JPH0575328A - スキヤニングビーム装置 - Google Patents

スキヤニングビーム装置

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JPH0575328A
JPH0575328A JP23017791A JP23017791A JPH0575328A JP H0575328 A JPH0575328 A JP H0575328A JP 23017791 A JP23017791 A JP 23017791A JP 23017791 A JP23017791 A JP 23017791A JP H0575328 A JPH0575328 A JP H0575328A
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wedge
axis
scanning
wedges
point
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JP23017791A
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English (en)
Inventor
Hajime Ishimaru
元 石丸
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ROBOTEC KENKYUSHO KK
Original Assignee
ROBOTEC KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ペンシルビームを、平面内に高速でスキャニ
ングすること。 【構成】 2個のウェッジWA,WBを、走査の基準線
(X軸)を自転軸として互いに逆向きに、同じ大きさの
角速度ω,−ωで回転させ、ペンシルビーム束φをウェ
ッジWA,WBを通過させる。ウェッジWA,WBの頂
角(θ2 −θ1),(θ4 −θ3)を作る面A1,A2;B
2,B1はこれらの面が作る稜がX軸に垂直な面内に在
る。 【効果】 ウェッジWA,WBの頂角(θ2 −θ1),
(θ4 −θ3)の設定に任意性があるので、ペンシルビー
ムのスキャニングの角度設定の自由度が大きい。各々の
ウェッジWA,WBは、それぞれの向きに連続回転する
だけなので、耐久性・安定性が優れ、且つ高速のスキャ
ニングをすることができる。又、ペンシルビーム束φが
各々のウェッジを通過しても、任意の等位相面が保存さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ペンシルビーム状の
電磁波(以下「電波」ということがある。)が平面内で
扇形を描くように往復走査を繰返す手段を有するミリメ
ートル波(以下「ミリ波」という。)用のアンテナ系装
置に関するものである。
【0002】
【発明の背景】移動体に搭載して進路前方の至近距離な
いし比較的近い距離の範囲に存在する障害物(以下「タ
ーゲット」という。)を検知する媒体としてミリ波を使
用する場合、感度・確度などの観点から、放射アンテナ
・受領アンテナの位置を要(かなめ)としてその前方の
走行面に平行な面内において扇形状に拡がる領域にペン
シルビーム状の電波の往復走査を繰返すことを要請され
ることがある。この発明は、この要請に応えるものであ
る。
【0003】
【従来の技術】アンテナの指向方向を制御し、走査する
所謂ビームスキャニングをミリ波で行なうことは従来非
常に困難であった。マイクロ波においては、フエーズド
アレー型アンテナに見られるようにすでに電子的にビー
ムを走査するものが実用されている。しかしフエーズド
アレー型アンテナでは電子的に制御可能な可変移相器が
必要であるが、この移相器はミリ波帯では満足な特性の
ものを得ることが難しく、ミリ波帯のフエーズドアレー
型アンテナは実用されていない。
【0004】又、機械的な方法でビームスキャニングを
行なうことも行なわれているが、高速のスキャニングが
困難なこと、長時間の連続運転では安定性・耐久性に問
題があって長期に亘って同一性能を維持することに困難
があるなどの問題があった。
【0005】この問題を解決するための手段の1つとし
て、この発明の発明者は、先に、特願平3−98638
号の明細書において、電磁波を放射するアンテナ、(例
えばパラボラアンテナ、レンズアンテナ)の前方(ター
ゲット側)に誘電体ウェッジ(ビーム束に沿った方向の
断面がくさび形のレンズ:以下「ウェッジ」という。)
を2枚置き、この2枚のウェッジを互いに逆向きに同じ
角速度で回転させることにより、平面内においてビーム
を扇形に往復走査させる発明(以下「先行技術」とい
う。)を提案した。
【0006】この先行技術の場合、走査面の水平面に対
する傾きは2枚のウェッジの相互の姿勢関係が空間に対
して取る関係位置によって決まり、走査範囲の開き角度
(扇形の開き角度に相当するもの)はウェッジの誘電率
とウェッジの頂角によって決定され、又走査の繰返しの
速さは、ウェッジの回転の角速度によって決まる。
【0007】そして、この先行技術によれば、ビームを
実用上の平面で走査させることができ、又、従来技術で
は極めて実現困難であった毎秒10回以上の走査速度に
