JPH0565467B1 - - Google Patents
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- JPH0565467B1 JPH0565467B1 JP60198659A JP19865985A JPH0565467B1 JP H0565467 B1 JPH0565467 B1 JP H0565467B1 JP 60198659 A JP60198659 A JP 60198659A JP 19865985 A JP19865985 A JP 19865985A JP H0565467 B1 JPH0565467 B1 JP H0565467B1
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Description
(産業上の利用分野)
本発明は窒化ほう素と他のセラミクスとの複合
焼結体の製造方法に関する。 (従来の技術) 窒化ほう素は、耐熱性、電気絶縁性、潤滑性、
耐化学薬品性、熱伝導性等のすぐれた諸特性を有
するため、それぞれの特性を利用した各分野に於
いて粉末状で、又はルツボ等の成形体の形で利用
されている。 このような窒化ほう素を様々なセラミクスに混
合することにより、該セラミクスの特性を向上さ
せようとする試みが行なわれている。例えば窒化
けい素に窒化ほう素を混合することにより、窒化
けい素焼結体の摩擦、摩耗特性を改良しようとす
る試みなどがある。このように窒化ほう素と種々
のセラミクス粉末との混合粉末は複合焼結体の原
料など色々な面で利用されはじめている。上記の
ような窒化ほう素と種々のセラミクス粉末との混
合粉末は、従来窒化ほう素粉末と種々のセラミク
ス粉末をそれぞれ個別に合成し、得られた窒化ほ
う素粉末と種々のセラミクス粉末を公知の手段に
より混合する製造方法が一般的にとられている。 (発明が解決しようとする問題点) しかし、窒化ほう素粉末は一般に六方晶の晶癖
が発達した結晶粒子であり、その結晶形を反映し
て板状粒子となつているため形状異方性が非常に
大きい。また、上記の窒化ほう素粉末は一般的に
一次粒子が凝集して大きい凝集粒を作りやすい性
質をもつている。 このため、窒化ほう素粉末と種々のセラミクス
粉末を混合することにより、両者が均一に分散し
た混合粉末を得ることは困難であつた。 窒化ほう素粉末と種々のセラミクス粉末の両者
が均一に分散していない場合、それぞれのケース
によつて該混合粉末の焼結性が悪いあるいは又、
該混合粉末を焼結して得られる複合焼結体の物性
がそれ程向上しないなどの様々な不都合が生ず
る。 (問題点を解決するための手段) 本発明者等は上記事情に鑑み、窒化ほう素と他
のセラミクスからなる均一な組織の複合焼結体を
得るべく鋭意研究を進めた結果、窒化ほう素粉末
として非晶質窒化ほう素粉末を用いて焼結するこ
とにより、均一な組織を持ち、優れた性質の複合
焼結体が得られることを見出し、本発明を完成す
るに至つた。 即ち、本発明は、非晶質窒化ほう素粉末3〜50
重量部と他のセラミクス粉末97〜50重量部との混
合物を常圧乃至500Kg/cm2の圧力下に加熱焼結す
ることにより、焼結時に六方晶窒化ほう素を形成
することを特徴とする複合焼結体の製造方法であ
る。 以下、本発明について更に詳しく説明する。 本発明で使用される原料の一種は、非晶質窒化
ほう素であり、公知の化合物が何ら制限なく採用
される。尚、本明細書の非晶質窒化ほう素は、六
方晶窒化ほう素の(002)に相当するCu−Kα線
を用いた回折線の半価幅が2θで1.0°以上である窒
化ほう素を意味する。 上記半価幅が大きい程、本発明では好ましく、
通常は、半価幅が2θで2.0°以上である非晶質窒化
ほう素が好適に使用される。非晶質窒化ほう素
は、一般に乱層構造炭素に近い構造を有してお
り、ターボストラテイツクBN(turbostratic
BN)と呼ばれている。 また、非晶質窒化ほう素として、平均粒子径が
5μm以下、好ましくは2μm以下且つ純度が95重
量%以上、好ましくは98重量%以上であるものを
使用することが、得られる複合焼結体の組織が均
一で該複合焼結体の熱伝導率の向上と曲げ強度の
向上が計れるために本発明では好ましい。 本発明で使用するセラミクス粉末は特に制限さ
れず公知のいかなるものでも使用できる。 本発明で好適に使用されるセラミクス粉末は、
下記一般式 MnXo (但し、Xは酸素,ほう素,窒素,けい素及び
炭素からなる群から選ばれた1種であり、Mはア
ルミニウム,ほう素、けい素、ベリリウム,希土
類元素及び耐火性遷移金属からなる群から選ばれ
た1種でX以外のものであり、mはXの原子価を
示し、nはMの原子価を示す。但しMmXnには
BNが含まれない。 で示されるものである。 なお本明細書において用いられる「耐火性遷移
金属」という用語は、周期律表の第4族,第5族
および第6族の遷移金属、即ちチタン,ジルコニ
ウム,ハフニウム,トリウム,バナジウム,ニオ
ブ,タンタル,プロトアクチニウム,クロム,モ
リブデン,タングステンおよびウラニウムを意味
する。本発明に於いて好適なセラミクス粉末とし
ては、例えば窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭
化ケイ素、ほう化チタン、ほう化アルミニウム、
ほう化ジルコニウム、窒化チタン、炭化ほう素、
ジルコニア、ベリリア、アルミナ等が好適に使用
できる。これらセラミクス粉末は粒径が細かく高
純度であることが望ましい。一般的には該セラミ
クス粉末の平均粒子径が5μm以下で、不純物
(陰イオン及び陽イオン不純物を含む)が5重量
%以下であることが好ましい。このようなセラミ
クス粉末を用いた場合は該セラミクス粉末と窒化
ほう素粉末からなる混合粉末の焼結性が良い、あ
るいは又該混合粉末より得られる複合焼結体の特
性がすぐれているなど、本発明による効果を明確
に発現することができる。特に、該セラミクス粉
末として窒化アルミニウム粉末を用いたときは、
窒化ほう素混合粉末を原料として得られる複合焼
