JPH0547592U - ボール式多段変速機 - Google Patents

ボール式多段変速機

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JPH0547592U
JPH0547592U JP10833291U JP10833291U JPH0547592U JP H0547592 U JPH0547592 U JP H0547592U JP 10833291 U JP10833291 U JP 10833291U JP 10833291 U JP10833291 U JP 10833291U JP H0547592 U JPH0547592 U JP H0547592U
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JP
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cam
ball
shaft
main shaft
counter
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JP10833291U
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Inventor
正 花岡
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボール式多段変速機において、ボール式係脱
機構のカムが挿入されたシャフトがラジアル荷重によっ
てたわんでも、カムのスムーズな移動を確保できるよう
にする。 【構成】 ボール式係脱機構50,70のカム52,7
2は、メインシャフト12およびカウンタシャフト13
内にその軸方向に移動自在に挿入される。カム52,7
2は、カム駆動装置60,80により、カム52,72
とカム駆動装置60,80との間に取り付けられた押引
き用ロッド状部材65,85を介して押引き駆動され
る。各押引き用ロッド状部材65,85は、メインシャ
フト12およびカウンタシャフト13のたわみによるカ
ム52,72とカム駆動装置60,80との芯ずれを吸
収すべく、その複数ヶ所において屈曲自在に構成され
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、自動車等に用いられる多段変速機に関する。
【0002】
【従来の技術】
メインシャフトおよびこのメインシャフトに平行に配置されたカウンタシャフ ト間に複数の変速段用ギヤ列を備えた多段変速機には、いわゆるボール式係脱機 構を備えるものがある。このボール式係脱機構は、図5に示すように、例えば、 メインシャフト91上に回転自在に取り付けられた複数の自由回転式ドライブギ ヤ92,92と、カウンタシャフト94に一体的に取り付けられて、各自由回転 式ドライブギヤ92と噛合する複数の一体回転式ドリブンギヤ95,95とから 構成される複数の変速段用ギヤ列を備えている。
【0003】 また、メインシャフト91における各自由回転式ドライブギヤ92の取付位置 に対応する各位置には、図6に詳しく示すように、周方向に90度ごとにボール 受容孔91a,91a,…,91aが形成されている。各ボール受容孔91aに はボール97が受容されている。
【0004】 なお、メインシャフト91における同位置の内周側には、図8に示すように環 状に形成されたリターンスプリング99が取り付けられている。このリターンス プリング99における周方向90度ごとには、その径方向外方に張出す凸部99 aが形成されており、各凸部99aは、メインシャフト91の軸方向に斜めに折 曲げられて、各ボール受容孔91a内に挿入されている。このように取り付けら れたリターンスプリング99は、図9に示すように、各凸部99aをボール97 に引っ掛けるようにしてそのボール97をメインシャフト91の径方向内方に付 勢し、ボール97がボール受容孔91aから外方に飛び出さないように抑えてい る。
【0005】 また、中空構造のメインシャフト91内には、その軸方向に移動が自在にカム 98が挿入されている。このカム98の軸方向中央には、他の部分よりも盛り上 がった盛り上がり部分が形成されている。
