JPH0562774A - 電子レンジ用マグネトロンの電源装置 - Google Patents
電子レンジ用マグネトロンの電源装置Info
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- JPH0562774A JPH0562774A JP3223989A JP22398991A JPH0562774A JP H0562774 A JPH0562774 A JP H0562774A JP 3223989 A JP3223989 A JP 3223989A JP 22398991 A JP22398991 A JP 22398991A JP H0562774 A JPH0562774 A JP H0562774A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】種々の異なる動作条件下でマグネトロンの陰極
を常に適温に保持できるようにした電子レンジ用マグネ
トロンの電源装置を提供することにある。 【構成】インバータ方式電源装置の変圧器の二次側に発
生した陰極加熱電圧をマグネトロンの陰極に供給する導
線を、3個のフェライトリングに挿通し、これらのフェ
ライトリング夫々に開閉器を備えた複数回の巻線を施
し、第1のフェライトリングの巻線の開閉器はマイクロ
波出力設定が所定値を超えている時は開、所定値以下の
時は閉、第2のフェライトリングの巻線の開閉器は陽極
温度が所定値を超えた時は閉、所定値以下の時は開、第
3のフェライトリングの巻線の開閉器は電子レンジ内加
熱負荷の重量が所定値を超えている時は閉、所定値以下
の時は開となるように制御する手段を設けた。
を常に適温に保持できるようにした電子レンジ用マグネ
トロンの電源装置を提供することにある。 【構成】インバータ方式電源装置の変圧器の二次側に発
生した陰極加熱電圧をマグネトロンの陰極に供給する導
線を、3個のフェライトリングに挿通し、これらのフェ
ライトリング夫々に開閉器を備えた複数回の巻線を施
し、第1のフェライトリングの巻線の開閉器はマイクロ
波出力設定が所定値を超えている時は開、所定値以下の
時は閉、第2のフェライトリングの巻線の開閉器は陽極
温度が所定値を超えた時は閉、所定値以下の時は開、第
3のフェライトリングの巻線の開閉器は電子レンジ内加
熱負荷の重量が所定値を超えている時は閉、所定値以下
の時は開となるように制御する手段を設けた。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マグネトロンの電源装
置にインバータ方式を採用した電子レンジのための、種
々の異なる動作条件下でマグネトロンの陰極を常に適温
に保持できるようにした電子レンジ用マグネトロンの電
源装置に関する。
置にインバータ方式を採用した電子レンジのための、種
々の異なる動作条件下でマグネトロンの陰極を常に適温
に保持できるようにした電子レンジ用マグネトロンの電
源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】マグネトロンによりマイクロ波を発生さ
せ、このマイクロ波を用いて誘電加熱を行なうマイクロ
波加熱装置は、家庭用電子レンジ等に一般に利用されて
いる。家庭用電気製品に対しては、価格が安いことのほ
か、軽量、小型で、取扱が容易なことなどが要求され
る。所謂インバータ方式の電源は、商用電源を整流して
得た直流を、スィッチング素子を用いて高速で断続させ
て商用電源よりも遥かに周波数の高い交流に変換させ、
変圧器を軽量、小型にすることができ、かつ出力の制御
も容易なため、近年、電子レンジ用マグネトロンの電源
として急速に広く用いられるようになってきた。
せ、このマイクロ波を用いて誘電加熱を行なうマイクロ
波加熱装置は、家庭用電子レンジ等に一般に利用されて
いる。家庭用電気製品に対しては、価格が安いことのほ
か、軽量、小型で、取扱が容易なことなどが要求され
る。所謂インバータ方式の電源は、商用電源を整流して
得た直流を、スィッチング素子を用いて高速で断続させ
て商用電源よりも遥かに周波数の高い交流に変換させ、
変圧器を軽量、小型にすることができ、かつ出力の制御
も容易なため、近年、電子レンジ用マグネトロンの電源
として急速に広く用いられるようになってきた。