結体の熱伝導率が優れているために、伝熱又は放
熱材料として好ましい。 本発明の特徴は、小量の窒化ほう素を配合する
ことにより、後述するとおり、セラミクスの機械
的又は物理的性質を著じるしく害することなく、
加工性を改善し得る点にある。かかる特性を得る
ためにセラミクスに非晶質窒化ほう素を小量配合
し、十分均一に混合したうえで、加熱焼結を行
い、同時に六方晶窒化ほう素を形成させるもので
ある。 好適に用いられる窒化アルミニウム粉末として
は次のようなものが挙げられる。 平均粒子径(遠心式粒度分布測定装置、例えば
堀場製作所製のCAPA500などで測定した凝集粒
子の平均粒径を言う)が5μm以下であり、好適
には3μm以下、最も好適には2μm以下の粉末が
好ましい。特に3μm以下の粒子を70容量%以上
含む粉末が好適である。また、高熱伝導性の複合
焼結体を得る場合はAlNの含有量(AlN粉末の
窒素の含有量から計算される)は90重量%以上の
窒化アルミニウム粉末が好適に採用され、更には
94重量%以上、また、さらに好適には97重量%以
上の粉末が採用される。 本発明に於いて好適に使用される窒化アルミニ
ウム粉末としては、平均粒子径が2μm以下の粉
末で、3μm以下の粒子を70容量%以上含み、酸
素含有量が3.0重量%以下、且つ窒化アルミニウ
ム組成をAlNとするとき含有する陽イオン不純
物が0.5重量%以下である窒化アルミニウム粉末
である。このような窒化アルミニウム粉末を用い
た場合は、得られる複合焼結体の熱伝導率の向上
と共に高温での機械的強度の低下を抑制すること
ができるために本発明で好適に使用される。就
中、平均粒子径が2μm以下の粉末で、3μm以下
の粒子を70容量%以上含み、酸素含有量が1.5重
量%以下、且つ窒化アルミニウム組成をAlNと
するとき含有する陽イオン不純物が0.3重量%以
下である窒化アルミニウム粉末を用いた場合に
は、得られる複合焼結体の熱伝導率の向上と高温
での機械的強度の低下の抑制効果とが著しいた
め、本発明では特に好適に使用される。 本発明における窒化ほう素粉末とセラミクス粉
末とから複合焼結体を製造する方法は、前記従来
法、即ち、窒化ほう素粉末とセラミクス粉末とを
それぞれ個別に合成し、得られた窒化ほう素粉末
とセラミクス粉末とを公知の手段により混合し、
該混合粉末を焼結することにより製造する方法が
応用できる。 前記非晶質窒化ほう素粉末とセラミクス粉末の
混合割合は、セラミクスの特性をできるだけ損な
わないこと及び得られる複合焼結体の普通工具に
よる高速切削加工性及び機械的強度を勘案して、
セラミクス97〜50重量部、窒化ほう素粉末3〜50
重量部が用いられる。更に窒化ほう素は、好まし
くは、5〜40重量部(セラミクス95〜60重量部)、
特に10〜30重量部(セラミクス90〜70重量部)の
範囲が好ましい。 本発明に於ける前記非晶質窒化ほう素粉末とセ
ラミクス粉末との混合方法は特に限定されず、乾
式混合、液体分散媒体が関与する湿式混合等の公
知の方法を採用すればよい。一般には液体分散媒
体を使用する湿式混合法が好適に使用されるが、
非晶質窒化ほう素粉末と水とたやすく反応して分
解しやすいため、水を除く液体分散媒体を使用
し、且つ混合を乾燥空気又は窒素ガス雰囲気等の
水蒸気を含まない乾燥した雰囲気下で行なうこと
が望ましい。前記液体分散媒体は、水以外のもの
であれば特に限定されず、アルコール類,炭化水
素類またはこれらの混合物が好適に使用される。
特に工業的に最も好適に採用されるのはメタノー
ル,エタノール,ブタノールなどの炭素数4以下
の低級アルコール類である。これら液体分散媒体
を使用の前に適当な乾燥剤を用いて蒸留するなど
の公知の方法で、脱水乾燥しておくことが好まし
い。 また混合の条件及び装置は特に限定されず、不
可避的に混入する不純物成分を抑制できるもので
あれば良い。このようにして得られた混合粉末は
そのまま或いは必要により乾燥を行なう。 前記のようにして得られる窒化ほう素粉末とセ
ラミクス粉末の混合粉末を、加熱焼結することに
より、非晶質窒化ほう素を六方晶に転換せしめる
と同時に複合焼結体を得る。尚焼結に際しては、
焼結助剤を用いることが好ましい。焼結助剤は、
特に限定されず公知のものを使用できるが、一般
に窒化ほう素および使用したセラミクス粉末の焼
結に好適な公知の焼結助剤の中から選べば良い。
例えば、前記セラミクス粉末が窒化アルミニウム
粉末の場合には、周期律表第a族又は第a族
金属の化合物が焼結助剤として適当である。より
具体的に挙げればベリリウム,カルシウム,スト
ロンチウム,バリウム,イツトリウム,ランタ
ン,セリウム,ネオジム等の硝酸塩,炭酸塩,ハ
ロゲン化物,アルミン酸塩,酸化物等が好適に使
用される。 また、セラミクス粉末が窒化ケイ素の場合に
は、マグネシア,アルミナ,イツトリア,ジルコ
ニア等の周期律表第a族又は第a族の金属の
化合物が、さらに、セラミクス粉末が炭化ケイ素
の場合には、アルミニウム又はアルミニウム化合
物、ほう素又はほう素化合物、カーボン又は有機
化合物等が焼結助剤として好適に用いられる。 また、前記の焼結助剤の使用量は、複合焼結体
の組成や該複合焼結体に要求される性状等によつ
て異なるもので、予めそれぞれの場合に応じて好
適な使用量を決定すれば良い。一般には、焼結助
剤はセラミクス粉末に対して0.01〜10重量%、好
ましくは0.05〜5重量%の範囲で使用することが
好適である。また、窒化ほう素の焼結に好適に用
いられる酸化ほう素、酸化カルシウム等の焼結助
剤も窒化ほう素に対して上記と同様の範囲で用い
ることが好ましい。 焼結助剤の混合粉末中への分散は、前記の窒化
ほう素粉末とセラミクス粉末の混合時に焼結助剤
を添加することによつて行なうことができる。 焼結助剤の混合粉末への分散方法としては、前
記の方法のほかに窒化ほう素粉末又はセラミクス
粉末を合成する前にその原料に焼結助剤を混合し
ておき、その後窒化ほう素又はセラミクス粉末を
合成することによつて混合粉末に分散させるとい
う手段も採用し得る。 焼結は真空又は非酸化性雰囲気下に加圧下ある
