JPH0567836A - AlGaInP系半導体レーザ素子 - Google Patents
AlGaInP系半導体レーザ素子Info
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- JPH0567836A JPH0567836A JP22737791A JP22737791A JPH0567836A JP H0567836 A JPH0567836 A JP H0567836A JP 22737791 A JP22737791 A JP 22737791A JP 22737791 A JP22737791 A JP 22737791A JP H0567836 A JPH0567836 A JP H0567836A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 AlGaInP系の可視光半導体レーザ素子におい
て,屈折率導波構造および電流狭窄構造を1回の結晶成
長工程で形成すると共に,素子特性を安定させ,信頼性
を向上させる。 【構成】 凹部となるストライプ状溝110を有するp型の
基板100上に,AlGaInP混晶系からなる,p型の第1クラ
ッド層101,活性層102,n型の第2クラッド層103,およ
びn型のコンタクト層105を含む積層構造が形成されてい
る。第2クラッド層103とコンタクト層105との間には,
クラッド層103より禁制帯幅の小さいp型の中間層104が
形成されている。中間層104の層厚は,溝側面部の上方
ではキャリアのド・ブロイ波長より薄く,溝底部の上方
ではキャリアのド・ブロイ波長より厚い。
て,屈折率導波構造および電流狭窄構造を1回の結晶成
長工程で形成すると共に,素子特性を安定させ,信頼性
を向上させる。 【構成】 凹部となるストライプ状溝110を有するp型の
基板100上に,AlGaInP混晶系からなる,p型の第1クラ
ッド層101,活性層102,n型の第2クラッド層103,およ
びn型のコンタクト層105を含む積層構造が形成されてい
る。第2クラッド層103とコンタクト層105との間には,
クラッド層103より禁制帯幅の小さいp型の中間層104が
形成されている。中間層104の層厚は,溝側面部の上方
ではキャリアのド・ブロイ波長より薄く,溝底部の上方
ではキャリアのド・ブロイ波長より厚い。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はAlGaInP系の可視光半導
体レーザ素子に関する。
体レーザ素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年,半導体レーザ素子は,情報記録再
生装置の光源をはじめとして,光通信や光計測制御など
の分野において,幅広く利用されている。特に,GaAs基
板に格子整合する(AlyGa1-y)xIn1-xP(x〜0.5,0≦y≦1)
混晶を用いた半導体レーザ素子は,600nm帯の可視光が
得られるので注目されている。このような短波長の可視
光は,例えば,光ディスクやビデオディスクなどの情報
記録再生装置の光源として用いた場合に,光スポットを
小さく絞ることができるので,高密度記録が可能になる
という利点がある。
生装置の光源をはじめとして,光通信や光計測制御など
の分野において,幅広く利用されている。特に,GaAs基
板に格子整合する(AlyGa1-y)xIn1-xP(x〜0.5,0≦y≦1)
混晶を用いた半導体レーザ素子は,600nm帯の可視光が
得られるので注目されている。このような短波長の可視
光は,例えば,光ディスクやビデオディスクなどの情報
記録再生装置の光源として用いた場合に,光スポットを
小さく絞ることができるので,高密度記録が可能になる
という利点がある。
【0003】これまで,AlGaInP系の半導体レーザ素子
としては,様々な構造のものが提案されている。例え
ば,図4に従来のAlGaInP系半導体レーザ素子の一例を
示す(石川他,日本学術振興会光電相互変換第125委員
会第121回研究会資料(1987),第35〜40頁を参照)。こ
の図に示す半導体レーザ素子は,SBR(Selectively Buri
ed Ridge Waveguide)構造と呼ばれ,有機金属気相成長法(M
OCVD法)を用いた3回の結晶成長工程により,以下のよ
うにして作製される。
としては,様々な構造のものが提案されている。例え
ば,図4に従来のAlGaInP系半導体レーザ素子の一例を
示す(石川他,日本学術振興会光電相互変換第125委員
会第121回研究会資料(1987),第35〜40頁を参照)。こ
の図に示す半導体レーザ素子は,SBR(Selectively Buri
ed Ridge Waveguide)構造と呼ばれ,有機金属気相成長法(M
OCVD法)を用いた3回の結晶成長工程により,以下のよ
うにして作製される。
【0004】まず,第1回目の結晶成長工程として,n-
GaAs基板400上に,減圧MOCVD法を用いて,n-AlGaInP第
1クラッド層401,GaInP活性層402,p-AlGaInP第2クラ
ッド層403,およびp-GaAsキャップ層404を順次成長させ
る。次いで,適当なエッチング技術を用いて,第2クラ
ッド層403に達するメサ状ストライプを形成する。引き
続いて,第2回目の結晶成長工程として,このメサ上部
を除く部分に,n-GaAs電流狭窄層405を選択的に成長さ
せる。さらに,第3回目の結晶成長工程として,メサ上
部を含む全面に,p-GaAsコンタクト層406を成長させ
る。最後に,コンタクト層406の表面にはp側電極407を
形成し,基板400の裏面にはn側電極408を形成すること
により,図4に示すような半導体レーザ素子が得られ
る。この構造では,電流狭窄層405が,活性層402への電
流注入領域をpnp構造により限定すると共に,光吸収層
としても機能するので,光導波路が形成される。
