JPH0571637B2 - - Google Patents
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- JPH0571637B2 JPH0571637B2 JP2176050A JP17605090A JPH0571637B2 JP H0571637 B2 JPH0571637 B2 JP H0571637B2 JP 2176050 A JP2176050 A JP 2176050A JP 17605090 A JP17605090 A JP 17605090A JP H0571637 B2 JPH0571637 B2 JP H0571637B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- soil
- dam
- sediment
- ward
- ground
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
- Fertilizers (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明はダム底に堆積した底質土の利用方法お
よびダム底質土を用いた土壌改良材に関する。 (従来の技術) 作物の栽培、たてばウリ科、ナス科などの野菜
の栽培においては移植栽培が一般的である。移植
栽培とは育苗用土で育苗した後、定植させるもの
で、野菜栽培では最も順調な成育を促す栽培技術
として普及している。 育苗は初期成育の均一性を保つと共に、無病で
健全な苗を得るためのもので、この育苗期は移植
栽培においてもつとも重要な期間である。育苗期
の苗の発育の良否が定植後の成育をほとんど決定
するからである。したがつて、栽培の際には育苗
期に最も注意が払われ、なかでも育苗用土には細
心の注意が注がれる。 従来、育苗用土とては土壌に土壌物理性を改善
させる土壌改良資材、たとえばピートモス、バー
ミキユライト、堆肥等を作物にあわせて混合し、
各種栄養素としてさまざま肥料を加えたものを用
いている。 (発明が解決しようとする問題点) 育苗用土には土壌改良資材等が加えられるが、
基本的には土壌の混合割合が最も多く、したがつ
て育苗用土として使用される土壌の量も当然多く
なる。 ところで、土壌は無尽蔵と考えられてきたが長
年にわたる栽培の結果、近年では栽培に利用でき
る土壌が減少し、育苗用に使用できる土壌を確保
することが次第に困難になつてきている。そのた
め、育苗の際に栽培者は使用済みの育苗土を再利
用して育苗用土を確保するようにすることも多
い。しかしながら、使用済みの育苗土を無消毒で
そのまま使用すると土壌伝染病に罹りやすいとい
う問題があり、また土壌を消毒して使用する場合
には、薬物で消毒する結果、周辺環境あるいは使
用者に悪影響を与えるという問題点がある。 一方、全国各地において多数のダムが建設され
てきたが、これらのダムには流域からの流出土砂
が予想以上に大量に流れ込んだため、そのまま放
置すればダム機能が発揮されなくなるダムもでて
きている。そこで、そのようなダムでは堆積土砂
を排出してダム機能を回復しようとする試みがな
されている。 たとえば、堆積土砂のうち砂利、砂などは建設
資材として利用している例がある。しかしなが
ら、堆積土砂のうち細粒土成分については、従
来、適当な活用法がないのが現状である。 そこで、本発明は上記問題点を解消すべきなさ
れたものであり、その目的とするところは、ダム
底質土の有効な利用を図り、ダムの機能回復に資
するとともに、作物栽培に利用して良品の生育に
好適に利用できるダム底質土の利用方法及びダム
底質土を用いた土壌改良材を提供しようとするも
のである。 (課題を解決するための手段) 本発明は上記目的を達成するための次の構成を
そなえる。 すなわち、ダム底質土の利用方法について、山
岳水系に建設される上流域ダムのダム底に堆積す
る原土であつて、含有率80%以上の粘土、シルト
の細粒成分から成り、二酸化ケイ素、酸化カルシ
ウム、酸化カリウムを多量に含み、かつ滅菌状態
にある底質土を育苗用培土として使用することを
特徴とする。 また、ダム底質土を用いた土壌改良材として、
前記底質土に、ピートモス、バーク堆肥を加えて
なることを特徴とする。 (発明の概要) 本発明はダム底に堆積する堆積土砂のうち粘