【0003】上記電子レンジ用マグネトロンのインバー
タ方式電源装置では、スィッチング素子の遮断(オフ)
期間は回路定数で定まり略一定となるから、導通(オ
ン)期間を制御して出力制御を行なう。オン期間を長く
すれば、それに応じて変圧器の二次側に発生するマグネ
トロンの陽極電圧などが高くなる。したがって、マグネ
トロンのマイクロ波出力の大小の制御は、上記スィッチ
ング素子のオン期間のオフ期間に対する比を大小に制御
することによって容易に実行することができる。
タ方式電源装置では、スィッチング素子の遮断(オフ)
期間は回路定数で定まり略一定となるから、導通(オ
ン)期間を制御して出力制御を行なう。オン期間を長く
すれば、それに応じて変圧器の二次側に発生するマグネ
トロンの陽極電圧などが高くなる。したがって、マグネ
トロンのマイクロ波出力の大小の制御は、上記スィッチ
ング素子のオン期間のオフ期間に対する比を大小に制御
することによって容易に実行することができる。
【0004】従来のマグネトロン用インバータ方式電源
回路は例えば実開昭62−107397号公報に開示さ
れている。図2は従来のマグネトロン用インバータ方式
電源装置の一例の概略回路図を示し、1は整流回路、2
は変圧器、3はスィッチング素子、4は共振用コンデン
サ、5は倍電圧整流回路用高圧コンデンサ、6a、6b
は高圧ダイオード、7はマグネトロンの陽極印加用高圧
巻線、8は陰極加熱用巻線、9はマグネトロンである。
商用電源の交流は整流回路1により全波整流され、この
電圧は変圧器2の一次側巻線を経てスィッチング素子3
に印加される。スィッチング素子のオン、オフの周期は
出力設定状態などで変動するが、20〜60kHz程度
になっており、変圧器の大幅な軽量、小型化に貢献して
いる。変圧器2の二次側には高圧巻線7と陰極加熱用巻
線8が設けられている。通常、マグネトロン9の陽極に
印加する直流を得るために倍電圧整流回路が用いられ
る。スィッチング素子3のオフ期間に二次側高圧巻線7
に現われる逆方向高電圧で、倍電圧整流回路の高圧コン
デンサ5が充電され、その電圧がオン期間に高圧巻線7
に現われる高電圧に直列に付加されてマグネトロンの陽
極に印加される。なお、高圧ダイオード6aは倍電圧整
流用で、高圧ダイオード6bはマグネトロンに内蔵され
ているマイクロ波漏洩防止用フィルタに用いられる貫通
コンデンサに流れる不必要な充放電電流を阻止する働き
をする。なお、この図中の制御回路は直接スィッチング
素子のオン、オフ駆動やオン期間のオフ期間に対する比
の制御などを行ない、電子レンジとしては、例えば調理
の種類によって加熱の強弱や加熱時間の制御などが必要
であるが、それらに必要な出力や時間の設定などは別に
行なわれ、その中の出力設定値すなわちオン期間のオフ
期間に対する比が、この制御回路に送られる。また、全
波整流回路と、変圧器の一次巻線とスィッチング素子と
を含む回路の中間にあるフィルタは、整流後の直流に対
する平滑用ではなく、発振した高周波が商用電源側に漏
洩して雑音源となるのを防止するためのものである。
回路は例えば実開昭62−107397号公報に開示さ
れている。図2は従来のマグネトロン用インバータ方式
電源装置の一例の概略回路図を示し、1は整流回路、2
は変圧器、3はスィッチング素子、4は共振用コンデン
サ、5は倍電圧整流回路用高圧コンデンサ、6a、6b
は高圧ダイオード、7はマグネトロンの陽極印加用高圧
巻線、8は陰極加熱用巻線、9はマグネトロンである。
商用電源の交流は整流回路1により全波整流され、この
電圧は変圧器2の一次側巻線を経てスィッチング素子3
に印加される。スィッチング素子のオン、オフの周期は
出力設定状態などで変動するが、20〜60kHz程度
になっており、変圧器の大幅な軽量、小型化に貢献して
いる。変圧器2の二次側には高圧巻線7と陰極加熱用巻
線8が設けられている。通常、マグネトロン9の陽極に
印加する直流を得るために倍電圧整流回路が用いられ
る。スィッチング素子3のオフ期間に二次側高圧巻線7
に現われる逆方向高電圧で、倍電圧整流回路の高圧コン
デンサ5が充電され、その電圧がオン期間に高圧巻線7
に現われる高電圧に直列に付加されてマグネトロンの陽
極に印加される。なお、高圧ダイオード6aは倍電圧整
流用で、高圧ダイオード6bはマグネトロンに内蔵され
