JPH0574251A - 表面金属絶縁基板およびその製造方法 - Google Patents

表面金属絶縁基板およびその製造方法

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JPH0574251A
JPH0574251A JP18667291A JP18667291A JPH0574251A JP H0574251 A JPH0574251 A JP H0574251A JP 18667291 A JP18667291 A JP 18667291A JP 18667291 A JP18667291 A JP 18667291A JP H0574251 A JPH0574251 A JP H0574251A
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Toshiyuki Suzuki
俊之 鈴木
Kunji Nakajima
勲二 中嶋
Takeyoshi Fujii
猛美 藤井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 セラミック絶縁層の長所を損なうことなく、
その金属への密着性を改善した表面金属絶縁基板を提供
することを目的とする。 【構成】 片面に溶射法により絶縁性が良好で良熱伝導
性のセラミックからなる絶縁層2が形成された金属材
(金属基板または金属箔)1と、片面に樹脂層4が形成
された金属材(金属基板または金属箔)3とを、互いの
絶縁層2と樹脂層4とを張り合わせることにより一体化
するようにするとともに、前記両金属材の少なくとも一
方が金属箔である表面金属絶縁基板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、熱伝導性にすぐれ高
放熱性であって、絶縁性が高く、しかも、ピール強度が
十分な表面金属絶縁基板、およびこの表面金属絶縁基板
を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プリント配線板の基板としては、
紙・フェノール樹脂積層板や、ガラス・エポキシ樹脂積
層板等の樹脂基板が多く用いられてきた。しかし、最
近、電子機器の高性能化、小型化、高密度化に伴い、そ
れによって生じる熱の高密度発生をいかに処理するかが
課題になってきたため、従来のこれらの樹脂基板では、
このような課題に対処することができない。すなわち、
これらの樹脂基板は、熱伝導性が低くて熱放散性が悪
く、特に大電流を流すように設計された集積回路では、
その熱によってコンデンサーやトランジスタ等を破損す
る恐れがあり、また、破損しないまでも電気特性が大き
く変化する欠点があったからである。
【0003】このような樹脂基板の欠点を克服するた
め、近年、樹脂基板に代えて、アルミニウム等の熱伝導
性のよい金属板を用い、その表面にエポキシ樹脂等の有
機系絶縁層を設けて、その上に銅箔などを貼付け、回路
を形成するようにする構造の金属プリント板が使われる
ようになってきた。しかし、このような構造では、回路
と金属板との間に熱伝導性の低い樹脂層が未だ存在する
ため、金属板の高熱伝導性を十分に活かすことが出来な
い。
【0004】このようなことから、金属基板表面に設け
る絶縁層を、熱伝導性の良好なアルミナ等のセラミック
溶射で形成する方法が考えられている。さらに、溶射に
より形成されるセラミック絶縁層には気孔が存在する
が、この気孔により耐電圧、吸湿時の絶縁特性が低下す
ることを防ぐ目的で特公昭57−39007号公報記載
の技術では、前記セラミック絶縁層にプレポリマーやモ
ノマーを含浸して、前記気孔を塞ぐようにしている。
【0005】絶縁層をセラミックの溶射で形成する、以
上の方法によれば、回路と金属板の間が熱伝導性の低い
樹脂層で完全に遮断されるというようなことがないた
め、プリント配線板の熱伝導性が大いに向上する。しか
し、元来、金属とセラミックとは密着性が良くないた
め、前記セラミック溶射により絶縁層を形成した絶縁基
板では、この絶縁層上に金属箔を張りつける等して電気
回路を形成するのであるが、その際の密着性に問題があ
り、この点の改良が望まれている。
【0006】特開昭58−140191号公報は、金属
基板表面のプラズマ溶射層上に樹脂シートを乗せて熱圧
着することにより表面を平滑にする技術を開示してい
る。しかし、この技術では、樹脂シートの厚みを薄くす
ることが難しいので、わざわざ絶縁層にセラミックを使
用して熱放散性を上げるようにしても、熱伝導性の悪い
樹脂層が厚くて十分な放熱効果が得られないという問題
が残る。そして、金属箔とセラミック層との密着性もま
だ悪い。樹脂シートの熱圧着だけでは、セラミック層の
微細気孔の中まで樹脂が浸透しないので、セラミックの
気孔を埋めることができず、絶縁性があまり良くないと
いう問題もある。他方、特開平01−194491号公
報は、銅箔の片面にセラミック溶射層を形成し、この溶
射層と金属基板との間に炭素繊維基材プリプレグ(CF
RP)を介在させることにより、金属基板とセラミック
層を張り合わせ、金属基板上にセラミック絶縁層を介し
て銅箔を張り合わせるようにする技術を開示している。
しかし、CFRPの熱伝導率は0.05〜0.015