土、シルト等の細粒土成分に育苗用土等の作物栽
培用の土壌として利用することを特徴とする。 ダム底にはダム領域の土砂が流れ込んで堆積土
砂となるが、ダムは多く山岳地帯に建設されるこ
とから、ダム底には周辺山岳水系から運ばれてき
た土砂が堆積する。 これら山脈水系からの土砂は未だ農耕に使用さ
れてない原土であること、水中に埋没しているこ
とから土壌伝染病菌に汚染されず、また圧密に堆
積されて空気が遮断されることによつて滅菌され
て作物に被害を及ぼす土壌伝染病菌に汚染されて
いない希少な土砂であるという特徴がある。ダム
底質土が土壌伝染病菌に汚染されていないことは
後述する実験においても実証されている。 また、ダム底質土はダム周辺の山岳水系の流出
土砂であることから、山岳水系の土質を有してお
り一般の農耕用土壌とは異なる化学成分を有する
場合がある。たとえば、通常の農耕土ではあまり
含有されない元素を比較的多く含んでいたり、有
機質成分が少ない等の特徴を有するから、この特
徴を生かすことによつて農耕用の土壌等として効
果的に利用することが可能となる。 以下、ダム底質土を育苗用土など土壌改良材と
して利用した例について説明する。 なお、以下の実施例において使用したダム底質
土は美和ダム(長野県)の堆積土である。 この堆積土の粘度組成は昭和63粘土の調査結果
より、粘土分とシルト分を合わせて80%であつ
た。 また、ダム底質土に含まれる主要鉱物は石英、
長石、雲母粘土鉱物、緑泥石であつた。 ダム底質土の化学成分について分析した結果を
表1に示す。
よびダム底質土を用いた土壌改良材に関する。 (従来の技術) 作物の栽培、たてばウリ科、ナス科などの野菜
の栽培においては移植栽培が一般的である。移植
栽培とは育苗用土で育苗した後、定植させるもの
で、野菜栽培では最も順調な成育を促す栽培技術
として普及している。 育苗は初期成育の均一性を保つと共に、無病で
健全な苗を得るためのもので、この育苗期は移植
栽培においてもつとも重要な期間である。育苗期
の苗の発育の良否が定植後の成育をほとんど決定
するからである。したがつて、栽培の際には育苗
期に最も注意が払われ、なかでも育苗用土には細
心の注意が注がれる。 従来、育苗用土とては土壌に土壌物理性を改善
させる土壌改良資材、たとえばピートモス、バー
ミキユライト、堆肥等を作物にあわせて混合し、
各種栄養素としてさまざま肥料を加えたものを用
いている。 (発明が解決しようとする問題点) 育苗用土には土壌改良資材等が加えられるが、
基本的には土壌の混合割合が最も多く、したがつ
て育苗用土として使用される土壌の量も当然多く
なる。 ところで、土壌は無尽蔵と考えられてきたが長
年にわたる栽培の結果、近年では栽培に利用でき
る土壌が減少し、育苗用に使用できる土壌を確保
することが次第に困難になつてきている。そのた
め、育苗の際に栽培者は使用済みの育苗土を再利
用して育苗用土を確保するようにすることも多
い。しかしながら、使用済みの育苗土を無消毒で
そのまま使用すると土壌伝染病に罹りやすいとい
う問題があり、また土壌を消毒して使用する場合
には、薬物で消毒する結果、周辺環境あるいは使
用者に悪影響を与えるという問題点がある。 一方、全国各地において多数のダムが建設され
てきたが、これらのダムには流域からの流出土砂
が予想以上に大量に流れ込んだため、そのまま放
置すればダム機能が発揮されなくなるダムもでて
きている。そこで、そのようなダムでは堆積土砂
を排出してダム機能を回復しようとする試みがな
されている。 たとえば、堆積土砂のうち砂利、砂などは建設
資材として利用している例がある。しかしなが
ら、堆積土砂のうち細粒土成分については、従
来、適当な活用法がないのが現状である。 そこで、本発明は上記問題点を解消すべきなさ
れたものであり、その目的とするところは、ダム
底質土の有効な利用を図り、ダムの機能回復に資
するとともに、作物栽培に利用して良品の生育に
好適に利用できるダム底質土の利用方法及びダム
底質土を用いた土壌改良材を提供しようとするも
のである。 (課題を解決するための手段) 本発明は上記目的を達成するための次の構成を
そなえる。 すなわち、ダム底質土の利用方法について、山
岳水系に建設される上流域ダムのダム底に堆積す
る原土であつて、含有率80%以上の粘土、シルト
の細粒成分から成り、二酸化ケイ素、酸化カルシ
