JPH0549934B2 - - Google Patents

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JPH0549934B2
JPH0549934B2 JP1259184A JP25918489A JPH0549934B2 JP H0549934 B2 JPH0549934 B2 JP H0549934B2 JP 1259184 A JP1259184 A JP 1259184A JP 25918489 A JP25918489 A JP 25918489A JP H0549934 B2 JPH0549934 B2 JP H0549934B2
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spectrum
vibration
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peak
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Kyoshi Tsuboi
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Honda Motor Co Ltd
Iwatsu Electric Co Ltd
Iwasaki Tsushinki KK
Asama Giken Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
Iwatsu Electric Co Ltd
Iwasaki Tsushinki KK
Asama Giken Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH03120459A publication Critical patent/JPH03120459A/ja
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  • Testing Of Devices, Machine Parts, Or Other Structures Thereof (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Investigating Strength Of Materials By Application Of Mechanical Stress (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
この発明は、被測定物の亀裂や凹みあるいは空
洞などの欠陥の検出方法に関する。
【従来の技術】
例えば自動車のエンジンのピストン機構に用い
られるシリンダ部品やピストン部品は、亀裂、空
洞、凹みなどの欠陥があると、ピストン機構の不
良を招く。そこで、これら亀裂、空洞、凹みを有
する部品は、エンジン組み立て前に、部品の製造
ラインにおいて、検出できることが好ましい。 ところで、この種の欠陥の検出方法としては、
従来、超音波の反射による方法、AE(アコーステ
イツクエミシヨン)による亀裂発生時の音による
検出方法、CCDカメラによる観測法、X線写真
法、カラーチエツク法、渦電流法などがある。
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、上記の従来の各方法は、それぞ
れ、以下のような取扱上の問題があつた。 すなわち、例えば超音波探傷法は、被測定物に
接触させて欠陥を検出する方法であり、超音波の
直進性からセンサを当てた部分しか測定できず、
センサ接続面における不整合による反射や、わず
かな角度差で見える波形が異なり、判別が容易で
ない。 また、AE法の場合は、超音波探傷法と同じよ
うに接触法であると共に、進行性の亀裂でないと
測定できない。逆に進行性のあるものでは亀裂を
拡大しながら測定することになる。 また、CCDカメラによる観測法では、亀裂や
凹みなどの欠陥以外のしみや模様があつても、判
定を乱す欠点があり、また、鋳造物等において
