JPH05501585A - 印刷版に適したアルミニウム合金 - Google Patents

印刷版に適したアルミニウム合金

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 印刷版に適したアルミニウム合金 本発明は、適当な処理を施した後に印刷版の作製に用いることができるアルミニ ウム合金に関する。
米国特許第4.610,946号に記載されているように、純度が99.50% 以上で少量の鉄およびシリコンを含有するアルミニウムを用いて、上記特許に記 載されている処理工程により品質の良い印刷版を作製することが知られている。
しかし、上記特許権者が指摘しているように、AA1050のような現存の合金 は、副像面(イメージエリア)を硬化させて印刷版の寿命を向上させるために仕 上処理後の印刷版をベーキング処理(バーンイン処理あるいはストーブ処理)す るのに必要な加熱工程によって悪影響を受けることが知られている。冷間で強加 工された金属はベーキング処理されると回復や再結晶を起こすため、強度低下や 印刷版の歪みが生ずる。発生する歪みの量を予測するには、ベーキング処理によ る降伏強さまたは引張り強さの変化を測定することが有効である。大幅な強度低 下があれば、許容範囲を越えた歪みが発生して取扱および使用時の取り付けに大 きな支障が生ずることが予想される。
米国特許第4.610.946号は、280°Cより高温で処理しても、印刷版 を印刷機の印刷シリンダーに取り付ける際に支障となる歪みを生じない印刷版を 提供しようとしている。上記特許はそのための改良点として、0.02〜0.2 0%のジルコニウムを添加し、それ以外の合金成分および不純物は公知の合金A A I O50と同等のレベルにしている。
これらの成分について米国特許第4,610.946号には下記のように記載さ れている。
鉄 0.40wt%以下 シリコン 0.20wt%以下 マンガン 0.05wt%以下 銅 0.05wt%以下 チタン 0.05wt%以下 不純物 0.05wt%以下 米国特許第4,610,946号の表2.3および4に示されている結果から分 かるように、280°Cより低温では、ジルコニウム添加による降伏強さと最終 的な印刷版の性能の向上はごく僅かであり、またZr添加量0.05%の場合と 0.16%の場合でほとんど差が認められない。
280°Cより高温のベーキングに伴う歪みの問題を回避するために、一般的に 240’C程度の温度を用いることか多いが、この温度でもアルミニウム基合金 かある程度軟化することか知られており、やはり前記の理由により印刷版の品質 に悪影響がある。
この軟化の対策として、本発明者は米国特許第4,610゜946号の教示に従 ってジルコニウムの添加を行ってみたが、若干の改善は認められたものの、依然 としである程度の軟化が発生した。その上、ジルコニウムを0.13%まで添加 して、バッチ式の中間焼鈍を行うと、圧延方向に延びた数cmにも及ぶ巨大な結 晶粒か成長した。このような巨大粒は、電気しぼ加工(e1ect!−10−g r¥1in)l、た板の表面品質を劣化させることか分かった。ただ、連続式の 焼鈍を行うとこの巨大粒は発生しなかった。
ヨーロッパ特許公開公報第EP−A−0289844号でも、240°C程度で のアルミニウム印刷版の軟化の問題が認識されており、その対策として、アルミ ニウム合金のマンガン含有量および鉄含有量を厳密に限定した上で、難しい制御 を要する製造工程により合金中の第2相の種類、量および個数密度を微妙に制御 して特定の組織を得ることが記載されている。商業規模で板材の処理条件を微妙 に制御することは、困難である工費用もかかるということは当業者には理解され ようし、いずれにしても合金の軟化抵抗を十分に向上させ得ないことが発明者に より見出されている。
そこで、ヨーロッパ特許公開公報第EP−A−0289844号に記載されてい るような困難で費用のかかる製造条件を用いることなく、連続式焼鈍に限らずバ ッチ式焼鈍も適用でき、240°C程度での加熱時の軟化に十分な抵抗性を持つ アルミニウム合金が要望されている。
