JPH0559149B2 - - Google Patents
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- JPH0559149B2 JPH0559149B2 JP59192625A JP19262584A JPH0559149B2 JP H0559149 B2 JPH0559149 B2 JP H0559149B2 JP 59192625 A JP59192625 A JP 59192625A JP 19262584 A JP19262584 A JP 19262584A JP H0559149 B2 JPH0559149 B2 JP H0559149B2
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Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は飛散防止性、耐光性、耐薬品性、特に
耐熱性が改良されたクロム酸鉛顔料およびその製
造方法に関する。クロム酸鉛顔料はクロム酸鉛を
主成分とするものであつて斜方晶形の緑黄色を有
する「プリムローズ・イエロー」、単斜晶形の黄
色から橙色の幅広い色調を有する「ミジアム・イ
エロー」、正方晶形の橙色ないし赤色の色調を有
する「モリブデート・オレンジ」又は「モリブデ
ート・レツド」があり、緑黄色から赤色の鮮明な
色相と大きな隠ペイ力を持つ優れた顔料として塗
料、印刷インキ、合成樹脂の着色などに広く使用
されている。 本発明はこれらの用途に適した顔料特性を改良
したクロム酸鉛顔料を提供することにある。 〔従来の技術〕 しかしながら、これらのクロム酸鉛顔料は固有
の欠点がある。 即ち、クロム酸鉛顔料は酸やアルカリ、或は大
気中の硫化物に接触する場合、或は熱や紫外線な
どに露出させるといずれもその固有の色調に変化
をもたらし退変色する。この理由は前者の場合は
クロム酸鉛の溶解および/又は反応によつて生ず
ると考えられるもので、所謂化学的抵抗性の問題
であり、他方、後者は6価クロムの還元現象によ
つて生ずると考えられ、所謂、耐熱性の問題であ
る。 近年、このような欠点を解決した改質クロム酸
鉛顔料が多数提案され、かつ実施されている。例
えば、クロム酸鉛顔料粒子表面に連続性のシリカ
皮膜を形成させて顔料特性を向上させたシリカ被
覆クロム酸鉛顔料がある(特公昭46−9555号公
報、特公昭46−34788号公報)。 更にこれを改良するものとしてシリカ皮膜と顔
料粒子表面との間にジルコニウムオキサイドの薄
層を介在させたシリカ−ジルコニウム二重層のク
ロム酸鉛顔料がある(特公昭50−14254号公報)。 これらのシリカ被覆クロム酸鉛顔料は著しく顔
料の諸耐性を改善したけれども、使用する際の摩
擦下の抵抗性がないため、これを改善するものと
して更に特公昭46−42713号公報、特開昭55−
78064号公報、特開昭55−78065号公報、特開昭56
−106962号公報に代表される如くロジン酸又は高
級脂肪族酸のアルカリ土類金属塩、有機燐酸塩、
長鎖アルキルアミン塩、長鎖第4級アンモニウム
塩、或は熱可塑性樹脂等でシリカ被覆クロム酸鉛
顔料を表面処理したものがある。 〔発明が解決しようとする問題点〕 従来提案されたシリカ被覆クロム酸鉛の有機表
面処理剤による改質はそれぞれ一長一短があり、
未処理シリカ被覆クロム酸鉛顔料と諸耐性を総合
的評価すると余り改善の効果は期待されておら
ず、使用に際してはむしろその特質を調整して使
い分けざるを得ないというのが現状である。 例えばロジン酸鉛又は高級脂肪酸塩等で処理し
たシリカ被覆クロム酸鉛は耐熱性は多少改善され
るけれども他の耐性はむしろ劣化する傾向にあ
り、又、発塵性であるのみならず、貯蔵の際に発
火する危険性がある。 本発明はシリカ被覆クロム酸鉛顔料のより総合
的改善を目的としてシリカ皮膜と顔料とのより親
和力の向上をはかるべく鋭意研究したところ、シ
リカ被覆クロム酸鉛顔料を有機珪素化合物と緊密
に接触させることにより、従来技術の欠点を克服
した非常に安定なクロム酸粉顔料を得ることを知
見し本発明を完成した。 〔問題点を解決するための手段および作用〕 本発明の要旨とするところは、クロム酸鉛顔料
の表面上に実質的に連続性の不定形シリカ皮膜
と、該皮膜上にシランカツプリング剤又は/及び
シリコーンオイルから選ばれた有機珪素化合物が
順次存在してなることを特徴とする改質シリカ被
覆クロム酸鉛顔料である。 本発明におけるクロム酸鉛顔料とは、クロム酸
鉛(PbCrO4)を主成分とする顔料であり、カラ
ーインデツクス(Colour Index)No.77600、
77601、77603および77605で代表される顔料であ
る〔カラーインデツクス第2版(1956年)〕。 上記顔料は当業者周知のクロム酸鉛を主成分と
する顔料であり、本発明においてその製造の履歴
は問わない。 また、クロム酸鉛顔料の製造において必要に応
じて顔料の結晶粒子の安定化操作上の効率化或い
はシリカ皮膜との結合力向上をはかるため少量の
金属酸化物(含水酸化物も含むものとして定義す
る)を顔料粒子表面に沈積処理することがある
が、本発明におけるクロム酸鉛顔料とはその目的
を問わず金属酸化物が沈積したクロム酸鉛顔料も
含むものである。 金属酸化物としては例えば、ジルコニウム、ア
ルミニウム、チタニウム、セリウム、マグネシウ
ム又はアンチモン等から選ばれた1種又は2種以
上の金属酸化物でありその量は沈積させる目的に
より異なるが、多くの場合、全重量当り無水物換
算で10%以下、好ましくは0.5〜5%の範囲にあ
る。 本発明に係るクロム酸鉛顔料上には上記顔料に
濃密で不連続性の不定形シリカ皮膜が形成され、
さらに有機珪素化合物が該皮膜上に存在する。顔
料上に不定形シリカが存在するか否かは化学分
析、X線分析、ESCA等の公知分析手段で不定形
シリカの存在を確認でき、また電子顕微鏡観察に
より微細な粒子が濃密に連続性皮膜として顔料粒
子表面に沈積被覆していることにより確認するこ
とができる。多孔質シリカの場合には皮膜を形成
せずに遊離シリカの凝集塊として、濃密で連続性
の不定形シリカ皮膜と区別することができる。本
発明で実質的とはこのようなシリカが少ないこと
を云う。 本発明は、かかるシリカ被覆クロム酸鉛顔料に
有機珪素化合物が存在する。 有機珪素化合物としては後記のシランカツプリ