ウム、酸化カリウムを多量に含み、かつ滅菌状態
にある底質土を育苗用培土として使用することを
特徴とする。 また、ダム底質土を用いた土壌改良材として、
前記底質土に、ピートモス、バーク堆肥を加えて
なることを特徴とする。 (発明の概要) 本発明はダム底に堆積する堆積土砂のうち粘
土、シルト等の細粒土成分に育苗用土等の作物栽
培用の土壌として利用することを特徴とする。 ダム底にはダム領域の土砂が流れ込んで堆積土
砂となるが、ダムは多く山岳地帯に建設されるこ
とから、ダム底には周辺山岳水系から運ばれてき
た土砂が堆積する。 これら山脈水系からの土砂は未だ農耕に使用さ
れてない原土であること、水中に埋没しているこ
とから土壌伝染病菌に汚染されず、また圧密に堆
積されて空気が遮断されることによつて滅菌され
て作物に被害を及ぼす土壌伝染病菌に汚染されて
いない希少な土砂であるという特徴がある。ダム
底質土が土壌伝染病菌に汚染されていないことは
後述する実験においても実証されている。 また、ダム底質土はダム周辺の山岳水系の流出
土砂であることから、山岳水系の土質を有してお
り一般の農耕用土壌とは異なる化学成分を有する
場合がある。たとえば、通常の農耕土ではあまり
含有されない元素を比較的多く含んでいたり、有
機質成分が少ない等の特徴を有するから、この特
徴を生かすことによつて農耕用の土壌等として効
果的に利用することが可能となる。 以下、ダム底質土を育苗用土など土壌改良材と
して利用した例について説明する。 なお、以下の実施例において使用したダム底質
土は美和ダム(長野県)の堆積土である。 この堆積土の粘度組成は昭和63粘土の調査結果
より、粘土分とシルト分を合わせて80%であつ
た。 また、ダム底質土に含まれる主要鉱物は石英、
長石、雲母粘土鉱物、緑泥石であつた。 ダム底質土の化学成分について分析した結果を
表1に示す。
【表】
表1から、上記ダム底質土は鉄、カルシウム、
マグネシウム等のミネラル分をかなり多く含むも
のであることがわかる。 試験例 1 上記堆積土による野菜類の生育に及ぼす影響を
調べるとともに、土壌伝染病の汚染状況を調べる
ため、供試作物としてホウレンソウを用いて生育
試験を行つた。 用土としては以下の〜の4種のものを用い
た。 ダム堆積土のみを用いたもの 堆積土と火山灰土を等堆積量混合したもの 火山灰土上に3cmの堆積土層を設けたもの 火山灰土のみを用いたもの これら用土を調製したプラスチツクプランタに
ホウレンソウを播種し、水溶液の肥料を与えて発
芽率、発芽揃いを調べたところ、発芽率は、
、区とも約92%でほとんど差がなく、区は
88%でやや劣つた。発芽揃いは区が2日遅れ、
他区は同日であつた。 発芽に及ぼす影響については区がやや劣るも
のの、さほど大きな差はみられなかつた。 表2に立ち枯れ病株数に関する試験結果を示
す。表中でa〜eは約1週間おき程度ずつ日をお
いて立ち枯れ病が発生した株を数えたものであ
る。
マグネシウム等のミネラル分をかなり多く含むも
のであることがわかる。 試験例 1 上記堆積土による野菜類の生育に及ぼす影響を
調べるとともに、土壌伝染病の汚染状況を調べる
ため、供試作物としてホウレンソウを用いて生育
試験を行つた。 用土としては以下の〜の4種のものを用い
た。 ダム堆積土のみを用いたもの 堆積土と火山灰土を等堆積量混合したもの 火山灰土上に3cmの堆積土層を設けたもの 火山灰土のみを用いたもの これら用土を調製したプラスチツクプランタに
ホウレンソウを播種し、水溶液の肥料を与えて発
芽率、発芽揃いを調べたところ、発芽率は、
、区とも約92%でほとんど差がなく、区は
88%でやや劣つた。発芽揃いは区が2日遅れ、
他区は同日であつた。 発芽に及ぼす影響については区がやや劣るも
のの、さほど大きな差はみられなかつた。 表2に立ち枯れ病株数に関する試験結果を示
す。表中でa〜eは約1週間おき程度ずつ日をお
いて立ち枯れ病が発生した株を数えたものであ
る。
【表】
表2の結果は、および区すなわちダム堆積
土を用いたサンプルでは、他にくらべて立ち枯れ
病株数の発生数が非常に少ないという顕著な傾向
を示している。 このことは、実施例のダム堆積土が土壌伝染病
にほとんど汚染されていない良質の土壌であるこ
とを示している。 試験例 2 実施例の堆積土と土壌改良資材との適正な混合
割合を調べるため、数種の育苗用土に対してトマ
