JPH0570685B2 - - Google Patents
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- JPH0570685B2 JPH0570685B2 JP26178287A JP26178287A JPH0570685B2 JP H0570685 B2 JPH0570685 B2 JP H0570685B2 JP 26178287 A JP26178287 A JP 26178287A JP 26178287 A JP26178287 A JP 26178287A JP H0570685 B2 JPH0570685 B2 JP H0570685B2
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- spheroidization
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- hardness
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Description
[産業上の利用分野]
本発明は冷間鍛造加工に供される棒線材の製造
方法に関するものである。 [従来の技術] 鋼材から機械構造用部品を成形する方法として
冷間鍛造加工が多用されているが、工具寿命が短
く加工割れが発生し易い等の問題があるため、鍛
造前に球状化焼鈍処理が行われている。 この熱処理には通常10時間以上必要であり、生
産性や省エネルギーの点からこの時間を短縮する
ことが永年の課題となつている。 球状化焼鈍時間を短縮するには鋼材の改良によ
る方法と焼鈍方法の改良がある。鋼材の改良例と
して特開昭60−152627号公報や特開昭60−255922
号公報等がある。 これらは鋼材圧延後、急冷して微細なフエライ
ト−パーライトとベイナイトまたはマルテンサイ
トの混在組織とし、これによりセメンタイトの球
状化速度を早くしている。 しかしこのような方法ではセメンタイトが過度
に微細で、硬さが従来法のものに比べかなり高く
なり、球状化焼鈍の所期の目的を達成し得ない。 一方焼鈍方法の改良としては特公昭60−22050
号公報や特公昭61−15930号公報等がある。これ
らは棒線材をストランド状として特殊な加熱装置
を用いて、Ac1変態点より30℃以上高い温度に、
3000℃/h以上で急速加熱し、短時間保定の後、
徐冷も30℃/h以上の速度で冷却を行うことによ
り、焼鈍時間を60分以内にまて短縮している。 しかしこの方法は、特殊な加熱設備等の設備改
造が必要なだけでなく、球状化不十分となり易
く、また素材材質のばらつきが焼鈍後に引き継が
れ、焼鈍材材質のばらつきが拡大するという問題
があつた。 このように従来の球状化焼鈍時間の短縮法はい
ずれも問題があり、実用化に至つていない。 [発明が解決しようとする問題点] 機械構造用鋼棒線材を冷間鍛造する場合、セメ
ンタイトを球状化し軟質化する目的で10時間以上
の球状化焼鈍が行われているが、生産性や省エネ
ルギーの点でこの焼鈍時間の短縮が永年の課題で
あつた。 本発明は、従来無関係と無なされていた制御圧
延によるフエライト分率増加と、細粒化の素材改
良に保定時間短縮と特定温度域のみを徐冷する焼
鈍方法改良を組合わせた冷間鍛造用棒線材の製造
方法を提供するものである。 [問題点を解決するための手段] 本発明者らはこのような従来技術の問題点を解
決すべく球状化焼鈍時間の短縮について研究し次
の知見を得た。 (1) 球状化焼鈍工程においてAc1変態点直上温度
へ加熱・保定および徐冷過程の内、徐冷過程が
最も重要で、特にセメンタイトが再析出す温度
を中心とした特定範囲での冷却速度を早くする
と、セメンタイトの球状化は著しく悪化し硬さ
も増加する。 (2) しかし従来殆んど無関係と見なされていた素
材のフエライト−パーライト結晶粒を微細化し
ておくと、焼鈍時の徐冷速度を早くしても球状
化度を良好とする効果がある。 (3) このような細粒鋼を焼鈍した場合、Ac1変態
点直上までの加熱速度を適度に早くし、また
