JPH0571596A - 車両用変速機 - Google Patents

車両用変速機

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JPH0571596A
JPH0571596A JP3231918A JP23191891A JPH0571596A JP H0571596 A JPH0571596 A JP H0571596A JP 3231918 A JP3231918 A JP 3231918A JP 23191891 A JP23191891 A JP 23191891A JP H0571596 A JPH0571596 A JP H0571596A
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Kenji Matsuda
健司 松田
Toru Yagasaki
徹 矢ケ崎
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高低2段の伝動系を選択的に確立し得る副変
速機構を備えた車両用変速機の寸法を小型化する。 【構成】 入力軸Msに支持されて油圧クラッチ14に
より入力軸Msに結合可能なギヤ軸13と出力軸Cs間
に主変速ギヤ列Gmを設け、副軸Ss上に入力軸Msの
回転を減速してギヤ軸13に伝達可能な副変速ギヤ列G
sとギヤ軸13側のオーバー回転を許容するワンウエイ
クラッチ39を設ける。油圧クラッチ14を係合させて
入力軸Msとギヤ軸13を直結すると副変速機構mの高
速伝動系が確立され、油圧クラッチ14を解放して副変
速ギヤ列Gsを介して入力軸Msとギヤ軸13を結合す
ると低速伝動系が確立される。副変速機構mを副軸Ss
側に設けたことにより出力軸Csの寸法が短縮される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、互いに平行に配設され
た入力軸および出力軸と、前記入力軸上に相対回転自在
に支持されて主変速ギヤ列を介して前記出力軸に連結さ
れるギヤ軸と、前記入力軸とギヤ軸間に高低2段の伝動
系を選択的に確立し得る副変速機構とを備えて成る車両
用変速機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかる車両用変速機として特開昭
60−30849号公報に記載されたものが公知であ
る。
【0003】上記車両用変速機は、入力軸と出力軸とを
備える2軸式の手動変速機において、その前進1速〜4
速変速段のうちの2速〜4速変速段を副変速機構により
高低2段に変速することにより、合計7段の多段変速を
実現している。
【0004】前記副変速機構は入力軸上に相対回転自在
に支持したギヤ軸を備えるとともに、出力軸上に入力軸
の回転を減速してギヤ軸に伝達し得る副変速ギヤ列とワ
ンウエイクラッチを備え、入力軸上に設けた油圧クラッ
チを係合させることにより入力軸をギヤ軸に結合して高
速伝動系を確立し、また油圧クラッチを解放することに
より副変速ギヤ列とワンウエイクラッチを介して入力軸
をギヤ軸に結合して低速伝動系を確立している。副変速
機構の油圧クラッチは電子制御装置で制御され、低車速
およびアクセル開度の大きい時は前記低速伝動系により
大きな駆動力を得るが、それ以外の大きな駆動力を必要
としない場合は前記高速伝動系により静かな走行と経済
性を成立させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の車両用変速機は、そのミッションケースが油圧クラッ
チ、ワンウエイクラッチ、および副変速ギヤ列を含む副
変速機構を収納するために大型化し、特に軸方向寸法が
増加することによりエンジン横置きのFF車に搭載する
場合にレイアウトの自由度が減少する問題があった。
【0006】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、副変速機構を備えた車両用変速機の小型化を図るこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、互いに平行に配設された入力軸および出