おいてビーム幅の12倍以上の走査角度範囲を実現でき
た。
【0008】この先行技術は、ウェッジを回転させる機
構部分を有するが、各々のウェッジは自転軸の周りに同
じ向きに連続して回転するだけなので、長期に亘って安
定に一定性能を維持できる。そして、ウェッジを連続し
て高速で回転させることができるので、往復扇形走査を
連続して高速で行うことができるものである。
【0009】しかし、この先行技術は、各々のウェッジ
の1つの辺を走査の基準線に垂直に設定することを必須
の条件としている点で、自由度が少ない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、この点の
不備を解消する要請に応えるものであり、各々のウェッ
ジの各辺が走査の基準線に垂直な面に対して任意の角度
を取る場合のスキャニングビーム装置を得ることを目的
とする。
【0011】
【発明の概要】この発明は、電波を放射するアンテナの
前方に、誘電体ウェッジを2枚設置し、その各々のウェ
ッジを同じ角速度で相互に逆向きに回転することによ
り、平面内に展開するスキャニングビームを得る。この
場合、各々のウェッジの回転(自転)軸は、走査の基準
線に一致させる。走査の基準線は、移動体の走行面に平
行な面(以下「基準面」という。)内に想定する1つの
方向線であり、例えば移動体の首尾線方向にとる。各々
のウェッジの稜は、X軸に垂直な面内に在る。
【0012】
【発明の効果】この発明は、各々のウェッジにおいて、
頂角の大きさを任意に設定することができるので、設計
の際の自由度が大きい。
【0013】この発明は、先行技術と同様の利点、即
ち、各々のウェッジは回転(自転)軸の周りに同じ向き
に連続して回転するだけなので、安定性・耐久性がよ
く、長期に亘って安定に一定性能を維持できる利点、を
有する。そして、ウェッジを高速度で連続回転できるの
で、扇形走査を高速度で連続して行うことができる。
【0014】この発明は、各々のウェッジが回転するに
かかわらず、1枚目のウェッジへの入射面から2枚目の
ウェッジの出射面までの光学距離が同じになるので、1
枚目のウェッジへの入射前の任意の形状の等位相面は2
枚目のウェッジを出射した後にもそのまま保存されてい
る。
【0015】
【実施例】図1は、この発明の基本構成を示す図であ
る。
【0016】電波が送信器及びダウンコンバータからホ
ーンアンテナを通って、電波レンズからその前方に平面
波による平行な波束、所謂ペンシルビーム(以下「ビー
ム束」という。)となって、白抜きの太い矢印の方向
(前方:ターゲットの方向)に放射されることは既知で
あり、これを前提とする。
【0017】走査の基準線をX軸にとって構成する。
【0018】制御回路からの信号が駆動回路を通ってモ
ータを回転させ、ウェッジWA,WBがそれぞれX軸を
中心にして回転(自転)する。
【0019】ウェッジWA,WBは誘電体を使って作
る。
【0020】ビーム束φがウェッジWA,WBを通過す
ると、ビーム束φの指向線φaxがX軸から振れて偏倚す
る。
【0021】図2及び図3は、それぞれウェッジWA,
WBの配置関係を説明する図である。
【0022】これらの図において、電波レンズ側に置く
ウェッジをWAとし、ターゲット側に置くウェッジをW
Bとする。そして、ウェッジWAについて、電波レンズ
側の面をA1とし、ウェッジWB側の面をA2とする。
又、ウェッジWBについて、ウェッジWA側の面をB2
とし、ターゲット側の面をB1とする。
【0023】ウェッジWA、WBは相互に最も接近した
部分の距離gを距てる。
【0024】ウェッジWAにおいて面A1と面A2とが
作る稜をJとし、ウェッジWBにおいて、面B2と面B
1とが作る稜をSとする。
【0025】図2,3の場合とも、ウェッジWA,WB
の主断面は紙面に平行であり、頂角の大きさは、どの主
断面で截っても同じ値である。又、図2,3の場合とも
稜J,Sは紙面に垂直であり、且つウェッジWA,WB
が回転しても、各々の稜J,SはX軸に垂直な面に含ま
れている。
【0026】図2は、ウェッジWA,WBの各々の稜
J,SがX軸に関して同じ側で平行に位置した姿勢の場
合、図3はウェッジWA,WBの各々の稜J,SがX軸
に関して反対側で平行に位置した姿勢の場合である。
【0027】(基準線からの偏倚角と偏倚距離)ウェッ
ジWA,WBの回転に伴って、ウェッジWBの辺B1か
ら出射するビーム束φは、X軸からの振れの角及びX軸
から垂直に離れる距離が変化する。
【0028】又、ウェッジWA,WBの相互姿勢が同じ
でも、ウェッジWAの辺A1に入射するビーム束φの角
度が変れば、ウェッジWBの辺B1から出射するビーム
束φの振れの角度とX軸から離れる距離が変る。
【0029】図4は、ウェッジWA,WBが図2の姿勢
である場合に対応する。
【0030】図4並びに他の図面において、ウェッジW
Aの面A1,A2;ウェッジWBの面B1,B2は、図
形として「線」で表われているので、これを、「辺A
1」,「辺A2」,「辺B1」,「辺B2」のように表
現することがある。
【0031】図4において、JPはウェッジWAの辺A
1,JQは辺A2であり、SUはウェッジWBの辺B
2,SVは辺B1である。N1,N2,N3,N4はそ
れぞれ辺A1,A2,B2,B1の法線である。
