JPH0557258B2 - - Google Patents
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- JPH0557258B2 JPH0557258B2 JP59010329A JP1032984A JPH0557258B2 JP H0557258 B2 JPH0557258 B2 JP H0557258B2 JP 59010329 A JP59010329 A JP 59010329A JP 1032984 A JP1032984 A JP 1032984A JP H0557258 B2 JPH0557258 B2 JP H0557258B2
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Description
本発明は新規な抽剤を用いた芳香族アミンの製
造方法に関する。 従来、芳香族アミンの製造方法としては、芳香
族ニトロアミンを還元する還元法、芳香族ジハラ
イドなどの芳香族ハライド類とアンモニアとを水
の存在下、銅化合物を主体とする触媒を用いて反
応せしめるアミノ化法などが知られている。 しかしながら特にアミノ化法の場合、このよう
にして得られた芳香族アミンを含む反応生成液
は、一例として芳香族ハライドとしてジクロルベ
ンゼンよりフエニレンジアミンを製造する場合を
例にとると、該反応生成液中には、目的物質であ
るフエニレンジアミンの他、ジクロルベンゼン、
アンモニアなどの未反応物、クロルアニリンなど
の中間生成物、クロルベンゼン、アニリン、フエ
ノール、塩化アンモニウム、重質物などの副生
物、触媒として使用された銅化合物に起因する銅
錯化合物などを含む水溶液あるいは水性懸濁液と
なる。しかもかかる反応生成液から芳香族アミン
を分離するに先立ち、銅化合物からなる触媒を分
離するためにアルカリ金属水酸化物あるいはアル
カリ土類金属水酸化物を添加し、銅化合物を析出
させる場合は、反応生成液中には前記したものの
他、ハロゲン化アルカリ金属、ハロゲン化アルカ
リ土類金属などを含む極めて複雑な組成の水溶液
あるいは水性懸濁液となる。これらの複雑な反応
生成液から目的物質である芳香族アミンを分離す
る方法としては、抽出が一般的な方法である。 しかし芳香族アミンは極性の強い溶剤にしか溶
解せず、またそのような溶剤は水に対する溶解度
も高いことから抽剤としては不向きなものが多
く、抽剤の選定には種々の研究が必要である。こ
れらの研究の成果として、例えば特開昭51−
59824号公報では、反応生成液に抽剤としてアニ
リン、o−クロルアニリン、o−トルイジンなど
の芳香族アミンを用いてフエニレンジアミンを抽
出分離する方法が開示されている。しかしながら
アニリンおよびo−トルイジンは比重が水に近く
抽出液と抽残液とに分離するのに時間がかかり、
一方o−クロルアニリンは、o−フエニレンジア
ミンの中間体であり、o−フエニレンジアミンの
製造には向いているが、m,p−フエニレンジア
ミンの製造時に抽剤として使用するのは好ましく
ない。 また特公昭55−330707号公報、同55−33708号
公報、同55−33709号公報には、反応生成液から
フエニレンジアミンを炭素数3〜4の脂肪族アル
コールで抽出する方法が開示されており、かかる
方法は、前記の如き欠点はないが分配率〔抽出液
中の芳香族アミン濃度(重量%)/抽残液中の芳
香族アミンの濃度(重量%)〕が未だ充分高いと
は云えず、また抽出液から抽剤を回収する蒸留工
程で重質物の増加をもたらし、かつ抽出液から抽
剤を除去した後に精留によつてフエニレンジアミ
ンを回収すると、回収したフエニレンジアミンが
空気中で黒変するという問題を有する。 さらに米国特許第4193938号明細書では、反応
生成液からフエニレンジアミンを回収するにあた
り、メチレンクロライド、クロロホルムおよび四
塩化炭素などの炭素数1の塩素化炭素溶媒を用い
て液々抽出を行なう方法が提案されており、かか
る方法は、なるほどメチレンクロライドの場合は
分配率は比較的高いが、これらの溶媒を用いて抽
出した抽出液を蒸留して抽剤を除く工程において
分解反応を伴い、未確認の多数の副生物を生ずる
場合がある。これは、恐らくメチレンクロライド
がこの工程において加水分解され、その生成物が
二次的反応を引き起すものと思料される。 本発明は以上の背景の下になされたもので、反
応生成液から芳香族アミンを抽出するに際し、芳
香族アミンに対し高度の分配率を有し、かつ抽剤
の回収も容易である新規な抽剤を用いた芳香族ア
ミンの製造方法を提供することを目的とする。 即ち、本発明は、芳香族ハライドとアンモニア
とから芳香族アミンを製造する方法において、以
下の工程(イ)〜(ハ)を含むことを特徴とする芳香族ア
ミンの製造方法を提供するものである。 (イ) 芳香族ハライドとアンモニアとを、水の存在
下において、銅酸化物、銅水酸化物および/ま
たは銅ハロゲン化物を主体とする触媒を用いて
反応させる工程。 (ロ) 工程(イ)で得られた反応生成液中の芳香族アミ
ンを、アンモニアおよび/または電解質の存在
下で、テトラヒドロフランを主成分とする抽剤
を用いて抽出・分離する工程。 (ハ) 工程(ロ)で得られた抽出操作後の抽残液にアル
カリ金属水酸化物および/またはアルカリ土類
金属水酸化物を加えて銅化合物を析出させ、分
離する工程。 本発明の抽出方法に用いられる抽料は、芳香族
アミンを含む水溶液または懸濁液であり、例えば
前記のように芳香族ハライドとアンモニアとを水
の存在下において銅化合物を主体とする触媒を用
いて反応せしめるアミノ化法により得られる。 かかるアミノ化法における芳香族ハライドとし
ては、例えばクロルベンゼン、ジクロルベンゼ
ン、トリクロルベンゼン、クロルアニリン、ジク
ロルアニリン、クロルニトロベンゼン、ジクロル
ニトロベンゼンなどを挙げることができ、好まし
い芳香族ハライドとしては、クロルベンゼン、ジ
クロルベンゼン、クロルアニリン、トリクロルベ
ンゼンを挙げることができる。これらの芳香族ハ
ライドは併用することができる。 またアンモニアの使用量は、芳香族ハライドの
アミノ化を必要とするハロゲン1グラム−原子に
対して好ましくは2〜25モル、特に好ましくは4
〜20モルである。 さらに水の使用量は、アンモニアと水の双方の
重量和に対して好ましくは30〜70重量%、特に好
ましくは45〜65重量%である。 さらにまた銅化合物の使用量は、芳香族ハライ
ド1モルに対して銅原子として好ましくは0.01〜
0.4グラム−原子、特に好ましくは0.02〜0.2グラ
ム−原子である。触媒として使用する銅化合物と
しては、銅酸化物、銅水酸化物および/または銅
ハロゲン化物などを挙げることができ、特に酸化
第一銅、酸化第二銅、水酸化第二銅、ハロゲン化
第一銅、ハロゲン化第二銅が好ましく、銅とアル
カリ土類金属の混合水酸化物、混合酸化物、また
は混合ハロゲン化物なども好ましい触媒となる。
銅化合物にカルシウムなどのアルカリ土類金属が
含まれる場合の含有量は、銅1グラム原子に対し
て10グラム原子以下が好ましく、特に0.1〜5グ
ラム原子が好ましい。 芳香族ハライドとアンモニアとの反応温度は、
好ましくは170〜250℃、特に好ましくは200〜240
℃であり、反応時間は通常、2〜40時間である。
反応を連続的に行なう場合は2基以上の反応器を
直列に結合するのがよく、反応溶液の反応器内で
の滞留時間が目的とする反応時間となるようにす
る。 このようにして生成する芳香族アミンとして
は、クロルアニリン、フエニレンジアミン、クロ
ルフエニレンジアミン、トリアミノベンゼンなど
を例示することができる。 反応終了後、得られた反応生成液を好ましくは
20〜80℃、特に好ましくは30〜70℃に冷却し、必
要に応じて反応系を常圧に戻すことによつて反応
生成液中のアンモニアをガスとして除去し、以下
の工程の操作時の圧力を低減させることができる
が、常圧における反応生成液中のアンモニアを除
去する必要はない。 本発明の抽出方法では、前記アミノ化法などに
より得られる芳香族アミンを含む水溶液または水