(単位cal / cm・s ・℃)であって、ガラス繊維基材プ
リプレグの0.001よりは良いが、アルミナの0.0
7〜0.1よりは劣り、かつ、プリプレグであるために
厚みが0.06mm以上となり、十分な効果が得られな
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明は、
セラミック絶縁層の長所を損なうことなく、その金属へ
の密着性を改善した表面金属絶縁基板およびその製造方
法を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため、この発明は、以下の〜のような構成をとる
ようにしている。 片面に溶射法により絶縁性が良好で良熱伝導性のセ
ラミックからなる絶縁層が形成された金属材(金属基板
または金属箔)と、片面に接着用樹脂層が形成された金
属材(金属基板または金属箔)とを、互いの絶縁層と樹
脂層とを張り合わせることにより一体化するようにする
とともに、前記両金属材の少なくとも一方は金属箔とす
るのである。
【0009】 少なくとも一方が金属箔からなり、そ
れぞれの片面に溶射法により絶縁性が良好で良熱伝導性
のセラミックからなる絶縁層が形成されている金属材2
枚を、互いの絶縁層を接着材層を介して圧着することに
より一体化させるようにする。なお、上記の、の場
合、絶縁層に絶縁材を予め含浸しておくことは有用であ
るし、さらに、絶縁層表面における含浸絶縁材を除去す
ることも有用である。また、絶縁層と絶縁性樹脂層の圧
着が真空雰囲気中での熱圧着であったり、樹脂層に良熱
伝導性フィラーを予め含ませておくことも有用である。
【0010】 少なくとも一方が金属箔からなり、そ
れぞれの片面に溶射法により絶縁性が良好で良熱伝導性
のセラミックからなる絶縁層が形成されているとともに
両絶縁層にはそれぞれ接着性絶縁材が含浸されている金
属材2枚を、互いの絶縁層を圧着することにより一体化
させるようにする。図1は、この発明にかかる表面金属
絶縁基板のうちのひとつのタイプのものを得る工程を示
している。
【0011】図1(a)にみるように、まずアルミニウ
ムからなる金属基板1にアルミナを例えば20〜200
kVの出力でプラズマ溶射してセラミック絶縁層2を形
成する。金属基板としては、耐食性、熱伝導性の点から
上述のアルミ板が好ましいが、用途(機械的強度、電磁
波シールド性等)によっては、メッキ鋼板、ステンレス
鋼板、クラッド板、銅板、合金板(インバー、42アロ
イ等)なども使用可能であり、これら以外であっても良
い。セラミックの溶射法は、炎溶射法、アーク溶射法、
プラズマ溶射法、水プラズマ溶射法、減圧プラズマ溶射
法等が使用できるが、素材と溶射粉末との結合力が強い
と言う点でプラズマ溶射法が好ましい。溶射粉末は、A
2 3 、ZrO2 、BeO、MgO、スピンネル、ム
ライト、SiC、AlN、窒化ホウ素などの熱伝導性の
良い無機物を用いることができ、特にアルミナ(Al2
3 )が好ましいが、これら以外であっても良い。その
粒径は1〜100μm程度が好ましい。溶射されたアル
ミナ層には気孔が多くあり、その気孔率は5〜15vo
l%程度である。アルミナ層の厚みは、30〜300μ
m、普通は30〜200μm程度が良い。それより厚い
とクラックが発生して耐電圧の劣化を起しやすく、それ
より薄いと絶縁信頼性が低下するからである。なお、減
圧プラズマ溶射法によれば、前記よりも薄いが緻密な膜
を得ることができる。
【0012】前記気孔は、水などが存在すると、耐電圧
等の絶縁性を著しく劣化させる。したがって、この気孔
をエポキシ樹脂等の絶縁材で封孔するようにするのが良
い。封孔に用いる絶縁材は、樹脂ではエポキシ樹脂、ポ
リイミド樹脂が適当であるが、この他に、フェノール樹
脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メ
ラミン樹脂、フッ素樹脂等があり、無機系では金属アル
コキシキレート、低融点ガラス等があるが、これらに限
定されるものではない。封孔する絶縁材は、気孔への含
浸性の良いことが要求されるので、低粘度で、浸透性の
あるものが選ばれる。含浸性をより良くするために、セ
ラミック層をカップリング剤で表面処理しておくのが良
い。含浸は、真空含浸方式で行うことが好ましく、スプ
レー法、ディッピング法、はけ塗りやローラー塗り等の
塗布法、ドクターブレード法、カーテンコータ法等によ
ることができる。真空含浸方式では、セラミック絶縁層
2の気孔の空気が真空下で取り除かれる。同時に加熱に
より付着水を除去し追い出すことは有用である。絶縁材
は、短時間で十分に含浸される。必要があればBステー
ジ状態(半効果)等とするために加熱することもある。
【0013】次に、図1(a)にみるように、別の金属
材(銅箔等の金属箔)3の表面にエポキシ樹脂等による
絶縁性の接着用樹脂層4を形成する。エポキシ樹脂等の
中にアルミナ等の熱伝導性の良い絶縁性フィラーを混入
しておくのが、熱放散性をより良くする上で好ましい。
フィラーが50vol%以上充填されていると非常に良
い。このような樹脂としては、一般に、金属箔(金属基
板)との密着力が良いエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、
