JPH05506360A - イン・ビボにおける特定タンパク質のトランス脱安定化方法 - Google Patents

イン・ビボにおける特定タンパク質のトランス脱安定化方法

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ユビキチンは76個の残基から成るタンパク質であり、遊離状懸またはカルボキ シル末端グリシン残基部分で様々な細胞質タンパク質、核タンパク質、および完 全膜のタンパク質と共有結合した状態で真核生物中に存在する。ユビキチンと上 記タンパク質の結合は1群のユビキチンコンジュゲート化酵素(E2酵素とも呼 ばれる)によって触媒される。ユビキチンのアミノ酸配列は公知のタンパク質で は匹敵するものがないほど高度に真核生物に保存されているという事実から、ユ ビキチンが基本的な細胞機能に関与していることが示唆されているが、ユビキチ ンの生物学的役割については比較的最近までよくわかっていなかった。
ユビキチンは真核細胞中のATP依存依存性タンパ分質分解要ないくつかの因子 の一つであることがわかってきた。細胞内タンパク質分解はATP依存性である 場合が多いが、その機能の一つとして、損傷タンパク質やその他の異常タンパク 質の選択的除去が挙げられる。もう一つの機能は、例えば多くの調節タンパク質 の場合のように細胞内濃度が経時的に変化する未損傷タンパク質の半減期を短く することである。
などの大型の巨大分子複合体の成分として長命であるが、遊離の米会合状態では 代謝的に不安定である。(「代謝的不安定性(metabolic 1nsta bility)」という用語は、インービボにおける物理的実体としてのタンパ ク質の半減期が比較的短いことを意味する。ここで「代謝的」という形容詞は、 この性質と、イン・ビボにおける物理的実体の存在としてではなく高次構造的安 定性または化学的安定性を意味することが多い用語「安定性」とを区別するため に用いている。)最近の研究で、多くの短命タンパク質の選択的分解のためには 、ユビキチンが標的化タンパク質分解基質にコンジュゲート化する予備的段階が 必要であることがわかった。ユビキチンの役割の一つに、ユビキチンータンパク 質コンジュゲートに特異的なプロテアーゼによる攻撃のシグナルとしての作用が あるとする提案がなされている[フィンレイとバルシャフスキー(Pinley  and Varshavsky ) 、 Trends Biochem、  Sci、 ]]0:343−348(1985)が検討]。
ところが、この解釈では、どのようにして細胞内タンパク質が最初にタンパク質 分解基質として認識されるのかという標的化の問題は未解決のままであった。少 なくとも一部の短命タンパク質は、特定のタンパク質分解経路の基質たらしめる 配列〔分解シグナル(degradation signals) )を含んで いるのでタンパク質分解基質として認識される。ある程度詳細に理解されるべき 第1の分解シグナル(degradation signal)は、タンパク質 のアミン末端残基と特定の内部リジン残基という2つの異なる決定基から成る[ バクマイア(Bachmair)(1989)] 、このN−末端規則(N−e nd rule)、すなわちタンパク質の代謝安定性(metabolic 5 tability)をそのタンパク質のアミノ末端残基の同一性と関係付けてい る決まり[バクマイア(Bachmair)ら、5cience 234:17 9−186 (1986)]は、酵母から哺乳類まで調べた真核生物すべてにお いて異なる様式のN−末端規則(N−e、nd rule)が働いているという 点で普遍的である[ゴング(Gonda )ら、J、 Biol、 Chem、  264:16700−16712 (1989) ]。
N−末端規則(N−end rule)に基づく分解シグナルの第2の必須決定 基、これを本明細書では第2決定基(second determinant) と呼ぶが、これは、マルチュビキチン鎖付着部位となる基質タンパク質内の特定 の内部リジン残基である。タンパク質のその後の分解のためには、標的化短命( short−1ived)タンパク質上にマルチュビキチン鎖ができることが不 可欠である(図1)。ユビキチンと他のタンパク質との酵素的コンジュゲーショ ン化では、ユビキチンのカルボキシル末端グリシン残基と受容体タンパク質のり ジン残基のε−アミノ基の間にイソペプチド結合が形成される。マルチュビキチ ンにおいては、ユビキチン自体が受容体となり、いくつかのユビキチン部分が最 初の受容体タンパク質に連続的に付着して分岐ユビキチンーユビキチンコンジュ ゲート鎖ができる[チャウ(Chau) ら、 5cience 243:15 76−1583 (1989)コ 。
細胞内のタンパク質の代謝安定性を支配する基本側の解明、特にN−末端規則に 基づく分解シグナルの解読によって、タンパク質を操作してイン・ビボの半減期 を変えることができるようになった[バクマイアとバルシャフスキー(Bach mair and Varshavsky ) 、 Ce1i 56:l019 −1032 (1989)] 、この強力な手法の能力を最大限に生かすために は、これらの分解シグナル、その成分、およびその相互関係をさらに詳細に理解 する必要がある。
発明の概要 本発明ハ、特定のタンパク質またはペプチドの代謝的脱安定化(metabol ically destabilizing) (すなわちタンパク質またはペ プチドの分解(degrada t 1on)のための標的化)のための方法お よび組成物に関する。対象タンパク質またはペプチドはN−末端規則に基づく分 解シグナルの第2決定基(seeand determinant)を含んでい なければならない。本発明の方法は、対象タンパク質またはペプチドを該タンパ ク質またはペプチドと特異的に相互作用する標的化タンパク質またはペプチドと 接触させるプロセスを含む。標的化タンパク質またはペプチドは、タンパク質分 解のN−末端規則に従って脱安定化するアミノ末端アミノ酸を有してはいるがN −末端規則に基づく分解シグナルの第2決定基を欠くことを特徴とする好ましい 態様においては、対象タンパク質またはペプチドおよび標的化タンパク質または ペプチドは生細胞内の同じオリゴマータンパク質のサブユニットまたはその一部 である。
タンパク質分解のN−末端規則に基づ(膜安定化性アミノ末端アミノ酸を有する がN−末端規則に基づく分解シグナルの第2決定基を欠いている標的化ペプチド またはタンパク質をコードする発現可能DNA構築物で細胞を形質転換する。
膜安定化性アミノ末端アミノ酸残基を育する標的化(targeting)ペプ チドまたはタンパク質を作成する方法の一つは、対象タンパク質またはペプチド と特異的に相互作用するペプチドまたはタンパク質をコードするDNA配列とフ レーム内で融合させたユビキチンから成る発現可能DNA構築物で真核細胞を形 質転換することである。
本明細書で説明する方法は、対象タンパク質またはペプチドの代謝的脱安定化を 容易にする。本方法の要件の一つは、対象タンパク質またはペプチドと特異的に 相互作用するペプチドまたはタンパク質を同定する必要があることである。はぼ すべてのタンパク質は他のタンパク質と特異的に相互作用するので、本方法は対 象タンパク質またはポリペプチドを代謝的に脱安定化させる方法として広く適用 できる。
図面の簡単な説明 図1は、モノマータンパク質におけるN−末端規則に基づく分解(degrad ation)シグナルの2つの決定基の構成を示すダイアグラムであり、dとS はそれぞれ膜安定化性アミノ末端残基および安定化性アミノ末端残基を表わし、 第2決定基リジン(K)と連結している黒塗り楕円鎖はマルチュビキチン鎖を表 わす。
図2は、N−末端規則経路におけるシスおよびトランス認識を示すダイアグラム である。
図3は、Ub−X−βgalで例示されるユビキチンータンパク質融合体を使用 してあらかじめ決めておいたアミン末端残基を有する供試タンパク質を作る方法 を示すダイアゲラに脱安定化させる方法を示すダイアグラムである。
図5は、対象タンパク質のアミノ酸配列の一部と同一または実質的に相同のアミ ノ酸配列を有するペプチドを利用してイン・ビボで対象タンパク質を代謝的に脱 安定化させる方法を示すダイアグラムである。
図6は、遺伝子スクリーン(genetic 5creen)を利用して対象タ ンパク質のアミノ酸配列の一部と同一または実質的に相同のアミノ酸配列を有す るとともにイン・ビボで対象タンパク質を代謝的に脱安定化させるポリペプチド を同定する方法を示すダイアグラムである。
図7は、いくつかの遺伝子的構築物およびそれらを利用してN−末端規則に基づ く分解シグナルを切断する方法を示すダイアグラムである。
図8は、網状赤血球抽出物中のX−βgalホモテトラマーのATP依存性ユビ キチン化および分解を示すダイアグラムである。
図9は、網状赤血球抽出物中のX−βgalヘテロテトラマーのATP依存性ユ ビキチン化および分解を示すダイアグラムである。
図10は、安定化性アミノ末端残基を有するX−βgalサブユニットのトラン ス認識依存性(trans recognition−dependent)分 解を示すダイアグラムである。
図11は、α2−βgal融合体タンパク質の代謝不安定性を示すダイアグラム である。
図12は、α2リプレツサーがイン・ビポで短命(Short−1ived)で あることを示すダイアグラムである。
図13は、α2−βgal中の分解シグナルの欠失分析(deletion a nalysis)の結果を示すダイアグラムである。
図14は、α2分解を欠くニス・セレビシェ(S、 cerevis組口突然変 異体の単離を示すダイアグラムである。
図15は、α2中の2つの分解シグナルが異なる経路で標的化されることを示す ダイアグラムである。
図16は、イン・ビボにおけるサブユニット混合実験のデザインを示すダイアグ ラムである。
図17は、オリゴマータンパク質の分解がサブユニット特異的であることを示す ダイアグラムである。
発明の詳細な説明 本願に開示する発明は、対象タンパク質またはポリペプチドの代謝安定性を操作 する新規方法に関する。当該分野では、「タンパク質」、「ポリペプチド」、お よび「ペプチド」という用語は互換的に使われることが多い。ただし、「ペプチ ド」は、常にそうであるとはいえないが、残基数が約(〜)50個以下の比較的 短いポリペプチドを示すことが少なくない。本明細書においては、タンパク質と いう用語はタンパp り質とポリペプチドの両者を指し、ペプチドという用語は 比較的短いポリペプチドを指すものとする。以下に述べるように、これらの方法 に共通する特徴は、本特許出願で述べるトランス認識(trans recog nition)を利用して代謝的に長命(11ong−1ived)のタンパク 質をトランス認識(trans recognition)の選択的分解に対し て標的化することによって該タンパク質を膜安定化(des tab i l  1ze)させることである。
モノマータンパク質基質においては、分解シグナルの2つの決定基はいずれも定 義上は同一のポリペプチド鎖中に存在する[72認識Ccis recogni tion> ) o ところが、マルチサブユニットタンパク質基質の場合、シ グナルの11および第2決定基が異なる基質サブユニット内に存在すること(ト ランス認識)が考えられる。タンパク質分解経路の標的化成分および分解成分が 、分解シグナルを有するオリゴマータンパク質のサブユニットとシグナルを有し ないサブユニットを識別できるかどうか、あるいはそのサブユニットの一部だけ しか分解シグナルを保持しない場合でもオリゴマータンパク質全体が分解のため の標的化を受けるのかどうかという疑問が生じる。タンパク質分解基質のトラン ス認識(trans recognition)またはサブユニット特異的分解 またはその両方が可能であるとすれば(図2)、機能的および実用的に重要な意 味を持つことになる。
N−末端規則に従うタンパク質分解経路は過去数年間にわたり数多くの学術論文 の主題となってきた。これらの研究の結果、N−末端規則に従うタンパク質分解 シグナルはタンパク質のアミノ末端残基および特定の内部リジン残基という2つ の異なる決定基から成ることがわかっている(図1)。
第1決定基はバクマイア(Bachmair)ら[5cience 234+1 79−186 (1986)]によって最初に報告されたもので、タンパク質の アミノ末端アミノ酸残基である(図1で膜安定化性(destabilizin g)の場合はrdJ 、安定化性の場合はrs]で示す)。バクマイア(Bac hmair)らによる最初の報告では、アミノ末端残基が供試タンパク質の代謝 安定性に及ぼす影響を調べるために用いた測定法について述べている。酵母ニス ・セレビシェ(S、 cerevisiae)においては、膜安定化性アミノ末 端残基群はTie、Glu、His、TyrSGin、Phe、Leu、Asp SAsnSLysSArgおよびTrpから成ることが判明した。ゴング(Go nda )らによるその後の研究[J、 Biol、 Chem、 264:1 6700−16712 (1989) ]で、晴乳類網状赤血球中の膜安定化性 残基群が解明された。この群は、Asn、Gln、Asp、Glu、Cys、A rg、Lys、Hi s、Phe、Leu、Trp、TyrSAl a、Ser およびThrから成っていた。以下に述べるように、これら2つの系における膜 安定化性残基の決定に使用した測定法は真核生物系のN類を問わず同様の決定を 行なうように容易かつ直接的に応用することができる。
調べたすべての真核生物において、ユビキチンーX−βgal(Ub−X−βg a ])融合体タンパク質はイン・ビポまたは無細胞抽出物において内因性プロ セシングプロテアーゼによって正確に脱ユビキチン化されてアミノ末端に(あら かじめ決めておいた)残基Xを有するX−βgal供試タンパク質ができる(図 3)[バクマイア(Bachmair)ら[5cience 234:179− 186 (1986)コ。Xの性質に応じてX−βgalタンパク質は長命(l ong−1ived)であるか代謝的に不安定であるかのいずれかとなり、膜安 定化性アミノ末端残基は対応するX−βgalの半減期を短くする。このアミノ 末端分解シグナルはN−末端規則を成すものとして表われる。