GaAs基板400上に,減圧MOCVD法を用いて,n-AlGaInP第
1クラッド層401,GaInP活性層402,p-AlGaInP第2クラ
ッド層403,およびp-GaAsキャップ層404を順次成長させ
る。次いで,適当なエッチング技術を用いて,第2クラ
ッド層403に達するメサ状ストライプを形成する。引き
続いて,第2回目の結晶成長工程として,このメサ上部
を除く部分に,n-GaAs電流狭窄層405を選択的に成長さ
せる。さらに,第3回目の結晶成長工程として,メサ上
部を含む全面に,p-GaAsコンタクト層406を成長させ
る。最後に,コンタクト層406の表面にはp側電極407を
形成し,基板400の裏面にはn側電極408を形成すること
により,図4に示すような半導体レーザ素子が得られ
る。この構造では,電流狭窄層405が,活性層402への電
流注入領域をpnp構造により限定すると共に,光吸収層
としても機能するので,光導波路が形成される。
【0005】また,図5に他の従来例であるAlGaInP系
半導体レーザ素子を示す(板谷他,電子情報通信学会技
術研究報告OQE89-44(1989),第49〜54頁)。この図に示
す半導体レーザ素子は,HBB(Hetero Barrier Blocking)
構造と呼ばれ,MOCVD法を用いた2回の結晶成長工程に
より,以下のようにして作製される。
半導体レーザ素子を示す(板谷他,電子情報通信学会技
術研究報告OQE89-44(1989),第49〜54頁)。この図に示
す半導体レーザ素子は,HBB(Hetero Barrier Blocking)
構造と呼ばれ,MOCVD法を用いた2回の結晶成長工程に
より,以下のようにして作製される。
【0006】まず,第1回目の結晶成長工程として,n-
GaAs基板500上に,減圧MOCVD法を用いて,n-AlGaInP第
1クラッド層501,GaInP活性層502,p-AlGaInP第2クラ
ッド層503,およびp-GaInP中間層504を順次成長させ
る。次いで,適当なエッチング技術を用いて,第2クラ
ッド層503に達するストライプ状メサを形成する。続い
て,第2回目の結晶成長工程として,このメサ領域を含
む全面に,p-GaAsコンタクト層505を成長させる。な
お,中間層504は第2クラッド層503とコンタクト層505
との中間の禁制帯幅を有する。最後に,コンタクト層50
5の表面にはp側電極507を形成し,基板500の裏面にはn
側電極508を形成することにより,図5に示すような半
導体レーザ素子が得られる。
GaAs基板500上に,減圧MOCVD法を用いて,n-AlGaInP第
1クラッド層501,GaInP活性層502,p-AlGaInP第2クラ
ッド層503,およびp-GaInP中間層504を順次成長させ
る。次いで,適当なエッチング技術を用いて,第2クラ
ッド層503に達するストライプ状メサを形成する。続い
て,第2回目の結晶成長工程として,このメサ領域を含
む全面に,p-GaAsコンタクト層505を成長させる。な
お,中間層504は第2クラッド層503とコンタクト層505
との中間の禁制帯幅を有する。最後に,コンタクト層50
5の表面にはp側電極507を形成し,基板500の裏面にはn
側電極508を形成することにより,図5に示すような半
導体レーザ素子が得られる。
【0007】この構造における光導波機構は,上記のSB
R構造と同様に,コンタクト層505による光吸収を利用し
ている。他方,電流狭窄機構としては,第2クラッド層
503とコンタクト層505との間における価電子帯側のバン
ド構造の不連続性を利用している。つまり,第2クラッ
ド層503とコンタクト層505との間のヘテロ接合界面に
は,価電子帯側のバンド構造の不連続性に起因した大き
いスパイクが現れる。このスパイクは正孔に対する障壁
として作用し,この界面で大きな電圧降下が生じる。こ
れに対し,中間層504が介在するストライプ領域では,
上記のスパイクが第2クラッド層503と中間層504との間
の界面,および中間層504とコンタクト層505との間の界
面に分割されるので,正孔に対する実効的な障壁を低減
することができ,ストライプ領域と,それ以外の部分と
で電圧降下に大きな差を形成することができる。つま
り,素子の両電極間に電圧を与えた場合,ストライプ領
域のみに電流を注入できるので,電流狭窄機構が形成さ
れる。ただし,スパイクの高さを上記2つの界面に分割
するには,中間層504の層厚は充分に厚くなければなら
ない。この層厚は,中間層504のキャリア濃度にも依存
するが,キャリア(正孔)のド・ブロイ波長より厚いこ
とが不可欠である。
R構造と同様に,コンタクト層505による光吸収を利用し
ている。他方,電流狭窄機構としては,第2クラッド層
503とコンタクト層505との間における価電子帯側のバン
ド構造の不連続性を利用している。つまり,第2クラッ
ド層503とコンタクト層505との間のヘテロ接合界面に
は,価電子帯側のバンド構造の不連続性に起因した大き
いスパイクが現れる。このスパイクは正孔に対する障壁
として作用し,この界面で大きな電圧降下が生じる。こ
れに対し,中間層504が介在するストライプ領域では,
上記のスパイクが第2クラッド層503と中間層504との間
の界面,および中間層504とコンタクト層505との間の界
面に分割されるので,正孔に対する実効的な障壁を低減
することができ,ストライプ領域と,それ以外の部分と
で電圧降下に大きな差を形成することができる。つま
り,素子の両電極間に電圧を与えた場合,ストライプ領
域のみに電流を注入できるので,電流狭窄機構が形成さ
れる。ただし,スパイクの高さを上記2つの界面に分割
するには,中間層504の層厚は充分に厚くなければなら
ない。この層厚は,中間層504のキャリア濃度にも依存
するが,キャリア(正孔)のド・ブロイ波長より厚いこ
とが不可欠である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】まず,図4に示すSBR