フェノール樹脂、ブチラール樹脂等を用いることができ
る。塗布方法はスプレー法、はけ塗りやローラー塗り等
による塗布法、ドクターブレード法、カーテンコータ
法、押出し(ダイコータ)法等を用いることができる。
樹脂層の厚みは1〜100μmが好ましく、より好まし
くは1〜30μmである。樹脂層は、樹脂含浸シート
(プリプレグ)よりも薄い膜になる。形成された樹脂層
をBステージ状態(熱硬化性樹脂の場合)にしてから、
セラミック絶縁層の形成された金属基板(金属箔)1の
絶縁層2と、樹脂層の形成された金属箔(金属基板)3
の樹脂層4を、図1(b)にみるように向かい合わせて
積層し、プレス等で熱圧着する。そうすると、図1
(c)にみるように、表面金属絶縁基板が得られる。こ
の場合にはロールトウロールで連続処理をすることもで
きるが、これらに限定されない。
【0014】以上では、金属基板側にセラミック層を金
属箔側に樹脂層を形成する場合を中心にして説明した
が、逆に金属箔側にセラミック層を金属基板側に樹脂層
を形成しても、結果は変らず、良好な効果が得られる。
また、両金属材とも金属箔にしてもよい。以下、図2を
参照しながらセラミック層を金属箔側に樹脂層を金属基
材側に形成する場合について具体的に説明する。
【0015】図2(a)にみるように、まず金属箔(例
えば、銅箔)3にアルミナを例えば20〜200kVの
出力でプラズマ溶射してセラミック絶縁層2を形成す
る。セラミックの溶射法は、炎溶射法、アーク溶射法、
プラズマ溶射法、水プラズマ溶射法、減圧プラズマ溶射
法等が使用できるが、素材と溶射粉末との結合力が強い
と言う点でプラズマ溶射法が好ましい。溶射粉末は、A
2 3 、ZrO2 、BeO、MgO、スピンネル、ム
ライト、SiC、AlN、窒化ホウ素などの熱伝導性の
良い無機物を用いることができ、特にアルミナ(Al2
3 )が好ましいが、これら以外であっても良い。その
粒径は1〜100μm程度が好ましい。溶射されたアル
ミナ層には気孔が多くあり、その気孔率は5〜15vo
l%程度である。アルミナ層の厚みは、30〜300μ
m、普通は30〜200μm程度が良い。それより厚い
とクラックが発生して耐電圧の劣化を起しやすく、それ
より薄いと絶縁信頼性が低下するからである。なお、減
圧プラズマ溶射法によれば、前記よりも薄いが緻密な膜
を得ることができる。
【0016】前記気孔は、絶縁性を向上させるために絶
縁材で封孔するようにするのが良い。封孔に用いる絶縁
材は、樹脂ではエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂が適当で
あるが、この他に、フェノール樹脂、ビニルエステル樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、フッ素樹
脂等があり、無機系では金属アルコキシキレート、低融
点ガラス等があるが、これらに限定されるものではな
い。封孔する絶縁材は、気孔への含浸性の良いことが要
求されるので、低粘度で、浸透性のあるものが選ばれ
る。含浸性をより良くするために、セラミック絶縁層2
をカップリング剤で表面処理しておくのが良い。含浸
は、真空含浸方式で行うことが好ましく、スプレー法、
ディッピング法、はけ塗りやローラー塗り等の塗布法、
ドクターブレード法、カーテンコータ法等によることが
できる。真空含浸方式では、セラミック絶縁層2の気孔
の空気が真空下で取り除かれる。同時に加熱により付着
水を除去し追い出すことは有用である。絶縁材は、短時
間で十分に含浸される。必要があればBステージ状態
(半効果)等とするために加熱することもある。
【0017】そして、絶縁材を含浸させる場合は、好ま
しくは、さらに以下のようにして、セラミック絶縁層表
面の含浸絶縁材を除去するようにする。熱伝導性の良い
絶縁性フィラーが十分(例えば、50vol%)に含ま
れた樹脂絶縁材を含浸させた場合は粘度が高すぎて十分
な含浸効果を確保することが出来ない。ただ、十分な含
浸効果を確保するため、熱伝導性の良い絶縁性フィラー
を含有しないか含有量が僅かな場合、絶縁表面に熱伝導
性の良くない層として介在し十分な放熱性の確保を妨げ
る可能性があるため、絶縁層表面における含浸絶縁材を
除去するのである。
【0018】セラミック絶縁層表面における含浸絶縁材
を除去する場合、例えば、図4にみるように、スキージ
21でセラミック絶縁層2の上の余分な含浸(樹脂)絶
縁材20を掻き取り、次に、図5にみるように、含浸絶
縁材20を溶かす溶剤を含むスポンジローラ22でセラ
ミック絶縁層表面の凹部22a内の含浸(樹脂)絶縁材
20を溶かしながら取り除く。その後、圧着前に加熱し
セラミック絶縁層内の含浸(樹脂)絶縁材を必要な程度
まで硬化させてもよい。
【0019】一方、図2(a)にみるうよに、金属基板
1の表面にエポキシ樹脂等による絶縁性の接着用樹脂層
4を形成する。金属基板1としては、耐食性、熱伝導性
の点から上述のアルミ板が好ましいが、用途(機械的強
度、電磁波シールド性等)によっては、メッキ鋼板、ス
テンレス鋼板、クラッド板、銅板、合金板(インバー、
42アロイ等)なども使用可能であり、これら以外であ
っても良い。エポキシ樹脂等の中にアルミナ等の熱伝導