N−末端規則の正確な形は細胞の種類によって異なることが以前かられかってい た。特定の細胞種におけるN−末端規則の正確な形を決める方法は技術的に簡単 であり、通常の発現ベクターを用いて対象細胞種において上記一連のUb−X− βgal融合体タンパク質を発現させ、通常のパルス−チェイスプロトコール( pulse−chase protocols)と免疫沈降法を利用して20種 類のX−βgalタンパク質のそれぞれの半減期を決定する。すなわち、X−β galタンパ°り質(脱ユビキチン化によってUb−X−βgalから得られた もの)をイン・ビボで放射性アミノ酸によりパルス標識した後、低温チェイスを 行なうことでパルス標識物の代謝挙動を調べる。プロトコールのこの後半部分の 測定方法も当該分野に熟練せる者には公知であり、抗βgal抗体を用いて対応 する粗抽出物のパルス標識チェイス試料から各X−βgalタンパク質を免疫沈 降させた後、免疫沈降X−βgalの電気泳動分析を行うことにより対象細胞種 牛のN−末端規則の直接決定を完了せしめる[バクマイア(Bachmair) ら、Sciencemair and Varshavsky ) 、 Ce1 l 56:1019−1032 (1989)コ 。
N−末端規則に従う分解シグナルの第1決定基はタンパク質のアミノ末端残基で あり、やはり不可欠である同シグナル第2決定基は同じタンパク質中の特定の内 部リジン残基(図1では「K」で示す)である。入手可能な証拠から、第2決定 基リジンの性質として関連があるのはタンパク質のアミノ末端残基に対する空間 的(spatial) (必ずしも「直線的(linear) Jてなくてもよ い)近接性およびリジン含有領域のセグメント移動度である。第2決定基を確率 的にみると、タンパク質分解基質の各リジンはリジンの時間平均空間位置と移動 度に応じてユビキチン化部位として利用される確率を有する。特定のタンパク質 におけるリジン残基のほとんどまたは全部について、それらがタンパク質のアミ ノ末端残基がら空間的に遠く離れていること、移動度を欠いていること、または その両者ゆえにマルチュビキチン化部位として機能する確率は極めて低い[バク マイアとバルシャフスキ−(Bachmair and Varshavsky  ) 、 Ce1l 56:1013−1032 (1989)] 。
タンパク質中のりジン残基をN−末端規則に従う分解シグナルの第2決定基[ユ ビキチン化部位(ubiquitination 5ite)]たらしめるもの は何であるかについては正確な生理化学的理解ができていないが、それぞれの場 合に特定の対象タンパク質またはポリペプチドが効果的な第2決定基を有するか どうかを決める手順はよく確立されており、技術的に簡単である。実際、特定の 対象タンパク質が効果的なマルチュビキチン化部位(N−末端規則に従う分解シ グナルの第2決定基)を有するかどうかを決めるには、このタンノくり質のイン ・ビボ半減期がそのアミノ末端残基と関係しているかどうかを決めるだけで十分 である。N−末端規則に従う分解シグナルの機能には第1決定基と第2決定基の 両者の存在が不可欠であるため、対象タンパク質のアミノ末端残基がN−末端規 則に従う膜安定化性を示す場合にこのタンノくり質のイン・ビボ半減期が短いか どうかを判定することによって、そのタンノくり質に第2決定基が存在するかど うかを直接法めることができる。すなわち、もしタンパク質の代謝安定性がアミ ノ末端残基と密接な関係があるとすれば(例えばArg−βgalがVal−β galより約(〜)500倍短命(short−tived)であるX−βga lの場合)、このタンノくり質は定義上、N−末端規則に従う分解シグナルの第 2決定基として効果的なものとなる。タンパク質の半減期のアミノ末端残基依存 性が無いか弱い場合、このタンパク質は効果的な第2決定基を欠いているとみな される。
第2決定基リジン[マルチュビキチン化部位(multiubiquitina tion 5ite)]が対象タンノくり質またはペプチド内のどの位置にある かを正確に示す情報は直接化学的マツピング[チャウ(Chau)ら、5cie nce 243:1576−1583 (1989)コやその他の手段で得るこ とができるが、本発明の目的のためにはこの追加情報はほとんどの場合不要であ る。
本発明の方法によって可能となる長命タンノくり質の選択的分解は、広い意味で は、特異的ヌル表現型(specific null phenotype)を 作る新たな手段とみることができる。特定遺伝子のヌル表現型またはほぼフルの 表現型を作ることは、基礎生物学および応用生物学研究の両分野において再浮上 してきた課題である。根本目標は、病原性ウィルスや異常なプロトオンコジーン 生成物などの有毒タンパク質およびその他の好ましくないタンパク質の機能を抑 制することから、対象タンパク質の機能を選択的に除去してその影響を観察する ことによってそのタンパク質の機能を分析することまで広がりがある。あらかじ め決めておいた遺伝子を欠失させると、目的のヌル表現型が直接得られる。この ような標的化欠失は細菌や酵母など一部の単細胞生物では技術的に簡単であるが 、はとんどの動物や植物では今のところ困難または不可能である。
特定遺伝子のヌル表現型(null phenotype)またはほぼヌルの表 現型を作成するもう一つのアプローチとして「従来の」薬学を利用することがで き、例えば特定の酵素の阻害剤の使用などが挙げられる。例えば、ペニシリンは 細菌細胞壁の合成に必要な酵素の一つを特異的に阻害することでこの酵素の遺伝 子の(部分的に)ヌルの表現型を実際に生成する。同様に、脳モノアミノオキシ ダーゼ阻害剤はこの酵素の遺伝子の(部分的に)フルの表現型を実際に生成する ことによってトランキライザーや抗うつ剤として作用する。アセチルサリチル酸 (アスピリン)はプロスタグランジンの一種の合成に関与する特定の酵素を阻害 することによってこの酵素の遺伝子の(部分的に)フルの表現型を生成し、それ によって特定のプロスタグランジンの合成を阻害し、その結果、炎症を抑える。
別の例ては、「アンチセンス」オリコ゛ヌクレオチド(よりトソンークリック塩 基対合を介して特定のmRNAの「センス」らせん領域と結合することによって 、例えばmRNAの5゛領域への開始因子の結合を阻害することでその翻訳を妨 害する。この阻害は、mRNAがオリコ゛ヌクレオチド(こよって標的化される 遺伝子の(部分的に)ヌルの表現型を実際に生成する。
上記「ヌル表現型」という用語はまだ広く使われてはし)ないが、この用語を使 うことで、特定のタンノくり質また(よタンパク質複合体の機能の阻害を共通の 特徴とする様々な薬理学的(阻害剤に基づ()および遺伝子的(遺伝子操作(こ 基づく)介入を統一的に説明することが可能となる。
特定のヌル表現型を作成するもう一つのアプローチ(よ、基本的には負の優性突 然変異体を作ることである(ヘルスコウィッツ、アイ、(Herskowitz 、[、) [Nature 329:219−222 (1987) ]が検討 )。後者は定義上、例えば対象タンノくり質と機能的に不活性の複合体を形成す る突然変異型のタンノくり質を導入することによって野生型の存在下でも対象タ ンノくり質の機能を混乱させる。
以下に示すように、N−末端規則経路(N−end rule pathway )中にトランス認識が存在し、選択的タンノくり質分解のサブユニット特異性が あると、本特許出願の対象たる新規な負の優性突然変異体群の作成が可能になる 。この新規突然変異体群の顕著な特徴は、トランス状態における分解のための標 的化を行なうことによって、本来長命であるはずの対象タンパク質を選択的に代 謝的膜安定化させることである。タンパク質の代謝安定性を低下させるとその細 胞内濃度が下がり、ヌル表現型作成のもう一つの手段となる。このトランス分解 法の一つのやり方(図4に示した)は、対象タンパク質またはペプチドと特異的 に相互作用するタンパク質(またはその一部)の遺伝子を必要とする。(大部分 の天然タンパク質はダイマー以上のオリゴマーとして存在し、イン・ビトロでモ ノマーとして存在するタンパク質でさえもほとんどの場合イン・ビボ機能時には 他のタンパク質と相互作用する。)対象タンパク質またはペプチドと特異的に相 互作用する標的化タンパク質またはペプチドの遺伝子は、例えばすでに確立され ているユビキチン融合体法[図3参照;バクマイア(Bachmair)ら、5 cience 234:179−186 (1966) ;バクマイアとバルシ ャフスキー(Bachmair and Varshavsky ) 、Ce1 l 56:1013−1032 (1989)]を利用して修正されて、イン・ ビボ発現時には膜安定化性アミノ末端残基を有するがN−末端規則に従う分解シ グナルの効果的第2決定基(second determinant) (vル チュビキチン化部位)を欠く標的化タンパク質またはペプチドの変異体をコード するように変えられる。標的化タンパク質またはペプチドのイン・ビボにおける 作成は対象タンパク質またはペプチドとの複合体形成を引き起こし、次いで、こ の複合体はトランス状態における分解の標的と化することができる(図4)。タ ンパク質分解のサブユニット特異性に基づくこの新規方法の顕著な特徴の一つは 、分解シグナルの第2決定基を欠く標的化タンパク質が破壊されないことである 。
したがって、この方法は、選択的分解のための対象タンパク質のトランス標的化 において化学量論的に作用するのではなく触媒的に作用する。
図4で、rAJ と「B」の楕円はポリペプチドサブユニ、。
トを示す。N−末端規則に従う分解シグナルの第1決定基(アミノ末端アミノ酸 残基)は、安定化性の場合は「Sノ、膜安定化性の場合は「djで示す。N−末 端規則に従う分解シグナルの第2決定基(second determinan t) (特定リジン残基)はrKJで示す。図4中、ユビキチンは「Ub」で示 している。図4に示したとおり、トランス分解法はホモマー標的(図4b)また はヘテロマー標的(図4a)に適用できる。
すなわち、長命ABへテロダイマー中のサブユニットAを破壊するためには、膜 安定化性アミノ末端残基を有するが分解シグナルの効果的第2決定基を欠いてい る修正サブユニ・ノドBを、例えば修正サブユニットBをコードするベクターか ら発現させることによって細胞内に導入する(図4a)。長命ホモダイマーAA の分解標的化は、少なくともホモダイマー(d−A” /d−A” )として機 能的に不活性であるサブユニットへの変異体(A゛)をコードするように標的化 サブユニットをさらに修正させるという点を除いては上記方法と同しである。こ のようにして修正させたサブユニット八〇を細胞内に導入すると、修正サブユニ ットd−A”がサブユニット八を分解のためのトランス標的化するヘテロダイマ ー、または長命ではあるが機能的に不活性のd−A” /d−A”ホモダイマー ができる(図4b)。
タンパク質とうしの相互作用にはペプチドとしての結合特異性を保持する比較的 短い近接アミノ酸配列が関与している場合が多いので[オウシー(0’ 5he a)ら、5cience 245:646−648 (1989)] 、後者ま たはその細胞浸透性化学類似体もΣユZ王分解法に有用である。さらに、トラン ス認識の可能性についての実験的証明は今のところN−末端規則に従う分解シグ ナルに限られているが、トランス認識はタンパク質中の他の分解シグナルの特徴 でもあるように見える。分解シグナルをシス/トランス認識の候補たらしめる性 質は、複数の異なる決定基が存在すること、および決定基の配置に関する厳密な 「直線」距離の制約を欠いていることである。N−末端規則に従う分解シグナル が多成分のものであってyxまたは上ランスのいずれかの状態で機能しうること を証明するために使われてきた実験法は、短命(short−1ived)タン パク質中のほかの分解シグナルを同様のやり方で分析する目的で、またシス/ト ランス認識さらには本発明の方法がこれらのシグナルにも関係するかどうかを決 める目的で容易に応用することができる。以下に示すように、天然の状態では短 命の酵母α2リプレツサー中の分解シグナルのうちの少な(とも一つがサブユニ ット特異的に作用する限り、トランス分解法のもう一つの独立要素であるタンパ ク質分解におけるサブユニット特異性がN−末端規則経路(N−end rul e pathtvay)に限定されることはない。
N−末端規則に従う分解シグナルおよびα2リプレツサー中に存在する分解シグ ナルの分析によって上記問題を解決する手段が確立されているので、当該分野に 熟練せる者であれば、いかなる分解シグナルであっても本発明のトランス分解法 が関連のある適応可能な方法であるかどうかを直接決めるさらに、本発明は、対 象タンパク質の成熟型と相互作用する標的化タンパク質またはペプチドのみなら ず、対象タン1<り質またはペプチドの折りたたみ(folded)不完全型と 工2・ビポで相互作用する標的化タンパク質またはペプチドにも関係する。すべ てのイン・ビボ合成タンパク質は、比較的無秩序なタンパク質ポリペプチド鎖が リボゾームから出る際にそれを成熟タンパク質特有の明確な折りたたみ(fol ded)構造体に変換する過程である高次構造成熟を受けるはずである。この複 雑な過程のいくつかの面はわかっているが、実際の折りたたみ(folded) 経路がイン・ビトロでわかっているタンパク質は非常に少なく、折りたたみ(f olded)経路が工2である。この後者の複雑さの理由には、細胞内に他にも 多くのタンパク質が存在すること、その一部は対象初期タンパク質と相互作用す ることがあること、およびイン・ビトロ折りたたみ試験は折りたたまれていない 全長タンパク質で始まるのが普通であるのに対しイン・ビボでの折りたたみはタ ンパク質のカルボキシル末端領域がまだリボゾームから出つつあるときに始まる ことなどが挙げられる。
モデルタンパク質ジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHFR)を用いたホールとフリ ータン(Hall and Pr1eden)による最近の研究[Proc、  Natl、 Acad、 Sci、 USA、 86:3060−3064 ( 1989)コで、一部のDHFR断片は同じ全長DHPRが最初の折りたたまれ ていない〔変性させた( denatured))状態からイン・ビトロで再び 折りたたまれるのを阻害しうることが示されている。さらに、彼らは、一部のD HFR断片は全長DHPRの折りたたみを他のものよりはるかに効果的に阻害す ること、すなわち阻害効果は断片の配列と組成に対して非常に敏感であることを 明らかにした。これらの結果から、ホールとフリータン(Hall and F r1eden)は、タンパク質断片をプローブとして使用してイン・ビトロにお けるタンパク質折りたたみ機構を調べることを提案している。
成熟(折りたたみ)タンパク質のトランス標的化およびサブユニット特異的分解 の発見により、ホールとフリータン(Hall and Fr1eden)のイ ン・ビトロ知見の新たな応用が可能になる。すなわち、対象タンパク質またはペ プチドのアミノ酸配列の一部と同一または実質的に相同であるアミノ酸配列を有 する折りたたみ妨害性標的化ペプチドを用いて、対象タン(Hall and  Fr1eden)のイン・ビトロ7ブロー f +1m オイテは、DHFRた たみ込みに効果があると期待されるという理由ではなく、比較的調製しやすいと いう理由から、これまで実際に使われてきた少数のDHFR断片が選ばれた。一 方、我々の方法は、イン・ビホをベースとしタンパク質分解指向性であること以 外にも、いかなる対象タンパク質についても、その断片のどれが最も効果的に全 長タンパク質の折りたたみ、機能、および/または代謝安定性を妨害するのかを 直接確認するための組織的遺伝子的手法を提供するものである。
