JPH0566122B2 - - Google Patents
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- JPH0566122B2 JPH0566122B2 JP59145999A JP14599984A JPH0566122B2 JP H0566122 B2 JPH0566122 B2 JP H0566122B2 JP 59145999 A JP59145999 A JP 59145999A JP 14599984 A JP14599984 A JP 14599984A JP H0566122 B2 JPH0566122 B2 JP H0566122B2
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〔産業上の利用分野〕
本発明はワツペンに関する。より詳しくは布帛
上に所定の模様に成型された樹脂層が突出して設
けられているワツペンに関する。 〔従来の技術〕 従来から各種のワツペンが用いられている。そ
れらワツペンの中で布帛上に所定の模様に成型さ
れた樹脂層が突出して設けられているワツペン
(以下樹脂突出ワツペンと称す)は布帛上に立体
的模様が浮上つている斬新な感覚が受けて最近各
種衣服や鞄等の服飾品に広く用いられだしてい
る。 これら樹脂突出ワツペンは従来フエルトや樹脂
加工布に所定の模様に成型された樹脂層を付着し
て作られているが、樹脂層による模様が相当に精
緻に作られているだけにフエルトや樹脂加工布を
基布として用いた従来の樹脂突出ワツペンには下
記のように種々の問題点がある。 (イ) フエルトや樹脂加工布による基布では精緻な
模様に比し外観上の高級感が劣る。 (ロ) 樹脂突出ワツペンは布帛上に多数の模様を付
着させた後に単位模様毎に布帛を截断又は打抜
きして作られるがフエルトや樹脂加工布では樹
脂突出ワツペンの縁部より繊維や糸がほずれて
汚たなくなる。さらにこれら繊維は樹脂突出ワ
ツペンの樹脂層の上にも点在して樹脂突出ワツ
ペンの外観を著しく劣らせることになる。 (ハ) フエルトや樹脂加工布の表面には小さな凹凸
があり、その凹凸によつて樹脂層の付着が劣る
ことになると共に、その凹凸が樹脂層の表面に
も反映して樹脂層の表面が平滑でなくなる。 (ニ) ワツペンはそれが取付けられる衣服又は服飾
品よりも洗濯等の使用条件に耐えるものである
必要がある。併し一般のフエルトや樹脂加工布
では各種の衣服や服飾品等の全ての物品に対し
て洗濯堅牢度等が勝るとは限らない。又フエル
トか羊毛で作られている時には基布が洗濯によ
つて収縮するという問題点を有する。 前記フエルトや樹脂加工布を基布として用いた
樹脂突出ワツペンの有する欠点を解消するために
繊維質と弾性重合物から成る皮革状シートを用い
ることが提案されている。これら皮革状シート中
で寸法安定性および染色堅牢度の優れたものを基
布として用いれば外観上および使用上も優れた樹
脂突出ワツペンを作ることができる。しかしなが
ら従来公知の皮革状シートでは樹脂層が基布に充
分に接着せず、樹脂層の基布への付着の耐久性が
劣ることになる。このことは特に樹脂突出ワツペ
ンが細い模様、例えば細字による名称表示を含ん
で構成される場合には顕著であり、この場合には
樹脂層の基布への付着の耐久性を保証することが
できないので、事実上従来公知の皮革状シートを
樹脂突出ワツペンの基布として用いることができ
ない。 一方特公昭59−27434号公報は極細繊維絡合体
と弾性体とからなり、かつ表面に極細繊維立毛を
有する布帛上に、同種または他種の発泡および着
色された弾性体を、島状に分散一体化せしめた立
体模様を有する布帛を開示し、基材布帛に立体模
様を付与するには捺染技術(スクリーン捺染、ロ
ール捺染、型紙捺染等)を利用して、印捺剤を付
与した後、主として印捺剤の乾燥のための中間乾
燥及び主として発泡剤の発泡のためのベーキング
を行うことを示している。 この公報に開示された布帛は基材布帛として極
細繊維絡合体と弾性体から成り、且つ表面に立毛
を有する布帛を用い、且つ捺染技術を利用してい
るので立体模様の中に立毛が絡合つて入り、それ
によつて基布の樹脂層への接着が改善されてい
る。しかし立体模様が発泡体で形成され、且つ印
捺剤付与後に別工程で加えられる中間乾燥及びベ
ーキング工程によつて立体模様の形状が固定され
るので、模様の基材布帛への接着は充分でなく、
且つワツペンの如く精緻な模様を基材布帛に付与
することはきわめて困難である。 〔発明が解決しようとする問題点〕 以上から明らかなように、従来公知の樹脂突出
ワツペンは各種の問題点を有する。本発明はこの
ような問題点を解決して樹脂層の基布への付着す
なわち耐剥離性が優れ、精緻な模様でも発現する
ことができ、且つ外観的にも又使用時における諸
物性にも優れた樹脂突出ワツペンを提供すること
を目的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者等は、前述の問題点を解決すべく鋭意
研究の結果、樹脂層の基布への付着に繊維の樹脂
層への投錨効果を利用することにより前述の問題
点を解決し得ることを見出し本発明に到達した。 すなわち本発明の目的は皮革状シートの片側表
面に任意の模様に成形された熱硬化性樹脂または
反応性樹脂からなる非発泡の樹脂層が突出して設
けられているワツペンであつて、前記皮革状シー
トが0.5デニール以下の極細繊維と高分子弾性重
合物から成り、且つその表面に前記極細繊維が立