トとキユウリを供試作物として生育実験を行つ
た。供試験作物であるトマト品種は「桃太郎」、
キユウリ品種は「永緑」である。 なお、堆積土の無菌性を確かめるため、細菌と
糸状菌の菌密度の検定を合わせて行つた。 サンプルとして用いた育苗用土は下記の5種で
ある。それぞれ、体積比で混合割合を示す。な
お、畑土はあらかじめ殺菌して用いた。 畑土:ピートモス:バーク堆肥=2:1:1 川砂:ピートモス:バーク堆肥=2:1:1 堆積土:ピートモス:バーク堆肥=4:1:
1 堆積土:ピートモス:バーク堆肥=2:1:
1 堆積土:ピートモス:バーク堆肥=1:1:
1 はじめに、川砂を入れたバツト内に播種しトマ
トは27℃で、キユウリは30℃で催芽させた。 播種後10日後に上記〜の5種類の用土に調
製した12cmの黒色ポリポツトに移植した。 移植後は、適宜液肥を与えた。 生育調査は地上部長と展開葉数について10日間
隔で行い、トマトについては1段花房の着果キユ
ウリは雌花着果節位について適宜調査を行つた。
また、調査終了時に地上部と地下部の生体重を測
定した。 <トマトの試験結果> (a) 第1図に上記〜の各サンプルの育苗用土
についてのトマトの地上部長の成育の様子を調
べた結果を示す。 移植後10日目の地上部長はサンプル畑土区
のものが26.2mmで他区にくらべて高い値となり
活着のよいことが示された。 区の地上部長は、その後も常に最も高い値
を保ち続け、定植適期直前の移植後40日目には
227.6mmに達した。 一方、他の〜のサンプルでは移植後20日
目まではほとんど区間差が認められなかつた
が、30日目には4:1:1の堆積土の混合区で
ある区の地上部長が112.2mm、区の地上部
長が73.5mmで、38.7mmの差が生じた。 また、川砂を用いた区と上記区とは、移
植後30日目ではほぼ同じ地上部長であつたが、
その生育速度に差が生じ、移植後40日目には、
区は2:1:1の堆積土の混合区である区
とほぼ同様の192.6mmに成長し、一方、区で
は畑土を使用した前記区とほぼ同様の218.8
mmまで生長して、各区の間で有意差が認められ
た。 区では、移植後40日目での地上部長が
154.4mmで、最も高い値を示した区と比べて
73.2mmの差が生じた。 (b) 第2図に上記各サンプルの育苗用土について
トマトの展開葉数について調査した結果を示
す。 展開葉数についても地上部長とほぼ同様な結
果が得られた。 移植後40日目では区および区がいずれも
8.1枚、区および区が7.6枚、区が6.7枚
で、地上部長の結果と合わせて考えると区と
区ではほとんど差はなく、いずれも順調な生
育をすることが示された。 さらに、移植後40日目の植物体の地上部と地
下部の生体重を測定したところ、やはり地上部
長との間に正の相関が認められた。 また、第1花房の着果節位はいずれの処理区
においても8節であつた。生育が他区にくらべ
て劣つた区も特に花芽分化に対して影響を及
ぼすほどの土壌条件ではないと考えられる。 <キユウリの試験結果> (a) 第3図に上記〜の各サンプルの育苗用土
についてキユウリの地上部長の生育の様子を調
べた結果を示す。 各サンプル区でのキユウリの成育はトマトの
場合にくらべ著しい差異が認められた。 移植後10日目の地上部はいずれかの処理区に
いおいても56mm〜58mmと目立つた差はみられな
かつたが、それ以後、次第に生育差が生じ、キ
ユウリの定植適期と思われる移植後30日目に
は、区のものの地上部長が307.3mm、区の
ものが259.0mm、区のものが258.8mm、8区の
ものが244.1mm、区のものが186.4mmで、区
がもつとも高い値を示した。定植適期を過ぎた
移植後40日目で調査した場合もこの生育傾向は
変わらなかつた。 (b) 第4図にキユウリの展開葉数について調査し
た結果を示す。移植後30日目の展開葉数は、
区および区では5.5枚、区では4.8枚、区
では4.7枚、区では2.7枚であつた。区およ
び区が他にくらべて順調に生育することが示
された。 さらに、移植後40日目の植物体の地上部と地
下部の生体重を測定したところ、やはり地上部
長との間に正の相関が認められた。 また、雌花の1番花の着花節位は8節から11
節の間で個体差はみられたが、処理区間の有意
差は認められなかつた。 以上の、トマトおよびキユウリに関する試験結