図5は、折りたたみ妨害性(folding−interfering)ペプチ ドを利用して対象タンパク質の分解標的化を行なう方法を示す。妨害は、図5に 示した様に全長タンパク質の折りたたみの際、またはタンパク質がリボゾームか ら出るときにそのアミノ末端近接領域の折りたたみの際にさえ起こりうる。
折りたたみ妨害性標的化ペプチドが可逆的に、または少なくとも解離現象と折り たたみ再開の前に比較的長期間にわたりタンパク質(ペプチドの由来光)の折り たたみを阻害すると、その結果上じる対象タンパク質の機能障害は標的化ペプチ ド−タンパク質複合体の代謝膜安定化(破壊)を伴わないでもイン・ビポで得ら れるであろう。しかし、このような捕捉複合体は「誤折りたたみ(misfol ded) Jタンパク質に似ているので細胞内[サーベイランス(survei lance) J 9ンバク質分解経路に入りやすくなるため、標的化複合体の 機能障害と上記タンパク質分解経路による実際の分解が組あ合わさって細胞内の 活性タンパク質濃度の効果的低下が引き起こされやす(なる。捕捉ペプチド(t rapped peptide)−タンパク質複合体(図5)が分解されるかど うか、あるいはそれが長命でありかつ機能的に不活性のままでいるかどうかは、 対象タンパク質および折りたたみ妨害性標的化ペプチド(その配列は対象タンパ ク質のサブセットの配列と同一または相同である)のアミノ酸配列によって決ま る。
捕捉ペプチド(trapped peptide)−タンパク質複合体が歪にあ らかじめ決めておいた膜安定化性残基を生成するユビキチンーベブチド融合体と して生成されるよう折りたたみ妨害性標的化ペプチドを設計することができる( 図5)。このようなペプチドが対象の折りたたみタンパク質を捕捉すると、すで に述べたようにして(図2)、その膜安定化性残基が対象の(一部折りたたまれ た)捕捉タンパク質のN−末端規則経路(N−end rule pathwa y)による分解のためのトランス標的化を可能にする。さらに、標的化ペプチド に補足されたタンパク質は定義上部分的に折たたまれている(図5)。このタン パク質種に不可避の高次構造不安定性(同じタンパク質の折りたたまれたものと 比べて)は、N−末端規則に従う分解シグナルの第2決定基(ユビキチン化部位 )として作用しうる付加的な高次構造移動性リジン残基を与えるものと期待され る。したがって、捕捉されたペプチド−タンパク質複合体のN−末端規則介在ト ランス標的化は、対象の不完全折りたたみタンパク質内のりジン残基(分解シグ ナルの第2決定基になりうるもの)の高次構造安定化を欠いているという理由で ことのほか効果的であると期待される。さらに、特定の対象タンパク質に対して 最良の(最も効率の高い)折りたたみ妨害性標的化ペプチドが見つかれば(図6 および以下の議論を参照)、ペプチドのりジン残基(もしあれば)で相同非ユビ キチン化性(アルギニン)残基を置換してN−末端規則経路によるペプチド自体 のシス認識を不可能にするというのが常套手段である。標的化ペプチドをユビキ チン融合体として発現させると、いくつかの本来短命なペプチドをユビキチン部 分に融合させたものについてすでに知られているように[フィンレイ(Finl ey)ら、Nature 338:394−401 (1989) ]、これら のペプチドを細胞内分解に対して一時的に安定化させるであろう。したがって、 マルチュビキチン鎖はタンパク質分解のシグナルであるが(図1と図2参照)、 アミノ末端モノユビキチン部分は該ユビキチン部分の「下流」に位置するタンパ ク質またはペプチド部分のイン・ビボ半減期を延長しうろことになる(フィンレ イ(Pinley)らによって定められた特定の条件下で)。
普通サイズの対象タンパク質でさえ可能な断片数が非常に多いので、一般的応用 を目指す本発明の方法は、効果的に作用する折りたたみ妨害性標的化ペプチドと 作用が効果的でない折りたたみ妨害性標的化ペプチドを区別するとともに特定の 対象タンパク質について前者を積極的に見つける組織的かつ仮定に左右されない 方法を提供する。遺伝子に基づ(一般的に応用可能な上記識別法を図6に示した 。
まず、対象タンパク質とβ−ガラクトシダーゼ(βgal)などのマーカータ゛ ・バク質の融合体を宿主細胞内につくる。上記融合体をコードする構築物は、例 えば対象タンパク質をコードする遺伝子をβgalなどのマーカータンパク質を コードする遺伝子と融合させて、βga1部分の前に対象タンパク質部分を含有 する融合体タンパク質を得ることができるように、作成できる(図6−■)。そ の後、ユビキチンと対象タンパク質の様々な断片との融合体をコードするDNA ライブラリーを構築する(図6−11)。上記ライブラリーを構築する方法の一 つは次のとおりである。
(i)対象タンパク質をコードする遺伝子の3゛末端から段階的に欠失を作るこ とによって対象タンパク質のカルボキシル末端切断誘導体をコードする一連の遺 伝子を得る。このような「重ね合わせ式J (nested)欠失手法は当該分 野に熟練せる者には公知である〔例えばサムブルーフ(Sambrook)ら、  Mo1ecular Cloning、Co1d Spring Harbo r Laboratory。
NY、1989参照]。
(ii)同様の方法で、対象タンパク質の段階的アミノ末端欠失を構築する。対 象タンパク質の1つの成熟末端(mature end) (カルボキシル末端 またはアミノ末端)を保持する異なる欠失誘導体の合計数は、できるだけ対象タ ンパク質中のアミノ酸残基数の2倍に近いものとする(タンパク質中のアミノ酸 残基数と同数のカルボキシル末端切断誘導体が存在し得る。同様のことはアミノ 末端切断誘導体にもあてはまる)(iii)別のクローン化段階において、対象 タンパク質ノアミノ末端切断誘導体(amjno terminally tr uncated derjvatives)をコードする遺伝子を段階的にカル ボキシル末端欠失させて、対象タンパク質の内部断片をコードする一連の遺伝子 を得る。
(iv)このようにして作成した欠失誘導体をコードする3群の遺伝子(内部、 カルボキシル末端、アミノ末端)全部を上流ユビキチン部分をコードする遺伝子 と融合させるが、ユビキチンーペプチド結合部位に追加の(あらかじめ決めてお いた)残基Xをさらに育していてもよいし有さなくてもよい。
(V)β−ガラクトシダーゼを欠く酵母(例えばニス・セレビシェ(S、 ce revisiae))または細菌(例えば大腸菌)細胞を対象標的化タンパク質 (target protein of 1nterest)とβgalの融合 体(INS−T)をコードする発現ベクターで形質転換した後、対象タンパク質 の異なる断片をコードするとともに誘導性プロモーター(例えば、酵母ではGA Lプロモーター、大腸菌ではPtrcプロモーター)保有発現ベクターのバック グラウンド中に保持されている上記遺伝子ライブラリーで形質転換する。
(vi)上記手順(V)で得られた形質転換体をβgal活性の発色指示薬であ るX−Ga1を含有する固形培地上で培養し[サムブルーフ(Sambrook )ら、Mo1ecular Cloning。
Co1d Spring Harbor Laboratory、 NY、 1 989] 、上記手順(V)の誘導性プロモーターが活性を示す条件下で、淡青 色または白色のコロニー(すなわちβ−galをほとんどまたは全(生成しない コロニー)を探索するスクリーニングを行な(vii)上記コロニーが見つかっ たら、対応する形質転換体を上記手順(V)の誘導性プロモーターが不活性であ る(折りたたみ妨害性標的化ペプチドの発現がほとんとまたは全く無い)条件下 で再検定する。このようにして検定した形質転換体がペプチド発現されない状態 で青色でありかつペプチド発現された状態で白色または淡青色であれば、対応す る細胞クローンをさらに詳細な分析に付す。特に、特定のユビキチンーペプチド 融合体をコードするプラスミドを上記形質転換体から単離し、対応する単数また は複数の遺伝子のヌクレオチド配列(単数または複数)を決定することによって 対応する単数または複数のペプチドの配列を決める。次いで、これらのユビキチ ンーベブチド融合体を元のタンパク質−βgal標的(図6−■)を発現する細 胞中に別々に形質転換することによって、受容体細胞内でペプチドが実際に強力 にβgal活性を低下させることを確認する。さらに詳細な実験を行なって単数 または複数の折りたたみ妨害性ペプチドの特性決定、例えば折りたたみ妨害性標 的化ペプチドの発現が有る場合と無い場合において、供試βgal融合体(図6 −■)の代謝挙動を直接決定することも可能である。この決定は、当該分野に熟 練せる者には公知の方法であるパルス−チェイス分析[バクマイア(Bachm air)ら、5cience 234:179−+86 (1986)]によっ て行なう。
上記実験手順および図6の原理は次のとおりである。効果的な折りたたみ妨害性 ペプチドが対象タンパク質のイン・ビる(捕捉された)ペプチド−タンパク質複 合体および下流のβga1部分は上記理由により分解のための標的化を受けやす くなる。その結果、βgalの定常レベルが折りたたみ妨害性標的化ペプチドの 効率に応じて中程度または大幅に低下し、その結果生じるβgal活性の変化を 上記X−ga1ベースのスクリーニングによって検出することが可能となる(図 6)。図6に示した方法により、βgalとの融合体状態の対象タンパク質をイ ン・ビポ分解標的化する対象タンパク質断片を直接的に検出、同定することがで きる。この方法は、遺伝子が手に入るものであればいずれのタンパク質にも適用 可能であり、その実施にあたり実質的に何らの仮定にも立たず、すべての関連手 順が当該分野に熟練せる者に公知であるという点で技術的に簡単である。
図6に示した方法は、タンパク質の折りたたみを乱すがそのタンパク質を分解標 的化しない折りたたみ妨害性標的化ペプチドを検出することはできない。このよ うな断片は本発明の目的のためには不要であるが(対象タンパク質の折りたたみ 妨害性分解標的化断片はまれでないと思われるので)、対象タンパク質の機能活 性を選択タイプ検定またはスクリーンタイプ検定(screen−type t est)のいずれかに合致させることでマーカータンパク質部分の必要性を無く すことができれば、これらの断片も図6に示した方法で識別可能となる。この場 合、タンパク質自体(βgalとの融合体や他のマーカータンパク質ではなく) がマーカーとして作用し、その他の点は図6の方法と全く同様である。
図6の方法または同等の方法により最も効率の高い折りたたみ妨害性標的化ペプ チドが同定されると、これらの標的化ペプチドを修正してイン・ビボ分解に対す る抵抗性を高めることができる。さらに、初めに識別したペプチドと折りたたみ 妨害能力は同等であるが細胞内に直接侵入することができる「第2世代」標的化 ペプチドも設計することによって、DNA構築物を経由してこれらのペプチドを 細胞内部から発現させる必要がなくなる。
以下の実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。
短命タンパク質中のN−末端規則に基づく分解シグナルは膜安定化性アミノ末端 残基と特定の内部リジン残基から成る[バクマイア、−r−−、(Bachma ir、 A、 )ら、5cience 234:179−186 (+986)  ;バルシャフスキー、ニー、(Varshavsky、 A。
)ら、「ユビキチンJ (Ubiquitin ) (レフスタイナー、エム、 (Rechsteiner、 M、 )纒)中、287−324 (ブレナム社 (Plenum) 、ニーx−ヨーク、+988) :バクマイア、ニー、とニ ー、バルシャフスキ−(Bachmair、 A、 and A、 Varsh avsky)89):図7も参照のこと]。本実施例においては、マルチサブユ ニットタンパク質中ではこれら二つの決定基は異なるサブユニット上に位置しな がらもタンパク質を分解標的化しうることを示す。さらに、この場合(トランス 認識)、第2決定基(リジン)を有するサブユニットだけが実際に分解される。
したがって、オリゴマータンパク質は短命サブユニットN−末端規則経路のモノ マー基質においては、分解シグナルの二つの決定基がいずれも定義上同一のポリ ペプチド鎖内に存在するので、シスで認識されるといえる(図1および図2a) が、X−βgalテトラマーなどのマルチサブユニットタンパク質の場合、個々 のX−βgalサブユニットの標的化は該テトラマー中に他のサブユニットが存 在することの影響を受けることがある。特に、分解シグナルの第1および第2残 基決定基が異なるX−βgalサブユニット内に存在するトランス認識の可能性 が考えられる(図2bS c)。また、N−末端規則経路の標的化および分解成 分は分解シグナルを保有するX−βgalヘテロテトラマーのサブユニットと分 解シグナルを保有しないものを区別するかどうか、あるいはそのサブユニットの 一部だけが分解シグナルを保有する場合でもテトラマー全体が分解標的化される のかどうかという疑問が生じる(図2c)。(m論を簡単にするため、ダイマー タンパク質の場合のシスおよびトランスの概念を図2に示した。βgalテトラ マーのD2対称性および関連特性[Chem、 263:1848−1858  (1988) ;カニア、ジェー とディーノ末端領域は各テトラマー形成ダイ マ一対内で空間的に接近しているがダイマー間では隔たりがあることを示唆して いる。)X−βgalテトラマー内の個々のX−βgalサブユニットの挙動を 調べるために、その大部分に1テトラマーあたり1個の標識サブユニットと3個 の未標識サブユニットを含有する放射標識Ub−X−βgalへテロテトラマー を作成しく図9a)、これらのタンパク質を用いて上記疑問の解決を図った。
図8と図9は、それぞれX−βgalホモテトラマーとへテロテトラマーのAT P依存性ユビキチン化と分解を示す。
結果は、安定化性(Va I)または膜安定化性(A r g)アミノ末端残基 のいずれかを有するとともに分解シグナルの第2決定基を有するか欠いている” s w識X−βgalタンパク質のATP添加網状赤血球抽出物中の分解の動態 を示している。混合オリゴマーアプローチの結果を述べる前に、再構築V−に一 βgal”/V−に−βgalテトラv (I S S標識サブユニットをアス テリスクで示す)は、解離/再会合処理を行なっていない最初のV−に−βga lテトラマーより少し早い速度(t l/2はそれぞれ約(〜)20時間と約( 〜)50時間:図8a、曲線3;図9b、曲線3)t、mT網状赤血球抽出物中 で分解されたことを指摘しておく。