「す」と呼ばれる空洞は判定できない。 また、X線写真法は、直接、目視できるので有
効だが、X線量の調整が厄介で観測できなかつた
りすると共に、被測定物の全数検査ができず、製
造ライン上での検査に向かない。 さらに、渦電流法では、被測定物を高速で回転
させる必要がある。また、感度を上げるためにセ
ンサを被測定物に近づけ、一様に移動させる必要
があるが、被測定物に凹凸がある場合は測定が非
常に困難である。 そこで、この発明の発明者は、以上の点に鑑
み、非接触で被測定物の欠陥の検出ができ、取り
扱いが容易な新規な検出方法を考案した。 この新規な欠陥検出方法は、被測定物に振動を
加え、その被測定物の固有振動から欠陥を検出す
る方法である。 すなわち、この新規な欠陥検出方法は、次のよ
うなものである。 先ず、この新規な欠陥検出方法及び装置におけ
る検出原理について考察する。この方法は、以下
に説明するように、発明者が研究の結果、創作し
たものである。 例えば被測定物として鋳造物からなる中空円筒
状シリンダ部品を考える。 今、このシリンダ部品に衝撃を与える等して振
動を加え、この振動を変位形や指向性の鋭い振動
検出センサでピツクアツプする。すると、亀裂や
空洞や凹み等の欠陥のない中空円筒の場合には、
その固有振動をスペクトル分析すると、第2図A
に示すように、第1次、第2次……と、それぞれ
各次数において1つのピークを持つスペクトラム
が得られる。このスペクトルにおいてピークの立
つ周波数は、被測定物の形状、大きさにより定ま
つている。 これに対し、被測定物の円筒の壁面を貫通する
亀裂(以下クラツクという)がある場合には、1
次、3次等の奇数次のスペクトラムに注目したと
き、スペクトルのピークは2つに別れて観測する
ことができる。これは、第3図に示すように、ク
ラツク1の存在によりこのクラツク1の部分をシ
リンダ2の円筒側面を伝播する振動波が通過でき
ずに、図中、点線3で示すように迂回することに
より振動の伝播経路が長くなり、その分だけシリ
ンダ部品の基本固有スペクトルより低い周波数側
にクラツクによる振動のスペクトルが生じるため
である。 すなわち、クラツクのみがシリンダ部品に存在
している場合には第2図Bに示すように基本固有
振動スペクトルの第1次スペクトルのピーク11
の下側にクラツクによる振動のスペクトルのピー
ク12が分かれて現われる。両者のスペクトルの
エネルギーの和は、第2図Aのクラツクの無い場
合の1次スペクトルのエネルギーに等しい。2次
スペクトルはピークは1つのままである。 この場合クラツクの大きさ(長さ)は、スペク
トルのピーク11と12との周波数差Kに比例す
る。ここで、クラツクの大きさとは、クラツク部
分の容積を指すが、被測定物が円筒の場合、厚み
は一定であり、また、亀裂の幅はほとんど無視で
きるほどに小さいので、クラツクの長さを現すこ
とになる。この例のシリンダ部品の場合、周波数
K=5Hzは、長さ4mmのクラツクの存在を示し
ていることが確かめられた。 なお、クラツクが微小な場合には、これら奇数
次のスペクトルのQ値(=(12)/0,第4
図参照)が大きくなつて、幅が広がる。これは、
基本固有振動スペクトルと、クラツクによる振動
のスペクトルとが分離せずに結合したものとして
観察されるためであると考えられる。 したがつて、奇数次例えば1次のスペクトルの
Q値の大小を検出することにより、クラツクの有
無を判定することができる。 次に、被測定物のシリンダ部品に鋳巣や凹み等
の、円筒の壁面を貫通していない非貫通欠陥があ
つた場合には、貫通欠陥であるクラツクが他に存
在しなければ第2図Cに示すように1次又は3次
スペクトル等の奇数次スペクトルは2つに分かれ
ることはなく、奇数次のみのスペクトルを注目し
ただけでは、鋳巣等は検出できない。これは1次
スペクトルとして現われる振動は円周に沿つての
振動で、凹みなどのように円筒壁を貫通していな
いものでは、迂回路を必要とせず、2つのピーク
に分かれることがないからである。 しかし、偶数次例えば2次のスペクトルに注目
すれば、凹み等の部分は厚み方向にみたとき、や