ているマイクロ波漏洩防止用フィルタに用いられる貫通
コンデンサに流れる不必要な充放電電流を阻止する働き
をする。なお、この図中の制御回路は直接スィッチング
素子のオン、オフ駆動やオン期間のオフ期間に対する比
の制御などを行ない、電子レンジとしては、例えば調理
の種類によって加熱の強弱や加熱時間の制御などが必要
であるが、それらに必要な出力や時間の設定などは別に
行なわれ、その中の出力設定値すなわちオン期間のオフ
期間に対する比が、この制御回路に送られる。また、全
波整流回路と、変圧器の一次巻線とスィッチング素子と
を含む回路の中間にあるフィルタは、整流後の直流に対
する平滑用ではなく、発振した高周波が商用電源側に漏
洩して雑音源となるのを防止するためのものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記、図2に示した従
来のインバータ方式電源回路では、スィッチング素子の
オン期間を長くすることにより、容易に、マグネトロン
の陽極に印加される電圧を高め、マイクロ波出力を増大
させることができるが、変圧器二次側の陽極印加用高圧
巻線7に生ずる電圧に比例して同時に陰極加熱用巻線8
に生ずる電圧も変化する。マイクロ波出力を低下させる
ように制御すると陰極加熱用巻線8に生ずる電圧も低下
し、マグネトロンの陰極(通常はトリア入りタングステ
ンフィラメントをヘリカルに巻回したもの)温度が低下
する。マグネトロンの陰極フィラメントの温度には電子
放出に必要な最適温度範囲があり、この範囲から実際の
陰極フィラメント温度が逸脱しないことが望まれる。実
際の陰極フィラメント温度が最適温度範囲を超えて高く
なると、陰極から大量の電子が放出されるけれども、マ
グネトロンの動作に要求される量以上の電子は役に立た
ず、ただ陰極フィラメントの寿命が短くなるだけであ
る。一方、マグネトロンの陰極フィラメントの温度が低
過ぎると、陰極からの電子放出量が急激に低下し、マグ
ネトロンの異常発振(モーディング)の原因となり、マ
グネトロンを過熱させ、真空度劣化などによりマグネト
ロンを短寿命に終わらせる。このような問題に対処する
ため、種々の提案が行なわれており、古くは、インバー
タ電源とは全く別に、マグネトロンの陰極加熱専用の変
圧器を設置して商用電源から直接加熱することも提案さ
れたが、既述の、家庭用電気製品は、安価で、軽量、小
型でなければならないという基本原則に反してしまう。
また、特願平2−263905号では、陰極加熱電圧を
マグネトロンの陰極に供給する導線を、少なくとも1個
(通常は複数個)の環状フェライトコアに挿通して鎖交
させ、これらコア夫々には開閉可能な二次巻線を施して
おいて、マグネトロンに対するマイクロ波出力指定値の
大小に応じて上記二次巻線を開閉させることが提案され
ている。これは、陰極加熱回路にフェライトコアを用い
たチョークコイルを直列に挿入し、その二次巻線をマグ
ネトロンに対するマイクロ波出力指定値の大小に応じて
開閉させ、チョークコイルとしてのインダクタンス値を
大小に変化させ、マグネトロンの陽極電圧が大きく指定
されている時でも小さく指定されている時でもマグネト
ロンの陰極を常に適温に保持させることを目的とする。
来のインバータ方式電源回路では、スィッチング素子の
オン期間を長くすることにより、容易に、マグネトロン
の陽極に印加される電圧を高め、マイクロ波出力を増大
させることができるが、変圧器二次側の陽極印加用高圧
巻線7に生ずる電圧に比例して同時に陰極加熱用巻線8
に生ずる電圧も変化する。マイクロ波出力を低下させる
ように制御すると陰極加熱用巻線8に生ずる電圧も低下
し、マグネトロンの陰極(通常はトリア入りタングステ
ンフィラメントをヘリカルに巻回したもの)温度が低下
する。マグネトロンの陰極フィラメントの温度には電子
放出に必要な最適温度範囲があり、この範囲から実際の
陰極フィラメント温度が逸脱しないことが望まれる。実
際の陰極フィラメント温度が最適温度範囲を超えて高く
なると、陰極から大量の電子が放出されるけれども、マ
グネトロンの動作に要求される量以上の電子は役に立た
ず、ただ陰極フィラメントの寿命が短くなるだけであ
る。一方、マグネトロンの陰極フィラメントの温度が低
過ぎると、陰極からの電子放出量が急激に低下し、マグ
ネトロンの異常発振(モーディング)の原因となり、マ