いは常圧のいずれでも行なうことができる。非酸
化性雰囲気としては、例えば窒化ガス、アルゴン
ガス、水素ガスあるいはこれらの混合ガス雰囲気
などが使われる。加圧する場合の圧力は20〜500
Kg/cm2の圧力を選べば好適である。しかしながら
お、500Kg/cm2を越えて更に高圧とするときは、
非晶質窒化ほう素が立方晶窒化ほう素に変換し、
本発明で目的とする加工性の改善がなされない。
また、常圧焼結の場合には混合粉末に必要により
パラフインやポリビニルブチラール等の公知のバ
インダーを添加して所望の形状にラバープレス等
の方法で成形した後、焼結するのが一般的であ
る。 焼結温度は、複合焼結体の組成などにより異な
るので、予めそれぞれの場合に応じて最適な焼結
温度を決定すれば良いが、一般にはセラミクス粉
末が酸化物セラミクスの場合1400〜2000℃、非酸
化物系セラミクスの場合は1500〜2300℃の温度が
採用される。 (効果) 本発明の製造方法によると、従来の六方晶窒化
ほう素を用いる方法では達成できない、窒化ほう
素の種々のセラミクス粉末が均一に分散した混合
粉末を得ることができ、さらに非常に均一な組織
を有する窒化ほう素系の複合焼結体を得ることが
できる。このため該複合焼結体は、従来公知の方
法、即ち、六方晶窒化ほう素粉末と種々のセラミ
クス粉末の混合物を焼結することによつて得られ
る複合焼結体にくらべて様々な面に於いてすぐれ
た性質、例えば、一般に高い曲げ強度を有する。
また該複合焼結体は窒化ほう素が5〜40重量%、
セラミクス粉末が95〜60重量%の範囲、より好ま
しくは窒化ほう素が10〜30重量%、セラミクス粉
末が90〜70重量%の範囲という組成に於いて普通
工具により切削加工ができるいわゆるマシーナブ
ルセラミクスとしての性状をも発揮する。 本発明により窒化ほう素粉末と種々のセラミク
ス粉末が均一に分散した混合粉末を容易に得るこ
とができ、しかも該粉末を使用することにより窒
化ほう素セラミクスの特性を大幅に向上させるこ
とができるので、本発明の工業的価値は極めて大
きい。 以下、実施例によつて本発明を具体的に例示す
るが本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。 実施例 1 −60℃に冷却された円筒状の反応容器に液体ア
ンモニア150mlとn−ヘキサンとトルエンの1:
2(重量比)混合液100mlを仕込み、下層の有機溶
媒層に三塩化ほう素25gのm−ヘキサン溶液80ml
を少しずつ供給し液相反応を行なわせた。得られ
た反応生成物を濾過、洗浄、乾燥後、電気炉内で
窒素ガスを流しながら1000℃で3時間加熱した。
なお、上記反応操作及び反応生成物の取扱いは全
て窒素雰囲気下で行なつた。生成物は白色粉末で
化学分析の結果、該粉末は窒化ほい素で、三塩化
ほう素に対する窒化ほう素の収率は97%であつ
た.また、X線回折による分析の結果、六方晶窒
化ほう素の(002)に相当する回折線の半価幅は
4.1°で該粉末は非晶質窒化ほう素であつた。なお
X線回折はCu−Kα線を使用し、電圧40kV、電
流100mAで測定を行なつた。さらに走査型電子
顕微鏡による観察では平均粒子径が0.2μm程度の
球状粒子であつた。該非晶質窒化ほう素の純度は
98重量%であつた。 上記非晶質窒化ほう素粉末20重量部と純度97.8
重量%、平均粒径が1.31μmで3μm以下の粒子の
含有割合が90容量%を占めかつ表1に示す組成の
窒化アルミニウム粉末80重量部とをナイロン製ポ
ツトとナイロンコーテイングしたボールを用い窒
素ガスを封入し、エタノールを液体分散媒体とし
湿式混合で均一にボールミル混合した。該混合粉
末を走査型電子顕微鏡により観察したところ、
ALNとBNが相互に均一に分散した混合粉末で
あつた。 このようにして得られた混合粉末12gを直径40
mmの窒化ほう素でコーテイングした黒鉛ダイスに
入れ高周波誘導加熱炉を用い、1気圧の窒素ガス
中200Kg/cm2の圧力下、2000℃の温度で3時間加
圧焼結した。得られた焼結体は白色であつた。こ
の焼結体はX線回折による分析の結果窒化アルミ
ニウムと六方晶窒化ほう素の2相から成つている
ことが判つた。アルキメデス法で測定した密度は
2.97g/cm3であつた。 上記焼結体から薬3mm角、長さ約40mmの試験片
を切り出し、1500番のサンドペーパーで磨いた
後、曲げ強度を測定した。測定条件はクロスヘツ
ドスピード0.5mm/min,スパン20mmの3点曲げ
とした。測定値より計算された曲げ強度は48Kg/
mm2であつた。 また上記焼結体の加工性を調べたところ超硬ド
リルによる穿孔、超硬バイトによる切削のいずれ
も容易に行なえ、快削性であることがわかつた。 更に上記と同条件で製造した窒化アルミニウム
粉末と窒化ほう素粉末の混合粉末を同条件で加圧
焼結した直径10mm、厚さ2.5mmの焼結体の室温に
おける熱伝導率を理学電機製レーザー・フラツシ
ユ法熱定数測定装置PS−7を用いて測定した。
その結果熱伝導率は74W/m・Kであることがわ
かつた。
焼結体の製造方法に関する。 (従来の技術) 窒化ほう素は、耐熱性、電気絶縁性、潤滑性、
耐化学薬品性、熱伝導性等のすぐれた諸特性を有
するため、それぞれの特性を利用した各分野に於
いて粉末状で、又はルツボ等の成形体の形で利用
されている。 このような窒化ほう素を様々なセラミクスに混
合することにより、該セラミクスの特性を向上さ
せようとする試みが行なわれている。例えば窒化
けい素に窒化ほう素を混合することにより、窒化
けい素焼結体の摩擦、摩耗特性を改良しようとす
る試みなどがある。このように窒化ほう素と種々
のセラミクス粉末との混合粉末は複合焼結体の原
料など色々な面で利用されはじめている。上記の
ような窒化ほう素と種々のセラミクス粉末との混
合粉末は、従来窒化ほう素粉末と種々のセラミク
ス粉末をそれぞれ個別に合成し、得られた窒化ほ
う素粉末と種々のセラミクス粉末を公知の手段に
より混合する製造方法が一般的にとられている。 (発明が解決しようとする問題点) しかし、窒化ほう素粉末は一般に六方晶の晶癖