性の良い絶縁性フィラー(金属系フィラーや無機系フィ
ラー)を混入しておくのが、熱放散性をより良くする上
で好ましい。フィラーが50vol%以上充填されてい
ると非常に良い。このような樹脂としては、一般に、金
属基板1との密着力が良いエポキシ樹脂、ポリイミド樹
脂、フェノール樹脂、ブチラール樹脂等を用いることが
できる。塗布方法はスプレー法、はけ塗りやローラー塗
り等による塗布法、ドクターブレード法、カーテンコー
タ法、押出し(ダイコータ)法等を用いることができ
る。樹脂層4の厚みは1〜100μmが好ましく、より
好ましくは1〜30μmである。樹脂層4は、樹脂含浸
シート(プリプレグ)よりも薄い膜になる。形成された
樹脂層をBステージ状態(熱硬化性樹脂の場合)にして
から、セラミック絶縁層の形成された金属箔3の絶縁層
2と、樹脂層の形成された金属基板1の樹脂層4を、図
2(b)にみるように向かい合わせて積層し、プレス等
で熱圧着する。そうすると、図2(c)にみるように、
表面金属絶縁基板が得られる。この場合にはロールトウ
ロールで連続処理をすることもできるが、これらに限定
されない。
【0020】なお、図3にセラミック絶縁層表面の含浸
絶縁材を除去する場合の一連の工程を纏めて図示する。
まず、図3(a)のように、金属箔3の上にセラミック
絶縁層2を形成し、図3(b)のように、絶縁材を含浸
してから、図3(c)のように、セラミック絶縁層2表
面の絶縁材20を除去する。一方、図3(d)のよう
に、金属基板1の片面に接着用樹脂層4を形成し、図3
(e)のように、セラミック絶縁層2と接着用樹脂層4
を圧着し、図3(f)にみるように、表面金属絶縁基板
を完成する。なお、セラミック絶縁層表面の絶縁材20
を除去せず、図3(b)の状態でそのまま圧着すると絶
縁材20が熱的バリヤ層とある恐れがあるため好ましく
ない。なお、このセラミック絶縁層表面の含浸絶縁材を
圧着前に除去する方法は、金属基板の方に形成されたセ
ラミック絶縁層表面における含浸絶縁材へ適用しても有
効である。
【0021】この発明の場合、絶縁層2と樹脂層4の圧
着が真空雰囲気中での熱圧着であることが望ましい。こ
の真空雰囲気中での熱圧着方式は、セラミック絶縁層2
に絶縁材を予め含浸せず、金属基板1の片面に形成され
る樹脂層が熱伝導性の良い絶縁性フィラー入りである場
合に特に有効である。勿論、セラミック絶縁層2に絶縁
材を予め含浸する場合にも適用してもよいし、また、セ
ラミック絶縁層が金属基板側に形成される先の場合に適
用することもできる。
【0022】図2(b)にみるように、絶縁層2と樹脂
層4を重ね合わせ、熱板で軽く押さえた状態で真空プレ
ス内を排気して1〜10Torr程度とする。これにより、
セラミック絶縁層の気孔部分の空気が抜かれる。そし
て、熱板を加熱し接着用樹脂層が再溶融する温度まで上
昇させ、この状態で加圧し、さらに熱板温度を上昇さ
せ、一定時間キープする。接着用樹脂層がフィラーを多
量に含んでいても溶融し空気の抜かれたセラミック絶縁
層内の隅々まで容易に浸透し硬化する。
【0023】得られた表面金属絶縁基板が金属基板/フ
ィラー入り極薄樹脂層/セラミック層/金属箔という熱
膨張係数が徐々に変化する構成である場合は、ヒートサ
イクルテストにおいてもセラミック層にクラックが入る
ということもない。樹脂層の熱膨張率はフィラーの添加
量で適当に調整することが出来る。また、セラミック絶
縁層内に、フィラー入りの樹脂が十分に含浸充填される
ため絶縁性、特に破壊電圧特性は良好である。超音波印
加等の格別のアシスト処置を講じる必要がないため非常
に有用な方法である。この場合、セラミック絶縁層内に
予め絶縁材を含浸しておく必要がない。従って、絶縁層
への絶縁材の含浸工程や絶縁層表面の含浸絶縁剤の除去
工程の省略が可能であり、簡単な設備で安価に製造でき
ることにもなるし、比較的短時間で処理でき材料の無駄
も少ない。
【0024】なお、金属箔側にセラミック絶縁層を形成
する場合は、金属基板側にセラミック絶縁層を形成する
場合よりもヒートサイクルテストにおいてセラミック絶
縁層にクラックが入り難く信頼性が高まる傾向がみられ
る。続いて、この発明にかかる表面金属絶縁基板の別タ
イプのものの製造工程を図6に基づいて詳しく説明す
る。
【0025】このタイプでは、2枚の金属材(少なくと
も一方は金属箔である)11、13の片面に、前記と同
様にして溶射によりセラミック絶縁層12、14を形成
しておく。そして、図6(a)にみるように、両金属材
11、13の絶縁層12、14同士を、図6(b)にみ
るように、間に絶縁性の接着材層15を介して、張り合
わせることにより、図6(c)にみるように、表面金属
絶縁基板が得られる。この接着材層は、シートやフィル
ムでも良いし、図示のものに限らず、一方または両方の
セラミック絶縁層表面に一般的な方法で接着材を塗布す
る等して形成するようにしたものでも良い。圧着した時
に、接着材はセラミック層の気孔内に含浸し、それによ
ってセラミック層が封孔される。このタイプのように、
絶縁層同士を接合させる場合は、セラミック同士の接合
になること(同種材料の接合による効果)と、溶射層表
面の凹凸による効果とで、密着性が極めて良い。なお、
接着材層は、気孔を埋めるに適度な量に設定することに