【0006】 図9に示すように、カム98の盛り上がり部分以外の部分がボール受容孔91 aの下方に位置するときは、ボール97はリターンスプリング99の付勢力によ りメインシャフト91の内方に押し込まれ、各ボール97の大部分はメインシャ フト91の外周面からボール受容孔91a内に隠れる(この状態をボール式係脱 機構90における離脱状態という)。このとき、各自由回転式ドライブギヤ92 はメインシャフト91に対して独立に回転することができる。 一方、カム98がメインシャフト91内を移動して、その盛り上がり部分がボ ール受容孔91の下方に位置すると、そのボール受容孔91内のボール97はリ ターンスプリング99の付勢力に抗してメインシャフト91の径方向外方に押し 出される(この状態をボール式係脱機構90における係合状態という)。
【0007】 こうしてメインシャフト91の外周面から突出したボール97の一部が、図5 および図6に示すように、そのボール97に対応する自由回転式ドライブギヤ9 2の内径側に形成されたボール係止部92aに係合し、その自由回転式ドライブ ギヤ92とメインシャフト91とを係合させる。このようなボール97のメイン シャフト91の外周面に対する出没を、いずれかの自由回転式ドライブギヤ92 に対応するボール97について行うことにより、任意の自由回転式ドライブギヤ 92をメインシャフト91に係合させることができ、変速段の設定を行うことが できる。そして、自由回転式ドライブギヤ92をメインシャフト91と一体回転 させ、メインシャフト91の回転をカウンタシャフト94に伝達することができ る。
【0008】 なお、このように構成されたボール式係脱機構90を用いることにより、メイ ンシャフト91と各自由回転式ドライブギヤ92との係脱を行わせる係脱要素( クラッチ等)を、メインシャフト91上に自由回転式ドライブギヤ92と並列に 配置する必要がなく、変速機の軸方向寸法を小さくすることができる。
【0009】 ところで、カム98のメインシャフト91内における移動は、図5に示すよ うに、メインシャフト91の側方に配置されたカム駆動装置100により行われ る。このカム駆動装置100は、メインシャフト91の側方上部にメインシャフ ト91と平行に延びるボールネジシャフト101と、このボールネジシャフト1 01に噛合するボールネジハウジング102と、ボールネジシャフト101を回 転駆動するモータ103とを備えて構成されている。このカム駆動装置100で は、モータ103の作動によってボールネジシャフト101を回転させると、ボ ールネジハウジング102がボールネジシャフト101の軸方向に移動し、ボー ルネジハウジング102に連結された押引き用ロッド状部材104を介してカム 98を押引きして移動させる。これにより、カム98の正確な移動を確保でき、 スムーズな変速制御を行うことができる。
【0010】 なお、押引き用ロッド状部材104は、ボールネジハウジング102に取り付 けられた駆動側部材104aと、カム98に取り付けられたカム側部材104b とが連結されて構成されている。 また、このようなボール式係脱機構は、カウンタシャフト側に設けられる場合 もある。この場合には、メインシャフトに取り付けられるドライブギヤを一体回 転式となし、カウンタシャフトに取り付けられるドリブンギヤを自由回転式とな す。
【0011】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、ボール式係脱機構による各変速段の設定が行われると、図7に 示すように、メインシャフト91にはラジアル荷重Rが加わる。そのラジアル荷 重Rによって、メインシャフト91は図に示すようにたわむ(ただし、図7は、 分かりやすいように、たわんだ状態を概念的に示したものである)。そして、こ のメインシャフト91のたわみに伴って、カム98およびカム側部材104bの 被動方向Lと、駆動側部材104aの本来の駆動方向Mとがずれてしまういわゆ る芯ずれが起こる。さらに、このような芯ずれによって駆動側部材104aには 無理な曲げ力が作用する。このため、カム駆動装置100に過大な負荷が作用し 、メインシャフト91内のカム98もメインシャフト91内をスムーズに移動で きなくなるおそれがある。
【0012】 本考案は、このような事情に鑑みてなされたものであり、カムが挿入されたシ ャフトがラジアル荷重によってたわんでも、カムのスムーズな移動を確保できる ようにしたボール式多段変速機を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本考案のボール式多段変速機では、カムとカム駆 動装置の間に取り付けられた押引き用ロッド状部材を、その複数ヶ所において屈 曲自在に構成している。
【0014】
【作用】
