コーテイング層2,4を設けることに
より、るつぼ断面方向の温度分布は第2図b示し
たようになる。うなわち熱伝導率が小さく、大き
な温度勾配を生じるコーテイング層間の温度差を
従来例に比べ半減でき、その結果、熱対応力によ
るコーテイング層3,5の剥離、破損を完全に防
止できる。 さらに、基材1にコーテイング層2,3,4,
5を溶射施工後、加圧、加熱処理を施すことによ
り、溶射被膜コーテイング層内の空孔8の量を著
しく低減でき、また空孔8の形態も三次元的につ
ながつた開気孔へと変わるため、耐食コーテイン
グ層3内への金属溶湯7の浸透はなくなる。ま
た、溶射コーテイング層界面での拡散反応によ
り、その密着強度を著しく向上し、金属溶湯7の
凝固収縮に際しても耐食コーテイング層3が剥離
することはない。 上記実施例と従来例との比較実験を行つた際の
基材とコーテイング層材質の組合せを第1表に示
す。
【表】
本実施例では第1表に示した構成を有する第1
図に示したような内径40mm、高さ35mmのるつぼ
を形成し、そのるつぼ内にチタニムを入れ、電子
ビームで溶解した。その際、室温(RT)と1800
℃(るつぼ内面温度)との間を繰り返し加熱し、
目視により耐食コーテイング層に割れまたは剥離
が生じるまでの回数を測定した結果を第3図に示
す。第3図中、よこ軸は従来例と実施例を、たて
軸は亀裂または剥離発生での繰り返し加熱回数で
ある。 第3図から有らかなように、内面のみ耐食コー
テイング層を施した従来例では全べて1〜2回の
加熱により、内面コーテイング層に亀裂が発生し
た。これに対して内、外面にコーテイング層を施
した本発明例では20回以上の繰り返しに耐え、コ
ーテイング層の破壊形態も熱応力による亀裂の発
生は認められなかつた。 また、基材の内外面にセラミツクをコーテイン
グ層後、HIP処理を施して形成したるつぼ(実施
例)はコーテイング層の密着強度が向上し、コ
ーテイング層が剥離するまでの加熱繰り返し数
は、同じ構成でHIP処理しない場合(実施例)
に比較して1.5倍近くであつた。 さらに、実施例と実施例の構成を有するる
つぼを用い、るつぼの内面温度を1800℃と一定と
した場合の腐食減量を第4図に示す。なお、第4
図よこ軸は浸漬時間、たて軸は腐食減量を示して
いる。第4図から明らかのようにHIP処理を実施
しなかつた実施例の場合には溶融チタニウムコ
ーテイング層内の空孔を浸透し、基材と反応、溶
解することによりコーテイング層が剥離したた
め、腐食減量に増加するのが認められた。これに
対し、HIP処理を施した実施例の場合には空孔
が著しく低減されているため、溶融チタニウムの
空孔内へ浸透は起こらず腐食減量はほとんど認め
られなかつた。 [発明の効果] 本発明によれば長時間かつ繰り返しの高湿負荷
に対して耐久性も向上させた寿命の長い活性金属
溶解用るつぼを提供することができる。
図に示したような内径40mm、高さ35mmのるつぼ
を形成し、そのるつぼ内にチタニムを入れ、電子
ビームで溶解した。その際、室温(RT)と1800
℃(るつぼ内面温度)との間を繰り返し加熱し、
目視により耐食コーテイング層に割れまたは剥離
が生じるまでの回数を測定した結果を第3図に示
す。第3図中、よこ軸は従来例と実施例を、たて
軸は亀裂または剥離発生での繰り返し加熱回数で
ある。 第3図から有らかなように、内面のみ耐食コー
テイング層を施した従来例では全べて1〜2回の
加熱により、内面コーテイング層に亀裂が発生し
た。これに対して内、外面にコーテイング層を施
した本発明例では20回以上の繰り返しに耐え、コ
ーテイング層の破壊形態も熱応力による亀裂の発
生は認められなかつた。 また、基材の内外面にセラミツクをコーテイン
グ層後、HIP処理を施して形成したるつぼ(実施
例)はコーテイング層の密着強度が向上し、コ
ーテイング層が剥離するまでの加熱繰り返し数
は、同じ構成でHIP処理しない場合(実施例)
に比較して1.5倍近くであつた。 さらに、実施例と実施例の構成を有するる
つぼを用い、るつぼの内面温度を1800℃と一定と
した場合の腐食減量を第4図に示す。なお、第4
図よこ軸は浸漬時間、たて軸は腐食減量を示して
いる。第4図から明らかのようにHIP処理を実施
しなかつた実施例の場合には溶融チタニウムコ
ーテイング層内の空孔を浸透し、基材と反応、溶
解することによりコーテイング層が剥離したた
め、腐食減量に増加するのが認められた。これに
対し、HIP処理を施した実施例の場合には空孔
が著しく低減されているため、溶融チタニウムの
空孔内へ浸透は起こらず腐食減量はほとんど認め
られなかつた。 [発明の効果] 本発明によれば長時間かつ繰り返しの高湿負荷
に対して耐久性も向上させた寿命の長い活性金属
溶解用るつぼを提供することができる。
第1図は本発明に係る金属溶解用るつぼの一実
施例を示す縦断面図、第2図aは第1図のA部を
拡大して示す部分断面図、第2図bは第2図aに
対応した断面の温度分布を示す特性図、第3図は
従来例と本発明例との亀裂または剥離発生状態を
比較して示す特性図、第4図は本発明例における
浸漬時間と腐食減量との関係を示す特性図、第5
図は従来の活性金属溶解用るつぼを示す縦断面