【0032】図6に示すように、ウェッジWAにおい
て、稜JからX軸へ下した垂線と辺A1との間の角をθ
1 とし、この垂線と辺A2との間の角をθ2 とする。
又、図8に示すように、ウェッジWBにおいて、稜Sか
らX軸へ下した垂線と辺B2との間の角をθ3 とし、こ
の垂線と辺B1との間の角をθ4 とする。
【0033】(総合偏倚角θT ,θTX)図4,5,6,
7,8を通じて、次の約束をする。
【0034】(a)角度の回転は反時計廻りを正、時計
廻りを負にとる。
【0035】(b)ウェッジWAにおいて、稜JからX
軸へ下した垂線を起点として、角度θ1 は辺A1へ向
い、角度θ2 は辺A2に向ってとる。
【0036】ウェッジWBにおいて、稜SからX軸へ下
した垂線を起点として、角度θ3 は辺B2へ向い、角度
θ4 は辺B1に向ってとる。
【0037】(c)角度θA ,θB ,θC ,θD ,θ
E ,θF ,θG ,θHは法線を起点にとる。
【0038】(d)角度θO ,θX ,θY ,θTXはX軸
を起点にとる。
【0039】図4で、紙面が電波W(ビーム束φを代表
する。)の入射面である。
【0040】電波Wが、図の左方からウェッジWAの辺
A1の入射点a0に入射角θA で入射し、屈折角θB
ウェッジWAの中に入り、辺A2の入射点b0 に入射角
θCで入射し、屈折角θD でウェッジWAの外に出る。
さらに、電波Wは、ウェッジWBの辺B2の入射点c0
に入射角θE で入射し、屈折角θF でウェッジWBの中
を進んで辺B1の入射点d0 に入射角θG で入射し、屈
折角θH でウェッジWBの外に出る。
【0041】先の約束(a),(b)を使うと、ウェッ
ジWAの頂角は、図2,6に示すように、(θ2 −θ
1 )で表われ、ウェッジWBの頂角は、図3,8に示す
ように、(θ4 −θ3 )で表われる。又、角度θ1 ,θ
2 ,θ3 ,θ4をX軸との間で測るときは、図6,7,
8のようにX軸を起点にとって、約束(b)による向き
と合致させて使う。
【0042】図4で、ウェッジWAの辺A1のa0 点に
入射した電波Wが、ウェッジWBの辺B1のd0 点で出
射するときの、a0点への入射方向とd0 での出射方向
との振れを示す総合偏倚角θT は、次の式で与えられ
る。
【0043】 θT =−(θA +θ1 )+(θH +θ4 ) …(1) 又、図4のθαは、「法線N2から法線N3へ渡る角度
(向きを含む)」と決めて使用し、 θα=θ3 −θ2 …(2) である。
【0044】なお、図6のθO は、ウェッジWAの辺A
1の入射点a0 に入射する電波WをX軸を基準にして測
ったときの角度であり、図6から、 θO =θA +θ1 …(3) である。
【0045】又、図6のθX は、ウェッジWAの辺A2
の出射点b0 から出た電波WのX軸からの振れの角度で
あり、 θX =θD +θ2 …(4) である。
【0046】同様に、図8のθY は、ウェッジWBの辺
B1の出射点d0 から出た電波WのX軸からの振れの角
度である。これは又、ウェッジWAとWBの双方を通じ
て、電波WのX軸を基準にしての総合偏倚角θTXであ
る。即ち、 θTX=θY =θH +θ4 …(5) である。
【0047】(1)式,(4)式のθH は、スネルの式
の関係により、潜在的に、θA ,θB ,θC ,θD ,θ
E ,θF ,θG の各値を反映している。
【0048】(3)式及び(5)式を使うと、総合偏倚
角θT を表わす(1)式は、 θT =−θO +θY …(6) で表わされる。
【0049】(総合偏倚距離δT )図5において紙面が
入射面であり、ウェッジWAの辺A1,A2並びにウェ
ッジWBの辺B2,B1を共通に截るX軸を考えて、こ
のX軸が辺A1,A2,B2,B1を截る点をそれぞれ
1,1,1,1 とする。又、このX軸が、ウェッジW
Aを截取る長さ(a1 点とb1 点との間の距離)をL
1 、ウェッジWBを截取る長さ(c1 点とd1 点との間
の距離)をL3 とし、このX軸が辺A2と辺B2との間
に張る長さ(b1 点とc1 点との間の長さ)をL2 とす
る。
【0050】さらに、図5においてウェッジWAの辺A
1の、X軸からの垂直距離がδ1 である入射点a0 に、
電波Wが左方から入射するとき、このa0 点と辺A2の
出射点b0 との間でX軸に垂直に偏倚する距離をδ2
ウェッジWAとウェッジWBとの間において辺A2の出
射点b0 と辺B2の入射点c0 との間でX軸に垂直に偏
倚する距離をδ3 、ウェッジWBにおいて辺B2の入射
点c0 と辺B1の出射点d0 との間でX軸に垂直に偏倚
する距離をδ4 とする。
【0051】図6,7,8はこの関係をそれぞれ部分的
に説明する図である。
【0052】なお、図6,7,8において、ウェッジW
A,WBの姿勢並びに電波Wの経路が図5の場合と一致
していない処があるが、これによって所論の一般性を失
うものではない。
【0053】ここで、図5,6,7,8を通じて次の約
束をする。
【0054】(e)L1 ,L2 ,L3 ;△L1 ,△L
2 ,△L3 ,△L4 の符号は、起点から右向きを正、左
向きを負にとる。
【0055】(f)δ1 ,δ2 ,δ3 ,δ4 の符号は、
起点から上向きを正、下向きを負にとる。
【0056】なお、右向き,左向き,上向き,下向き