このようなボール式多段変速機では、カムが挿入されたシャフトがラジアル荷 重を受けてたわんで、カムがカム駆動装置に対して芯ずれを起こしても、押引き 用ロッド状部材が、その芯ずれを吸収するように屈曲しながらカムとカム駆動装 置とを無理なく連結する。これにより、カム駆動装置には過大な負荷が加わるこ とがなく、カムもたわんだシャフト内でスムーズに移動することができる。
【0015】
【実施例】
以下、本考案の好ましい実施例について図面を参照しながら説明する。 図1には、本考案に係るボール式多段変速機10を示している。この変速機1 0の左方(紙面を横長に置いたときの「左方」をいう。以下、同様に上下左右の 方向を示す。)にはメインクラッチ20が設けられている。このメインクラッチ 20は、エンジン(図示せず)の出力軸に連結されてこれと一体回転するフライ ホイール21と、このフライホイール21の右端面に対向する位置に配置された プレッシャプレート22とを有してなる。フライホイール21とプレッシャプレ ート22の間には、クラッチプレート23が挟まれるように配置されている。こ のクラッチプレート23は、変速機10のケーシング11に回転自在に支持され たメインシャフト12の左端部に取り付けられている。なお、クラッチプレート 23の左右両端面には、フェーシング(摩擦板)23a,23aが貼り付けられ ている。
【0016】 また、プレッシャプレート22の右方にはダイヤフラムスプリング25が配置 されている。このダイヤフラムスプリング25は、フライホール21の右端から プレッシャプレート22を覆うように延びるクラッチカバー26により支持され ている。また、ダイヤフラムスプリング25の中央部右方には、メインシャフト 12を囲むようにレリーズベアリング27が配置されている。このレリーズベア リング27の右方には、レリーズフォーク28の先端が延びている。
【0017】 このように構成されたメインクラッチ20では、レリーズフォーク28が右方 に位置しているときは、プレッシャプレート22がダイヤフラムスプリング25 により左方に押圧されて、フライホール21との間にクラッチプレート23を挟 みつける。これにより、フライホール21とクラッチプレート23は、フェーシ ング23aの表面に生じた強い摩擦力により結合され、フライホール21の回転 (つまりはエンジンの出力)が,クラッチプレート23およびメインシャフト1 2に伝達される。一方、レリーズフォーク28が左方に移動してレリーズベアリ ング27が左方に押動されると、そのレリーズベアリング27はダイヤフラムス プリング25の中央部付近に当接してここを左方に押し込み、そのダイヤフラム スプリング25によるプレッシャプレート22の左方押圧を解除させる。これに よりフライホール21とクラッチプレート23の結合が切り離され、エンジンの 出力はメインシャフト12に伝達されなくなる。
【0018】 メインシャフト12上には、左から第1速ドライブギヤ31、第3速ドライブ ギヤ33、第5速ドライブギヤ35、第6速ドライブギヤ36、第4速ドライブ ギヤ34および第2速ドライブギヤ32が並列に互いに隣接して配設されている 。なお、第1速ドライブギヤ31および第3速ドライブギヤ33および第5速ド ライブギヤ35は、メインシャフト12に一体成形されており、実用新案登録請 求の範囲にいう「一体回転式ギヤ」に相当する。また、第2速ドライブギヤ32 、第4速ドライブギヤ34および第6速ドライブギヤ36は、メインシャフト1 2に対して回転自在に取り付けられており、実用新案登録請求の範囲にいう「自 由回転式ギヤ」に相当する。
【0019】 メインシャフト12の下方には、それに平行に配置されたカウンタシャフト1 3がケーシング11に回転自在に支持されている。このカウンタシャフト13上 には、左からファイナルドライブギヤ47、第1速ドリブンギヤ41、第3速ド リブンギヤ43、第5速ドリブンギヤ45、第6速ドリブンギヤ46、第4速ド リブンギヤ44および第2速ドリブンギヤ42が並列に互いに隣接して配設され ている。なお、第1速ドリブンギヤ41、第3速ドリブンギヤ43、第5速ドリ ブンギヤ45は、カウンタシャフト13に対して回転自在に取り付けられており 、上記「自由回転式ギヤ」に相当する。また、第2速ドリブンギヤ42、第4速 ドリブンギヤ44および第6速ドリブンギヤ46は、カウンタシャフト13に一 体的に取り付けられており、上記「一体回転式ギヤ」に相当する。
【0020】 ファイナルドライブギヤ47は、カウンタシャフト13に一体成形され、ディ ファレンシャルギヤ(図示せず)への入力用のファイナルドリブンギヤ48に噛 合している。