が発達した結晶粒子であり、その結晶形を反映し
て板状粒子となつているため形状異方性が非常に
大きい。また、上記の窒化ほう素粉末は一般的に
一次粒子が凝集して大きい凝集粒を作りやすい性
質をもつている。 このため、窒化ほう素粉末と種々のセラミクス
粉末を混合することにより、両者が均一に分散し
た混合粉末を得ることは困難であつた。 窒化ほう素粉末と種々のセラミクス粉末の両者
が均一に分散していない場合、それぞれのケース
によつて該混合粉末の焼結性が悪いあるいは又、
該混合粉末を焼結して得られる複合焼結体の物性
がそれ程向上しないなどの様々な不都合が生ず
る。 (問題点を解決するための手段) 本発明者等は上記事情に鑑み、窒化ほう素と他
のセラミクスからなる均一な組織の複合焼結体を
得るべく鋭意研究を進めた結果、窒化ほう素粉末
として非晶質窒化ほう素粉末を用いて焼結するこ
とにより、均一な組織を持ち、優れた性質の複合
焼結体が得られることを見出し、本発明を完成す
るに至つた。 即ち、本発明は、非晶質窒化ほう素粉末3〜50
重量部と他のセラミクス粉末97〜50重量部との混
合物を常圧乃至500Kg/cm2の圧力下に加熱焼結す
ることにより、焼結時に六方晶窒化ほう素を形成
することを特徴とする複合焼結体の製造方法であ
る。 以下、本発明について更に詳しく説明する。 本発明で使用される原料の一種は、非晶質窒化
ほう素であり、公知の化合物が何ら制限なく採用
される。尚、本明細書の非晶質窒化ほう素は、六
方晶窒化ほう素の(002)に相当するCu−Kα線
を用いた回折線の半価幅が2θで1.0°以上である窒
化ほう素を意味する。 上記半価幅が大きい程、本発明では好ましく、
通常は、半価幅が2θで2.0°以上である非晶質窒化
ほう素が好適に使用される。非晶質窒化ほう素
は、一般に乱層構造炭素に近い構造を有してお
り、ターボストラテイツクBN(turbostratic
BN)と呼ばれている。 また、非晶質窒化ほう素として、平均粒子径が
5μm以下、好ましくは2μm以下且つ純度が95重
量%以上、好ましくは98重量%以上であるものを
使用することが、得られる複合焼結体の組織が均
一で該複合焼結体の熱伝導率の向上と曲げ強度の
向上が計れるために本発明では好ましい。 本発明で使用するセラミクス粉末は特に制限さ
れず公知のいかなるものでも使用できる。 本発明で好適に使用されるセラミクス粉末は、
下記一般式 MnXo (但し、Xは酸素,ほう素,窒素,けい素及び
炭素からなる群から選ばれた1種であり、Mはア
ルミニウム,ほう素、けい素、ベリリウム,希土
類元素及び耐火性遷移金属からなる群から選ばれ
た1種でX以外のものであり、mはXの原子価を
示し、nはMの原子価を示す。但しMmXnには
BNが含まれない。 で示されるものである。 なお本明細書において用いられる「耐火性遷移
金属」という用語は、周期律表の第4族,第5族
および第6族の遷移金属、即ちチタン,ジルコニ
ウム,ハフニウム,トリウム,バナジウム,ニオ
ブ,タンタル,プロトアクチニウム,クロム,モ
リブデン,タングステンおよびウラニウムを意味
する。本発明に於いて好適なセラミクス粉末とし
ては、例えば窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭
化ケイ素、ほう化チタン、ほう化アルミニウム、
ほう化ジルコニウム、窒化チタン、炭化ほう素、
ジルコニア、ベリリア、アルミナ等が好適に使用
できる。これらセラミクス粉末は粒径が細かく高
純度であることが望ましい。一般的には該セラミ
クス粉末の平均粒子径が5μm以下で、不純物
(陰イオン及び陽イオン不純物を含む)が5重量
%以下であることが好ましい。このようなセラミ
クス粉末を用いた場合は該セラミクス粉末と窒化
ほう素粉末からなる混合粉末の焼結性が良い、あ
るいは又該混合粉末より得られる複合焼結体の特
性がすぐれているなど、本発明による効果を明確
に発現することができる。特に、該セラミクス粉
末として窒化アルミニウム粉末を用いたときは、
窒化ほう素混合粉末を原料として得られる複合焼
結体の熱伝導率が優れているために、伝熱又は放
熱材料として好ましい。 本発明の特徴は、小量の窒化ほう素を配合する
ことにより、後述するとおり、セラミクスの機械
的又は物理的性質を著じるしく害することなく、
加工性を改善し得る点にある。かかる特性を得る
ためにセラミクスに非晶質窒化ほう素を小量配合
し、十分均一に混合したうえで、加熱焼結を行
い、同時に六方晶窒化ほう素を形成させるもので
ある。 好適に用いられる窒化アルミニウム粉末として
は次のようなものが挙げられる。 平均粒子径(遠心式粒度分布測定装置、例えば
堀場製作所製のCAPA500などで測定した凝集粒
子の平均粒径を言う)が5μm以下であり、好適
には3μm以下、最も好適には2μm以下の粉末が
好ましい。特に3μm以下の粒子を70容量%以上
含む粉末が好適である。また、高熱伝導性の複合
焼結体を得る場合はAlNの含有量(AlN粉末の
窒素の含有量から計算される)は90重量%以上の
窒化アルミニウム粉末が好適に採用され、更には
94重量%以上、また、さらに好適には97重量%以
上の粉末が採用される。 本発明に於いて好適に使用される窒化アルミニ
ウム粉末としては、平均粒子径が2μm以下の粉
末で、3μm以下の粒子を70容量%以上含み、酸
素含有量が3.0重量%以下、且つ窒化アルミニウ
ム組成をAlNとするとき含有する陽イオン不純
物が0.5重量%以下である窒化アルミニウム粉末
である。このような窒化アルミニウム粉末を用い
た場合は、得られる複合焼結体の熱伝導率の向上
と共に高温での機械的強度の低下を抑制すること
ができるために本発明で好適に使用される。就
中、平均粒子径が2μm以下の粉末で、3μm以下
の粒子を70容量%以上含み、酸素含有量が1.5重
量%以下、且つ窒化アルミニウム組成をAlNと
するとき含有する陽イオン不純物が0.3重量%以
下である窒化アルミニウム粉末を用いた場合に
は、得られる複合焼結体の熱伝導率の向上と高温
での機械的強度の低下の抑制効果とが著しいた