Ac1変態点直上温度での保定時間を適度に短く
すると、球状化度はさらに向上する。 (4) Ac1変態点温度以上に保定後、A1変態点直上
までの冷却速度を早くすることによつて、その
後のAr1点をよこぎる徐冷過程でセメンタイト
の析出を速やかにし、球状化度を良好とするこ
とが可能である。 (5) さらに制御圧延によつて鋼材の結晶粒を微細
化するだけでなく、フエライトの組織物率の増
加を図つたものに上記の適当な短時間焼鈍を施
せば、球状化度だけでなく硬さも従来の長時間
保定および長時間徐冷による球状化焼鈍法のも
のと全く遜色のない良好な焼鈍材が得られる。 これらの知見に基づいて本件を発明するに至つ
た。すなわち本発明はC0.1〜0.6%を含有する鋼
を棒鋼あるいは線材に熱間圧延する際に、最終仕
上圧延を700〜800℃の温度範囲で行い、粒度8番
以上のフエライトおよびパーライトの混合組織と
した鋼材を、Ac1+15±10℃に再加熱し5〜60分
保持した後、720℃から680℃以下の温度までの区
間を10℃/hから30℃/h未満の速度で冷却する
ことを特徴とする冷間鍛造用棒線材の製造方法で
あり、上述のAc1+15±10℃まで再加熱する場合
の加熱速度を300℃/h以上と、またこの温度か
ら720℃までの冷却速度を30℃/h以上としたこ
とを要旨とするものである。 [作用] 以下に本発明で限定した鋼材成分、圧延条件、
焼鈍条件の理由について説明する。 Cは0.1%未満では機械構造用部品として十分
な強度が得られず、また球状化焼鈍による軟質化
効果も小さくなる。一方0.6%を超えると球状化
焼鈍しても硬さが高いため、冷間加工に適さない
ことから0.1〜0.6%の範囲に限定した。 C以外の元素については本発明の適用に際し特
に限定の必要ほないが、以下の範囲にあることが
望ましい。 Siは製品強度および焼入性を高めるために有効
であるが、焼鈍材硬さを増加させる影響が大き
く、上限を0.35%とすべきである。 Mnは焼入性およびSによる熱間脆性防止のた
めに、下限を0.15%とする必要があるが、焼鈍材
硬さを増加させるため上限を1.5%とする。 Sは切削性の改良に有効であるが、熱間脆性や
加工割れの原因となる介在物の増加を生じさせる
ため上限を0.10%とする。 Cr、MoおよびNiは焼入性を高めることに有効
であるが、焼鈍材硬さを増加させるため、上限を
それぞれ1.2%、0.5%および0.5%とする。 Bは微量で焼入性を高めることに効果があるが
焼鈍材の硬さを殆んど増加しない。そのため
Mn、Cr、Mo等の焼入性増加元素と置換するこ
とによつて、球状化焼鈍後の硬さ低下を図るのに
有用な元素である。 しかし過度に添加すると製品靭性を劣化させる
ので、これを防止するためには上限を0.003%と
するのが良い。 次に鋼材の圧延条件および組織についてのべ
る。 最終仕上圧延の上限を800℃としたのは、この
温度以下で最終圧延を行うことにより、オーステ
ナイト結晶粒を微細化し、これより変態して生じ
るフエライトおよびパーライトを微細化するとと
もに、その変態温度を高温化させることにより、
フエライト量を増加させ軟質化させることが可能
であるからである。 従つて800℃を超すとフエライトおよびパーラ
イトが粗大化し、このような効果が期待できな
い。一方700℃未満では圧延負荷が著しく大きく
なり、仕上圧延の実施が困難になる他、鋼材温度
を仕上圧延時に700℃以下とするためには、圧延
途中で水冷等の冷却処理をしなければならず、表
層部に硬質なベイナイト等の下部変態組織が生じ
て、焼鈍材の硬さを増加させるため700℃を下限
とした。 この制御圧延にさらに圧延後0.5℃/sec以下の
冷速で徐冷を施すことを付加すれば、素材のフエ
ライト分率が増加することにより、さらに焼鈍材
硬さを低下できるので望ましい。 なおCr、MoおよびNi等を多量に含む低合金鋼
においては、圧延温度の低下でベイナイト等の発
生が大幅に抑制されるが、フエライト−パーライ
トのみの組織とするには圧延後の徐冷が必須であ
る。 結晶粒度を8番以上に限定したのは、次に述べ
るように球状化焼鈍時間を短縮した場合、従来の
鋼材ではセメンタイトの球状化が不十分である