は、図上の向きをいう。
【0057】ウェッジWAについて、図6のように、辺
A1の入射点a0からX軸にした垂線の足をa2 、辺A2
の出射点b0 からX軸に下した垂線の足をb2 とす
る。
【0058】距離L2 はa1 点を起点としてb1 点に向
う向きにとり、又a1 点を起点としてa2 点に向う向き
にこの2点間の距離△L1 をとり、b1 点を起点として
2点に向う向きにこの2点間の距離△L2 をとる。
【0059】そして、δ1 はX軸を起点としてa0 点を
通りX軸に平行な線に向う向きにとり、δ2 はδ1 の終
端、即ちa0 点を通りX軸に平行な線を起点としてb0
点を通りX軸に平行な線に向う向きにとる。
【0060】図6において、次の関係が成立つ。
【0061】 δ2 =(L1 −△L1 +△L2 )・tan(θB +θ1 ) …(7) △L1 =−δ1 ・tanθ1 …(8) △L2 =−(δ1 +δ2 )・tanθ2 …(9) 整理して、
【0062】
【数1】
【0063】を得る。
【0064】図7は、紙面が入射面であり、ウェッジW
Aの辺A2の部分とウェッジWBの辺B2の部分とを示
してある。
【0065】図7において、b1 ,b2 点は図6の場合
と同じであり、ウェッジWBの辺B2の入射点c0 から
X軸に下した垂線の足をc2 とする。
【0066】△L2 は図6の場合と同じである。c1
を起点としてc2 点に向う向きにこの2点間の距離△L
3 をとり、又δ3 は、δ2 の終端(b0 点を通りX軸に
平行な線)を起点としてc0 点を通りX軸に平行な線に
向う向きにとる。
【0067】図7で次の関係が成立つ。
【0068】 δ3 =(L2 −△L2 +△L3 )・tan(θD +θ2 ) …(11) △L3 =−(δ1 +δ2 +δ3 )・tanθ3 …(12) (9)式の△L2 を使って整理すると、
【0069】
【数2】
【0070】である。
【0071】図8において、紙面が入射面であり、ウェ
ッジWBの辺B2のc2 点及び△L3 は図7の場合と同
じであり、辺B1の出射点d0 からX軸へ下した垂線の
足をd2 とする。d1点を起点としてd2 点に向う向き
にこの2点間の距離△L4 をとる。δ4 はδ3 の終点
(c0 点を通りX軸に平行な線)を起点にしてd0 点を
通りX軸に平行な線に向う向きにとる。
【0072】図8について、次の関係が成立つ。
【0073】 δ4 =(L3 −△L3 +△L4 )・tan(θF +θ3 ) …(14) △L4 =−(δ1 +δ2 +δ3 +δ4 )・tanθ4 …(15) (12)式の△L3 を使って整理すると、
【0074】
【数3】
【0075】である。
【0076】従って、電波WがウェッジWAの辺A1の
0 点に入射してからウェッジWBの辺B1のd0 点を
出射するまでに、X軸に垂直な方向にX軸から離れる総
合偏倚距離δTXは、 δTX=δ1 +δ2 +δ3 +δ4 …(17) である。
【0077】なお、入射点a0 を通りX軸に平行な線か
ら測った、X軸に垂直な方向の偏倚距離δT は、 δT =δ2 +δ3 +δ4 …(18) である。
【0078】ウェッジWA,WBを図2又は図3の状態
で実施するに際して、実施空間との姿勢関係について、
その主な場合は図9及び図10のようになる。
【0079】ここで、X軸とそれに直交するY軸とで作
る面を基準面に合致させ、X軸及びY軸の双方に直交し
てZ軸をとる。
【0080】図9及び図10では、紙面が入射面であっ
て且つX軸が紙面に含まれ、電波WはX軸に沿って左方
からウェッジWAの辺A1に入射する。
【0081】図9(a)は、ウェッジWAの稜J、ウェ
ッジWBの稜SがともにZ軸方向で且つX軸に関して同
じ側に位置する姿勢関係の状態である。
【0082】この状態から、ウェッジWA,WBが同じ
大きさで互いに逆向きの角速度(ω,−ω)でそれぞれ
90度回転すると図9(b)の状態になり、さらにそれ
ぞれ90度回転を進めると図9(c)の状態になり、さ
らにそれぞれ90度回転を進めると図9(d)の状態に
なる。そしてさらにそれぞれ90度回転を進めると図9
(a)の状態に戻る。
【0083】この図9(a),(b),(c),(d)
の状態について、どれか1つの状態を規制するとそれに
制約されて他の3つの状態が規制される。
【0084】図10(a)は、ウェッジWAの稜J、ウ
ェッジWBの稜SがともにY軸方向で且つX軸に関して
同じ側に位置する姿勢関係の場合である。この状態か
ら、ウェッジWA,WBが同じ大きさで反対向きの角速
度(ω,−ω)でそれぞれ回転すると、各々のウェッジ
の回転が90度進むごとに順次(b),(c),(d)
の状態となり、さらにそれぞれ90度回転を進めると
(a)の状態に戻る。この図10(a),(b),
(c),(d)の場合も、どれか1つの状態を規制する
と、それに制約されて他の3つの状態が規制される。
【0085】そして、図9(a),(b),(c),
(d)の状態の各々と図10(a),(b),(c),
(d)の状態の各々とのどれにも重複するものはない。
【0086】図9(a)〜(d)の場合は、X−Y面内
においてX軸の両側に扇形に拡がるスキャニングビーム
を得る。
【0087】又、図10(a)〜(d)の場合は、X−