め、本発明では特に好適に使用される。 本発明における窒化ほう素粉末とセラミクス粉
末とから複合焼結体を製造する方法は、前記従来
法、即ち、窒化ほう素粉末とセラミクス粉末とを
それぞれ個別に合成し、得られた窒化ほう素粉末
とセラミクス粉末とを公知の手段により混合し、
該混合粉末を焼結することにより製造する方法が
応用できる。 前記非晶質窒化ほう素粉末とセラミクス粉末の
混合割合は、セラミクスの特性をできるだけ損な
わないこと及び得られる複合焼結体の普通工具に
よる高速切削加工性及び機械的強度を勘案して、
セラミクス97〜50重量部、窒化ほう素粉末3〜50
重量部が用いられる。更に窒化ほう素は、好まし
くは、5〜40重量部(セラミクス95〜60重量部)、
特に10〜30重量部(セラミクス90〜70重量部)の
範囲が好ましい。 本発明に於ける前記非晶質窒化ほう素粉末とセ
ラミクス粉末との混合方法は特に限定されず、乾
式混合、液体分散媒体が関与する湿式混合等の公
知の方法を採用すればよい。一般には液体分散媒
体を使用する湿式混合法が好適に使用されるが、
非晶質窒化ほう素粉末と水とたやすく反応して分
解しやすいため、水を除く液体分散媒体を使用
し、且つ混合を乾燥空気又は窒素ガス雰囲気等の
水蒸気を含まない乾燥した雰囲気下で行なうこと
が望ましい。前記液体分散媒体は、水以外のもの
であれば特に限定されず、アルコール類,炭化水
素類またはこれらの混合物が好適に使用される。
特に工業的に最も好適に採用されるのはメタノー
ル,エタノール,ブタノールなどの炭素数4以下
の低級アルコール類である。これら液体分散媒体
を使用の前に適当な乾燥剤を用いて蒸留するなど
の公知の方法で、脱水乾燥しておくことが好まし
い。 また混合の条件及び装置は特に限定されず、不
可避的に混入する不純物成分を抑制できるもので
あれば良い。このようにして得られた混合粉末は
そのまま或いは必要により乾燥を行なう。 前記のようにして得られる窒化ほう素粉末とセ
ラミクス粉末の混合粉末を、加熱焼結することに
より、非晶質窒化ほう素を六方晶に転換せしめる
と同時に複合焼結体を得る。尚焼結に際しては、
焼結助剤を用いることが好ましい。焼結助剤は、
特に限定されず公知のものを使用できるが、一般
に窒化ほう素および使用したセラミクス粉末の焼
結に好適な公知の焼結助剤の中から選べば良い。
例えば、前記セラミクス粉末が窒化アルミニウム
粉末の場合には、周期律表第a族又は第a族
金属の化合物が焼結助剤として適当である。より
具体的に挙げればベリリウム,カルシウム,スト
ロンチウム,バリウム,イツトリウム,ランタ
ン,セリウム,ネオジム等の硝酸塩,炭酸塩,ハ
ロゲン化物,アルミン酸塩,酸化物等が好適に使
用される。 また、セラミクス粉末が窒化ケイ素の場合に
は、マグネシア,アルミナ,イツトリア,ジルコ
ニア等の周期律表第a族又は第a族の金属の
化合物が、さらに、セラミクス粉末が炭化ケイ素
の場合には、アルミニウム又はアルミニウム化合
物、ほう素又はほう素化合物、カーボン又は有機
化合物等が焼結助剤として好適に用いられる。 また、前記の焼結助剤の使用量は、複合焼結体
の組成や該複合焼結体に要求される性状等によつ
て異なるもので、予めそれぞれの場合に応じて好
適な使用量を決定すれば良い。一般には、焼結助
剤はセラミクス粉末に対して0.01〜10重量%、好
ましくは0.05〜5重量%の範囲で使用することが
好適である。また、窒化ほう素の焼結に好適に用
いられる酸化ほう素、酸化カルシウム等の焼結助
剤も窒化ほう素に対して上記と同様の範囲で用い
ることが好ましい。 焼結助剤の混合粉末中への分散は、前記の窒化
ほう素粉末とセラミクス粉末の混合時に焼結助剤
を添加することによつて行なうことができる。 焼結助剤の混合粉末への分散方法としては、前
記の方法のほかに窒化ほう素粉末又はセラミクス
粉末を合成する前にその原料に焼結助剤を混合し
ておき、その後窒化ほう素又はセラミクス粉末を
合成することによつて混合粉末に分散させるとい
う手段も採用し得る。 焼結は真空又は非酸化性雰囲気下に加圧下ある
いは常圧のいずれでも行なうことができる。非酸
化性雰囲気としては、例えば窒化ガス、アルゴン
ガス、水素ガスあるいはこれらの混合ガス雰囲気
などが使われる。加圧する場合の圧力は20〜500
Kg/cm2の圧力を選べば好適である。しかしながら
お、500Kg/cm2を越えて更に高圧とするときは、
非晶質窒化ほう素が立方晶窒化ほう素に変換し、
本発明で目的とする加工性の改善がなされない。
また、常圧焼結の場合には混合粉末に必要により
パラフインやポリビニルブチラール等の公知のバ
インダーを添加して所望の形状にラバープレス等
の方法で成形した後、焼結するのが一般的であ
る。 焼結温度は、複合焼結体の組成などにより異な
るので、予めそれぞれの場合に応じて最適な焼結
温度を決定すれば良いが、一般にはセラミクス粉
末が酸化物セラミクスの場合1400〜2000℃、非酸
化物系セラミクスの場合は1500〜2300℃の温度が
採用される。 (効果) 本発明の製造方法によると、従来の六方晶窒化
ほう素を用いる方法では達成できない、窒化ほう
素の種々のセラミクス粉末が均一に分散した混合
粉末を得ることができ、さらに非常に均一な組織
を有する窒化ほう素系の複合焼結体を得ることが
できる。このため該複合焼結体は、従来公知の方
法、即ち、六方晶窒化ほう素粉末と種々のセラミ
クス粉末の混合物を焼結することによつて得られ
る複合焼結体にくらべて様々な面に於いてすぐれ
た性質、例えば、一般に高い曲げ強度を有する。
また該複合焼結体は窒化ほう素が5〜40重量%、
セラミクス粉末が95〜60重量%の範囲、より好ま
しくは窒化ほう素が10〜30重量%、セラミクス粉
末が90〜70重量%の範囲という組成に於いて普通
工具により切削加工ができるいわゆるマシーナブ
ルセラミクスとしての性状をも発揮する。 本発明により窒化ほう素粉末と種々のセラミク
ス粉末が均一に分散した混合粉末を容易に得るこ
とができ、しかも該粉末を使用することにより窒
化ほう素セラミクスの特性を大幅に向上させるこ