構造では,3回の結晶成長工程が不可欠であり,しか
も,第2回目の結晶成長工程においては,メサ上部に電
流狭窄層405が成長しないように選択成長技術を用いる
必要がある。選択成長を行うには,基板温度を制御した
り,原料ガスの構成比を調整しなければならない。それ
ゆえ,結晶成長工程が複雑となり,歩留りの低下や製造
コストの上昇を招く。
構造では,3回の結晶成長工程が不可欠であり,しか
も,第2回目の結晶成長工程においては,メサ上部に電
流狭窄層405が成長しないように選択成長技術を用いる
必要がある。選択成長を行うには,基板温度を制御した
り,原料ガスの構成比を調整しなければならない。それ
ゆえ,結晶成長工程が複雑となり,歩留りの低下や製造
コストの上昇を招く。
【0009】また,図5に示すHBB構造では,結晶成長
工程は2回で済むが,電流注入経路には再成長界面が含
まれるので,この部分における結晶性の低下により素子
特性が劣化し,かつ信頼性が低下する。
工程は2回で済むが,電流注入経路には再成長界面が含
まれるので,この部分における結晶性の低下により素子
特性が劣化し,かつ信頼性が低下する。
【0010】さらに,いずれの構造であっても,AlGaIn
P層,GaInP層,GaAs層などの2層以上からなる積層構造
にストライプ状メサを形成する必要があるので,エッチ
ング技術の適用が不可欠である。このようなエッチング
工程においては,横モードの安定化に重要な意味を持つ
第2クラッド層の残厚を制御するのが困難であり,ウエ
ハ内でバラツキが生じるので,歩留りが低下する。
P層,GaInP層,GaAs層などの2層以上からなる積層構造
にストライプ状メサを形成する必要があるので,エッチ
ング技術の適用が不可欠である。このようなエッチング
工程においては,横モードの安定化に重要な意味を持つ
第2クラッド層の残厚を制御するのが困難であり,ウエ
ハ内でバラツキが生じるので,歩留りが低下する。
【0011】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
であり,その目的とするところは,1回の結晶成長工程
で屈折率導波構造および電流狭窄構造を形成し得る構造
を有するので,界面における結晶性の劣化などの懸念が
なく,安定な素子特性と,高い信頼性を有するAlGaInP
系の可視光半導体レーザ素子を提供することにある。
であり,その目的とするところは,1回の結晶成長工程
で屈折率導波構造および電流狭窄構造を形成し得る構造
を有するので,界面における結晶性の劣化などの懸念が
なく,安定な素子特性と,高い信頼性を有するAlGaInP
系の可視光半導体レーザ素子を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体レーザ素
子は,ストライプ状の凹部または凸部を有する第1導電
型のGaAs基板上に,AlGaInP混晶系からなる第1導電型
の第1クラッド層,活性層,第2導電型の第2クラッド
層,および第2導電型のGaAsコンタクト層を含む積層構
造が形成されたAlGaInP系半導体レーザ素子であって,
第1導電型がp型の場合にはp-GaAs基板とp-AlGaInP第1
クラッド層との間に第1クラッド層より禁制帯幅の小さ
いp-AlGaInP中間層が設けられ,第1導電型がn型の場合
にはp-AlGaInP第2クラッド層とp-GaAsコンタクト層と
の間に第2クラッド層より禁制帯幅の小さいp-AlGaInP
中間層が設けられ,その層厚が,凹部または凸部の段差
斜面部の上方ではキャリアのド・ブロイ波長より薄く,
それ以外の部分ではキャリアのド・ブロイ波長より厚
く,そのことにより上記目的が達成される。
子は,ストライプ状の凹部または凸部を有する第1導電
型のGaAs基板上に,AlGaInP混晶系からなる第1導電型
の第1クラッド層,活性層,第2導電型の第2クラッド
層,および第2導電型のGaAsコンタクト層を含む積層構
造が形成されたAlGaInP系半導体レーザ素子であって,
第1導電型がp型の場合にはp-GaAs基板とp-AlGaInP第1
クラッド層との間に第1クラッド層より禁制帯幅の小さ
いp-AlGaInP中間層が設けられ,第1導電型がn型の場合
にはp-AlGaInP第2クラッド層とp-GaAsコンタクト層と
の間に第2クラッド層より禁制帯幅の小さいp-AlGaInP
中間層が設けられ,その層厚が,凹部または凸部の段差
斜面部の上方ではキャリアのド・ブロイ波長より薄く,
それ以外の部分ではキャリアのド・ブロイ波長より厚
く,そのことにより上記目的が達成される。
【0013】上記基板のストライプ状凹部または凸部の
両側には,断面形状が三角形であるような1つ以上のス
トライプ状溝を設けてもよい。このようなストライプ状
溝の形成された基板を用いると,電流経路を限定するた
めの絶縁膜が不要になるので,製造工程がさらに簡略化
される。
両側には,断面形状が三角形であるような1つ以上のス
トライプ状溝を設けてもよい。このようなストライプ状
溝の形成された基板を用いると,電流経路を限定するた
めの絶縁膜が不要になるので,製造工程がさらに簡略化
される。
【0014】なお,本発明で用いられるAlGaInP混晶系
とは,GaAs基板に格子整合する(AlyGa1-y)xIn1-xP(x〜
0.5,0≦y≦1)混晶を意味し,その混晶比xおよびyは,
適宜選択される。例えば,x=0.5,y=0であれば,Ga0.5I
n0.5P混晶を表す。
とは,GaAs基板に格子整合する(AlyGa1-y)xIn1-xP(x〜
0.5,0≦y≦1)混晶を意味し,その混晶比xおよびyは,
適宜選択される。例えば,x=0.5,y=0であれば,Ga0.5I
n0.5P混晶を表す。
【0015】一般に,III-V族化合物半導体を分子線エ
ピタキシャル成長法(MBE法)を用いて成長させる場合,
その成長速度はIII族原料(分子線)の供給量により律
速される。III族分子線に対して基板を傾斜して配置す