果から、ダム堆積土が育苗用土として好適に利用
可能であることが確かめられた。また、上記実施
例の堆積土ではピートモスとバーク堆肥との混合
度で堆積土、ピートモス、バーク堆肥の混合割合
が4:1:1のものがトマトおよびキユウリの栽
培に好適であると考えられる。 <堆積土の菌密度検定結果> 上記美和ダムの堆積土を供試材料として、実験
圃場の畑土壌を比較例として、糸状菌、細菌、放
射菌の菌密度を測定した。検定は希釈平板法によ
つた。測定結果を表3に示す。表中の値は乾土1
gあたりものである。
土を用いたサンプルでは、他にくらべて立ち枯れ
病株数の発生数が非常に少ないという顕著な傾向
を示している。 このことは、実施例のダム堆積土が土壌伝染病
にほとんど汚染されていない良質の土壌であるこ
とを示している。 試験例 2 実施例の堆積土と土壌改良資材との適正な混合
割合を調べるため、数種の育苗用土に対してトマ
トとキユウリを供試作物として生育実験を行つ
た。供試験作物であるトマト品種は「桃太郎」、
キユウリ品種は「永緑」である。 なお、堆積土の無菌性を確かめるため、細菌と
糸状菌の菌密度の検定を合わせて行つた。 サンプルとして用いた育苗用土は下記の5種で
ある。それぞれ、体積比で混合割合を示す。な
お、畑土はあらかじめ殺菌して用いた。 畑土:ピートモス:バーク堆肥=2:1:1 川砂:ピートモス:バーク堆肥=2:1:1 堆積土:ピートモス:バーク堆肥=4:1:
1 堆積土:ピートモス:バーク堆肥=2:1:
1 堆積土:ピートモス:バーク堆肥=1:1:
1 はじめに、川砂を入れたバツト内に播種しトマ
トは27℃で、キユウリは30℃で催芽させた。 播種後10日後に上記〜の5種類の用土に調
製した12cmの黒色ポリポツトに移植した。 移植後は、適宜液肥を与えた。 生育調査は地上部長と展開葉数について10日間
隔で行い、トマトについては1段花房の着果キユ
ウリは雌花着果節位について適宜調査を行つた。
また、調査終了時に地上部と地下部の生体重を測
定した。 <トマトの試験結果> (a) 第1図に上記〜の各サンプルの育苗用土
についてのトマトの地上部長の成育の様子を調
べた結果を示す。 移植後10日目の地上部長はサンプル畑土区
のものが26.2mmで他区にくらべて高い値となり
活着のよいことが示された。 区の地上部長は、その後も常に最も高い値
を保ち続け、定植適期直前の移植後40日目には
227.6mmに達した。 一方、他の〜のサンプルでは移植後20日
目まではほとんど区間差が認められなかつた
が、30日目には4:1:1の堆積土の混合区で
ある区の地上部長が112.2mm、区の地上部
長が73.5mmで、38.7mmの差が生じた。 また、川砂を用いた区と上記区とは、移
植後30日目ではほぼ同じ地上部長であつたが、
その生育速度に差が生じ、移植後40日目には、
区は2:1:1の堆積土の混合区である区
とほぼ同様の192.6mmに成長し、一方、区で
は畑土を使用した前記区とほぼ同様の218.8
mmまで生長して、各区の間で有意差が認められ
た。 区では、移植後40日目での地上部長が
154.4mmで、最も高い値を示した区と比べて
73.2mmの差が生じた。 (b) 第2図に上記各サンプルの育苗用土について
トマトの展開葉数について調査した結果を示
す。 展開葉数についても地上部長とほぼ同様な結
果が得られた。 移植後40日目では区および区がいずれも
8.1枚、区および区が7.6枚、区が6.7枚
で、地上部長の結果と合わせて考えると区と
区ではほとんど差はなく、いずれも順調な生
育をすることが示された。 さらに、移植後40日目の植物体の地上部と地
下部の生体重を測定したところ、やはり地上部
長との間に正の相関が認められた。 また、第1花房の着果節位はいずれの処理区
においても8節であつた。生育が他区にくらべ
て劣つた区も特に花芽分化に対して影響を及
ぼすほどの土壌条件ではないと考えられる。 <キユウリの試験結果> (a) 第3図に上記〜の各サンプルの育苗用土
についてキユウリの地上部長の生育の様子を調
べた結果を示す。 各サンプル区でのキユウリの成育はトマトの
場合にくらべ著しい差異が認められた。 移植後10日目の地上部はいずれかの処理区に
いおいても56mm〜58mmと目立つた差はみられな
かつたが、それ以後、次第に生育差が生じ、キ
ユウリの定植適期と思われる移植後30日目に