より、両絶縁層間に存在する接着材層厚みが極く薄くな
り、熱放散性を良くすることができる。この場合も、接
着材は有機系、無機系のどちらでも良く、特に限定され
ない。ただし、前記と同様、気孔内への浸透性がよい物
性のものを選ぶようにする。圧着工程は特に限定されな
いが好ましくは真空成形等による接着材が気孔内に含浸
しやすいものが良い。接着材層の材料等の具体的なもの
としては、図1の樹脂層4と同様の材料の樹脂シートや
樹脂フィルムあるいは樹脂塗布層が挙げられる。
【0026】つぎに、この発明にかかる表面金属絶縁基
板のさらに別タイプのものの製造工程を図7に基づいて
詳しく説明する。このタイプでも、図7(a)にみるよ
うに、2枚の金属材(少なくとも一方は金属箔である)
11、13の片面に、前記と同様にして溶射によりセラ
ミック絶縁層12、14を形成しておく。そして、図7
(b)にみるように、セラミック絶縁層12、14に絶
縁性の接着材(接着性絶縁材)を含浸させる。ついで、
両金属材11、13の絶縁層12、14同士を圧着で張
り合わせることにより、図7(c)にみるように、表面
金属絶縁基板が得られる。接着材は図1の樹脂層4と同
様の樹脂材が例示される。金属材11、13それぞれに
異なる接着材を含浸させるようにしてもよい。含浸方法
は、一般的なスプレー法、はけ塗り法、ローラ塗り法、
ディピング法、ドクターブレード法、カーテンコータ法
等があるが、真空含浸方式が望ましい。
【0027】図6、7において、絶縁材を含浸させる場
合は、先に述べたように、セラミック絶縁層表面におけ
る含浸絶縁材を除去するようにすることが好ましい。な
お、セラミック層の付着性を向上させるために、前記セ
ラミック溶射に先立って金属材表面に物理的または化学
的粗面化処理を施しておくことが好ましい。物理的粗面
化処理としてはサンドブラスト法があり、化学的粗面化
処理としてはエッチング法がある。しかし、つぎのよう
な方法も好ましく実施される。
【0028】つまり、金属材表面の粗度が大きすぎる
と、セラミック層接合面がこの影響を受けて凹凸にな
り、ファインなプリント基板を作りにくいという問題が
生じる。以下に述べる方法によれば、セラミックとの密
着力を上げるための金属材表面の粗度を小さくして、し
かも密着力が落ちない。この方法では、金属材表面の表
面積を機械的方法たとえばサンドブラスト等で広げ、つ
ぎに化学的方法たとえばプラズマエッチング等で金属材
表面を活性化して結合力を強めるようにするのである。
これを詳しく述べると、まず、金属材表面を機械的方法
で研磨する。機械的研磨方法としては、例えば、サンド
ブラスト、液体ホーニング等がある。つぎに化学的方法
で研磨する。化学的研磨方法としては、例えば、プラズ
マエッチング、20重量%程度のNaOH液でのエッチ
ング、90重量%程度のリン酸液でのエッチング、クロ
ム酸処理、酸化処理等がある。しかし、機械的方法およ
び化学的方法とも、以上に限定されることはなく、場合
によっては機械的方法か化学的方法のどちらか一方でも
良い。ただし、この場合、表面粗さ(十点平均粗さR
z)が1〜20μmの範囲となるように研磨することが
重要である。
【0029】参考のために、板厚3mmのアルミニウム板
の表面を♯320のサンドブラスト処理を行い(Rz
4.6μm)、つぎに、その表面にプラズマエッチング
を施したあと、すぐに粒径10〜30μmのアルミナを
用いてプラズマ溶射(溶射条件30kw)で厚さ100
μmのセラミック絶縁層形成した。・・粗面化方法A。
比較のために、方法Aにおいて♯320のサンドブラス
ト処理を、Rz24.6μmの粗さで行い、それ以外は
方法Aと同様にした。・・粗面化方法B。
【0030】このようにして形成したセラミック絶縁層
の表面粗度を測定すると、以下のようになり、明らかに
差がある。 粗面化方法A 粗面化方法B 中心平均粗さRa 2.9 5.1 十点平均粗さRz 17.0 48.3 最大粗さRmax 23.8 55.2
【0031】
【作用】請求項1〜6の発明の場合、少なくとも一方が
金属箔からなり、一方の片面には溶射法により絶縁性が
良好で良熱伝導性のセラミックからなる絶縁層が形成さ
れているとともに他方の片面には接着用樹脂層が形成さ
れている金属材2枚を、互いの絶縁層と樹脂層を圧着す
ることにより一体化させるようにしているため、熱抵抗
が低く、耐電圧が高く、しかも、ピール強度が十分とな
る。
【0032】請求項7〜9の発明の場合、少なくとも一
方が金属箔からなり、それぞれの片面に溶射法により絶
縁性が良好で良熱伝導性のセラミックからなる絶縁層が
形成されている金属材2枚を、互いの絶縁層を接着材層
を介して圧着するか、少なくとも一方が金属箔からな
り、それぞれの片面に溶射法により絶縁性が良好で良熱
伝導性のセラミックからなる絶縁層が形成されていると
ともに両絶縁層にはそれぞれ接着性絶縁材が含浸されて
いる金属材2枚を、互いの絶縁層を圧着するかにより一
体化させるようにしているため、熱抵抗が低く、耐電圧
が高く、しかも、ピール強度が十分となる。
【0033】また、この発明における表面金属絶縁基板
は、表面に金属箔を有するため、いわゆるサブトラクト
法による加工で簡単かつ安価に回路形成が行えるという
利点がある。