はり迂回する経路を考えることができるので、ス
ペクトルが2つに分かれることを観察できる。す
なわち、第2図Cは空洞や凹み等の非貫通欠陥の
みが存在する場合で、2次のスペクトルが基本固
有振動スペクトルのピーク13と非貫通欠陥によ
る振動のスペクトルのピーク14との2つにピー
クが分かれる。この場合も同様に、両者のエネル
ギー(振幅)の和は、非貫通欠陥が無い場合のそ
れに等しく、非貫通欠陥による振動のスペクトル
は上述と同様の理由から2次の基本固有振動スペ
クトルよりも周波数的に低いほうに現われる。 この場合も、両スペクトルのピーク13と14
との周波数差Hが非貫通欠陥の大きさに比例して
いる。 また、貫通欠陥と非貫通欠陥とが同時に存在し
ている場合には(亀裂に続いて凹みがあることは
多々ある)、第2図Dに示すように基本固有振動
の1次スペクトルと2次スペクトルについてみる
と、共にピークを2つ持つスペクトルとなる。1
次スペクトルについて、ピーク15は基本固有振
動のスペクトルであり、その下側にあるピーク1
6はクラツク等の貫通欠陥による振動のスペクト
ルである。また、2次スペクトルについて、ピー
ク17は基本固有振動のスペクトルであり、その
下側にあるピーク18は凹み等の非貫通欠陥によ
る振動のスペクトルである。ただし、この場合の
非貫通欠陥の大きさは、非貫通欠陥によるスペク
トル中には貫通欠陥であるクラツクの存在の影響
があるので、2次スペクトルについての上記2つ
のピーク位置の周波数差Hから、1次スペクトル
についての2つのピーク位置の周波数差Kを減算
したものとなる。 鋳巣や凹み等の非貫通欠陥が微小な場合には、
クラツクの場合と同様に、非貫通欠陥のスペクト
ルは2次の基本固有スペクトル中に隠れてしまう
が、そのQ値が大きくなることから、Q値の大小
を判定することにより、微小鋳巣や凹みを検出す
ることができる。 ところで、以上説明した新規な欠陥検出方法
は、被測定物を加振する必要があるが、被測定物
を1箇所のみにおいて加振すると、次のような問
題がある。 すなわち、前述したように、加振したとき、基
本固有振動のエネルギーと欠陥部の振動のエネル
ギーとの和は、加振位置に限らず一定であるが、
加振位置に応じて両者の振動の大きさが異なるこ
とにより、加振位置により両者の振動のスペクト
ルのエネルギー(ピーク値)の比が異なる。 例えば、被測定物が円筒の場合において、第5
図に示すように、加振位置を円筒の外側円周に沿
つた円周5の上にとつて、その1周分の各角度位
置における前記被測定物の固有振動の1次スペク
トルのピーク値を、円周5の中心O点からの大き
さとしてプロツトして行くと、基本固有振動のス
ペクトルのピーク値は、波形6のようになり、欠
陥による振動のスペクトルのそれは、波形7のよ
うになる。 波形6または7が、90度毎にほぼ同じ波形を繰
り返すのは、円筒物をある1点で加振したときに
は、欠陥がなければ、1次振動は第6図に示すよ
うに、一点鎖線8のような状態と、二点鎖線9の
ような状態とを繰り返す振動となり、加振位置A
から180度異なる位置Bは全く同様に振動をし、
加振位置Aに対し90度異なる位置C,Dは、逆相
の振動をするからである。したがつて、互いに90
度異なる位置A,B,C,Dのいずれで加振して
も、第5図のような結果が得られる。 そして、この第5図からも明らかなように、基
本固有振動のスペクトルのピークが大きい加振位
置では、欠陥による振動のスペクトルのピークが
小さくなり、また、逆の場合もある。被測定物に
欠陥が存在する場合の2つのスペクトルのピーク
の存在を短時間に判別するには、両者がともに等
しい振幅となる位置で加振できればよい。 しかしながら、本来、被測定物における欠陥の
位置は不明であるから、欠陥の位置に対し、加振
位置をどのような位置にするかを定めることは不
可能である。このため、1箇所のみの加振の場合
には、加振位置によつて、欠陥部の振動が大きす
ぎたり、基本固有振動が大きすぎたりする。この
ような場合には、被測定物の材質の違いによるス
ペクトル変化と、欠陥の存在によるスペクトル変
化とを判別することが困難になり、判別に長時間