とができるので、本発明の工業的価値は極めて大
きい。 以下、実施例によつて本発明を具体的に例示す
るが本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。 実施例 1 −60℃に冷却された円筒状の反応容器に液体ア
ンモニア150mlとn−ヘキサンとトルエンの1:
2(重量比)混合液100mlを仕込み、下層の有機溶
媒層に三塩化ほう素25gのm−ヘキサン溶液80ml
を少しずつ供給し液相反応を行なわせた。得られ
た反応生成物を濾過、洗浄、乾燥後、電気炉内で
窒素ガスを流しながら1000℃で3時間加熱した。
なお、上記反応操作及び反応生成物の取扱いは全
て窒素雰囲気下で行なつた。生成物は白色粉末で
化学分析の結果、該粉末は窒化ほい素で、三塩化
ほう素に対する窒化ほう素の収率は97%であつ
た.また、X線回折による分析の結果、六方晶窒
化ほう素の(002)に相当する回折線の半価幅は
4.1°で該粉末は非晶質窒化ほう素であつた。なお
X線回折はCu−Kα線を使用し、電圧40kV、電
流100mAで測定を行なつた。さらに走査型電子
顕微鏡による観察では平均粒子径が0.2μm程度の
球状粒子であつた。該非晶質窒化ほう素の純度は
98重量%であつた。 上記非晶質窒化ほう素粉末20重量部と純度97.8
重量%、平均粒径が1.31μmで3μm以下の粒子の
含有割合が90容量%を占めかつ表1に示す組成の
窒化アルミニウム粉末80重量部とをナイロン製ポ
ツトとナイロンコーテイングしたボールを用い窒
素ガスを封入し、エタノールを液体分散媒体とし
湿式混合で均一にボールミル混合した。該混合粉
末を走査型電子顕微鏡により観察したところ、
ALNとBNが相互に均一に分散した混合粉末で
あつた。 このようにして得られた混合粉末12gを直径40
mmの窒化ほう素でコーテイングした黒鉛ダイスに
入れ高周波誘導加熱炉を用い、1気圧の窒素ガス
中200Kg/cm2の圧力下、2000℃の温度で3時間加
圧焼結した。得られた焼結体は白色であつた。こ
の焼結体はX線回折による分析の結果窒化アルミ
ニウムと六方晶窒化ほう素の2相から成つている
ことが判つた。アルキメデス法で測定した密度は
2.97g/cm3であつた。 上記焼結体から薬3mm角、長さ約40mmの試験片
を切り出し、1500番のサンドペーパーで磨いた
後、曲げ強度を測定した。測定条件はクロスヘツ
ドスピード0.5mm/min,スパン20mmの3点曲げ
とした。測定値より計算された曲げ強度は48Kg/
mm2であつた。 また上記焼結体の加工性を調べたところ超硬ド
リルによる穿孔、超硬バイトによる切削のいずれ
も容易に行なえ、快削性であることがわかつた。 更に上記と同条件で製造した窒化アルミニウム
粉末と窒化ほう素粉末の混合粉末を同条件で加圧
焼結した直径10mm、厚さ2.5mmの焼結体の室温に
おける熱伝導率を理学電機製レーザー・フラツシ
ユ法熱定数測定装置PS−7を用いて測定した。
その結果熱伝導率は74W/m・Kであることがわ
かつた。
【表】
実施例 2〜3
実施例1に於いて、窒化アルミニウム粉末と非
晶質窒化ほう素粉末の混合割合を変え、それ以外
は実施例1と全く同一にして実験を行なつた。結
果を第2表にまとめて示す。
晶質窒化ほう素粉末の混合割合を変え、それ以外
は実施例1と全く同一にして実験を行なつた。結
果を第2表にまとめて示す。
【表】
実施例 4
実施例1で使用したのと同じ性状の非晶質窒化
ほう素粉末20重量部及び窒化アルミニウム80重量
部と3CaO・Al2O31.6重量部とをナイロン製ポツ
トとナイロン・コーテイングしたボールを用い、
窒素ガスを封入し、エタノールを液体分散媒体と
して均一にボールミル混合した。得られたスラリ
ーを窒素雰囲気下乾燥器内で60°、24時間乾燥を
行なつた。 上記混合物を実施例1と同様にして加圧下の焼
結を行なつた。得られた焼結体は白色で密度は
2.98g/cm3であつた。 実施例1と同様にして上記焼結体の物性を測定
した結果、曲げ強度は51Kg/mm2、室温での熱伝導
率は90W/m・Kであつた。 一方、実施例1と同様に上記焼結体の加工性を
調べた結果、実施例1で得たものと同様に快削性
であることが判つた。 実施例 5〜9 実施例4に於いて3CaO・Al2O3にかえて表3
に示すように他の周期律表第a及び第a族金
属の化合物を用い、混合割合はそれぞれの酸化物
換算で1重量部となるようにして、それ以外は実
施例4と同様にして実施した。その結果は表3に
示す通りであつた。
ほう素粉末20重量部及び窒化アルミニウム80重量
部と3CaO・Al2O31.6重量部とをナイロン製ポツ
トとナイロン・コーテイングしたボールを用い、
窒素ガスを封入し、エタノールを液体分散媒体と
して均一にボールミル混合した。得られたスラリ
ーを窒素雰囲気下乾燥器内で60°、24時間乾燥を
行なつた。 上記混合物を実施例1と同様にして加圧下の焼
結を行なつた。得られた焼結体は白色で密度は
2.98g/cm3であつた。 実施例1と同様にして上記焼結体の物性を測定
した結果、曲げ強度は51Kg/mm2、室温での熱伝導
率は90W/m・Kであつた。 一方、実施例1と同様に上記焼結体の加工性を
調べた結果、実施例1で得たものと同様に快削性
であることが判つた。 実施例 5〜9 実施例4に於いて3CaO・Al2O3にかえて表3
に示すように他の周期律表第a及び第a族金
属の化合物を用い、混合割合はそれぞれの酸化物
換算で1重量部となるようにして、それ以外は実
施例4と同様にして実施した。その結果は表3に
示す通りであつた。
【表】
実施例 10
実施例1で使用したのと同じ性状の非晶質窒化
ほう素粉末20重量部及び窒化アルミニウム80重量
部と酸化イツトリウム3重量部とをナイロン製ポ
ツトとナイロン・コーテイングしたボールを用
い、窒素ガスを封入し、エタノールを液体分散媒
体として均一にボールミル混合した。 得られた混合粉末を乾燥後、約12gを内径55mm
の金型に入れ、200Kg/cm2の圧力で一軸プレスし
た後、2000Kg/cm2の圧力で静水圧プレスして円板
状の成型体とした。 この成型体を窒化ほう素製容器に入れ、一気圧
の窒素中で1900℃、3時間焼成した。得られた焼
結体は白色で、密度は2.92g/cm3であつた。 実施例1と同様にして上記焼結体の物性を測定
した結果、曲げ強度は40Kg/mm2であつた。また室
温における熱伝導率は103W/m・Kであつた。 一方実施例1と同様に上記焼結体の加工性を調
べた結果、実施例1で得たものと同様に快削性で
あることが判つた。 実施例 11 実施例1で使用したものと同じ性状の非晶質窒
化ほう素粉末20重量部、平均粒径0.6μmでα相含
有率が90重量%の窒化ケイ素(東洋曹逹工業製
TS−7)80重量部及び酸化マグネシウム5重量
部とを窒素ガス雰囲気下、エタノールを液体分散
媒体として均一にボールミル混合した。得られた
スラリーを窒素雰囲気下で乾燥後、1気圧の窒素
ガス中200Kg/cm2の圧力下で1750℃の温度で3時
間加圧焼結した。 得られた焼結体は淡灰色であつた。この焼結体
はX線回折により、β型窒化ケイ素と六方晶窒化
ほう素の2相から成つていることが判つた。該焼
結体の密度は2.92g/cm3であつた。 実施例1と同様にして上記焼結体の曲げ強度を
測定した結果、71Kg/mm2であつた。 一方実施例1と同様に上記焼結体の加工性を調
べた結果、実施例1で得たものと同様に快削性で
あることが判つた。 実施例 12 平均粒径が0.3μmでSiC含有が98重量%である
炭化ケイ素(イビデン製、商品名ベータランダ
ム)80重量部、実施例1で使用したのと同じ性状
の非晶質窒化ほう素粉末20重量部、金属ほう素1
重量部、カーボンブラツク1重量部とをナイロン
製ポツトとナイロン・コーテイングしたボールを
用い、窒素ガスを封入し、エタノールを液体分散
媒体として均一にボールミル混合した。 得られたスラリーを乾燥後、40mmφの黒鉛製モ
ールドに充填し、高周波誘導加熱方式により、1
気圧のアルゴンガス中、200Kg/cm2の圧力下で
2000℃の温度で1時間加圧焼結した。得られた焼
結体は黒色で密度は2.91g/cm2であつた。この焼
結体のX線回折分析の結果より、窒化ほう素は六
方晶窒化ほう素に転移していた。 実施例1と同様にして上記焼結体の物性を測定
した結果、曲げ強度は50Kg/mm2であつた。また室
温における熱伝導率は68W/m・Kであることが
わかつた。 一方実施例1と同様に上記焼結体の加工性を調
べた結果、実施例1で得たものと同様に快削性で
あることがわかつた。 実施例 13 ほう酸とメラミン(C3N6H6)のモル比で2:
1の混合物をアルミナ製ボートに入れ、電気炉内
に純アンモニアガスを300ml/minで連続的に供
給しながら1000℃の温度で2時間加熱した。得ら
れた反応生成物を粉砕後エタノールで洗浄し未反
応の酸化ほう素を除去した。得られた粉末は白色
であつた。化学分析の結果、窒化ほう素の純度は
98.5%であつた。残りは主に不純物酸素であると
思われる。また、X線回折による分析の結果、六
方晶窒化ほう素の(002)に相当する回折線の半
価幅は3.5°で該粉末は非晶質窒化ほう素であつ
た。なおX線回折はCu−Kα線を使用し、電圧
40kV、電流100mAで測定を行なつた。さらに、
走査型電子顕微鏡による観察では平均粒子径が
0.8μmの球状粒子であつた。 上記非晶質窒化ほう素粉末20重量部と実施例1
で使用したのと同じ性状の窒化アルミニウム80重
量部とを窒素ガス雰囲気下、エタノールを液体分
散媒体として均一にボールミル混合した。得られ
た混合粉末を走査型電子顕微鏡により観察したと
ころ、窒化ほう素と窒化アルミニウムが相互に均
一に分散した混合粉末であつた。 このようにして得られた混合粉末を実施例1と
同様にして加圧下の焼結を行なつた。得られた焼
結体は白色で、密度は2.96g/cm3であつた。 実施例1と同様にして上記焼結体の物性を測定
した結果、曲げ強度は46Kg/mm2、室温での熱伝導
率は74W/m・Kであることがわかつた。 一方実施例1と同様に上記焼結体の加工性を調
べた結果、実施例1と得たものと同様に快削性で
あることが判つた。 比較例 1 実施例1で用いた非晶質窒化ほう素及び窒化ア
ルミニウムを用いて、複合焼結体を製造するが、
焼結時の圧力を6.5×104Kg/cm2とし、焼結温度を
1700℃で10分間の加圧焼結とした。得られた焼結
体は、X線回折による分析の結果、窒化アルミニ
ウムと立方晶窒化ほう素の2相からなつているこ
とが判つた。この焼結体の加工性を調べたとこ
ろ、超硬ドリルによる穿孔、超硬バイトによる切
削のいずれも不可能であつた。
ほう素粉末20重量部及び窒化アルミニウム80重量
部と酸化イツトリウム3重量部とをナイロン製ポ
ツトとナイロン・コーテイングしたボールを用
い、窒素ガスを封入し、エタノールを液体分散媒
体として均一にボールミル混合した。 得られた混合粉末を乾燥後、約12gを内径55mm
の金型に入れ、200Kg/cm2の圧力で一軸プレスし
た後、2000Kg/cm2の圧力で静水圧プレスして円板
状の成型体とした。 この成型体を窒化ほう素製容器に入れ、一気圧
の窒素中で1900℃、3時間焼成した。得られた焼
結体は白色で、密度は2.92g/cm3であつた。 実施例1と同様にして上記焼結体の物性を測定
した結果、曲げ強度は40Kg/mm2であつた。また室
温における熱伝導率は103W/m・Kであつた。 一方実施例1と同様に上記焼結体の加工性を調
べた結果、実施例1で得たものと同様に快削性で
あることが判つた。 実施例 11 実施例1で使用したものと同じ性状の非晶質窒
化ほう素粉末20重量部、平均粒径0.6μmでα相含
有率が90重量%の窒化ケイ素(東洋曹逹工業製
TS−7)80重量部及び酸化マグネシウム5重量
部とを窒素ガス雰囲気下、エタノールを液体分散
媒体として均一にボールミル混合した。得られた
スラリーを窒素雰囲気下で乾燥後、1気圧の窒素
ガス中200Kg/cm2の圧力下で1750℃の温度で3時
間加圧焼結した。 得られた焼結体は淡灰色であつた。この焼結体
はX線回折により、β型窒化ケイ素と六方晶窒化