Z面内においてX軸の両側に拡がるスキャニングビーム
を得る。
【0088】ここで、図9(a)及び(c)並びに図1
0(a)及び(c)が、それぞれ図2の状態に対応する
場合であり、図4から、走査面内でのビーム束φのX軸
からの所定の振れの角θT の最大値を得る。この場合の
δT は、ウェッジ WBの辺B1において出射点d0
走査面に沿った方向に偏倚する量の最大値を与える。
【0089】図9(b)及び(d)並びに図10(b)
及び(d)が、それぞれ図3の状態に対応する場合であ
って、図4から、この場合のθT はウェッジWBの辺B
1から出るビーム束φが走査面に垂直な方向へ拡がる角
度θT の最大値を与え、又この場合のδT は、同様にビ
ーム束φの出射点d0 が走査面に垂直な方向に偏倚する
量の最大値を与える。
【0090】ウェッジWAの稜JとウェッジWBの稜S
がX軸に関して同じ側で平行な姿勢を取る位置(初期位
置として考えてよい)が、X−Y面とX−Z面との双方
に対して傾いている場合は、基準軸を含んでこの傾きに
対応した傾きを有する走査面となり、その走査面の面内
に扇形に展開するスキャニングビームを得る。この場合
に、走査面内でX軸からの振れの角度θT の大きさ及び
X軸から離れる距離δTXの大きさは、図9(a)〜
(d)、図10(a)〜(d)の場合と同様である。
【0091】実施装置においては、ウェッジWA,WB
の回転軸(自転軸)を一致させて、この軸を図2,3,
4,5,6,7,8,9(a)〜(d)、10(a)〜
(d)にX軸として示したものに一致させ、さらにその
軸を図1のX軸に一致させる。これにより、図1の、電
波レンズを出た個所でのビーム束φの指向方向(振れが
ないときのビーム束φの指向線φaxの方向)がX軸に一
致する。
【0092】(実施例のまとめ) (1)基準線が水平でない場合、即ちX,Y,Zの3軸
の相互関係を固定したままX−Y面が水平面に対して傾
いている場合、でもこの発明の実施は何等差支えない。
例えば、走行面が坂道である場合の適合性を否定する必
要はない。この意味でX−Y面即ち移動体の走行面を水
平面に限定しないで、傾斜面の場合を含めて一般的に
「走査の基準面」として理解できる。
【0093】(2)ウェッジWAの辺A1,A2のいず
れか1つ及び/又はウェッジWBの辺B1,B2のいず
れか1つがそれぞれX軸に垂直、即ち角度θ1 ,θ2
いずれか1つ及び/又は角度θ3 ,θ4 のいずれか1つ
が“0(零)”であるようにして実施することは、この
発明の技術的範囲に含まれる。
【0094】(3)ウェッジWAの辺A1,A2;ウェ
ッジWBの辺B2,B1がそれぞれX軸に垂直な面に対
して同じ側で傾いていても、この発明は成立する。
【0095】(4)実施に当っては、ウェッジWAの辺
A1に対して、ビーム束φが常にX軸に平行に入射する
ようにして実施することが多い。この場合、 θO =0,θA =−θ1 …(19) である。
【0096】さらに、ビーム束φがX軸に一致して入射
する場合は、(19)式の条件の他に δ1 =0 …(20) の条件が付加される。
【0097】前出の各式は、これらの条件に従って処理
される。
【0098】(5)さきに導出した(1)〜(20)の
各式は、ウェッジWA,WBの姿勢関係が図2,図3の
いずれの場合であるかにかかわらず、又ウェッジWAの
辺A1に入射する電波Wの角度(θO ,θA )、入射点
0 がX軸上か又はX軸上でないか、X軸より、図上
で、上方か又は下方かにかかわらず一般に成立する。
【0099】(6)ビーム束φがX軸と平行でない角度
でウェッジWAの辺A1に入射すると、ウェッジWBの
辺B1から出るビーム束φの指向線φaxの総合偏倚角θ
TXが走査面内でX軸に関して非対称になる。これを意図
的に利用して、X軸の一方への走査範囲が他方への走査
範囲より大きいとか、X軸の一方の範囲のみでのスキャ
ニングを行わせる、などのことができる。
【0100】このような観点から、実施装置において辺
A1への入射角を可変的に設定・調整できるようにして
あることは、装置の使用目的から見て有意義なことがあ
る。
【0101】(7)図1の構成を用いて、2枚のウェッ
ジWA,WBを同じ向きに同じ角速度で回転させればコ
ニカルスキャニングができる。1枚のウェッジのみを回
転させる場合のコニカルスキャニングでは、その走査の
角度(円錐の頂角)は固定であるのに対し、2枚のウェ
ッジWA,WBの相対位置関係(斜面相互の位置関係)
を変えることにより、スキャニングの円錐頂角の角度を
零からθTXまで連続的に変えることができる。
【0102】コニカルスキャニングは、移動ターゲット
の自動追尾・検知に利用できる。
【0103】(8)図1の構成で、2枚のウェッジW
A,WBを同じ向きに異なる角速度で回転させれば、ビ
ーム束φはウェッジWBを出た後はスパイラル状に走査
する。スパイラル走査はターゲットの捜索に利用でき
る。
【0104】(9)図1の構成の装置を2組用いて、1
組によってX軸を基準線として水平面内に走査し、もう
1組によって同じくX軸を基準線として(基準線をさき
の組のそれに一致又は平行させて)鉛直面のX−Z面内
に走査することにより、空間的立体的に走査することが
可能となる。このようにビーム幅の狭いミリ波のビーム