を要するという問題がある。 この発明は、上記の点に鑑み、上述のような新
規な欠陥検出方法において、欠陥の検出を容易に
する加振方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
この発明は、断面が円または楕円の被測定物に
振動を加えて、その振動をピツクアツプし、上記
被測定物の固有振動から欠陥を検出する方法であ
つて、 上記断面に沿つた位置で、且つ、互いに90°×
n(n=1,2,3)よりずれた角間隔だけ異な
る少なくとも2箇所を加振するようにした欠陥検
出方法である。
【作用】
90°×n(=90°、180°、270°)よりずれた角間隔
異なる、例えば2箇所で加振が行われるので、一
方の加振位置で基本固有振動が大きすぎたり、欠
陥による振動が大きすぎたとしても、他方の加振
位置では、そのようなことはない。したがつて、
両者の振動分析結果を重ね合わせることにより、
欠陥の有無の判別を容易に行うことが可能にな
る。
【実施例】
以下、この発明による欠陥検出方法の一実施例
を図を参照しながら説明しよう。 第7図は、この発明方法が適用された欠陥検出
装置の一実施例を示し、この例は製造ラインを流
れてくる円筒状シリンダ部品を自動的に全数検査
して、且つ、自動的に良品と不良品とを選別する
ようにした装置の場合の例である。 被測定物21としてのシリンダ部品は、例えば
マイクロコンピユータを有する制御装置22によ
つて制御される搬送装置23によつて、ライン上
を搬送され、測定用ステージ24上に搬入されて
載置される。 測定用ステージ24は、例えば硬質ゴム等によ
り構成される。そして、この測定用ステージ24
に被測定物21が載置されたことが、例えば測定
用ステージ24に設けられたセンサによつて検出
されると、制御装置22は、加振装置25を駆動
し、被測定物21を加振する。この例では、加振
装置25は、例えば振り子状におもり等の衝撃物
により被測定物21を、例えばインパルス衝撃す
る。おもりの駆動機構は、衝撃後、おもりが被測
定物から即座に離れるようにカム機構等により構
成される。 この場合、加振装置25は円筒状の被測定物2
1に対し、その外側周面の複数箇所を同時に、あ
るいは順次に衝撃するようにされる。この衝撃す
る複数箇所は、90°,180°,270°だけ離れた位置を
除く位置とされる。 第1図は加振装置25の加振部位を説明するた
めの図で、同図Aは円筒状シリンダの横断面図、
同図Bは縦断面図である。この例では、被測定物
21を2箇所において加振するもので、第1図A
に示すように、第1の加振位置P1と、これに対
し22.5°離れた第2の位置P2とを加振する。こ
のため、この例では測定用ステージ24は、水平
面内で回転可能とされ、円筒状被測定物21は、
その中心線位置が測定用ステージ24の回転中心
位置に合うように位置合わせされて載置される。 そして、先ず、加振装置25によつて被測定物
21の側周面の位置P1を加振し、その後、測定
用ステージ24を22.5°回転し、被測定物21の
側周面の位置P2を加振する。 また、この例の場合、被測定物21の軸方向の
加振部位は、第1図Bに示すように、重心位置
(形状から定まる理論上の重心位置)P3からず
れた位置、例えば被測定物21の上端部位置P4
とされる。 このように、重心よりずれた位置で加振する
と、形状から決まる理論上の重心位置より上半分
と下半分とで、質量(重さ)が異なるときには
(一般には全ての物質はそうなつている)、1次及
び2次の固有振動のスペクトルのピークは、前述
したピークの他に、もう1つのピークが現われ
る。このピークの周波数位置は、被測定物21の
上半分と下半分の質量に応じたものとなり、重い
方(例えば下半分)は、高い周波数位置に、軽い
方(例えば上半分)は、低い周波数位置にスペク
トルが現われる。 そして、欠陥が上半分にあるときは、低い周波
数位置の基本固有振動スペクトルに欠陥による振
動のスペクトルがペアとなつて現われ、また、欠
陥が下半分にあるときは、高い周波数位置の基本
固有振動スペクトルに欠陥による振動のスペクト