ング剤又は/及びシリコーンオイルであり、これ
らの1種又は2種以上であり、また存在するとは
後記の表面処理によりシランカツプリングにあつ
ては脱水反応させて化学的に結合するか、又はシ
リコーンオイルにあつては物理的吸着によつてシ
リカ皮膚上に存在する場合を云う。 このような有機珪素化合物の存在は、化学分
析、IRおよびFT−IR等の公知分析手段で容易に
確認することができる。 なお、クロム酸鉛顔料に対するシリカ皮膜の被
覆量及び有機珪素化合物の存在量は、用途や該化
合物の種類、製造手段等によつて異なるが、多く
の場合、後記範囲内である。 かかるクロム酸鉛顔料は、実質的に連続性の不
定形シリカ皮膜で被覆されたシリカ被覆クロム酸
鉛顔料にシランカツプリング剤又は/及びシリコ
ーンオイルから選ばれた有機珪素化合物を添加
し、水若しくは有機溶媒の存在又は不存在にて均
一に混合すると共に加熱するか又は混合後加熱す
ることにより表面処理することを特徴として得る
ことができる。 上記クロム酸鉛顔料に対して、濃密で連続性の
不定形シリカ皮膜を形成されるのは公知の方法で
よい。 即ち、クロム酸鉛顔料スラリー活性なシリカゾ
ルを添加又は生成させて該顔料の粒子表面上に微
細なシリカ粒子を沈積させることにより行われ
る。 シリカの沈積に当り、できるだけ顔料粒子の均
一かつ充分な分散がなされた状態にあることが望
ましいので充分な激しい撹拌又はホモジナイザ
ー、ワーリングブレンダーあるいはコロイドミル
の如きセン断分散を行わせておくことがよい。 又、分散剤として、例えば、ヘキサメタリン酸
ソーダ、珪酸ソーダ等を少量添加しておくことも
望ましい。 均一な顔料スラリーの調製が行われた後該スラ
リーのPH8〜11、好ましくは9〜10に加熱状態、
好ましくは80〜90℃にてシリカゾル、換言すれば
「活性シリカ」を沈積させる。「活性シリカ」の沈
積のやり方については、特公昭46−9555号公報に
定義されており、本発明においても、この方法に
従うが多くの場合珪酸ソーダ水溶液と硫酸との同
時添加により、徐々に反応させて、生成する活性
シリカをクロム酸鉛顔料の粒子表面上に沈積させ
ることが好ましい。 クロム酸鉛顔料に対するシリカ被覆処理後は固
液分離の回収効率をあげるため、公知の凝集剤を
添加して固液分離するが、この場合凝集剤として
硫酸アルミニウムやアルミニウム明ばんを用いた
ときは加水分解により、含水アルミナがシリカ上
に更に沈積するので本発明において形成されるシ
リカ皮膜にはこのようなアルミナ等、無機凝集剤
から混入する含水酸化物を含むものとする。 かかるシリカ沈積に基ずくシリカの量は顔料の
使用目的によつて異なるが、一般的には仕上げ顔
料の全重量当りSiO2として5〜30%、好ましく
は10〜25%がよい。 この理由は5%未満ではシリカ被覆の効果が不
充分であるからであり、他方30%を越えると顔料
濃度が低下するからである。 本発明はかかるシリカ被覆クロム酸鉛顔料に有
機珪素化合物を添加反応させてその表面処理を行
う。 この表面処理は使用できる有機珪素化合物の種
類によつて異なるが通常、シリカ被覆クロム酸鉛
顔料の水性スラリー、過ケーキ或いは乾燥粉末
を必要に応じて有機溶剤あるいは乳化剤と共に有
機珪素化合物を添加して充分に混合した後、脱水
あるいは溶媒を除去して100〜150℃にて加熱する
ことにより行うことができる。なお、分離、乾燥
工程は混合処理の際に、或は混合後自然乾燥によ
り又は有機溶媒が除去できる場合には省略するこ
とができる。 上記表面処理に於ける混合手段は例えば通常撹
拌器、ホモジナイザー、コロイドミル、ホモミキ
サー、スクリユー混合機、V堅き混合機、又はヘ
ンシエルミキサーなど所望の混合機を用いて均一
に行えばよい。 かかる表面処理において本発明で使用できる有
機珪素化合物はシリカ皮膜とクロム酸鉛顔料と親
和性を向上させるが、又は該化合物の添加使用に
より顔料特性の向上を期待できるものであれば、
特に限定されるものではないが、例えば次の化合
物があげられる。 シランカツプリング剤として代表されるメチル
トリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、ト
リメチルクロロシラン、ビニルトリクロロシラ
ン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ
−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−
(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキ
シシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−
ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラ
ン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセ
トキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、ビニル
トリス(メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリ
メトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ
−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、
γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン等や、
シリコーンオイルとして代表されるジメチルポリ
シロキサン、メチルフエニルポリシロキサン、メ
チルハイドロゲンポリシロキサン等がある。又、
そのシリコーンオイルのエポキシ変性品、アルキ
ル変性品、アミノ変性品、カルボキシル変性品、
アルコール変性品、フツ素変性品、アルキルアラ
ルキルポリエーテル変性品、エポキシポリエーテ
ル変性品、ポリエーテル変性品あるいは変性又は
未変性のシリコーンレジン等が挙げられる。 なお、上記化合物は必要に応じ2種類以上併用
することができる。 また、上記化合物の使用量は仕上げ顔料の全重
量当り1〜40%、好ましくは1〜30%の範囲が適
