JPH04214834A - 耐食性及びプレス成形性に優れたアルミニウム合金板、並びにその製造方法 - Google Patents
耐食性及びプレス成形性に優れたアルミニウム合金板、並びにその製造方法Info
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- JPH04214834A JPH04214834A JP40251590A JP40251590A JPH04214834A JP H04214834 A JPH04214834 A JP H04214834A JP 40251590 A JP40251590 A JP 40251590A JP 40251590 A JP40251590 A JP 40251590A JP H04214834 A JPH04214834 A JP H04214834A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、耐食性とプレス成形
性に優れた特長を有する自動車車体等に好適なアルミニ
ウム合金板及びその製造方法に関する。
性に優れた特長を有する自動車車体等に好適なアルミニ
ウム合金板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より自動車ボディ−シ−ト等の成形
加工用板材として表面処理冷延鋼板が多用されているが
、近年、自動車の燃費向上のための軽量化の要望が高ま
っており、その要望を満たすべく自動車ボディ−シ−ト
等にアルミニウム合金板が使用され始めてきている。
加工用板材として表面処理冷延鋼板が多用されているが
、近年、自動車の燃費向上のための軽量化の要望が高ま
っており、その要望を満たすべく自動車ボディ−シ−ト
等にアルミニウム合金板が使用され始めてきている。
【0003】自動車ボディ−シ−ト用アルミニウム合金
としては、焼付硬化性を目的とした熱処理型の6009
,6010,6011(いずれもAl−Mg−Si系)
及び2036(Al−Cu系)があるが、これらは成形
性が必ずしも十分ではない。また、非熱処理型として0
.2〜0.5%のMn添加を前提とした5182(Al
−Mg系)、及び製造法の改良によりプレス歪模様現出
を抑制した5182−SSFがあり、これらは熱処理型
よりやや成形性が優れているが、焼付硬化性がない。
としては、焼付硬化性を目的とした熱処理型の6009
,6010,6011(いずれもAl−Mg−Si系)
及び2036(Al−Cu系)があるが、これらは成形
性が必ずしも十分ではない。また、非熱処理型として0
.2〜0.5%のMn添加を前提とした5182(Al
−Mg系)、及び製造法の改良によりプレス歪模様現出
を抑制した5182−SSFがあり、これらは熱処理型
よりやや成形性が優れているが、焼付硬化性がない。
【0004】さらに、特開昭57−120648及び特
開昭53−103914に開示されているように、Al
−Mg系に若干の焼付硬化性を付与させるためにCuや
Znを添加した合金が開発されている。しかし、Cu添
加材は耐食性に問題があり、また、いずれも従来の表面
処理冷延鋼板よりも成形性が劣るため、さらなる成形性
の改善が達成されない限り、量産を前提とした成形加工
用板材として表面冷延鋼板の代替材となり得ないのが現
状である。
開昭53−103914に開示されているように、Al
−Mg系に若干の焼付硬化性を付与させるためにCuや
Znを添加した合金が開発されている。しかし、Cu添
加材は耐食性に問題があり、また、いずれも従来の表面
処理冷延鋼板よりも成形性が劣るため、さらなる成形性
の改善が達成されない限り、量産を前提とした成形加工
用板材として表面冷延鋼板の代替材となり得ないのが現
状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明はかかる事情
に鑑みてなされたものであって、自動車車体用材料とし
て十分な耐食性及びプレス成形性を有するアルミニウム
合金板及びその製造方法を提供することを目的とする。
に鑑みてなされたものであって、自動車車体用材料とし
て十分な耐食性及びプレス成形性を有するアルミニウム
合金板及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本願発明者等は
、上記目的を達成するために種々検討を重ねた結果、化
学成分組成を適切に調整し、製造条件を適製正化するこ
とにより、プレス成形性及び耐食性を十分なものにする
ことが可能であることを見出し、本発明を完成するに至
った。特に、化学成分組成については、Al−Mg系合
金において一般的に再結晶抑制元素として添加している
Mn,Crを意図的に添加するレベルよりも低い含有量
とする代りに微量のZrをして伸びを向上させると共に
、耐食性に悪影響を及ぼすCuを意図的に添加するレベ
ルよりも低い含有量として耐食性を向上させた。
、上記目的を達成するために種々検討を重ねた結果、化
学成分組成を適切に調整し、製造条件を適製正化するこ
とにより、プレス成形性及び耐食性を十分なものにする
ことが可能であることを見出し、本発明を完成するに至
った。特に、化学成分組成については、Al−Mg系合
金において一般的に再結晶抑制元素として添加している
Mn,Crを意図的に添加するレベルよりも低い含有量