グネトロンを過熱させ、真空度劣化などによりマグネト
ロンを短寿命に終わらせる。このような問題に対処する
ため、種々の提案が行なわれており、古くは、インバー
タ電源とは全く別に、マグネトロンの陰極加熱専用の変
圧器を設置して商用電源から直接加熱することも提案さ
れたが、既述の、家庭用電気製品は、安価で、軽量、小
型でなければならないという基本原則に反してしまう。
また、特願平2−263905号では、陰極加熱電圧を
マグネトロンの陰極に供給する導線を、少なくとも1個
(通常は複数個)の環状フェライトコアに挿通して鎖交
させ、これらコア夫々には開閉可能な二次巻線を施して
おいて、マグネトロンに対するマイクロ波出力指定値の
大小に応じて上記二次巻線を開閉させることが提案され
ている。これは、陰極加熱回路にフェライトコアを用い
たチョークコイルを直列に挿入し、その二次巻線をマグ
ネトロンに対するマイクロ波出力指定値の大小に応じて
開閉させ、チョークコイルとしてのインダクタンス値を
大小に変化させ、マグネトロンの陽極電圧が大きく指定
されている時でも小さく指定されている時でもマグネト
ロンの陰極を常に適温に保持させることを目的とする。
【0006】マグネトロンはマイクロ波発振源として極
めて高い効率で動作するけれども、発振に際して損失が
生ずることは免れないから、動作を開始すると、漸次、
陽極の温度が上昇する。マグネトロンでは、陰極の周囲
を、管軸方向に静磁界が形成されている円筒状の作用空
間を隔てて、陽極円筒内周に形成された空洞共振器群が
取り囲み、陰極から放出された電子は陽極に向けて上記
静磁界中で加速されるためローレンツの力に作用され
て、電子雲を形成して作用空間内を周回し、その結果、
上記空洞共振器群内にマイクロ波振動が生ずる。電子レ
ンジ用マグネトロンでは、陽極円筒の上下に環状永久磁
石を配置して作用空間内に静磁界を形成させているが、
通常、永久磁石として価格面からフェライト系磁石を用
いるので、磁石の温度が陽極からの熱伝導で上昇する
と、作用空間の静磁界の強度が、かなり低下する。作用
空間の磁界強度が低下した条件下で陽極電流を所定値に
保持するには陽極電圧を低下させなければならなくな
る。なお、現在、通常の電子レンジでは、マイクロ波出
力の設定は実際にはマグネトロンの陽極電流の大きさを
設定することによって行なわれており、上記作用空間内
の磁界低下の影響で発振開始直後の出力よりも動作開始
後マグネトロンが温度上昇してからの出力は多少低下す
ることになる。インバータ電源の制御装置がマイクロ波
出力を小さく即ち陽極電圧が比較的小さくなるようにス
ィッチング素子の動作を制御すると、既述のように、陽
極電圧に比例して陰極加熱電圧も低下する。そのため、
陰極フィラメント温度が最適温度範囲の下限から逸脱し
て発振動作を不安定にする恐れが生ずる。しかし、上
記、特願平2−263905号の提案は、もっぱらマイ
クロ波出力だけに配慮してスィッチング素子の動作制御
を行ない、陽極温度に対しては配慮していない。そのた
め、マグネトロンの陽極温度が何等かの原因で過度に上
昇(しようと)したとき、マグネトロンの管体保護のた
めに、陽極電圧を低下させて陽極温度の低下を図れば、
陰極フィラメントの温度が最適温度範囲外の低温になっ
てしまい、マグネトロンの不安定動作を誘発したりして
管体保護の目的に逆行する恐れもある。また、電子レン
ジで加熱すべき負荷の量が少ないと、マイクロ波の反射
が多くなり、電子による陰極逆衝撃によって陰極フィラ
メント温度が不当に高くなる場合がある。
めて高い効率で動作するけれども、発振に際して損失が
生ずることは免れないから、動作を開始すると、漸次、
陽極の温度が上昇する。マグネトロンでは、陰極の周囲
を、管軸方向に静磁界が形成されている円筒状の作用空
間を隔てて、陽極円筒内周に形成された空洞共振器群が
取り囲み、陰極から放出された電子は陽極に向けて上記
静磁界中で加速されるためローレンツの力に作用され
て、電子雲を形成して作用空間内を周回し、その結果、
上記空洞共振器群内にマイクロ波振動が生ずる。電子レ
ンジ用マグネトロンでは、陽極円筒の上下に環状永久磁
石を配置して作用空間内に静磁界を形成させているが、
通常、永久磁石として価格面からフェライト系磁石を用
いるので、磁石の温度が陽極からの熱伝導で上昇する