当である。 この理由は、1%未満ではシリカ被覆クロム酸
鉛顔料の改質効果が不充分であり、他方40%を越
えると使用量に対する改質効果が期待できないこ
とによる。 〔実施例〕 以下、本発明について更に具体的に実施例にて
説明するが、部はいずれも重量部を表わす。 実施例 1 クロム酸鉛顔料(CI−No.77600)2500部と水
25000部とから成るスラリーにJIS3号珪酸ナトリ
ウム(SiO2=29重量%、モル比SiO2/Na2O=
3.2)142部を添加した後、室温で均一に撹拌分散
する。尚、所望によりこの顔料分散スラリーをホ
モジナイザー〔国産精工(株)製、ハレル・ホモジナ
イザー第L号機〕等の剪断機にて分散処理を施こ
す。次いで、このスラリーの温度を95℃に保持し
必要に応じて水酸化ナトリウム水溶液を加えてPH
=9.0〜10.0に調節する。 次に、SiO2として5.5重量%の珪酸ナトリウム
水溶液10000部(A液)と2.25重量%の硫酸水溶
液12000部(B液)とを、前記撹拌中の調製され
たスラリーに約3時間かけて同時に添加する。A
液及びB液を添加している間もスラリー温度は95
℃を保ち、PH=9.0〜10.0になるように制御する。
このようにしてシリカ被覆処理を施こした後、処
理品を効率よく回収するために8.3重量%の硫酸
アルミニウム水溶液2000部を添加し、水酸化ナト
リウム水溶液にてPH=6.4とする。次いで常法に
より水洗、過および乾燥工程を経て粉砕するこ
とによりシリカ被覆クロム酸鉛顔料約3200部を得
た。 次ぎに、得られたシリカ被覆クロム酸鉛顔料
2500部とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン50部およびメチルハイドロゲンポリシロ
キサン(アルコール変性品)50部の混合物をキシ
レンに溶解した有機珪素化合物とをヘンシエルミ
キサー〔三井三池化工機(株)製、FM10B〕にて10
分間混合した。このときのミキサー内部の温度は
90℃であつた。 混合後、風乾により溶媒を完全に除去して改質
シリカ被覆クロム酸鉛顔料を得た。 なお、得られた改質シリカ被覆クロム酸鉛顔料
組成物は、X線回折によりクロム酸鉛顔料が同定
され、化学分析と透過型電子類顕微鏡観察(10万
倍)により濃密で連続性の不定形シリカ皮膜がク
ロム酸鉛顔料粒子表面に被覆していることが認め
られた。 また、化学分析とIR、FT−IRにより前記有機
珪素化合物が存在することが認められた。以下、
各実施例の顔料についても実施例1と同様の分析
操作で不定形シリカの被覆性および有機珪素化合
物の存在を確認したが、いずれも良好なシリカ皮
膜の形成と用いた有機珪素化合物の存在を確認す
ることができた。 実施例 2 実施例1と同様のシリカ被覆処理を施こした顔
料2500部を含む水性スラリー中に有機珪素化合物
〔ポリエーテル変性シリコーンオイル:トーレシ
リコーン(株)製SH3746〕250部をゆつくりと添加
し、充分撹拌混合して緊密な接触処理を施こす。
次いで、過、乾燥(130℃)及び粉砕の工程を
経て改質シリカ被覆クロム酸鉛顔料を得た。 実施例 3 重クロム酸ナトリウム(Na2Cr2O7・2H2O)
1268部と水酸化ナトリウム361部とを水に溶解し
全量を20000部としたクロム酸ナトリウム水溶液
を、温度50℃の14.84重量%の硝酸鉛水溶液20000
部に撹拌しながら約30分間で徐々に添加反応させ
る。更に、30分間撹拌を続けた後、ZrO2として
37.6部の硫酸ジルコニウムの希薄水溶液を徐々に
添加し、次いで炭酸ナトリウム水溶液を添加して
PH=6.4に調節する。更に、常法により水洗、
過、乾燥粉砕してジルコニウムオキサイド被覆ク
ロム酸鉛顔料を得た。 続いて、このジルコニウムオキサイド被覆クロ
ム酸鉛顔料2500部を実施例1と同様の操作にてシ
リカ被覆処理を施こしジルコニウムオキサイド介
在シリカ被覆クロム酸鉛顔料を得た。次いで、こ
の顔料2500部とγ−(2−アミノエチル)アミノ
プロピルメチルジメトキシシラン200部および不
揮発分が5重量%のシリコーンレジン液50部
〔SR2410:トーレ、シリコーン(株)社製〕とをヘン
シエルミキサーにて10分間緊密な接触処理を施こ
した後、風乾することにより改質シリカ被覆クロ
ム酸鉛顔料を得た。 実施例 4〜8 下記表−1に示す通りの介在酸化物と溶媒で希
釈した有機珪素化合物に代えた以外は、実施例3
と全く同様の操作にて各々の改質シリカ被覆クロ
ム酸鉛顔料を得た。
耐熱性が改良されたクロム酸鉛顔料およびその製
造方法に関する。クロム酸鉛顔料はクロム酸鉛を
主成分とするものであつて斜方晶形の緑黄色を有
する「プリムローズ・イエロー」、単斜晶形の黄
色から橙色の幅広い色調を有する「ミジアム・イ
エロー」、正方晶形の橙色ないし赤色の色調を有
する「モリブデート・オレンジ」又は「モリブデ
ート・レツド」があり、緑黄色から赤色の鮮明な
色相と大きな隠ペイ力を持つ優れた顔料として塗
料、印刷インキ、合成樹脂の着色などに広く使用
されている。 本発明はこれらの用途に適した顔料特性を改良
したクロム酸鉛顔料を提供することにある。 〔従来の技術〕 しかしながら、これらのクロム酸鉛顔料は固有
の欠点がある。 即ち、クロム酸鉛顔料は酸やアルカリ、或は大
気中の硫化物に接触する場合、或は熱や紫外線な
どに露出させるといずれもその固有の色調に変化
をもたらし退変色する。この理由は前者の場合は
クロム酸鉛の溶解および/又は反応によつて生ず
ると考えられるもので、所謂化学的抵抗性の問題
であり、他方、後者は6価クロムの還元現象によ
つて生ずると考えられ、所謂、耐熱性の問題であ
る。 近年、このような欠点を解決した改質クロム酸
鉛顔料が多数提案され、かつ実施されている。例
えば、クロム酸鉛顔料粒子表面に連続性のシリカ
皮膜を形成させて顔料特性を向上させたシリカ被
覆クロム酸鉛顔料がある(特公昭46−9555号公
報、特公昭46−34788号公報)。 更にこれを改良するものとしてシリカ皮膜と顔
料粒子表面との間にジルコニウムオキサイドの薄
層を介在させたシリカ−ジルコニウム二重層のク
ロム酸鉛顔料がある(特公昭50−14254号公報)。 これらのシリカ被覆クロム酸鉛顔料は著しく顔
料の諸耐性を改善したけれども、使用する際の摩
擦下の抵抗性がないため、これを改善するものと