【0034】
【実施例】以下にこの発明の実施例を述べるが、この発
明の範囲はこれに限られない。実施例1〜5は請求項1
〜6記載の発明の実施例であり、実施例6は請求項7、
8記載の発明の実施例であり、実施例7は請求項7、9
記載の発明の実施例である。
【0035】−実施例1− 金属基板としてアルミ板(厚さ2mm)を用い、プラズマ
溶射でアルミ板上に約70μmのアルミナ層を形成し、
真空含浸(1〜10Torr、約1時間)でエポキシ樹
脂(東都化成)を含浸した。含浸後アルミナ表面の樹脂
をふきとる。銅箔35μm(三井金属)の表面にロール
コータで約10μmの樹脂層を形成し、乾燥してBステ
ージ状態にした。そして、成形プレスで両者を加熱圧着
する。この場合の条件は180℃×80分、40kg/cm2
であった。
【0036】−実施例2− 銅箔表面に塗布するエポキシ樹脂にアルミナフィラー
(粒径0.1〜5μm、昭和電工社製)を85重量%の
割合で混合した。その他は実施例1と同様にした。 −実施例3− 厚さ35μmの銅箔(三井金属社製)に約70μmの厚
さでアルミナをプラズマ溶射し、このセラミック絶縁層
に真空含浸(1〜10Torr、約1時間)でエポキシ
樹脂を含浸した。含浸後アルミナ表面の樹脂をふきと
り、アルミ板(厚さ2mm)にエポキシ樹脂を約10μm
の厚さで塗布し、乾燥してBステージ状態にした。そし
て成形プレスで両者を加熱圧着した。その条件は180
℃×80分、40kg/cm2であった。
【0037】さらに、図4および図5に示すように、ス
キージおよびスポンジローラで含浸樹脂(絶縁材)を除
去するようにして表面金属絶縁基板を得る実施例4を示
す。 −実施例4− 厚さ35μmの銅箔(三井金属社製 3EC)の凹凸面
(マット面)側に10〜30μmのアルミナを用いて
(30kVで)プラズマ溶射を行い、厚み100μmの
セラミック絶縁層を形成した。
【0038】セラミック絶縁層に真空含浸(10Tor
r、約10時間)でエポキシ樹脂を含浸した。その後、
100℃、20分乾燥した。樹脂がゲル化された絶縁層
表面の不用の樹脂をスキージで掻き取り、ついで、メチ
ルエチルケトンを含んだスポンジローラで凹部内の樹脂
を取り除いた。その後、180℃で1時間硬化処理し
た。
【0039】一方、厚み3mmのアルミ板にアルミナフ
ィラー65vol%添加のエポキシ接着材をスクリーン
印刷法により厚み30μmで印刷した。溶剤を飛散させ
てから150℃で20分乾燥させた。セラミック絶縁層
を形成した銅箔と接着材層を塗布したアルミ板をプレス
で熱圧着し表面金属絶縁基板を得た。プレス条件は80
kg/cm2 、180℃、1時間である。なお、この表
面金属絶縁基板の耐電圧は6.34kVであった。ま
た、熱抵抗は0.47℃/Wであった。
【0040】さらに、圧着を真空雰囲気で行って表面金
属絶縁基板を得るようにした実施例5を示す。 −実施例5− 厚さ35μmの銅箔(三井金属社製 3EC)の凹凸面
(マット面)側に5〜25μmのアルミナを用いてプラ
ズマ溶射を行い、厚み100μmのセラミック絶縁層を
形成した。
【0041】一方、アルミ板(厚み0.5〜3mm程
度)にアルミナフィラー(平均粒径5〜30μm程度)
を50〜75vol%程度添加のペースト状エポキシ接
着材をスクリーン印刷法により厚み10〜20μm程度
で印刷した。印刷後、溶剤を飛散させてから150℃で
3〜5分程度乾燥させBステージ状態とした。セラミッ
ク絶縁層形成面と接着材層形成面を対面させて重ね合わ
せ、真空プレス内にセットした。熱板で軽く押さえた状
態で真空プレス内を1〜10Torr程度に排気し、つ
いで、熱板を加熱し接着材が再溶融する温度150〜1
60℃程度まで上昇させ、この状態で加圧(40〜70
kg/cm2 )し、さらに温度を180℃まで上昇さ
せ、30〜40分キープすることにより接着材を硬化さ
せ一体化して表面金属絶縁基板を得た。
【0042】−比較例1− 銅箔の表面に樹脂を塗布する代りにエポキシ樹脂シート
(厚さ40μm)を貼り付けた。アルミナ溶射層の厚み
を50μmとして、樹脂による封孔を止め、溶射後にア
ルミナ溶射層内の水分を乾燥により除去した後、直ちに
一体化のための成形をした。その他は実施例1と同じで
ある。
【0043】−比較例2− ガラスエポキシプリプレグ100μm、銅箔35μm、
アルミ板2mmの一体化からなる金属基板(松下電工製)
を比較例とした。性能比較のため、実施例1〜3および
比較例1、2の表面金属絶縁基板の性能を試験した結果
を、表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】−実施例6− アルミ板(板厚2mm)の片面にサンドブラストとエッチ
ングにより細かな凹凸をつける。(粗面化) 表面処理したアルミ板と電解銅箔(片面粗面化済)の粗
面化面に各々約40μmのアルミナ層をプラズマ溶射す
る。アルミナの粒径は約1〜10μm。この両者の間に
約15μmエポキシ樹脂のシートをはさんで真空成形機
により熱圧着することにより、表面金属絶縁基板を得
た。条件は、真空1〜5Torr、圧力60kg/cm、温
度180℃×120分間である。
【0046】−実施例7− アルミナ層形成後熱硬化性のポリイミド樹脂を真空含浸