は、区のものの地上部長が307.3mm、区の
ものが259.0mm、区のものが258.8mm、8区の
ものが244.1mm、区のものが186.4mmで、区
がもつとも高い値を示した。定植適期を過ぎた
移植後40日目で調査した場合もこの生育傾向は
変わらなかつた。 (b) 第4図にキユウリの展開葉数について調査し
た結果を示す。移植後30日目の展開葉数は、
区および区では5.5枚、区では4.8枚、区
では4.7枚、区では2.7枚であつた。区およ
び区が他にくらべて順調に生育することが示
された。 さらに、移植後40日目の植物体の地上部と地
下部の生体重を測定したところ、やはり地上部
長との間に正の相関が認められた。 また、雌花の1番花の着花節位は8節から11
節の間で個体差はみられたが、処理区間の有意
差は認められなかつた。 以上の、トマトおよびキユウリに関する試験結
果から、ダム堆積土が育苗用土として好適に利用
可能であることが確かめられた。また、上記実施
例の堆積土ではピートモスとバーク堆肥との混合
度で堆積土、ピートモス、バーク堆肥の混合割合
が4:1:1のものがトマトおよびキユウリの栽
培に好適であると考えられる。 <堆積土の菌密度検定結果> 上記美和ダムの堆積土を供試材料として、実験
圃場の畑土壌を比較例として、糸状菌、細菌、放
射菌の菌密度を測定した。検定は希釈平板法によ
つた。測定結果を表3に示す。表中の値は乾土1
gあたりものである。
【表】
上記検定結果から、糸状菌、細菌、放射菌とも
実施例のダム堆積土は畑土壌と比較していずれも
菌密度がはかるに低く、育苗用土として土壌消毒
なしで使用することができるものと考えられる。 このように、ダム底質土は作物栽培の土壌、特
に育苗用土としてきわめて好適に利用できるもの
であり、これにより作物栽培にきわめて大きな寄
与をなし得る。作物栽培には大量の土壌を使用す
るからダム堆積土を排出する利用法としてきわめ
て効率的であり、かつ作物栽培用土壌の減少の問
題点を解決し得る点で有効利用を図ることができ
る。 以上、本発明について好適な実施例を挙げて
種々説明したが、本発明はこの実施例に限定され
るものではなく、他の種々の植物栽培に効果的に
利用できるものであつて、本発明の精神を逸脱し
ない範囲内で設くの改変を施し得るものはもちろ
んのことである。 (発明の効果) 本発明に係るダム底質土の利用方法およびダム
底質土を用いた土壌改良材は、作物栽培用の培土
としてきわめて顕著な利用価値を有するものであ
り、これによつて作物栽培に大きな寄与をなすこ
とができる。また、これによつてダム堆積土を有
効活用する途をひらくことができ、ダム機能の回
復をさらに促進させることができる等の著効を奏
する。
実施例のダム堆積土は畑土壌と比較していずれも
菌密度がはかるに低く、育苗用土として土壌消毒
なしで使用することができるものと考えられる。 このように、ダム底質土は作物栽培の土壌、特
に育苗用土としてきわめて好適に利用できるもの
であり、これにより作物栽培にきわめて大きな寄
与をなし得る。作物栽培には大量の土壌を使用す
るからダム堆積土を排出する利用法としてきわめ
て効率的であり、かつ作物栽培用土壌の減少の問
題点を解決し得る点で有効利用を図ることができ
る。 以上、本発明について好適な実施例を挙げて
種々説明したが、本発明はこの実施例に限定され
るものではなく、他の種々の植物栽培に効果的に
利用できるものであつて、本発明の精神を逸脱し
ない範囲内で設くの改変を施し得るものはもちろ
んのことである。 (発明の効果) 本発明に係るダム底質土の利用方法およびダム
底質土を用いた土壌改良材は、作物栽培用の培土
としてきわめて顕著な利用価値を有するものであ
り、これによつて作物栽培に大きな寄与をなすこ
とができる。また、これによつてダム堆積土を有
効活用する途をひらくことができ、ダム機能の回
復をさらに促進させることができる等の著効を奏
する。
第1図および第2図はダム底質土をトマト栽培
に利用した試験での地上部長および展開葉数の変
化の様子を示すグラフ、第3図および第4図はダ
ム底質土をキユウリ栽培に利用した試験での地上
部長および展開葉数の変化の様子を示すグラフで
ある。
に利用した試験での地上部長および展開葉数の変
化の様子を示すグラフ、第3図および第4図はダ
ム底質土をキユウリ栽培に利用した試験での地上