を立体的に走査し、ターゲットからのエコーを受信すれ
ば、ターゲットの影像を、Y−Z面内における2次元の
描図として表示することが可能である。
【0105】(10)放射ビームに、時間幅の短いパル
ス波を利用すると前後方向(X軸方向:パルス波束の進
行・反射の方向)の分解能が得られ、これによりX−Y
−Zの3次元影像を表示するも可能となる。このような
ことは、例えば濃霧のように可視光ではターゲットが見
えないような天候状態においても、移動体前方の影像
を、マイクロ波では波長が長くて鮮明さが望めないが、
ミリ波ないしサブミリ波の領域では波長が短くなって鮮
明さが向上するとともに、遠赤外領域よりも散乱が一層
少いので、ミリ波ないしサブミリ波の領域特有の鮮明な
画像として表示することが可能になる。
【0106】(11)移動体前方の障害物を検知する目
的でビーム束φを水平方向に走査している場合、移動体
のピッチングによってビーム束φが上下に振れて走行面
方向やその逆方向に向いてしまうことがあったが、この
発明の装置を2組用いて、1組によって水平方向に走査
し、もう1組によって移動体のピッチングによるビーム
束φの上下方向移動を打消すように制御して走査すれ
ば、移動体のピッチングにかかわらずビーム束φが常に
走行面と平行に走査でき非常に都合が良い。このように
この発明の装置を複数組組み合わせて使用することによ
り、ミリ波ビームの立体的放射とその方向の制御をして
高速の走査をすることができる。
【0107】(12)2枚のウェッジの初期位置を任意
に設定するには、実施の際には、各ウェッジを駆動する
モータの駆動回路の中に調整回路を作っておいて、ここ
で電気的な操作で調整して各ウェッジの相互姿勢を適宜
変更できるようにするのが便利である。勿論、ウェッジ
のマウントを直接操作して角度を変更且つ設定できるよ
うにしておいても差支えない。
【0108】(13)この発明は、電波又は光波等、波
長領域を制約されないで実施できる。ウェッジの材質
は、使用する波の性質・波長により選定採択する。
【0109】(14)音波・超音波によってこの発明を
実施することも可能である。
【0110】(15)屈折率がウェッジを包む周囲の媒
体と異る物体によってウェッジを作れば、この発明を実
施する環境として空気中であることを制約されない。例
えば、超音波により水中で実施する途が開かれる。
【0111】(16)人工誘電体の中には誘電率が可変
で1より小さい値のものが得られているので、そのよう
な物質によってウェッジを作っても実施できる。ウェッ
ジの形状と、頂角の具体的な値は実施の都合により定め
る。
【0112】(17)使用する信号波は、単一の周波数
だけでなく種々の周波数のものが混在していても実施で
きる。周波数ごとに、この発明が妥当する。
【0113】(18)移動体は陸上の自動車等の他、軌
道上の車両、水上・水中の船舶等による実施も可能であ
り、これらの近距離レーダーに有効である。又、小型飛
行機とか空中に係留する装置に実施するなどの短距離レ
ーダーにも途が開かれる。
【0114】(19)レーダーに実施するには平面波が
必要であるが、この発明は平面波で実施できる。又平面
波以外の任意の形状の波面でも実施できるので、有用性
が大きい。
【0115】(20)この発明は、送信用のアンテナ系
装置にも、受信用のアンテナ系装置にも実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の説明図
【図2】実施例の説明図
【図3】実施例の説明図
【図4】実施例の説明図
【図5】実施例の説明図
【図6】実施例の説明図
【図7】実施例の説明図
【図8】実施例の説明図
【図9】実施例の説明図
【図10】実施例の説明図
【符号の説明】
WA,WB…ウェッジ A1,A2…ウェ
ッジWAの面 B1,B2…ウェッジWBの面 φ…ビーム束 φax…ビーム束φの指向線 X…操作の基準線
(X軸) Y,Z…X軸に直交し且つ互いに直交する軸 W…電波(ビーム束φを代表)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年1月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 スキャニングビーム装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ペンシルビーム状の
電磁波(以下「電波」ということがある。)が平面内で
扇形を描くように往復走査を繰返す手段を有するミリメ
ートル波(以下「ミリ波」という。)用のアンテナ系装
置に関するものである。
【0002】
【発明の背景】移動体に搭載して進路前方の至近距離な
いし比較的近い距離の範囲に存在する障害物(以下「タ
ーゲット」という。)を検知する媒体としてミリ波を使
用する場合、感度・確度などの観点から、放射アンテナ
・受領アンテナの位置を要(かなめ)としてその前方の
走行面に平行な面内において扇形状に拡がる領域にペン
シルビーム状の電波の往復走査を繰返すことを要請され
ることがある。この発明は、この要請に応えるものであ
る。
【0003】
【従来の技術】アンテナの指向方向を制御し、走査する
所謂ビームスキャニングをミリ波で行なうことは従来非
常に困難であった。マイクロ波においては、フエーズド