力軸と、前記入力軸上に相対回転自在に支持されて主変
速ギヤ列を介して前記出力軸に連結されるギヤ軸と、前
記入力軸とギヤ軸間に高低2段の伝動系を選択的に確立
し得る副変速機構とを備えて成る車両用変速機におい
て、前記入力軸上に該入力軸と前記ギヤ軸とを結合し得
る油圧クラッチを設けるとともに、前記入力軸および出
力軸に対して平行に配設した副軸上に前記入力軸の回転
を減速して前記ギヤ軸に伝達し得る副変速ギヤ列を支持
し、前記副変速ギヤ列にギヤ軸側のオーバー回転を許容
するワンウエイクラッチを介在させて成り、前記油圧ク
ラッチの係合により前記入力軸とギヤ軸とを直結して前
記副変速機構の高速伝動系を確立し、前記油圧クラッチ
の解放により入力軸とギヤ軸とを前記副変速ギヤ列を介
して結合して前記副変速機構の低速伝動系を確立するこ
とを第1の特徴とする。
【0008】また本発明は前述の第1の特徴に加えて、
前記油圧クラッチの油圧制御系を、該油圧クラッチに隣
接する出力軸の軸端部近傍に配設したことを第2の特徴
とする。
【0009】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。
【0010】図1〜図11は本発明の一実施例を示すも
ので、図1はその車両用変速機の線図、図2はその外形
図、図3は図2の3部拡大図、図4は図2の4部拡大
図、図5は図2の5方向矢視図、図6は図2の6−6線
矢視図、図7は油圧回路図、図8は制御系のフローチャ
ート、図9〜図11は作用の説明図である。
【0011】図1〜図5に示すように、車両用変速機M
はエンジンEに変速用クラッチCを介して直列に接続さ
れる入力軸Msと、この入力軸Msに対して平行に配設
される出力軸Csおよび副軸Ssを備える。変速用クラ
ッチCはエンジンEのクランクケースの右側面に接合さ
れるクラッチケース1の内部に収納されるとともに、入
力軸Ms、出力軸Cs、および副軸Ssは前記クラッチ
ケース1の右側面に接合されるミッションケース2の内
部に収納され、更にミッションケース2の右側面にはミ
ッションケース右カバー3が接合される。
【0012】変速用クラッチCは、クランクシャフト4
の右端に接続されたクラッチホーイル5と、入力軸Ms
の左端にダンパ6を介して接続されたクラッチディスク
7とを備え、常時はダイヤフラムスプリング8でプレッ
シャプレート9とクラッチホイール5間にクラッチディ
スク7のフェーシング10を挟圧することにより係合し
ており、変速時にレリーズフォーク11でレリーズベア
リング12を左方向に押圧することにより係合が解除さ
れる。
【0013】入力軸Msの右半部外周にはギヤ軸13が
相対回転自在に嵌合し、そのギヤ軸13の右端には後述
の油圧クラッチ14のクラッチインナ15が前記ギヤ軸
13と一体で回転し得るようにスプライン結合される。
入力軸Msはその中央左寄りの部分でクラッチケース1
の端壁にボールベアリング16を介して支持されるとと
もに、その右端寄りの部分でミッションケース2の端壁
に前記クラッチインナ15の外周に設けたローラベアリ
ング17により支持される。出力軸Csの左端はクラッ
チケース1の端壁にローラベアリング18を介して支持
され、その右端はミッションケース2の端壁にボールベ
アリング19を介して支持される。また副軸Ssの左端
はクラッチケース1の端壁にボールベアリング20を介
して支持され、その右端はミッションケース2の側壁に
ローラベアリング21を介して支持される。
【0014】入力軸Msと一体に形成したメイン1速ギ
ヤ22は出力軸Csに相対回転自在に支持したカウンタ
1速ギヤ23に噛合し、このカウンタ1速ギヤ23を図
示せぬシフトフォークで駆動されるスリーブ24で出力
軸Csに結合することにより1速変速段が確立される。
また入力軸Msと一体に形成したリバースドライブギヤ