性懸濁液を抽料とし、テトラヒドロフランを抽剤
として芳香族アミンを抽出する。 抽出に際しては、抽料中にアンモニアおよび/
または電解質が存在することが好ましく、抽出液
と抽剤との層分離性を高めることができる。かか
るアンモニアは、抽料中に存在する未反応のアン
モニアをそのまま存在させることによつて利用し
てもよく、新たにアンモニアを混合してもよい。
またかかる電解質とは、水溶性であり芳香族アミ
ンと反応しない電解質である。このような電解質
としては、前記アミノ化法の反応において副生す
る塩化アンモニウムなどのハロゲン化アンモニウ
ム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化ナトリ
ウム、臭化カリウムなどのアルカリ金属ハロゲン
化物、塩化カルシウム、臭化カルシウム、塩化マ
グネシウム、臭化マグネシウムなどのアルカリ土
類金属ハロゲン化物、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、硫酸ナト
リウムなどのアルカリ金属硫酸塩の他に塩化銅、
塩化鉄などの水溶性のハロゲン化金属塩、硫酸銅
などの水溶性の金属硫酸塩を例示することができ
る。抽料中に反応で副生した電解質が存在する場
合は、新たに電解質を混合する必要はない。抽料
中のアンモニアおよび/または電解質の量は、好
ましくは抽料中の水100重量部に対し5重量部以
上、特に7重量部以上、50重量部以下である。前
記アミノ化法によつて得られる反応生成液を抽料
とする場合は、新たにアンモニアおよび/または
電解質を加えなくても抽料中にこの範囲内のアン
モニアおよび/または電解質が存在する。 抽剤として使用されるテトラヒドロフラン中に
は水が含まれていてもよいが、大量に含有される
場合は、抽料中のアンモニアおよび/または電解
質の濃度を下げ、また実質的な抽剤の量を下げる
恐れがあるので、抽出時の層分離性が悪くならな
い範囲内(通常、水の含量として0〜20重量%)
であることが好ましい。またテトラヒドロフラン
中には、プロパノール、ブタノール、ペンタノー
ル、ヘキサノールなどの主鎖の炭素数が3〜6の
アルコール、アニリン、アニリン誘導体、プロピ
ルエーテル、ブチルエーテルなどの他の有機溶媒
が30重量%以下程度含有されていてもよい。 抽出時の抽剤/抽料比は、抽料中の芳香族アミ
ン、アンモニア、電解質などの種類および量によ
つて適宜変更されるが、通常、0.5〜5(重量比)
である。 また抽出は、連続向流液々抽出の採用が効率面
から好ましいが、回分抽出法も採用することがで
きる。抽料中にアンモニアおよび/または電解質
が5重量部以上存在する場合の抽出温度は、一般
的には10〜100℃であるが、アンモニアおよび/
または電解質の存在量が5重量部未満の場合の抽
出温度は、抽出液と抽残液との層分離性の面から
50〜100℃が好ましい。 なお前記アミノ化法による反応生成液を抽料と
して芳香族アミンを抽出するにあたつては、抽出
に先立つて、得られた反応生成液に、該液中に含
まれるハロゲンイオン1グラムイオンに対してア
ルカリ金属水酸化物および/またはアルカリ土類
金属水酸化物を0.05〜1グラム当量加えることに
より前記抽出における抽出操作を容易にし抽剤に
対する芳香族アミンの分配率をさらに向上させる
ことができる。 反応生成液へのアルカリ金属水酸化物および/
またはアルカリ土類金属水酸化物の添加量がハロ
ゲンイオン1グラムイオンに対し0.05グラム当量
未満では芳香族アミンの分配率の向上効果が少な
く、一方1グラム当量を越えると後記するように
反応生成液中の銅成分の析出が始まり、以後の抽
出の円滑な操作に支障をきたす上、抽出条件によ
つては副生するアルカリ金属ハロゲン化物およ
び/またはアルカリ土類金属ハロゲン化物が析出
して抽出器を閉塞する恐れもある。 アルカリ金属水酸化物およびアルカリ土類金属
水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム
を例示することができる。これらのアルカリ金属
水酸化物および/またはアルカリ土類金属水酸化
物は、通常5〜60重量%濃度程度の水溶液または
水性懸濁液として添加し、好ましくは30〜80℃で
反応生成液と反応させる。 なおこの反応によつて反応生成液中のアンモニ
アの溶解度が減少し、系の圧力が上昇するので、
必要に応じて気液分離してアンモニアガスを放出
し、系の圧力を再度下げることもできる。 またアルカリ金属水酸化物および/またはアル
カリ土類金属水酸化物を加える工程と、アンモニ
アガスを気液分離する工程を一度に行なうことも
可能である。 抽出で得られた抽出液からは、蒸留、晶析、そ
の他の手段によつて抽剤および目的とする芳香族
アミンを分離回収する。抽出液を蒸留、晶析など
で処理する場合、抽出液中に少量溶解しているハ
ロゲン化アンモニウムが工程上でトラブルの原因
となることがある。例えば蒸留によつて抽出液か
ら抽剤を回収しようとした場合、加熱によつてハ
ロゲン化アンモニウムが分解し、共存する芳香族
アミンと反応して、アンモニアと芳香族アミンの
ハロゲン化水素塩とになるが、この芳香族アミン
のハロゲン化水素塩は加熱によつて蒸留器内の壁
に付着して粘着固化し、蒸留器内の閉塞を来し易
い。 このため、抽出で得られた抽出液を蒸留などの
手段によつて芳香族アミンを分離するに先立ち、
アルカリ金属水酸化物の水溶液(例えば約1〜50
重量%)で洗浄するか(以下「アルカリ洗浄」と
いう)またはアルカリ金属ハロゲン化物水溶液で
洗浄するか(以下「ハロゲン化アルカリ洗浄」と
いう)またはこれらの組合せによつて、抽出液中
のハロゲン化アンモニウム量を大巾に減少させる
か実質的に皆無にするとよい。 アルカリ洗浄の場合は、抽出液中のハロゲン化
アンモニウムがアルカリ金属ハロゲン化物に転換
するが、このアルカリ金属ハロゲン化物は、ハロ
ゲン化アンモニウムに比し蒸留での前記トラブル
を生起することが格段に少ない。またハロゲン化
アルカリ洗浄の場合も抽出液中のハロゲン化アン
モニウム濃度を極めて低濃度(約0.01〜0.2重量
%)にすることができる。 アルカリ洗浄またはハロゲン化アルカリ洗浄の
具体例について示すと、例えば向流体液々抽出塔
に組合せた場合は、抽料は中段、抽剤は塔底部、
アルカリ金属ハロゲン化物水溶液は塔頂部、アル
カリ金属水酸化物水溶液は塔上部(塔頂部と中段
との間)に各々供給し、抽料、抽剤、アルカリ金
属水酸化物水溶液およびアルカリ金属ハロゲン化
物水溶液の供給比を重量比で略1:0.5〜5:
0.05〜1:0.05〜0.3とする。この場合、アルカリ
洗浄は前記反応生成液に少量のアルカリ金属水酸
化物を加える工程を兼ねることができる。 抽出で得られた抽残液には、アルカリ金属水酸
化物および/またはアルカリ土類金属水酸化物を
加えて銅酸化物および/または銅水酸化物を主体
とする銅化合物を析出せしめることにより、分離
することができる。 抽出後の抽残液には、銅イオンの他にハロゲン
化アンモニウム、アルカリ金属ハロゲン化物およ
び/またはアルカリ土類金属ハロゲン化物、アン
モニア、並びに溶解した抽剤が含まれ、さらには
抽出し残した芳香族アミンや未反応原料が少量含
まれる。従つて必要に応じて共沸蒸留、水蒸気蒸
留などの方法によつて抽剤、芳香族アミン、未反
応原料などを除去する。その後この抽残液を十分
攪拌しながら水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなど
のアルカリ金属水酸化物および/または水酸化カ
ルシウムなどのアルカリ土類金属水酸化物、好ま
しくはアルカリ金属水酸化物を加えて抽残液中の
銅イオンを銅酸化物および/または銅水酸化物を
主体とする銅化合物として析出せしめる。 この銅化合物の析出工程において、アルカリ金
属水酸化物、またはアルカリ金属水酸化物とアル
カリ土類金属水酸化物を併用する場合には、これ
らを添加後十分攪拌して好ましくはPH10以上、特
に好ましくはPH12以上の塩基性とし、温度を好ま