この分解はATP依存性であるが、N−末端規則経路は関与しなかった。これは 、再構築■−Δに一βgal”/V−Δに一βgalテトラマー(そのサブユニ ットはすべて分解シグナルの両方の決定基を欠いている)内の標識サブユニツト が網状赤血球抽出物中で同様の速度で分解されたからである(図9b、曲線3と 6)。したがって、この付加的な遅い分解は再構築X−βgalテトラマーを用 いた我々の測定のバックグラウンドであった。図9のタイムコースはすべて同− 実験内および異なる実験間のいずれについても定量的に再現可能であった。
標識V−に一βgalサブユニットがV−に−βga 1”/R−に−βgal ヘテロテトラマー内に存在すると、約(〜)3.3時間のt、72で網状赤血球 抽出物中で連続的にユビキチン化され分解された(図9b、曲線1)。一方、同 じV−に−βga I+ブユニットがV−に−13ga 1” /V −に−β galテトラマー中にとどまっていると、そのt172は20時間となり、はと んどユビキチン化を示さなかった(図9b、曲線3)。対照実験では、標識V− に一βgalホモテトラマーを過剰量の未標識R−に一βgalホモテトラマー と混合し、解離/再会合前処理をしないで網状赤血球抽出物中でインキュベート した。この条件下ではV−に−βga1は長命であり、t l/2は約(〜)5 0時間とR−に−βgalの非存在下でのV−に−βgalのt l/2と同じ であった(図8a、曲線3)。
これらの結果を総合すると、安定化性アミノ末端残基を保持するサブユニットは 、N−末端規則に基づく分解シグナルを含有するサブユニットと物理的に会合さ せると、代謝的に膜安定化できることがわかる。これらの結果は、N−末端規則 経路中にトランス認識が存在すること(図2b)、すなわちV−に−βgal° /R−に一βgalテトラマーのR−に−βgalサブユニット中の膜安定化性 アミノ末端残基が認識されると、同じへテロテトラマーのV−に−βgalサブ ユニット中の第2決定基リジン(Lys15またはLys17;図7)のマルチ ュビキチン化が促進され、本来なら長命になるはずのこのサブユニットの分解が 起こりうることを示している。
注目すべきことに、V−に−βgal”/R−に−βga1ヘテロテトラマーの 代謝不安定性は該テトラマーの本質的に短命なR−に−βgalサブユニットの 分解には依存しなかった。すなわち、V−に−βgalサブユニットは、V−に −βgap”/RK−βgalまたはV−に−βgal”/R−Δに一βgal 内では網状赤血球抽出物中のt+/□は約(〜)3.3時間であった(図9b、 曲線lと2)。後者のへテロテトラマーのR−Δに一βgalサブユニットは第 2決定基Lys15/17を欠いていたので(図1と図7)、本来は同一である はずのR−に−βga1サブユニットより網状赤血球中での寿命がはるかに長か った(IU8a、曲線1と2)。これらの結果C図9b、曲線1〜3)を総合す ると、X−βgalテトラマー内の短命サブユニットにトランス認識が存在する ことが直接証明された。
さらに別の対照試験を行ない、安定化性アミノ末端残基を有するX−βgalサ ブユニットのトランス認識依存性分解は実際にN−末端規則経路が関与すること を確認した。このために、すでに確立されていたN−末端規則経路中に二次的な 膜安定化性残基が存在すること[バクマイア、ニー、(Bachmalr、 A 、)ら、5cIence 234+179−186 (1986) ;ボンダ、 ディー、ケー、(Gonda、 D、 K、 )ら、J、 Biol、 Che m、 264:16700−16712 (1989) ;フェルバー、ニス、 とニー、シエカノーパー(Ferber、 S、 and A、 C1echa nover ) 、Nature 326:808−811 (1987) ] を利用した。すなわち、アミノ末端Glu (E)およびAsp(#!状赤血球 においてはCysも)は、それらがArg−tRNA−タンパク質トランスフェ ラーゼによって一次脱安定化性残基Argにコンジュゲート化される能力ゆえに 機能するという意味で二次的な膜安定化性残基である[ボンダ、ディー、ケー、 (Gonda、 D、 K、 )ら、J、 Bi。
1、 Chem、 264:16700−16712 (1989) ;フェル バー、ニス、とニー、シエカノーパー(Ferber、 S、 and A、  C1echanover )、Nature 326:808−811 (19 87) ] 、このArgコンジュゲーション化、およびその結果生じる二次的 膜安定化性残基の膜安定化特性は、網状赤血球抽出物をRNAアーゼでt RN A非存在下に前処理することによって選択的に阻害することができる[ボンダ、 ディー、ケー、(Gonda、 D、 K、 )ら、J、 Biol、 Che m、 264:16700−16712 (1989) ] 、図10に示した ように、標識V−に一βgalサブユニットは、網状赤血球抽出物中でインキュ ベートしたV−に−βgal”/R−Δに一βgalまたはV−’に一βgal ”/E−Δに一βgalテトラマーの内部では短命であった(後者は二次的膜安 定化性残基Eを存する)[バクマイア、ニー、(Bachmair、 A、 ) ら、5cience 234:179−186 (1986) ;ボンダ、ディ ー、ケー(Gonda、D、 K、) ら、J、Biol、 Chem、 26 4:16700−16712 (1989)、フェルバー、ニー とニー、シエ カノーパー(Ferber、 S、 and A、 C1echa、nover  ) 、Nature 326:808−811 (1987)]。しかし、同 じ測定をtRNAを除いた網状赤血球抽出物中で行なったところ、V−に−βg al”/R−Δに一βga1中の同じサブユニットが代謝的に不安定なままであ ったのに対しく図10a)、V−に−βgal”/E−Δに一βgal中のV− に−βgalサブユニットは長命になった(図10b)。この結果は、他のX− βgalサブユニットが膜安定化性アミノ末端残基を保持するテトラマー中のV −に−βgalサブユニットのトランス認識依存性分解にN−末端規則経路が関 与することを直接確認するものであった。
N−末端規則経路によるマルチサブユニットタンパク質の分解はサブユニット特 異的である 標識V−に一βgalサブユニットがV−に−βga 1”/R−に−βgal テトラマー内で短命であったのに対し、第2決定基Lys15/17を欠く本来 は同一のV−Δに一βgalサブユニット(図7)は、同じテトラマーバックグ ラウンド中ではるかに安定性が高かった(図9b、曲pJlと4)。この結果の ひとつの意味は、安定化性アミノ末端残基を有するサブユニットのトランス認識 関与分解は、トランス標的化サブユニット内に第2決定基(マルチュビキチン化 部位)が存在することに依存するということである。注目すべきことに、この結 果は、オリゴマータンパク質は短命サブユニットと長命サブユニットの両者を含 有しうることも意味しティる。実際、■−Δに一βgal”/RK−βgalの V−Δに一βgalサブユニットが網状赤血球抽出物中で長命であったのに対し く t +/2は約(〜)11.5時間;図9b、曲線4)、このヘテロテトラ マーのR−に−βgalサブユニットははるかに不安定であり、R−に−βga l”/V−Δに一βgalのR−に−βgalサブユニットのt+/2は約(〜 )2.0時間であった([N9c、曲線10)。これらの結果のもう一つの意味 は、短命サブユニットの分解は、同じオリゴマータンパク質内に長命サブユニッ トが存在していても阻害されないということである。すなわち、網状赤血球抽出 物中のR−に−βgalサブユニットのtl/□は2.0時間であったが、この 2.0時間は、このサブユニットがホモテトラマー中にとどまっているか(図9 c、曲線7)、長命V−Δに一βgalサブユニットによって囲まれているか( 図90、曲線10)にかかわらず同じであった。
X−βgalヘテロテトラマー内の個々のサブユニットの選択的分解は、網状赤 血球抽出物中のX−βgalサブユニットが一時的モノマー状態において、短命 サブユニットの標的化と分解を可能にするような急速な解離/再会合を受けたこ とによるものではなかった。βgalテトラマーは安定性が高(、その解離には 強力な変性作用を有する溶媒が必要であることがわかっている[ジブサー、ディ ー、(Zips’er、 D。
) 、J、 Mo1. Biol、 7:113−121 (1963);ギボ ル、ディー、(Givol、 D、 ) ら、Biochem、 Biophy s、 Acta、113:120−125 (1966)]。さらに、標識V− に一βgalホモテトラマーと過剰の未標識R−Δに一βgalを一緒に網状赤 血球中でインキュベートすると、V−に−βgal”/R−Δに一βga1ヘテ ロテトラマー中のV−に−βgalサブユニットは代謝不安定性を示すのに対し くt、7□は約(〜)3,3時間:図9b、曲[2) 、V−に−βgalサブ ユニットは長命になった( t l/2は約(〜)50時間)。N−末端規則経 路によるオリゴマータンパク質の分解はサブユニット特異的であると結論した。
シス認識対トランス認識 安定化性アミノ末端残基を有するX−に−βgalはトランスの状態でのみ分解 標的化することができる(上記および図2b参照)。一方、分解シグナルの二つ の決定基をいずれも含有するR−に−βgalサブユニットはR−に−βga1 ”/R−に−βgalおよびR−に−βgal”/R−Δに一βgal内ではシ スとトランスのいずれかの状態で標的化可能であるが、R−に−βgal”/V −に−βgalおよびR−に−βgal”/V−Δに一βgal内ではシス状態 でしか標的化できない(図2および図9c)。にもかかわらず、網状赤血球抽出 物中のR−に−βgalサブユニットの分解タイムコース(およびユビキチン化 レベル)は、これらのテトラマーバックグラウンドのいずれの場合も識別不能で あった(図9c、曲線7〜10)。
分解速度を上昇させないことを示している。同時に、X−βgalの場合、トラ ンス認識単独でシス認識単独と同等の効率がある。これは、少なくともシスで標 的化可能であるR−に−βgalサブユニットで見られる速度の約(〜)65% の速度でV−に−βgal”/R−に−βgalまたはV−に−βgal”/R −Δに一βgalの内部でV−に−βga1サブユニット(トランス状態でのみ 標的化可能)が分解されたからである(t I/lはそれぞれ約(〜)3.3時 間と約(〜)2.0時間、図9b、曲線1と2、図9c、曲線7〜10) 。V −に−βgal°/R−に一βgalまたはV−に−βgal”/R−Δに一β galのいずれかの内部で同一の速度でV−に−βgalサブユニットが分解さ れたのであるから(図9b、曲線lと2)、シス認識オプションのにおける他の 段階によって制限される速度でX−βgalサブユニットの分解を進行させるの にはシス認識だけで十分であるかも知れないというのが、これらの結果について 妥当と思われる説明である。
N−末端規則経路中のトランス標的化の存在(図2、図9、図10)は、このタ ンパク質分解系による基質認識は、分解シグナルの2つの決定基がいずれも同じ ポリペプチド鎖内にあるかとうかをユビキチン化段階に先立ち確認するために使 うことができる直線状「追跡(tracking)J機構を含まないことを示し ている。したがって、トランス標的化は、N−末端認識(E3)タンパク質(単 独でまたは特定のユビキチンーコンジュゲート化(E2)酵素との複合体として )が基質の膜安定化性アミノ末端残基結合部位とリジン結合部位を有する既報モ デル[バクマイア、ニー、とニー、バルシャフスキー(Bachmair、 A 、 and A、 Varshavsky) 、Ce1l 56:1019−1 032 (1989)]と一致する。これらの部位のどちらも、タンパク質分解 基質の結合リジン部分でマルチュビキチン化が始まるように占有されていなけれ ばならない。認識成分の2つの結合部位どうしが相対的に空間的位置関係が固定 していれば、基質の結合は基質の2つの決定基の特定の空間配置またはこれらの 決定基どうしの相対的な高次構造移動性のいずれかが必要であり、その結果、そ れらの正しい空間配置が一時的に、しかし両者が認識複合体によって結合される のに十分に高い頻度で実現する[バクマイア、ニー、とニー、バルシャフスキー (Bact++nair、 A、 and A、 Varshavsky) 、 Ce1l 56:1019−1032 (1989)]。
決定基含1r領域(単数または複数)のセグメント移動性(Segmental  mobility)は短命X−βgalにおけるシス認識とタンパク質のアミ ノ末端にある非βgal延長部(図7)はIacリプレッサーの内部領域に由来 するものであるが、βga1などの無関係タンパク質内の不自然な(アミノ末端 )位置にあると無秩序化しやすい(セグメント移動性になりやすい)[バクマイ ア、ニー、とニー、バルシャフスキ−(Bachmair、 A、 and A 、 、Varshavsky) 、 Ce1l 56:1019−1032 ( 1989)]。この延長部はセグメント移動性があるので、そのLys15/1 7残基(図7)は、それ自体または同じX−βga1テトラマー内にあってトラ ンス認識を可能にする別のサブユニットのいずれかの膜安定化性アミノ末端残基 に空間的に近い位置に一時的に生じる可能性がある。
タンパク質分解におけるサブユニット特異性分解シグナルの第2(必ずしも第1 でなくてもよい)決定基を含有する代謝的に不安定なX−βgalテトラマーの サブユニットだけが実際に分解されることを示した(図9および上記参照)。す なわち、分解はユビキチン化可能なサブユニットに限定される。では、このタン パク質代謝回転の新規局面を支配する機構はどのようなものであろうか。あるモ デル群においては、マルチュビキチン鎖含有サブユニットの選択性(および明ら かにブロセシブな)[チャウ、ヴイー、(Chau、 V、) 、S+jenc e 243:1576−1583 (1989) ; ヘルシュコ、ニー (H ershko、 A、 ) 、J、 Biol、 Chem、 263:152 37−15240(1988) ]分解はオリゴマー基質内の隣接サブユニット からの解離と一時的に連絡する。これが起きるためには、ATP依存性「下流」 プロテアーゼ[ヘルシュコ(Hershko、 A、 )、J、 Biol、  Chem、 263:15237−15240 (1988) ]がマルチュビ キチン鎖を認識し[チャウ、ヴイー、(Chau、 V、) 、 5cienc e 243:1576−1583 (1989)] 、それを利用して破壊スヘ キサフユニットを識別し、その後サブユニットのポリペプチド鎖を追跡し、おそ らく分解に先立ち折りたたみを解く。先験的には、解離と分解は必ずしも一時的 に並行しなくてもよい。上記と類似の力学的化学的プロセスを用いてマルチュビ キチン鎖含有サブユニットをオリゴマー基質から解離させ、サブユニットの分解 はその解離と並行させるのではなく後に行なうことができると思われるからであ る(X−βgalサブユニットの自然解離/再会台はN−末端規則経路によるX −βga1分解のサブユニット特異性の原因となりえないことはすでに示した) 。