ルがペアとなつて現われる。したがつて、どちら
の基本固有振動スペクトルにペアとなる欠陥のス
ペクトルが現われるかにより、被測定物中、欠陥
が上半分にあるか、下半分にあるかが判別でき
る。両方に現われた場合には、被測定物の中心部
に欠陥が存ることがわかる。 以上のようにして、加振された被測定物21の
振動は、無接触で出力振動受信装置26のセンサ
27で検出され、電気信号に変換され、シグナル
コンデイシヨナー28にて所定の信号処理がなさ
れる。センサ27は、振動を検出できるものであ
れば、どのようなものでも使用でき、変位計等を
用いることもできる。もつとも、周囲からの雑音
振動をできるだけ拾わないようにするために、被
測定物の方向に鋭い指向性を有するものが好まし
い。シグナルコンデイシヨナー28では、電気信
号が増幅され、また、不要高低域成分の除去(ト
レンドの除去)などが行われる。この例の鋳鉄の
シリンダ部品の場合、固有振動のうち基本固有振
動の1次スペクトルは例えば1.5kHzに現われ、2
次スペクトルはその約2.8倍の約4kHzに現われる
からである。 出力振動受信装置26からの電気信号は、伝送
路29を介して演算処理・判定装置30に供給さ
れる。この演算処理・判定装置30は、例えばマ
イクロコンピユータを有し、ソフトウエアにより
後述の演算処理及び判定動作をなすものである
が、この処理を機能ブロツクで示すと、図のよう
になる。 すなわち、入力された電気信号はゲート手段3
1に供給される。そして、ウインドーW1形成手
段32からのウインドー信号W1により加振すな
わち衝撃後の被測定物21の振動から、被測定物
21の形状の固有振動成分が抽出される。すなわ
ち、ここで問題にする振動は、その被測定物の形
状が持つ固有振動である。しかし、被測定物を強
制的に振動させた場合、その強制振動や、地震波
と同様に初期的に縦波が生じ、これが固有振動と
混在することになる。かなり大きなクラツクや凹
みであるならば、これらの固有振動以外が混在し
ていても上記方法によつて欠陥を検出することが
できる場合もある。しかし、通常はこれら固有振
動以外をできるだけ除去しなければ、欠陥の検出
が困難である。 そこで、この例では次のようにしてこれを解決
している。 すなわち、被測定物21を加振する場合、正弦
波法とインパルス衝撃法とがあるが、正弦波法の
場合には、一定条件で被測定物21を加振してお
き、ある瞬間で、これを停止する。そして、その
停止時から少し時間経過した時点から振動の測定
を開始する。 インパルス衝撃法の場合には、衝撃を与える等
して加振した直後から少し時間を経過した時点か
ら測定を開始する。 この場合の加振停止時、あるいは衝撃時から測
定を開始するまでの時間は、次のようにして定め
ることができる。すなわち、被測定物21中を伝
わる音波の速度cがそのヤング率E(弾性係数)
とその物体の密度によつて異なり、 の関係があることから求める。 例えば、この例のインパルス衝撃法による場
合、円筒状鋳鉄のシリンダが被測定物21である
とすると、縦波の速度は4560m/s、横波はその
1/1.8で、約2780m/sとなり、衝撃直後から
ピツクアツプした振動の時系列波形は第8図Aの
ようになる。この波形では、早い縦波のみの部分
が約26μsec続いた後、横波が検出される。そし
て、横波の振動のピーク値を過ぎて指数関数的に
振動は減衰し、徐々に振動は停止する。 この第8図Aの波形からもわかるように、加振
後の振動は地震波の場合と同じであるので、上記
のように速度の速い縦波や遅い波が混在してお
り、また、振動に強制振動が残り、被測定物21
の形状に特有の固有振動波形になつていない。こ
の形状に特有の固有振動波は、例えばコマの「さ
いさ運動」のように、停止する少し前に、観測さ
れるものであると考えられる。そこで、この場
合、横波のピーク値を過ぎて減衰を始めた時点か
ら後の振動を抽出する。このため、第8図Bによ
うな矩形波のウインドーW1を設定し、このウイ
ンドーW1によつて、この例では振動波を抽出す
る。 この例では、衝撃直後から20msec経過した時