とする代りに微量のZrをして伸びを向上させると共に
、耐食性に悪影響を及ぼすCuを意図的に添加するレベ
ルよりも低い含有量として耐食性を向上させた。
【0007】すなわち、この発明に係る耐食性及びプレ
ス成形性に優れたアルミニウム合金板は、重量%で、M
gを3.0〜10%、Siを0.03〜0.4%、Fe
を0.03〜0.4%、Tiを0.005〜0.15%
、Bを0.0002〜0.05%、Zrを0.001〜
0.09%の範囲で含有し、さらに0.16%以下のC
u、0.20%以下のZn、0.10%未満のMn、0
.05%未満のCr、0.05%未満のVを含有し、残
部がAl及び不可避的不純物からなることを特徴とする
。この場合に、板厚中心部の平均粒径が50μm以上で
あることが好ましい。
ス成形性に優れたアルミニウム合金板は、重量%で、M
gを3.0〜10%、Siを0.03〜0.4%、Fe
を0.03〜0.4%、Tiを0.005〜0.15%
、Bを0.0002〜0.05%、Zrを0.001〜
0.09%の範囲で含有し、さらに0.16%以下のC
u、0.20%以下のZn、0.10%未満のMn、0
.05%未満のCr、0.05%未満のVを含有し、残
部がAl及び不可避的不純物からなることを特徴とする
。この場合に、板厚中心部の平均粒径が50μm以上で
あることが好ましい。
【0008】また、この発明に係る耐食性及びプレス成
形性に優れたアルミニウム合金板の製造方法は、上記組
成のアルミニウム合金鋳塊に対して480〜560℃の
範囲内の温度で1段又は多段の均質化処理を施した後、
この鋳塊を熱間圧延及び冷間圧延することにより所望の
板厚とし、次いで320〜560℃の範囲内の温度で熱
処理することを特徴とする。この場合に、熱間圧延と冷
間圧延との間、又は冷間圧延と冷間圧延との間、又はそ
の両方で、320〜560℃の範囲内の温度における中
間焼鈍処理を1回又は2回以上実施することが好ましい
。この発明に係るアルミニウム合金においては、良好な
耐食性が得られると共に、プレス成形性と密接に関連す
る破断伸びが35%以上とすることができる。以下、こ
の発明について詳細に説明する。なお、以下の説明にお
いて%表示は重量%を表わす。先ず、この発明に係るア
ルミニウム合金の成分組成の限定理由について説明する
。
形性に優れたアルミニウム合金板の製造方法は、上記組
成のアルミニウム合金鋳塊に対して480〜560℃の
範囲内の温度で1段又は多段の均質化処理を施した後、
この鋳塊を熱間圧延及び冷間圧延することにより所望の
板厚とし、次いで320〜560℃の範囲内の温度で熱
処理することを特徴とする。この場合に、熱間圧延と冷
間圧延との間、又は冷間圧延と冷間圧延との間、又はそ
の両方で、320〜560℃の範囲内の温度における中
間焼鈍処理を1回又は2回以上実施することが好ましい
。この発明に係るアルミニウム合金においては、良好な
耐食性が得られると共に、プレス成形性と密接に関連す
る破断伸びが35%以上とすることができる。以下、こ
の発明について詳細に説明する。なお、以下の説明にお
いて%表示は重量%を表わす。先ず、この発明に係るア
ルミニウム合金の成分組成の限定理由について説明する
。
【0009】Mg: Mgは本発明に係る合金におけ
る必須の基本成分であり、唯一の強化元素といっても過
言ではなく、適量合金されることにより合金の強度及び
成形性の向上に大きく寄与する。しかし、Mgが3.0
%未満では十分な強度及び伸びが得られず、逆に10%
を超えると熱間圧延時に割れが発生するようになり熱間
加工性が劣化する。従って、Mgの含有量を3.0〜1
0%の範囲に規定する。
る必須の基本成分であり、唯一の強化元素といっても過
言ではなく、適量合金されることにより合金の強度及び
成形性の向上に大きく寄与する。しかし、Mgが3.0
%未満では十分な強度及び伸びが得られず、逆に10%
を超えると熱間圧延時に割れが発生するようになり熱間
加工性が劣化する。従って、Mgの含有量を3.0〜1
0%の範囲に規定する。
【0010】Si,Fe: Si及びFeは不可避的
不純物として通常アルミニウム合金に含有されるもので
ある。そして、これらの含有量が0.4%を超えると成
形性に悪影響を及ぼす粗大な晶出物が生成されやすくな
るので、このような晶出物の生成を抑制する観点から、
これらの上限を0.4%とする。しかしながら、逆にこ
れらの含有量が少なすぎても成形性が劣化するので下限
を0.03%とする。すなわち、Si,Feいずれもそ
の含有量を0.03〜0.4%の範囲とする。
不純物として通常アルミニウム合金に含有されるもので
ある。そして、これらの含有量が0.4%を超えると成
形性に悪影響を及ぼす粗大な晶出物が生成されやすくな
るので、このような晶出物の生成を抑制する観点から、
これらの上限を0.4%とする。しかしながら、逆にこ
れらの含有量が少なすぎても成形性が劣化するので下限
を0.03%とする。すなわち、Si,Feいずれもそ
の含有量を0.03〜0.4%の範囲とする。
【0011】Ti,B: Ti及びBはTiB2 等
として存在し、鋳塊の結晶粒を微細化して加工性等を改
善する効果を有するので、複合添加するするが極めて重
要である。しかしながら、これらを過剰に添加すると粗
大な晶出物を生成し、成形性を劣化させるのでTi及び
Bの含有量を、夫々0.005〜0.15%、及び0.