サブユニット組成の組み合わせのバリエーションによるタンパク質複合体の機能 の変化は生体調節の一般的テーマであるため、サブユニット特異性は選択的タン パク質分解の一般的特徴として現われやすい[アベル、ティー、とティー、マニ アテイス(Abel、 T、 and T、 Maniatis) 、Natu re 341:24−25 (1989) :ゴウテ、シイ−6とエイ、ディー 、ジョンソン(Goutte、 C,and A、D、 Johnson )  、 Ce1l 52:875−882 (1988)]。例えば、多(の調節タ ンパク質は発育中の胚の異なっていはいるが重なり合っている部分で発現され、 細胞決定は少なくとも一部は胚発生の異なる段階で特定の領域に存在するこれら のタンパク質(その多くは短命である)の正確な組み合わせによって決まる[イ ングハム、ビー、ダブリュ、([ngham、 P、W、) 、Nature  335:25−34 (+988) ニスコツト、エム、ビー、とニス、ビー、 キャロル(Scott、 M、P、 and S、B。
Carroll) 、Ce1l 51:689−698 (1987)コ。サブ ユニット特異性分解は、真核生物において細胞周期の進行を調節しているマルチ タンパク質複合体のサブユニットであるサイクリンの周期的破壊にも関与する[ エバンス、ティー、(Evans、 T。
)ら、Ce1l 33:389−396 (1983) ;−1−イ、ダブリュ 、マレイ(Murray、 A、W、)ら、Nature 339:280−2 86 (1989)コ。分解シグナルに2つの決定基が有ること、およびシス認 識またはトランス認識のいずれかの可能性があることから、例えば決定基の一つ への接近可能性をマルチサブユニット基質内特定リン酸化現象に依存させること によってサブユニット特異的分解の融通性をさらに高めることができる。
このタンパク質代謝回転の新しい局面の一般性は、サブユニット特異的分解は天 然では短命の酵母ニス、セレビシェ(S、 cerevisiae)転写リプレ ッサーMAT(Z2中に存在する2つの分解シグナルのうちの少なくとも一つに も特有のものであるという最近の知見によってさらに支持される。これらのシグ ナルのいずれも、N−末端規則経路中を介して機能するものはない(実施例2参 照)。
方法 それぞれUb−R−に−βgalとUb−V−に−βga1をコードするpKK 233−2ベ一ス大腸菌発現ベクターpKKUb−Arg−βga]およびpK KUb−Va ] −βgalが記載されている[ボンダ、ディー、ケー、(G onda、D、に、) ら、J、Biol、Chem、 264+16700− 16712 (1989) )。Ub−R−Δに一βgalとUb−V−Δに一 βgalをコードする構築物を次のようにして作成した。pKKUb−Val− βgalのSa l T/Ms t I I小断片をM13mp18Δ((Ml  3mp 18の誘導体)[アラシュベル、エフ、エム、(Au5ubel、  F、 M、 )ら、Current Protocols in Mブクローン 化し、オリゴヌクレオチド特異的突然変異誘発[アラシュベル、エフ、エム ( Ausubel、 F、M、 )ら、Current Protocols i n Mo1ecular Biology、 Wiley−[nterscie nce。
New York、 1987]を行なってV−に−βgalリーディングフレ ームの39番目と40番目のコドンにまたがる位置に旦構築物V [バクマイア 、ニー、とニー、バルシャフスキ−(Bachmair、 A、 and A、  Varshavsky) 、 Ce1l 56:l019−1032 (19 89)]の小断片に連結して、pKKUb−Va 1−ΔLys−βgalを得 た。採用した構築経路によって、元のV−に−βgalの39−40位のLeu −AlaをV−Δに一βgal中でGly Serと置換した。これらの変化は 我々のX−βgal供試タンパク質のアミノ末端にある大腸菌1aclコ一ド化 45位残基延長部に限定されていた[バクマイア、ニー、とニー、バルシャフス キー(Bachmair、 A、 andA、 Varshavsky) 、C e1l 56:1019−1032 (1989)] 、 p KKUb−Ar g−ΔLys−βgalを構築するために、pKKUb−Val−ΔLys−β galの5alI/BamHI大断片をpKKUb−Arg−βgalの5al I/BamHI小断片に連結した。Ub−X−βgalタンパク質を大腸菌中で 発現させ、[”S]メチオニンで代謝的に標識し、3mCiの358トランスラ ベル(ICN社)を標識化に用いることとM g C1tを最終保存緩衝液から 除いたこと以外は既報[ボンダ、ディー、ケー、(Gonda、 D、 K、  )ら、J、 Bi。
1、 Chem、 264:16700−16712 (1989) ]と同じ 手順でアミノフェニルチオピラノガラクトシド−(APTG)−アガロース上の アフィニティークロマトグラフィーによって精製した。
Ub−X−βgalの特異的放射能は6〜8xlO’cpm/μgであった。ウ サギ網状赤血球抽出物を調製し、既報[ボンダ、ディー6 ケー、(Gonda 、 D、に、 )ら、J、 Biol、 Chem、 264:16700−1 6712 (1989) ]に従いX−βgalタンパク質分解を測定した。な お、ATPを除いた抽出物中で10分間のブレインキュベーションを行ない[ボ ンダ、ディー、ケ−、(Gonda、D、 K、) ら、J、Biol、 Ch em、 264:16700−16712(1989) ] 、 ]Ub−X− βgaを脱ユビキチン化した。6.5%ポリアクリルアミド、0.18%ビスア クリルアミドゲル中で5DS−PAGEを行なった後、フル才ログラフィ−を実 施した。網状赤血球抽出物中のX−βgalのATPおよびユビキチン依存性分 解は、少なくとも最初の2時間は一次速度論に従ったので、異なるX−βgal タンパク質の抽出物中での半減期を比べることでそれらの分解を比較することが できた[ボンダ、ディー、ケー、(Gonda、 D、 K、 )ら、J、 B iol、 Chem、 264:16700−16712 (1989) ]  、抽出物中の初期濃度を20分の1に低下させても、R−に−βgalのt、7 2は変化しなかった。
Ub−X−βgalサブユニットの変異体を構築し、(ホモテトラマーとして) 調製し、上記のようにして精製した。
ブラッドフォードアッセイ(バイオラド社)を用いて全タンパク質濃度を測定し た。Ub−X−βgalのへテロテトラマーを調製するために[ウルマン、エイ 、とジエイ、モノドβgalと180μ、gの未標識Ub−X−βgal(その アミノ酸配列は標識Ub−X−βgalの配列と同一または異なる)の混合物を 保存用緩衝液(50%(V/V)グリセリン、0.1mMのNa−EDTA、1 mMジチオスレイトール(DTT) 、40mM)リス−塩酸(pH7,5)) 中1.5〜3mg/mlの全タンパク質濃度としたものを、2MのNaCIと8 M(脱イオン化)尿素を含有する緩衝液A(10mMのNa−EDTA、5mM のDTT、20mMのNa−ヘベス(pH7,2))で80μg/mlのタンパ ク質濃度まで希釈した。0°Cで1時間放置した後、それぞれ8M尿素、4M尿 素と10mMのNaC1,2M尿素と10mMのNaC]、1M尿素と10mM のNaC1を含有する緩衝液入を交換して溶液を透析し、最後に緩衝液Aに10 mMのNaC]を加えたものを2回交換して透析した。10個のUb−x−βg al試料を同時にマルチプルダイアライザー(スペクトラム社)中4°Cで1回 の緩衝液交換あたり約(〜)14時間の透析を行なった。各透析試料をNaC1 濃度が1.6M、MgC]□濃度が10mMになるように調製し、約(〜)0. 4mlのAPTG−アガロースに添加し[ゴンダディー、ケイ、(Gonda、  D、 K、 )ら、J、 Biol、 Chem、 264:16700−1 6712 (1989)コ、4°Cで1夜軽く振とうした。次いでgalのアフ ィニティー精製用に処理しておいたカラムに懸濁液を通した。像識Ub−X−β galサブユニットと未標識Ub−X−βgalサブユニットの比率を1=10 として、ランダム再会合を行なうと、標識サブユニットの75%はlテトラマー あたり1個の標識サブユニットを含有するテトラマー中にとどまり、標識サブユ ニットの残り(23%)の大部分は1テトラマーあたり2個のサブユニットに存 在することになるはずである。この予測を確認する試験において、サイズの異な るアミノ末端延長部を含有する2個のβga1ベースホモテトラマーの1.10 混合物を解離/再会台プロトコールに付した。得られたテトラマーを非変性性ゲ ル中で電気泳動したところ、予想通りのへテロテトラマー組成分布が得られた。
このようにして再構築したUb−X−βgalタンパク質の酵素活性(既報[ガ レンテ、エル (Guarente、 L、) 、Meth、 Enzymol 、 lot:181−182 (1983) ]に従い測定)は、最初の(ホモ テトラマー)対応物の活性の50〜75%の範囲で調製物間に変動があった。網 状赤血球抽出物中の分解測定およびS D、S −P A G Eを上記のよう にして行なった。最初のX−βgalテトラマーまたは再構築X−βga1テト ラマーの0.4%未満はATPを除いた網状赤血球抽出物中で2時間以内に分解 された。
pKKUb−Arg−ΔLys−βgalの場合に上記したようにして、Ub− E−Δに一βgalをコードするpKKUb−Glu−ΔLys−βga1発現 ベクターを構築した。上記のようにして対応するホモテトラマーからUb−X− βgalへテロテトラマーを作成した。網状赤血球抽出物を3単位/mlのRN AアーゼA−アガロース(シグマ社)と共に37°Cで45分間インキュベート し、遠心分離によって固定化RNAアーゼを除去し、RNアシン(RNAアーゼ 阻害剤(プロメガバイオチク社)を1500ユニット/ml単位になるように加 えることによってRNAアーゼ処理[ゴ反応は50μg/mlのウシ肝臓由来精 製トータルt RNA(ベーリンガー社)の存在下で行なった。
代謝不安定性はイン・ビポにおける濃度が経時的に変化せサーはわずか約(〜) 5分という半減期を有することを本実施例で示す。C2の2つの構造ドメインは それぞれ、通常は長命のタンパク質を別々に標的化して急速破壊させることがで きる配列を有する。さらに、これらの2つの分解シグナルは異なる機構によって 機能することも本実施例で示す。C2の分解が無い突然変異体を単離し、他にも いくつかの欠陥があることがわかったことから、C2代謝回転の原因となってい る経路には複数の機能を示す成分が含まれることがわかる。これらのことから、 オリゴマータンパク質の短命サブユニットは同じタンパク質の他の長命サブユニ ットを膜安定化することなくイン・ビポで分解可能であることを証明することが 可能となった。すなわち、α2中の2つの分解シグナル(いずれもN−末端規則 に基づくシグナルとは区別される)の少なくとも一つはサブユニット特異的に機 能することを以下に示すことで、サブユニット特異的分解はN−末端規則経路に 限定されないことを明らかにする。
トシダーゼ(βga ])を免疫漂標識として使用し、C2−βgal融合体タ ンパク質を抗βgalモノクローナル抗体で免疫沈降させることができた。α2 −βgalをコードする高コピー数プラスミドを保持する細胞を30’Cで7分 間[■S]メチオニンで標識した後、翻訳阻害剤の存在下で追跡を行ない、さら に抽出、抗βgal抗体による沈降、5DS−PAGEを行なった。アミノ末端 にα2の最初の3個の残基だけを保持するβgalは代謝的に安定で、追跡中に 検出可能な分解は見られなかった(図11c)。一方、全長210残基α2配列 をβgalにつないだところ、短命タンパク質ができた(図11b)。
α2−βgalのイン・ビボ分解は一次速度論に従わず、経時的に遅くなった。
類似の現象は、N−末端規則経路で分解するように設計されたβgal誘導体で 観察されている[バクマイア、ニー 、(Bachmair、 A、 )ら、S +jence 234:179−186 (1986)]。単一の半減期は非一 次速度論に従って分解されるタンパク質にはあてはまらないので、パルス(ゼロ 時間)と最も早い追跡時点(10分または15分)の間に一次速度論を仮定する ことによって「初期半減期」を計算した(以下に引用符で示す)。例えば、α2 −βgalの’tl/2Jは30″Cでは約(〜)15分であった。
短命α2−βgalの一部は、追跡の間に蓄積したことがらイン・ビポ切断の生 成物であると思われる、より小さいタンパク質(図11b中のホメオ(home o ) )に変換された。
精製切断生成物のアミノ酸配列決定を行なったところ、α2におけるDNA結合 性ホメオドメイン内の主切断部位[ラフオン、ニー、とエム、ピー、スコツト( Laughon、 A、 and M。
P、 5cott) 、 Nature 310:25−31 (1984)  ニジエフアート(Shepherd、 J、C,W、)ら、Nature 31 0ニア0−71 (1984) ;ポーター、ニス、ディー、とエム、スミス( Porter、 S、D、 and IJ、 Sa+ith ) 、Natur e 320ニア6ロー768(1986) ;ホール、エム、エフ。
とニー、ディー、ジョンソン(Hall、M、N、 and A、D、 Joh nson)、5cience 237:1007.−1012 (1987)] は、]ヘリックスーターンへリックスモチーフ(helix−turn−hel ix motif)の位置決定へリックス中の165位と166位の残基の間( 図1id)にあることがわかった。切断生成物の定常濃度は、少なくとも一部は 半減期〔約(〜)2時間〕が長いという理由でインタクト(intact)のα 2−βgalの濃度より6倍も高かった。この切断はリプレッサーを不活化させ ると予想されるので、α細胞から且細胞への切り替えの際にα2をDNA結合部 位から取り除く機構を与えるかもしれない。この可能性については、今後の試験 を待たねばならない。