図、第6図aは第5図のB部を拡大して示す部分
断面図、第6図bは第6図aに対応した断面の温
度の分布を示す特性図である。 1……基材、2……内面下地コーテイング層、
3……耐食コーテイング層、4……外面下地コー
テイング層、5……断熱コーテイング層、6……
冷却用ハース、7……金属溶湯、8……空孔。
施例を示す縦断面図、第2図aは第1図のA部を
拡大して示す部分断面図、第2図bは第2図aに
対応した断面の温度分布を示す特性図、第3図は
従来例と本発明例との亀裂または剥離発生状態を
比較して示す特性図、第4図は本発明例における
浸漬時間と腐食減量との関係を示す特性図、第5
図は従来の活性金属溶解用るつぼを示す縦断面
図、第6図aは第5図のB部を拡大して示す部分
断面図、第6図bは第6図aに対応した断面の温
度の分布を示す特性図である。 1……基材、2……内面下地コーテイング層、
3……耐食コーテイング層、4……外面下地コー
テイング層、5……断熱コーテイング層、6……
冷却用ハース、7……金属溶湯、8……空孔。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 るつぼ基材の内面にセラミツクス材からなる
下地コーテイング層を介して耐食コーテイング層
を設けた金属溶解用るつぼにおいて、前記下地コ
ーテイング層を前記基材の内、外面に設け、かつ
外面下地コーテイング層の外面に断熱コーテイン
グ層を設けてなることを特徴とする金属溶解用る
つぼ。 2 前記基材はW、Ta、Mo、Nbおよびこれら
を主成分とする合金、またはグラフアイトから選
択された少なくとも1種からなるものであること
を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の金属溶
解用るつぼ。 3 前記耐食コーテイング層は、Y2O3、ThO2、
UO2、HfO2、BeO、TaC、HfC、Ho2O3、
Tm2O3、Er2O3、Nd2O3から選択された少なくと
も1種からなるものであることを特徴とする特許
請求の範囲第1項記載の金属溶解用るつぼ。 4 前記断熱コーテイング層は安定化ZrO2、
ThO2、MgO、TiO2、Y2O3、ZrSiO4から選択さ
れた少なくとも1種からなるものであることを特
徴とする特許請求の範囲第1項記載の金属溶解用
るつぼ。 5 前記基材耐食コーテイング層および基材と断
熱コーテイング層の下地コーテイング層として
は、Ta、Nb、Ti、V、RhおよびAl2O3から選択
された少なくとも1種からなるものであることを
特徴とする特許請求の範囲第1項記載の金属溶解
用るつぼ。 6 前記基材にコーテイング層を施した後、加
熱、加圧処理が施されたことを特徴とする特許請
求の範囲第1項記載の金属溶解用るつぼ。 7 前記加熱、加圧処理手段として熱間静水圧加
圧法、冷間静水圧加圧法、ホツトプレス法のいず
れかを用いられることを特徴とする特許請求の範
囲第6項記載の金属溶解用るつぼ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29867087A JPH01139988A (ja) | 1987-11-26 | 1987-11-26 | 金属溶解用るつぼ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29867087A JPH01139988A (ja) | 1987-11-26 | 1987-11-26 | 金属溶解用るつぼ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01139988A JPH01139988A (ja) | 1989-06-01 |
| JPH0544596B2 true JPH0544596B2 (ja) | 1993-07-06 |
Family
ID=17862748
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29867087A Granted JPH01139988A (ja) | 1987-11-26 | 1987-11-26 | 金属溶解用るつぼ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH01139988A (ja) |
Families Citing this family (15)
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|---|---|---|---|---|
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-
1987
- 1987-11-26 JP JP29867087A patent/JPH01139988A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01139988A (ja) | 1989-06-01 |
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