が、結晶粒度8番以上とすることによつて、良好
な球状化組織が得られるからである。 次に焼鈍条件についてのべる。 室温からAc1変態点上の保定温度までの加熱速
度は、焼鈍材材質へ与える影響は比較的小さい
が、粒度8番以上の細粒鋼では300℃/h以上と
することにより球状化度が良好となる。しかし加
熱速度が過度に大きいと球状化不十分となるため
2500℃/h以内が良い。 次に保定温度は、Ac1+15−10℃未満では未固
溶セメンタイトが残り球状化度が劣化し、Ac1+
15+10℃を超えると逆にセメンタイトの殆どが固
溶かるため、再生パーライトが生じて球状化度が
著しく劣化するので、Ac1+15±10℃の範囲に限
定した。 この温度に保定する時間は、5分未満ではセメ
ンタイトの固溶が十分でなく、60分を超えると過
度に固溶してしまうことから5〜60分と限定した
が、焼鈍時間短縮のために、望ましくは5〜30分
以内とすべきである。 セメンタイトの球状化には720〜680℃区間の徐
冷が最も重要で、徐冷開始720℃未満あるいは徐
冷終了680℃を超えると、球状セメンタイトの析
出が妨げられ球状化都が著しく劣化するため、徐
冷区間を720℃から680℃以下の温度までの区間と
限定した。 この間の徐冷速度は30℃/h以上では再生パー
ライトが発生し、球状化度が劣化し硬さが増加す
るため、30℃/h未満とした。また徐冷速度は小
さいほど良いが、10℃/h未満ではこれ以上遅く
しても効果は小さく、いたずらに焼鈍時間を延長
させることになるため下限を10℃/hとした。 本発明の熱間圧延素材を用いると、保定温度か
ら徐冷開始温度までの冷却速度を30℃/h以上と
することにより、硬さが増加せずに球状化度を良
好とすることができる。 [実施例] 以下に本発明による実施例を従来法による比較
例と対比して具体的に説明する。 第1表に供試材の化学成分を示す。 供試材はいずれもJISで定められた機械構造溶
炭素鋼および低合金鋼の成分規格を満足するもの
である。 これらはいずれも転炉溶製後連続鋳造で鋳造さ
れた。120mm角鋼片に分塊圧延後、第2表に示す
圧延条件で32mm丸棒鋼に圧延した。 圧延後は冷却床で放冷したしたもの(鋼材冷却
速度0.8℃/sec)と、圧延終了後ただちに保熱カ
バーで覆い徐冷したもの(鋼材冷却速度0.3℃/
sec)とを製造した。 第2表ははまたこの圧延材のJIS G0552に基く
結晶粒度、組織およびフエライト組織分率を示し
た。 さらにそれぞれの鋼材のAc1変態点温度、球状
化焼鈍条件および球状化焼鈍材の材質評価結果を
合せて示した。 球状化焼鈍材の評価は、硬さおよびJIS G3539
に規定される球状化度の2点について行つた。 球状化焼鈍での材質達成目標は硬さ(Hvが105
×(%C+%Si/3+%Mn/6+%Cr/19)+
72.6(ポイント)以下、球状化度がNo.2以下の2
つの条件を両方とも満足することである。 第2表の水準No.に丸印のついたNo.2・4・6・
11・15・17・19・21が本発明の実施例であり、水
準No.1・3・16・18・20に示す従来放(長時間保
定+長時間徐冷)による例と比較して、焼鈍総時
間(t)を従来の1/2〜1/3に短縮しても硬さ・球状化
度とも従来放によるものと同等あるいはそれ以上
で、先に述べた軟質化目標をいずれも満足してい
ることがわかる。 水準No.5、7〜11、12〜14、22に示す9例は、
いずれも軟質化目標を達成し得なかつた例であ
る。 No.5は素材圧延時に制御圧延を行わないで短時
間焼鈍した例で、セメンタイトの球状化が不良で
硬さもやや高い。 No.7は保定温度(TH)が本発明範囲の下限以
下に設定した例で、セメンタイトの固溶不足によ
り球状化度が悪く硬さも著しく高い。 No.8はその逆に上限以上に設定した例でセメン
タイトが過度に固溶し、再生パーライトを生じて
いるため、球状化度が悪く硬さもやや高い。 No.9は保定時間(tH)が本発明範囲より短く、
先のNo.7同様にセメンタイトの固溶不足により球
状化度が悪く硬さもやや高い。 No.10は逆に保定時間(tH)が長過ぎた例で、No.