インタクト(intact)のα2リプレツサーは、極めて短命であゑ 非修飾α2リプレツサーのイン・ビボ分解を調べるために、抗α2ポリクロ一ナ ル抗体を作成した。このアフィニティfft製抗体は24kDのα2タンパク質 を酵母α細胞抽出物から特異的に免疫沈降させた(図12a)。この抗体を用い る免疫蛍光染色によって、α2は主に核タンパク質であるこン・ビボで非常に短 命であることがわかった(図12b、12c)。30″Cにおける半減期は約( 〜)5分であったが、これはα2βgalタンパク質の「t17□Jより約(〜 )3倍短いものであった([N12b)。さらに、インタクト(intact) のα2リプレツサーはα2−βgalと異なり、明らかな一次速度論に従って分 解されたことから、細胞内のα2分子の大部分は分解に対して同程度に感受性が あることがわかる。追跡([”S]メチオニンまたは[3H]ロイシンで標識) の際に検出可能なレベルのα2分解中間体の蓄積はなかったことから、中間体が 急速に破壊されたか高度にブロセシブなタンパク質分解があったことがうかがわ れる。α細胞はα2含有量が少なかったことから、高コピー数プラスミド上にM ATαを保持する細胞を用いて図12bおよびCに示したパルス−チェイス実験 を行なった。しかし、MATαの単一染色体コピーから発現されたα2の半減期 が30’Cで約(〜)4分と上記t、72値に近かったことから、α2の急速な 分解はその過剰生成(例えば化学量論的に過剰に合成されたりポゾームタンパク 質の代謝不安定性との類似性による)に起因するものではなかった[マイカス、 イー、(Maicas、 E。
)ら、Mo1. Ce1l Biol、 8:169−175 (1988)  ; ツxイ、ワイーエフ、(Tsay、 Y−F、 ) ら、Genes De v、 2:664−676 (1988) ]。この結果は、α2分解に原因と なっている単数または複数の経路は正常な細胞内リプレッサーレベルでの飽和点 以下で機能するということも示している。
α2の2つのドメインはそれぞれ分解シグナルを含有するα2の代謝不安定性は 高次構造安定性の低さ[パーセル1、ディー、工+、とアール、ティー、ザウア ー(Parsell、 D、A、 and I?、T、 5auer) 、 J 、 B11o1. Chem、 264ニア590−7595 (1989)  ]などタンパク質の全体的性質またはより局在的な構造器官に標的化するシグナ ル配列と似ている[ディングウオール、シー、とアール、ニー、ラスキー(Di ngwall、 C,and R、A、La5key) 、 Ann、Rev、 Ce1l Biol、2:367−390 (1986) :コールマン、ニー 、とシー、ロビンソン(Colman、 A、 and C、Robinson ) 、Ce1l 46:321−322 (1986) :ワレン、ジー、(W arren、 G、) 、Nature 327:17−18 (1987)コ 。α2部分に欠失を有するα2−βgal融合体群を調べることによってα2中 の分解シグナルの探索を行なった(図13)。α2のアミン末端またはカルボキ シル末@(α2およびβgal配列の間の結合部分)で始まる2群の欠失α2− βgal誘導体をニス、セレビシェ(S、 cerevisiae)中で発現さ せ、イン・旦ず分解速度を測定した。すべての構築物はpMc 1871からサ ブクローン化された大腸菌βgal遺伝子(1acZ)の同一の野生型コード配 列を共有していた。代謝的に安定なタンパク質(S)と不安定なタンパク質(U )は、初期イン・ビボ半減期がそれぞれ約(〜)3時間以上のもの(追跡中に検 出可能な分解がほとんどあるいは全く無い)と、約(〜)20分以下のものであ ると機能に従い定義した。
210個の残基から成るα2部分のカルボキシル末端領域の3分の2以上は、融 合体タンパク質の分解速度を官憲に変a1欠失誘導体を示すが、これらはα2の アミン末端またはカルボキシル末端(α2配列とβgal配列の間の結合部分) で欠失が始まっている。例えば、Δ68−210はα2の最初の67個の残基だ けを含有しているが、全長α2−βga1タンパク質とほぼ同程度に短命(rt l/□」は約(〜)10分)であった。ところが、アミノ末端に向けてさらに1 5個の残基を欠失させたところ(Δ53−210)、長命α2−βga IM誘 導体得られた(IliJI3)。さらにアミノ末端側に向けて欠失を行なったと ころ、代謝的に安定なタンパク質ができた。α2のアミノ末端領域はβga1な どの通常は長命のタンパク質をイン・ビボ急速分解標的化することができる分解 シグナルを保持していること、およびこのシグナルの必須成分はリプレッサーの 53−67位の残基内に存在するとの結論に達した。遺伝的証拠(下記参照)に より、この分解シグナル(α2−βga1融合体を利用して解読した)はインタ クト(intact)の(融合していない)α2の分解にも関与していることが わかる。
注目すべきことに、全く異なるα2領域も分解シグナルとして機能しうる。α2 配列のアミノ末端領域のほぼ3分の2を欠失させたところ、得られたα2−βg al誘導体Δ2−135は全長α2−βgalとほぼ同程度に短命であった(’ i+zzJは約(〜)15分)(図13)。カルボキシル末端欠失の場合と同様 、代謝的に不安定なα2−βgal誘導体と安定なα2−βgal誘導体の間の シャープな移動も見られた。135位残基以後の5つの残基だけを除去したとこ ろ、長命タンパク質が得られた(Δ4−140、図13)。
したがって、α2のカルボキシル末端75残基領域は本来なら長命であるはずの タンパク質に対して代謝不安定性をもたらしうろことになる。また、136−1 40残基内の情報がこの性質に不可欠である。
α2中のカルボキシル末端分解シグナルをより詳細に解明するための手始めとし て、短命Δ2−135タンパク質から158−210位の残基を欠失させた。得 られた誘導体Δ2−135/158−210は代謝的に安定であった(図13) 。したがって、分解シグナルが機能するためには157位残基下流と141位残 基上流の両方の情報が不可欠であることになる。
上記分析によってα2リプレツサー中で解読された2つの異なる分解シグナルは それぞれそのアミノ末端領域およびカルボキシル末端領域に存在する。これらと 同じ領域はリプレッサー中に構造的および機能的に異なる球状ドメインとして存 在することがすでにわかっている[ホール、エム、エフ。
とニー、ディー、ジョンソン(Hall、 M、N、 and A、D、 Jo hns。
n ) 、5cience 237:1007−1012 (1987) ;ザ ウアー、アール、ティー、(Sauer、R,T、) ら、Genes Dev 、 2:807−816 (1988)コ。さらに、以下に示すようにα2中の 2つの分解シグナルは遺伝的に異なる経路で機能する。
α2分解を欠く突然変異体の単離 α2の半減期は空胞性(リソシーム性)タンパク質分解またはN−末端規則経路 のいずれかを欠くニス、セレビシェ(S、 cerevisiae)突然変異体 において不変であった。そこで、α2分解障害性の突然変異体を見つける遺伝子 スクリーン(genetic 5creen)を考案した。α2−βgalの細 胞内レベルは半減期の関数であるので、発色性βga1基質X−Ga1によるプ レート測定を行なえば、α2−βgalが代謝的に安定化されている突然変異体 の検出が可能になるはずである。実際のスクリーンは、α2のアミノ末端分解シ グナルを有するがカルボキシル末端分解シグナルを有さない短命Δ68−210 タンパク質(図13)を利用した。Δ68−210の利用により、全長タンパク 質中に両方のシグナルが存在することによって引き起こされ得る複雑性を回避す ることの他に、全長α2−βgalに伴って見られる比較的長命のβgal含有 切断生成物の形成も防止できた。この生成物ができていれば、α2−βgalの 定常レベルの変化に対するスクリーン感度は大きく低下していたであろう。
代謝的に安定化させたΔ68−210タンパク質を有する20の突然変異体がエ チルメタンスルホネート(EMS)突然変異誘発(実験手順の項参照)における 約(〜)40,000の生存株のスクリーンから得られていた。対応する突然変 異には少なくとも4つの相補群が含まれていた。doa (アルファの分解(d egradation of alpha) )突然変異体のうちの2つdoa  1およびdoa2の代表的対立遺伝子についてパルス−チェイス実験を行なっ た。Δ68−210の代謝安定性はこれらの突然変異体中で大きく上昇し、野生 型の「t+y2Jが約(〜)10分であったのに対し、1時間の追跡中に検出可 能な分解は全くあるいはほとんど見られなかった(図13、図14)。
図14aに、2つのα2分解シグナルの一つだけを保持するα2−βgal誘導 体Δ68−210の分解を欠く突然変異体を探索する遺伝子スクリーン(gen etic 5creen)についてまとめた。図14bは、36°Cにおける野 生型細胞およびdOa突然変異体中のへ68〜210タンパク質のパルス−チェ イス分析の結果を示す。図14cは、36°Cにおける様々な菌株のインタクト (intact) (ベータgalと融合させていない)のα2リプレツサ一分 解能力を測定した検定結果を示す。
次いで、dos突然変異体のインタクト(jruact) (未融合)のα2リ プレツサ一分解能力を調べた(図140)。検定したすべての場合(少なくとも 3つの相補群を代表する5つの突然変異体)において、α2の代謝安定性が強化 され、半減期は野生型に対して2〜7倍延長した。α2−βgal融合体の分析 によって同定したα2中のアミノ末端分解シグナルは真性(bona fide  )リプレッサー中でも機能すると結論した。これらの結果は、α2−βgal 融合体を利用してα2中の分解シグナルと推定されるものの位置を決定すること およびβgalベースのスクリーンを利用してα2分解における突然変異体を単 離することのいずれも有用であることを証明するものである。
doa突然変異体についての詳細な説明は本願の範囲外であるが、四分子分析( tetrad a口alYses)においていくつかの付加的表現型がα2分解 欠失と共に分離したことに注目している(実験手順の項参照)。一部のdoa突 然変異体はホモ接合性d o a / d o a 2倍体として胞子形成する 能力がなかった。突然変異体のうちの少なくとも2つの成長は温度感受性であり 、それらのいくつかは常温(23〜30°C)で成長速度が落ちていた。これら の多面的効果はそのままの状態のα2の代謝安定化によるものとは思われないた め[ナスミス、ケイ、とディー、ショーレ(Nasmyth、 K、 and  D、 5hore))]、α2分解経路が酵母中で多くの機能を持つことを示し ている。これらの機能には、急速な代謝回転が生理的に必須である他のタンパク 質の分解もおそら(含まれているであろアミノ末端シグナルのみを含有するα2 −βgal誘導体の分解の欠落によって同定したdoa突然変異体のうちの3つ に、α2のカルボキシル末端分解シグナルのみを保持する(図13)α2−βg alのΔ2−135誘導体を導入した。このΔ2−135タンパク質は突然変異 体中で野生型と同じ速度で分解され続けた(図15a)。α2−βgalアプロ ーチを用いてα2中で検出可能な2個の分解シグナルは遺伝的に異なる経路によ って機能すると結論した。上記のように(図14)、アミノ末端分解シグナルは α2−βgal内のみならずインタクト(intact)の(未融合)α2リプ レツサー内でも同様に活性を示す。カルボキシル末端シグナルがインタクト(i ntact)のα2の代謝不安定性に実際に寄与しているかどうかはわかってい ないが、この不確実性はα2中のアミノ末端分解シグナルとカルボキシル末端分 解シグナルの間の機構上の違いに関する結論に影響しない。この結論についての 独立の証拠を以下に示す。
オペレーターに選択的に結合する能力があるもののそれ自体だけではそれらの遺 伝子の転写抑制には不十分であることが示されている[ホール、エム、エフ、と ニー、ディー9 ジョンソン(Hall、 M、N、 and A、D、 Jo hnson ) 、5cience 237°1007−1012 (1987 )コ。第2のタンパク質MCMI (GRM、PRTF)も必要である[ケレハ ー、シー、 工、(Keleher。
細胞特異的遺伝子の転写を停止させるテトラマー性すブレッ調節タンパク質と複 合体を形成する。したがって、MCM 1はα2より豊富かつ代謝安定性が高い タンパク質であると思われる。このことは、短命α2タンパク質とのテトラマー 複合体中のMCMIの運命がα2自体の運命と異なるかどうかという疑問を引き 起こす。より一般的には、イン・ビボタンパク質分解の機構が、オリゴマータン パク質が長命サブユニットと短命サブユニットの両者を含有しつるようなもので あるかどうかという疑問が生じる。この疑問を解決するためのイン・ビボ「サブ ユニット混合」実験について図16に示した。
上記したように、最初のα2−βgal融合体およびそのβgalホモテトラマ ー誘導体は代謝的に安定である(図13および図+6b)。大部分のサブユニッ トが短命型または長命型であるα2−βgalヘテロテトラマー内の個々のサブ ユニットの代謝運命(metabolic fate)はどのようなものであろ うか(図16c、d)?例えば、ホモテトラマー中で長命であるα2−βgal サブユニット(図16b)が過剰の短命α2−βgal誘導体を含有するヘテロ テトラマー内に存在すれば(図16c)、長命サブユニットは長命のままで保持 するオリゴマータンパク質のサブユニットと分解シグナルを保持しないものとを 区別できるかどうか、あるいはそのサブユニットのサブセットのみが分解シグナ ルを保持している場合でもオリゴマー全体が分解標的化されるのかどうかという 疑問が生じた。
α2−βgalサブユニットの一つを高コピー数プラスミドから、もう一つを同 じ細胞中の低コピー数プラスミドから発現させることによってサブユニット比率 を片寄らせた混合エム、エフ、とニー、ディー、ジョンソン(Hall、 M、 N、 andA、D、 Johnson ) 、5cience 237:10 07−1012 (1987)] 、短命(分解シグナル含有)α2−βgal サブユニットは長命のものより大きいので(図13および図16”)、5DS− PAGEによって分離することができ、従って両者の代謝安定性を同時に測定す ることができる。過剰の分解シグナル含有Δ68−210サブユニットを長命Δ 4−210サブユニットまたはΔ14−210サブユニットとともに発現させた 2つの上記実験において、ホモテトラマー中で長命のサブユニットは過剰のα2 アミノ末端分解シグナル保持サブユニットを含有するヘテロテトラマー内でも長 命のままであった(図17a)。この結果(図17a)は、両方のタイプのα2 −βgalサブユニットを共発現している細胞内ではへテロテトラマーよりもホ モテトラマーの形成が非常に優先されると解釈することもできる。Δ14−21 0などの長命サブユニットが同じへテロテトラマー内に存在する場合には、本来 短命のΔ68−210などのサブユニットの分解が阻害されえたという可能性も ある。