毛状に突出しており、皮革状シートと樹脂層との
境界面において、前記皮革状シートの極細繊維か
ら成る立毛の少なくとも一部が樹脂層に侵入して
おり、前記突出して設けられた模様の前記皮革状
シートの平面に垂直な断面で見た形状が、前記模
様用樹脂層を形成する際に用いられる型の模様用
凹部の断面形状に実質的に対応する逆転形状であ
ることを特徴とするワツペンによつて達成され
る。 本明細書でいう皮革状シートとは繊維質と高分
子弾性重合物とから成る皮革に類する外観と性質
を有する布帛を意味し、これらの皮革状シートに
は必要に応じて織物又は編物が封入されていても
よい。代表的な物として東レ株式会社製エクセー
ヌ 、旭化成工業株式会社製ラムース 等があげ
られる。使用繊維、製造方法の如何を問わず全て
を総称するものとし、例えば繊維質が不織布(エ
クセーヌ やラムース の場合)、織物、編物の
何れであつてもよい。 本発明のワツペンに用いられる皮革状シートに
は0.5デニール以下の極細繊維がその表面に立毛
状に突出しており、その結果本発明のワツペンで
は皮革状シートと樹樹脂層との境界面においてそ
れら立毛の少くとも一部が樹脂層に侵入して投錨
効果を果して樹脂層を強固に皮革状シートに固定
している。又基布として皮革状シートを用いるの
で外観が高級感に富み、表面が平滑なため付着さ
れた樹脂層の表面も平滑となり、又布帛を裁断又
は打抜きした場合に縁部から繊維がほずれること
がない。又皮革状シートに用いられる繊維にポリ
エステル繊維を用いれば染色堅牢度の良好な皮革
状シートが得られ、この皮革状シートを用いて作
られたワツペンは衣服等に用いられら場合に優れ
た耐久性を有することになる。 本明細書でいう任意の模様とは各種図柄、文字
とを含めたものを意味する。最近のワツペンでは
各種の図柄と共に各種名称をワツペン上に付与す
ることが行われるが、本発明のワツペンに用いら
れる皮革状シートには0.5d以下の極細繊維が立毛
状に多数突出し、その数は通常の見掛け比重の皮
革状シートで表面1cm2当り数万本より数十万本に
達するので非常に細い文字や図柄中の細線を構成
する樹脂層の中にも前記立毛状の極細繊維を多数
侵入させることができる。例えば立毛の本数が10
万本/cm2であるシートの場合直径0.2mm程度の円
形の樹脂層が独立して皮革状シートに付着してい
る場合でも円形の樹脂層の中に約30本の極細繊維
が実質的に侵入し、その結果円形の樹脂層は強固
に皮革状シートに固定されることになる。 前記基布として用いられる皮革状シートの見掛
け密度は0.15以上であることが好ましい。見掛け
密度が0.15以下の皮革状シートを用いると皮革状
シートの表面がポーラスすぎて外観の高級感が劣
るだけでなく、樹脂に侵入する立毛状の極細繊維
の数も少くなるので好ましくない。又皮革状シー
トの中に繊維質と共に用いられる高分子弾性重合
体の量は皮革状シートの重量に対して1〜60%で
あるとよい。後述の本発明のワツペンの製造方法
においてより明らかにされるように樹脂層を皮革
状シートに付着する際に皮革状シートに相当する
圧力が加えられるので、皮革状シートに弾性回復
を与えるために高分子弾性重合体を用いる必要が
ある。高分子弾性重合体の量は前記目的を達成す
るために少くとも1%は必要であり、60%以上と
なる皮革状シートにゴム状風合を与えるので好ま
しくない。この高分子弾性重合体は又皮革状シー
ト表面の立毛状の極細繊維がワツペン使用中にも
もけるのを防ぐのに役立つ。 本発明のワツペンに用いられる樹脂層は熱硬化
性樹脂又は反応性樹脂であればどのような樹脂を
用いてもよい。ただし通常は価格等を考慮して耐
ドライクリーニング性を要求される場合にはシリ
コーン系ゴム、耐ドライクリーニング性を要求さ
れない場合には塩化ビニール系樹脂が用いられ
る。 以下本発明のワツペンの一実施例を示す添付図
面を参照して本発明を詳述する。 第2図は本発明のワツペンの一実施例の平面図
であり、第1図は第2図における線ーによる
横断面図である。ワツペン1の皮革状シート2の
一方の表面22aには樹脂層から成る文字模様
「LAMOUS produced by ASAHI」3,3aが
付着している。「LAMOUS」3の文字は各文字
がほぼ8mm角であり、文字の各部分の幅は約1mm
であり、皮革状シート2の表面22a上に約0.5
mm突出し、「produced by」3aの文字は各文字
がほゞ2mm角であり、文字各部分の幅は約0.1mm
であり、「LAMOS」の文字と同様に皮革状シー
トの表面22a上に約0.5mm突出している。皮革
状シート2は0.5デニール以下の極細繊維2と高
分子弾性重合物とから成り、目付200g/m2、見
掛け密度0.4厚さ0.5mmの不織シートである。この
皮革状シート2の表面22a,22bには立毛状
の極細繊維の毛羽23a,23bが突出してい
る。その毛羽の本数は1cm2当り約10万本である。
この多数の毛羽23a,23bによつて皮革状シ
ート2はスエード調の外観と風合を呈する。前述
の文字を形成する樹脂層3,3aはシリコンゴム
から形成される。第1図に示すように、樹脂層
3,3aの底部には複数の毛羽23aが侵入して
おり、その結果これら毛羽23aが樹脂層3,3
aに対して投錨効果を与えて樹脂層3,3aを強
固に皮革状シート2に固定することになる。前述
のように文字3aの如く幅0.1mmの細字の文字の
場合であつても長さ1mm当り約100本の毛羽が樹
脂層3aの中に侵入していることになり、その結