本発明は、マンガンとジルコニウムとを組み合わせることにより上記のような改 良された合金を提供することを目的とする。
米国特許第4.610.946号の教示とは反対に、マンガン含有量をこの特許 に記載された上限である0、05wt%よりも多くすると共にジルコニウム含有 量を0.15wt%以下に限定することにより、ヨーロッパ特許公開公報第EP −A−0289844号に記載された製造条件を必要とせずに、極めて優れた印 刷版用合金か得られるという予期しない事実か見出された。AA1050Aのよ うな公知の合金に対してマンガンとジルコニウムとを添加すれば軟化抵抗がある 程度向上することは予期されたかもしれないか、予期しなかったことは、マンガ ンとジルコニウムとの組み合わせによって達成された向上効果か、従来の改良を 加算した効果を越えることであり、すなわち現在のところ完全には解明されては いない何らかの理由で、マンガンとジルコニウムとか相乗的に作用することによ り、印刷版用材料としての諸性質を損なうことなく、240°C程度でのベーキ ングにおける軟化抵抗を高めたアルミニウム合金が得られることである。
アルミニウム合金においてマンガンとジルコニウムとを組み合わせて用いること は、例えば米国特許第4,511,632号により公知であるか、この種の合金 はこれまで比較的高温での用途すなわち蝋付は合金としてのみ考慮されていた。
本発明によれば、99.00wt%以上、望ましくは99.30wt%以上のア ルミニウムと、0.02から0゜15wt%、望ましくは0.02から0.08 wt%のジルコニウムと、0.05から0.25wt%、望ましくは0゜05か ら0.15wt%のマンガンと、残部随伴不純物とから本質的に成る、印刷版を 作製するのに適したアルミニウム合金が提供される。本発明においてはジルコニ ウムと同等の機能ヲ持つハフニウムでジルコニウムの全部または一部を置き換え ることかできる。
理論にとられれる必要はないか、本発明の合金の優れた性質は、添加したジルコ ニウムの実質的に全量を固溶状態に保ちなから、印刷版用に適した板材への処理 中にある程度の量のAl−Mn−3i粒子を析出させ且つ残りのマンガンは固溶 状態に保つことによって得られると考えられる。組み合わせて用いられたマンガ ンとジルコニウムは、一方では溶質として他方では微細に分散した粒子として、 従来アルミニウム合金で生じていた240°C付近での軟化の原因となる回復過 程を実質的に阻止していると考えられる。
ジルコニウム含有量の望ましい上限値0.08%が重要なのは、これ以上の含有 量では熱間圧延時または焼鈍時にジルコニウムが析出し始めて巨大粒の発生を助 長し、この合金で作製した印刷版の品質をかなり損ねることになるからである。
約0,15%を超えるジルコニウムを含有する板材にノ<・ソチ式焼鈍を施すと 非常に粗粒になり、良好な電気しぼ加工が不可能になる。下限値については、約 0.02wt%未満の含有量では向上効果が得られなかった。ジルコニウム含有 量を約0.04wt%とすることが望ましい。
マンガンについては、マンガンがジルコニウムと共存する場合0.05wt%よ り多くなるとベーキングに対する抵抗の向上効果がでてくる。マンガン含有量を 規定量以上、例えば1%まで増加させると、バッチ式焼鈍時の粒寸法の制御を補 助する効果か得られる。しかし、マンガンをこのように多量にすることは、印刷 版の電気しぼ加工時に表面のストリーク(粗くなる)や変色が発生する原因にな る(例えばEPO89844を参照)。したがって、マンガン含有量の最適な上 限値は、対ベーキング抵抗および細粒化という望ましい作用と望ましくないスト リークおよび変色の発生開始とのバランスで決定される。実際上は、有効なマン ガン含有量の上限は0.25%であり、0.05から0.15wt%の範囲か望 ましい。
他の不可避的な不純物元素(例えば亜鉛)は、各不純物元素についてAA105 0Aに規定された限界値の範囲内、望ましくは0.02%未満、とすることが望 ましい。厳密ではないが、鉄:シリコンの含有量比は6:1未満で且つ望ましく は1.5:1より大、最も望ましくは約4.5:1である。