ほう素の2相から成つていることが判つた。該焼
結体の密度は2.92g/cm3であつた。 実施例1と同様にして上記焼結体の曲げ強度を
測定した結果、71Kg/mm2であつた。 一方実施例1と同様に上記焼結体の加工性を調
べた結果、実施例1で得たものと同様に快削性で
あることが判つた。 実施例 12 平均粒径が0.3μmでSiC含有が98重量%である
炭化ケイ素(イビデン製、商品名ベータランダ
ム)80重量部、実施例1で使用したのと同じ性状
の非晶質窒化ほう素粉末20重量部、金属ほう素1
重量部、カーボンブラツク1重量部とをナイロン
製ポツトとナイロン・コーテイングしたボールを
用い、窒素ガスを封入し、エタノールを液体分散
媒体として均一にボールミル混合した。 得られたスラリーを乾燥後、40mmφの黒鉛製モ
ールドに充填し、高周波誘導加熱方式により、1
気圧のアルゴンガス中、200Kg/cm2の圧力下で
2000℃の温度で1時間加圧焼結した。得られた焼
結体は黒色で密度は2.91g/cm2であつた。この焼
結体のX線回折分析の結果より、窒化ほう素は六
方晶窒化ほう素に転移していた。 実施例1と同様にして上記焼結体の物性を測定
した結果、曲げ強度は50Kg/mm2であつた。また室
温における熱伝導率は68W/m・Kであることが
わかつた。 一方実施例1と同様に上記焼結体の加工性を調
べた結果、実施例1で得たものと同様に快削性で
あることがわかつた。 実施例 13 ほう酸とメラミン(C3N6H6)のモル比で2:
1の混合物をアルミナ製ボートに入れ、電気炉内
に純アンモニアガスを300ml/minで連続的に供
給しながら1000℃の温度で2時間加熱した。得ら
れた反応生成物を粉砕後エタノールで洗浄し未反
応の酸化ほう素を除去した。得られた粉末は白色
であつた。化学分析の結果、窒化ほう素の純度は
98.5%であつた。残りは主に不純物酸素であると
思われる。また、X線回折による分析の結果、六
方晶窒化ほう素の(002)に相当する回折線の半
価幅は3.5°で該粉末は非晶質窒化ほう素であつ
た。なおX線回折はCu−Kα線を使用し、電圧
40kV、電流100mAで測定を行なつた。さらに、
走査型電子顕微鏡による観察では平均粒子径が
0.8μmの球状粒子であつた。 上記非晶質窒化ほう素粉末20重量部と実施例1
で使用したのと同じ性状の窒化アルミニウム80重
量部とを窒素ガス雰囲気下、エタノールを液体分
散媒体として均一にボールミル混合した。得られ
た混合粉末を走査型電子顕微鏡により観察したと
ころ、窒化ほう素と窒化アルミニウムが相互に均
一に分散した混合粉末であつた。 このようにして得られた混合粉末を実施例1と
同様にして加圧下の焼結を行なつた。得られた焼
結体は白色で、密度は2.96g/cm3であつた。 実施例1と同様にして上記焼結体の物性を測定
した結果、曲げ強度は46Kg/mm2、室温での熱伝導
率は74W/m・Kであることがわかつた。 一方実施例1と同様に上記焼結体の加工性を調
べた結果、実施例1と得たものと同様に快削性で
あることが判つた。 比較例 1 実施例1で用いた非晶質窒化ほう素及び窒化ア
ルミニウムを用いて、複合焼結体を製造するが、
焼結時の圧力を6.5×104Kg/cm2とし、焼結温度を
1700℃で10分間の加圧焼結とした。得られた焼結
体は、X線回折による分析の結果、窒化アルミニ
ウムと立方晶窒化ほう素の2相からなつているこ
とが判つた。この焼結体の加工性を調べたとこ
ろ、超硬ドリルによる穿孔、超硬バイトによる切
削のいずれも不可能であつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 非晶質窒化ほう素粉末3〜50重量部と他のセ
ラミクス粉末97〜50重量部との混合物を常圧乃至
500Kg/cm2の圧力下に加熱焼結することにより、
焼結時に六方晶窒化ほう素を形成させることを特
徴とする複合焼結体の製造方法。 2 非晶質窒化ほう素が、平均粒子径5μm以下
且つ純度が95重量%以上である特許請求の範囲1
記載の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60198659A JPS62059573A (en) | 1985-09-10 | 1985-09-10 | Production of composite sintered body |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60198659A JPS62059573A (en) | 1985-09-10 | 1985-09-10 | Production of composite sintered body |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62059573A JPS62059573A (en) | 1987-03-16 |
| JPH0565467B1 true JPH0565467B1 (ja) | 1993-09-17 |
Family
ID=16394905
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60198659A Expired - Lifetime JPS62059573A (en) | 1985-09-10 | 1985-09-10 | Production of composite sintered body |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS62059573A (ja) |
-
1985
- 1985-09-10 JP JP60198659A patent/JPS62059573A/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62059573A (en) | 1987-03-16 |
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