しくは50℃以上、特に好ましくは沸騰させること
により、銅化合物は大部分が銅酸化物として析出
し、同時に液中に含有されていたハロゲン化アン
モニウムが分解してアンモニアが発生する。 析出した銅化合物は過などによつて容易に分
離、回収することができる。そしてこの回収した
銅化合物は、銅酸化物、銅水酸化物および銅ハロ
ゲン化物とほぼ同様の触媒活性を有し、そのまま
アミノ化法における触媒として再使用することが
できる。 銅化合物の析出工程において、主としてアルカ
リ土類金属水酸化物を使用するときは、これらを
好ましくは抽残液中のアンモニウムイオン1グラ
ムイオンに対して1モル当量添加し、PHを5.5〜
9.5、特に好ましくは6.0〜7.0とする。この場合、
加熱攪拌しただけでは銅化合物の析出が不十分な
場合がある。このときには、液中へ空気、窒素ガ
ス、その他の非反応性の非凝縮性ガスを通じるこ
とによつて、または蒸留によつて抽残液中のアン
モニアを除去し、銅化合物の析出を促進させる。
この場合、銅化合物は、アルカリ土類金属水酸化
物と共沈するので、純度の高い銅化合物を得るこ
とはできない。しかし、触媒としてはアルカリ土
類金属が含有されていることは一向にさしつかえ
なく、その含有率さえ注意して好ましい範囲内に
入つていればむしろこの回収した銅化合物を触媒
として再使用することにより反応速度が高まるこ
とがある。 なおアルカリ金属水酸化物またはアルカリ金属
水酸化物とアルカリ土類金属水酸化物を併用する
場合にも銅化合物の析出を促進させるために非凝
縮性ガスを通じてもよい。 析出した銅化合物を分離した後の液には極め
て微量の銅イオンしか含有されないので、通常の
廃水処理、例えば活性汚泥処理、活性炭処理など
によつて容易に処理することができる。 なお前記アミノ化法による反応生成液を抽料と
する場合において、反応生成液中に存在する触媒
である銅化合物を回収するに際しては、抽出に先
立つてアルカリ金属水酸化物および/またはアル
カリ土類金属水酸化物を多量に加えることによつ
て銅化合物を析出させ過し回収することもでき
る。この場合は液が抽料となり抽料中にさらに
アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハ
ロゲン化物が存在することになる。しかしこの方
法は析出する銅化合物がコロイド状となり過に
より分離することが容易でないという問題を有す
る。 以上のように本発明の抽出方法は、芳香族アミ
ンを含有する水溶液または水性懸濁液を抽料とし
てテトラヒドロフランを主成分とする新規抽剤で
抽出することにより、相分離が優れ、かつ芳香族
アミンに対する分配率が高く、芳香族アミンの抽
出方法として極めて有効である。また抽出後、抽
剤であるテトラヒドロフランの回収も重質物の生
成がほとんど無しに蒸留で極めて容易にできると
いう利点を有する抽出方法である。さらに本発明
の抽出方法によつて得られた抽出液からテトラヒ
ドロフランを留去した後、精留によつて得られる
芳香族アミン、特にフエニレンジアミンは、空気
中に保存しても黒変などの着色を起し難いという
特徴を有するものである。 なお、本発明の抽出方法における抽料として
は、主としてアミノ化法によつて得られた反応生
成液について詳述したが、これに限定されるもの
ではないことは云うまでもないことである。 以下実施例を挙げ本発明を更に具体的に説明す
る。 参考例 1〜4 200c.c.三角フラスコに塩化ナトリウム、塩化ア
ンモニウム、アンモニアなどを含有する水溶液50
gと、テトラヒドロフラン50gをとり、p−フエ
ニレンジアミン5gを加えて50℃に加熱攪拌して
溶解させた。溶解後40℃に保つて各成分の分配率
を測定した。結果を表−1に示す。なお分配率は
以下の定義に従う。 分配率=上層(抽出液)中の成分濃度(重量%)/下層
(抽出液)中の成分濃度(重量%)
造方法に関する。 従来、芳香族アミンの製造方法としては、芳香
族ニトロアミンを還元する還元法、芳香族ジハラ
イドなどの芳香族ハライド類とアンモニアとを水
の存在下、銅化合物を主体とする触媒を用いて反
応せしめるアミノ化法などが知られている。 しかしながら特にアミノ化法の場合、このよう
にして得られた芳香族アミンを含む反応生成液
は、一例として芳香族ハライドとしてジクロルベ
ンゼンよりフエニレンジアミンを製造する場合を
例にとると、該反応生成液中には、目的物質であ
るフエニレンジアミンの他、ジクロルベンゼン、
アンモニアなどの未反応物、クロルアニリンなど
の中間生成物、クロルベンゼン、アニリン、フエ
ノール、塩化アンモニウム、重質物などの副生
物、触媒として使用された銅化合物に起因する銅
錯化合物などを含む水溶液あるいは水性懸濁液と
なる。しかもかかる反応生成液から芳香族アミン
を分離するに先立ち、銅化合物からなる触媒を分
離するためにアルカリ金属水酸化物あるいはアル
カリ土類金属水酸化物を添加し、銅化合物を析出
させる場合は、反応生成液中には前記したものの
他、ハロゲン化アルカリ金属、ハロゲン化アルカ
リ土類金属などを含む極めて複雑な組成の水溶液
あるいは水性懸濁液となる。これらの複雑な反応
生成液から目的物質である芳香族アミンを分離す
る方法としては、抽出が一般的な方法である。 しかし芳香族アミンは極性の強い溶剤にしか溶
解せず、またそのような溶剤は水に対する溶解度
も高いことから抽剤としては不向きなものが多
く、抽剤の選定には種々の研究が必要である。こ
れらの研究の成果として、例えば特開昭51−
59824号公報では、反応生成液に抽剤としてアニ
リン、o−クロルアニリン、o−トルイジンなど
の芳香族アミンを用いてフエニレンジアミンを抽
出分離する方法が開示されている。しかしながら
アニリンおよびo−トルイジンは比重が水に近く
抽出液と抽残液とに分離するのに時間がかかり、
一方o−クロルアニリンは、o−フエニレンジア
ミンの中間体であり、o−フエニレンジアミンの
製造には向いているが、m,p−フエニレンジア
ミンの製造時に抽剤として使用するのは好ましく
ない。 また特公昭55−330707号公報、同55−33708号
公報、同55−33709号公報には、反応生成液から
フエニレンジアミンを炭素数3〜4の脂肪族アル
コールで抽出する方法が開示されており、かかる
方法は、前記の如き欠点はないが分配率〔抽出液
中の芳香族アミン濃度(重量%)/抽残液中の芳
香族アミンの濃度(重量%)〕が未だ充分高いと
は云えず、また抽出液から抽剤を回収する蒸留工
程で重質物の増加をもたらし、かつ抽出液から抽
剤を除去した後に精留によつてフエニレンジアミ
ンを回収すると、回収したフエニレンジアミンが
空気中で黒変するという問題を有する。 さらに米国特許第4193938号明細書では、反応
生成液からフエニレンジアミンを回収するにあた
り、メチレンクロライド、クロロホルムおよび四
塩化炭素などの炭素数1の塩素化炭素溶媒を用い
て液々抽出を行なう方法が提案されており、かか
る方法は、なるほどメチレンクロライドの場合は
分配率は比較的高いが、これらの溶媒を用いて抽
出した抽出液を蒸留して抽剤を除く工程において
分解反応を伴い、未確認の多数の副生物を生ずる
場合がある。これは、恐らくメチレンクロライド
がこの工程において加水分解され、その生成物が
二次的反応を引き起すものと思料される。 本発明は以上の背景の下になされたもので、反
応生成液から芳香族アミンを抽出するに際し、芳
香族アミンに対し高度の分配率を有し、かつ抽剤
の回収も容易である新規な抽剤を用いた芳香族ア
ミンの製造方法を提供することを目的とする。 即ち、本発明は、芳香族ハライドとアンモニア
とから芳香族アミンを製造する方法において、以
下の工程(イ)〜(ハ)を含むことを特徴とする芳香族ア
ミンの製造方法を提供するものである。 (イ) 芳香族ハライドとアンモニアとを、水の存在
下において、銅酸化物、銅水酸化物および/ま
たは銅ハロゲン化物を主体とする触媒を用いて
反応させる工程。 (ロ) 工程(イ)で得られた反応生成液中の芳香族アミ
ンを、アンモニアおよび/または電解質の存在
下で、テトラヒドロフランを主成分とする抽剤
を用いて抽出・分離する工程。 (ハ) 工程(ロ)で得られた抽出操作後の抽残液にアル
カリ金属水酸化物および/またはアルカリ土類
金属水酸化物を加えて銅化合物を析出させ、分
離する工程。 本発明の抽出方法に用いられる抽料は、芳香族
アミンを含む水溶液または懸濁液であり、例えば
前記のように芳香族ハライドとアンモニアとを水
の存在下において銅化合物を主体とする触媒を用
いて反応せしめるアミノ化法により得られる。 かかるアミノ化法における芳香族ハライドとし
ては、例えばクロルベンゼン、ジクロルベンゼ
ン、トリクロルベンゼン、クロルアニリン、ジク
ロルアニリン、クロルニトロベンゼン、ジクロル
ニトロベンゼンなどを挙げることができ、好まし
い芳香族ハライドとしては、クロルベンゼン、ジ
クロルベンゼン、クロルアニリン、トリクロルベ
ンゼンを挙げることができる。これらの芳香族ハ
ライドは併用することができる。 またアンモニアの使用量は、芳香族ハライドの
アミノ化を必要とするハロゲン1グラム−原子に
対して好ましくは2〜25モル、特に好ましくは4
〜20モルである。 さらに水の使用量は、アンモニアと水の双方の
重量和に対して好ましくは30〜70重量%、特に好
ましくは45〜65重量%である。 さらにまた銅化合物の使用量は、芳香族ハライ
ド1モルに対して銅原子として好ましくは0.01〜
0.4グラム−原子、特に好ましくは0.02〜0.2グラ
ム−原子である。触媒として使用する銅化合物と
しては、銅酸化物、銅水酸化物および/または銅
ハロゲン化物などを挙げることができ、特に酸化
第一銅、酸化第二銅、水酸化第二銅、ハロゲン化
第一銅、ハロゲン化第二銅が好ましく、銅とアル
カリ土類金属の混合水酸化物、混合酸化物、また
は混合ハロゲン化物なども好ましい触媒となる。
銅化合物にカルシウムなどのアルカリ土類金属が
含まれる場合の含有量は、銅1グラム原子に対し
て10グラム原子以下が好ましく、特に0.1〜5グ
ラム原子が好ましい。 芳香族ハライドとアンモニアとの反応温度は、
好ましくは170〜250℃、特に好ましくは200〜240
℃であり、反応時間は通常、2〜40時間である。
反応を連続的に行なう場合は2基以上の反応器を
直列に結合するのがよく、反応溶液の反応器内で
の滞留時間が目的とする反応時間となるようにす
る。 このようにして生成する芳香族アミンとして
は、クロルアニリン、フエニレンジアミン、クロ
ルフエニレンジアミン、トリアミノベンゼンなど
を例示することができる。 反応終了後、得られた反応生成液を好ましくは
20〜80℃、特に好ましくは30〜70℃に冷却し、必
要に応じて反応系を常圧に戻すことによつて反応
生成液中のアンモニアをガスとして除去し、以下
の工程の操作時の圧力を低減させることができる
が、常圧における反応生成液中のアンモニアを除
去する必要はない。 本発明の抽出方法では、前記アミノ化法などに
より得られる芳香族アミンを含む水溶液または水
性懸濁液を抽料とし、テトラヒドロフランを抽剤
として芳香族アミンを抽出する。 抽出に際しては、抽料中にアンモニアおよび/
または電解質が存在することが好ましく、抽出液
と抽剤との層分離性を高めることができる。かか
るアンモニアは、抽料中に存在する未反応のアン
モニアをそのまま存在させることによつて利用し
てもよく、新たにアンモニアを混合してもよい。
またかかる電解質とは、水溶性であり芳香族アミ
ンと反応しない電解質である。このような電解質
としては、前記アミノ化法の反応において副生す
る塩化アンモニウムなどのハロゲン化アンモニウ
ム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化ナトリ
ウム、臭化カリウムなどのアルカリ金属ハロゲン
化物、塩化カルシウム、臭化カルシウム、塩化マ
グネシウム、臭化マグネシウムなどのアルカリ土
類金属ハロゲン化物、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、硫酸ナト
リウムなどのアルカリ金属硫酸塩の他に塩化銅、
塩化鉄などの水溶性のハロゲン化金属塩、硫酸銅
などの水溶性の金属硫酸塩を例示することができ
る。抽料中に反応で副生した電解質が存在する場
合は、新たに電解質を混合する必要はない。抽料
中のアンモニアおよび/または電解質の量は、好
ましくは抽料中の水100重量部に対し5重量部以
上、特に7重量部以上、50重量部以下である。前
記アミノ化法によつて得られる反応生成液を抽料
とする場合は、新たにアンモニアおよび/または
電解質を加えなくても抽料中にこの範囲内のアン
モニアおよび/または電解質が存在する。 抽剤として使用されるテトラヒドロフラン中に
は水が含まれていてもよいが、大量に含有される
場合は、抽料中のアンモニアおよび/または電解
質の濃度を下げ、また実質的な抽剤の量を下げる
恐れがあるので、抽出時の層分離性が悪くならな
い範囲内(通常、水の含量として0〜20重量%)
であることが好ましい。またテトラヒドロフラン
中には、プロパノール、ブタノール、ペンタノー
ル、ヘキサノールなどの主鎖の炭素数が3〜6の
アルコール、アニリン、アニリン誘導体、プロピ
ルエーテル、ブチルエーテルなどの他の有機溶媒
が30重量%以下程度含有されていてもよい。 抽出時の抽剤/抽料比は、抽料中の芳香族アミ
ン、アンモニア、電解質などの種類および量によ
つて適宜変更されるが、通常、0.5〜5(重量比)
である。 また抽出は、連続向流液々抽出の採用が効率面
から好ましいが、回分抽出法も採用することがで
きる。抽料中にアンモニアおよび/または電解質
が5重量部以上存在する場合の抽出温度は、一般
的には10〜100℃であるが、アンモニアおよび/
または電解質の存在量が5重量部未満の場合の抽
出温度は、抽出液と抽残液との層分離性の面から
50〜100℃が好ましい。 なお前記アミノ化法による反応生成液を抽料と
して芳香族アミンを抽出するにあたつては、抽出
に先立つて、得られた反応生成液に、該液中に含
まれるハロゲンイオン1グラムイオンに対してア
ルカリ金属水酸化物および/またはアルカリ土類
金属水酸化物を0.05〜1グラム当量加えることに
より前記抽出における抽出操作を容易にし抽剤に
対する芳香族アミンの分配率をさらに向上させる
ことができる。 反応生成液へのアルカリ金属水酸化物および/
またはアルカリ土類金属水酸化物の添加量がハロ
ゲンイオン1グラムイオンに対し0.05グラム当量
未満では芳香族アミンの分配率の向上効果が少な
く、一方1グラム当量を越えると後記するように
反応生成液中の銅成分の析出が始まり、以後の抽
出の円滑な操作に支障をきたす上、抽出条件によ
つては副生するアルカリ金属ハロゲン化物およ
び/またはアルカリ土類金属ハロゲン化物が析出
して抽出器を閉塞する恐れもある。 アルカリ金属水酸化物およびアルカリ土類金属
水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム
を例示することができる。これらのアルカリ金属
水酸化物および/またはアルカリ土類金属水酸化
物は、通常5〜60重量%濃度程度の水溶液または
水性懸濁液として添加し、好ましくは30〜80℃で
反応生成液と反応させる。 なおこの反応によつて反応生成液中のアンモニ
アの溶解度が減少し、系の圧力が上昇するので、
必要に応じて気液分離してアンモニアガスを放出
し、系の圧力を再度下げることもできる。 またアルカリ金属水酸化物および/またはアル
カリ土類金属水酸化物を加える工程と、アンモニ
アガスを気液分離する工程を一度に行なうことも
可能である。 抽出で得られた抽出液からは、蒸留、晶析、そ
の他の手段によつて抽剤および目的とする芳香族
アミンを分離回収する。抽出液を蒸留、晶析など
で処理する場合、抽出液中に少量溶解しているハ
ロゲン化アンモニウムが工程上でトラブルの原因
となることがある。例えば蒸留によつて抽出液か
ら抽剤を回収しようとした場合、加熱によつてハ
ロゲン化アンモニウムが分解し、共存する芳香族
アミンと反応して、アンモニアと芳香族アミンの
ハロゲン化水素塩とになるが、この芳香族アミン
のハロゲン化水素塩は加熱によつて蒸留器内の壁
に付着して粘着固化し、蒸留器内の閉塞を来し易
い。 このため、抽出で得られた抽出液を蒸留などの
手段によつて芳香族アミンを分離するに先立ち、
アルカリ金属水酸化物の水溶液(例えば約1〜50
重量%)で洗浄するか(以下「アルカリ洗浄」と
いう)またはアルカリ金属ハロゲン化物水溶液で
洗浄するか(以下「ハロゲン化アルカリ洗浄」と
いう)またはこれらの組合せによつて、抽出液中
のハロゲン化アンモニウム量を大巾に減少させる
か実質的に皆無にするとよい。 アルカリ洗浄の場合は、抽出液中のハロゲン化
アンモニウムがアルカリ金属ハロゲン化物に転換
するが、このアルカリ金属ハロゲン化物は、ハロ
ゲン化アンモニウムに比し蒸留での前記トラブル
を生起することが格段に少ない。またハロゲン化
アルカリ洗浄の場合も抽出液中のハロゲン化アン
モニウム濃度を極めて低濃度(約0.01〜0.2重量
%)にすることができる。 アルカリ洗浄またはハロゲン化アルカリ洗浄の
具体例について示すと、例えば向流体液々抽出塔
に組合せた場合は、抽料は中段、抽剤は塔底部、
アルカリ金属ハロゲン化物水溶液は塔頂部、アル
カリ金属水酸化物水溶液は塔上部(塔頂部と中段
との間)に各々供給し、抽料、抽剤、アルカリ金
属水酸化物水溶液およびアルカリ金属ハロゲン化
物水溶液の供給比を重量比で略1:0.5〜5:
0.05〜1:0.05〜0.3とする。この場合、アルカリ
洗浄は前記反応生成液に少量のアルカリ金属水酸
化物を加える工程を兼ねることができる。 抽出で得られた抽残液には、アルカリ金属水酸
化物および/またはアルカリ土類金属水酸化物を
加えて銅酸化物および/または銅水酸化物を主体
とする銅化合物を析出せしめることにより、分離
することができる。 抽出後の抽残液には、銅イオンの他にハロゲン
化アンモニウム、アルカリ金属ハロゲン化物およ
び/またはアルカリ土類金属ハロゲン化物、アン
モニア、並びに溶解した抽剤が含まれ、さらには
抽出し残した芳香族アミンや未反応原料が少量含
まれる。従つて必要に応じて共沸蒸留、水蒸気蒸
留などの方法によつて抽剤、芳香族アミン、未反
応原料などを除去する。その後この抽残液を十分
攪拌しながら水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなど
のアルカリ金属水酸化物および/または水酸化カ
ルシウムなどのアルカリ土類金属水酸化物、好ま
しくはアルカリ金属水酸化物を加えて抽残液中の
銅イオンを銅酸化物および/または銅水酸化物を
主体とする銅化合物として析出せしめる。 この銅化合物の析出工程において、アルカリ金
属水酸化物、またはアルカリ金属水酸化物とアル
カリ土類金属水酸化物を併用する場合には、これ
らを添加後十分攪拌して好ましくはPH10以上、特
に好ましくはPH12以上の塩基性とし、温度を好ま
しくは50℃以上、特に好ましくは沸騰させること
により、銅化合物は大部分が銅酸化物として析出
し、同時に液中に含有されていたハロゲン化アン
モニウムが分解してアンモニアが発生する。 析出した銅化合物は過などによつて容易に分
離、回収することができる。そしてこの回収した
銅化合物は、銅酸化物、銅水酸化物および銅ハロ
ゲン化物とほぼ同様の触媒活性を有し、そのまま
アミノ化法における触媒として再使用することが
できる。 銅化合物の析出工程において、主としてアルカ
リ土類金属水酸化物を使用するときは、これらを
好ましくは抽残液中のアンモニウムイオン1グラ
ムイオンに対して1モル当量添加し、PHを5.5〜
9.5、特に好ましくは6.0〜7.0とする。この場合、
加熱攪拌しただけでは銅化合物の析出が不十分な
場合がある。このときには、液中へ空気、窒素ガ
ス、その他の非反応性の非凝縮性ガスを通じるこ
とによつて、または蒸留によつて抽残液中のアン
モニアを除去し、銅化合物の析出を促進させる。
この場合、銅化合物は、アルカリ土類金属水酸化
物と共沈するので、純度の高い銅化合物を得るこ
とはできない。しかし、触媒としてはアルカリ土
類金属が含有されていることは一向にさしつかえ
なく、その含有率さえ注意して好ましい範囲内に
入つていればむしろこの回収した銅化合物を触媒
として再使用することにより反応速度が高まるこ
とがある。 なおアルカリ金属水酸化物またはアルカリ金属
水酸化物とアルカリ土類金属水酸化物を併用する
場合にも銅化合物の析出を促進させるために非凝
縮性ガスを通じてもよい。 析出した銅化合物を分離した後の液には極め
て微量の銅イオンしか含有されないので、通常の
廃水処理、例えば活性汚泥処理、活性炭処理など
によつて容易に処理することができる。 なお前記アミノ化法による反応生成液を抽料と
する場合において、反応生成液中に存在する触媒
である銅化合物を回収するに際しては、抽出に先
立つてアルカリ金属水酸化物および/またはアル
カリ土類金属水酸化物を多量に加えることによつ
て銅化合物を析出させ過し回収することもでき
る。この場合は液が抽料となり抽料中にさらに
アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハ
ロゲン化物が存在することになる。しかしこの方
法は析出する銅化合物がコロイド状となり過に
より分離することが容易でないという問題を有す
る。 以上のように本発明の抽出方法は、芳香族アミ
ンを含有する水溶液または水性懸濁液を抽料とし
てテトラヒドロフランを主成分とする新規抽剤で
抽出することにより、相分離が優れ、かつ芳香族
アミンに対する分配率が高く、芳香族アミンの抽
出方法として極めて有効である。また抽出後、抽
剤であるテトラヒドロフランの回収も重質物の生
成がほとんど無しに蒸留で極めて容易にできると
いう利点を有する抽出方法である。さらに本発明
の抽出方法によつて得られた抽出液からテトラヒ
ドロフランを留去した後、精留によつて得られる
芳香族アミン、特にフエニレンジアミンは、空気
中に保存しても黒変などの着色を起し難いという
特徴を有するものである。 なお、本発明の抽出方法における抽料として
は、主としてアミノ化法によつて得られた反応生
成液について詳述したが、これに限定されるもの
ではないことは云うまでもないことである。 以下実施例を挙げ本発明を更に具体的に説明す
る。 参考例 1〜4 200c.c.三角フラスコに塩化ナトリウム、塩化ア
ンモニウム、アンモニアなどを含有する水溶液50
gと、テトラヒドロフラン50gをとり、p−フエ
ニレンジアミン5gを加えて50℃に加熱攪拌して
溶解させた。溶解後40℃に保つて各成分の分配率
を測定した。結果を表−1に示す。なお分配率は
以下の定義に従う。 分配率=上層(抽出液)中の成分濃度(重量%)/下層
(抽出液)中の成分濃度(重量%)
【表】
※ 測定せず
比較参考例 1 塩化ナトリウム10.5重量部、塩化アンモニウム
2.6重量部、アンモニア18.4重量部、および水100
重量部よりなる水溶液200gと、n−ブタノール
200g、およびp−フエニレンジアミン20gを50
℃で十分攪拌して溶解させ、40℃で放冷した。上
下層を分析してp−フエニレンジアミンの分配率
を求めたところ、0.90であつた。参考例−3に比
較して著しく低くかつた。 得られた上層液を常圧で蒸留し、缶部温度が
150℃になつたところで減圧蒸留(50Torr)にき
りかえた。沸点175℃付近の留出するp−フエニ
レンジアミンを得た。しかしこのp−フエニレン
ジアミンを室温で乾燥空気中に放置したところ3
日で黒変してしまつた。またp−フエニレンジア
ミン精留後の残査には黒色の重質物が多く存在し
た。 参考例 5 p−フエニレンジアミン16.9重量部、p−クロ
ルアニリン0.7重量部、アニリン0.1重量部、フエ
ノール0.1重量部、p−ジクロルベンゼン0.3重量
部、塩化アンモニウム3.5重量部、塩化ナトリウ
ム11.6重量部、銅分0.6重量部、アンモニア7.3重
量部および水100重量部を含有する水溶液を抽料
とし、テトラヒドロフランを抽剤として、抽剤/
抽料比を1.35(重量比)として温度45℃で向流
液々抽出した。使用した抽出塔は、内径15mm、有
効高さ2mの上下振動式向流液々抽出装置であり
50℃にて実施した。p−フエニレンジアミンの抽
出率は98.0%であり、p−クロルアニリン、アニ
リン、フエノール、p−ジクロルベンゼンの抽出
率は100%であつた。 得られた抽出液からテトラヒドロフランを65℃
で留去し、残査を172℃/50Torrで精留しp−フ
エニレンジアミンを回収した。回収したp−フエ
ニレンジアミンを室温で空気中に放置しても30日
でも全く変色を起さなかつた。またp−フエニレ
ンジアミン精留後の残査には、重質物がほとんど
存在しなかつた。 実施例 1 電磁式回転攪拌機を装備した内容積1のステ
ンレス製オートクレーブにo−ジクロルベンゼン
150g、40重量%アンモニア水375g、酸化第二銅
7.0gを充填して、220℃に昇温し、12時間反応さ
せた。反応後オートクレーブを60℃まで冷却し、
攪拌しつつバルブを少しづつ開いて過剰のアンモ
ニアガスを放出した。常圧まで下げた後、オート
クレープ内の反応生成液を別容器に移し保存し
た。反応率は95%、選択率はo−フエニレンジア
ミン79%、o−クロルアニリン14.5%、アニリン
3.7%であつた。この反応を10回行ない得られた
反応生成液を混合した。反応生成液中のo−フエ
ニレンジアミンの含有量は、17.3重量%であり、
その他に塩化アンモニウム19.5重量%およびアン
モニア9.1重量%を含有していた。 次に、内径15mm、有効高さ2.0mの上下振動式
向流液々抽出装置を使用して、反応生成液1Kgに
対し、テトラヒドロフラン1.5Kgを用いて抽出を
行なつた。o−フエニレンジアミンの抽出率は98
%であつた。 得られた抽出液からテトラヒドロフランを65℃
で留去し、残査を150℃/50Torrで精留しo−フ
エニレンジアミンを回収した。回収したo−フエ
ニレンジアミンを室温で空気中に放置しても30日
でも全く変色を起さなかつた。またo−フエニレ
ンジアミン精留後の残査には、重質物がほとんど
存在しなかつた。 次いで抽出操作後の抽残液をフラスコに移し、
蒸留し、テトラヒドロフランを留去した。次にフ
ラスコ内の内容液を還流しつつ上部より25重量%
の水酸化ナトリウム水溶液640mlを滴下した。こ
のとき、アンモニアガスが発生した。内容液は黒
色の懸濁液となつた。さらに還流を15分続けた後
放冷したところ、黒色の酸化第二銅を主体とする
銅化合物が沈殿した。透明な上澄液を少量抜き出
し溶解銅分を測定したところ50ppmの濃度であつ
た。またこの液はPH12.1であつた。フラスコを再
度加熱して還流しつつ、内容液に空気を1時間吹
込んだ。フラスコを放冷し、内容液を過して酸
化第二銅を主体とする銅化合物を回収した。計算
上の金属銅分に対してほぼ100%の回収率であつ
た。過は容易であつた。液の一部をとり溶解
銅分を測定したところ6ppmの濃度であつた。 また回収した銅化合物は蒸留水で再度洗浄し、
乾燥した。この乾燥して得た銅化合物を7.0gと
り、o−ジクロルベンゼン150g、40重量%アン
モニア水375gを加えて、前記オートクレーブに
て220℃で13時間反応させたところ、その反応成
績は転化率95.2%、選択率はo−フエニレンジア
ミン79%、o−クロルアニリン14%、アニリン4
%と当初のものとほぼ同等であつた。 実施例 2 電磁式回転攪拌機を装備した内容積1のステ
ンレス製オートクレーブにo−ジクロルベンゼン
150g、40重量%アンモニア水375g、酸化第二銅
7gを充填して、220℃に昇温し、6時間反応さ
せた。反応後オートクレーブを60℃まで冷却し、
攪拌しつつバルブを少しづつ開いて過剰のアンモ
ニアガスを放出した。常圧まで下げた後、オート
クレーブ内の反応生成液を別容器に移し、保存し
た。転化率は99.7%、選択率はp−フエニレンジ
アミン92.3%、p−クロルアニリン4.8%、アニ
リン0.9%であつた。この反応を10回行ない、得
られた反応生成液を混合した。反応生成液中のp
−フエニレンジアミンの含有量は、20.7重量%で
あり、その他に塩化アンモニウム21.6重量%およ
びアンモニア8.2重量%を含有していた。次に、
内径15mm、有効高さ2.0mの上下振動式向流液々
抽出装置を使用して、反応生成液1Kgに対し、テ
トラヒドロフラン1.5Kgを用いて抽出を行なつた。
p−フエニレンジアミンの抽出率は98%であつ
た。 得られた抽出液からテトラヒドロフランを65℃
で留去し、残査を172℃/50Torrで精留しp−フ
エニレンジアミンを回収した。回収したp−フエ
ニレンジアミンを室温で空気中に放置しても30日
でも全く変色を起さなかつた。またp−フエニレ
ンジアミン精留後の残査には、重質物がほとんど
存在しなかつた。 次いで抽出操作後の抽残液をフラスコに移し、
蒸留し、テトラヒドロフランを留去した。 次に、このフラスコ内にPHメーターの検知器を
取り付けた後、水酸化カルシウム100gおよび水
100mlを投入し、フラスコ内の温度が90〜95℃と
なるように加熱し、続いて注射針によつて窒素ガ
スを液中に吹き込んでバブリングを行なつた。液
温を90〜100℃に保持しながらしばらくバブリン
グを続けると液のPH値は次第に減少して一定の値
に落ちついた。次いで更に20重量%の水酸化カル
シウムの懸濁液を少量加えてPH値を上昇させ、再
びPH値が一定の値となるまでバブリングを行なつ
た。以後この操作を数回繰り返し、最終的に液の
PH値が6.2となつたところで水酸化カルシウムの
添加を停止した。このとき、液は淡青色の懸濁液
であつた。バブリングを更に10分間続行した後フ
ラスコを放冷し、析出物(銅化合物)を過によ
つて分離・回収した。得られた析出物を水酸化第
二銅と仮定して回収率を計算したところ、結果は
121%と過剰であつた。これは析出物の中に水酸
化カルシウムが混入しているためと考えられる。
過は短時間で容易に行なうことができ、また
液の一部を採取して銅成分の濃度を測定したとこ
ろ、3.5ppmであつた。 また、回収した銅化合物は蒸留水で洗浄した後
乾燥した。この乾燥後の銅化合物を10.4g採取
し、p−ジクロルベンゼン150g、40重量%のア
ンモニア水375gと共に前述したオートクレーブ
中に投入し、温度220℃において6時間反応させ
た。この反応における転化率は99.8%、選択率は
p−フエニレンジアミン95.1%、p−クロルアニ
リン2.2%、アニリン0.8%であつた。この結果よ
り、水酸化カルシウムの添加処理によつて回収さ
れた銅化合物は当初の酸化第二銅よりむしろ触媒
としての活性が高いということができる。 実施例 3 電磁式回転攪拌機を装備した内容積3のステ
ンレス製オートクレーブにp−ジクロルベンゼン
450g、40%アンモニア水1125g、酸化第二銅21
gを充填して210℃に昇温し、5時間反応させた。
反応後オートクレーブを60℃まで冷却し、攪拌し
つつバルブを少しづつ開けて過剰のアンモニアガ
スを放出した。オートクレーブの内圧を常圧付近
まで下げた後、反応生成液の一部をとつて分析し
たところ、反応率は99.8%、選択率はp−フエニ
レンジアミン92.0%、p−クロルアニリン4.0%、
アニリン0.8%であつた。 またこの反応液には、塩化アンモニウム312g
(5.83モル)生成していた。その後、オートクレ
ーブを室温まで放冷した。次いで、水酸化ナトリ
ウム163g(4.08モル)を含む水溶液326gを攪拌
しつつオートクレーブに加えた。その後、オート
クレーブを60℃まで再度昇温し、別容器に移し保
存した。ここまでの操作を5回行ない、5回分の
反応生成液を混合した。この反応生成液中のp−
フエニレンジアミンの含有量は、16.9重量%であ
り、その他に塩化アンモニウム5.2重量%、塩化
ナトリウム13.2重量%およびアンモニア11.0重量
%を含有していた。 次に、内径15mm、有効高さ2mの上下振動式向
流液々抽出装置を使用して、反応生成液1Kgに対
して、テトラヒドロフラン1Kgを供給して液々抽
出した。抽出率は99.5%であつた。 得られた抽出液からテトラヒドロフランを65℃
で留去し、残査を172℃/50Torrで精留しp−フ
エニレンジアミンを回収した。回収したp−フエ
ニレンジアミンを室温で空気中に放置しても30日
でも全く変色を起さなかつた。またp−フエニレ
ンジアミン精留後の残査には、重質物がほとんど
存在しなかつた。 抽残液は、そのうちの2を3フラスコに移
して常圧蒸留し、テトラヒドロフランを留去し
た。 次にフラスコ内にPHメーターの検知器をとりつ
け、また窒素供給ラインに接続したガス放出用の
針をフラスコ内に設置し、さらに水酸化ナトリウ
ムの30%水溶液を入れた滴下ロートをとりつけ
た。フラスコを再度加熱しリフラツクス状態にな
つたら、水酸化ナトリウム液約65c.c.を加えPH12.5
とした。このときアンモニアガスを発生すると同
時に黒色の酸化第二銅が沈殿した。そこで窒素の
供給ラインを開き、缶部温度を90℃に制御しつつ
バブリングを約30分続け、その後放冷した。この
抽残液の処理操作をくりかえし、約7.5の抽残
液を処理した。処理液を過したところ酸化第二
銅104.0gが回収された。過は容易であつた。
液の一部をとり溶解銅分を測定したところ
6ppmの濃度であつた。 参考例 6 200c.c.耐圧ガラス管にテトラヒドロフラン50g、
水50g、p−フエニレンジアミン5gおよび攪拌
子を入れて封じ、攪拌してp−フエニレンジアミ
ンを溶解した。30−40℃では均一系であるが、更
に温度を上げると不均一となつた。80℃にて十分
攪拌した後静置した。上下層に分離したので各々
を分析し、p−フエニレンジアミンの分配率を測
定したところ2.3であつた。
比較参考例 1 塩化ナトリウム10.5重量部、塩化アンモニウム
2.6重量部、アンモニア18.4重量部、および水100
重量部よりなる水溶液200gと、n−ブタノール
200g、およびp−フエニレンジアミン20gを50
℃で十分攪拌して溶解させ、40℃で放冷した。上
下層を分析してp−フエニレンジアミンの分配率
を求めたところ、0.90であつた。参考例−3に比
較して著しく低くかつた。 得られた上層液を常圧で蒸留し、缶部温度が
150℃になつたところで減圧蒸留(50Torr)にき
りかえた。沸点175℃付近の留出するp−フエニ
レンジアミンを得た。しかしこのp−フエニレン
ジアミンを室温で乾燥空気中に放置したところ3
日で黒変してしまつた。またp−フエニレンジア
ミン精留後の残査には黒色の重質物が多く存在し
た。 参考例 5 p−フエニレンジアミン16.9重量部、p−クロ
ルアニリン0.7重量部、アニリン0.1重量部、フエ
ノール0.1重量部、p−ジクロルベンゼン0.3重量
部、塩化アンモニウム3.5重量部、塩化ナトリウ
ム11.6重量部、銅分0.6重量部、アンモニア7.3重
量部および水100重量部を含有する水溶液を抽料
とし、テトラヒドロフランを抽剤として、抽剤/
抽料比を1.35(重量比)として温度45℃で向流
液々抽出した。使用した抽出塔は、内径15mm、有
効高さ2mの上下振動式向流液々抽出装置であり
50℃にて実施した。p−フエニレンジアミンの抽
出率は98.0%であり、p−クロルアニリン、アニ
リン、フエノール、p−ジクロルベンゼンの抽出
率は100%であつた。 得られた抽出液からテトラヒドロフランを65℃
で留去し、残査を172℃/50Torrで精留しp−フ
エニレンジアミンを回収した。回収したp−フエ
ニレンジアミンを室温で空気中に放置しても30日
でも全く変色を起さなかつた。またp−フエニレ
ンジアミン精留後の残査には、重質物がほとんど
存在しなかつた。 実施例 1 電磁式回転攪拌機を装備した内容積1のステ
ンレス製オートクレーブにo−ジクロルベンゼン
150g、40重量%アンモニア水375g、酸化第二銅
7.0gを充填して、220℃に昇温し、12時間反応さ
せた。反応後オートクレーブを60℃まで冷却し、
攪拌しつつバルブを少しづつ開いて過剰のアンモ
ニアガスを放出した。常圧まで下げた後、オート
クレープ内の反応生成液を別容器に移し保存し
た。反応率は95%、選択率はo−フエニレンジア
ミン79%、o−クロルアニリン14.5%、アニリン
3.7%であつた。この反応を10回行ない得られた
反応生成液を混合した。反応生成液中のo−フエ
ニレンジアミンの含有量は、17.3重量%であり、
その他に塩化アンモニウム19.5重量%およびアン
モニア9.1重量%を含有していた。 次に、内径15mm、有効高さ2.0mの上下振動式
向流液々抽出装置を使用して、反応生成液1Kgに
対し、テトラヒドロフラン1.5Kgを用いて抽出を
行なつた。o−フエニレンジアミンの抽出率は98
%であつた。 得られた抽出液からテトラヒドロフランを65℃
で留去し、残査を150℃/50Torrで精留しo−フ
エニレンジアミンを回収した。回収したo−フエ
ニレンジアミンを室温で空気中に放置しても30日
でも全く変色を起さなかつた。またo−フエニレ
ンジアミン精留後の残査には、重質物がほとんど
存在しなかつた。 次いで抽出操作後の抽残液をフラスコに移し、
蒸留し、テトラヒドロフランを留去した。次にフ
ラスコ内の内容液を還流しつつ上部より25重量%
の水酸化ナトリウム水溶液640mlを滴下した。こ
のとき、アンモニアガスが発生した。内容液は黒
色の懸濁液となつた。さらに還流を15分続けた後
放冷したところ、黒色の酸化第二銅を主体とする
銅化合物が沈殿した。透明な上澄液を少量抜き出
し溶解銅分を測定したところ50ppmの濃度であつ
た。またこの液はPH12.1であつた。フラスコを再
度加熱して還流しつつ、内容液に空気を1時間吹
込んだ。フラスコを放冷し、内容液を過して酸
化第二銅を主体とする銅化合物を回収した。計算
上の金属銅分に対してほぼ100%の回収率であつ
た。過は容易であつた。液の一部をとり溶解
銅分を測定したところ6ppmの濃度であつた。 また回収した銅化合物は蒸留水で再度洗浄し、
乾燥した。この乾燥して得た銅化合物を7.0gと
り、o−ジクロルベンゼン150g、40重量%アン
モニア水375gを加えて、前記オートクレーブに
て220℃で13時間反応させたところ、その反応成
績は転化率95.2%、選択率はo−フエニレンジア
ミン79%、o−クロルアニリン14%、アニリン4
%と当初のものとほぼ同等であつた。 実施例 2 電磁式回転攪拌機を装備した内容積1のステ
ンレス製オートクレーブにo−ジクロルベンゼン
150g、40重量%アンモニア水375g、酸化第二銅
7gを充填して、220℃に昇温し、6時間反応さ
せた。反応後オートクレーブを60℃まで冷却し、
攪拌しつつバルブを少しづつ開いて過剰のアンモ
ニアガスを放出した。常圧まで下げた後、オート
クレーブ内の反応生成液を別容器に移し、保存し
た。転化率は99.7%、選択率はp−フエニレンジ
アミン92.3%、p−クロルアニリン4.8%、アニ
リン0.9%であつた。この反応を10回行ない、得
られた反応生成液を混合した。反応生成液中のp
−フエニレンジアミンの含有量は、20.7重量%で
あり、その他に塩化アンモニウム21.6重量%およ
びアンモニア8.2重量%を含有していた。次に、
内径15mm、有効高さ2.0mの上下振動式向流液々
抽出装置を使用して、反応生成液1Kgに対し、テ
トラヒドロフラン1.5Kgを用いて抽出を行なつた。
p−フエニレンジアミンの抽出率は98%であつ
た。 得られた抽出液からテトラヒドロフランを65℃
で留去し、残査を172℃/50Torrで精留しp−フ
エニレンジアミンを回収した。回収したp−フエ
ニレンジアミンを室温で空気中に放置しても30日
でも全く変色を起さなかつた。またp−フエニレ
ンジアミン精留後の残査には、重質物がほとんど
存在しなかつた。 次いで抽出操作後の抽残液をフラスコに移し、
蒸留し、テトラヒドロフランを留去した。 次に、このフラスコ内にPHメーターの検知器を
取り付けた後、水酸化カルシウム100gおよび水
100mlを投入し、フラスコ内の温度が90〜95℃と
なるように加熱し、続いて注射針によつて窒素ガ
スを液中に吹き込んでバブリングを行なつた。液
温を90〜100℃に保持しながらしばらくバブリン
グを続けると液のPH値は次第に減少して一定の値
に落ちついた。次いで更に20重量%の水酸化カル
シウムの懸濁液を少量加えてPH値を上昇させ、再
びPH値が一定の値となるまでバブリングを行なつ
た。以後この操作を数回繰り返し、最終的に液の
PH値が6.2となつたところで水酸化カルシウムの
添加を停止した。このとき、液は淡青色の懸濁液
であつた。バブリングを更に10分間続行した後フ
ラスコを放冷し、析出物(銅化合物)を過によ
つて分離・回収した。得られた析出物を水酸化第
二銅と仮定して回収率を計算したところ、結果は
121%と過剰であつた。これは析出物の中に水酸
化カルシウムが混入しているためと考えられる。
過は短時間で容易に行なうことができ、また
液の一部を採取して銅成分の濃度を測定したとこ
ろ、3.5ppmであつた。 また、回収した銅化合物は蒸留水で洗浄した後
乾燥した。この乾燥後の銅化合物を10.4g採取
し、p−ジクロルベンゼン150g、40重量%のア
ンモニア水375gと共に前述したオートクレーブ
中に投入し、温度220℃において6時間反応させ
た。この反応における転化率は99.8%、選択率は
p−フエニレンジアミン95.1%、p−クロルアニ
リン2.2%、アニリン0.8%であつた。この結果よ
り、水酸化カルシウムの添加処理によつて回収さ
れた銅化合物は当初の酸化第二銅よりむしろ触媒
としての活性が高いということができる。 実施例 3 電磁式回転攪拌機を装備した内容積3のステ
ンレス製オートクレーブにp−ジクロルベンゼン
450g、40%アンモニア水1125g、酸化第二銅21
gを充填して210℃に昇温し、5時間反応させた。
反応後オートクレーブを60℃まで冷却し、攪拌し
つつバルブを少しづつ開けて過剰のアンモニアガ
スを放出した。オートクレーブの内圧を常圧付近
まで下げた後、反応生成液の一部をとつて分析し
たところ、反応率は99.8%、選択率はp−フエニ
レンジアミン92.0%、p−クロルアニリン4.0%、
アニリン0.8%であつた。 またこの反応液には、塩化アンモニウム312g
(5.83モル)生成していた。その後、オートクレ
ーブを室温まで放冷した。次いで、水酸化ナトリ
ウム163g(4.08モル)を含む水溶液326gを攪拌
しつつオートクレーブに加えた。その後、オート
クレーブを60℃まで再度昇温し、別容器に移し保
存した。ここまでの操作を5回行ない、5回分の
反応生成液を混合した。この反応生成液中のp−
フエニレンジアミンの含有量は、16.9重量%であ
り、その他に塩化アンモニウム5.2重量%、塩化
ナトリウム13.2重量%およびアンモニア11.0重量
%を含有していた。 次に、内径15mm、有効高さ2mの上下振動式向
流液々抽出装置を使用して、反応生成液1Kgに対
して、テトラヒドロフラン1Kgを供給して液々抽
出した。抽出率は99.5%であつた。 得られた抽出液からテトラヒドロフランを65℃
で留去し、残査を172℃/50Torrで精留しp−フ
エニレンジアミンを回収した。回収したp−フエ
ニレンジアミンを室温で空気中に放置しても30日
でも全く変色を起さなかつた。またp−フエニレ
ンジアミン精留後の残査には、重質物がほとんど
存在しなかつた。 抽残液は、そのうちの2を3フラスコに移
して常圧蒸留し、テトラヒドロフランを留去し
た。 次にフラスコ内にPHメーターの検知器をとりつ
け、また窒素供給ラインに接続したガス放出用の
針をフラスコ内に設置し、さらに水酸化ナトリウ
ムの30%水溶液を入れた滴下ロートをとりつけ
た。フラスコを再度加熱しリフラツクス状態にな
つたら、水酸化ナトリウム液約65c.c.を加えPH12.5
とした。このときアンモニアガスを発生すると同
時に黒色の酸化第二銅が沈殿した。そこで窒素の
供給ラインを開き、缶部温度を90℃に制御しつつ
バブリングを約30分続け、その後放冷した。この
抽残液の処理操作をくりかえし、約7.5の抽残
液を処理した。処理液を過したところ酸化第二
銅104.0gが回収された。過は容易であつた。
液の一部をとり溶解銅分を測定したところ
6ppmの濃度であつた。 参考例 6 200c.c.耐圧ガラス管にテトラヒドロフラン50g、
水50g、p−フエニレンジアミン5gおよび攪拌
子を入れて封じ、攪拌してp−フエニレンジアミ
ンを溶解した。30−40℃では均一系であるが、更
に温度を上げると不均一となつた。80℃にて十分
攪拌した後静置した。上下層に分離したので各々
を分析し、p−フエニレンジアミンの分配率を測
定したところ2.3であつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 芳香族ハライドとアンモニアとから芳香族ア
ミンを製造する方法において、以下の工程(イ)〜(ハ)
を含むことを特徴とする芳香族アミンの製造方
法。 (イ) 芳香族ハライドとアンモニアとを、水の存在
下において、銅酸化物、銅水酸化物および/ま
たは銅ハロゲン化物を主体とする触媒を用いて
反応させる工程。 (ロ) 工程(イ)で得られた反応生成液中の芳香族アミ
ンを、アンモニアおよび/または電解質の存在
下で、テトラヒドロフランを主成分とする抽剤
を用いて抽出・分離する工程。 (ハ) 工程(ロ)で得られた抽出操作後の抽残液にアル
カリ金属水酸化物および/またはアルカリ土類
金属水酸化物を加えて銅化合物を析出させ、分
離する工程。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59010329A JPS60156649A (ja) | 1984-01-25 | 1984-01-25 | 芳香族アミンの抽出方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59010329A JPS60156649A (ja) | 1984-01-25 | 1984-01-25 | 芳香族アミンの抽出方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60156649A JPS60156649A (ja) | 1985-08-16 |
| JPH0557258B2 true JPH0557258B2 (ja) | 1993-08-23 |
Family
ID=11747169
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59010329A Granted JPS60156649A (ja) | 1984-01-25 | 1984-01-25 | 芳香族アミンの抽出方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60156649A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN113892534B (zh) * | 2021-09-15 | 2023-04-28 | 上海交通大学 | 一种高香冷溶速溶茶及其制备方法 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS51101928A (en) * | 1975-03-06 | 1976-09-08 | Teijin Ltd | pp fuenirenjiaminnoseizoho |
| JPS598261B2 (ja) * | 1975-08-15 | 1984-02-23 | 旭化成株式会社 | メタフエニレンジアミンおよびパラフエニレンジアミンの製造法 |
-
1984
- 1984-01-25 JP JP59010329A patent/JPS60156649A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60156649A (ja) | 1985-08-16 |
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