8同様にセメンタイトが過度に固溶し、球状化度
が不良である。No.12は徐冷開始温度(T1)が本
発明範囲の下限よりも低く、球状セメンタイトが
析出せずにパーライトが析出していて硬さ・球状
化度とも著しく悪い。 No.13は徐冷時の冷速(V2)が本発明範囲の上
限より早かつた例で、これもセメンタイトの大半
が球状化せずパーライトとなつて析出しており硬
さ・球状化度とも不良である。 No.14は徐冷終了温度(T2)が本発明範囲の上
限以上に設定した例で、球状セメンタイトの析出
が完全に終了する前に徐冷を終了したため、一部
パーライトとなつており硬さ・球状化度とも高
い。 またNo.22は低合金鋼に圧延後徐冷を施さなかつ
た例で、素材組織中にベイナイトが発生している
ため、短時間焼鈍では球状化度は良いものの硬さ
が著しく高い。 なおNo.6は加熱速度(VH)が従来法なみに遅
い例で、硬さ・球状化度とも目標を満足するもの
のNo.4に比較すると、焼鈍総時間(t)は長くなり硬
さ・球状化度ともやや悪い。 No.11は徐冷開始までの冷速(V1)が遅い例で、
これも目標を一応満足するもののNo.4に比較する
と焼鈍総時間(t)が長い割に硬さ・球状化度は改善
されていない。 No.15は圧延終了後ただちに徐冷(冷却速度0.3
℃/sec)をした例であり、焼鈍後は徐冷をしな
かつたNo.4に比較して硬さがさらに低下してい
る。
方法に関するものである。 [従来の技術] 鋼材から機械構造用部品を成形する方法として
冷間鍛造加工が多用されているが、工具寿命が短
く加工割れが発生し易い等の問題があるため、鍛
造前に球状化焼鈍処理が行われている。 この熱処理には通常10時間以上必要であり、生
産性や省エネルギーの点からこの時間を短縮する
ことが永年の課題となつている。 球状化焼鈍時間を短縮するには鋼材の改良によ
る方法と焼鈍方法の改良がある。鋼材の改良例と
して特開昭60−152627号公報や特開昭60−255922
号公報等がある。 これらは鋼材圧延後、急冷して微細なフエライ
ト−パーライトとベイナイトまたはマルテンサイ
トの混在組織とし、これによりセメンタイトの球
状化速度を早くしている。 しかしこのような方法ではセメンタイトが過度
に微細で、硬さが従来法のものに比べかなり高く
なり、球状化焼鈍の所期の目的を達成し得ない。 一方焼鈍方法の改良としては特公昭60−22050
号公報や特公昭61−15930号公報等がある。これ
らは棒線材をストランド状として特殊な加熱装置
を用いて、Ac1変態点より30℃以上高い温度に、
3000℃/h以上で急速加熱し、短時間保定の後、
徐冷も30℃/h以上の速度で冷却を行うことによ
り、焼鈍時間を60分以内にまて短縮している。 しかしこの方法は、特殊な加熱設備等の設備改
造が必要なだけでなく、球状化不十分となり易
く、また素材材質のばらつきが焼鈍後に引き継が
れ、焼鈍材材質のばらつきが拡大するという問題
があつた。 このように従来の球状化焼鈍時間の短縮法はい
ずれも問題があり、実用化に至つていない。 [発明が解決しようとする問題点] 機械構造用鋼棒線材を冷間鍛造する場合、セメ
ンタイトを球状化し軟質化する目的で10時間以上
の球状化焼鈍が行われているが、生産性や省エネ
ルギーの点でこの焼鈍時間の短縮が永年の課題で
あつた。 本発明は、従来無関係と無なされていた制御圧
延によるフエライト分率増加と、細粒化の素材改
良に保定時間短縮と特定温度域のみを徐冷する焼
鈍方法改良を組合わせた冷間鍛造用棒線材の製造
方法を提供するものである。 [問題点を解決するための手段] 本発明者らはこのような従来技術の問題点を解
決すべく球状化焼鈍時間の短縮について研究し次
の知見を得た。 (1) 球状化焼鈍工程においてAc1変態点直上温度
へ加熱・保定および徐冷過程の内、徐冷過程が
最も重要で、特にセメンタイトが再析出す温度
を中心とした特定範囲での冷却速度を早くする
と、セメンタイトの球状化は著しく悪化し硬さ
も増加する。 (2) しかし従来殆んど無関係と見なされていた素
材のフエライト−パーライト結晶粒を微細化し
ておくと、焼鈍時の徐冷速度を早くしても球状
化度を良好とする効果がある。 (3) このような細粒鋼を焼鈍した場合、Ac1変態