対照実験で、上記結果はイン・ビボにおけるヘテロテトラマー形成がなかったこ とによるものではありえないことが証明された。これらの対照実験は、アフィニ ティー精製抗α2抗体(実験手順の項参照)はα2部分のアミノ末端残基数が2 6個未満のα2−βgal融合体を沈降させないという事実によって可能となっ た。例えば、Δ26−210タンパク質(図13)は抗βgal抗体によって沈 降されたが、抗α2抗体によっては同じ抽出物からでも沈降されなかった(図1 7b)。一方、細胞がΔ26−210 (高コピー数プラスミド由来)とΔ68 −210(低コピー数プラスミド由来)を共発現した場合、Δ26−210サブ ユニツトは、抗βga1または抗α2のいずれかによって沈降可能であった(図 170)。したがって、△26−210/△68−210へテロテトラマーが実 際にイン・ビボで形成され、抗α2抗体による△26−210の共沈篩が可能と なった。このような共沈篩は、Δ26−210と置換したΔ14−210の場合 にも得られ、試料をSDSで前処理することで無効となった抗α2を用いて免疫 沈降を行なったところ、Δ26−210サブユニットは追跡中にΔ68−210 とともに消失することがわかった(図170)。一方、抗βgalを用いて同じ 実験を行なったところ、Δ26−210は過剰の分解シグナル保持Δ68−21 0サブユニツトの存在下でも短命にならなかった(図17)。したがって、追跡 中に見られた明白なΔ26−210の消失(図17c)は、Δ26−210との 混合テトラマー中に存在するΔ68−210の分解によるものであるはずで、後 者のサブユニットは同じへテロテトラマー内のへ68−210サブユニットを経 由したときのみ抗α2で沈降できる。したがって、アミノ末端分解シグナルを欠 くサブユニットは、ヘテロテトラマー内でシグナル保持サブユニット数が超過し てもその破壊を阻害しなかった。α2−βga1などのマルチサブユニットタン パク質のイン・ビボ分解はサブユニット特異的であること、すなわちオリゴマー タンパク質は長命サブユニットと短命サブユニットの両者を含有しつると結論す る。
ヘテロマータンパク質複合体中のα2のカルボキシル末端分解シグナルの阻害 カルボキシル末端分解シグナルのみを保持するα2−βga1誘導体であるΔ2 −135を用いて、図17aに示したものと同様のイン・ビボサブユニット混合 実験を行なった(図13および図15b、c)。アミノ末端シグナルの場合と同 様(図17a)、Δ2−135の過剰発現は分解シグナルを欠く共発現Δ26− 210サブユニットの長い半減期に影響を及ぼさないことがわかった(図13お よび図15b)。
抗α2抗体を用いてアミノ末端分解シグナルの実験と同様の対照実験を行なった ところ、Δ2−135とΔ2−210を共発現する細胞中に混合テトラマーがで きることが確認された。ところが、おもしろいことに、Δ26−210の過剰発 現は同じ細胞中で発現されたカルボキシル末端シグナル保持Δ2−135サブユ ニツトの分解を阻害することがわかった(図15C)。この作用はΔ2−135 含有へテロテトラマー中のカルボキシル末端分解シグナルの立体的遮蔽によるも のではないと思われる。なぜなら、α2部分の一方の末端に由来する短いセグメ ントだけを保持するα2−βgalの長命欠失誘導体は分解シグナルに対して同 じトランス不活性化を引き起こしたからである。したがって、おそらく、α2の カルボキシル末端シグナルはアミノ末端分解シグナルと異なり、オリゴマーアッ センブリー内の単一のサブユニツト中にのみ存在するときに不活性となるのであ ろう。テトラマーβga1部分のD2対称性[ラングレイ、ケイ、イー、(La ngley、K、E、) ら、Proc、 Natl、 Acad、 Sci、  USA 72:1254−1257 (1975) ;カニア、ジエイ、とデ ィー、ティー、ブラウン(Kania、 J、 and D、T、 Brown ) 、Proc、 Natl、 Acad、 Sci、 USA73・3529 −3533 (1976)]およびα2リプレッサーのダイマー性[ホールエム 、エフ、とエイ、ディー、ジョンソン(Hall、M、N、and A、D、J ohnson ) 、 5cience 237:1007−1012 (19 87):ザウアー(5auer、 R,T、 )ら、Genes Dev、 2 :807−816 (1988) ]は、分解シグナルの活性にはα2のカルボ キシル末端ドメインのダイマー状態が必要であることを示唆するものである。α 2中のアミノ末端分解シグナルのサブユニ・ノド自立性およびカルボキシル末端 分解シグナルにこの性質が欠落していることは、これら2つのシグナルが機構的 に異なるものであることを示す遺伝的証拠となる。
は、DBY1705(MATα1eu2−3,112 ura3−52 1ys 2−801 ga12)、DBY1826 (MATaleu2−3,112  ura3−52 trpi his3−Δ200 ade2−101)、および HR125−5Dalf (Δ(MAT): :CANl−14]eu2−3, 112 ura3−52 trpl his3 his4)である[ホール、エ ム、エフ、とニー、ディー、ジョンソン(Hall、 M、N、 and A、 D、 Johnson )’、5ciencα2−βgalおよびα2を大腸菌 中に作成するための発菌発現ベクターpKK233−2のBamHI−Hind TII断片[アマン、イー、とジエイ、ブロシウス(Amann、 E、 an d J、 Brosius) 、 Gene 40:183−190 (+98 5)コをα2−±acZ’ を保持するMl 3mp 19のHind I I  I−3acl断片に連結した。生じたM13mp19ファージ誘導体の1重ら せんDNAに38マ一合成オリゴデオキシヌクレオチドをハイブリダイズさせて 、PtrcとC2の開始コドンの間の介在配列をループアウトした。ギャップの 生じた2重らせんを埋めて大腸菌BMH71−18mutSに形質転換した後[ クラマー、ダブリ、 、(Kramer、 W、 )ら、Nucl、 Acjd s Res、 12:9441−9456 (1984)] 、ファージDNA をアガロースゲル電気泳動によりスクリーンして目的の欠失を探索した。次いで 、(Ptrc−C2−1acZ’ )含有5alT−Sacl断片をSac1部 位方向に1acZ 3’領域を保持するpKK233−2の5alr−3acI ベクタ一断片に連結した。得られたpKKα2−1acZベクターをIPTGで 誘導すると、予想通りのサイズのβgal融合体タンパク質が大腸菌JMIOI 中に生成した。この精製融合体タンパク質のアミノ末端マイクロシーフェンシン グ(以下参照)を行ない、正しいα2部分の存在を確認した。pKKα2発現ベ クターはPtrcプロモーターおよびα2コード領域の約(〜)75%を保持す るBamHI −Xb a I断片を、α2リーデイングフレームの残りを保持 するMATαのαX152誘導体のpUc19ベースXbal−Xhol断片に 連結することによってpKKα2−1acZから作成した[タッチエル、ケイ、  (Tatchell、 K、 )ら、Ce1l 27:25−35(1981 )]。次いで、得られた断片をpKK233−2の大きい方のBamHI−Hi nd I I I断片に連結してpKKa2を得た。
大腸菌βgalをコードするpMc1871[ガサダバン、エム、ジェイ、(G a5adaban、 M、 J、 )ら、Meth、 Enzymol。
100:293−308 (1983) ]の約(〜)3kbの5all断片を プラスミドYRp7[タッチエル(Tatchell、 K、)ら、Ce112 7:25−35 (1981)]中に保持されているmata2::aX182 のXholリンカ一部位にサブクローニングすることによってΔ53−2107 22−βgal誘導体(図13)を構築した。得られたA53−210構築物は C2の最初の52個の残基と3acZとの融合体をコードしていた。次いで、A 53−210を含有するHind I T I断片を高コピー数プラスミド(Y Ep I 3)と低コピー数プラスミド(YCp50)の両者にサブクローン化 した[ペアレント、ニス。
ニー、(Parent、S、 A、 ) ら、Yeast 1:83−138  (1985) ] 、Δ53−210をコードする低コピー数プラスミドだけが ニス−210タンパク質およびA26−210タンパク質(図13)がHR12 5−5Dα菌株中の高コピー数プラスミド中のMATα2プロモーターから発現 されると致死的であることを認めた。この効果はDBY1705では見られず、 我々の酵母菌株の場合、A68−210が高コピー数プラスミドから発現される と毒性を示すという既報の知見〔ホール、エム、エフ、(Hall、 M、N、 ) ら、Ce1l 36:1057−1065 (1984)]を確認すること もできなかった。A2−135/158−21O誘導体(図13)は次のように して構築した。YEp13〔ホール、エム、エフ、とニー、ディー、ジョンソン (HaIl、 M、N、 and A、D、 Johnson ) 、5cie nce 237:1007−1012 (1987)コ中のA2−135をXb aIで消化し、exoVII処理した後、Hind I I Iで消化した。A 2−135由来C2アミノ末端をコードする約(〜)2kb断片が得られ、これ をpMC1871由来のSmal−3acT 1acZ′断片および3acZの カルボキシル末端領域をコードするA2−135のSac l−Hlnd I  I I断片に連結した。
最終的に得られたプラスミド構築物のヌクレオチド配列決定を行なったところ[ クラフト、了−ル、(Kraft、 R)ら、肚otechniques 6: 544−546 (1988)] 、]Δ2−135/158−2109A2− をコードしていることがわかった(図13)。
パルス−チェイス分析 対象のプラスミドで形質転換[イトウ([to、 H,)ら、Lerman、F 、 )ら、Methods in Yeast Genetics、 Co1d  SpringHarbor Laboratory、Co1d Spring  Harbor、NY (1986) コ 中30°CでAsoo値が約1 ( 中期対数増殖期)になるまで培養した。ミリボア社製マイクロタイター濾過プレ ート上で濾過を行なって10m1の培養物から細胞を集め、メチオニンを含まな いSD培地で数回洗い、0.3mlの0.5%グルコースと40mMリン酸カル シウム(pH7,4)中に再懸濁し、30°Cで5分間にわたり(他に特に表示 がない限り)O、’15mC1の”s −トランスラベルClCN社:約(〜) 80%[3SS]メチオニン、約(〜)20%[”S]システィン)で標識した 。標識した細胞を濾過して集め、10mMのL−メチオニン、0.2mg/ml シクロヘキシミド、50Mg/ml)リコデルミン(レオファーマシューテイカ ルブロダクツ社(Leo Pharmaceutical Products、  Ba1lerup、 Denmark) )を加えたSD培地に再懸濁した。
(一部の実験においては、翻訳阻害剤を除いた。この場合標識化のわずかな上昇 が見られ、半減期は見かけ上10%未満の上昇を示した(データは示さない)。
)試料(0,1m1)を所定の回数採取し、ロイペプチン、ペプスタチンA1キ モスタチン、アンチパイン、アプロチニン(シグマ社)(それぞれ20Mg/m ])を含有する低温緩衝液A(1%トリトンX−100,0,15MのNaC1 ,5mMのNa−EDTA、50mMのNa−ヘベス、pH7,5)および0. 4mlの0. 5mmガラスピーズと混合した。他に特に表示がない限り、細胞 は4°Cて1分間隔で3回かき混ぜることによって破砕し、抽出物を12,00 0gで10分間遠心分離した。(一部の実験では図の説明に示したとおり別の溶 菌手順を用いた。一定量の細胞懸濁液を等量の2%SDS、30mMジチオスレ イトール、90mMのNa−へベス、pH7,5と混合し、100°Cで3分間 インキュベートした。抽出物は緩衝液Aにプロテアーゼ阻害剤を加えたもので1 0倍に希釈し、上記のようにして遠心分離した。)懸濁液中の酸不溶性31Sを 定量し、等量の酸不溶性3SSを含有する試料を過剰等量のC2のアフィニティ ー精製抗体(下記参照)またはβgalのモノクローナル抗体(マサチューセッ ツ大学(University of Massachusetts、 Amh erst)のジエイ、パータレディスとティー、メイソン(J、 Partal edis and T、 Mason)より分与を受け、ジェイ、ポールとアー ル、ハイネス(J、 Paul and R,Hynes)(MIT)を通じて 入手;バクマイア、工、(Bachmair、 A、)ら、5cience 2 34:179−186 (2986)参照)のいずれかで免疫沈降させた。4° Cで約(〜)2時間インキュベートした後、プロティンA−アガロース(レブリ ゲン社またはファルマシア社)を加え、懸濁液を振とうしなから4°Cで約(〜 )1時間インキュベートした後、15秒間低速遠心分離を行なった。ペレットを 0.1%SDS含有緩衝液八で3回へい、電気泳動用試料緩衝液に再懸濁し[ラ エムリ、ニー、ケー、(Laemmli、 U、に、 ) 、Nature 2 27:680−685 (1970) ]、loo’cで3分間インキュベート し、上記のようにして遠心分離し、6%ポリアクリルアミド−3DSゲル中で電 気泳動を行なった後、フルオログラフィーを行なった。
アミノ酸配列決定 MATα2プロモーター[ホール、エム、エフ、(Hall。
M、 N、 )ら、Ce1l 36:l057−1065 (1984)コ由米 のC2−βga1を発現した高コピー数YEp13ベースプラスミドを保持する 約10口個のDBY]705細胞をSD培地中で後期対数増殖期まで培養し、ト リトン/ガラスピーズ法によって破砕した。抽出物を4°C113,000gで 1時間遠心分離し、上清を抗βga!抗体で免疫沈降させた。沈降させたC2− βgalおよびそのイン・ビボ切断生成物を5DS−PAGEにかけ、PVDF フィルター(ミリボア社)上に電気ブロッティングした[マッダイン(Mats udaira、 P、) 、J、 Bi。
1、 Chem、 262:10035−10038 (1987) ] 。ク ーマジーブルーで短時間染色した後、C2−βgal切断生成物を切り取り、オ ンライン120A PTHアナライザーを取付けたアプライドバイオシステムズ 社470Aプロテインシークエンサーを用いて6サイクルのエドマン分解法によ るアミノ酸配列決定を行なった。
抗α2タンパク質抗体 C2−βgalタンパク質は、ボング(Gonda)ら[J、 Bi。