果細字の樹脂層でも強固に皮革状シートの表面に
固定されることになる。 第2図に示したワツペン1は通常は第3図に示
すように複数個1a,1b……1l、同一の皮革
状シートに形成され、裁断又は打抜きにより1枚
のワツペン1の周辺部24を切離すことにより
個々のワツペンに形成される。本発明のワツペン
では基布に皮革状シートの周辺部から繊維がほず
けることがない。 次に本発明のワツペンの製造方法について説明
する。第4図にワツペンの樹脂層形成の型40を
示す。型40は通常銅板又は真鍮に希望の模様、
第4図の場合には「LAMOUS……」の反転文字
30,30aが彫刻されている。銅又は真鍮への
彫刻なので、幅0.1mmの程度の細字でも正確に型
作りすることができる。このように所定の模様の
逆転模様が彫刻された型40の上に例えばシリコ
ーンラバーを塗布し、彫刻された模様の凹部の中
にシリコーンラバーを埋込みその後型40の表面
の余分のシリコーンラバーを拭いとる。次に第5
図に略示した加熱プレス機を用いて樹脂層を皮革
状シートに固定させる。すなわち型40の模様の
凹部のある面を上側にし下部プレート52の上に
のせる。一方型40の上側に皮革状シート20を
密着するようにひろげてのせる。皮革状シート2
0の上方には上部プレート51が配置される。樹
脂層3としてシリコーンラバーを用いる場合には
下部プレート52を165℃に、上部プレート51
を135℃にそれぞれ加熱し、上部プレート51を
矢印に示す如く下方に押込み約40secその状態に
保つ。その結果当初は流動状態であつたシリコー
ンラバーは加熱により固化する。同時に第1図に
示す如く皮革状シート2の表面の極細繊維から成
る毛羽が未だ流動状態であるシリコーンラバーの
中に侵入し、其の後のシリコーンラバーの固化に
よつてシリコーンラバーから成る樹脂層3,3a
の中にアンカー状に埋没して樹脂層3,3aを強
固に保つことになる。この際皮革状シート20に
高分子弾性重合体を含ませておけば上部ロール5
1の押付けを外した時に皮革状シート20は弾性
回復し実質的に元の厚さに復元されることにな
る。 かくして複数の模様3,3aが固定された皮革
状シート20が得られ、この皮革状シート20を
個々のワツペン1の周辺部24で裁断又は打抜く
ことによつてワツペン1が得られる。 本発明のワツペンにおいては、前述のように型
に希望の模様の凹部を設け、この凹部に流動状態
の樹脂を埋込み、その型の上に皮革状シートを密
着させることにより皮革状シートの立毛を流動状
態の樹脂の中に侵入させ、そのまゝの状態で樹脂
を加熱によつて固化させている。したがつて皮革
状シートの立毛は確実に樹脂の中に埋没し、形成
された模様の皮革状シートからの剥離強度を著し
く改善することができる。さらに型の中で樹脂が
固化されるので、得られた模様の形状は型の凹部
の実質的に反転した形状であり、したがつて型の
凹部の形状を正確に再現することができ、その結
果、型の凹部形成の技術の及ぶ範囲での精緻な模
様を皮革状シートに付与することができる。この
事は従来公知のワツペンでは見られない程の精緻
な模様を有するワツペンが提供できることを意味
する。 なお前記型40の製造方法としては銅板又は真
鍮板に彫刻する以外に感光性樹脂、例えば旭化性
工業〓のAPR樹脂を用いて製造する方法を採用
することができる。 すなわち先ず希望する模様を原寸大で撮影して
フイルム51を作る。この場合型40の凹部に対
応する部分、すなわち模様対応する処は光が通過
せず、それ以外の処では(第6a図で52の部
分)光が通過するフイルム51を用意する。次に
第6a図に示すように、下側ガラス板56上に前
記フイルム51を膜面が上になるように置く。こ
のフイルム51を透明カバーフイルム54で密着
カバーし、上から感光性樹脂(未硬化状態)を注
加し、バケツトエツジで一定厚にスキージする。
さらにこの上からベースフイルム55をロールで
ラミネートし、その上を上側ガラス板57で押え
る。次に第6b図に示すように、上側紫外線ラン
プ58のみで数秒間バツク露光し、バツク折出層
を形成する。其の後下側紫外線ランプ59でレリ
ーフ露光するとレリーフ(画線部)ができあが
る。すなわち下側紫外線ランプ57からの光はフ
イルム51の部分52を通過して未硬化状態の感
光性樹脂に照射されてその部分を硬化感光性樹脂
60に変えるが、その他の部分では紫外線はフイ
ルム51によつて妨げられて未硬化樹脂53のま
まで残る。次に第6c図に示すように、カバーフ
イルム54をフイルム51と共に外し、レリーフ
面を下にして弱アルカリ液を吹きつけ未硬化樹脂
53を取除く。かくして希望する模様に対応する
凹部を有する型40が得られる。なお型40での
模様に対応する凹部を確実に硬化させるためには
第6d図に示すようにさらに紫外線ランプ62を
用いて後露光を行うとよい。なおこの感光性樹脂
板をそのまま型として使用してもよいが、耐熱
性・耐久性の問題がある場合には更に熱硬化性樹
脂を使用して感光性樹脂板の模様を写しとつて型
を作り、この型を前記ワツペンを作るのに用いて
もよい。 感光性樹脂を用いるワツペン用の型作りは当初
の設備費は必要ではあるが彫刻による方法に比し
迅速且つ安価に行うことができるので好ましい。 〔実施例〕 以下本発明のワツペンの具体的実施例を示し侮
せて比較例との性能比較を行う。 実施例 1 0.1dのポリエチレンテレフタレート極細繊維を
用いて抄造法で3次元立体交絡構造をもつ不織布
を、ポリエチレンフタレート繊維から成る織物を