25はリバースアイドル軸26に摺動自在に設けたリバ
ースアイドルギヤ27(図1および図5参照)を介して
前記スリーブ24に形成したリバースドリブンギヤ28
に結合可能であり、これにより後退変速段が確立され
る。
【0015】ギヤ軸13に一体に形成したメイン2速ギ
ヤ29は出力軸Csに相対回転自在に支持したカウンタ
2速ギヤ30に噛合し、そのカウンタ2速ギヤ30を前
記スリーブ24で出力軸Csに結合することにより2速
変速段が確立される。ギヤ軸13にはメイン3速ギヤ3
1とメイン4速ギヤ32が相対回転自在に支持され、そ
れらメイン3速ギヤ31とメイン4速ギヤ32は出力軸
Csにスプライン結合されたカウンタ3速ギヤ33とカ
ウンタ4速ギヤ34に噛合する。そしてギヤ軸13に設
けられて図示せぬシフトフォークで駆動されるスリーブ
35で前記メイン3速ギヤ31とメイン4速ギヤ32を
ギヤ軸13に選択的に結合することにより、3速あるい
は4速変速段が確立される。
【0016】而して、前記メイン1速〜4速ギヤ22,
29,31,32、およびカウンタ1速〜4速ギヤ2
3,30,33,34により、入力軸Msと出力軸Cs
間に1速〜4速変速段を選択的に確立するための主変速
ギヤ列Gmが構成される。
【0017】次に、前記2速〜4速変速段に対応して高
低2段の伝動系を確立するための副変速機構mの構造を
説明する。
【0018】入力軸Msと一体に形成したプライマリド
ライブギヤ36は副軸Ssに相対回転自在に支持したプ
ライマリドリブンギヤ37に噛合し、副軸Ssに一体に
形成したセカンダリドライブギヤ38はギヤ軸に一体に
形成したセカンダリドリブンギヤとしての前記メイン2
速ギヤ29に噛合する。プライマリドライブギヤ36の
歯数はそれに噛合するプライマリドリブンギヤ37の歯
数よりも小さく、またセカンダリドライブギヤ38の歯
数はそれに噛合するメイン2速ギヤ29(セカンダリド
リブンギヤ)の歯数よりも小さく設定され、これによ
り、入力軸Msからギヤ軸13に駆動力が伝達されると
き、その回転数は減速比1.3〜1.5程度に減速され
る。上記プライマリドライブギヤ36、プライマリドリ
ブンギヤ37、セカンダリドライブギヤ38、メイン2
速ギヤ29(セカンダリドリブンギヤ)は副変速ギヤ列
Gsを構成する。プライマリドリブンギヤ37と副軸S
sの間にはワンウエイクラッチ39が介装され、入力軸
Msから副軸Ssへの駆動力の伝達のみを許容し、副軸
Ssから入力軸Msへの駆動力の伝達を遮断するように
構成される。
【0019】入力軸Msの右端には、ミッションケース
右カバー3の内部に位置するように前記油圧クラッチ1
4が設けられ、この油圧クラッチ14によって前記入力
軸Msとギヤ軸13が相互に結合される。油圧クラッチ
14は入力軸Msの右端に固着したクラッチアウタ40
と、ギヤ軸13の右端に固着した前記クラッチインナ1
5と、クラッチアウタ40とクラッチインナ15間に配
設した複数のクラッチディスク41と、このクラッチデ
ィスク41を押圧して相互に密着させるクラッチピスト
ン42と、このクラッチピストン42を係合方向に付勢
するための油室43と、前記クラッチピストン42を非
係合方向に付勢する戻しばね44から構成される。
【0020】したがって、油室43に圧油を供給するこ
とにより、入力軸Msはクラッチアウタ40、クラッチ
ディスク41、クラッチインナ15を介してギヤ軸13
に結合され、入力軸Msとギヤ軸13は一体で回転す
る。このとき、入力軸Msとギヤ軸13とは副変速ギヤ
列Gsを介しても連結されるが、ワンウエイクラッチ3
9が非係合となることにより前記副変速ギヤ列Gsを介
しての動力伝達は行われない。また油圧クラッチ14が
解放されると、前述のように入力軸Msの回転は副変速
ギヤ列Gsで減速されてギヤ軸13に伝達される。
【0021】出力軸Csの左端に一体に形成されたファ
イナルドライブギヤ45はデフケース46の外周に設け
たファイナルドリブンギヤ47から差動装置Dに入力さ