0002〜0.05%の範囲に規定する。
として存在し、鋳塊の結晶粒を微細化して加工性等を改
善する効果を有するので、複合添加するするが極めて重
要である。しかしながら、これらを過剰に添加すると粗
大な晶出物を生成し、成形性を劣化させるのでTi及び
Bの含有量を、夫々0.005〜0.15%、及び0.
0002〜0.05%の範囲に規定する。
【0012】Zr: ZrはAl3 Zrとして析出
し、鋳塊のみならず熱処理時の結晶粒の粗大化を抑制し
て組織を均一にし、成形性向上にも寄与する。また同様
に結晶粒粗大化抑制効果を有するMn,Cr,Vに比べ
て含有量が少量でも十分に効果を得られ、加えてAl3
ZrそのものがMn,Cr,Vの化合物よりも微細で
ある。 従って、Mn,Cr,Vと比較して成形性への悪影響が
極めて少ない。しかしながら、Zrが過剰に含有される
とMn,Cr,Vと同様に成形性を劣化させるので、そ
の含有量を0.001〜0.09%の範囲とする。
し、鋳塊のみならず熱処理時の結晶粒の粗大化を抑制し
て組織を均一にし、成形性向上にも寄与する。また同様
に結晶粒粗大化抑制効果を有するMn,Cr,Vに比べ
て含有量が少量でも十分に効果を得られ、加えてAl3
ZrそのものがMn,Cr,Vの化合物よりも微細で
ある。 従って、Mn,Cr,Vと比較して成形性への悪影響が
極めて少ない。しかしながら、Zrが過剰に含有される
とMn,Cr,Vと同様に成形性を劣化させるので、そ
の含有量を0.001〜0.09%の範囲とする。
【0013】Cu: 従来Cuは焼付軟化を抑制する
ためにAl−Mg合金に添加されていたが、近年のよう
に省エネルギ−等の理由から焼付温度が170℃より低
くなってくると、その効果はないに等しい。そればかり
かCuは耐食性を大きく劣化させる作用を有し、逆に悪
影響を与えてしまうため、0.16%を超えて含有する
ことは避けなければならない。従って、Cuの含有量を
0.16%以下に規定する。
ためにAl−Mg合金に添加されていたが、近年のよう
に省エネルギ−等の理由から焼付温度が170℃より低
くなってくると、その効果はないに等しい。そればかり
かCuは耐食性を大きく劣化させる作用を有し、逆に悪
影響を与えてしまうため、0.16%を超えて含有する
ことは避けなければならない。従って、Cuの含有量を
0.16%以下に規定する。
【0014】Zn: ZnもCuと同様、焼付軟化を
抑制するため添加されることがあるが、上述のように低
温焼付ではその効果がほとんどなく、逆に成形性への悪
影響が大きいため、0.20%を超えて添加することは
避けなければならない。従って、Znの含有量を0.2
0%以下に規定する。
抑制するため添加されることがあるが、上述のように低
温焼付ではその効果がほとんどなく、逆に成形性への悪
影響が大きいため、0.20%を超えて添加することは
避けなければならない。従って、Znの含有量を0.2
0%以下に規定する。
【0015】Mn,Cr,V: これらの元素はZr
と同様に、結晶粒粗大化を抑制する効果を有するが、Z
rとは異なり、成形性を大きく劣化させるのでこれらの
含有量を少なくする必要がある。従って、Mn,Cr,
Vの含有量を夫々0.10%未満、0.05%未満、0
.05%未満に規定する。
と同様に、結晶粒粗大化を抑制する効果を有するが、Z
rとは異なり、成形性を大きく劣化させるのでこれらの
含有量を少なくする必要がある。従って、Mn,Cr,
Vの含有量を夫々0.10%未満、0.05%未満、0
.05%未満に規定する。
【0016】上記元素の他、通常のアルミニウム合金と
同様、不可避的不純物が含有されるが、その量は本発明
の効果を損なわない程度の範囲で許容される。例えば、
Be≦0.001%、Na≦0.001%、K≦0.0
01%であればこれらの元素を含んでいても特性上の支
障はない。
同様、不可避的不純物が含有されるが、その量は本発明
の効果を損なわない程度の範囲で許容される。例えば、
Be≦0.001%、Na≦0.001%、K≦0.0
01%であればこれらの元素を含んでいても特性上の支
障はない。
【0017】このような組成のアルミニウム合金をイン
ナ材でなく、アウタ材として用いる場合には、表面に生
じるプレス歪み模様が問題となる。このプレス歪み模様
は結晶粒径が小さい場合に発生しやすくなる。従って、
このようなプレス歪み模様をなくするために平均結晶粒
径を50μm以上に制御することが必要がある。次に、