封入の上、製造した。その不織布にポリウレタン
含浸させて徴条孔構造を有するスエード調人工皮
革を得た。このスエード調人工皮革中の繊維とポ
リウレタンとの比率は95%対5%であり、目付
200g/m2、具掛け密度0.4厚さ0.5mmである。この
スエード調人工皮革の片方表面に第4図および第
5図を参照して説明した製造方法により文字
「LAMOUS produced by ASAHI」からなる模
様を設け第3図に示したような模様付きシートを
得た。それぞれの文字のスエード調人工皮革の表
面より突出する高さ0.5mmであり文字の太さすな
わち幅は最大で1mm、最小で0.1mmである。其後
第3図に示したような多数の模様が付与されたシ
ートを打抜き法によつて第2図に示すような形状
のワツペンを作り、これを実施例1のワツペンと
した。 実施例 2 前記実施例1の中基布として用いられるスエー
ド調人工皮革中の繊維とポリウレタンとの比率を
70%対30%とし、他は同一条件にて第2図に示す
ワツペンを作り、実施例2とした。 比較例 1,2および3 比較例1ではポリエチレンテレフタレート長繊
維製タフタ(75d/36f×75d/36f/90本/インチ×100
本/インチ、目 付63g/m2)を基布として用い、比較例2では羊
毛縮織フエルト(目付300g/m2、厚さ1.0mm)を
基布として用いてその他の条件は実施例2の条件
に準じて第2図に示すようなワツペンを製造し
た。比較例3はポリエチレンテレスタレート繊維
として繊度1dのものを用い、、その他の条件は実
施例2の条件に準じて第2図に示すようなワツペ
ンを製造した。 実施例1.2および比較例1.2.3の外観および樹脂
部分の基布への耐剥離性を調べ、その結果を第1
表に示す。
上に所定の模様に成型された樹脂層が突出して設
けられているワツペンに関する。 〔従来の技術〕 従来から各種のワツペンが用いられている。そ
れらワツペンの中で布帛上に所定の模様に成型さ
れた樹脂層が突出して設けられているワツペン
(以下樹脂突出ワツペンと称す)は布帛上に立体
的模様が浮上つている斬新な感覚が受けて最近各
種衣服や鞄等の服飾品に広く用いられだしてい
る。 これら樹脂突出ワツペンは従来フエルトや樹脂
加工布に所定の模様に成型された樹脂層を付着し
て作られているが、樹脂層による模様が相当に精
緻に作られているだけにフエルトや樹脂加工布を
基布として用いた従来の樹脂突出ワツペンには下
記のように種々の問題点がある。 (イ) フエルトや樹脂加工布による基布では精緻な
模様に比し外観上の高級感が劣る。 (ロ) 樹脂突出ワツペンは布帛上に多数の模様を付
着させた後に単位模様毎に布帛を截断又は打抜
きして作られるがフエルトや樹脂加工布では樹
脂突出ワツペンの縁部より繊維や糸がほずれて
汚たなくなる。さらにこれら繊維は樹脂突出ワ
ツペンの樹脂層の上にも点在して樹脂突出ワツ
ペンの外観を著しく劣らせることになる。 (ハ) フエルトや樹脂加工布の表面には小さな凹凸
があり、その凹凸によつて樹脂層の付着が劣る
ことになると共に、その凹凸が樹脂層の表面に
も反映して樹脂層の表面が平滑でなくなる。 (ニ) ワツペンはそれが取付けられる衣服又は服飾
品よりも洗濯等の使用条件に耐えるものである
必要がある。併し一般のフエルトや樹脂加工布
では各種の衣服や服飾品等の全ての物品に対し
て洗濯堅牢度等が勝るとは限らない。又フエル
トか羊毛で作られている時には基布が洗濯によ
つて収縮するという問題点を有する。 前記フエルトや樹脂加工布を基布として用いた
樹脂突出ワツペンの有する欠点を解消するために
繊維質と弾性重合物から成る皮革状シートを用い
ることが提案されている。これら皮革状シート中
で寸法安定性および染色堅牢度の優れたものを基
布として用いれば外観上および使用上も優れた樹
脂突出ワツペンを作ることができる。しかしなが
ら従来公知の皮革状シートでは樹脂層が基布に充
分に接着せず、樹脂層の基布への付着の耐久性が
劣ることになる。このことは特に樹脂突出ワツペ
ンが細い模様、例えば細字による名称表示を含ん
で構成される場合には顕著であり、この場合には
樹脂層の基布への付着の耐久性を保証することが
できないので、事実上従来公知の皮革状シートを
樹脂突出ワツペンの基布として用いることができ
ない。 一方特公昭59−27434号公報は極細繊維絡合体
と弾性体とからなり、かつ表面に極細繊維立毛を
有する布帛上に、同種または他種の発泡および着
色された弾性体を、島状に分散一体化せしめた立
体模様を有する布帛を開示し、基材布帛に立体模
様を付与するには捺染技術(スクリーン捺染、ロ
ール捺染、型紙捺染等)を利用して、印捺剤を付
与した後、主として印捺剤の乾燥のための中間乾
燥及び主として発泡剤の発泡のためのベーキング
を行うことを示している。 この公報に開示された布帛は基材布帛として極
細繊維絡合体と弾性体から成り、且つ表面に立毛
を有する布帛を用い、且つ捺染技術を利用してい
るので立体模様の中に立毛が絡合つて入り、それ
によつて基布の樹脂層への接着が改善されてい
る。しかし立体模様が発泡体で形成され、且つ印
捺剤付与後に別工程で加えられる中間乾燥及びベ
ーキング工程によつて立体模様の形状が固定され
るので、模様の基材布帛への接着は充分でなく、
且つワツペンの如く精緻な模様を基材布帛に付与
することはきわめて困難である。 〔発明が解決しようとする問題点〕 以上から明らかなように、従来公知の樹脂突出
ワツペンは各種の問題点を有する。本発明はこの