点直上までの加熱速度を適度に早くし、また
Ac1変態点直上温度での保定時間を適度に短く
すると、球状化度はさらに向上する。 (4) Ac1変態点温度以上に保定後、A1変態点直上
までの冷却速度を早くすることによつて、その
後のAr1点をよこぎる徐冷過程でセメンタイト
の析出を速やかにし、球状化度を良好とするこ
とが可能である。 (5) さらに制御圧延によつて鋼材の結晶粒を微細
化するだけでなく、フエライトの組織物率の増
加を図つたものに上記の適当な短時間焼鈍を施
せば、球状化度だけでなく硬さも従来の長時間
保定および長時間徐冷による球状化焼鈍法のも
のと全く遜色のない良好な焼鈍材が得られる。 これらの知見に基づいて本件を発明するに至つ
た。すなわち本発明はC0.1〜0.6%を含有する鋼
を棒鋼あるいは線材に熱間圧延する際に、最終仕
上圧延を700〜800℃の温度範囲で行い、粒度8番
以上のフエライトおよびパーライトの混合組織と
した鋼材を、Ac1+15±10℃に再加熱し5〜60分
保持した後、720℃から680℃以下の温度までの区
間を10℃/hから30℃/h未満の速度で冷却する
ことを特徴とする冷間鍛造用棒線材の製造方法で
あり、上述のAc1+15±10℃まで再加熱する場合
の加熱速度を300℃/h以上と、またこの温度か
ら720℃までの冷却速度を30℃/h以上としたこ
とを要旨とするものである。 [作用] 以下に本発明で限定した鋼材成分、圧延条件、
焼鈍条件の理由について説明する。 Cは0.1%未満では機械構造用部品として十分
な強度が得られず、また球状化焼鈍による軟質化
効果も小さくなる。一方0.6%を超えると球状化
焼鈍しても硬さが高いため、冷間加工に適さない
ことから0.1〜0.6%の範囲に限定した。 C以外の元素については本発明の適用に際し特
に限定の必要ほないが、以下の範囲にあることが
望ましい。 Siは製品強度および焼入性を高めるために有効
であるが、焼鈍材硬さを増加させる影響が大き
く、上限を0.35%とすべきである。 Mnは焼入性およびSによる熱間脆性防止のた
めに、下限を0.15%とする必要があるが、焼鈍材
硬さを増加させるため上限を1.5%とする。 Sは切削性の改良に有効であるが、熱間脆性や
加工割れの原因となる介在物の増加を生じさせる
ため上限を0.10%とする。 Cr、MoおよびNiは焼入性を高めることに有効
であるが、焼鈍材硬さを増加させるため、上限を
それぞれ1.2%、0.5%および0.5%とする。 Bは微量で焼入性を高めることに効果があるが
焼鈍材の硬さを殆んど増加しない。そのため
Mn、Cr、Mo等の焼入性増加元素と置換するこ
とによつて、球状化焼鈍後の硬さ低下を図るのに
有用な元素である。 しかし過度に添加すると製品靭性を劣化させる
ので、これを防止するためには上限を0.003%と
するのが良い。 次に鋼材の圧延条件および組織についてのべ
る。 最終仕上圧延の上限を800℃としたのは、この
温度以下で最終圧延を行うことにより、オーステ
ナイト結晶粒を微細化し、これより変態して生じ
るフエライトおよびパーライトを微細化するとと
もに、その変態温度を高温化させることにより、
フエライト量を増加させ軟質化させることが可能
であるからである。 従つて800℃を超すとフエライトおよびパーラ
イトが粗大化し、このような効果が期待できな
い。一方700℃未満では圧延負荷が著しく大きく
なり、仕上圧延の実施が困難になる他、鋼材温度
を仕上圧延時に700℃以下とするためには、圧延
途中で水冷等の冷却処理をしなければならず、表
層部に硬質なベイナイト等の下部変態組織が生じ
て、焼鈍材の硬さを増加させるため700℃を下限
とした。 この制御圧延にさらに圧延後0.5℃/sec以下の
冷速で徐冷を施すことを付加すれば、素材のフエ
ライト分率が増加することにより、さらに焼鈍材
硬さを低下できるので望ましい。 なおCr、MoおよびNi等を多量に含む低合金鋼
においては、圧延温度の低下でベイナイト等の発
生が大幅に抑制されるが、フエライト−パーライ
トのみの組織とするには圧延後の徐冷が必須であ
る。 結晶粒度を8番以上に限定したのは、次に述べ
るように球状化焼鈍時間を短縮した場合、従来の