ると,一定の分子線強度に対する成長面積が増大するの
で,成長速度は分子線に対して基板を垂直に配置したと
きより小さくなる。したがって,基板に凹部または凸部
が設けられ,段差を有するような場合には,その平坦部
(例えば,溝底部またはテラス平坦部)の上方と,斜面
部(例えば,溝側面部またはテラス側面部)の上方で
は,成長層の層厚が異なる。
ピタキシャル成長法(MBE法)を用いて成長させる場合,
その成長速度はIII族原料(分子線)の供給量により律
速される。III族分子線に対して基板を傾斜して配置す
ると,一定の分子線強度に対する成長面積が増大するの
で,成長速度は分子線に対して基板を垂直に配置したと
きより小さくなる。したがって,基板に凹部または凸部
が設けられ,段差を有するような場合には,その平坦部
(例えば,溝底部またはテラス平坦部)の上方と,斜面
部(例えば,溝側面部またはテラス側面部)の上方で
は,成長層の層厚が異なる。
【0016】このような現象を利用することにより,本
発明のAlGaInP系半導体レーザ素子では,第1導電型がp
型の場合にはp-GaAs基板とp-AlGaInP第1クラッド層と
の間に第1クラッド層より禁制帯幅の小さいp-AlGaInP
中間層を,第1導電型がn型の場合にはp-AlGaInP第2ク
ラッド層とp-GaAsコンタクト層との間に第2クラッド層
より禁制帯幅の小さいp-AlGaInP中間層を,その層厚
が,凹部または凸部の段差斜面部の上方ではキャリアの
ド・ブロイ波長より薄く,それ以外の部分ではキャリア
のド・ブロイ波長より厚くなるように,成長させること
ができる。
発明のAlGaInP系半導体レーザ素子では,第1導電型がp
型の場合にはp-GaAs基板とp-AlGaInP第1クラッド層と
の間に第1クラッド層より禁制帯幅の小さいp-AlGaInP
中間層を,第1導電型がn型の場合にはp-AlGaInP第2ク
ラッド層とp-GaAsコンタクト層との間に第2クラッド層
より禁制帯幅の小さいp-AlGaInP中間層を,その層厚
が,凹部または凸部の段差斜面部の上方ではキャリアの
ド・ブロイ波長より薄く,それ以外の部分ではキャリア
のド・ブロイ波長より厚くなるように,成長させること
ができる。
【0017】上記のような層厚を有するp-AlGaInP中間
層を用いると,p-GaAs基板とp-AlGaInP第1クラッド層
との間のヘテロ界面(第1導電型がp型の場合),また
はp-AlGaInP第2クラッド層とp-GaAsコンタクト層との
間のヘテロ界面(第1導電型がn型の場合)での価電子
帯側のバンド構造の不連続性は,段差平坦部の上方では
p-AlGaInP中間層の層厚が充分厚いので,キャリア(正
孔)に対する障壁が実効的に低減されるのに対し,段差
斜面部の上方ではp-AlGaInP中間層の層厚が薄いので,
キャリア(正孔)に対する大きな障壁が残存する。つま
り,p-GaAs基板(第1導電型がp型の場合)またはp-GaA
sコンタクト層(第1導電型がn型の場合)から電流を注
入するとき,段差平坦部にのみ電流を注入できるので,
電流狭窄機構が形成される。
層を用いると,p-GaAs基板とp-AlGaInP第1クラッド層
との間のヘテロ界面(第1導電型がp型の場合),また
はp-AlGaInP第2クラッド層とp-GaAsコンタクト層との
間のヘテロ界面(第1導電型がn型の場合)での価電子
帯側のバンド構造の不連続性は,段差平坦部の上方では
p-AlGaInP中間層の層厚が充分厚いので,キャリア(正
孔)に対する障壁が実効的に低減されるのに対し,段差
斜面部の上方ではp-AlGaInP中間層の層厚が薄いので,
キャリア(正孔)に対する大きな障壁が残存する。つま
り,p-GaAs基板(第1導電型がp型の場合)またはp-GaA
sコンタクト層(第1導電型がn型の場合)から電流を注
入するとき,段差平坦部にのみ電流を注入できるので,
電流狭窄機構が形成される。
【0018】このように,凹部または凸部を有する第1
導電型のGaAs基板上に,AlGaInP混晶系からなる第1導
電型の第1クラッド層,活性層,第2導電型の第2クラ
ッド層,および第2導電型のGaAsコンタクト層を含む積
層構造を形成する1回の結晶成長工程で,電流狭窄構造
を作り込むことができると共に,段差平坦部の上方と段
差斜面部の上方とにおける活性層の屈折率差を利用した
光導波路構造を与えることができる。
導電型のGaAs基板上に,AlGaInP混晶系からなる第1導
電型の第1クラッド層,活性層,第2導電型の第2クラ
ッド層,および第2導電型のGaAsコンタクト層を含む積
層構造を形成する1回の結晶成長工程で,電流狭窄構造
を作り込むことができると共に,段差平坦部の上方と段
差斜面部の上方とにおける活性層の屈折率差を利用した
光導波路構造を与えることができる。
【0019】
【作用】本発明のAlGaInP系半導体レーザ素子では,第
1導電型がp型の場合にはp-GaAs基板とp-AlGaInP第1ク
ラッド層との間に第1クラッド層より禁制帯幅の小さい
p-AlGaInP中間層が設けられ,第1導電型がn型の場合に
はp-AlGaInP第2クラッド層とp-GaAsコンタクト層との
間に第2クラッド層より禁制帯幅の小さいp-AlGaInP中
間層が設けられている。しかも,その層厚は,凹部また
は凸部の段差斜面部の上方ではキャリアのド・ブロイ波
長より薄く,それ以外の部分ではキャリアのド・ブロイ
波長より厚い。それゆえ,段差斜面部の上方では,p-Al
GaInP中間層による,p-GaAs基板とp-AlGaInP第1クラッ
ド層との間(第1導電型がp型の場合),またはp-AlGaI
nP第2クラッド層とp-GaAsコンタクト層との間(第1導
電型がn型の場合)のバンド不連続に基づく価電子帯障
壁の緩和は生じず,ヘテロバリア効果により電流注入が
阻止される。その結果,電流は段差平坦部のみを流れ,
電流狭窄構造が実現される。また,活性層の層厚も中間
層と同様に,段差平坦部の上方では厚く,段差斜面部の