アレー型アンテナに見られるようにすでに電子的にビー
ムを走査するものが実用されている。しかしフエーズド
アレー型アンテナでは電子的に制御可能な可変移相器が
必要であるが、この移相器はミリ波帯では満足な特性の
ものを得ることが難しく、ミリ波帯のフエーズドアレー
型アンテナは実用されていない。
【0004】又、機械的な方法でビームスキャニングを
行なうことも行なわれているが、高速のスキャニングが
困難なこと、長時間の連続運転では安定性・耐久性に問
題があって長期に亘って同一性能を維持することに困難
があるなどの問題があった。
【0005】この問題を解決するための手段の1つとし
て、この発明の発明者は、先に、特願平3−98638
号の明細書において、電磁波を放射するアンテナ、(例
えばパラボラアンテナ、レンズアンテナ)の前方(ター
ゲット側)に誘電体ウェッジ(ビーム束に沿った方向の
断面がくさび形のレンズ:以下「ウェッジ」という。)
を2枚置き、この2枚のウェッジを互いに逆向きに同じ
角速度で回転させることにより、平面内においてビーム
を扇形に往復走査させる発明(以下「先行技術」とい
う。)を提案した。
【0006】この先行技術の場合、走査面の水平面に対
する傾きは2枚のウェッジの相互の姿勢関係が空間に対
して取る関係位置によって決まり、走査範囲の開き角度
(扇形の開き角度に相当するもの)はウェッジの誘電率
とウェッジの頂角によって決定され、又走査の繰返しの
速さは、ウェッジの回転の角速度によって決まる。
【0007】そして、この先行技術によれば、ビームを
実用上の平面で走査させることができ、又、従来技術で
は極めて実現困難であった毎秒10回以上の走査速度に
おいてビーム幅の12倍以上の走査角度範囲を実現でき
た。
【0008】この先行技術は、ウェッジを回転させる機
構部分を有するが、各々のウェッジは自転軸の周りに同
じ向きに連続して回転するだけなので、長期に亘って安
定に一定性能を維持できる。そして、ウェッジを連続し
て高速で回転させることができるので、往復扇形走査を
連続して高速で行うことができるものである。
【0009】しかし、この先行技術は、各々のウェッジ
の1つの辺を走査の基準線に垂直に設定することを必須
の条件としている点で、自由度が少ない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、この点の
不備を解消する要請に応えるものであり、各々のウェッ
ジのが走査の基準線に垂直な面に含まれ且つ各々のウ
ェッジの各面がこの基準線に垂直な面に対して任意の角
度を取る場合においてビームが平面内に存在するスキャ
ニングビーム装置を得ることを目的とする。
【0011】
【発明の概要】この発明は、電波を放射するアンテナの
前方に、誘電体ウェッジを2枚設置し、その各々のウェ
ッジを同じ角速度で相互に逆向きに回転することによ
り、平面内に展開するスキャニングビームを得る。この
場合、各々のウェッジの回転(自転)軸は、走査の基準
線に一致させる。走査の基準線は、移動体の走行面に平
行な面(以下「基準面」という。)内に想定する1つの
方向線であり、例えば移動体の首尾線方向にとる。各々
のウェッジの稜は、走査の基準線に垂直な面内に在る。
【0012】
【発明の効果】この発明は、各々のウェッジにおいて、
頂角の大きさを任意に設定することができるので、設計
の際の自由度が大きい。
【0013】この発明は、先行技術と同様の利点、即
ち、各々のウェッジは回転(自転)軸の周りに同じ向き
に連続して回転するだけなので、安定性・耐久性がよ
く、長期に亘って安定に一定性能を維持できる利点、を
有する。そして、ウェッジを高速度で連続回転できるの
で、扇形走査を高速度で連続して行うことができる。
【0014】この発明は、各々のウェッジが回転するに
かかわらず、1枚目のウェッジへの入射面から2枚目の
ウェッジの出射面までの光学距離が同じになるので、1
枚目のウェッジへの入射前の任意の形状の等位相面は2
枚目のウェッジを出射した後にもそのまま保存されてい
る。
【0015】
【実施例】図1は、この発明の基本構成を示す図であ
る。
【0016】電波が送信器及びダウンコンバータからホ
ーンアンテナを通って、電波レンズからその前方に平面
波による平行な波束、所謂ペンシルビーム(以下「ビー
ム束」という。)となって、白抜きの太い矢印の方向
(前方:ターゲットの方向)に放射されることは既知で
あり、これを前提とする。
【0017】走査の基準線をX軸にとって構成する。
【0018】制御回路からの信号が駆動回路を通ってモ
ータを回転させ、ウェッジWA,WBがそれぞれX軸を
中心にして回転(自転)する。
【0019】ウェッジWA,WBは誘電体を使って作
る。
【0020】ビーム束φがウェッジWA,WBを通過す
ると、ビーム束φの指向線φaxがX軸から振れて偏倚
する。
【0021】図2及び図3は、それぞれウェッジWA,
WBの配置関係を説明する図である。
【0022】これらの図において、電波レンズ側に置く
ウェッジをWAとし、ターゲット側に置くウェッジをW
Bとする。そして、ウェッジWAについて、電波レンズ
側の面をA1とし、ウェッジWB側の面をA2とする。
又、ウェッジWBについて、ウェッジWA側の面をB2
とし、ターゲット側の面をB1とする。