この発明の合金の製造条件について説明する。
ナ材でなく、アウタ材として用いる場合には、表面に生
じるプレス歪み模様が問題となる。このプレス歪み模様
は結晶粒径が小さい場合に発生しやすくなる。従って、
このようなプレス歪み模様をなくするために平均結晶粒
径を50μm以上に制御することが必要がある。次に、
この発明の合金の製造条件について説明する。
【0018】上記範囲に成分・組成が規定されたアルミ
ニウム合金を溶解・鋳造し、その鋳塊に対して480〜
560℃の範囲内の温度で1段又は多段の均質化熱処理
を施す。このような均質化処理を施すことにより、鋳造
時に晶出した共晶化合物の拡散固溶を促進し、局部的ミ
クロ偏析を軽減する。また、この処理により、最終製品
の結晶粒粗大化を抑制し、均一化を図るうえで重要な役
割を果たすZrの化合物を微細に析出させることができ
る。しかし、この処理の温度が480℃未満の場合には
上述したような効果が不十分であり、一方560℃を超
えると共晶融解が生じる。従って、均質化処理の温度を
480〜560℃とした。なお、この温度範囲内での保
持時間は特に規定されないが、上述した効果が十分に得
られかつ経済性を損ねない好ましい範囲は1〜72時間
である。
ニウム合金を溶解・鋳造し、その鋳塊に対して480〜
560℃の範囲内の温度で1段又は多段の均質化熱処理
を施す。このような均質化処理を施すことにより、鋳造
時に晶出した共晶化合物の拡散固溶を促進し、局部的ミ
クロ偏析を軽減する。また、この処理により、最終製品
の結晶粒粗大化を抑制し、均一化を図るうえで重要な役
割を果たすZrの化合物を微細に析出させることができ
る。しかし、この処理の温度が480℃未満の場合には
上述したような効果が不十分であり、一方560℃を超
えると共晶融解が生じる。従って、均質化処理の温度を
480〜560℃とした。なお、この温度範囲内での保
持時間は特に規定されないが、上述した効果が十分に得
られかつ経済性を損ねない好ましい範囲は1〜72時間
である。
【0019】次いで、このような均質化処理が施された
鋳塊に対し、常法に従って所定の板厚を得るために熱間
圧延及び冷間圧延を行う。また、歪矯正及び表面粗度調
整のため、5%以下のスキンパス圧延を実施してもよい
。
鋳塊に対し、常法に従って所定の板厚を得るために熱間
圧延及び冷間圧延を行う。また、歪矯正及び表面粗度調
整のため、5%以下のスキンパス圧延を実施してもよい
。
【0020】その後、このような圧延板材を320〜5
60℃の範囲内の温度で熱処理する。これにより組織が
均一化され、結晶粒が調整され、さらに加工歪が除去さ
れ、結果としてプレス成形性を向上させることができる
。この際に、加熱温度が440℃未満では上述のような
効果を十分に得ることができない。逆に560℃を超え
ると結晶粒粗大化や共晶融解が生じるので560℃を超
える範囲は避けなければならない。なお、加熱及び冷却
速度については特に規定されない。また、保持時間につ
いては経済性の観点からは10時間以内であることが好
ましいが、特性上特に限定されるものではない。なお、
アウタ−パネル材として用いる場合には、前述したよう
にプレスによる歪み模様が問題になるが、これを抑制す
るためには加熱温度が450℃以上であることが望まし
い。
60℃の範囲内の温度で熱処理する。これにより組織が
均一化され、結晶粒が調整され、さらに加工歪が除去さ
れ、結果としてプレス成形性を向上させることができる
。この際に、加熱温度が440℃未満では上述のような
効果を十分に得ることができない。逆に560℃を超え
ると結晶粒粗大化や共晶融解が生じるので560℃を超
える範囲は避けなければならない。なお、加熱及び冷却
速度については特に規定されない。また、保持時間につ
いては経済性の観点からは10時間以内であることが好
ましいが、特性上特に限定されるものではない。なお、
アウタ−パネル材として用いる場合には、前述したよう
にプレスによる歪み模様が問題になるが、これを抑制す
るためには加熱温度が450℃以上であることが望まし
い。
【0021】このような工程に加えて、生産性向上の観
点から、上述の熱間圧延と冷間圧延との間、又は冷間圧
延と冷間圧延との間、又はその両方で、1回又は2回以
上の中間焼鈍を施すことが望ましい。この中間焼鈍は、
冷間圧延の際に強圧下する場合のエッジ割れを防止し、
また、Mg化合物を析出させて再結晶核とし、組織を均
一化し、もって成形性を向上させる。これらの効果によ