ような問題点を解決して樹脂層の基布への付着す
なわち耐剥離性が優れ、精緻な模様でも発現する
ことができ、且つ外観的にも又使用時における諸
物性にも優れた樹脂突出ワツペンを提供すること
を目的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者等は、前述の問題点を解決すべく鋭意
研究の結果、樹脂層の基布への付着に繊維の樹脂
層への投錨効果を利用することにより前述の問題
点を解決し得ることを見出し本発明に到達した。 すなわち本発明の目的は皮革状シートの片側表
面に任意の模様に成形された熱硬化性樹脂または
反応性樹脂からなる非発泡の樹脂層が突出して設
けられているワツペンであつて、前記皮革状シー
トが0.5デニール以下の極細繊維と高分子弾性重
合物から成り、且つその表面に前記極細繊維が立
毛状に突出しており、皮革状シートと樹脂層との
境界面において、前記皮革状シートの極細繊維か
ら成る立毛の少なくとも一部が樹脂層に侵入して
おり、前記突出して設けられた模様の前記皮革状
シートの平面に垂直な断面で見た形状が、前記模
様用樹脂層を形成する際に用いられる型の模様用
凹部の断面形状に実質的に対応する逆転形状であ
ることを特徴とするワツペンによつて達成され
る。 本明細書でいう皮革状シートとは繊維質と高分
子弾性重合物とから成る皮革に類する外観と性質
を有する布帛を意味し、これらの皮革状シートに
は必要に応じて織物又は編物が封入されていても
よい。代表的な物として東レ株式会社製エクセー
ヌ 、旭化成工業株式会社製ラムース 等があげ
られる。使用繊維、製造方法の如何を問わず全て
を総称するものとし、例えば繊維質が不織布(エ
クセーヌ やラムース の場合)、織物、編物の
何れであつてもよい。 本発明のワツペンに用いられる皮革状シートに
は0.5デニール以下の極細繊維がその表面に立毛
状に突出しており、その結果本発明のワツペンで
は皮革状シートと樹樹脂層との境界面においてそ
れら立毛の少くとも一部が樹脂層に侵入して投錨
効果を果して樹脂層を強固に皮革状シートに固定
している。又基布として皮革状シートを用いるの
で外観が高級感に富み、表面が平滑なため付着さ
れた樹脂層の表面も平滑となり、又布帛を裁断又
は打抜きした場合に縁部から繊維がほずれること
がない。又皮革状シートに用いられる繊維にポリ
エステル繊維を用いれば染色堅牢度の良好な皮革
状シートが得られ、この皮革状シートを用いて作
られたワツペンは衣服等に用いられら場合に優れ
た耐久性を有することになる。 本明細書でいう任意の模様とは各種図柄、文字
とを含めたものを意味する。最近のワツペンでは
各種の図柄と共に各種名称をワツペン上に付与す
ることが行われるが、本発明のワツペンに用いら
れる皮革状シートには0.5d以下の極細繊維が立毛
状に多数突出し、その数は通常の見掛け比重の皮
革状シートで表面1cm2当り数万本より数十万本に
達するので非常に細い文字や図柄中の細線を構成
する樹脂層の中にも前記立毛状の極細繊維を多数
侵入させることができる。例えば立毛の本数が10
万本/cm2であるシートの場合直径0.2mm程度の円
形の樹脂層が独立して皮革状シートに付着してい
る場合でも円形の樹脂層の中に約30本の極細繊維
が実質的に侵入し、その結果円形の樹脂層は強固
に皮革状シートに固定されることになる。 前記基布として用いられる皮革状シートの見掛
け密度は0.15以上であることが好ましい。見掛け
密度が0.15以下の皮革状シートを用いると皮革状
シートの表面がポーラスすぎて外観の高級感が劣
るだけでなく、樹脂に侵入する立毛状の極細繊維
の数も少くなるので好ましくない。又皮革状シー
トの中に繊維質と共に用いられる高分子弾性重合
体の量は皮革状シートの重量に対して1〜60%で
あるとよい。後述の本発明のワツペンの製造方法
においてより明らかにされるように樹脂層を皮革
状シートに付着する際に皮革状シートに相当する
圧力が加えられるので、皮革状シートに弾性回復
を与えるために高分子弾性重合体を用いる必要が
ある。高分子弾性重合体の量は前記目的を達成す
るために少くとも1%は必要であり、60%以上と
なる皮革状シートにゴム状風合を与えるので好ま
しくない。この高分子弾性重合体は又皮革状シー
ト表面の立毛状の極細繊維がワツペン使用中にも
もけるのを防ぐのに役立つ。 本発明のワツペンに用いられる樹脂層は熱硬化
性樹脂又は反応性樹脂であればどのような樹脂を
用いてもよい。ただし通常は価格等を考慮して耐
ドライクリーニング性を要求される場合にはシリ
コーン系ゴム、耐ドライクリーニング性を要求さ
れない場合には塩化ビニール系樹脂が用いられ
る。 以下本発明のワツペンの一実施例を示す添付図
面を参照して本発明を詳述する。 第2図は本発明のワツペンの一実施例の平面図
であり、第1図は第2図における線ーによる
横断面図である。ワツペン1の皮革状シート2の
一方の表面22aには樹脂層から成る文字模様
「LAMOUS produced by ASAHI」3,3aが
付着している。「LAMOUS」3の文字は各文字
がほぼ8mm角であり、文字の各部分の幅は約1mm
であり、皮革状シート2の表面22a上に約0.5
mm突出し、「produced by」3aの文字は各文字
がほゞ2mm角であり、文字各部分の幅は約0.1mm
であり、「LAMOS」の文字と同様に皮革状シー
トの表面22a上に約0.5mm突出している。皮革
状シート2は0.5デニール以下の極細繊維2と高