と、作用空間の静磁界の強度が、かなり低下する。作用
空間の磁界強度が低下した条件下で陽極電流を所定値に
保持するには陽極電圧を低下させなければならなくな
る。なお、現在、通常の電子レンジでは、マイクロ波出
力の設定は実際にはマグネトロンの陽極電流の大きさを
設定することによって行なわれており、上記作用空間内
の磁界低下の影響で発振開始直後の出力よりも動作開始
後マグネトロンが温度上昇してからの出力は多少低下す
ることになる。インバータ電源の制御装置がマイクロ波
出力を小さく即ち陽極電圧が比較的小さくなるようにス
ィッチング素子の動作を制御すると、既述のように、陽
極電圧に比例して陰極加熱電圧も低下する。そのため、
陰極フィラメント温度が最適温度範囲の下限から逸脱し
て発振動作を不安定にする恐れが生ずる。しかし、上
記、特願平2−263905号の提案は、もっぱらマイ
クロ波出力だけに配慮してスィッチング素子の動作制御
を行ない、陽極温度に対しては配慮していない。そのた
め、マグネトロンの陽極温度が何等かの原因で過度に上
昇(しようと)したとき、マグネトロンの管体保護のた
めに、陽極電圧を低下させて陽極温度の低下を図れば、
陰極フィラメントの温度が最適温度範囲外の低温になっ
てしまい、マグネトロンの不安定動作を誘発したりして
管体保護の目的に逆行する恐れもある。また、電子レン
ジで加熱すべき負荷の量が少ないと、マイクロ波の反射
が多くなり、電子による陰極逆衝撃によって陰極フィラ
メント温度が不当に高くなる場合がある。
【0007】本発明は、上記従来のマグネトロン用イン
バータ電源の課題を解決し、マグネトロンの出力設定値
が種々変えられても、更に、陽極温度や負荷など環境条
件が色々変動したときでも、マグネトロンの陰極フィラ
メント温度は常に適温に保持され、陰極の電子放出不足
や陰極の過度の温度上昇によるマグネトロンの不具合が
生じないようにした電子レンジ用マグネトロンの電源装
置を提供することを目的とする。
バータ電源の課題を解決し、マグネトロンの出力設定値
が種々変えられても、更に、陽極温度や負荷など環境条
件が色々変動したときでも、マグネトロンの陰極フィラ
メント温度は常に適温に保持され、陰極の電子放出不足
や陰極の過度の温度上昇によるマグネトロンの不具合が
生じないようにした電子レンジ用マグネトロンの電源装
置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明においては、電子レンジ用マグネトロンのイン
バータ方式電源装置において、電源装置の変圧器の二次
側に発生した陰極加熱電圧をマグネトロンの陰極に供給
する導線を、3個のフェライトリングに挿通し、これら
のフェライトリングそれぞれに開閉器を備えた複数回の
巻線を施し、第1のフェライトリングの巻線の開閉器は
マイクロ波出力設定が所定値を超えている時は開、所定
値以下の時に閉、第2のフェライトリングの巻線の開閉
器は陽極温度が所定値を超えた時は閉、所定値以下の時
は開、第3のフェライトリングの巻線の開閉器は電子レ
ンジ内加熱負荷の重量が所定値を超えている時は閉、所
定値以下の時は開となるように制御する手段を設けるこ
とにした。
に本発明においては、電子レンジ用マグネトロンのイン
バータ方式電源装置において、電源装置の変圧器の二次
側に発生した陰極加熱電圧をマグネトロンの陰極に供給
する導線を、3個のフェライトリングに挿通し、これら
のフェライトリングそれぞれに開閉器を備えた複数回の
巻線を施し、第1のフェライトリングの巻線の開閉器は
マイクロ波出力設定が所定値を超えている時は開、所定
値以下の時に閉、第2のフェライトリングの巻線の開閉
器は陽極温度が所定値を超えた時は閉、所定値以下の時
は開、第3のフェライトリングの巻線の開閉器は電子レ
ンジ内加熱負荷の重量が所定値を超えている時は閉、所
定値以下の時は開となるように制御する手段を設けるこ
とにした。
【0009】
【作用】陰極加熱電圧をマグネトロンの陰極に供給する
導線には、通常、既述のように20〜60kHzの電流
が流れるが、フェライトリングに施した複数回の巻線の
開閉器が閉じていれば、この巻線に誘起された電流が、
陰極加熱電圧をマグネトロンの陰極に供給する導線によ
る磁界を打ち消す。すなわち、フェライトリングは殆ど
インダクタ或いはチョークとして陰極加熱回路に作用し
ない。開閉器が開いていればその巻線に電流が流れず、
陰極加熱電圧をマグネトロンの陰極に供給する導線によ
る磁界を打ち消さないから、フェライトリングはインダ
クタ或いはチョークとして作用し、陰極加熱回路に流れ
る電流を抑制する。
導線には、通常、既述のように20〜60kHzの電流
が流れるが、フェライトリングに施した複数回の巻線の
開閉器が閉じていれば、この巻線に誘起された電流が、
陰極加熱電圧をマグネトロンの陰極に供給する導線によ
る磁界を打ち消す。すなわち、フェライトリングは殆ど
インダクタ或いはチョークとして陰極加熱回路に作用し
ない。開閉器が開いていればその巻線に電流が流れず、
陰極加熱電圧をマグネトロンの陰極に供給する導線によ
る磁界を打ち消さないから、フェライトリングはインダ
クタ或いはチョークとして作用し、陰極加熱回路に流れ
る電流を抑制する。
【0010】
【実施例】図1に本発明一実施例の回路図を示す。図示
のように、マグネトロンの陰極加熱回路の導線は、それ
ぞれ、内径7mm、外径11mm、厚さ6mmのフェラ
イトリング10、11、12に挿通されている。各フェ
ライトリングにはそれぞれ外径0.2mmのポリウレタ
ン被覆の銅線を10回巻いた巻線が施され、その両端は
電子回路で構成された開閉器に接続されている。図中、
13は各フェライトリングに巻かれた巻線に備えられた
開閉器を上記の如く制御して陰極を適温に保持するため
の制御手段、14は陽極温度を測定する温度センサ、1
5は加熱室内の加熱対象(通常は食品)の重量を測定す
る重量センサ、16は種々の条件で最終的に定められた
陽極電流値を指定する出力設定器で、その他の符号は図
2の場合と同様である。
のように、マグネトロンの陰極加熱回路の導線は、それ
ぞれ、内径7mm、外径11mm、厚さ6mmのフェラ
イトリング10、11、12に挿通されている。各フェ
ライトリングにはそれぞれ外径0.2mmのポリウレタ
ン被覆の銅線を10回巻いた巻線が施され、その両端は
電子回路で構成された開閉器に接続されている。図中、
13は各フェライトリングに巻かれた巻線に備えられた
開閉器を上記の如く制御して陰極を適温に保持するため
の制御手段、14は陽極温度を測定する温度センサ、1
5は加熱室内の加熱対象(通常は食品)の重量を測定す
る重量センサ、16は種々の条件で最終的に定められた
陽極電流値を指定する出力設定器で、その他の符号は図
2の場合と同様である。
【0011】第1のフェライトリング10の巻線の開閉
器13aは主として出力設定回路16からの信号によ
り、出力設定が可変範囲の50%を超えているときは開
放された第1フェライトリングをインダクタとして作用
させ、50%以下のときは短絡されて低インピーダンス
にする。
器13aは主として出力設定回路16からの信号によ
り、出力設定が可変範囲の50%を超えているときは開
放された第1フェライトリングをインダクタとして作用
させ、50%以下のときは短絡されて低インピーダンス
にする。
【0012】陽極温度が許容限度を超えたことを温度セ
ンサ14が検出したときは、その信号を制御手段13に
送り、制御手段13からはマグネトロン管体保護のため
陽極電流指定値を低下させる信号を出力設定器16に送
る。それにより、通常、陽極電圧に比例して陰極加熱電
圧が低下するから、制御手段13は、同時に第2のフェ
ライトリング11の巻線の開閉器13bを短絡して、こ
のフェライトリングが低インピーダンスとなり、陰極温
度を低下させないようにする。温度センサにより陽極温
度が許容限度以下であることが検出されているときは、
制御手段13は、第2のフェライトリング11の巻線の
開閉器13bを開放したまま放置、また若し、それまで
開閉器13bを短絡していた場合には、それを開放す
る。
ンサ14が検出したときは、その信号を制御手段13に
送り、制御手段13からはマグネトロン管体保護のため
陽極電流指定値を低下させる信号を出力設定器16に送
る。それにより、通常、陽極電圧に比例して陰極加熱電
圧が低下するから、制御手段13は、同時に第2のフェ
ライトリング11の巻線の開閉器13bを短絡して、こ
のフェライトリングが低インピーダンスとなり、陰極温
度を低下させないようにする。温度センサにより陽極温
度が許容限度以下であることが検出されているときは、
制御手段13は、第2のフェライトリング11の巻線の
開閉器13bを開放したまま放置、また若し、それまで
開閉器13bを短絡していた場合には、それを開放す
る。
【0013】一般に加熱室内の加熱対象(通常は食品)
負荷の量が少ないとマイクロ波の反射が多くなり、マグ
ネトロンの陰極へのバックヒーティング電力が増加し、
陰極フィラメント温度が不当に高くなる恐れがある。そ
のような事態に対処するため、加熱室内の負荷の重量が
所定値を超えていることを重量センサ15が検出してい
るときは陰極温度が不当に上昇する恐れはないから、制
御手段13は、第3のフェライトリング12の巻線の開
閉器13cを短絡し、負荷の重量が所定値以下であるこ
とを検出している場合はバックヒーティングによる温度
上昇に備えて開閉器13cを開放する。
負荷の量が少ないとマイクロ波の反射が多くなり、マグ
ネトロンの陰極へのバックヒーティング電力が増加し、
陰極フィラメント温度が不当に高くなる恐れがある。そ
のような事態に対処するため、加熱室内の負荷の重量が
所定値を超えていることを重量センサ15が検出してい
るときは陰極温度が不当に上昇する恐れはないから、制
御手段13は、第3のフェライトリング12の巻線の開
閉器13cを短絡し、負荷の重量が所定値以下であるこ
とを検出している場合はバックヒーティングによる温度
上昇に備えて開閉器13cを開放する。
【0014】従来の通常のインバータ方式マグネトロン
電源を用いた電子レンジの一例では、動作直後は陰極フ
ィラメントに11Aの電流が流れるが、15分連続動作
後には陽極温度それに伴う作用空間内静磁界強度の低下
によりフィラメント電流は9.5Aに低下してしまう。
これに対して、本発明による電源装置を用いた電子レン
ジでは、15分連続動作後のフィラメント電流低下が抑
制され、10.3Aとなった。また、従来のインバータ
方式電源装置を用いた電子レンジでは、加熱すべき負荷
が少ない場合、陰極フィラメントの温度が100℃も上
昇した例があるが、本発明電源装置を用いた電子レンジ
では陰極フィラメント温度の上昇を最適温度範囲内に抑
制することができた。
電源を用いた電子レンジの一例では、動作直後は陰極フ
ィラメントに11Aの電流が流れるが、15分連続動作
後には陽極温度それに伴う作用空間内静磁界強度の低下
によりフィラメント電流は9.5Aに低下してしまう。
これに対して、本発明による電源装置を用いた電子レン
ジでは、15分連続動作後のフィラメント電流低下が抑
制され、10.3Aとなった。また、従来のインバータ
方式電源装置を用いた電子レンジでは、加熱すべき負荷
が少ない場合、陰極フィラメントの温度が100℃も上
昇した例があるが、本発明電源装置を用いた電子レンジ
では陰極フィラメント温度の上昇を最適温度範囲内に抑
制することができた。
【0015】上記のように本発明電源装置を用いた電子
レンジでは、どのような使用状態でも陰極温度を最適温
度範囲内に保持できるため、従来のただマイクロ波出力
の設定(実際には陽極電流値の設定)のみに対応した陽
極電圧制御を行なう方式のマグネトロン用インバータ方
式電源を用いた電子レンジの場合に比較して、マグネト
ロンの寿命を約2倍に延ばすことが出来た。
レンジでは、どのような使用状態でも陰極温度を最適温
度範囲内に保持できるため、従来のただマイクロ波出力
の設定(実際には陽極電流値の設定)のみに対応した陽
極電圧制御を行なう方式のマグネトロン用インバータ方
式電源を用いた電子レンジの場合に比較して、マグネト
ロンの寿命を約2倍に延ばすことが出来た。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、電
子レンジの種々異なる使用条件に対して、マグネトロン
の陰極を常に最適温度範囲内に保持することが可能とな
り、電子放出不足に起因するマグネトロンの異常発振に
伴う短寿命や、軽負荷とくに空炊きなどで電子が陰極を
逆衝撃して陰極フィラメントを過熱させることなども防
止され、マグネトロン本来の寿命を全うさせることが出
来るようになった。
子レンジの種々異なる使用条件に対して、マグネトロン
の陰極を常に最適温度範囲内に保持することが可能とな
り、電子放出不足に起因するマグネトロンの異常発振に
伴う短寿命や、軽負荷とくに空炊きなどで電子が陰極を
逆衝撃して陰極フィラメントを過熱させることなども防
止され、マグネトロン本来の寿命を全うさせることが出
来るようになった。
【図1】本発明一実施例の回路を示す図である。
【図2】従来のマグネトロン用インバータ方式電源装置
の一例の概略回路図である。
の一例の概略回路図である。
1…整流回路、 2…変圧器、 3…スィッチング素
子、 4…共振用コンデンサ、 5…高圧コンデンサ、
6a、6b…高圧ダイオード、 7…陽極用高圧巻
線、 8…陰極加熱用巻線、 9…マグネトロン、 1
0、11、12…フェライトリング、 13…本発明に
係る制御手段、 13a、13b、13c…フェライト
リング巻線の開閉器、 14…陽極温度センサ、 15
…重量センサ、 16…出力設定器。
子、 4…共振用コンデンサ、 5…高圧コンデンサ、
6a、6b…高圧ダイオード、 7…陽極用高圧巻
線、 8…陰極加熱用巻線、 9…マグネトロン、 1
0、11、12…フェライトリング、 13…本発明に
係る制御手段、 13a、13b、13c…フェライト
リング巻線の開閉器、 14…陽極温度センサ、 15
…重量センサ、 16…出力設定器。
Claims (1)
- 【請求項1】商用電源を整流して得た直流を、高速で開
閉を繰返すスィッチング回路で、商用電源よりも遥かに
周波数の高い交流に変換し、この交流を変圧器の一次側
に入力して二次側にマグネトロン駆動用の陽極電圧と陰
極加熱電圧とを得るようにした電子レンジ用マグネトロ
ンの電源装置において、上記変圧器の二次側に発生した
陰極加熱電圧をマグネトロンの陰極に供給する導線を、
3個のフェライトリングに挿通し、これらのフェライト
リングそれぞれに開閉器を備えた複数回の巻線を施し、
第1のフェライトリングの巻線の開閉器はマイクロ波出
力設定値が所定値を超えている時は開、所定値以下の時
は閉、第2のフェライトリングの巻線の開閉器は陽極温
度が所定値を超えた時は閉、所定値以下の時は開、第3
のフェライトリングの巻線の開閉器は電子レンジ内加熱
対象物の重量が所定値を超えている時は閉、所定値以下
の時は開となるように制御する手段を設けたことを特徴
とする電子レンジ用マグネトロンの電源装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3223989A JPH0562774A (ja) | 1991-09-04 | 1991-09-04 | 電子レンジ用マグネトロンの電源装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3223989A JPH0562774A (ja) | 1991-09-04 | 1991-09-04 | 電子レンジ用マグネトロンの電源装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0562774A true JPH0562774A (ja) | 1993-03-12 |
Family
ID=16806843
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3223989A Pending JPH0562774A (ja) | 1991-09-04 | 1991-09-04 | 電子レンジ用マグネトロンの電源装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0562774A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011222279A (ja) * | 2010-04-08 | 2011-11-04 | Toyo Eng Works Ltd | マイクロ波加熱装置及びマイクロ波加熱方法 |
-
1991
- 1991-09-04 JP JP3223989A patent/JPH0562774A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011222279A (ja) * | 2010-04-08 | 2011-11-04 | Toyo Eng Works Ltd | マイクロ波加熱装置及びマイクロ波加熱方法 |
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