れ、その差動装置Dの出力はクラッチケース1にボール
ベアリング48で支持した左車軸49とミッションケー
ス2にボールベアリング50で支持した右車軸51から
取り出される。
【0022】図5から明らかなように、入力軸Msを中
心としてその後方に出力軸Csが配設されるとともに、
入力軸Msを中心としてその斜め前下方に副軸Ssが配
設される。また左右の車軸49,51は出力軸Csの後
下方に配設され、リバースアイドル軸26は入力軸Ms
の上方に配設される。
【0023】上述のように、従来出力軸Cs上に設けら
れていた副変速機構mを副軸Ss上に設けたことによ
り、出力軸Csの軸方向寸法が短縮されるだけでなく、
その出力軸Csの右端とミッションケース右カバー3と
の間に後述の油圧制御系Hを収納するためのスペースが
確保される。
【0024】次に、油圧クラッチ14を制御する油圧制
御系Hについて説明する。図3から明らかなように、入
力軸Msの内部にはクランクシャフト4により駆動され
るオイルポンプ軸52が同軸に配設され、ミッションケ
ース右カバー3から外部に延出するオイルポンプ軸52
の右端には、トロコイド式のオイルポンプ53が装着さ
れてポンプケース54により覆われる。そしてミッショ
ンケース右カバー3の内面には前記油圧制御系Hが収納
される。このように油圧制御系Hをオイルポンプ53の
近傍に配設することにより油路を短縮することが可能と
なるばかりか、油圧系統の集中配置によりメンテナンス
性能を向上させることができる。
【0025】図6および図7から明らかなように、油圧
制御系Hはオイルタンク55からオイルを汲み上げる前
記オイルポンプ53の吐出油により前記油圧クラッチ1
4を制御するもので、レギュレータバルブ56、リリー
フバルブ57、モジュレータバルブ58、CPCバルブ
(クラッチプレッシャーコントロールバルブ)59、シ
フトバルブ60、アキュムレータ61、シフトソレノイ
ド62、デューティーソレノイド63、およびフィルタ
64,65,66等から構成される。
【0026】次に、前述の構成を備えた本発明の実施例
の作用について説明する。
【0027】図1において、乗員が操作するシフトレバ
ーに連動してスリーブ24が左方向に移動すると、カウ
ンタ1速ギヤ23が出力軸Csに結合されて1速変速段
が確立され、エンジンEのクランクシャフト4の駆動力
は変速用クラッチC→入力軸Ms→メイン1速ギヤ22
→カウンタ1速ギヤ23→出力軸Cs→ファイナルドラ
イブギヤ45→ファイナルドリブンギヤ47→差動装置
Dを介して左右の車軸49,51に伝達される。
【0028】前記スリーブ24を右方向に移動すると、
カウンタ2速ギヤ30が出力軸Csに結合されて2速変
速段が確立される。2速変速段には副変速機構mの高速
伝動系と低速伝動系が確立可能であり、油圧クラッチ1
4の係合時には副変速機構mの高速伝動系が確立する。
すなわち、油圧クラッチ14が係合すると入力軸Msに
相対回転自在に支持したギヤ軸13が該入力軸Msに一
体に結合され、そのギヤ軸13に設けたメイン2速ギヤ
29は入力軸Msに結合される。その結果、エンジンE
のクランクシャフト4の駆動力は変速用クラッチC→入
力軸Ms→油圧クラッチ14→ギヤ軸13→メイン2速
ギヤ29→カウンタ2速ギヤ30→出力軸Cs→ファイ
ナルドライブギヤ45→ファイナルドリブンギヤ47→
差動装置Dを介して左右の車軸49,51に伝達され
る。このとき、入力軸Msとギヤ軸13は副変速ギヤ列
Gsを介しても接続されているが、ギヤ軸13が入力軸
Msに結合されることによりギヤ軸13側がオーバー回
転になるため、副変速ギヤ列Gsに介装したワンウエイ
クラッチ39が切り放されて該副変速ギヤ列Gsは実質
的に機能しない。
【0029】一方、油圧クラッチ14の解放時には副変
速機構mの低速伝動系が確立する。すなわち、油圧クラ
ッチ14が解放されると入力軸Msとギヤ軸13が切り
放されて今度は副変速ギヤ列Gsを介して入力軸Msと
ギヤ軸13が接続され、エンジンEのクランクシャフト