鋼材ではセメンタイトの球状化が不十分である
が、結晶粒度8番以上とすることによつて、良好
な球状化組織が得られるからである。 次に焼鈍条件についてのべる。 室温からAc1変態点上の保定温度までの加熱速
度は、焼鈍材材質へ与える影響は比較的小さい
が、粒度8番以上の細粒鋼では300℃/h以上と
することにより球状化度が良好となる。しかし加
熱速度が過度に大きいと球状化不十分となるため
2500℃/h以内が良い。 次に保定温度は、Ac1+15−10℃未満では未固
溶セメンタイトが残り球状化度が劣化し、Ac1+
15+10℃を超えると逆にセメンタイトの殆どが固
溶かるため、再生パーライトが生じて球状化度が
著しく劣化するので、Ac1+15±10℃の範囲に限
定した。 この温度に保定する時間は、5分未満ではセメ
ンタイトの固溶が十分でなく、60分を超えると過
度に固溶してしまうことから5〜60分と限定した
が、焼鈍時間短縮のために、望ましくは5〜30分
以内とすべきである。 セメンタイトの球状化には720〜680℃区間の徐
冷が最も重要で、徐冷開始720℃未満あるいは徐
冷終了680℃を超えると、球状セメンタイトの析
出が妨げられ球状化都が著しく劣化するため、徐
冷区間を720℃から680℃以下の温度までの区間と
限定した。 この間の徐冷速度は30℃/h以上では再生パー
ライトが発生し、球状化度が劣化し硬さが増加す
るため、30℃/h未満とした。また徐冷速度は小
さいほど良いが、10℃/h未満ではこれ以上遅く
しても効果は小さく、いたずらに焼鈍時間を延長
させることになるため下限を10℃/hとした。 本発明の熱間圧延素材を用いると、保定温度か
ら徐冷開始温度までの冷却速度を30℃/h以上と
することにより、硬さが増加せずに球状化度を良
好とすることができる。 [実施例] 以下に本発明による実施例を従来法による比較
例と対比して具体的に説明する。 第1表に供試材の化学成分を示す。 供試材はいずれもJISで定められた機械構造溶
炭素鋼および低合金鋼の成分規格を満足するもの
である。 これらはいずれも転炉溶製後連続鋳造で鋳造さ
れた。120mm角鋼片に分塊圧延後、第2表に示す
圧延条件で32mm丸棒鋼に圧延した。 圧延後は冷却床で放冷したしたもの(鋼材冷却
速度0.8℃/sec)と、圧延終了後ただちに保熱カ
バーで覆い徐冷したもの(鋼材冷却速度0.3℃/
sec)とを製造した。 第2表ははまたこの圧延材のJIS G0552に基く
結晶粒度、組織およびフエライト組織分率を示し
た。 さらにそれぞれの鋼材のAc1変態点温度、球状
化焼鈍条件および球状化焼鈍材の材質評価結果を
合せて示した。 球状化焼鈍材の評価は、硬さおよびJIS G3539
に規定される球状化度の2点について行つた。 球状化焼鈍での材質達成目標は硬さ(Hvが105
×(%C+%Si/3+%Mn/6+%Cr/19)+
72.6(ポイント)以下、球状化度がNo.2以下の2
つの条件を両方とも満足することである。 第2表の水準No.に丸印のついたNo.2・4・6・
11・15・17・19・21が本発明の実施例であり、水
準No.1・3・16・18・20に示す従来放(長時間保
定+長時間徐冷)による例と比較して、焼鈍総時
間(t)を従来の1/2〜1/3に短縮しても硬さ・球状化
度とも従来放によるものと同等あるいはそれ以上
で、先に述べた軟質化目標をいずれも満足してい
ることがわかる。 水準No.5、7〜11、12〜14、22に示す9例は、
いずれも軟質化目標を達成し得なかつた例であ
る。 No.5は素材圧延時に制御圧延を行わないで短時
間焼鈍した例で、セメンタイトの球状化が不良で
硬さもやや高い。 No.7は保定温度(TH)が本発明範囲の下限以
下に設定した例で、セメンタイトの固溶不足によ
り球状化度が悪く硬さも著しく高い。 No.8はその逆に上限以上に設定した例でセメン
タイトが過度に固溶し、再生パーライトを生じて
いるため、球状化度が悪く硬さもやや高い。 No.9は保定時間(tH)が本発明範囲より短く、
先のNo.7同様にセメンタイトの固溶不足により球
状化度が悪く硬さもやや高い。 No.10は逆に保定時間(tH)が長過ぎた例で、No.