分子弾性重合物とから成り、目付200g/m2、見
掛け密度0.4厚さ0.5mmの不織シートである。この
皮革状シート2の表面22a,22bには立毛状
の極細繊維の毛羽23a,23bが突出してい
る。その毛羽の本数は1cm2当り約10万本である。
この多数の毛羽23a,23bによつて皮革状シ
ート2はスエード調の外観と風合を呈する。前述
の文字を形成する樹脂層3,3aはシリコンゴム
から形成される。第1図に示すように、樹脂層
3,3aの底部には複数の毛羽23aが侵入して
おり、その結果これら毛羽23aが樹脂層3,3
aに対して投錨効果を与えて樹脂層3,3aを強
固に皮革状シート2に固定することになる。前述
のように文字3aの如く幅0.1mmの細字の文字の
場合であつても長さ1mm当り約100本の毛羽が樹
脂層3aの中に侵入していることになり、その結
果細字の樹脂層でも強固に皮革状シートの表面に
固定されることになる。 第2図に示したワツペン1は通常は第3図に示
すように複数個1a,1b……1l、同一の皮革
状シートに形成され、裁断又は打抜きにより1枚
のワツペン1の周辺部24を切離すことにより
個々のワツペンに形成される。本発明のワツペン
では基布に皮革状シートの周辺部から繊維がほず
けることがない。 次に本発明のワツペンの製造方法について説明
する。第4図にワツペンの樹脂層形成の型40を
示す。型40は通常銅板又は真鍮に希望の模様、
第4図の場合には「LAMOUS……」の反転文字
30,30aが彫刻されている。銅又は真鍮への
彫刻なので、幅0.1mmの程度の細字でも正確に型
作りすることができる。このように所定の模様の
逆転模様が彫刻された型40の上に例えばシリコ
ーンラバーを塗布し、彫刻された模様の凹部の中
にシリコーンラバーを埋込みその後型40の表面
の余分のシリコーンラバーを拭いとる。次に第5
図に略示した加熱プレス機を用いて樹脂層を皮革
状シートに固定させる。すなわち型40の模様の
凹部のある面を上側にし下部プレート52の上に
のせる。一方型40の上側に皮革状シート20を
密着するようにひろげてのせる。皮革状シート2
0の上方には上部プレート51が配置される。樹
脂層3としてシリコーンラバーを用いる場合には
下部プレート52を165℃に、上部プレート51
を135℃にそれぞれ加熱し、上部プレート51を
矢印に示す如く下方に押込み約40secその状態に
保つ。その結果当初は流動状態であつたシリコー
ンラバーは加熱により固化する。同時に第1図に
示す如く皮革状シート2の表面の極細繊維から成
る毛羽が未だ流動状態であるシリコーンラバーの
中に侵入し、其の後のシリコーンラバーの固化に
よつてシリコーンラバーから成る樹脂層3,3a
の中にアンカー状に埋没して樹脂層3,3aを強
固に保つことになる。この際皮革状シート20に
高分子弾性重合体を含ませておけば上部ロール5
1の押付けを外した時に皮革状シート20は弾性
回復し実質的に元の厚さに復元されることにな
る。 かくして複数の模様3,3aが固定された皮革
状シート20が得られ、この皮革状シート20を
個々のワツペン1の周辺部24で裁断又は打抜く
ことによつてワツペン1が得られる。 本発明のワツペンにおいては、前述のように型
に希望の模様の凹部を設け、この凹部に流動状態
の樹脂を埋込み、その型の上に皮革状シートを密
着させることにより皮革状シートの立毛を流動状
態の樹脂の中に侵入させ、そのまゝの状態で樹脂
を加熱によつて固化させている。したがつて皮革
状シートの立毛は確実に樹脂の中に埋没し、形成
された模様の皮革状シートからの剥離強度を著し
く改善することができる。さらに型の中で樹脂が
固化されるので、得られた模様の形状は型の凹部
の実質的に反転した形状であり、したがつて型の
凹部の形状を正確に再現することができ、その結
果、型の凹部形成の技術の及ぶ範囲での精緻な模
様を皮革状シートに付与することができる。この
事は従来公知のワツペンでは見られない程の精緻
な模様を有するワツペンが提供できることを意味
する。 なお前記型40の製造方法としては銅板又は真
鍮板に彫刻する以外に感光性樹脂、例えば旭化性
工業〓のAPR樹脂を用いて製造する方法を採用
することができる。 すなわち先ず希望する模様を原寸大で撮影して
フイルム51を作る。この場合型40の凹部に対
応する部分、すなわち模様対応する処は光が通過
せず、それ以外の処では(第6a図で52の部
分)光が通過するフイルム51を用意する。次に
第6a図に示すように、下側ガラス板56上に前
記フイルム51を膜面が上になるように置く。こ
のフイルム51を透明カバーフイルム54で密着
カバーし、上から感光性樹脂(未硬化状態)を注
加し、バケツトエツジで一定厚にスキージする。
さらにこの上からベースフイルム55をロールで
ラミネートし、その上を上側ガラス板57で押え
る。次に第6b図に示すように、上側紫外線ラン
プ58のみで数秒間バツク露光し、バツク折出層
を形成する。其の後下側紫外線ランプ59でレリ
ーフ露光するとレリーフ(画線部)ができあが
る。すなわち下側紫外線ランプ57からの光はフ
イルム51の部分52を通過して未硬化状態の感
光性樹脂に照射されてその部分を硬化感光性樹脂
60に変えるが、その他の部分では紫外線はフイ
ルム51によつて妨げられて未硬化樹脂53のま
まで残る。次に第6c図に示すように、カバーフ
イルム54をフイルム51と共に外し、レリーフ
面を下にして弱アルカリ液を吹きつけ未硬化樹脂
53を取除く。かくして希望する模様に対応する