【0021】 第1速ドライブギヤ31と第1速ドリブンギヤ41とは常に噛合して、第1段 用ギヤ列を構成する。また、第2速ドライブギヤ32と第2速ドリブンギヤ42 も常に噛合して、第2段用ギヤ列を構成する。以下、同様に、第3速ドライブギ ヤ33〜第6速ドライブギヤ36と、第3速ドリブンギヤ43〜第6速ドリブン ギヤ46とがそれぞれ常に噛合して、第3段〜第6段用ギヤ列を構成する。
【0022】 ところで、第2,第4および第6速ドライブギヤ32,34,36のメインシ ャフト12に対する係脱は、メインシャフト12内に設けられたメイン側ボール 式係脱機構50により行われる。 このメイン側ボール式係脱機構50は、図3および図4に詳しく示すように、 メインシャフト12上に設けられており、このメインシャフト12には、その右 端部において開口してメインシャフト12のほぼ中央部(第3速ドライブギヤ3 3の取付位置付近)まで延びる横穴12bが形成されている。この横穴12b内 には、メイン側カム52が左右(メインシャフト12の軸方向)に移動自在に挿 入されている。
【0023】 ここで、図3および図4に示すように、カム52の外周の4ヶ所(周方向に9 0度ごと)には、軸方向に延びるカム溝52aが形成されている。このカム溝5 2aの底面は、ボール51の球面に沿う凹曲面状に形成されている。そして、カ ム52の軸方向中央には、カム溝52aの幅を狭くすることにより、他の部分よ りも盛り上がった盛り上がり部分が形成されている。
【0024】 また、このメインシャフト12における各ドライブギヤ32,34,36の取 付位置に対応する位置には、周方向90度ごとに上記横穴12bにつながるボー ル受容孔12a,12a,…,12aが形成されており、各ボール受容孔12a にはボール51がメインシャフト12の外周面に対して出没自在に受容されてい る。なお、各ボール51は、ここでは図示しないリターンスプリング(図8にお ける99参照)によって没入方向に付勢されている。
【0025】 このメイン側ボール式係脱機構50では、メイン側カム52の盛り上がり部分 以外の部分がボール51の下方に位置するときは、そのボール51がカム溝52 aにおける幅広部分に落ち込んでメインシャフト12の外周面に対して没入する 。これにより、そのボール51に対応する自由回転式ドライブギヤのメインシャ フト12に対する独立回転が許容される(この状態をメイン側ボール式係脱機構 50の離脱状態という)。
【0026】 一方、メイン側カム52の盛り上がり部分がボール51の下方に位置すると、 そのボール51はカム溝52aにおける幅狭部分に乗り上げてメインシャフト1 2の外周面に対して突出し、そのボール51に対応する自由回転式ドライブギヤ の内径側に形成されたボール係止部(32a,34a,36a)に係合する。こ れにより、メインシャフト12はその自由回転式ドライブギヤと係合する(この 状態をメイン側ボール式係脱機構50の係合状態という)。こうして3つの自由 回転式のドライブギヤ32,34,36のうち任意のドライブギヤとメインシャ フト12とを一体回転させることにより、メインシャフト12の回転がカウンタ シャフト13に伝達され、その自由回転式のドライブギヤに対応する変速段が設 定される。
【0027】 なお、凹状曲面に形成されたカム溝52aがボール51の球面に広い範囲で当 接するため、それらの当接面の面圧を低く抑えることができ、メインシャフト1 2からカウンタシャフト13に伝達されるトルクに対してボール51の径を小さ くすることができる。
【0028】 メイン側カム52のメインシャフト12内における移動は、変速機10の右方 上部に配置されたメイン側カム駆動装置60により行われる。このカム駆動装置 60は、メインシャフト12の右端部上方にメインシャフト12と平行に延びる よう配置されたボールネジシャフト61と、このボールネジシャフト61に噛合 するボールネジハウジング62とを備えて構成されている。ボールネジシャフト 61の上方にはメイン側モータ63が配置されており、このメイン側モータ63 はギヤ64を介してボールネジシャフト61を回転駆動する。ボールネジハウジ ング62の下部から下方に延びるアーム62aと、メイン側カム52とは、左右 に延びるメイン側押引き用ロッド状部材65により連結されている。 このため、メイン側モータ63の作動によってボールネジシャフト61を回転 させてボールネジハウジング62を左右に移動させることにより、メイン側押引 き用ロッド状部材65を介してメイン側カム52が左右に押引き移動される。