り生産性を向上させることができる。この際の温度が3
20℃未満ではその効果が十分ではなく、また560℃
を超えると共晶融解が生じるので、320〜560℃の
範囲で中間焼鈍を行う。なお、この中間焼鈍は必須のプ
ロセスではなく、省プロセスの観点からはこの中間焼鈍
を省略しても構わない。なお、このような熱処理が施さ
れた板材に対し、必要に応じて歪矯正の目的で4%以下
のストレッチング、レベリング、又はスキンパスを実施
してもよい。
点から、上述の熱間圧延と冷間圧延との間、又は冷間圧
延と冷間圧延との間、又はその両方で、1回又は2回以
上の中間焼鈍を施すことが望ましい。この中間焼鈍は、
冷間圧延の際に強圧下する場合のエッジ割れを防止し、
また、Mg化合物を析出させて再結晶核とし、組織を均
一化し、もって成形性を向上させる。これらの効果によ
り生産性を向上させることができる。この際の温度が3
20℃未満ではその効果が十分ではなく、また560℃
を超えると共晶融解が生じるので、320〜560℃の
範囲で中間焼鈍を行う。なお、この中間焼鈍は必須のプ
ロセスではなく、省プロセスの観点からはこの中間焼鈍
を省略しても構わない。なお、このような熱処理が施さ
れた板材に対し、必要に応じて歪矯正の目的で4%以下
のストレッチング、レベリング、又はスキンパスを実施
してもよい。
【0022】このようにして得られたアルミニウム合金
板は、破断伸びが35%以上となり、また耐食性にも優
れている。従って、このようなアルミニウム合金板は自
動車ボディ−シ−ト用として好適である。
板は、破断伸びが35%以上となり、また耐食性にも優
れている。従って、このようなアルミニウム合金板は自
動車ボディ−シ−ト用として好適である。
【0023】
【実施例】以下、この発明の実施例について説明する。
(実施例1)
【0024】表1、表2に示すような成分・組成を有す
る合金を溶解−連続鋳造し、510℃で10時間の均質
化処理を実施し、次いで鋳片を450℃に加熱して板厚
5mmまで熱間圧延を行い、350℃で2時間の中間焼
鈍を施した。その後、冷間圧延により板厚2mmとし、
再度360℃で1時間の中間焼鈍を行った後、冷間圧延
により板厚1mmまで仕上げた。なお、熱間圧延の仕上
り温度は280℃であった。また、中間焼鈍は昇温・冷
却ともに50℃/時間の徐加熱及び徐冷で行った。この
厚さ1mmの板材を510℃まで10℃/秒の速度で加
熱し、40秒保持後、強制空冷により20℃/秒の速度
で冷却した。
る合金を溶解−連続鋳造し、510℃で10時間の均質
化処理を実施し、次いで鋳片を450℃に加熱して板厚
5mmまで熱間圧延を行い、350℃で2時間の中間焼
鈍を施した。その後、冷間圧延により板厚2mmとし、
再度360℃で1時間の中間焼鈍を行った後、冷間圧延
により板厚1mmまで仕上げた。なお、熱間圧延の仕上
り温度は280℃であった。また、中間焼鈍は昇温・冷
却ともに50℃/時間の徐加熱及び徐冷で行った。この
厚さ1mmの板材を510℃まで10℃/秒の速度で加
熱し、40秒保持後、強制空冷により20℃/秒の速度
で冷却した。
【0025】このようにして製造した板材を25℃で3
週間放置後、所定形状に切出し、引張試験(JIS5号
,引張方向:圧延方向)及びコニカルカップ試験(JI
SZ2249:試験工具21型)を実施した。なお、コ
ニカルカップ試験はプレス成形のシミュレ−トとして行
い、張出しと深絞りとの複合成形性をCCV(mm)に
より評価した(CCVが小さいほど成形性に優れている
)。また、耐食性を評価するために、塗装焼付熱サイク
ルシミュレ−トとして170℃、20分間の熱サイクル
を付与した後、塩水噴霧試験(JIS Z2371)
を96時間行ってその腐食減量を測定した。これらの結
果も第1表に併記した。また、歪模様の有無も併記した
。
週間放置後、所定形状に切出し、引張試験(JIS5号
,引張方向:圧延方向)及びコニカルカップ試験(JI
SZ2249:試験工具21型)を実施した。なお、コ
ニカルカップ試験はプレス成形のシミュレ−トとして行
い、張出しと深絞りとの複合成形性をCCV(mm)に
より評価した(CCVが小さいほど成形性に優れている
)。また、耐食性を評価するために、塗装焼付熱サイク
ルシミュレ−トとして170℃、20分間の熱サイクル
を付与した後、塩水噴霧試験(JIS Z2371)
を96時間行ってその腐食減量を測定した。これらの結
果も第1表に併記した。また、歪模様の有無も併記した