4の駆動力は変速用クラッチC→入力軸Ms→プライマ
リドライブギヤ36→ワンウエイクラッチ39→プライ
マリドリブンギヤ37→副軸Ss→セカンダリドライブ
ギヤ38→メイン2速ギヤ29(セカンダリドリブンギ
ヤ)→カウンタ2速ギヤ30→出力軸Cs→ファイナル
ドライブギヤ45→ファイナルドリブンギヤ47→差動
装置Dを介して左右の車軸49,51に伝達される。而
して、2速変速段の確立時に油圧クラッチ14を係合あ
るいは解放することにより、副変速機構mに高速伝動系
と低速伝動系を選択的に確立することができる。
【0030】スリーブ35を左方向に駆動するとメイン
3速ギヤ31がギヤ軸13に結合されて3速変速段が確
立されるとともに、該スリーブ35を右方向に駆動する
とメイン4速ギヤ32がギヤ軸13に結合されて4速変
速段が確立される。これら3速および4速変速段が確立
しているとき、前記2速変速段が確立しているときと同
様に、油圧クラッチ14を係合させてギヤ軸13を入力
軸Msに結合することにより高速伝動系を確立し、また
油圧クラッチ14を解放して入力軸Msとギヤ軸13を
副変速ギヤ列Gsを介して接続することにより低速伝動
系を確立することができる。
【0031】また、リバースアイドル軸26に設けたリ
バースアイドルギヤ27を摺動させて入力軸Msのリバ
ースドライブギヤ25と出力軸Csのリバースドリブン
ギヤ28とに噛合させることにより、後退変速段が確立
される。
【0032】次に、上記油圧クラッチ14を制御する油
圧回路の作用を図7に基づいて説明する。
【0033】オイルポンプ53がオイルタンク55から
汲み上げたオイルの圧力は、レギュレータバルブ56で
調圧されて所定のライン圧となり、余剰のオイルの一部
は潤滑油として供給され、残りはリリーフバルブ57か
らオイルタンク55に逃がされる。ライン圧はモジュレ
ータバルブ58において更に減圧されて制御圧となり、
シフトバルブ60とアキュムレータ61に供給される。
このようにライン圧と制御圧を分離することにより、制
御の自由度を拡大することができる。またアキュムレー
タ61とCPCバルブ59に供給される制御圧は、エン
ジンEのトルクに応じてデューティー制御されるデュー
ティーソレノイド63により調圧される。
【0034】さて、油圧クラッチ14を係合させて副変
速機構mに高速伝動系を確立させるべくシフトソレノイ
ド62を左方向に駆動すると、前記モジュレータバルブ
58で発生した制御圧がシフトバルブ60に作用し、該
シフトバルブ60が開弁する。その結果、レギュレータ
バルブ56で発生したライン圧がCPCバルブ59およ
びシフトバルブ60を介して油圧クラッチ14の油室4
3に供給され、該油圧クラッチ14を係合させる。その
とき、CPCバルブ59には前記デューティーソレノイ
ド63によりエンジンEの運転状態に応じて調圧された
制御圧が背圧として作用するため、該CPCバルブ59
において油圧クラッチ14に供給されるライン圧をきめ
細かく制御することができ、油圧クラッチ14の作動時
の変速ショックが軽減される。また、油圧クラッチ14
の係合時にライン圧がアキュムレータ61を蓄圧して変
速ショックを軽減するが、その際に前記アキュムレータ
61の背圧として前記デューティーソレノイド63によ
りエンジンEの運転状態に応じて調圧された制御圧が作
用するため、前記変速ショックを一層効果的に軽減する
ことができる。
【0035】また、油圧クラッチ14を解放して副変速
機構mに低速伝動系を確立させるべくシフトソレノイド
62を右方向に駆動すると、前記モジュレータバルブ5
8で発生した制御圧がオイルタンク55に逃がされてシ
フトバルブ60が閉弁するとともに、アキュムレータ6
1内のオイルがシフトバルブ60を介してオイルタンク
55に排出され、油室43に油圧が作用しなくなって油
圧クラッチ14が解放される。
【0036】次に、前記シフトソレノイド62とデュー
ティーソレノイド63の制御を図8のフローチャートに