上方では薄くなる。したがって,段差平坦部の上方にお
ける厚い活性層部分が光導波路として機能する。
1導電型がp型の場合にはp-GaAs基板とp-AlGaInP第1ク
ラッド層との間に第1クラッド層より禁制帯幅の小さい
p-AlGaInP中間層が設けられ,第1導電型がn型の場合に
はp-AlGaInP第2クラッド層とp-GaAsコンタクト層との
間に第2クラッド層より禁制帯幅の小さいp-AlGaInP中
間層が設けられている。しかも,その層厚は,凹部また
は凸部の段差斜面部の上方ではキャリアのド・ブロイ波
長より薄く,それ以外の部分ではキャリアのド・ブロイ
波長より厚い。それゆえ,段差斜面部の上方では,p-Al
GaInP中間層による,p-GaAs基板とp-AlGaInP第1クラッ
ド層との間(第1導電型がp型の場合),またはp-AlGaI
nP第2クラッド層とp-GaAsコンタクト層との間(第1導
電型がn型の場合)のバンド不連続に基づく価電子帯障
壁の緩和は生じず,ヘテロバリア効果により電流注入が
阻止される。その結果,電流は段差平坦部のみを流れ,
電流狭窄構造が実現される。また,活性層の層厚も中間
層と同様に,段差平坦部の上方では厚く,段差斜面部の
上方では薄くなる。したがって,段差平坦部の上方にお
ける厚い活性層部分が光導波路として機能する。
【0020】
【実施例】以下に,本発明の実施例について説明する。
【0021】(実施例1)図1に本実施例のAlGaInP系
半導体レーザ素子の概略的な断面構造を示す。この半導
体レーザ素子は以下のようにして作製された。
半導体レーザ素子の概略的な断面構造を示す。この半導
体レーザ素子は以下のようにして作製された。
【0022】まず,Siドープn-GaAs基板100(不純物濃
度2x1018cm-3)に,ホトリソグラフィ法とウェットエッ
チング技術とを用いて,凹部となるストライプ状溝110
(幅4μm,深さ1μm)を設けた。次いで,この基板10
0上に,MBE法(基板温度510℃)を用いて,Siドープn-
(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5P第1クラッド層101(不純物濃度
1x1018cm-3),ノンドープGa0.5In0.5P活性層102,Beド
ープp-(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5P第2クラッド層103(不純
物濃度1x1018cm-3),Beドープp-Ga0.5In0.5P中間層104
(不純物濃度2x1018cm-3),およびBeドープp-GaAsコン
タクト層105(不純物濃度2x1018cm-3)を順次成長させ
た。
度2x1018cm-3)に,ホトリソグラフィ法とウェットエッ
チング技術とを用いて,凹部となるストライプ状溝110
(幅4μm,深さ1μm)を設けた。次いで,この基板10
0上に,MBE法(基板温度510℃)を用いて,Siドープn-
(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5P第1クラッド層101(不純物濃度
1x1018cm-3),ノンドープGa0.5In0.5P活性層102,Beド
ープp-(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5P第2クラッド層103(不純
物濃度1x1018cm-3),Beドープp-Ga0.5In0.5P中間層104
(不純物濃度2x1018cm-3),およびBeドープp-GaAsコン
タクト層105(不純物濃度2x1018cm-3)を順次成長させ
た。
【0023】この結晶成長工程により,中間層104の層
厚は,溝側面部の上方では10nm,溝底部の上方では2
2nmとなった。また,活性層102の層厚は,溝側面部の
上方では32nm,溝底部の上方では70nmとなった。こ
のように,溝底部の上方では,中間層104の層厚がキャ
リアのド・ブロイ波長より厚いので,キャリア注入に対
する障壁としては機能しないのに対して,溝側面部の上
方では,中間層104の層厚がキャリアのド・ブロイ波長
より薄いので,キャリア注入に対する障壁となり,電流
狭窄構造として機能する。他方,溝側面部の上方と溝底
部の上方とにおける活性層102の層厚差により,屈折率
導波構造が形成される。
厚は,溝側面部の上方では10nm,溝底部の上方では2
2nmとなった。また,活性層102の層厚は,溝側面部の
上方では32nm,溝底部の上方では70nmとなった。こ
のように,溝底部の上方では,中間層104の層厚がキャ
リアのド・ブロイ波長より厚いので,キャリア注入に対
する障壁としては機能しないのに対して,溝側面部の上
方では,中間層104の層厚がキャリアのド・ブロイ波長
より薄いので,キャリア注入に対する障壁となり,電流
狭窄構造として機能する。他方,溝側面部の上方と溝底
部の上方とにおける活性層102の層厚差により,屈折率
導波構造が形成される。
【0024】その後,ストライプ状溝110の上方を除く
コンタクト層105上に,プラズマCVD法を用いて,電流経
路を限定するための絶縁膜となるSi3N4膜106を形成し
た。最後に,ストライプ状溝110の上方に位置するコン
タクト層105の表面と,Si3N4膜106の表面とにはp側電極
107を形成し,基板100の裏面にはn側電極108を形成する
ことにより,図1に示すような半導体レーザ素子を得
た。
コンタクト層105上に,プラズマCVD法を用いて,電流経
路を限定するための絶縁膜となるSi3N4膜106を形成し
た。最後に,ストライプ状溝110の上方に位置するコン
タクト層105の表面と,Si3N4膜106の表面とにはp側電極
107を形成し,基板100の裏面にはn側電極108を形成する
ことにより,図1に示すような半導体レーザ素子を得
た。
【0025】このようにして得られた本実施例の半導体
レーザ素子は,閾値電流47mAおよび発振波長663nmで連
続発振し,良好な素子特性を示した。
レーザ素子は,閾値電流47mAおよび発振波長663nmで連
続発振し,良好な素子特性を示した。
【0026】(実施例2)図2に本実施例のAlGaInP系
半導体レーザ素子の概略的な断面構造を示す。この半導
体レーザ素子は以下のようにして作製された。
半導体レーザ素子の概略的な断面構造を示す。この半導
体レーザ素子は以下のようにして作製された。
【0027】まず,Siドープn-GaAs基板200(不純物濃
度2x1018cm-3)に,ホトリソグラフィ法とウェットエッ
チング技術とを用いて,凸部となるストライプ状テラス
210(幅3μm,高さ1.5μm)を順メサ方向に設けた。次
いで,この基板200上に,MBE法を用いて,Siドープn-(A
l0.8Ga0.2)0.5In0.5P第1クラッド層201(不純物濃度1x
1018cm-3),ノンドープ(Al0.1Ga0.9)0.5In0.5P活性層2
02,Beドープp-(Al0.8Ga0.2)0.5In0.5P第2クラッド層2
03(不純物濃度8x1017cm-3),Beドープp-Ga0.5In0.5P
中間層204(不純物濃度5x1018cm-3),およびBeドープp
-GaAsコンタクト層205(不純物濃度2x1018cm-3)を順次
成長させた。
度2x1018cm-3)に,ホトリソグラフィ法とウェットエッ
チング技術とを用いて,凸部となるストライプ状テラス
210(幅3μm,高さ1.5μm)を順メサ方向に設けた。次
いで,この基板200上に,MBE法を用いて,Siドープn-(A
l0.8Ga0.2)0.5In0.5P第1クラッド層201(不純物濃度1x
1018cm-3),ノンドープ(Al0.1Ga0.9)0.5In0.5P活性層2
02,Beドープp-(Al0.8Ga0.2)0.5In0.5P第2クラッド層2
03(不純物濃度8x1017cm-3),Beドープp-Ga0.5In0.5P
中間層204(不純物濃度5x1018cm-3),およびBeドープp
-GaAsコンタクト層205(不純物濃度2x1018cm-3)を順次
成長させた。
【0028】この結晶成長工程により,中間層204の層
厚は,テラス側面部の上方では10nm,テラス平坦部の
上方では22nmとなった。また,活性層202の層厚は,
テラス側面部の上方では32nm,テラス平坦部の上方で
は70nmとなった。このように,テラス平坦部の上方で
は,中間層204の層厚がキャリアのド・ブロイ波長より
厚いので,キャリア注入に対する障壁としては機能しな
いのに対して,テラス側面部の上方では,中間層204の
層厚がキャリアのド・ブロイ波長より薄いので,キャリ
ア注入に対する障壁となり,電流狭窄構造として機能す
る。他方,テラス側面部の上方とテラス平坦部の上方と
における活性層202の層厚差により,屈折率導波構造が
形成される。
厚は,テラス側面部の上方では10nm,テラス平坦部の
上方では22nmとなった。また,活性層202の層厚は,
テラス側面部の上方では32nm,テラス平坦部の上方で
は70nmとなった。このように,テラス平坦部の上方で
は,中間層204の層厚がキャリアのド・ブロイ波長より
厚いので,キャリア注入に対する障壁としては機能しな
いのに対して,テラス側面部の上方では,中間層204の
層厚がキャリアのド・ブロイ波長より薄いので,キャリ
ア注入に対する障壁となり,電流狭窄構造として機能す
る。他方,テラス側面部の上方とテラス平坦部の上方と
における活性層202の層厚差により,屈折率導波構造が
形成される。
【0029】その後,ストライプ状テラス210の上方を
除くコンタクト層205上に,プラズマCVD法を用いて,電
流経路を限定するための絶縁膜となるSi3N4膜206を形成
した。最後に,ストライプ状テラス210の上方に位置す
るコンタクト層205の表面と,Si3N4膜206の表面とにはp
側電極207を形成し,基板200の裏面にはn側電極208を形
成することにより,図2に示すような半導体レーザ素子
を得た。
除くコンタクト層205上に,プラズマCVD法を用いて,電
流経路を限定するための絶縁膜となるSi3N4膜206を形成
した。最後に,ストライプ状テラス210の上方に位置す
るコンタクト層205の表面と,Si3N4膜206の表面とにはp
側電極207を形成し,基板200の裏面にはn側電極208を形
成することにより,図2に示すような半導体レーザ素子
を得た。
【0030】このようにして得られた本実施例の半導体
レーザ素子は,閾値電流56mAおよび発振波長647nmで連
続発振し,良好な素子特性を示した。
レーザ素子は,閾値電流56mAおよび発振波長647nmで連
続発振し,良好な素子特性を示した。
【0031】(実施例3)図3に本実施例のAlGaInP系
半導体レーザ素子の概略的な断面構造を示す。この半導
体レーザ素子は,電流経路を限定する絶縁膜を用いるこ
となく,1回の結晶成長工程により得られる構造を有
し,以下のようにして作製された。
半導体レーザ素子の概略的な断面構造を示す。この半導
体レーザ素子は,電流経路を限定する絶縁膜を用いるこ
となく,1回の結晶成長工程により得られる構造を有
し,以下のようにして作製された。
【0032】まず,Siドープn-GaAs基板300(不純物濃
度2x1018cm-3)に,ホトリソグラフィ法とウェットエッ
チング技術とを用いて,凹部となるストライプ状溝310
(幅4μm,深さ1.5μm)と,その両側に断面形状が三
角形のストライプ状溝(深さ1.5μm)からなるグレーテ
ィング領域311とを設けた。次いで,この基板300上に,
MBE法を用いて,Siドープn-(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5P第1
クラッド層301(不純物濃度1x1018cm-3),Beドープp-G
a0.5In0.5P活性層302(不純物濃度2x1017cm-3),Beド