点からウインドーW1を立ち上げ、200msecのウ
インドー幅設定する。このためウインドーW1
成手段32では、制御装置22からの加振開始の
情報に基づいてウインドーW1が形成される。 以上のようにして、ウインドーW1により被測
定物1の形状の固有振動成分が抽出される。 そして、その固有振動部分がA/D変換手段3
3でデジタルデータに変換され、メモリ手段34
に書き込まれる。そして、メモリ手段34からの
このデジタルデータが読み出され、波形強調手段
35において、このデジタルデータに対し、ウイ
ンドーW2形成手段36からの強調用ウインドー
W2が掛けられる。このウインドーW2は次のよう
なものである。すなわち、ウインドーW1により
被測定物21の形状に特有の固有振動波形部分を
抽出したとしても、微小なクラツクや凹みや鋳巣
は、その基本固有振動のスペクトルに隠れてしま
いやすく、前述したようにスペクトルのQ値で検
出するしかなくなる。 そこで、できるだけ基本固有振動のスペクトル
波形の「裾野」の広がりを小さく、クラツクや鋳
巣の判定をしやすくすることが考えられる。その
ためには、第4図に示すようなスペクトル波形を
同図で波線19で示すように、ピークの50%のと
ころから(Q値は変わらない)急激に減衰させる
ような補正をかけてやればよい。このようにすれ
ば、スペクトル波形の「裾野」は狭くなり、微小
なクラツクや凹みであつても、その微小な欠陥を
スペクトルのQ値でなく、基本固有振動スペクト
ルと、欠陥による振動のスペクトルとを分離して
検出することが可能なものが多くなる。 以上のようにスペクトルを強調するためには、
ピツクアツプした振動波形に、次式からなる波形
の強調用ウインドーW2を更にかければよい。 y=acos2(xωt) +bcos2(xωt+τ)+ …+kcos2(xωt+nτ)+C ここで、τは時間遅れを示し、例えばλ/4
(λは波長)とされる。また、この例の場合、a
=b=…=kとされる。この強調用ウインドー
W2は第8図Cに示すような波形となる。 第9図Aは、ピツクアツプした被測定物21の
振動に対し前述の固有振動抽出用ウインドーW1
及び強調用ウインドーW2をかける前の振動全体
部分のスペクトルを示す。また、第9図Bは、固
有振動抽出用ウインドーW1によつて上記被測定
物21の振動の衝撃直後から20msec経過した後
から抽出した振動波形のスペクトルを示し、基本
固有振動スペクトルと欠陥による振動のスペクト
ルとの分離を観測できる。さらに、第9図Cは、
前述した強調用ウインドーW2をかけた後のスペ
クトル波形であり、基本固有振動スペクトルと、
クラツク又は凹み等の欠陥の振動スペクトルとが
より明確に分離されることがわかる。 こうして強調された後のデータは、スペクトル
分析手段37に供給され、スペクトル分析され
る。ウインドーW2も、ウインドーW1と同様に、
制御装置22からの加振開始の情報に基づいて形
成される。 第10図Aは、加振位置P1における第1次ス
ペクトルを示す。図において、41は被測定物2
1の上半分についての基本固有振動のスペクト
ル、42はこれとペアとなる欠陥のスペクトル、
43は被測定物21の下半分についての基本固有
スペクトルである。この場合、欠陥のスペクトル
のピークは小さく、その存在の有無を検出するの
は、被測定物21の材質の、バラツキの変動と区
別するのが困難で、長時間を要することになる。
しかし、この例では、位置P1よりも22.5°離れ
た位置P2が加振されている。その加振位置P2
における第1次スペクトルは第10図Bに示すよ
うに、欠陥による振動のスペクトル42の方が基
本固有振動スペクトル43よりも大きい振幅とな
つている。両者のスペクトルを重ね合わせると第
10図Cに示すようになり、被測定物21の上半
分にクラツクが存在することが明瞭に判別でき
る。 また、同様に第11図Aに加振位置P1におけ
る第2次スペクトルを示す。ここで51は、上半
分についての基本固有振動のスペクトル、53は
下半分についての基本固有振動のスペクトルであ
る。この場合、凹み等の欠陥は、基本固有振動の