8同様にセメンタイトが過度に固溶し、球状化度
が不良である。No.12は徐冷開始温度(T1)が本
発明範囲の下限よりも低く、球状セメンタイトが
析出せずにパーライトが析出していて硬さ・球状
化度とも著しく悪い。 No.13は徐冷時の冷速(V2)が本発明範囲の上
限より早かつた例で、これもセメンタイトの大半
が球状化せずパーライトとなつて析出しており硬
さ・球状化度とも不良である。 No.14は徐冷終了温度(T2)が本発明範囲の上
限以上に設定した例で、球状セメンタイトの析出
が完全に終了する前に徐冷を終了したため、一部
パーライトとなつており硬さ・球状化度とも高
い。 またNo.22は低合金鋼に圧延後徐冷を施さなかつ
た例で、素材組織中にベイナイトが発生している
ため、短時間焼鈍では球状化度は良いものの硬さ
が著しく高い。 なおNo.6は加熱速度(VH)が従来法なみに遅
い例で、硬さ・球状化度とも目標を満足するもの
のNo.4に比較すると、焼鈍総時間(t)は長くなり硬
さ・球状化度ともやや悪い。 No.11は徐冷開始までの冷速(V1)が遅い例で、
これも目標を一応満足するもののNo.4に比較する
と焼鈍総時間(t)が長い割に硬さ・球状化度は改善
されていない。 No.15は圧延終了後ただちに徐冷(冷却速度0.3
℃/sec)をした例であり、焼鈍後は徐冷をしな
かつたNo.4に比較して硬さがさらに低下してい
る。
【表】
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 C0.1〜0.6%を含有する鋼を棒鋼あるいは線
材に熱間圧延する際に最終仕上圧延を700〜800℃
の温度範囲で行い、粒度8番以上のフエライトお
よびパーライトの混合組織とした鋼材を、Ac1+
15±10℃に再加熱し、5〜60分保持した後720℃
から680℃以下の温度までの区間を10℃/hから
30℃/h未満の速度で冷却することを特徴とする
冷間鍛造用棒線材の製造方法。 2 Ac1+15±10℃までの加熱速度を300℃/h
以上、およびこの温度から720℃までの冷却速度
を30℃/h以上とする特許請求の範囲第1項記載
の冷間鍛造用棒線材の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26178287A JPH01104718A (ja) | 1987-10-19 | 1987-10-19 | 冷間鍛造用棒線材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26178287A JPH01104718A (ja) | 1987-10-19 | 1987-10-19 | 冷間鍛造用棒線材の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01104718A JPH01104718A (ja) | 1989-04-21 |
| JPH0570685B2 true JPH0570685B2 (ja) | 1993-10-05 |
Family
ID=17366627
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26178287A Granted JPH01104718A (ja) | 1987-10-19 | 1987-10-19 | 冷間鍛造用棒線材の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH01104718A (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4900598B2 (ja) * | 2007-06-29 | 2012-03-21 | 三洋電機株式会社 | 電解コンデンサおよびその製造方法 |
| JP5018305B2 (ja) * | 2007-07-19 | 2012-09-05 | 住友金属工業株式会社 | 軸受粗成形品の製造方法 |
| JP5067120B2 (ja) * | 2007-10-29 | 2012-11-07 | 住友金属工業株式会社 | 軸受粗成形品の製造方法 |
| JP2015168882A (ja) * | 2014-03-11 | 2015-09-28 | 株式会社神戸製鋼所 | 合金鋼の球状化熱処理方法 |
| JP6479538B2 (ja) * | 2015-03-31 | 2019-03-06 | 株式会社神戸製鋼所 | 機械構造部品用鋼線 |
| JP2018168473A (ja) * | 2018-07-06 | 2018-11-01 | 株式会社神戸製鋼所 | 合金鋼の球状化熱処理方法 |
-
1987
- 1987-10-19 JP JP26178287A patent/JPH01104718A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01104718A (ja) | 1989-04-21 |
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