凹部を有する型40が得られる。なお型40での
模様に対応する凹部を確実に硬化させるためには
第6d図に示すようにさらに紫外線ランプ62を
用いて後露光を行うとよい。なおこの感光性樹脂
板をそのまま型として使用してもよいが、耐熱
性・耐久性の問題がある場合には更に熱硬化性樹
脂を使用して感光性樹脂板の模様を写しとつて型
を作り、この型を前記ワツペンを作るのに用いて
もよい。 感光性樹脂を用いるワツペン用の型作りは当初
の設備費は必要ではあるが彫刻による方法に比し
迅速且つ安価に行うことができるので好ましい。 〔実施例〕 以下本発明のワツペンの具体的実施例を示し侮
せて比較例との性能比較を行う。 実施例 1 0.1dのポリエチレンテレフタレート極細繊維を
用いて抄造法で3次元立体交絡構造をもつ不織布
を、ポリエチレンフタレート繊維から成る織物を
封入の上、製造した。その不織布にポリウレタン
含浸させて徴条孔構造を有するスエード調人工皮
革を得た。このスエード調人工皮革中の繊維とポ
リウレタンとの比率は95%対5%であり、目付
200g/m2、具掛け密度0.4厚さ0.5mmである。この
スエード調人工皮革の片方表面に第4図および第
5図を参照して説明した製造方法により文字
「LAMOUS produced by ASAHI」からなる模
様を設け第3図に示したような模様付きシートを
得た。それぞれの文字のスエード調人工皮革の表
面より突出する高さ0.5mmであり文字の太さすな
わち幅は最大で1mm、最小で0.1mmである。其後
第3図に示したような多数の模様が付与されたシ
ートを打抜き法によつて第2図に示すような形状
のワツペンを作り、これを実施例1のワツペンと
した。 実施例 2 前記実施例1の中基布として用いられるスエー
ド調人工皮革中の繊維とポリウレタンとの比率を
70%対30%とし、他は同一条件にて第2図に示す
ワツペンを作り、実施例2とした。 比較例 1,2および3 比較例1ではポリエチレンテレフタレート長繊
維製タフタ(75d/36f×75d/36f/90本/インチ×100
本/インチ、目 付63g/m2)を基布として用い、比較例2では羊
毛縮織フエルト(目付300g/m2、厚さ1.0mm)を
基布として用いてその他の条件は実施例2の条件
に準じて第2図に示すようなワツペンを製造し
た。比較例3はポリエチレンテレスタレート繊維
として繊度1dのものを用い、、その他の条件は実
施例2の条件に準じて第2図に示すようなワツペ
ンを製造した。 実施例1.2および比較例1.2.3の外観および樹脂
部分の基布への耐剥離性を調べ、その結果を第1
表に示す。
【表】
第1表から明らかなように、実施例2のワツペ
ンは耐剥離性が優れ、外観についても総合的に優
れている。これに対して実施例1は実施例2に準
ずる性能を有するが樹脂層が基布にやや埋没して
おり、全体として実施例2と比べるとやゝ高級感
に欠けるが商品価値としては問題はない。これは
樹脂層を基布に固着するときに圧力が加えられ、
実施例1の基布では高分子弾性重合体(この場合
はポリウレタン)の含有量が少いために基布がそ
のまま塑性変形してしまうからと考えられる。一
方比較例3では耐剥離性は太字の場合には実施例
2に準ずるが細字の場合には格段と劣る。さらに
使用繊維が太いために樹脂層を突抜けて突出し樹
脂層の外観を著しく悪化させている。比較例1お
よび2のワツペンは耐剥離性に劣ると共にワツペ
ンの縁部の外観が汚たないという問題点を有す
る。 実施例1.2および比較例1.3のワツペンはポリエ
チレンテレフタレート繊維製の基布を用いている
ので染色堅牢度および寸法安定性に優れており、
したがつてワツペン使用時においてワツペンが付
けられた衣服や服飾品の使用条件によつて色落ち
したり、寸法が変つたりすることがない。一方比
較例2のワツペンは衣服や服飾品が洗濯等の厳し
い使用条件に曝されると変色し且つ縮み、ワツペ
ンの品位を著しく低下させる。 〔発明の効果〕 本発明のワツペンは前述のように構成されてい
るので耐剥離性に優れると共に基布面、樹脂面と
も優れた外観を有する。さらにワツペンを衣服や
服飾品として使用中も色落ちしたり、縮んだりす
ることがない。
ンは耐剥離性が優れ、外観についても総合的に優
れている。これに対して実施例1は実施例2に準
ずる性能を有するが樹脂層が基布にやや埋没して
おり、全体として実施例2と比べるとやゝ高級感
に欠けるが商品価値としては問題はない。これは
樹脂層を基布に固着するときに圧力が加えられ、
実施例1の基布では高分子弾性重合体(この場合
はポリウレタン)の含有量が少いために基布がそ
のまま塑性変形してしまうからと考えられる。一
方比較例3では耐剥離性は太字の場合には実施例
2に準ずるが細字の場合には格段と劣る。さらに
使用繊維が太いために樹脂層を突抜けて突出し樹
脂層の外観を著しく悪化させている。比較例1お
よび2のワツペンは耐剥離性に劣ると共にワツペ
ンの縁部の外観が汚たないという問題点を有す
る。 実施例1.2および比較例1.3のワツペンはポリエ
チレンテレフタレート繊維製の基布を用いている
ので染色堅牢度および寸法安定性に優れており、
したがつてワツペン使用時においてワツペンが付
けられた衣服や服飾品の使用条件によつて色落ち
したり、寸法が変つたりすることがない。一方比
較例2のワツペンは衣服や服飾品が洗濯等の厳し
い使用条件に曝されると変色し且つ縮み、ワツペ
ンの品位を著しく低下させる。 〔発明の効果〕 本発明のワツペンは前述のように構成されてい