スペクトルに隠されてしまつている。 第11図Bは、加振位置P1と22.5°離れた加
振位置P2における第2次スペクトルを示し、欠
陥による振動のスペクトル52が大きなピークと
して現われる。したがつて、両加振位置P1,P
2のスペクトルを重ね合わせると、第11図Cの
ようになり、欠陥による振動のスペクトルを明確
に認識することができる。これにより、この場合
は被測定物21の上半分に凹み等の非貫通欠陥が
存在することが明瞭に判別できる。 判定手段38では、以上のようにして2個の加
振位置でのスペクトルを重ね合わしたものを用い
て、例えば次のようにして欠陥による振動のスペ
クトルの存在を判別する。 すなわち、判定手段38では、第12図に示す
ように、スペクトル波形から、予め定められてい
る1次スペクトルの周波数範囲及び2次スペクト
ルの周波数範囲d1,d2内において、それぞれ振幅
の大きいものから順に例えば5個までピーク値を
求め、その周波数及びピーク値を記憶する。次
に、1次及び2次のスペクトルについて、基本固
有振動のスペクトルと、欠陥の振動のスペクトル
とがペアになると考えられる周波数範囲d3,d4
(d3,d4<d1,d2)を、予め定めておき、この周
波数範囲d3,d4内に上記5個のピーク値の周波数
値のうち、ペアとして入るものがあるか否かサー
チする。そして、1次スペクトルについて、その
ペアを検出したら、周波数の低い方のペアのうち
の高い方の周波数を1次の基本固有振動スペクト
ル位置と認識し、その周波数位置を基準に、前記
周波数幅d3より狭い、予め定められている周波数
幅d5内に基本固有振動スペクトルとは別のピーク
(もちろんペアのピークでもよい)が有るか否か
判別し、ピークがあれば、被測定物21はクラツ
ク有りと判別する。 同様に、2次スペクトルについて、そのペアを
検出したら、周波数の低い方のペアのうちの高い
方の周波数を2次の基本固有振動スペクトル位置
と認識し、その周波数位置を基準に、前記周波数
幅d4より狭い予め定められている周波数幅d6内に
基本固有振動スペクトルとは別のピークが有るか
否か判別し、ピークがあれば、被測定物21は鋳
巣または凹み有りと判別する。 第13図に、以上説明した演算処理・判定装置
30における動作のフローチヤートを示す。 以上のようにして、欠陥ありと判別された部品
は、選択装置40により、ラインから不良品とし
て除外される。また、欠陥なしと判別された部品
は、次工程に搬送される。以下、順次全部品につ
いて以上の欠陥判定が行われるものである。 以上のようにして、複数箇所において被測定物
を加振することにより、確実、且つ、短時間で1
次及び2次のスペクトルから欠陥の有無の検出を
行なうことができる。 また、図の例のように、重心よりずれた位置を
加振することにより、欠陥の存在部位が軸方向の
上半分か下半分にあるかの判別が容易になる。 以上の例は22.5°ずれた位置で2カ所加振した
が、90°、180°、270°を除く位置であれば、いずれ
の位置でもよく、例えば45°ずれた2点を加振す
るようにしてもよい。ちなみに、第14図A〜C
及び第15図A〜Cは45°ずれた2位置において、
被測定物の上半分を加振したときの1次及び2次
のスペクトルを示している。 第14図Aの第1加振位置の1次スペクトルで
は、欠陥のスペクトルが大きいため基本固有振動
スペクトルが隠れている。このため、ペアとして
認識できず、材質のバラツキと判別できない。し
かし、同図Bの第2加振位置の1次スペクトルで
は基本固有振動スペクトルが現われるので、同図
Cに示すように2つの加振位置のスペクトルの重
ね合わせにより基本固有振動スペクトルと欠陥に
よる振動のスペクトルとをペアとして明瞭に認識
できる。 同様に、第15図の2次スペクトルも2つの加
振位置のスペクトルの重ね合わせにより欠陥を明
瞭に認識できる。そして、このスペクトルから被
測定物21の下半分に小さな凹み又は空洞がある
ことも認識できる。 なお、第7図の装置では、演算処置・判定装置
において、1次及び2次スペクトルを分析し、欠
陥があるときは2つにスペクトルが分離されるこ
とを利用して判定を行なつたが、前述したよう