印刷版を作製するために本発明の合金を処理する方法、例えば使用できるしぼ加 工方法の種類等については、米国特許第4.610.946号に記載されている 。
以下に、添付図面の図1から5を参照し、実施例によって本発明の実施態様を説 明する。
実施例1 比較材としてAA1050Aを用い、この合金をベースとして3種類の合金を製 造し、これら4種類の合金から下記の手順により直ちに印刷版作製に用いること かできる板材の形の試料を準備した。
150X100X25mmのインゴットを50’C/時間で580°Cまで加熱 し、この温度で6時間保持し、50°C/時間の速度で500℃まで冷却した後 、熱間圧延して厚さ4゜5mmにした。次に、この熱間圧延板を冷間圧延して厚 さ2.25mmとし、バッチ式焼鈍により速度30°C/時間で450°Cまで 加熱してこの温度で2時間保持し、最後に速度30°C/時間で室温まで冷却し た。この焼鈍板を2. 25mmから冷間圧延して厚さ0.30mmにした。
組成調整した3種類の合金のうち、第1の合金ではマンガン含有量を0.11w t%に調整し、第2の合金ではジルコニウム含有量を0.04wt%に調整し、 第3の合金ではマンガンおよびジルコニウムの含有量をそれぞれ0,14wt% および0.04wt%に調整しである。比較材1050Aは実質的にジルコニウ ムを含有せず、ごく微量のマンガンを含有している。
直接に印刷版を作製できる状態に各板材を処理した後、そのままの状態と、24 0℃×10分間の加熱後の状態について、4種類の合金の試料の引張り強さを室 温で測定した。この結果を添付図1に線図で示す。同図中、影を付けてない棒は 圧延ままの材料の室温での測定結果であり、クロスハツチを施した棒は240° Cで10分間加熱した後空冷した場合の結果である。
予期してはいたが、加熱後の引張り強さは4種類の合金金てについて低下してお り、図1から分かるように、0.05wt%より多い量のジルコニウムおよびマ ンガンの両方を含有する本発明の合金は、試験した他の3種類の合金のいずれよ りも強度の低下かかなり少なく且つ組成調整した2種類の合金の示す改良効果を 加算した低下量よりも更に少ない。
このように強度低下量か減少したことは、商業的なベーキング処理時に板の歪み かほとんどまたは全く発生しないことを示すものであり、取り扱い易さと印刷機 内への取り付は易さか向上した非常に高い品質の印刷版を本発明の合金で作製す ることができることを示すものである。
表1に示した組成の直接チル鋳造した厚さ600mmのインゴットを580〜6 10℃に少なくとも2時間加熱した。
このインゴットを500〜300°Cで熱間圧延して厚さ4゜2mmまたは3. 5mmのストリップにして巻き取った。得られたコイルを下記手順で厚さ0.3 mmに冷間圧延した。
コイル1 厚さ3.5mmから厚さ0.3mmに冷間圧延コイル2 厚さ4.2mmから厚さ2.2mmに冷間圧延後、430°Cで2時間焼鈍、更 に厚さ0.3mmに冷間圧延コイル3 430°Cで2時間焼鈍後、厚さ4.2mmから厚さ0.3mmに冷間圧延 各コイルから採取した試料に200°C1240℃または270°Cで10分間 のベーキング処理を施し、長手方向および横方向の引張り性質を測定した。その 結果を表2(a)〜2(C)に纏めて示す。同表中、括弧内は横方向の性質を示 す。
表2(a) 長手方向性質 (横方向性質) 長手方向性質 (横方向性質) 表2(c) 長手方向性質 (横方向性質) 熱間圧延ストリップは厚さ4.2mmで巻き取った状態では再結晶を生じていな いことか分かったか、これに対し同様に処理したジルコニウムを含有しないスト リップは、通常この段階で表面の少なくとも一部に再結晶か認められる。ここで 、コイル3に施した焼鈍処理により完全再結晶か生じた。
実施例3 AA1050Aをベースにして組成調整した一連の合金を用いて実施例1と同様 な実験を行った。但し、マンガンおよびジルコニウムの含有量はそれぞれ0.2 5および0.15wt%までの範囲で変化させた。実施例1で説明したような直 接に印刷版を作製できる板材に処理した後に、各合金の試料の引張り強さくUT S)を圧延まま(AR)の状態と、240’C1270°Cまたは300°Cで 10分間加熱してから空冷した状態について測定した。