るので耐剥離性に優れると共に基布面、樹脂面と
も優れた外観を有する。さらにワツペンを衣服や
服飾品として使用中も色落ちしたり、縮んだりす
ることがない。
第1図は本発明のワツペンの一実施例の構造を
略示する第2図の線−による断面図である。
第2図は第1図に示したワツペンの平面図であ
る。第3図は第2図に示したワツペンが複数個配
置されている個々のワツペン打抜き前のシートを
示す平面図である。第4図は第2図のワツペンの
製造方法の一実施例において用いられる型を示す
斜視図である。第5図は型を用いて行う本発明の
ワツペンの製造方法を実施するために用いられる
装置の略示正面図である。第6a図〜第6d図は
第4図に示した型を製造するための他の方法を詳
細に説明する略示断面図である。 1…ワツペン、2…皮革シート、3,3a…樹
脂層、20…複数のワツペンを有する皮革状シー
ト、30,30a…彫刻された模様、40…型、
53…未硬化の感光性樹脂、58,59,62…
紫外線ランプ、60…硬化された感光性樹脂。
略示する第2図の線−による断面図である。
第2図は第1図に示したワツペンの平面図であ
る。第3図は第2図に示したワツペンが複数個配
置されている個々のワツペン打抜き前のシートを
示す平面図である。第4図は第2図のワツペンの
製造方法の一実施例において用いられる型を示す
斜視図である。第5図は型を用いて行う本発明の
ワツペンの製造方法を実施するために用いられる
装置の略示正面図である。第6a図〜第6d図は
第4図に示した型を製造するための他の方法を詳
細に説明する略示断面図である。 1…ワツペン、2…皮革シート、3,3a…樹
脂層、20…複数のワツペンを有する皮革状シー
ト、30,30a…彫刻された模様、40…型、
53…未硬化の感光性樹脂、58,59,62…
紫外線ランプ、60…硬化された感光性樹脂。
Claims (1)
- 1 皮革状シートの片側表面に任意の模様に成形
された熱硬化性樹脂または反応性樹脂からなる非
発泡の樹脂層が突出して設けられているワツペン
であつて、前記皮革状シートが0.5デニール以下
の極細繊維と高分子弾性重合物から成り、且つそ
の表面に前記極細繊維が立毛状に突出しており、
皮革状シートと樹脂層との境界面において、前記
皮革状シートの極細繊維から成る立毛の少なくと
も一部が樹脂層に侵入しており、前記突出して設
けられた模様の前記皮革状シートの平面に垂直な
断面で見た形状が、前記模様用樹脂層を形成する
際に用いられる型の模様用凹部の断面形状に実質
的に対応する逆転形状であることを特徴とするワ
ツペン。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14599984A JPS6125502A (ja) | 1984-07-16 | 1984-07-16 | 突出模様を有する皮革状シ−トから成るワツペン |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14599984A JPS6125502A (ja) | 1984-07-16 | 1984-07-16 | 突出模様を有する皮革状シ−トから成るワツペン |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6125502A JPS6125502A (ja) | 1986-02-04 |
| JPH0566122B2 true JPH0566122B2 (ja) | 1993-09-21 |
Family
ID=15397809
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14599984A Granted JPS6125502A (ja) | 1984-07-16 | 1984-07-16 | 突出模様を有する皮革状シ−トから成るワツペン |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6125502A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0184943U (ja) * | 1987-11-26 | 1989-06-06 | ||
| JPH0649212Y2 (ja) * | 1991-03-22 | 1994-12-14 | 有限会社木次貴金属製作所 | 装身具 |
| JP2558057Y2 (ja) * | 1991-06-07 | 1997-12-17 | 京子 川合 | 装飾用部材及びその装飾用部材を用いた装飾品 |
| JP7372700B1 (ja) * | 2022-09-05 | 2023-11-01 | 日本ダム株式会社 | 曲面状の立体ワッペン |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5927434A (ja) * | 1982-08-05 | 1984-02-13 | Toshiba Corp | カラ−受像管 |
-
1984
- 1984-07-16 JP JP14599984A patent/JPS6125502A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6125502A (ja) | 1986-02-04 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |