JPH0569509B2 - - Google Patents
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- JPH0569509B2 JPH0569509B2 JP8616021A JP1602186A JPH0569509B2 JP H0569509 B2 JPH0569509 B2 JP H0569509B2 JP 8616021 A JP8616021 A JP 8616021A JP 1602186 A JP1602186 A JP 1602186A JP H0569509 B2 JPH0569509 B2 JP H0569509B2
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- amylase
- enzyme
- starch
- acetate
- amphiphile
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- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Enzymes And Modification Thereof (AREA)
Description
殿粉の液化中のうすめ液(thinning agent)と
して熱安定性α−アミラーゼの使用は砂糖甘味料
の製造において極めて重要である。殿粉物質の酵
素的液化は望ましくない副生成物の生成を減じ、
そしてまた塩の低レベルの使用を可能にし、この
ことは、最終グルコースシロツプ中の塩の高レベ
ルにはイオン交換樹脂によるその除去に対する追
加の製造コストが含まれるために望ましい。昇温
下で殿粉を液化するためのα−アミラーゼの如き
酵素の有用性は、熱にさらすとその非可逆的変性
を起こすために、主に酵素の熱安定性に依存す
る。この変性は生物触媒活性の安全な損失をもた
らす。好熱性微生物から得られる熱安定性α−ア
ミラーゼが殿粉を含む物質を殿粉水解物に加水分
解、液化及び/または転化するために用いられて
いた。例えば米国特許第3654081号及び同第
3912590号にはバチルス・リケニホルミス
(Bacillus licheniformis)種のバクテリアによつ
て産生された熱安定性α−アミラーゼを用いて高
温での殿粉の液化が記載されている。 多くの市販のα−アミラーゼ製品はバクテリア
源、例えば枯草菌(Bacillus subtilis)、バチル
ス・リケニホルミス、バチルス・ステアロセルモ
フイルス(B.stearothermophilus)、バチルス・
コアギユランス(B.coagulans)から得られる。
菌・カビ類(fungal)のα−アミラーゼは、この
ものが一般に熱安定性酵素とみなされないため
に、高温での殿粉の液化において極めて限定され
た適用範囲しか有していない。 殿粉の酵素的液化は通常殿粉の酵素加水分解へ
の容易さを増すために昇温下で行われる。上記の
生物触媒活性の損失は液化工程に好ましい昇温下
で熱安定性α−アミラーゼを用いても起こり得
る。従つて、その熱安定性を増加させるために、
酵素に安定剤を加える。かくして、ウオーラーシ
ユタイン(Wallerstein)による米国特許第
905029号において、酵素法による殿粉の高温糖化
は殿粉を含む媒質に硫酸カルシウムの添加によつ
て高められることが開示されている。α−アミラ
ーゼを熱安定性にするためにカルシウムイオンの
使用が当該分野において一般に認められている
が、しかし、殿粉に塩を添加することに関連した
上記の問題の如き或る欠点を有する。 極く最近、米国特許第3654081号において、好
ましくは或るα−アミラーゼを含む水性殿粉スラ
リーにカルシウム及び/またはナトリウム塩を添
加することにより、殿粉を容易に且つ完全に液化
し得ることが開示されている。 米国特許第3912590号において、水性殿粉懸濁
液をバチルス・リケニホルミス種から得られたα
−アミラーゼによつて昇温下で処理することから
なる殿粉の組合わせた液化及びうすめに対する方
法が開示されている。 米国特許第4284722号はバチルス・ステアロセ
ルモフイルス種の細菌に由来する熱及び酸安定性
α−アミラーゼを特許請求している。 ペイス(Pace)等はジヤーナル・オブ・バイ
オロジカル・ケミストリー(Journal of Bio−
logical Chemistry)において、リゾチームの熱
及びグアニジン塩酸塩変性を、天然のリゾチーム
の活性部位に特異的に結合するトリ−N−アセチ
ルグルコースアミンの種々な濃度で研究し、そし
てその存在が熱及びグアニジン塩酸塩変性に対し
て蛋白質の容易に認め得る安定性をもたらすこと
を報告している。 塩素イオンをα−アミラーゼの水溶液に加え、
これにより或る程度熱安定性を与えることが見出
されたが、かかる添加の主な目的はPH値の調節で
ある。 米国特許第4497867号において、カルシウムイ
オン並びにホルメート、アセテート、プロピオネ
ート及びその混合物からなる群より選ばれる水溶
液カルボキシレートを酵素の溶液に添加すること
からなるサブテイリジン・カールスベルグ
(Subtilisin Carlsberg)によるプロテアーゼの保
存中の貯蔵寿命を増す方法が開示されている。 米国特許第4318818号には、 (a) 洗浄表面活性剤0〜約75%; (b) 純粋な酵素、好ましくは蛋白質分解性酵素約
0.025〜約10%; (c) 低分子量の第一または第二アルコール0%〜
約60%; (d) 短鎖長のカルボン酸塩、好ましくはギ酸塩約
0.1%〜約10%; (e) カルシウムイオン0.1〜10mM/にするた
めに十分な量の可溶性カルシウム塩;及び (f) 残りは水 からなる安定化された水性酵素組成物を開示して
いる。 典型的な市販用の操作においては、殿粉を熱安
定性α−アミラーゼを用いて、80℃〜約110℃の
温度範囲及びPH値6以上で液化する。一般に、昇
温下で酵素を更に安定化するために、カルシウム
塩(50−150ppmCa++)を加える。殿粉の酵素的
液化に対するこれらの条件には3つの欠点があ
る。第一に、PH値6.0以上及び80℃またはこれ以
上の温度で殿粉の加水分解は続いての転化工程の
際にマルトースの生成において生ずる殿粉の還元
基の異性化を促進し、最終グルコース収率の減少
を引き起こす。第二に、続いての果糖への転化に
対してグルコースを生成させるための液化した殿
粉の糖化に用いる最適PH値は一般にアスペルギル
ス属(Aspesgillus)タイプのグルコアミラーゼ
に対しては約4.5、そしてクモノスカビ属
(Rhizopus)タイプの酵素に対しては約5.0であ
る。かくして、殿粉をPH値6.0またはこれ以上で
液化する場合、グルコアミラーゼを用いて糖化を
行う前にPH値を降下させなければならない。この
PH値調節は酸の添加のために、生ずるグルコース
シロツプの塩含有量を増加させ、従つて過剰量の
塩を除去するために必要なイオン交換樹脂に対す
る経費を増加させる。PH値6.0またはこれ以下で
行う液化に対しては、更にカルシウムイオン(約
500ppmまで)を加えなければならない。このこ
とは、グルコースイソメラーゼを用いつ高果糖ト
ウモロコシシロツプの製造に使用する場合、殿粉
の糖化によつて生成したグルコースシロツプから
加えたカルシウムイオンの完全な除去を困難にす
る。 水溶液中のα−アミラーゼの熱安定性を増す新
規な方法を提供することが望ましく、そして該方
法を提供することが本発明の一目的である。更に
本発明の目的はこの方法によつて製造した安定化
されたα−アミラーゼ組成物を提供することであ
る。 更に本発明の目的は、カルシウムイオンを加え
る必要がなく、そしてカルシウムの低レベル(25
〜50ppm)で殿粉を液化するために使用し得るか
かる組成物を提供することである。 他の目的はPH値5.0程度の低さで殿粉の高温液
化に使用し得るかかる組成物を提供することであ
る。 本発明はバクテリア性α−アミラーゼの熱安定
性を増す方法である。本方法にはα−アミラーゼ
の水溶液の安定化量の両親媒性物質(amphiphi
−le)を加えることからなる。また本発明にはこ
の方法によつて安定化されたα−アミラーゼ溶液
及び殿粉の液化におけるその用途が含まれる。 本発明において有用なα−アミラーゼは、細胞
外酵素を発生させるために適当な微生物を栄養増
殖媒質中で培養することによつて製造される。両
親媒性物質安定化剤をバイオマス(biomass)の
除去または酵素溶液の濃縮前または後に加えるこ
とができる。しかしながら、典型的な実験におい
ては、微生物細胞を普通の方法、例えば遠心分離
によつて、デカンテーシヨン及び/または過に
よつてα−アミラーゼを含む媒質から除去する。
次に液を、所望の活性レベルを有する酵素の水
溶液を得るために、限外過及び真空蒸発を用い
て濃縮する。この溶液が好ましくは本発明の方法
によつて安定化された溶液である。 α−アミラーゼ溶液の熱安定性の増加はこの溶
液に両親媒性物質の安定化する量を添加すること
によつて達成される。両親媒性物質なる用語は有
極性(水溶性)のヘツド(head)及び非有極性
(非水溶性)のテイル(tail)を有する分子また
はイオンを意味する。加えて、両親媒性物質はそ
れ自体溶解反応を示すために各末端に対して十分
に大きくなければならない。両親媒性物質の一般
的構造式を次に示す:
して熱安定性α−アミラーゼの使用は砂糖甘味料
の製造において極めて重要である。殿粉物質の酵
素的液化は望ましくない副生成物の生成を減じ、
そしてまた塩の低レベルの使用を可能にし、この
ことは、最終グルコースシロツプ中の塩の高レベ
ルにはイオン交換樹脂によるその除去に対する追
加の製造コストが含まれるために望ましい。昇温
下で殿粉を液化するためのα−アミラーゼの如き
酵素の有用性は、熱にさらすとその非可逆的変性
を起こすために、主に酵素の熱安定性に依存す
る。この変性は生物触媒活性の安全な損失をもた
らす。好熱性微生物から得られる熱安定性α−ア
ミラーゼが殿粉を含む物質を殿粉水解物に加水分
解、液化及び/または転化するために用いられて
いた。例えば米国特許第3654081号及び同第
3912590号にはバチルス・リケニホルミス
(Bacillus licheniformis)種のバクテリアによつ
て産生された熱安定性α−アミラーゼを用いて高
温での殿粉の液化が記載されている。 多くの市販のα−アミラーゼ製品はバクテリア
源、例えば枯草菌(Bacillus subtilis)、バチル
ス・リケニホルミス、バチルス・ステアロセルモ
フイルス(B.stearothermophilus)、バチルス・
コアギユランス(B.coagulans)から得られる。
菌・カビ類(fungal)のα−アミラーゼは、この
ものが一般に熱安定性酵素とみなされないため
に、高温での殿粉の液化において極めて限定され
た適用範囲しか有していない。 殿粉の酵素的液化は通常殿粉の酵素加水分解へ
の容易さを増すために昇温下で行われる。上記の
生物触媒活性の損失は液化工程に好ましい昇温下
で熱安定性α−アミラーゼを用いても起こり得
る。従つて、その熱安定性を増加させるために、
酵素に安定剤を加える。かくして、ウオーラーシ
ユタイン(Wallerstein)による米国特許第
905029号において、酵素法による殿粉の高温糖化
は殿粉を含む媒質に硫酸カルシウムの添加によつ
て高められることが開示されている。α−アミラ
ーゼを熱安定性にするためにカルシウムイオンの
使用が当該分野において一般に認められている
が、しかし、殿粉に塩を添加することに関連した
上記の問題の如き或る欠点を有する。 極く最近、米国特許第3654081号において、好
ましくは或るα−アミラーゼを含む水性殿粉スラ
リーにカルシウム及び/またはナトリウム塩を添
加することにより、殿粉を容易に且つ完全に液化
し得ることが開示されている。 米国特許第3912590号において、水性殿粉懸濁
液をバチルス・リケニホルミス種から得られたα
−アミラーゼによつて昇温下で処理することから
なる殿粉の組合わせた液化及びうすめに対する方
法が開示されている。 米国特許第4284722号はバチルス・ステアロセ
ルモフイルス種の細菌に由来する熱及び酸安定性
α−アミラーゼを特許請求している。 ペイス(Pace)等はジヤーナル・オブ・バイ
オロジカル・ケミストリー(Journal of Bio−
logical Chemistry)において、リゾチームの熱
及びグアニジン塩酸塩変性を、天然のリゾチーム
の活性部位に特異的に結合するトリ−N−アセチ
ルグルコースアミンの種々な濃度で研究し、そし
てその存在が熱及びグアニジン塩酸塩変性に対し
て蛋白質の容易に認め得る安定性をもたらすこと
を報告している。 塩素イオンをα−アミラーゼの水溶液に加え、
これにより或る程度熱安定性を与えることが見出
されたが、かかる添加の主な目的はPH値の調節で
ある。 米国特許第4497867号において、カルシウムイ
オン並びにホルメート、アセテート、プロピオネ
ート及びその混合物からなる群より選ばれる水溶
液カルボキシレートを酵素の溶液に添加すること
からなるサブテイリジン・カールスベルグ
(Subtilisin Carlsberg)によるプロテアーゼの保
存中の貯蔵寿命を増す方法が開示されている。 米国特許第4318818号には、 (a) 洗浄表面活性剤0〜約75%; (b) 純粋な酵素、好ましくは蛋白質分解性酵素約
0.025〜約10%; (c) 低分子量の第一または第二アルコール0%〜
約60%; (d) 短鎖長のカルボン酸塩、好ましくはギ酸塩約
0.1%〜約10%; (e) カルシウムイオン0.1〜10mM/にするた
めに十分な量の可溶性カルシウム塩;及び (f) 残りは水 からなる安定化された水性酵素組成物を開示して
いる。 典型的な市販用の操作においては、殿粉を熱安
定性α−アミラーゼを用いて、80℃〜約110℃の
温度範囲及びPH値6以上で液化する。一般に、昇
温下で酵素を更に安定化するために、カルシウム
塩(50−150ppmCa++)を加える。殿粉の酵素的
液化に対するこれらの条件には3つの欠点があ
る。第一に、PH値6.0以上及び80℃またはこれ以
上の温度で殿粉の加水分解は続いての転化工程の
際にマルトースの生成において生ずる殿粉の還元
基の異性化を促進し、最終グルコース収率の減少
を引き起こす。第二に、続いての果糖への転化に
対してグルコースを生成させるための液化した殿
粉の糖化に用いる最適PH値は一般にアスペルギル
ス属(Aspesgillus)タイプのグルコアミラーゼ
に対しては約4.5、そしてクモノスカビ属
(Rhizopus)タイプの酵素に対しては約5.0であ
る。かくして、殿粉をPH値6.0またはこれ以上で
液化する場合、グルコアミラーゼを用いて糖化を
行う前にPH値を降下させなければならない。この
PH値調節は酸の添加のために、生ずるグルコース
シロツプの塩含有量を増加させ、従つて過剰量の
塩を除去するために必要なイオン交換樹脂に対す
る経費を増加させる。PH値6.0またはこれ以下で
行う液化に対しては、更にカルシウムイオン(約
500ppmまで)を加えなければならない。このこ
とは、グルコースイソメラーゼを用いつ高果糖ト
ウモロコシシロツプの製造に使用する場合、殿粉
の糖化によつて生成したグルコースシロツプから
加えたカルシウムイオンの完全な除去を困難にす
る。 水溶液中のα−アミラーゼの熱安定性を増す新
規な方法を提供することが望ましく、そして該方
法を提供することが本発明の一目的である。更に
本発明の目的はこの方法によつて製造した安定化
されたα−アミラーゼ組成物を提供することであ
る。 更に本発明の目的は、カルシウムイオンを加え
る必要がなく、そしてカルシウムの低レベル(25
〜50ppm)で殿粉を液化するために使用し得るか
かる組成物を提供することである。 他の目的はPH値5.0程度の低さで殿粉の高温液
化に使用し得るかかる組成物を提供することであ
る。 本発明はバクテリア性α−アミラーゼの熱安定
性を増す方法である。本方法にはα−アミラーゼ
の水溶液の安定化量の両親媒性物質(amphiphi
−le)を加えることからなる。また本発明にはこ
の方法によつて安定化されたα−アミラーゼ溶液
及び殿粉の液化におけるその用途が含まれる。 本発明において有用なα−アミラーゼは、細胞
外酵素を発生させるために適当な微生物を栄養増
殖媒質中で培養することによつて製造される。両
親媒性物質安定化剤をバイオマス(biomass)の
除去または酵素溶液の濃縮前または後に加えるこ
とができる。しかしながら、典型的な実験におい
ては、微生物細胞を普通の方法、例えば遠心分離
によつて、デカンテーシヨン及び/または過に
よつてα−アミラーゼを含む媒質から除去する。
次に液を、所望の活性レベルを有する酵素の水
溶液を得るために、限外過及び真空蒸発を用い
て濃縮する。この溶液が好ましくは本発明の方法
によつて安定化された溶液である。 α−アミラーゼ溶液の熱安定性の増加はこの溶
液に両親媒性物質の安定化する量を添加すること
によつて達成される。両親媒性物質なる用語は有
極性(水溶性)のヘツド(head)及び非有極性
(非水溶性)のテイル(tail)を有する分子また
はイオンを意味する。加えて、両親媒性物質はそ
れ自体溶解反応を示すために各末端に対して十分
に大きくなければならない。両親媒性物質の一般
的構造式を次に示す:
【化】
式中、Xは有極性またはイオン性基、例えば
COO-、NH4 +、OH、SO4=、SO3=または
CONH2を表わし、そしてRは非有極性部分であ
る。かくして、異なる群の両親媒性物質がα−ア
ミラーゼの熱安定性に寄与する際に有用であるも
のとして考えられる。有用な両親媒性物質の例は
アルコール類、例えばエチルアルコール、プロピ
ルアルコール、ブチルアルコール、ベンジルアル
コール;アミン類、例えばベンジルアミン、ブチ
ルアミン、エチルアミン、ヘキシルアミン;及び
アミド類、例えばブチルアミド、アセトアミド、
フエニルアセトアミド、ベンズアミドである。い
かに本発明を操作するかの特定の理論を見出す意
図はないが、静電気的及び疎水性相互反応のため
に、両親媒性物質がα−アミラーゼの熱安定性に
寄与するものと思われる。好ましい具体例におい
ては、両親媒体性物質のイオン性基はイオン性部
分が式 R−COO- 式中、RはHまたは炭素原子2〜14個を含む脂
肪族もしくは芳香族基である、 によつて表わされるカルボキシレートである。更
に詳細には、Rはメチル、エチル、n−もしくは
イソプロピル、n−もしくはイソブチル、フエニ
ルまたは置換されたフエニルであることができ
る。カルボキシレートを含む両親媒性物質を対応
するカルボン酸の形態でα−アミラーゼの水溶液
に導入することができるが、しかし、酸塩と溶解
性を増加させるために、対応するカルボン酸の
塩、例えばナトリウムまたはカルシウム塩を用い
ることが好ましい。 典型的にはそのナトリウム塩型におけるカルボ
キシレートイオンをα−アミラーゼの水溶液に安
定化量、即ち、顕著な程度に熱不活性化に対して
酵素の耐性を増加させる量として加える。市販の
α−アミラーゼ調製物の分析により、該調製物は
実施例1に示した如く測定したMWUで表現して
酵素活性の100万単位当りアセテートイオン0.02
gまでを含有し得ることが示された。多分、アセ
テートイオンの存在はPH値調節のための酢酸の添
加による結果であり、この低濃度における存在は
α−アミラーゼに意味のある熱安定性を与えるた
めには不十分である。典型的には、アセテートの
濃度は、計算目的のためのα−アミラーゼに対し
て58000ダルトンの分子量を用いて、α−アミラ
ーゼ1モル当りアセテート少なくとも約2.89×
103モルであるべきである、この値は酵素活性100
万単位当りアセテート0.24gに対応する。酵素の
有効な安定化に必要な他の両親媒性物質の最小レ
ベルは用いる特定の物質に応じて変わるであろう
が、しかし、実験せずに容易に決定することがで
きる。 安定化剤としてアセテートを用いる場合、安定
化されたα−アミラーゼ調整物の製造はアセテー
トイオンのナトリウム塩をα−アミラーゼの水性
濃厚液に、170000−180000MWU/mlを活性を有
する酵素濃厚液100mlに対して酢酸ナトリウム10
gの最終濃度になるように加えることによつて典
型的に行われる。他の具体例においては、両親媒
性物質対α−アミラーゼの当量比を与えるために
十分な量において、α−アミラーゼの添加前また
は後に、両親媒性物質を殿粉に加える。 本発明を実行する方法を以下の実施例によつて
更に説明する。 実施例 1 α−アミラーゼの試料を適当な栄養増殖媒質中
でバチルス・リケニホルミスの突然変異種(ブダ
ペスト条約に基きATCC53376として寄記されて
いる)を培養することによつて調整した。発酵
後、微生物細胞を普通の方法によつて、溶液中で
細胞外酵素を残して除去した。次に溶液を含む酵
素を限外過及び真空蒸発を用いて、340000−
360000MWU/g〔モデイフアイド・ウオルゲム
ート単位(Modified Wohlgemuth Unit)/g〕
の所望の活性レベルに濃縮した。 α−アミラーゼ活性を、殿粉−ヨウ素錯体の青
色相当還元を用いて得、可溶性殿粉の加水分解を
決定することによつて測定した。典型的な実験に
おいては、PH値5.4に緩衝した2%可溶性殿粉5
ml及び水4mlを適当に希釈した酵素14mlと共に、
40℃に保持された水浴中で培養した。時間を定め
た間隔で(酵素の添加から5〜30分間)、被検体
1mlを取り出し、希釈ヨウ素溶液5mlを含む管に
注入し、転倒によつて混合した。次に発色した色
をヘリツジ(Hellige)社製、ヘリツジNo.600−
DA昼光比色照明器で比較し、反応終点の接近及
びモデフアイド・ウオルゲムート単位として監視
した酵素活性を監視した。1モデイフアイド・ウ
オルゲムート単位(MWU)は次の式を用いて、
分析条件下で30分以内に可溶性殿粉1mlを定めら
れた青色値に糊精化する活性である: MWU/g=100×30/T×W 式中、 100=各培養混合中の殿粉のmg数 30=定義された糊精化時間、分 T=終点に到達するために必要な時間、分 W=希釈酵素被検体1mlの培養混合物に加えた酵
素の重量、g 酢酸ナトリウム(CH3COONa)を、溶液のPH
値を5.8に保持しながら、適当に希釈した
(340000MWU/ml)…1700MWU/mlまたは蛋
白質0.2mg/ml)酵素溶液に種々な量で加えた。
各溶液の酵素活性をすでに述べた如くして測定し
た。次に酵素溶液を90℃に10分間加熱した。加熱
後、酢酸ナトリウムの添加がα−アミラーゼの熱
安定性にいかなる効果があつたかを調べるため
に、活性を再び測定した。酢酸ナトリウムの種々
なレベルに対するこの実験結果を第1表に示し
た。
COO-、NH4 +、OH、SO4=、SO3=または
CONH2を表わし、そしてRは非有極性部分であ
る。かくして、異なる群の両親媒性物質がα−ア
ミラーゼの熱安定性に寄与する際に有用であるも
のとして考えられる。有用な両親媒性物質の例は
アルコール類、例えばエチルアルコール、プロピ
ルアルコール、ブチルアルコール、ベンジルアル
コール;アミン類、例えばベンジルアミン、ブチ
ルアミン、エチルアミン、ヘキシルアミン;及び
アミド類、例えばブチルアミド、アセトアミド、
フエニルアセトアミド、ベンズアミドである。い
かに本発明を操作するかの特定の理論を見出す意
図はないが、静電気的及び疎水性相互反応のため
に、両親媒性物質がα−アミラーゼの熱安定性に
寄与するものと思われる。好ましい具体例におい
ては、両親媒体性物質のイオン性基はイオン性部
分が式 R−COO- 式中、RはHまたは炭素原子2〜14個を含む脂
肪族もしくは芳香族基である、 によつて表わされるカルボキシレートである。更
に詳細には、Rはメチル、エチル、n−もしくは
イソプロピル、n−もしくはイソブチル、フエニ
ルまたは置換されたフエニルであることができ
る。カルボキシレートを含む両親媒性物質を対応
するカルボン酸の形態でα−アミラーゼの水溶液
に導入することができるが、しかし、酸塩と溶解
性を増加させるために、対応するカルボン酸の
塩、例えばナトリウムまたはカルシウム塩を用い
ることが好ましい。 典型的にはそのナトリウム塩型におけるカルボ
キシレートイオンをα−アミラーゼの水溶液に安
定化量、即ち、顕著な程度に熱不活性化に対して
酵素の耐性を増加させる量として加える。市販の
α−アミラーゼ調製物の分析により、該調製物は
実施例1に示した如く測定したMWUで表現して
酵素活性の100万単位当りアセテートイオン0.02
gまでを含有し得ることが示された。多分、アセ
テートイオンの存在はPH値調節のための酢酸の添
加による結果であり、この低濃度における存在は
α−アミラーゼに意味のある熱安定性を与えるた
めには不十分である。典型的には、アセテートの
濃度は、計算目的のためのα−アミラーゼに対し
て58000ダルトンの分子量を用いて、α−アミラ
ーゼ1モル当りアセテート少なくとも約2.89×
103モルであるべきである、この値は酵素活性100
万単位当りアセテート0.24gに対応する。酵素の
有効な安定化に必要な他の両親媒性物質の最小レ
ベルは用いる特定の物質に応じて変わるであろう
が、しかし、実験せずに容易に決定することがで
きる。 安定化剤としてアセテートを用いる場合、安定
化されたα−アミラーゼ調整物の製造はアセテー
トイオンのナトリウム塩をα−アミラーゼの水性
濃厚液に、170000−180000MWU/mlを活性を有
する酵素濃厚液100mlに対して酢酸ナトリウム10
gの最終濃度になるように加えることによつて典
型的に行われる。他の具体例においては、両親媒
性物質対α−アミラーゼの当量比を与えるために
十分な量において、α−アミラーゼの添加前また
は後に、両親媒性物質を殿粉に加える。 本発明を実行する方法を以下の実施例によつて
更に説明する。 実施例 1 α−アミラーゼの試料を適当な栄養増殖媒質中
でバチルス・リケニホルミスの突然変異種(ブダ
ペスト条約に基きATCC53376として寄記されて
いる)を培養することによつて調整した。発酵
後、微生物細胞を普通の方法によつて、溶液中で
細胞外酵素を残して除去した。次に溶液を含む酵
素を限外過及び真空蒸発を用いて、340000−
360000MWU/g〔モデイフアイド・ウオルゲム
ート単位(Modified Wohlgemuth Unit)/g〕
の所望の活性レベルに濃縮した。 α−アミラーゼ活性を、殿粉−ヨウ素錯体の青
色相当還元を用いて得、可溶性殿粉の加水分解を
決定することによつて測定した。典型的な実験に
おいては、PH値5.4に緩衝した2%可溶性殿粉5
ml及び水4mlを適当に希釈した酵素14mlと共に、
40℃に保持された水浴中で培養した。時間を定め
た間隔で(酵素の添加から5〜30分間)、被検体
1mlを取り出し、希釈ヨウ素溶液5mlを含む管に
注入し、転倒によつて混合した。次に発色した色
をヘリツジ(Hellige)社製、ヘリツジNo.600−
DA昼光比色照明器で比較し、反応終点の接近及
びモデフアイド・ウオルゲムート単位として監視
した酵素活性を監視した。1モデイフアイド・ウ
オルゲムート単位(MWU)は次の式を用いて、
分析条件下で30分以内に可溶性殿粉1mlを定めら
れた青色値に糊精化する活性である: MWU/g=100×30/T×W 式中、 100=各培養混合中の殿粉のmg数 30=定義された糊精化時間、分 T=終点に到達するために必要な時間、分 W=希釈酵素被検体1mlの培養混合物に加えた酵
素の重量、g 酢酸ナトリウム(CH3COONa)を、溶液のPH
値を5.8に保持しながら、適当に希釈した
(340000MWU/ml)…1700MWU/mlまたは蛋
白質0.2mg/ml)酵素溶液に種々な量で加えた。
各溶液の酵素活性をすでに述べた如くして測定し
た。次に酵素溶液を90℃に10分間加熱した。加熱
後、酢酸ナトリウムの添加がα−アミラーゼの熱
安定性にいかなる効果があつたかを調べるため
に、活性を再び測定した。酢酸ナトリウムの種々
なレベルに対するこの実験結果を第1表に示し
た。
【表】
第1表から、酢酸ナトリウム型としてアセテー
トイオンの添加はα−アミラーゼの熱安定性を高
めることを決定することができる。更に、認めら
れた安定化は酵素活性100万単位当り酢酸Na最大
2.35gまでのアセテート濃度増加によつて増加
し、この濃度レベルで、熱安定性は再び降下し
た。 実施例 2 モノカルボン酸のナトリウム塩、例えばギ酸ナ
トリウム(HCOONa)、酢酸ナトリウム
(CH3COONa)、プロピオン酸ナトリウム
(CH3CH2COONa)及び酪酸ナトリウム
(CH3CH2CH2COONa)を蛋白質40mg/mlを含む
酵素溶液(α−アミラーゼ活性340000MWU/
ml)最終濃度1.22Mまで加えた。 適当な希釈後(1×100)、酵素溶液、PH値5.8、
を95℃に加熱し、酵素の熱安定性を加熱後に種々
な間隔で、希釈した酵素の残存活性を決定するこ
とによつて測定した。50%不活性化を起こすため
に必要な時間(半減期t1/2)を培養時間に対す
る百分率残存活性の対数プロツトから計算した。
この計算結果を第1図に示した。第1図から、α
−アミラーゼの熱安定化において、脂肪族鎖長の
増加による効果を知ることができる。脂肪族鎖長
の増加は、95℃、PH値5.8での水溶液中の酵素の
熱安定性の増大において比例的増加をもたらし
た。酵素の熱安定化は次の順序に従つた: ホルメート<アセテート<プロピオネート<ブ
チレート。 95℃、PH値5.8でホルメート処理した酵素の半
減期は、同一条件下での対照の1.8分と比較して、
6.3分であつた。しかしながら、ホルメートにお
ける水素に対して非有極性メチル基の導入によ
り、酵素の熱安定性に顕著な増加を起こした(半
減期=10.5分)。更にアルキル鎖の長さの増加は
試験条件下で酵素の半減期において最少増加のみ
をもたらした(1.4分/CH2基)。かくして、非有
極性脂肪族鎖(テイル)及び有極性カルボキシレ
ート基(ヘツド)を含む化合物は高温での変性か
ら酵素を保護することを知ることができた。 実施例 3 本実験においては、また非有極性芳香族基を含
む有機酸を試験した。安息香酸ナトリウム
(C6H5COONa)、フエニル酢酸ナトリウム
(C6H5CH2COONa)、フエニルプロピオン酸ナト
リウム(C6H5CH2CH2COONa)及びジフエニル
酢酸ナトリウム(C12H10CHOONa)を酵素溶液
(蛋白質40mg/ml、α−アミラーゼ活性、
340000MWU/ml)に最終濃度1.22Mまで加え
た。またこれらの芳香族酸は95℃、PH値5.8でα
−アミラーゼの熱安定性に著しい増加をもたらし
た。この実験結果を第2表に要約した;この表か
ら、安息香酸は試験した芳香族カルボン酸の中で
安定化に対して最小値を示し、一方ジフエニル酢
酸アニオンは最大値を示すことがわかつた。
トイオンの添加はα−アミラーゼの熱安定性を高
めることを決定することができる。更に、認めら
れた安定化は酵素活性100万単位当り酢酸Na最大
2.35gまでのアセテート濃度増加によつて増加
し、この濃度レベルで、熱安定性は再び降下し
た。 実施例 2 モノカルボン酸のナトリウム塩、例えばギ酸ナ
トリウム(HCOONa)、酢酸ナトリウム
(CH3COONa)、プロピオン酸ナトリウム
(CH3CH2COONa)及び酪酸ナトリウム
(CH3CH2CH2COONa)を蛋白質40mg/mlを含む
酵素溶液(α−アミラーゼ活性340000MWU/
ml)最終濃度1.22Mまで加えた。 適当な希釈後(1×100)、酵素溶液、PH値5.8、
を95℃に加熱し、酵素の熱安定性を加熱後に種々
な間隔で、希釈した酵素の残存活性を決定するこ
とによつて測定した。50%不活性化を起こすため
に必要な時間(半減期t1/2)を培養時間に対す
る百分率残存活性の対数プロツトから計算した。
この計算結果を第1図に示した。第1図から、α
−アミラーゼの熱安定化において、脂肪族鎖長の
増加による効果を知ることができる。脂肪族鎖長
の増加は、95℃、PH値5.8での水溶液中の酵素の
熱安定性の増大において比例的増加をもたらし
た。酵素の熱安定化は次の順序に従つた: ホルメート<アセテート<プロピオネート<ブ
チレート。 95℃、PH値5.8でホルメート処理した酵素の半
減期は、同一条件下での対照の1.8分と比較して、
6.3分であつた。しかしながら、ホルメートにお
ける水素に対して非有極性メチル基の導入によ
り、酵素の熱安定性に顕著な増加を起こした(半
減期=10.5分)。更にアルキル鎖の長さの増加は
試験条件下で酵素の半減期において最少増加のみ
をもたらした(1.4分/CH2基)。かくして、非有
極性脂肪族鎖(テイル)及び有極性カルボキシレ
ート基(ヘツド)を含む化合物は高温での変性か
ら酵素を保護することを知ることができた。 実施例 3 本実験においては、また非有極性芳香族基を含
む有機酸を試験した。安息香酸ナトリウム
(C6H5COONa)、フエニル酢酸ナトリウム
(C6H5CH2COONa)、フエニルプロピオン酸ナト
リウム(C6H5CH2CH2COONa)及びジフエニル
酢酸ナトリウム(C12H10CHOONa)を酵素溶液
(蛋白質40mg/ml、α−アミラーゼ活性、
340000MWU/ml)に最終濃度1.22Mまで加え
た。またこれらの芳香族酸は95℃、PH値5.8でα
−アミラーゼの熱安定性に著しい増加をもたらし
た。この実験結果を第2表に要約した;この表か
ら、安息香酸は試験した芳香族カルボン酸の中で
安定化に対して最小値を示し、一方ジフエニル酢
酸アニオンは最大値を示すことがわかつた。
【表】
実施例 4
酢酸ナトリウムを蛋白質40mg/mlを含むα−ア
ミラーゼ濃厚液(α−アミラーゼ活性、
340000MWU/ml)に最終濃度1.22M(10%w/
v)まで加えた。次に水酸化ナトリウムを用い
て、酵素水溶液のPH値を5.0、5.6、6.0、7.0、8.0
及び9.0に調節した。30分後、酵素を更に希釈し
(1×100倍)、種々な時間間隔で95℃に加熱し、
残存酵素活性を測定した。PH値5.0及び5.5で、熱
安定性を85℃にて測定した。比較するために、酢
酸ナトリウムの不存在下における酵素の熱安定化
に関するPH値の影響を測定した。実験結果を第3
表に示した。
ミラーゼ濃厚液(α−アミラーゼ活性、
340000MWU/ml)に最終濃度1.22M(10%w/
v)まで加えた。次に水酸化ナトリウムを用い
て、酵素水溶液のPH値を5.0、5.6、6.0、7.0、8.0
及び9.0に調節した。30分後、酵素を更に希釈し
(1×100倍)、種々な時間間隔で95℃に加熱し、
残存酵素活性を測定した。PH値5.0及び5.5で、熱
安定性を85℃にて測定した。比較するために、酢
酸ナトリウムの不存在下における酵素の熱安定化
に関するPH値の影響を測定した。実験結果を第3
表に示した。
【表】
上記の結果からわかるすぐれた特色は次のこと
を示す: (1) カルボン酸基及び脂肪族または芳香族の非有
極性残存基を含む両親媒性物質によるα−アミ
ラーゼの処理は酵素の熱安定性において著しい
増加をもたらし; (2) 非有極性基の鎖長の増加は熱安定性を増加さ
せ; (3) 芳香族残基は脂肪族残基よりもより大きな効
果を有する。 本発明の特許権請求の可能性は特定の構造に基
づくものではないが、認められる安定化効果に必
要な本質的な構造は、酵素の有極性官能基によつ
て不活性化する有極性ヘツド及び非有機極性炭化
水素テイル(脂肪族または芳香族)からなること
によつて示された実験的証拠から明白である。ま
た炭化水素テイルは周りの水分子から酵素分子の
或る範囲を保護する場合もあり得る。これは酵素
分子に熱変性に対する構造的耐性のために必要な
堅さを与える。ホルメートイオン(HCOO-)は
酢酸、プロピオン酸または酪酸によつて与えられ
るアニオンよりもかなり効果が少ないことが認め
られた。ホルメートアニオンにおける水素とバル
ク(bulk)中の水との相互作用は酵素及びアニ
オン間の相互作用を弱める傾向にあり、一方、ア
セテートにおけるメチル基は、熱安定化エネルキ
ーにおける著しい増加を示して、蛋白質の隣接疎
水性側鎖と相互作用し得る。試験した芳香族アニ
オンの中で安息香酸が最も有効性に乏しい。カル
ボキシル基及びベンゼン環間の結合の二重結合の
性質が、酵素分子の有極性残基との相互作用に対
して、カルボキシレートイオンの適応性を限定し
得ることが可能である。加えたカルボン酸塩によ
るα−アミラーゼの熱安定性を増加させるための
追加の安定化自由エネルギーを計算し、第4表に
示した。
を示す: (1) カルボン酸基及び脂肪族または芳香族の非有
極性残存基を含む両親媒性物質によるα−アミ
ラーゼの処理は酵素の熱安定性において著しい
増加をもたらし; (2) 非有極性基の鎖長の増加は熱安定性を増加さ
せ; (3) 芳香族残基は脂肪族残基よりもより大きな効
果を有する。 本発明の特許権請求の可能性は特定の構造に基
づくものではないが、認められる安定化効果に必
要な本質的な構造は、酵素の有極性官能基によつ
て不活性化する有極性ヘツド及び非有機極性炭化
水素テイル(脂肪族または芳香族)からなること
によつて示された実験的証拠から明白である。ま
た炭化水素テイルは周りの水分子から酵素分子の
或る範囲を保護する場合もあり得る。これは酵素
分子に熱変性に対する構造的耐性のために必要な
堅さを与える。ホルメートイオン(HCOO-)は
酢酸、プロピオン酸または酪酸によつて与えられ
るアニオンよりもかなり効果が少ないことが認め
られた。ホルメートアニオンにおける水素とバル
ク(bulk)中の水との相互作用は酵素及びアニ
オン間の相互作用を弱める傾向にあり、一方、ア
セテートにおけるメチル基は、熱安定化エネルキ
ーにおける著しい増加を示して、蛋白質の隣接疎
水性側鎖と相互作用し得る。試験した芳香族アニ
オンの中で安息香酸が最も有効性に乏しい。カル
ボキシル基及びベンゼン環間の結合の二重結合の
性質が、酵素分子の有極性残基との相互作用に対
して、カルボキシレートイオンの適応性を限定し
得ることが可能である。加えたカルボン酸塩によ
るα−アミラーゼの熱安定性を増加させるための
追加の安定化自由エネルギーを計算し、第4表に
示した。
【表】
a=加えた配位子による相対安定化
b=安定化自由エネルギーは−R T In Fで
示され、ここに T=368K F=相対安定因子 R=気体定数、1.987カロリー/モル/度t 1/2°=配位子の不存在下における半減期 第4表により、α−アミラーゼにカルボン酸塩
の添加はこの酵素の半減期を増加させるものと決
定づけることができる。加えた加工物の存在下に
おけるt1/2対その不存在下における(t1/2°)
比として示される相対安定化因子はカルボン酸の
鎖長増加に伴なつて増加する。この相対安定化因
子は△G°=−RT In Fの関係を用いて、追加の
安定化自由エネルギーに変えることができる:こ
こに、Tは酵素を加熱する温度(°K)であり、
Rは気体定数であり、そしてFは相対安定化因子
である。ホルメートは0.9KCal/molの安定化自
由エネルギーを与える。これは酵素の正に帯電し
た基との静電的相互作用を介して主に生ずるもの
と考えられ、その効果は主にエントロピーであ
り、帯電した基による水分子の相互作用の解放に
起因する。ブチル基(ブチレートにおける)に起
因する約0.6KCal/molによる追加の安定化は強
化された疎水性相互作用から生じ、これはまた主
として自由エネルギーに対するエントロピー寄与
を有する。鎖長の影響が増加し、芳香族環は、こ
れらが最適相互作用部位に対して相互作用す分子
を向け得る意味で、相互作用における非常に静か
な反応相手である。いずれの場合においても、相
互作用は(弱いが)静電的及び疎水性成分によつ
て特異的であると思われる。個々の相互作用によ
つて与え得るよりも大きな安定化を与え得ること
は協同相互作用である。高温で長期間不活性を保
持するため、或いは高温露出に耐えるために、間
隔領域において、必ずしも活性部位に限らず、酵
素配座の強制を助ける全ての同様な領域におい
て、有効な分子が酵素と相互作用することが示さ
れた。表面の相互作用は決定されないが、ペンダ
ント非極性基の強化作用は相互作用の内部移行を
示す。 実施例 5 本発明の方法によつて安定化されたα−アミラ
ーゼは、マルトーデキストリンの製造及びグルコ
アミラーゼを用いる続いてのグルコースの製造に
おいて、殿粉の液化及び転化に対して殊に適して
いる。本実施例においては、米国特許第3654081
号に記載された熱安定性α−アミラーゼを用い
て、殿粉を液化するために高温ジエツト・クツキ
ング法(jet cooking process)を用いた。典型
的な実験においては、トウモロコシ殿粉60ポンド
を水33に懸濁させ、35〜37%DSBの殿粉濃度
にし、酢酸を用いてPH値を5.0に調節した。
170000MWU/ml〔タカーサーム(Taka−
Therm)L−170〕活性を有する酢酸ナトリウム
10%で調製物化したタカーサーム (Taka−
Therm )熱安定性α−アミラーゼを0.05%乾燥
固体基準(DSB)で加えた。次に殿粉スラリー
をパイロツト・プラント・スチーム・ジエツト・
クツカー(pilot plant steam jet cooker)中に
て140℃で15秒間ゼラチン化した。ゼラチン化し
た殿粉を95℃に保持された温度調節した容器中に
直接吹き込んだ。殿粉100g当り20400MWUの総
濃度にするために0.10%DSBタカーサームL−
170000(10%酢酸ナトリウムで調製物化したもの)
を添加した後、液化を20分間続行し、次に85℃に
冷却した。次に殿粉を平均120分間85℃に保持し
た。液化期間中、標準滴定法を用いてデキストロ
ース当量(DE)を追跡した。 上記の実験をタカーサームL−170を用いて、
加えたカルシウム150ppmの存在下においてPH値
6.5で、そしてPH値5.0でカルシウム500ppmの存
在下においてくり返し行つた。いずれの場合にも
殿粉の逆変化は認められなかつた。その結果を次
の第5表に示した;表中「スピン残渣」なる用語
は遠心分離後に回収した未加水分解殿粉を示す。
示され、ここに T=368K F=相対安定因子 R=気体定数、1.987カロリー/モル/度t 1/2°=配位子の不存在下における半減期 第4表により、α−アミラーゼにカルボン酸塩
の添加はこの酵素の半減期を増加させるものと決
定づけることができる。加えた加工物の存在下に
おけるt1/2対その不存在下における(t1/2°)
比として示される相対安定化因子はカルボン酸の
鎖長増加に伴なつて増加する。この相対安定化因
子は△G°=−RT In Fの関係を用いて、追加の
安定化自由エネルギーに変えることができる:こ
こに、Tは酵素を加熱する温度(°K)であり、
Rは気体定数であり、そしてFは相対安定化因子
である。ホルメートは0.9KCal/molの安定化自
由エネルギーを与える。これは酵素の正に帯電し
た基との静電的相互作用を介して主に生ずるもの
と考えられ、その効果は主にエントロピーであ
り、帯電した基による水分子の相互作用の解放に
起因する。ブチル基(ブチレートにおける)に起
因する約0.6KCal/molによる追加の安定化は強
化された疎水性相互作用から生じ、これはまた主
として自由エネルギーに対するエントロピー寄与
を有する。鎖長の影響が増加し、芳香族環は、こ
れらが最適相互作用部位に対して相互作用す分子
を向け得る意味で、相互作用における非常に静か
な反応相手である。いずれの場合においても、相
互作用は(弱いが)静電的及び疎水性成分によつ
て特異的であると思われる。個々の相互作用によ
つて与え得るよりも大きな安定化を与え得ること
は協同相互作用である。高温で長期間不活性を保
持するため、或いは高温露出に耐えるために、間
隔領域において、必ずしも活性部位に限らず、酵
素配座の強制を助ける全ての同様な領域におい
て、有効な分子が酵素と相互作用することが示さ
れた。表面の相互作用は決定されないが、ペンダ
ント非極性基の強化作用は相互作用の内部移行を
示す。 実施例 5 本発明の方法によつて安定化されたα−アミラ
ーゼは、マルトーデキストリンの製造及びグルコ
アミラーゼを用いる続いてのグルコースの製造に
おいて、殿粉の液化及び転化に対して殊に適して
いる。本実施例においては、米国特許第3654081
号に記載された熱安定性α−アミラーゼを用い
て、殿粉を液化するために高温ジエツト・クツキ
ング法(jet cooking process)を用いた。典型
的な実験においては、トウモロコシ殿粉60ポンド
を水33に懸濁させ、35〜37%DSBの殿粉濃度
にし、酢酸を用いてPH値を5.0に調節した。
170000MWU/ml〔タカーサーム(Taka−
Therm)L−170〕活性を有する酢酸ナトリウム
10%で調製物化したタカーサーム (Taka−
Therm )熱安定性α−アミラーゼを0.05%乾燥
固体基準(DSB)で加えた。次に殿粉スラリー
をパイロツト・プラント・スチーム・ジエツト・
クツカー(pilot plant steam jet cooker)中に
て140℃で15秒間ゼラチン化した。ゼラチン化し
た殿粉を95℃に保持された温度調節した容器中に
直接吹き込んだ。殿粉100g当り20400MWUの総
濃度にするために0.10%DSBタカーサームL−
170000(10%酢酸ナトリウムで調製物化したもの)
を添加した後、液化を20分間続行し、次に85℃に
冷却した。次に殿粉を平均120分間85℃に保持し
た。液化期間中、標準滴定法を用いてデキストロ
ース当量(DE)を追跡した。 上記の実験をタカーサームL−170を用いて、
加えたカルシウム150ppmの存在下においてPH値
6.5で、そしてPH値5.0でカルシウム500ppmの存
在下においてくり返し行つた。いずれの場合にも
殿粉の逆変化は認められなかつた。その結果を次
の第5表に示した;表中「スピン残渣」なる用語
は遠心分離後に回収した未加水分解殿粉を示す。
【表】
残渣%
残渣% 残渣% 渣%
残渣% 残渣% 渣%
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 α−アミラーゼの水溶液に両親媒性物質を添
加することからなるバクテリア性α−アミラーゼ
の熱安定性を増大させる方法において、両親媒性
物質が式 R−COO- 式中、Rは炭素原子1〜14個を含む脂肪族また
は芳香族基である、 で示され且つ計算上α−アミラーゼの分子量が
58000ダントンであるとしてα−アミラーゼ1モ
ル当りカルボキシレートが少なくとも2.89モルの
濃度で存在し、そして水溶液が約50ppmより多い
カルシウムイオンを含まず且つ炭素原子を1〜6
個もつアルカノールを含まないことを特徴とする
バクテリア性α−アミラーゼの熱安定性の増大方
法。 2 α−アミラーゼを枯草菌(Bacillus
subtilis)、バチルス・リケニホルミス(B.
licheniformis)、バチルス・ステアロセルモフイ
ルス(B.stearothermophilus)またはバチルス・
コアギユランス(B.coagulans)種の微生物から
誘導する特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 微生物がバチルス・リケニホルミス種である
特許請求の範囲第2項記載の方法。 4 Rがメチル、エチル、n−プロピル、イソプ
ロピル、n−ブチル、イソブチル、フエニルまた
は置換されたフエニルである特許請求の範囲第1
項記載の方法。 5 カルボキシレート含有両親媒性物質をそのア
ルカリ金属塩の型でα−アミラーゼの水溶液に加
える特許請求の範囲第1項記載の方法。 6 アルカリ金属がナトリウムである特許請求の
範囲第5項記載の方法。 7 両親媒性物質がアセテートであり、該アセテ
ートをα−アミラーゼ水溶液に、改変したウオル
ゲムート単位で表わした酵素活性の100万単位当
り少なくとも0.24gのアセテートイオン濃度にな
るまで加える特許請求の範囲第1項記載の方法。
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US69703685A | 1985-01-31 | 1985-01-31 | |
| US697036 | 1985-01-31 | ||
| US768370 | 1996-12-17 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61177988A JPS61177988A (ja) | 1986-08-09 |
| JPH0569509B2 true JPH0569509B2 (ja) | 1993-10-01 |
Family
ID=24799528
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61016021A Granted JPS61177988A (ja) | 1985-01-31 | 1986-01-29 | α‐アミラーゼの熱安定化 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61177988A (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2474051A1 (fr) * | 1980-07-30 | 1981-07-24 | Bristol Myers Co | Compositions aqueuses renfermant des enzymes stabilisees |
-
1986
- 1986-01-29 JP JP61016021A patent/JPS61177988A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61177988A (ja) | 1986-08-09 |
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