ープp-(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5P第2クラッド層303(不純
物濃度1x1018cm-3),Beドープp-Ga0.5In0.5P中間層304
(不純物濃度5x1018cm-3),およびBeドープp-GaAsコン
タクト層305(不純物濃度2x1018cm-3)を順次成長させ
た。
度2x1018cm-3)に,ホトリソグラフィ法とウェットエッ
チング技術とを用いて,凹部となるストライプ状溝310
(幅4μm,深さ1.5μm)と,その両側に断面形状が三
角形のストライプ状溝(深さ1.5μm)からなるグレーテ
ィング領域311とを設けた。次いで,この基板300上に,
MBE法を用いて,Siドープn-(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5P第1
クラッド層301(不純物濃度1x1018cm-3),Beドープp-G
a0.5In0.5P活性層302(不純物濃度2x1017cm-3),Beド
ープp-(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5P第2クラッド層303(不純
物濃度1x1018cm-3),Beドープp-Ga0.5In0.5P中間層304
(不純物濃度5x1018cm-3),およびBeドープp-GaAsコン
タクト層305(不純物濃度2x1018cm-3)を順次成長させ
た。
【0033】この結晶成長工程により,中間層304の層
厚は,溝側面部の上方では10nm,溝底部の上方では2
2nmとなった。また,活性層302の層厚は,溝側面部の
上方では32nm,溝底部の上方では70nmとなった。こ
のように,溝底部の上方では,中間層304の層厚がキャ
リアのド・ブロイ波長より厚いので,キャリア注入に対
する障壁としては機能しないのに対して,溝側面部の上
方では,中間層304の層厚がキャリアのド・ブロイ波長
より薄いので,キャリア注入に対する障壁となり,電流
狭窄構造として機能する。他方,溝側面部の上方と溝底
部の上方とにおける活性層302の層厚差により,屈折率
導波構造が形成される。しかも,グレーティング領域51
1では,ストライプ状溝の断面形状が三角形であるの
で,中間層304の層厚は溝側面部の上方と同様に,キャ
リアのド・ブロイ波長より薄く,キャリア注入に対する
障壁となる。それゆえ,電流経路を限定するための絶縁
膜を用いる必要がない。最後に,コンタクト層305の表
面にはp側電極307を形成し,基板300の裏面にはn側電極
308を形成することにより,図3に示すような半導体レ
ーザ素子を得た。
厚は,溝側面部の上方では10nm,溝底部の上方では2
2nmとなった。また,活性層302の層厚は,溝側面部の
上方では32nm,溝底部の上方では70nmとなった。こ
のように,溝底部の上方では,中間層304の層厚がキャ
リアのド・ブロイ波長より厚いので,キャリア注入に対
する障壁としては機能しないのに対して,溝側面部の上
方では,中間層304の層厚がキャリアのド・ブロイ波長
より薄いので,キャリア注入に対する障壁となり,電流
狭窄構造として機能する。他方,溝側面部の上方と溝底
部の上方とにおける活性層302の層厚差により,屈折率
導波構造が形成される。しかも,グレーティング領域51
1では,ストライプ状溝の断面形状が三角形であるの
で,中間層304の層厚は溝側面部の上方と同様に,キャ
リアのド・ブロイ波長より薄く,キャリア注入に対する
障壁となる。それゆえ,電流経路を限定するための絶縁
膜を用いる必要がない。最後に,コンタクト層305の表
面にはp側電極307を形成し,基板300の裏面にはn側電極
308を形成することにより,図3に示すような半導体レ
ーザ素子を得た。
【0034】このようにして得られた本実施例の半導体
レーザ素子は,閾値電流38mAおよび発振波長666nm
で連続発振し,良好な素子特性を示した。
レーザ素子は,閾値電流38mAおよび発振波長666nm
で連続発振し,良好な素子特性を示した。
【0035】なお,上記実施例では,いずれもダブルヘ
テロ構造の半導体レーザ素子について説明したが,活性
層近傍の構造は量子井戸構造や光ガイド層を含む構造で
あってもよい。また,基板と積層構造との間にバッファ
層を設けることにより,積層構造を構成する半導体層の
結晶性を向上させることができる。
テロ構造の半導体レーザ素子について説明したが,活性
層近傍の構造は量子井戸構造や光ガイド層を含む構造で
あってもよい。また,基板と積層構造との間にバッファ
層を設けることにより,積層構造を構成する半導体層の
結晶性を向上させることができる。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば,安定な素子特性を有
し,信頼性が向上したAlGaInP系の可視光半導体レーザ
素子が得られる。このような半導体レーザ素子は,光ス
ポットを小さく絞ることができ,高密度記録を可能にす
るので,例えば,光ディスクおよびビデオディスクなど
の情報記録再生装置の光源として非常に有用である。ま
た,本発明では,1回の結晶成長工程により,AlGaInP
系可視光半導体レーザ素子の屈折率導波構造および電流
狭窄構造を形成し得るので,生産性および歩留りが向上
し,性能の優れた半導体レーザ素子を低価格で供給する
ことができる。
し,信頼性が向上したAlGaInP系の可視光半導体レーザ
素子が得られる。このような半導体レーザ素子は,光ス
ポットを小さく絞ることができ,高密度記録を可能にす
るので,例えば,光ディスクおよびビデオディスクなど
の情報記録再生装置の光源として非常に有用である。ま
た,本発明では,1回の結晶成長工程により,AlGaInP
系可視光半導体レーザ素子の屈折率導波構造および電流
狭窄構造を形成し得るので,生産性および歩留りが向上
し,性能の優れた半導体レーザ素子を低価格で供給する
ことができる。