して更に特公昭46−42713号公報、特開昭55−
78064号公報、特開昭55−78065号公報、特開昭56
−106962号公報に代表される如くロジン酸又は高
級脂肪族酸のアルカリ土類金属塩、有機燐酸塩、
長鎖アルキルアミン塩、長鎖第4級アンモニウム
塩、或は熱可塑性樹脂等でシリカ被覆クロム酸鉛
顔料を表面処理したものがある。 〔発明が解決しようとする問題点〕 従来提案されたシリカ被覆クロム酸鉛の有機表
面処理剤による改質はそれぞれ一長一短があり、
未処理シリカ被覆クロム酸鉛顔料と諸耐性を総合
的評価すると余り改善の効果は期待されておら
ず、使用に際してはむしろその特質を調整して使
い分けざるを得ないというのが現状である。 例えばロジン酸鉛又は高級脂肪酸塩等で処理し
たシリカ被覆クロム酸鉛は耐熱性は多少改善され
るけれども他の耐性はむしろ劣化する傾向にあ
り、又、発塵性であるのみならず、貯蔵の際に発
火する危険性がある。 本発明はシリカ被覆クロム酸鉛顔料のより総合
的改善を目的としてシリカ皮膜と顔料とのより親
和力の向上をはかるべく鋭意研究したところ、シ
リカ被覆クロム酸鉛顔料を有機珪素化合物と緊密
に接触させることにより、従来技術の欠点を克服
した非常に安定なクロム酸粉顔料を得ることを知
見し本発明を完成した。 〔問題点を解決するための手段および作用〕 本発明の要旨とするところは、クロム酸鉛顔料
の表面上に実質的に連続性の不定形シリカ皮膜
と、該皮膜上にシランカツプリング剤又は/及び
シリコーンオイルから選ばれた有機珪素化合物が
順次存在してなることを特徴とする改質シリカ被
覆クロム酸鉛顔料である。 本発明におけるクロム酸鉛顔料とは、クロム酸
鉛(PbCrO4)を主成分とする顔料であり、カラ
ーインデツクス(Colour Index)No.77600、
77601、77603および77605で代表される顔料であ
る〔カラーインデツクス第2版(1956年)〕。 上記顔料は当業者周知のクロム酸鉛を主成分と
する顔料であり、本発明においてその製造の履歴
は問わない。 また、クロム酸鉛顔料の製造において必要に応
じて顔料の結晶粒子の安定化操作上の効率化或い
はシリカ皮膜との結合力向上をはかるため少量の
金属酸化物(含水酸化物も含むものとして定義す
る)を顔料粒子表面に沈積処理することがある
が、本発明におけるクロム酸鉛顔料とはその目的
を問わず金属酸化物が沈積したクロム酸鉛顔料も
含むものである。 金属酸化物としては例えば、ジルコニウム、ア
ルミニウム、チタニウム、セリウム、マグネシウ
ム又はアンチモン等から選ばれた1種又は2種以
上の金属酸化物でありその量は沈積させる目的に
より異なるが、多くの場合、全重量当り無水物換
算で10%以下、好ましくは0.5〜5%の範囲にあ
る。 本発明に係るクロム酸鉛顔料上には上記顔料に
濃密で不連続性の不定形シリカ皮膜が形成され、
さらに有機珪素化合物が該皮膜上に存在する。顔
料上に不定形シリカが存在するか否かは化学分
析、X線分析、ESCA等の公知分析手段で不定形
シリカの存在を確認でき、また電子顕微鏡観察に
より微細な粒子が濃密に連続性皮膜として顔料粒
子表面に沈積被覆していることにより確認するこ
とができる。多孔質シリカの場合には皮膜を形成
せずに遊離シリカの凝集塊として、濃密で連続性
の不定形シリカ皮膜と区別することができる。本
発明で実質的とはこのようなシリカが少ないこと
を云う。 本発明は、かかるシリカ被覆クロム酸鉛顔料に
有機珪素化合物が存在する。 有機珪素化合物としては後記のシランカツプリ
ング剤又は/及びシリコーンオイルであり、これ
らの1種又は2種以上であり、また存在するとは
後記の表面処理によりシランカツプリングにあつ
ては脱水反応させて化学的に結合するか、又はシ
リコーンオイルにあつては物理的吸着によつてシ
リカ皮膚上に存在する場合を云う。 このような有機珪素化合物の存在は、化学分
析、IRおよびFT−IR等の公知分析手段で容易に
確認することができる。 なお、クロム酸鉛顔料に対するシリカ皮膜の被
覆量及び有機珪素化合物の存在量は、用途や該化
合物の種類、製造手段等によつて異なるが、多く
の場合、後記範囲内である。 かかるクロム酸鉛顔料は、実質的に連続性の不
定形シリカ皮膜で被覆されたシリカ被覆クロム酸
鉛顔料にシランカツプリング剤又は/及びシリコ
ーンオイルから選ばれた有機珪素化合物を添加
し、水若しくは有機溶媒の存在又は不存在にて均
一に混合すると共に加熱するか又は混合後加熱す
ることにより表面処理することを特徴として得る
ことができる。 上記クロム酸鉛顔料に対して、濃密で連続性の
不定形シリカ皮膜を形成されるのは公知の方法で
よい。 即ち、クロム酸鉛顔料スラリー活性なシリカゾ
ルを添加又は生成させて該顔料の粒子表面上に微
細なシリカ粒子を沈積させることにより行われ
る。 シリカの沈積に当り、できるだけ顔料粒子の均
一かつ充分な分散がなされた状態にあることが望
ましいので充分な激しい撹拌又はホモジナイザ
ー、ワーリングブレンダーあるいはコロイドミル
の如きセン断分散を行わせておくことがよい。 又、分散剤として、例えば、ヘキサメタリン酸
ソーダ、珪酸ソーダ等を少量添加しておくことも
望ましい。 均一な顔料スラリーの調製が行われた後該スラ
リーのPH8〜11、好ましくは9〜10に加熱状態、
好ましくは80〜90℃にてシリカゾル、換言すれば
「活性シリカ」を沈積させる。「活性シリカ」の沈
積のやり方については、特公昭46−9555号公報に
定義されており、本発明においても、この方法に
従うが多くの場合珪酸ソーダ水溶液と硫酸との同
時添加により、徐々に反応させて、生成する活性
シリカをクロム酸鉛顔料の粒子表面上に沈積させ
ることが好ましい。 クロム酸鉛顔料に対するシリカ被覆処理後は固
液分離の回収効率をあげるため、公知の凝集剤を
添加して固液分離するが、この場合凝集剤として
硫酸アルミニウムやアルミニウム明ばんを用いた
ときは加水分解により、含水アルミナがシリカ上
に更に沈積するので本発明において形成されるシ
リカ皮膜にはこのようなアルミナ等、無機凝集剤
から混入する含水酸化物を含むものとする。 かかるシリカ沈積に基ずくシリカの量は顔料の
使用目的によつて異なるが、一般的には仕上げ顔
料の全重量当りSiO2として5〜30%、好ましく
は10〜25%がよい。 この理由は5%未満ではシリカ被覆の効果が不
充分であるからであり、他方30%を越えると顔料
濃度が低下するからである。 本発明はかかるシリカ被覆クロム酸鉛顔料に有
機珪素化合物を添加反応させてその表面処理を行
う。 この表面処理は使用できる有機珪素化合物の種
類によつて異なるが通常、シリカ被覆クロム酸鉛
顔料の水性スラリー、過ケーキ或いは乾燥粉末
を必要に応じて有機溶剤あるいは乳化剤と共に有
機珪素化合物を添加して充分に混合した後、脱水
あるいは溶媒を除去して100〜150℃にて加熱する
ことにより行うことができる。なお、分離、乾燥
工程は混合処理の際に、或は混合後自然乾燥によ
り又は有機溶媒が除去できる場合には省略するこ
とができる。 上記表面処理に於ける混合手段は例えば通常撹
拌器、ホモジナイザー、コロイドミル、ホモミキ
サー、スクリユー混合機、V堅き混合機、又はヘ
ンシエルミキサーなど所望の混合機を用いて均一
に行えばよい。 かかる表面処理において本発明で使用できる有
機珪素化合物はシリカ皮膜とクロム酸鉛顔料と親
和性を向上させるが、又は該化合物の添加使用に
より顔料特性の向上を期待できるものであれば、
特に限定されるものではないが、例えば次の化合
物があげられる。 シランカツプリング剤として代表されるメチル
トリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、ト
リメチルクロロシラン、ビニルトリクロロシラ
ン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ
−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−
(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキ
シシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−
ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラ
ン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセ
トキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、ビニル
トリス(メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリ
メトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ
−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、
γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン等や、
シリコーンオイルとして代表されるジメチルポリ
シロキサン、メチルフエニルポリシロキサン、メ
チルハイドロゲンポリシロキサン等がある。又、
そのシリコーンオイルのエポキシ変性品、アルキ
ル変性品、アミノ変性品、カルボキシル変性品、
アルコール変性品、フツ素変性品、アルキルアラ
ルキルポリエーテル変性品、エポキシポリエーテ
ル変性品、ポリエーテル変性品あるいは変性又は
未変性のシリコーンレジン等が挙げられる。 なお、上記化合物は必要に応じ2種類以上併用
することができる。 また、上記化合物の使用量は仕上げ顔料の全重
量当り1〜40%、好ましくは1〜30%の範囲が適
当である。 この理由は、1%未満ではシリカ被覆クロム酸
鉛顔料の改質効果が不充分であり、他方40%を越
えると使用量に対する改質効果が期待できないこ
とによる。 〔実施例〕 以下、本発明について更に具体的に実施例にて
説明するが、部はいずれも重量部を表わす。 実施例 1 クロム酸鉛顔料(CI−No.77600)2500部と水
25000部とから成るスラリーにJIS3号珪酸ナトリ
ウム(SiO2=29重量%、モル比SiO2/Na2O=
3.2)142部を添加した後、室温で均一に撹拌分散
する。尚、所望によりこの顔料分散スラリーをホ
モジナイザー〔国産精工(株)製、ハレル・ホモジナ
イザー第L号機〕等の剪断機にて分散処理を施こ
す。次いで、このスラリーの温度を95℃に保持し
必要に応じて水酸化ナトリウム水溶液を加えてPH
=9.0〜10.0に調節する。 次に、SiO2として5.5重量%の珪酸ナトリウム
水溶液10000部(A液)と2.25重量%の硫酸水溶
液12000部(B液)とを、前記撹拌中の調製され
たスラリーに約3時間かけて同時に添加する。A
液及びB液を添加している間もスラリー温度は95
℃を保ち、PH=9.0〜10.0になるように制御する。
このようにしてシリカ被覆処理を施こした後、処
理品を効率よく回収するために8.3重量%の硫酸
アルミニウム水溶液2000部を添加し、水酸化ナト
リウム水溶液にてPH=6.4とする。次いで常法に
より水洗、過および乾燥工程を経て粉砕するこ
とによりシリカ被覆クロム酸鉛顔料約3200部を得
た。 次ぎに、得られたシリカ被覆クロム酸鉛顔料
2500部とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン50部およびメチルハイドロゲンポリシロ
キサン(アルコール変性品)50部の混合物をキシ
レンに溶解した有機珪素化合物とをヘンシエルミ
キサー〔三井三池化工機(株)製、FM10B〕にて10
分間混合した。このときのミキサー内部の温度は
90℃であつた。 混合後、風乾により溶媒を完全に除去して改質
シリカ被覆クロム酸鉛顔料を得た。 なお、得られた改質シリカ被覆クロム酸鉛顔料
組成物は、X線回折によりクロム酸鉛顔料が同定
され、化学分析と透過型電子類顕微鏡観察(10万
倍)により濃密で連続性の不定形シリカ皮膜がク
ロム酸鉛顔料粒子表面に被覆していることが認め
られた。 また、化学分析とIR、FT−IRにより前記有機
珪素化合物が存在することが認められた。以下、
各実施例の顔料についても実施例1と同様の分析
操作で不定形シリカの被覆性および有機珪素化合
物の存在を確認したが、いずれも良好なシリカ皮
膜の形成と用いた有機珪素化合物の存在を確認す
ることができた。 実施例 2 実施例1と同様のシリカ被覆処理を施こした顔
料2500部を含む水性スラリー中に有機珪素化合物
〔ポリエーテル変性シリコーンオイル:トーレシ
リコーン(株)製SH3746〕250部をゆつくりと添加
し、充分撹拌混合して緊密な接触処理を施こす。
次いで、過、乾燥(130℃)及び粉砕の工程を
経て改質シリカ被覆クロム酸鉛顔料を得た。 実施例 3 重クロム酸ナトリウム(Na2Cr2O7・2H2O)
1268部と水酸化ナトリウム361部とを水に溶解し
全量を20000部としたクロム酸ナトリウム水溶液
を、温度50℃の14.84重量%の硝酸鉛水溶液20000
部に撹拌しながら約30分間で徐々に添加反応させ
る。更に、30分間撹拌を続けた後、ZrO2として
37.6部の硫酸ジルコニウムの希薄水溶液を徐々に
添加し、次いで炭酸ナトリウム水溶液を添加して
PH=6.4に調節する。更に、常法により水洗、
過、乾燥粉砕してジルコニウムオキサイド被覆ク
ロム酸鉛顔料を得た。 続いて、このジルコニウムオキサイド被覆クロ
ム酸鉛顔料2500部を実施例1と同様の操作にてシ
リカ被覆処理を施こしジルコニウムオキサイド介
在シリカ被覆クロム酸鉛顔料を得た。次いで、こ
の顔料2500部とγ−(2−アミノエチル)アミノ
プロピルメチルジメトキシシラン200部および不
揮発分が5重量%のシリコーンレジン液50部
〔SR2410:トーレ、シリコーン(株)社製〕とをヘン
シエルミキサーにて10分間緊密な接触処理を施こ
した後、風乾することにより改質シリカ被覆クロ
ム酸鉛顔料を得た。 実施例 4〜8 下記表−1に示す通りの介在酸化物と溶媒で希
釈した有機珪素化合物に代えた以外は、実施例3
と全く同様の操作にて各々の改質シリカ被覆クロ
ム酸鉛顔料を得た。
【表】
実施例 9
プリムローズ色クロム酸鉛顔料(CI−No.
77603)2500部を実施例1と同様の操作方法にて
シリカ被覆プリムローズ色クロム酸鉛顔料を得
る。次いで、この粉砕された調製顔料100部をジ
メチルポリシロキサンのエマルジヨン
(SM8701:トーレシリコーン(株)社製品)の5重
量%希釈液500部に添加して温度45℃にて30分間
撹拌混合した。 次いで、スラリーを別した後110℃で3時間
乾燥して改質シリカ被覆クロム酸鉛顔料を得た。 実施例 10 モリブデートオレンジ(クロムバーミリオン、
CI−No.77605)を用いて、実施例1と同様なシリ
カ処理操作によりシリカ被覆モリブデートオレン
ジ顔料を得た。次いで、この粉砕調製された顔料
2500部にγ−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ラン150部およびアルコール変性シリコーンオイ
ル150部を少量の有機溶媒と共にヘンシエルミキ
サーにて10分間緊密に混合した。混合後、改質シ
リカ被覆モリブデートオレンジ顔料を得た。 比較例 1〜9 実施例1および3ないし10での有機珪素化合物
による処理を行わない以外は前記実施例と同様に
操作して実施例1および実施例3ないし10での有
機珪素化合物による処理を施こしていない各々の
シリカ被覆クロム酸鉛顔料を調製した。 比較例 10 特公昭46−42713号公報実施例1の方法に基づ
き、下記の通りロジンセツケン処理シリカ被覆ク
ロム酸鉛顔料を得た。クロム酸鉛顔料(CI−No.
77600)125部と水1000部とから成るスラリーを室
温において均一になるまでかきまぜる。次にこの
中にJIS3号珪酸ナトリウム溶液16.7部をかきまぜ
ながら加える。このスラリーをホモジナイザーに
通し顔料を分散させた後、スラリーを温度90〜95
℃に加熱し必要に応じて水酸化ナトリウムを添加
することによつてPHを9.0〜9.5に調節する。 次いで、JIS3号珪酸ナトリウム溶液96部を水
500部に相当する容量まで水で希釈した溶液と、
硫酸(96%)14.4部を含有する水670部とを毎分
約3部の一定速度で上記調製スラリー中に同時に
添加する。添加完了後、さらに15分間撹拌を続け
て水酸化ナトリウム水溶液PHを8.0〜9.0に調節す
る。 一方、水酸化ナトリウム4.5部を含有する水300
部中に水素化ロジン〔播磨化成工業(株)製、ハリマ
ツクX〕33.3部を溶した透明なロージンセツケン
溶液を調製し、上記シリカ被覆顔料スラリーに添
加する。約15分間撹拌後、水100部と塩化カルシ
ウム15.9部との水溶液を15分間に渡つて添加して
ロジン酸塩を沈澱させる。この生成物を常法によ
り水洗、過、乾燥、粉砕してカルシウムロジン
セツケン処理シリカ被覆クロム酸鉛顔料を得た。 以上のようにして得られた実施例品及び比較例
品の性能試験を下記の要領にて評価し、その結果
を表−2に示した。 1 耐熱性 (1‐1) 試験及び試験片の作製 高密度型ポリエチレン樹脂〔三井石油化学
工業(株)製、ハイゼツクス2100J〕500部と試料
2.5部との混合物をエクトルーダー〔サー
モ・プラステイツク工業(株)製、30m/mφ押
出機〕にて165℃で試験用カラーチツプを調
製する。次に、このカラーチツプをスクリユ
ー式射出成形機〔(株)山城精機製作所製、
SAV−30−A型〕にて200℃の温度において
24秒のサイクルタイムにより射出成形して標
準の試験パネルを作成する。以下280℃及び
320℃の各温度で5分間滞留させた以外は標
準パネルの作製と同様にして試験パネルを作
成する。 (1‐2) 評価方法 成形温度200℃、280℃及び320℃の各温度
にて得た成形パネルの各試験品を視覚及び色
差計にて温度200℃の成形パネルを標準品と
し、これと対比して色相の変化を判定する。
尚、その結果は色の変化のないものを「10」
とし、完全に変色したものを「1」とした評
点法にて表わす。 2 耐光性 (2‐1) 試験片の作製 試料2.0部とヒマシ油1.0部とをフーバー式
マラー〔テスター産業(株)製〕にて荷重67.5Kg
(150ポンド)、100回転で2回繰り返し練り合
せて均一なペースト状とする。このペースト
2.5部とメラミンアルキツド樹脂〔日本油脂
(株)製、ニツサン・メラミNo.1、2型クリヤ
ー〕6.0部とを良く混合して塗料化する。 次いで、6ミルのアプイケーターでアルミ
箔に均一に塗布し、これを60分間放置後、
130℃に設定した熱風恒温乾燥機で60分間焼
付処理を施こして試験片を作成する。 (2‐2) 試験及び評価方法 試験片をフエードメーター〔スガ試験機(株)
製、FA−2型、光源……カーボンアークラ