部長および展開葉数の変化の様子を示すグラフで
ある。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 山岳水系に建設される上流域ダムのダム底に
堆積する原土であつて、含有率80%以上の粘度、
シルトの細粒成分から成り、二酸化ケイ素、酸化
カルシウム、酸化カリウムを多量に含み、かつ減
菌状態にある底質土を育苗用培土として使用する
ことを特徴とするダム底質土の利用方法。 2 山岳水系に建設されるダムのダム底に堆積す
る原土であつて、含有率80%以上の粘土、シルト
の細粒成分から成り、二酸化ケイ素、酸化カルシ
ウム、酸化カリウムを多量に含み、かつ滅菌状態
にある底質土に、ピートモス、バーク堆肥を加え
てなることを特徴とするダム底質土を用いた土壌
改良材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2176050A JPH0463890A (ja) | 1990-07-03 | 1990-07-03 | ダム底質土の利用方法及びダム底質土を用いた土壌改良材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2176050A JPH0463890A (ja) | 1990-07-03 | 1990-07-03 | ダム底質土の利用方法及びダム底質土を用いた土壌改良材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0463890A JPH0463890A (ja) | 1992-02-28 |
| JPH0571637B2 true JPH0571637B2 (ja) | 1993-10-07 |
Family
ID=16006843
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2176050A Granted JPH0463890A (ja) | 1990-07-03 | 1990-07-03 | ダム底質土の利用方法及びダム底質土を用いた土壌改良材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0463890A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011046757A (ja) * | 2009-08-25 | 2011-03-10 | Akita Oil Storage Co Ltd | 土壌改良材の製造方法 |
| JP6773409B2 (ja) * | 2015-12-01 | 2020-10-21 | 五洋建設株式会社 | 粘性土の除塩方法および改良方法 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5338527A (en) * | 1976-09-17 | 1978-04-08 | Kanagawa Prefecture | Culture soil and its production for growing plant seedling |
| JPS53107941A (en) * | 1977-03-04 | 1978-09-20 | Masamoto Shimizu | Preparation of culture soil |
| JPS5387551A (en) * | 1977-10-24 | 1978-08-02 | Japan Gasoline | Method of treating bottom soil |
-
1990
- 1990-07-03 JP JP2176050A patent/JPH0463890A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0463890A (ja) | 1992-02-28 |
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|---|---|---|---|
| S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
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