【図1】本発明の一実施例であるAlGaInP系半導体レー
ザ素子の概略構造を示す断面図である。
ザ素子の概略構造を示す断面図である。
【図2】本発明の他の実施例であるAlGaInP系半導体レ
ーザ素子の概略構造を示す断面図である。
ーザ素子の概略構造を示す断面図である。
【図3】本発明のさらに他の実施例であるAlGaInP系半
導体レーザ素子の概略構造を示す断面図である。
導体レーザ素子の概略構造を示す断面図である。
【図4】従来のAlGaInP系半導体レーザ素子の概略構造
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図5】従来の他のAlGaInP系半導体レーザ素子の概略
構造を示す断面図である。
構造を示す断面図である。
100,200,300,400,500 基板 101,201,301,401,501 第1クラッド層 102,202,302,402,502 活性層 103,203,303,403,503 第2クラッド層 104,204,304,504 中間層 105,205,305,406,505 コンタクト層 404 キャップ層 405 電流狭窄層
Claims (1)
- 【請求項1】 ストライプ状の凹部または凸部を有する
第1導電型のGaAs基板上に,AlGaInP混晶系からなる第
1導電型の第1クラッド層,活性層,第2導電型の第2
クラッド層,および第2導電型のGaAsコンタクト層を含
む積層構造が形成されたAlGaInP系半導体レーザ素子で
あって,第1導電型がp型の場合にはp-GaAs基板とp-AlG
aInP第1クラッド層との間に第1クラッド層より禁制帯
幅の小さいp-AlGaInP中間層が設けられ,第1導電型がn
型の場合にはp-AlGaInP第2クラッド層とp-GaAsコンタ
クト層との間に第2クラッド層より禁制帯幅の小さいp-
AlGaInP中間層が設けられ,その層厚が,凹部または凸
部の段差斜面部の上方ではキャリアのド・ブロイ波長よ
り薄く,それ以外の部分ではキャリアのド・ブロイ波長
より厚い,AlGaInP系半導体レーザ素子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22737791A JPH0567836A (ja) | 1991-09-06 | 1991-09-06 | AlGaInP系半導体レーザ素子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22737791A JPH0567836A (ja) | 1991-09-06 | 1991-09-06 | AlGaInP系半導体レーザ素子 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0567836A true JPH0567836A (ja) | 1993-03-19 |
Family
ID=16859859
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22737791A Withdrawn JPH0567836A (ja) | 1991-09-06 | 1991-09-06 | AlGaInP系半導体レーザ素子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0567836A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100284760B1 (ko) * | 1993-10-13 | 2001-04-02 | 윤종용 | 반도체 레이저 다이오드 및 그 제조방법 |
| KR100287206B1 (ko) * | 1993-10-15 | 2001-09-17 | 윤종용 | 반도체레이저소자및그제조방법 |
| JP2008166394A (ja) * | 2006-12-27 | 2008-07-17 | Sharp Corp | 半導体素子、ならびにこれを用いた照明装置および画像受像機 |
| US7793923B2 (en) | 2006-03-31 | 2010-09-14 | Piolax, Inc. | Wave coil spring |
| US11883954B2 (en) | 2019-04-11 | 2024-01-30 | Nhk Spring Co., Ltd. | Flexible member |
-
1991
- 1991-09-06 JP JP22737791A patent/JPH0567836A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100284760B1 (ko) * | 1993-10-13 | 2001-04-02 | 윤종용 | 반도체 레이저 다이오드 및 그 제조방법 |
| KR100287206B1 (ko) * | 1993-10-15 | 2001-09-17 | 윤종용 | 반도체레이저소자및그제조방법 |
| US7793923B2 (en) | 2006-03-31 | 2010-09-14 | Piolax, Inc. | Wave coil spring |
| KR101290235B1 (ko) * | 2006-03-31 | 2013-07-30 | 가부시키가이샤 파이오락꾸스 | 파형 코일 스프링 |
| JP2008166394A (ja) * | 2006-12-27 | 2008-07-17 | Sharp Corp | 半導体素子、ならびにこれを用いた照明装置および画像受像機 |
| US11883954B2 (en) | 2019-04-11 | 2024-01-30 | Nhk Spring Co., Ltd. | Flexible member |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19981203 |