ンプ〕で500時間露光する。 この露光した試験片について、視覚及び色
差計〔日本電色工業(株)製、ND−504DE型〕
にて色相の変化を判定し、色の変化のないも
のを「10」とし、又完全に変色したものを
「1」とした評点法にて表わす。 3 粉塵飛散率 試料粉体100部を300mlのビーカーに採り、そ
のビーカー上15mmの高さの所に学研製粉塵測定
装置をセツトし、長さ40mm径7mmの棒状の撹拌
子を用いマグネチツクスターラー装置で1分間
に60回転の速度で試料を撹拌する。粉塵測定装
置は、1分間に30の風量で5分間吸引するこ
とにより、試料の撹拌によつて発生した粉塵を
測定装置内の過に付着させる。この付着した
粉塵の重量を測定し、粉塵発生率としてその割
合を百分率で示した。 4 耐酸性 (4‐1) 試験片の作製 アルミ箔をガラス板に変えた以外は耐光性
の試験に用いる試験片の作製と同じ手順で試
験片を作製する。 (4‐2) 試験及び評価方法 各試験片を20℃の濃度塩(12N)に15分間
浸漬する。この浸漬試験した試験片について
視覚及び色差計にて色相の変化を判定し、色
の変化のないものを「10」とし完全に変色し
たものを「1」とした評点法にて表わす。
77603)2500部を実施例1と同様の操作方法にて
シリカ被覆プリムローズ色クロム酸鉛顔料を得
る。次いで、この粉砕された調製顔料100部をジ
メチルポリシロキサンのエマルジヨン
(SM8701:トーレシリコーン(株)社製品)の5重
量%希釈液500部に添加して温度45℃にて30分間
撹拌混合した。 次いで、スラリーを別した後110℃で3時間
乾燥して改質シリカ被覆クロム酸鉛顔料を得た。 実施例 10 モリブデートオレンジ(クロムバーミリオン、
CI−No.77605)を用いて、実施例1と同様なシリ
カ処理操作によりシリカ被覆モリブデートオレン
ジ顔料を得た。次いで、この粉砕調製された顔料
2500部にγ−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ラン150部およびアルコール変性シリコーンオイ
ル150部を少量の有機溶媒と共にヘンシエルミキ
サーにて10分間緊密に混合した。混合後、改質シ
リカ被覆モリブデートオレンジ顔料を得た。 比較例 1〜9 実施例1および3ないし10での有機珪素化合物
による処理を行わない以外は前記実施例と同様に
操作して実施例1および実施例3ないし10での有
機珪素化合物による処理を施こしていない各々の
シリカ被覆クロム酸鉛顔料を調製した。 比較例 10 特公昭46−42713号公報実施例1の方法に基づ
き、下記の通りロジンセツケン処理シリカ被覆ク
ロム酸鉛顔料を得た。クロム酸鉛顔料(CI−No.
77600)125部と水1000部とから成るスラリーを室
温において均一になるまでかきまぜる。次にこの
中にJIS3号珪酸ナトリウム溶液16.7部をかきまぜ
ながら加える。このスラリーをホモジナイザーに
通し顔料を分散させた後、スラリーを温度90〜95
℃に加熱し必要に応じて水酸化ナトリウムを添加
することによつてPHを9.0〜9.5に調節する。 次いで、JIS3号珪酸ナトリウム溶液96部を水
500部に相当する容量まで水で希釈した溶液と、
硫酸(96%)14.4部を含有する水670部とを毎分
約3部の一定速度で上記調製スラリー中に同時に
添加する。添加完了後、さらに15分間撹拌を続け
て水酸化ナトリウム水溶液PHを8.0〜9.0に調節す
る。 一方、水酸化ナトリウム4.5部を含有する水300
部中に水素化ロジン〔播磨化成工業(株)製、ハリマ
ツクX〕33.3部を溶した透明なロージンセツケン
溶液を調製し、上記シリカ被覆顔料スラリーに添
加する。約15分間撹拌後、水100部と塩化カルシ
ウム15.9部との水溶液を15分間に渡つて添加して
ロジン酸塩を沈澱させる。この生成物を常法によ
り水洗、過、乾燥、粉砕してカルシウムロジン
セツケン処理シリカ被覆クロム酸鉛顔料を得た。 以上のようにして得られた実施例品及び比較例
品の性能試験を下記の要領にて評価し、その結果
を表−2に示した。 1 耐熱性 (1‐1) 試験及び試験片の作製 高密度型ポリエチレン樹脂〔三井石油化学
工業(株)製、ハイゼツクス2100J〕500部と試料
2.5部との混合物をエクトルーダー〔サー
モ・プラステイツク工業(株)製、30m/mφ押
出機〕にて165℃で試験用カラーチツプを調
製する。次に、このカラーチツプをスクリユ
ー式射出成形機〔(株)山城精機製作所製、
SAV−30−A型〕にて200℃の温度において
24秒のサイクルタイムにより射出成形して標
準の試験パネルを作成する。以下280℃及び
320℃の各温度で5分間滞留させた以外は標
準パネルの作製と同様にして試験パネルを作
成する。 (1‐2) 評価方法 成形温度200℃、280℃及び320℃の各温度
にて得た成形パネルの各試験品を視覚及び色
差計にて温度200℃の成形パネルを標準品と
し、これと対比して色相の変化を判定する。
尚、その結果は色の変化のないものを「10」
とし、完全に変色したものを「1」とした評
点法にて表わす。 2 耐光性 (2‐1) 試験片の作製 試料2.0部とヒマシ油1.0部とをフーバー式
マラー〔テスター産業(株)製〕にて荷重67.5Kg
(150ポンド)、100回転で2回繰り返し練り合
せて均一なペースト状とする。このペースト
2.5部とメラミンアルキツド樹脂〔日本油脂
(株)製、ニツサン・メラミNo.1、2型クリヤ
ー〕6.0部とを良く混合して塗料化する。 次いで、6ミルのアプイケーターでアルミ
箔に均一に塗布し、これを60分間放置後、
130℃に設定した熱風恒温乾燥機で60分間焼
付処理を施こして試験片を作成する。 (2‐2) 試験及び評価方法 試験片をフエードメーター〔スガ試験機(株)
製、FA−2型、光源……カーボンアークラ
ンプ〕で500時間露光する。 この露光した試験片について、視覚及び色
差計〔日本電色工業(株)製、ND−504DE型〕
にて色相の変化を判定し、色の変化のないも
のを「10」とし、又完全に変色したものを
「1」とした評点法にて表わす。 3 粉塵飛散率 試料粉体100部を300mlのビーカーに採り、そ
のビーカー上15mmの高さの所に学研製粉塵測定
装置をセツトし、長さ40mm径7mmの棒状の撹拌
子を用いマグネチツクスターラー装置で1分間
に60回転の速度で試料を撹拌する。粉塵測定装
置は、1分間に30の風量で5分間吸引するこ
とにより、試料の撹拌によつて発生した粉塵を
測定装置内の過に付着させる。この付着した
粉塵の重量を測定し、粉塵発生率としてその割
合を百分率で示した。 4 耐酸性 (4‐1) 試験片の作製 アルミ箔をガラス板に変えた以外は耐光性
の試験に用いる試験片の作製と同じ手順で試
験片を作製する。 (4‐2) 試験及び評価方法 各試験片を20℃の濃度塩(12N)に15分間
浸漬する。この浸漬試験した試験片について
視覚及び色差計にて色相の変化を判定し、色
の変化のないものを「10」とし完全に変色し
たものを「1」とした評点法にて表わす。
本発明にかかる改質シリカ被覆クロム酸鉛顔料
は、有機珪素化合物にて表面処理されたものであ
るが、従来のシリカ被覆クロム酸鉛顔料又はその
ロジン処理品に比べて摩擦下の抵抗性に優れてお
り総合的に顔料の耐性が向上する。また、予期し
ない興味ある効果であるが、製品粉体の飛散防止
効果も顕著に改善され実用性の大きいものといえ
る。かかる優れた作用効果はおそらく、シリカ皮
膜と有機珪素化合物との反応によつてより緊密な
シリカ皮膜が顔料粒子に付与されるか又は有機珪
素重合体の形成によるシリカ皮膜上に更に安定な
皮膜を形成することによるものと解される。
は、有機珪素化合物にて表面処理されたものであ
るが、従来のシリカ被覆クロム酸鉛顔料又はその
ロジン処理品に比べて摩擦下の抵抗性に優れてお
り総合的に顔料の耐性が向上する。また、予期し
ない興味ある効果であるが、製品粉体の飛散防止
効果も顕著に改善され実用性の大きいものといえ
る。かかる優れた作用効果はおそらく、シリカ皮
膜と有機珪素化合物との反応によつてより緊密な
シリカ皮膜が顔料粒子に付与されるか又は有機珪
素重合体の形成によるシリカ皮膜上に更に安定な
皮膜を形成することによるものと解される。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 クロム酸鉛顔料の表面上に実質的に連続性の
不定形シリカ皮膜と、該皮膜上にシランカツプリ
ング剤又は/及びシリコーンオイルから選ばれた
有機珪素化合物が順次存在してなることを特徴と
する改質シリカ被覆クロム酸鉛顔料。 2 クロム酸鉛顔料がCI−77600、CI−77601、
CI−77603又はCI−77605のクロム酸鉛顔料から
選ばれた1種又は2種以上である特許請求の範囲
第1項記載の改質シリカ被覆クロム酸鉛顔料。 3 クロム酸鉛顔料は、マグネシウム、セリウ
ム、アルミニウム、チタン、ジルコニウム又はア
ンチモンから選ばれた1種又は2種以上の含水酸
化物が沈積してある特許請求の範囲第1項又は第
2項記載の改質シリカ被覆クロム酸鉛顔料。 4 クロム酸鉛顔料に対し全重量当り金属含水酸
化物が0〜5%(無水物換算)、不定形シリカが
SiO2として5〜30%および有機珪素化合物が1
〜40%の割合からなる特許請求の範囲第1項記載
の改質シリカ被覆クロム酸鉛顔料。 5 実質的に連続性の不定形シリカ皮膜で被覆さ
れたシリカ被覆クロム酸鉛顔料にシランカツプリ
ング剤又は/及びシリコーンオイルから選ばれた
有機珪素化合物を添加し、水若しくは有機溶媒の
存在又は不存在にて均一に混合すると共に加熱す
るか又は混合後加熱することにより表面処理する
ことを特徴とする改質シリカ被覆クロム酸鉛顔料
の製造方法。 6 混合はヘンシエルミキサーで行う特許請求の
範囲第5項記載の改質シリカ被覆クロム酸鉛顔料
の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59192625A JPS6172069A (ja) | 1984-09-17 | 1984-09-17 | 改質シリカ被覆クロム酸鉛顔料組成物およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59192625A JPS6172069A (ja) | 1984-09-17 | 1984-09-17 | 改質シリカ被覆クロム酸鉛顔料組成物およびその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6172069A JPS6172069A (ja) | 1986-04-14 |
| JPH0559149B2 true JPH0559149B2 (ja) | 1993-08-30 |
Family
ID=16294360
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59192625A Granted JPS6172069A (ja) | 1984-09-17 | 1984-09-17 | 改質シリカ被覆クロム酸鉛顔料組成物およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6172069A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS63125544A (ja) * | 1986-11-14 | 1988-05-28 | Sekisui Chem Co Ltd | 着色オレフイン系樹脂成形体 |
| JP4409169B2 (ja) * | 2002-12-26 | 2010-02-03 | 日揮触媒化成株式会社 | 着色顔料粒子を含む塗料、可視光遮蔽膜付基材 |
| CN100358951C (zh) * | 2004-11-12 | 2008-01-02 | 上海铬黄颜料厂 | 一种包膜中铬黄颜料的制备方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4325115A (en) * | 1980-07-23 | 1982-04-13 | Westinghouse Electric Corp. | Regulated DC power supply |
-
1984
- 1984-09-17 JP JP59192625A patent/JPS6172069A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6172069A (ja) | 1986-04-14 |
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