【0029】 一方、第1,第3,第5速ドリブンギヤ41,43,45のカウンタシャフト 13に対する係脱は、カウンタシャフト13内に設けられたカウンタ側ボール式 係脱機構70により行われる。このカウンタ側ボール式係脱機構70は、メイン 側ボール式係脱機構50とほぼ同様に構成されている。即ち、カウンタシャフト 13内には、その右端部に開口してカウンタシャフト13の左端部付近(ファイ ナルドライブギヤ47の取付位置付近)まで延びる横穴13bが形成されており 、この横穴13bには、カウンタ側カム72が左右(カウンタシャフト13の軸 方向)に移動自在に挿入されている。なお、図示はしていないが、このカウンタ 側カム72にも、メイン側カム52と同様にカム溝および盛り上がり部分が形成 されている。
【0030】 また、カウンタシャフト13おける各ドリブンギヤ41,43,45の取付位 置に対応する位置には、ボール71,71,71がそのカウンタシャフト13の 外周面に対して出没自在に受容されている。なお、各ボール71は、ここでは図 示しないリターンスプリング(図8における99参照)によって没入方向に付勢 されている。
【0031】 このカウンタ側ボール式係脱機構70では、カム72の軸方向中央に設けられ た盛り上がり部分以外の部分がボール71の下方に位置するときは、そのボール 71がカウンタシャフト13の外周面に対して没入し、そのボール71に対応す る自由回転式ドリブンギヤのカウンタシャフト13に対する独立回転を許容する (この状態を、カウンタ側ボール式係脱機構70の離脱状態という)。一方、カ ム72の盛り上がり部分がボール71の下方に位置すると、そのボール71はカ ウンタシャフト13の外周面に対して突出し、そのボール71に対応する自由回 転式ドリブンギヤの内径側に形成されたボール係止部(41a,43a,45a )に係合する。これにより、カウンタシャフト13はその自由回転式ドリブンギ ヤと係合する(この状態を、カウンタ側ボール式係脱機構70の係合状態という )。こうして3つの自由回転式のドリブンギヤ41,43,45のうち任意のド リブンギヤとカウンタシャフト13とを一体回転させることにより、メインシャ フト12の回転がカウンタシャフト13に伝達され、その自由回転式のドリブン ギヤに対応する変速段が設定される。
【0032】 なお、カウンタ側カム72のカウンタシャフト13内における移動は、変速機 10の右方に配置されたカウンタ側カム駆動装置80により行われる。このカム 駆動装置80は、カウンタシャフト13の右方にカウンタシャフト13と同軸に 配置されたボールネジシャフト81と、このボールネジシャフト81に噛合する ボールネジハウジング82とを備えて構成されている。ボールネジシャフト81 の下方にはカウンタ側モータ83が配置されており、このカウンタ側モータ83 はギヤ84を介してボールネジシャフト81を回転駆動する。ボールネジハウジ ング82の左端面には、右方に延びるカウンタ側押引き用ロッド状部材85が取 り付けられている。このカウンタ側押引き用ロッド状部材85における右側の一 部(後にいう駆動側部材85a)は中空構造となっており、その内部空間にはボ ールネジシャフト81におけるボールネジハウジング82よりも左方部分が収ま っている。
【0033】 このため、カウンタ側モータ83の作動によってボールネジシャフト81を回 転させ、ボールネジハウジング82を左右に移動させることにより、カウンタ側 押引き用ロッド状部材85を介してカウンタ側カム72が左右に押し引きされ移 動される。 なお、ボールネジハウジング82の上下部には、左右に延びるスプライン82 aが形成されており、ケーシング11に左右に延びるよう形成されたスプライン 11aに噛合している。これにより、ボールネジシャフト81がケーシング11 に対して確実に支持される。
【0034】 ところで、前述のメイン側押引き用ロッド状部材65およびカウンタ側押引き 用ロッド状部材85はそれぞれ、ボールネジハウジング62,82側に取り付け られた駆動側部材65a,85aと、カム52,72側に取り付けられたカム側 部材65b,85bとから構成されている。各駆動側部材65a,85aの左端 部は凹球面状に形成されている。一方、カム側部材65b,85bの右端部も凹 球面状に形成されている。 そして、各駆動側部材65a,85aの凹球面部分と、各カム側部材65b, 85bの凹球面部分には、ジョイント部材65c,85cにおける凸球面状に形 成された両端部が受容されている。即ち、各押引き用ロッド状部材65,85は 2つの球面継手を有し、それら継手の部分において屈曲自在に構成されているの である。
【0035】 例えば、メインシャフト12は、いずれかのボール式係脱機構50,70によ り変速段の設定が行われると、図2に示すように、設定された変速段のギヤ列か らラジアル荷重を受けてたわむ。そして、そのメインシャフト12のたわみによ ってメイン側カム52およびカム側部材65bの被動方向Lが駆動側部材65a の駆動方向Mに対してずれる(芯ずれを起こす)。しかし、ジョイント部材65 cがカム側部材65bおよび駆動側部材65aに対して屈曲することにより、上 記芯ずれが吸収される。このため、駆動側部材65aに無理な曲げ力が作用する ことを防止でき、メイン側カム駆動装置60に過大な負荷がかかるのを回避する ことができる。したがって、メイン側カム52のメインシャフト12内でのスム ーズな移動を確保することができる。 なお、カウンタシャフト13にたわみが生じた場合には、カウンタ側ロッド状 部材85の屈曲によってカウンタ側カム72のスムーズな移動が確保される。
【0036】
【考案の効果】
このようなボール式多段変速機では、カムが挿入された一方のシャフトがラジ アル荷重を受けてたわむことにより、カムがカム駆動装置に対して芯ずれを起こ しても、押引き用ロッド状部材がその芯ずれを吸収するように屈曲して、無理な くカムとカム駆動装置との連結状態を維持する。このため、カム駆動装置に過大 な負荷がかかるのを確実に防止することができ、カムの上記一方のシャフト内で のスムーズな移動、つまりはスムーズな変速制御を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るボール式多段変速機の側面図であ
る。
【図2】上記ボール式多段変速機におけるメインシャフ
トおよびカム駆動装置の概念図である。
【図3】上記ボール式多段変速機におけるカムの側面図
である。
【図4】図3におけるIV方向矢視断面図である。
【図5】従来のボール式多段変速機におけるボール式係
脱機構の側面図である。
【図6】図5におけるVI−VI線断面図である。
【図7】従来のボール式多段変速機におけるメインシャ
フトおよびカム駆動装置の概念図である。
【図8】上記ボール式係脱機構に用いられるリターンス
プリングの斜視図である。
【図9】上記ボール式係脱機構におけるボールとリター
ンスプリングを示す拡大側面図である。
【符号の説明】
12,91 メインシャフト 13,94 カウンタシャフト 31,33,35,42,44,46,95 一体回転
式ギヤ 32,34,36,41,43,45,92 自由回転
式ギヤ 50,70,90 ボール式係脱機構 51,71,97 ボール 99 リターンスプリング 52,72,98 カム 60,80,100 カム駆動装置 61,81,101 ボールネジシャフト 63,83,103 モータ 65,85 押引き用ロッド状部材

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メインシャフトおよびこのメインシャフ
    トに平行に配置されたカウンタシャフトのうちいずれか
    一方のシャフトに回転自在に取り付けられた自由回転式
    ギヤと、前記メインシャフトおよび前記カウンタシャフ
    トのうち他方のシャフトに一体的に取り付けられた一体
    回転式ギヤとから構成される複数の変速段用ギヤ列を備
    えた多段変速機において、 前記一方のシャフトにおける複数の前記自由回転式ギヤ
    の取付位置に対応する位置に取り付けられたボールと、 前記一方のシャフト内にその軸方向に移動自在に挿入さ
    れ、前記ボールを前記一方のシャフトの外周面に対して
    出没させて前記複数の自由回転式ギヤのいずれかを前記
    一方のシャフトに対して係脱させるカムと、 このカムを、前記一方のシャフト内で移動させるため
    に、前記カムとの間に取り付けられた押引き用ロッド状
    部材を介して押引き駆動するカム駆動装置とを備えてな
    り、 前記押引き用ロッド状部材をその複数ヶ所において屈曲
    自在に構成したことを特徴とするボール式多段変速機。
JP10833291U 1991-12-04 1991-12-04 ボール式多段変速機 Pending JPH0547592U (ja)

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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