。
【0026】なお、表1の合金番号1〜11は本発明の
組成範囲内の実施例であり、表2の合金番号12〜22
はその範囲から外れる比較例である。また、比較例のう
ち合金番号21、22は夫々自動車ボディ−シ−ト用と
して実績のある5182合金及び6111に対応するも
のである。
組成範囲内の実施例であり、表2の合金番号12〜22
はその範囲から外れる比較例である。また、比較例のう
ち合金番号21、22は夫々自動車ボディ−シ−ト用と
して実績のある5182合金及び6111に対応するも
のである。
【0027】表1及び表2から明らかなように、実施例
である合金番号1〜11は破断伸びが36%以上と高く
、また腐食減量も0.004mg/cm2 以下と極め
て少なく、比較例に比べて成形性及び耐食性に優れてい
ることが確認された。また比較例である合金番号12〜
22のうち、Cuが多い合金番号16、22は特に腐食
が激しいことが示されている。さらにZrが多い合金番
号15及びB,Tiが多い合金番号14は破断伸びが極
めて低いことが示されている。また、CCVについても
実施例では全て良好な値を示したが、比較例ではCCV
値の劣るものが存在した。特に破断伸びが低い合金番号
14,15ではCCV値が低い値となった。また、合金
番号18〜21では平均粒径が16〜24μmと小さく
、歪模様が確認された。これに対し、実施例である合金
番号1〜11、及び比較例の合金番号12〜17では平
均粒径が夫々54〜68μm及び53〜72μmとなり
、歪模様は発生しなかった。なお、6111に対応する
合金番号22では平均粒径が20μm程度であったが歪
模様は確認されなかった。 (実施例2)
である合金番号1〜11は破断伸びが36%以上と高く
、また腐食減量も0.004mg/cm2 以下と極め
て少なく、比較例に比べて成形性及び耐食性に優れてい
ることが確認された。また比較例である合金番号12〜
22のうち、Cuが多い合金番号16、22は特に腐食
が激しいことが示されている。さらにZrが多い合金番
号15及びB,Tiが多い合金番号14は破断伸びが極
めて低いことが示されている。また、CCVについても
実施例では全て良好な値を示したが、比較例ではCCV
値の劣るものが存在した。特に破断伸びが低い合金番号
14,15ではCCV値が低い値となった。また、合金
番号18〜21では平均粒径が16〜24μmと小さく
、歪模様が確認された。これに対し、実施例である合金
番号1〜11、及び比較例の合金番号12〜17では平
均粒径が夫々54〜68μm及び53〜72μmとなり
、歪模様は発生しなかった。なお、6111に対応する
合金番号22では平均粒径が20μm程度であったが歪
模様は確認されなかった。 (実施例2)
【0028】次に、表1に示した合金のうち、合金番号
10の組成を有する鋳塊を使用し、表3に示す製造条件
で合金板材を製造した。なお、第2表に特に記載されて
いない処理については実施例1の条件を採用した(圧延
条件等)。なお、表3中記号A〜Dは本発明に係る製造
方法の範囲内の実施例であり、記号E〜Hはその範囲か
ら外れる比較例である。なお、表3中、中間焼鈍1は熱
間圧延と冷間圧延との間で行ったもので、加熱速度を5
0℃/時間、冷却速度を50℃/時間とした。また、中
間焼鈍2は板厚を4mmから2mmにする際の冷間圧延
と2mmから1mmにする際の冷間圧延との間で行った
もので、加熱速度を50℃/時間、冷却速度を50℃/
時間とした。このようにして製造した板材について実施
例1と同様の評価試験を行った。その結果も表3に併記
する。
10の組成を有する鋳塊を使用し、表3に示す製造条件
で合金板材を製造した。なお、第2表に特に記載されて
いない処理については実施例1の条件を採用した(圧延
条件等)。なお、表3中記号A〜Dは本発明に係る製造
方法の範囲内の実施例であり、記号E〜Hはその範囲か
ら外れる比較例である。なお、表3中、中間焼鈍1は熱
間圧延と冷間圧延との間で行ったもので、加熱速度を5
0℃/時間、冷却速度を50℃/時間とした。また、中
間焼鈍2は板厚を4mmから2mmにする際の冷間圧延
と2mmから1mmにする際の冷間圧延との間で行った
もので、加熱速度を50℃/時間、冷却速度を50℃/
時間とした。このようにして製造した板材について実施
例1と同様の評価試験を行った。その結果も表3に併記
する。
【0029】表3から明らかなように、本発明の条件を
満足しない比較例は伸び及び成形性が著しく劣ることが
確認された。なお、製造条件Dではプレス時に歪模様が
現出するが、インナ−パネル用として用いれば何等問題
は発生しない。
満足しない比較例は伸び及び成形性が著しく劣ることが
確認された。なお、製造条件Dではプレス時に歪模様が
現出するが、インナ−パネル用として用いれば何等問題
は発生しない。
【0030】
【発明の効果】この発明によれば、耐食性及びプレス成
形性が従来のアルミニウム合金板よりも格段に優れた自
動車ボディ−シ−ト用として好適なアルミニウム合金板
及びその製造方法が提供される。従って、自動車車体の
軽量化を推進することが可能になるなど、地球環境汚染
防止の観点から価値が高い。
形性が従来のアルミニウム合金板よりも格段に優れた自
動車ボディ−シ−ト用として好適なアルミニウム合金板
及びその製造方法が提供される。従って、自動車車体の
軽量化を推進することが可能になるなど、地球環境汚染
防止の観点から価値が高い。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
Claims (4)
- 【請求項1】 重量%で、Mgを3.0〜10%、S
iを0.03〜0.4%、Feを0.03〜0.4%、
Tiを0.005〜0.15%、Bを0.0002〜0
.05%、Zrを0.001〜0.09%の範囲で含有
し、さらに0.16%以下のCu、0.20%以下のZ
n、0.10%未満のMn、0.05%未満のCr、0
.05%未満のVを含有し、残部がAl及び不可避的不
純物からなることを特徴とする耐食性及びプレス成形性
に優れた高強度アルミニウム合金板。 - 【請求項2】 板厚中心部の平均粒径が50μm以上
であることを特徴とする請求項1に記載の耐食性及びプ
レス成形性に優れた高強度アルミニウム合金板。 - 【請求項3】 重量%で、Mgを3.0〜10%、S
iを0.03〜0.4%、Feを0.03〜0.4%、
Tiを0.005〜0.15%、Bを0.0002〜0
.05%、Zrを0.001〜0.09%の範囲で含有
し、さらに0.16%以下のCu、0.20%以下のZ
n、0.10%未満のMn、0.05%未満のCr、0
.05%未満のVを含有し、残部がAl及び不可避的不
純物からなるアルミニウム合金鋳塊に対して480〜5
60℃の範囲内の温度で1段又は多段の均質化処理を施
した後、この鋳塊を熱間圧延及び冷間圧延することによ
り所望の板厚とし、次いで320〜560℃の範囲内の
温度で熱処理することを特徴とする耐食性及びプレス成
形性に優れた高強度アルミニウム合金板の製造方法。 - 【請求項4】 熱間圧延と冷間圧延との間、又は冷間
圧延と冷間圧延との間、又はその両方で、320〜56
0℃の範囲内の温度における中間焼鈍処理を1回又は2
回以上実施することを特徴とする請求項3に記載の耐食
性及びプレス成形性に優れた高強度アルミニウム合金板
の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP40251590A JPH04214834A (ja) | 1990-12-14 | 1990-12-14 | 耐食性及びプレス成形性に優れたアルミニウム合金板、並びにその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP40251590A JPH04214834A (ja) | 1990-12-14 | 1990-12-14 | 耐食性及びプレス成形性に優れたアルミニウム合金板、並びにその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04214834A true JPH04214834A (ja) | 1992-08-05 |
Family
ID=18512323
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP40251590A Pending JPH04214834A (ja) | 1990-12-14 | 1990-12-14 | 耐食性及びプレス成形性に優れたアルミニウム合金板、並びにその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH04214834A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0594509A1 (en) * | 1992-10-23 | 1994-04-27 | The Furukawa Electric Co., Ltd. | Process for manufacturing Al-Mg alloy sheets for press forming |