この結果を添付の図2から図5に線図で示す。
図2および図3に示した結果は、ジルコニウム含有量を0.04wt%に固定し 、マンガン含有量を0から0.25wt%まで段階的に増加させた一連の合金に ついてのものである。比較のために、比較合金AA1050Aについての結果も 併せて示した。図2において、個々の合金について示した4本の棒は、圧延まま と、3種類の温度で10分間加熱後の合金に対応する。
簡明にするために、図3のグラフは図2に示したデータを転記したものであるが 、圧延ままと240°Cで加熱(ベーキング)した試料についてのみ示した。
図2および図3から分かるように、0.04%のジルコニウムを含有する比較合 金に0.05%のマンガンを添加すると、3種類の温度のいずれでベーキングし た場合にも、UTSか直ちに向上する。0.25%までの範囲でマンガンを更に 添加した場合、図3からより明瞭に分かるように、ベーキング後の合金に認めら れる強度低下は同程度に減少をしている。マンガン濃度か最大の場合、圧延まま の強度は合金の加工硬化に対するマンガンの効果のために増加しているが、ベー キングによる強度低下量も増加している。
同様な結果を示した図4および図5は、マンガン含有量を0.14%に固定し、 ジルコニウム含有量を0から0.15wt%まで段階的に増加させた一連の合金 についてのものである。この場合も、比較合金1050Aについての結果を比較 のために併せて示した。
図4および図5から分かるように、ジルコニウムを添加せずにマンガン単独で添 加しても何ら利点は認められない。ジルコニウムの添加量を増加させていくと、 ベーキングによる強度低下は減少し、すなわち合金の対ベーキング抵抗か増加す る。
図5は図4に示したデータを転記したものであるか、圧延ままと240°Cで加 熱(ベーキング)した試料についてのみ示した。比較のため、図5にはマンガン を添加せずジルコニウム含有量を増加させた場合の一連の結果も併せて記載し、 マンガンとジルコニウムとを組み合わせて添加することの利点をより明瞭に示し た。
+050A J、++%Mn +0.04%XI ◆O,I4Mn+0.04% ZIFIGuRε 1: u、T、s、MPa 口 ■ m 口 UTS、 MPa U、T、!3. MPa 区 −1Ic3 UTS、 MPa 補正書の翻訳文提出書 (特許法第184条の8) 平成4年5月z1日

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.少なくとも99.00wt%のアルミニウムと、合計量で0.02から0. 15wt%のジルコニウムおよび/またはハフニウムと、0.05から0.25 wt%のマンガンと、残部の不可避的不純物とから実質的に成る、印刷版を作製 するのに適したアルミニウム合金。
  2. 2.99.30wt%のアルミニウムから実質的に成る請求の範囲第1項に記載 の合金。
  3. 3.0.02から0.08wt%のジルコニウムを含有する請求の範囲第1項ま たは第2項に記載の合金。
  4. 4.約0.04wt%のジルコニウムを含有する請求の範囲第3項に記載の合金 。
  5. 5.0.05から0.15wt%のマンガンを含有する前記請求の範囲各項のい ずれか1項に記載の合金。
  6. 6.合金中のシリコンに対する鉄の比率が6:1よりも小さくなる量で鉄および シリコンを含有する前記請求の範囲各項のいずれか1項に記載の合金。
  7. 7.シリコンに対する鉄の比率が1.5:1よりも大きい請求の範囲第6項に記 載の合金。
  8. 8.シリコンに対する鉄の比率が約4.5である請求の範囲第7項に記載の合金 。
  9. 9.前記請求の範囲各項のいずれか1項に記載の合金から製造された場合の印刷 版。
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