し(真空含浸は1〜5Torrで約一時間)、表面の余
分な樹脂をスキージ、ローラで取り除き、Bステージ状
態に乾燥させてから、成形機で圧着させる(条件:40
kg/cm、温度190℃×120分)ようにした他は実施
例1と同じである。
【0047】−比較例3− 電解銅箔の方だけに約80μmアルミナ層をプラズマ溶
射し実施例3と同様の方法で真空含浸し、表面の余分な
樹脂を取り除き、アルミ板に圧着させた他は、実施例4
と同様にした。 −比較例4− ガラスエポキシプリプレグ60μmを間に入れて圧着さ
せた。それ以外は比較例3と同じ。
【0048】評価結果を表2に示す。評価項目は耐電
圧、熱抵抗、ピール強度で測定方法は、JISに準じ
る。
【0049】
【表2】
【0050】表1、2のデータから、実施例の表面金属
絶縁基板は、熱抵抗特性、耐圧特性およびピール強度の
いずれの点でも十分に満足のできるものとなっているこ
とがよく分かる。
【0051】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されるた
め、従来の金属基板では得られなかった高度の熱放散性
を有し、しかも絶縁性にすぐれ、密着力も良好な金属基
板を提供することができる。この発明にかかる表面金属
絶縁基板の製造方法では、両金属材の少なくとも一方に
金属箔を用いているので、従来のごとく、後でペースト
塗布、めっきなど煩雑な工程を経て、金属箔を張ったり
する必要がない。そのため、容易に安価に表面金属絶縁
基板を製造できる。そして、その熱放散性は、セラミッ
ク溶射層単体と同程度のものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項2記載の発明の製造工程の一例を説明す
る概略断面図である。
【図2】請求項2記載の発明の製造工程の他の例を説明
する概略断面図である。
【図3】請求項4記載の発明の製造工程の一例を説明す
る概略断面図である。
【図4】絶縁層表面の含浸絶縁材の除去工程を説明する
概略断面図である。
【図5】絶縁層表面の含浸絶縁材の除去工程を説明する
概略断面図である。
【図6】請求項8記載の発明の製造工程の一例を説明す
る概略断面図である。
【図7】請求項9記載の発明の製造工程の一例を説明す
る概略断面図である。
【符号の説明】
1、11 金属基板 2、12、14 セラミック絶縁層 3、13 金属箔 4 接着用樹脂層 15 接着材層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年10月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】前記気孔は、水などが存在すると、耐電圧
等の絶縁性を著しく劣化させる。したがって、この気孔
をエポキシ樹脂等の絶縁材で封孔するようにするのが良
い。封孔に用いる絶縁材は、樹脂ではエポキシ樹脂、ポ
リイミド樹脂が適当であるが、この他に、フェノール樹
脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メ
ラミン樹脂、フッ素樹脂等があり、無機系では金属アル
コキシキレート、低融点ガラス等があるが、これらに限
定されるものではない。封孔する絶縁材は、気孔への含
浸性の良いことが要求されるので、低粘度で、浸透性の
あるものが選ばれる。含浸性をより良くするために、セ
ラミック層をカップリング剤で表面処理しておくのが良
い。含浸は、真空含浸方式で行うことが好ましく、スプ
レー法、ディッピング法、はけ塗りやローラー塗り等の
塗布法、ドクターブレード法、カーテンコータ法等によ
ることができる。真空含浸方式では、セラミック絶縁層
2の気孔の空気が真空下で取り除かれる。同時に加熱に
より付着水を除去し追い出すことは有用である。絶縁材
は、短時間で十分に含浸される。必要があればBステー
ジ状態(半硬化)等とするために加熱することもある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】前記気孔は、絶縁性を向上させるために絶
縁材で封孔するようにするのが良い。封孔に用いる絶縁
材は、樹脂ではエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂が適当で
あるが、この他に、フェノール樹脂、ビニルエステル樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、フッ素樹
脂等があり、無機系では金属アルコキシキレート、低融
点ガラス等があるが、これらに限定されるものではな
い。封孔する絶縁材は、気孔への含浸性の良いことが要
求されるので、低粘度で、浸透性のあるものが選ばれ
る。含浸性をより良くするために、セラミック絶縁層2
をカップリング剤で表面処理しておくのが良い。含浸
は、真空含浸方式で行うことが好ましく、スプレー法、
ディッピング法、はけ塗りやローラー塗り等の塗布法、
ドクターブレード法、カーテンコータ法等によることが
できる。真空含浸方式では、セラミック絶縁層2の気孔
の空気が真空下で取り除かれる。同時に加熱により付着
水を除去し追い出すことは有用である。絶縁材は、短時
間で十分に含浸される。必要があればBステージ状態