| JP2006249480A (ja) * | 2005-03-09 | 2006-09-21 | Kobe Steel Ltd | 成形用アルミニウム合金板 |
| JP2008511756A (ja) * | 2004-08-27 | 2008-04-17 | コモンウェルス インダストリーズ,インコーポレーテッド | アルミニウム自動車用構造部材 |
| CN101880803A (zh) * | 2010-07-30 | 2010-11-10 | 浙江巨科铝业有限公司 | 汽车车身板用Al-Mg系铝合金及其制造方法 |
| JP2018204100A (ja) * | 2017-04-15 | 2018-12-27 | ザ・ボーイング・カンパニーThe Boeing Company | マグネシウムと、クロム、マンガン及びジルコニウムのうちの少なくとも1つとを添加したアルミニウム合金、並びにその製造方法 |
| JP2019011505A (ja) * | 2017-04-15 | 2019-01-24 | ザ・ボーイング・カンパニーThe Boeing Company | マグネシウムと、カルシウムと、クロム、マンガン及びジルコニウムのうちの少なくとも1つとを添加したアルミニウム合金、並びにその製造方法 |
| EP4603612A4 (en) * | 2023-11-30 | 2026-04-29 | Chinalco Materials Application Res Institute Co Ltd | METHOD FOR PREPARING AN ALUMINUM ALLOY PLATE AND THE ALUMINUM ALLOY PLATE THUS OBTAINED |
-
1990
- 1990-12-14 JP JP40251590A patent/JPH04214834A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0594509A1 (en) * | 1992-10-23 | 1994-04-27 | The Furukawa Electric Co., Ltd. | Process for manufacturing Al-Mg alloy sheets for press forming |
| JP2008511756A (ja) * | 2004-08-27 | 2008-04-17 | コモンウェルス インダストリーズ,インコーポレーテッド | アルミニウム自動車用構造部材 |
| JP2006249480A (ja) * | 2005-03-09 | 2006-09-21 | Kobe Steel Ltd | 成形用アルミニウム合金板 |
| CN101880803A (zh) * | 2010-07-30 | 2010-11-10 | 浙江巨科铝业有限公司 | 汽车车身板用Al-Mg系铝合金及其制造方法 |
| JP2018204100A (ja) * | 2017-04-15 | 2018-12-27 | ザ・ボーイング・カンパニーThe Boeing Company | マグネシウムと、クロム、マンガン及びジルコニウムのうちの少なくとも1つとを添加したアルミニウム合金、並びにその製造方法 |
| JP2019011505A (ja) * | 2017-04-15 | 2019-01-24 | ザ・ボーイング・カンパニーThe Boeing Company | マグネシウムと、カルシウムと、クロム、マンガン及びジルコニウムのうちの少なくとも1つとを添加したアルミニウム合金、並びにその製造方法 |
| EP4603612A4 (en) * | 2023-11-30 | 2026-04-29 | Chinalco Materials Application Res Institute Co Ltd | METHOD FOR PREPARING AN ALUMINUM ALLOY PLATE AND THE ALUMINUM ALLOY PLATE THUS OBTAINED |
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