に、1次スペクトルあるいは2次スペクトルにつ
いての分析の結果、分離されていないスペクトル
であつても、そのQ値の大小をさらに測定し、こ
のQ値がクラツク等の欠陥無しのときの値よりも
大きいとき、欠陥有りと判定し、さらに精度を上
げることもできる。 また、スペクトル分析ではなく、メモリに取り
込んだ振動波形データを時系列変換し、そのエン
ベロープを検出し、山の数を計数することにより
クラツクを検出するようにすることもできる。 なお、以上は被測定物が円筒状のシリンダの場
合について説明したが、被測定物21は断面の外
形形状が円や楕円であつてもよい。また、材質も
問わない。 また、以上の例では、測定用ステージを回転し
て第1加振位置P1と、第2加振位置P2を順次
に加振するようにしたが、測定用ステージは回転
せずに、複数個の重り等により2つの加振位置P
1,P2を同時に加振するようにしてもよい。 また、加振位置は2か所に限らず、3か所ある
いはそれ以上であつてもよい。 また、加振方法はインパルス衝撃法に限られる
ものではなく、種々の加振方法を採用することが
できることは言うまでもない。
【発明の効果】
以上説明したように、この発明による欠陥検出
方法は、被測定物を加振してセンサにより非接触
で被測定物自体が持つ固有の振動を検出する方法
であるので、センサ接触する場合のように、セン
サ接触時の不整合による乱反射がなく、波形が単
純が判別で容易である。すなわち、被測定物内部
に生じる欠陥の有無を測定する際に、その測定を
乱す要因が少なく、安定した測定が可能であると
共に、判定動作、判定内容が単純であるので、短
時間で判定を行なうことができる。 また、この発明方法によれば、被測定物にしわ
や凹凸があつても固有振動と区別できるものであ
れば、クラツクや鋳巣などの空洞、凹み等の欠陥
を検出することができるという特徴がある。 また、この発明方法によれば、90°×nだけ異
なる位置を除く、少なくとも2箇所を加振するよ
うにしているので、1箇所の加振では被測定物の
材質等のバラツキと欠陥とを区別するのに長時間
を要するのに対し、明瞭に欠陥のスペクトルを短
時間で判別することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の欠陥検出方法における加
振方法の一例を説明するための図、第2図は、こ
の発明による欠陥検出方法の説明のためのスペク
トル図、第3図は、この発明の検出原理の説明に
供する図、第4図は、Q値の説明のための図、第
5図は、加振位置を円周方向に変えたときのスペ
クトルのピーク値の変化を示す図、第6図は、円
筒状被測定物の1次振動の説明図、第7図は、こ
の発明による欠陥検出方法を適用した装置の一実
施例を示す図、第8図及び第9図は、この発明に
よる固有振動抽出及び強調を説明するための図、
第10図及び第11図は、2つの加振位置でのス
ペクトルを説明するための図、第12図は、第7
図例の装置の動作の説明のための図、第13図
は、第7図例の動作の一例のフローチヤート、第
14図及び第15図は、他の例の加振位置におけ
るスペクトルを説明するための図である。 11,15……1次の基本固有振動のスペクト
ル、12,16……クラツク(貫通欠陥)の振動
のスペクトル、13,17……2次の基本固有振
動のスペクトル、14,18……鋳巣、凹み等非
貫通欠陥の振動のスペクトル、21……被測定
物、25……加振装置、P1……第1加振位置、
P2……第2加振位置。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 断面が円または楕円の被測定物に振動を加え
    て、その振動をピツクアツプし、上記被測定物の
    固有振動から欠陥を検出する方法であつて、 上記断面に沿つた位置で、且つ、互いに90°×
    n(n=0,1,2,3)よりずれた角間隔だけ
    異なる少なくとも2箇所において加振するように
    した欠陥検出方法。
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