(半硬化)等とするために加熱することもある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】セラミック絶縁層表面における含浸絶縁材
を除去する場合、例えば、図4にみるように、スキージ
21でセラミック絶縁層2の上の余分な含浸(樹脂)絶
縁材20を掻き取り、次に、図5にみるように、含浸絶
縁材20を溶かす溶剤を含むスポンジローラ22でセラ
ミック絶縁層表面の凹部22a内の含浸絶縁材20を溶
かしながら取り除く。その後、圧着前に加熱しセラミッ
ク絶縁層内の含浸絶縁材を必要な程度まで硬化させても
よい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】なお、図3にセラミック絶縁層表面の含浸
絶縁材を除去する場合の一連の工程を纏めて図示する。
まず、図3(a)のように、金属箔3の上にセラミック
絶縁層2を形成し、図3(b)のように、絶縁材を含浸
してから、図3(c)のように、セラミック絶縁層2表
面の絶縁材20を除去する。一方、図3(d)のよう
に、金属基板1の片面に接着用樹脂層4を形成し、図3
(e)のように、セラミック絶縁層2と接着用樹脂層4
を圧着し、図3(f)にみるように、表面金属絶縁基板
を完成する。なお、セラミック絶縁層表面の絶縁材20
を除去せず、図3(b)の状態でそのまま圧着すると絶
縁材20が熱的バリヤ層とる恐れがあるため好ましく
ない。なお、このセラミック絶縁層表面の含浸絶縁材を
圧着前に除去する方法は、金属基板の方に形成されたセ
ラミック絶縁層表面における含浸絶縁材へ適用しても有
効である。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 片面に溶射法により絶縁性が良好で良熱
    伝導性のセラミックからなる絶縁層が形成された金属材
    と、片面に接着用樹脂層が形成された金属材とが、互い
    の絶縁層と樹脂層とを張り合わせることにより一体化さ
    れてなり、前記両金属材の少なくとも一方が金属箔から
    なる表面金属絶縁基板。
  2. 【請求項2】 少なくとも一方が金属箔からなり、一方
    の片面には溶射法により絶縁性が良好で良熱伝導性のセ
    ラミックからなる絶縁層が形成されているとともに他方
    の片面には接着用樹脂層が形成されている金属材2枚
    を、互いの絶縁層と樹脂層を圧着することにより一体化
    させる表面金属絶縁基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 絶縁層には絶縁材が含浸されている請求
    項1または2記載の表面金属絶縁基板またはその製造方
    法。
  4. 【請求項4】 絶縁層表面における含浸絶縁材は除去さ
    れている請求項3記載の表面金属絶縁基板またはその製
    造方法。
  5. 【請求項5】 絶縁層と樹脂層の圧着が真空雰囲気中で
    の熱圧着である請求項2から4までのいずれかに記載の
    表面金属絶縁基板またはその製造方法。
  6. 【請求項6】 樹脂層が良熱伝導性のフィラーを含む請
    求項1から5までのいずれかに記載の表面金属絶縁基板
    またはその製造方法。
  7. 【請求項7】 片面に溶射法により絶縁性が良好で良熱
    伝導性のセラミックからなる絶縁層が形成された金属材
    2枚が互いの絶縁層を張り合わせることにより一体化さ
    れてなり、前記両金属材の少なくとも一方が金属箔から
    なる表面金属絶縁基板。
  8. 【請求項8】 少なくとも一方が金属箔からなり、それ
    ぞれの片面に溶射法により絶縁性が良好で良熱伝導性の
    セラミックからなる絶縁層が形成されている金属材2枚
    を、互いの絶縁層を接着層を介して圧着することにより
    一体化させる表面金属絶縁基板の製造方法。
  9. 【請求項9】 少なくとも一方が金属箔からなり、それ
    ぞれの片面に溶射法により絶縁性が良好で良熱伝導性の
    セラミックからなる絶縁層が形成されているとともに両
    絶縁層にはそれぞれ接着性絶縁材が含浸されている金属
    材2枚を、互いの絶縁層を圧着することにより一体化さ
    せる表面金属絶縁基板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2010143800A1 (ko) * 2009-06-12 2010-12-16 (주)솔라원 열 계면층을 갖는 메탈 인쇄회로기판
JP2013143439A (ja) * 2012-01-10 2013-07-22 Hitachi Automotive Systems Ltd パワー半導体モジュール、パワーモジュールおよびパワーモジュールの製造方法
CN115354258A (zh) * 2022-08-23 2022-11-18 徐州淮声电力工程有限公司 一种高熵合金高分子复合铺装材料及其制作方法
WO2026075069A1 (ja) * 2024-10-02 2026-04-09 日本発條株式会社 絶縁性樹脂組成物及び回路基板

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