基づいて説明する。
【0037】先ず、車速、変速用クラッチCの作動状
態、およびエンジンEの回転数に基づいてその時のシフ
トポジションが判別される。続いて、前記シフトポジシ
ョンに加えて車速、スロットル開度、冷却水の水温、お
よび大気圧に基づいて、すなわちエンジンEの発生トル
ク等の運転状態に基づいて副変速機構mに高速伝動系あ
るいは低速伝動系の何れを確立すべきかが判断される。
このとき4MTスイッチ、すなわち副変速機構mを高速
伝動系に固定するためのスイッチがONしていれば、前
記判断は無条件で高速伝動系とされる。
【0038】高速伝動系あるいは低速伝動系の選択判断
がなされると、予め記憶されたマップから適切なアキュ
ムレータ61の背圧および油圧クラッチ14の作動圧が
検索され、その圧力を得るべくデューティーソレノイド
63がデューティー制御される。また、前記高速伝動系
あるいは低速伝動系の選択判断に基づいてシフトソレノ
イド62がON・OFF制御され、高速伝動系を確立す
べく油圧クラッチ14が係合し、あるいは低速伝動系を
確立すべく油圧クラッチ14が解放される。
【0039】次に、入力軸Msに作用する荷重を図9に
基づいて考察する。
【0040】図9は前進変速段のうちの3速変速段が確
立し、且つ副変速機構mの低速伝動系が確立している状
態を例示するもので、このとき入力軸Msには3つの荷
重F 1 ,F2 ,F3 の合力である荷重Fが作用すること
を示している。荷重F1 は、入力軸Msに固着したプラ
イマリドライブギヤ36がそれに噛合する副軸Ss上の
プライマリドリブンギヤ37から受ける反力を示してお
り、そのベクトルの方向は前記プライマリドライブギヤ
36とプライマリドリブンギヤ37の歯面の接触点の法
線方向に一致している。荷重F2 は、副軸Ss上のセカ
ンダリドライブギヤ38から入力軸Msに支持したギヤ
軸13上のカウンタ2速ギヤ(セカンダリドリブンギ
ヤ)29に伝達される荷重を示しており、そのベクトル
の方向は前記セカンダリドライブギヤ38とカウンタ2
速ギヤ29の歯面の接触点の法線方向に一致している。
荷重F3 は、入力軸Msに支持したギヤ軸13上のメイ
ン3速ギヤ31がそれに噛合する出力軸Cs上のカウン
タ3速ギヤ33から受ける反力を示しており、そのベク
トルの方向は前記メイン3速ギヤ31とカウンタ3速ギ
ヤ33の歯面の接触点の法線方向に一致している。
【0041】図10は従来の副変速機構mを備えた車両
用変速機M、すなわち副軸Ssを備えずに副変速機構m
が入力軸Msと出力軸Cs間に設けられた車両用変速機
Mにおいて、前述と同じ3速変速段の低速伝動系が確立
している状態を示すものである。この車両用変速機Mで
は、副変速機構mのプライマリドリブンギヤ37とセカ
ンダリドライブギヤ38が副軸Ss上ではなく出力軸C
s上に設けられているため、その荷重F3 ′が図9のF
3 と同一方向に作用しているのに対し、その荷重
1 ′,F2 ′の方向は図9の荷重F1 ,F2 の方向と
異なっている。その結果、図9の合力Fに比べて図10
の合力F′は大きくなっている。これは、本発明の車両
用変速機Mによって入力軸Msに作用する荷重Fが軽減
可能であることを示している。
【0042】図11は、入力軸Msと出力軸Csに対す
る副軸Ssの位置を(イ)から(ト)まで7段階に変化
させた場合の前記合力Fの変化を示すのもので、本実施
例の副軸Ssのレイアウトは(ホ)に対応している。同
図から明らかなように、合力Fの大きさは(ホ),
(ヘ),(ト)の位置で、すなわち副軸Ssが出力軸C
sから入力軸Msに向けて延びる直線Lに関して、入力
軸Ms回転方向進み側に配設されている場合に著しく減
少していることが理解される。
【0043】尚、図9および図10では3速低速伝動系
を例示したが、2速低速伝動系および4速低速伝動系に
おいても前述と同様の効果を得ることができる。
【0044】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は前記実施例に限定されるものでなく、特許請求の範
囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の小設計
変更を行うことが可能である。
【0045】
【発明の効果】以上のように本発明の第1の特徴によれ
ば、従来出力軸上に配置されていた副変速機構の副変速
ギヤ列とワンウエイクラッチを入力軸および出力軸に対
して平行に配設した副軸上に配置したので、前記出力軸
の長さが短縮されて変速機の軸方向寸法が小型化し、車
両に搭載する際の自由度が高められる。また出力軸の全
長短縮により該出力軸の撓み強度および捩じり強度が増
加するため、ギヤの噛み合い異常による耐久性の低下と
騒音の発生を防止することができる。
【0046】また本発明の第2の特徴によれば、出力軸
の短縮により発生したスペースを利用して油圧制御系等
を収納したので、変速機の内部空間が有効利用されて該
変速機の一層の小型化が達成される。しかも油圧制御系
が油圧クラッチの近傍に配設されるため、それらを接続
する油路が短縮されて油圧クラッチの応答性が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用変速機の線図
【図2】車両用変速機の外形図
【図3】図2の3部拡大図
【図4】図2の4部拡大図
【図5】図2の5方向矢視図
【図6】図2の6−6線矢視図
【図7】油圧制御系の油圧回路図
【図8】制御系のフローチャート
【図9】作用の説明図
【図10】作用の説明図
【図11】作用の説明図
【符号の説明】
Ms・・・入力軸 Cs・・・出力軸 Ss・・・副軸 Gm・・・主変速ギヤ列 Gs・・・副変速ギヤ列 H・・・・油圧制御系 m・・・・副変速機構 13・・・ギヤ軸 14・・・油圧クラッチ 39・・・ワンウエイクラッチ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに平行に配設された入力軸(Ms)
    および出力軸(Cs)と、前記入力軸(Ms)上に相対
    回転自在に支持されて主変速ギヤ列(Gm)を介して前
    記出力軸(Cs)に連結されるギヤ軸(13)と、前記
    入力軸(Ms)とギヤ軸(13)間に高低2段の伝動系
    を選択的に確立し得る副変速機構(m)とを備えて成る
    車両用変速機において、 前記入力軸(Ms)上に該入力軸(Ms)と前記ギヤ軸
    (13)とを結合し得る油圧クラッチ(14)を設ける
    とともに、前記入力軸(Ms)および出力軸(Cs)に
    対して平行に配設した副軸(Ss)上に前記入力軸(M
    s)の回転を減速して前記ギヤ軸(13)に伝達し得る
    副変速ギヤ列(Gs)を支持し、前記副変速ギヤ列(G
    s)にギヤ軸(13)側のオーバー回転を許容するワン
    ウエイクラッチ(39)を介在させて成り、前記油圧ク
    ラッチ(14)の係合により前記入力軸(Ms)とギヤ
    軸(13)とを直結して前記副変速機構(m)の高速伝
    動系を確立し、前記油圧クラッチ(14)の解放により
    入力軸(Ms)とギヤ軸(13)とを前記副変速ギヤ列
    (Gs)を介して結合して前記副変速機構(m)の低速
    伝動系を確立することを特徴とする車両用変速機。
  2. 【請求項2】 前記油圧クラッチ(14)の油圧制御系
    (H)を、該油圧クラッチ(14)に隣接する出力軸
    (Cs)の軸端部近傍に配設したことを特徴とする、請
    求項1記載の車両用変速機。
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FR2849480A1 (fr) * 2002-12-27 2004-07-02 Renault Sa Boite de vitesses robotisee compacte

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