1、 Chem、 264:16700−16712 (1989) ]の記載 している方法に従って調製した抽出物をアミノフェニルチオピラノガラクトシド −セファロース(APTG−セファロース)上のアフィニティークロマトグラフ ィーにかけることによって[ウルマン、ニー、(011mann、 A、) 、  Gene 29:27−31 (1984)] 、pKKα2−1acZを保 持するイソプロピルチオガラクトシド(I PTG)誘導大腸菌から精製した。
アフィニティー精製α2−βgalは、分取用6%ポリアクリルアミド−3DS ゲル中の電気泳動によってさらに精製した。C2−βga1バンドを切り取り、 ゲルスライスをフロイントの完全アジュバントに懸濁したものを雌性ニューシー ラント白色種ウサギに皮下注射した(ウサギ1頭あたり0.1または0.2mg のC2−βgap)[キャロル、ニス、ビー とニー ラフトン(Carrol l、 S、B、 and A、 Laughton ) 、ディーエム、グロー バー(D、M、 Glover ) tlr、DNA Cloning:A P ractical Approach、 (IRL Press、0xford )、pp、89−111、1987] 。
抗α2−βgal血清を18%(w/v)Na2S○4で沈降させたところ、高 IgG分画が得られた。第1のアフィニティーカラムにはCNBr活性化セファ ロースに結合させた大腸菌βgap(シグマ社)を充填し、第2のカラムにはジ メチルピメリミデート(ビャース社)を用いて抗βga]−セファロースと架橋 させたC2−βgalを充填した(後者は第1カラムの溶出液を用いて作成した )。第1カラム素通り液を第2カラムにかけ、結合した画分を4Mの塩酸グアニ ジンで溶出した。溶出液を4°Cで0.15MのNaCl、l0mMのに2 H PO4(pH7,2)に対して透析し、βga1−セファロースカラムに通して 残留抗βgal抗体を除去した。アフィニティー精製抗α2をセントリブレツブ チューブ(アミコン社)中で濃縮し、グリセリン中40%(V/V)濃度とし、 −20℃または一85℃で保存した。この[”S]メチオニン探識ニス、セレビ シェ(S、 cerevisiae)抽出物とこの抗体との免疫沈降と5DS− PAGEを行なったところ、予想とおりの分子量の単一のバンドがα細胞ではな くα細胞について得られた(図1d)。さらに、予想された分子量の電気泳動バ ンドがC2またはC2−βgalのいfれかを発現する大腸菌の抽出物の免疫プ ロット分析で見られたが、対照抽出物では見られなかった。抗α2は、誘導体が C2の必須エピトープ(単数または複数)を保持する場合に抗βga1抗体を用 いて検出可能であった同じC2−βga1誘導体も沈降させた(図13)。
DOA突然変異体の単離 低コピー数YCp50ベクター[ホール、エム、エフ、(Hall、 M、N、 )ら、Ce1l 36:1057−1065 (1984)]中にΔ68−21 0を保持する細胞であるDBY1705(図3)を最小培地で定常期まで培養し 、約(〜)20%生存率までEMSで突然変異誘発を行ない、最小プレートにま いた(生存細胞約(〜)40,000個)。次いで、細胞を発色性βga1基質 X−Ga1を含有するレプリカプレートにまき[ローズ、エム、(Rose、  M、 ) ら、Proc、 Natl、 Acad、 Sci、 USA 78 :2460−2464 (1981)] 、23°Cで3日間インキュベートし た後、36℃で3日間インキュベートした。23℃または36°Cで青色に変わ ったコロニー(野生型コロニーは白色である)を採取し、細胞を96穴マイクロ タイタープレート中で水に分散させ、細胞を新#X−Ga1指示プレート上にス タンプした。再スクリーニング検定を通った菌株を液体培地で培養し、オルトニ トロフェニルガラクトシド(ONPC)を基質としてβgal活性を定量した。
突然変異体である可能性のある60株(βgal活性レベルが野生型より少なく とも3倍高い)を単離した。これらの突然変異体のパルス−チェイス分析を行な ったところ、Δ68−210融合体タンパク質の’f+/24の官憲な(少なく とも2倍)上昇を示した25株が同定された。免疫蛍光分析で、これらのdoa  (アルファの分解(Degradation Of Alpha) )突然変 異体のすべてにおいてΔ68−210タンパク質が核に濃縮されていることがわ かりな。
これらの株を5−フルオロ−オロト酸プレート上にストリークして[ベーク、ジ エイ、ディー、(Boeke、 J、D、 ) ラ、Mo1. Gen、 Ge net、 197:345−346 (1984) ] 、Δ68−210保持 プラスミドを失ったコロニーを単離した。次いで、これらのコロニーの細胞を野 生型YCp50 : :△68−210プラスミドで再び形質転換した。プレー ト培養物と液体培養物の両方におけるβgal活性の測定で、野生型より高いΔ 68−210レベルを示し続けた株の数は2oに減ったことから、対応する突然 変異体は染色体性であってプラスミドと結合していないことがわかった。
YIp33ベクターを用いて、Δ68−210融合体構築物をLEU2位置に挿 入することによってDBY1826から得たMHY 101株に、プラスミド処 理dos突然変異体を戻し交雑した[ペアレントニス、ニー、(Parent、  S、 A、 )ら、Yeast 1:83−138 (1985) ;オール −ライ−バー、ティー、エル、(Orr−Weaver、 T、L、)ら、Pr oc、 Natl、 Acad、 Sci。
USA 78:6354−6358 (1981)]。サザーンハイプリダイゼ ーション分析と対立性検定によって挿入部位を確認した。次いで、Δ68−21 0をコードする挿入レポーター遺伝子とd。
トCsegregants’)を同定した。次いで、これらのセグリガント(s egregan t s)を用いて戻し交雑分析、相補性分析、および分離分析 を行なった。異なるdoa突然変異体間の相補性検定をX−Ga1プレート上で 行なった。また、不特定の場合に、四分子検定により各突然変異体対の分離パタ ーンを調べた。doa突然変異体とMHY 101の間の戻し交雑を行ない、次 いで胞子形成分析と四分子分析を行なったところ、α2分解欠失と胞子形成不能 など他の突然変異体表現型との共分離の検定が可能となった。
r−一一一−−−コ L−−−一−−−」 ub−x−βgalプラスミドで Ub−X−βgal融合体9>/<’)’i t形質転換された真核細胞 の大腸面における発現とその精製FI6.38 F /θ3C nI F/θ6 時間(分) 時間(分) 時間(分) F/θ9A 時間(分) FIG、 104 懸 0 60 120 時間(分) FIG、 108 追跡時間(分) 追跡時間(分) FIG、 HB FIG、 ifc 追跡時間(分) F/θ12C 野生型 dolll doa2 追跡時間(分) FIG、 /4B 追跡時間(分) FIG、 14c βgal 短命α2−βgal融合体タンパク質 FIG、 /6A 長命α2−βgal融合体融合体タン質FIG、76B 過剰の短命サブユニット F/θ/6C 過剰の長命サブユニ、ト F/θ/60 要 約 書 本発明は、イン・ビボにおける対象タンパク質またはペプチドの代謝的脱安定化 に関する。該対象タンパク質またはペプチドは、N末端規則に基づく分解シグナ ルの第2決定基を含有する。本発明の方法は、対象タンパク質またはペプチドを 、該対象タンパク質またはペプチドと特異的に相互作用する標的化タンパク質ま たはペプチドと接触することからなる方法である。該標的化ペプチドまたはタン パク質は、タンパク質分解のN−末端規則に従う脱安定化性アミノ末端アミノ酸 を含有しているがN−末端規則に基づく分解シグナルの第2決定基を欠いている 。該方法の必要条件として、対象タンパク質またはペプチドと特異的に相互作用 するペプチドまたはタンパク質を同定することが要求される。なぜなら、はぼ全 てのタンパク質が他のタンパク質と特異的に相互作用するからであり、拳法はイ ン・ビボにおける対象タンパク質またはペプチドの代謝的脱安定化のために、広 範囲に適用可能である。
補正書の写しく翻訳文)提出書(特許法第184条の8)平成4年11月17日 1、特許出願の表示 PCT/US 91103366 2、発明の名称 イン・ビボにおける特定タンパク質のトランス脱安定化方法3、特許出願人 住所 アメリカ合衆国 マサチューセッツ 02139ケンブリツジ、マサチュ ーセッツ アベニュー。
名称 マサチューセッツ インステイチュート オブ テクノロジー 4、代理人 住所 〒540 大阪市中央区谷町2丁目8番1号大手前M2ビル 細口国際特 許事務所 (1)補正書の写しく翻訳文) 1通 請 求 の 範 囲 1、対象タンパク質またはペプチドと特異的に相互作用する標的化ペプチドまた はタンパク質をコードするDNA配列とフレーム中において融合したユビキチン をコードするDNA配列を有する組換えDNA分子であって、該標的化ペプチド またはタンパク質がN−末端規則に基づく分解シグナルの第2決定基を欠いてい るものであり、タンパク質分解のN−末端規則に従う脱安定化性アミノ末端アミ ノ酸を有するものであって、対象タンパク質またはペプチド、および標的化ペプ チドまたはタンパク質が単一のすリボマータンパク質のサブユニットである、組 換えDNA分子。
2、対象タンパク質またはペプチドがタンパク質分解のN末端規則の第2決定基 を含むものである、対象タンパク質またはペプチドを真核細胞中で代謝的に脱安 定化する方法であって、該方法が、ユビキチンの直後におけるタンパク質分解の N−末端規則に従う、脱安定化性アミノ酸残基を有するが、N−末端規則に基づ く分解シグナルの第2決定基を欠いている標的化タンパク質またはペプチドをコ ードするDNA配列とフレーム中でかつ直接に5′位で融合したユビキチンをコ ードするDNA配列を有する発現可能なりNA構築物で細胞を形質転換すること からなる方法であり、該対象タンパク質またはペプチド、および該標的化タンパ ク質またはペプチドが単一のオリゴマータンパク質のサブユニットまたはサブユ ニットの一部であり、そして該標的化タンノくり質またはペプチドと対象タンパ ク質またはペプチドとの会合が対象タンノくり質またはペプチドの脱安定化をも たらすものである、脱安定化する方法。
3、該真核細胞が酵母である、請求項2記載の方法。
4、脱安定化性アミノ酸残基が、[1e、 Glu、 His、 Tyr、 G in、 Phe。
Leu、 Asp、 Asn、 Lys、 ArgおよびTrpよりなる群から 選ばれるものである、請求項3記載の方法。
5、該単−のオリゴマータンパク質がホモメリック(homomeric)タン パク質である、請求項2記載の方法。
6、該単−のすリボマータンパク質がヘテロメリック(heteromeric )タンパク質である、請求項2記載の方法。
国際調査報告 OrT/IIc口+/nttcl;国際調査報告

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.対象タンパク質またはペプチドを、該対象タンパク質またはペプチドと特異 的に相互作用する標的化ペプチドまたはタンパク質であって、タンパク質分解の N−末端規則に従う脱安定化性アミノ末端アミノ酸を有しているがN−末端規則 に基づく分解シグナルの第2決定基を欠いているものである該標的化ペプチドま たはタンパク質と接触させることからなる方法である、N末端規則に基づく分解 シグナルの第2決定基を含む対象タンパク質またはペプチドの代謝的脱安定化方 法。
  2. 2.該対象タンパク質またはペプチド、および該標的化ペプチドまたはタンパク 質が、単一のオリゴマータンパク質のサブユニットまたはサブユニットの一部で ある、請求項1記載の方法。
  3. 3.該接触が細胞内で行われるものであり、該標的化ペプチドまたはタンパク質 がその細胞内で生産されるものである、請求項1記載の方法。
  4. 4.該標的化ペプチドまたはタンパク質が該細胞内でユビキチン融合体タンパク 質として発現され、さらに翻訳後に脱ユビキチン化により改変され、該標的化ペ プチドまたはタンパク質を生じるものである、請求項3記載の方法。
  5. 5.該標的化ペプチドまたはタンパク質が、組換えDNA分子によりコードされ るものであり、該組換えDNA分子がフレーム中で標的化タンパク質またはペプ チドと融合するユビキチンをコードするDNA配列を有してなるものである、請 求項1記載の方法。
  6. 6.該標的化ペプチドまたはタンパク質が、対象タンパク質またはペプチドの折 りたたみを妨害するものである、請求項1記載の方法。
  7. 7.該標的化ペプチドまたはタンパク質が、対象タンパク質またはペプチドのア ミノ酸配列の一部と同一または本質的に相同であるアミノ酸配列を有するもので ある、請求項6記載の方法。
  8. 8.該標的化ペプチドまたはタンパク質が、細胞透過性(ce1I−penet rating)である、請求項1記載の方法。
  9. 9.対象タンパク質またはペプチドと特異的に相互作用する標的化ペプチドまた はタンパク質であって、タンパク質分解のN−末端規則に従う脱安定化性アミノ 末端アミノ酸を有しているがN−末端規則に基づく分解シグナルの第2決定基を 欠いているものである標的化ペプチドまたはタンパク質、をコードする発現可能 なDNA構築物で細胞を形質転換することからなる方法である、対象タンパク質 がタンパク質分解のN末端規則の第2決定基を含む、対象タンパク質またはペプ チドを細胞中で代謝的に脱安定化する方法。
  10. 10.該対象タンパク質またはペプチド、および該標的化ペプチドまたはタンパ ク質が、単一のオリゴマータンパク質のサブユニットまたはサブユニットの一部 である、請求項9記載の方法。
  11. 11.該発現可能なDNA構築物が、対象タンパク質またはペプチドと特異的に 相互作用するペプチドまたはタンパク質をコードするDNA配列とフレーム中に おいて融合したユビキチンをコードするDNA配列を有してなるものである、請 求項9記載の方法。
  12. 12.標的化ペプチドまたはタンパク質が、タンパク質分解のN−末端規則に従 う脱安定化性アミノ末端アミノ酸を有しているがN−末端規則に基づく分解シグ ナルの第2決定基を欠いているものであり、対象タンパク質またはペプチドと特 異的に相互作用するものである、標的化ペプチドまたはタンパク質をコードする DNA配列とフレーム中において融合したユビキチンをコードするDNA配列を 有する組換えDNA分子。
  13. 13.該対象タンパク質またはペプチド、および該標的化ペプチドまたはタンパ ク質が、単一のオリゴマータンパク質のサブユニットまたはサブユニットの一部 である、請求項12記載の方法。
  14. 14.該標的化ペプチドまたはタンパク質が、該対象タンパク質またはペプチド の折りたたみを妨害するものである、請求項12記載の組換えDNA分子。
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