【0023】ウェッジWA、WBは相互に最も接近した
部分の距離gを距てる。
【0024】ウェッジWAにおいて面A1と面A2とが
作る稜をJとし、ウェッジWBにおいて、面B2と面B
1とが作る稜をSとする。
【0025】図2,3の場合とも、ウェッジWA,WB
の主断面は紙面に平行であってX軸はこの主断面に含ま
れており、頂角の大きさは、どの主断面で截っても同じ
値である。又、図2,3の場合とも稜J,Sは紙面に垂
直であり、且つウェッジWA,WBが回転しても、各々
の稜J,SはX軸に垂直な面に含まれている。
【0026】図2は、ウェッジWA,WBの各々の稜
J,SがX軸に関して同じ側で平行に位置した姿勢の場
合、図3はウェッジWA,WBの各々の稜J,SがX軸
に関して反対側で平行に位置した姿勢の場合である。
【0027】(基準線からの偏倚角と偏倚距離)ウェッ
ジWA,WBの回転に伴って、ウェッジWBのB1か
ら出射するビーム束φは、X軸からの振れの角及びX軸
から垂直に離れる距離が変化する。
【0028】又、ウェッジWA,WBの相互姿勢が同じ
でも、ウェッジWAのA1に入射するビーム束φの角
度が変れば、ウェッジWBのB1から出射するビーム
束φの振れの角度とX軸から離れる距離が変る。
【0029】図4は、ウェッジWA,WBが図2の姿勢
である場合に対応する。
【0030】図4並びに他の図面において、ウェッジW
Aの面A1,A2;ウェッジWBの面B1,B2は、図
形として「線」で表われているので、これを、「辺A
1」,「辺A2」,「辺B1」,「辺B2」のように表
現することがある。
【0031】図4において、JPはウェッジWAの辺A
1,JQは辺A2であり、SUはウェッジWBの辺B
2,SVは辺B1である。N1,N2,N3,N4はそ
れぞれ辺A1,A2,B2,B1の法線である。
【0032】図6に示すように、ウェッジWAにおい
て、稜JからX軸へ下した垂線と辺A1との間の角をθ
1 とし、この垂線と辺A2との間の角をθ2 とする。
又、図8に示すように、ウェッジWBにおいて、稜Sか
らX軸へ下した垂線と辺B2との間の角をθ3 とし、こ
の垂線と辺B1との間の角をθ4 とする。
【0033】(総合偏倚角θT ,θTX)図4,5,6,
7,8を通じて、次の約束をする。
【0034】(a)角度の回転は反時計廻りを正、時計
廻りを負にとる。
【0035】(b)ウェッジWAにおいて、稜JからX
軸へ下した垂線を起点として、角度θ1 は辺A1へ向
い、角度θ2 は辺A2に向ってとる。
【0036】ウェッジWBにおいて、稜SからX軸へ下
した垂線を起点として、角度θ3 は辺B2へ向い、角度
θ4 は辺B1に向ってとる。
【0037】(c)角度θA ,θB ,θC ,θD ,θ
E ,θF ,θG ,θHは法線を起点にとる。
【0038】(d)角度θO ,θX ,θY ,θTXはX軸
を起点にとる。
【0039】図4で、紙面が電波W(ビーム束φを代表
する。)の入射面である。
【0040】電波Wが、図の左方からウェッジWAの辺
A1の入射点a0に入射角θA で入射し、屈折角θB
ウェッジWAの中に入り、辺A2の入射点b0 に入射角
θCで入射し、屈折角θD でウェッジWAの外に出る。
さらに、電波Wは、ウェッジWBの辺B2の入射点c0
に入射角θE で入射し、屈折角θF でウェッジWBの中
を進んで辺B1の入射点d0 に入射角θG で入射し、屈
折角θH でウェッジWBの外に出る。
【0041】先の約束(a),(b)を使うと、ウェッ
ジWAの頂角は、図2,3,4,6に示すように、(θ
2 −θ1 )で表われ、ウェッジWBの頂角は、図2,
3,4,8に示すように、(θ4 −θ3 )で表われる。
又、角度θ1 ,θ2 ,θ3 ,θ4 をX軸との間で測ると
きは、図6,7,8のようにX軸を起点にとって、約束
(b)による向きと合致させて使う。
【0042】図4で、ウェッジWAの辺A1のa0 点に
入射した電波Wが、ウェッジWBの辺B1のd0 点で出
射するときの、a0点への入射方向とd0 での出射方向
との振れを示す総合偏倚角θT は、次の式で与えられ
る。
【0043】 θT =−(θA +θ1 )+(θH +θ4 ) …(1) 又、図4のθαは、「法線N2から法線N3へ渡る角度
(向きを含む)」と決めて使用し、 θα=θ3 −θ2 …(2) である。
【0044】なお、図6のθO は、ウェッジWAの辺A
1の入射点a0 に入射する電波WをX軸を基準にして測
ったときの角度であり、図6から、 θO =θA +θ1 …(3) である。
【0045】又、図6のθX は、ウェッジWAの辺A2
の出射点b0 から出た電波WのX軸からの振れの角度で
あり、 θX =θD +θ2 …(4) である。
【0046】同様に、図8のθY は、ウェッジWBの辺
B1の出射点d0 から出た電波WのX軸からの振れの角
度である。これは又、ウェッジWAとWBの双方を通じ
て、電波WのX軸を基準にしての総合偏倚角θTXであ
る。即ち、 θTX=θY =θH +θ4 …(5) である。
【0047】(1)式,(4)式のθH は、スネルの式
の関係により、潜在的に、θA ,θB ,θC ,θD ,θ
E ,θF ,θG の各値を反映している。
【0048】(3)式及び(5)式を使うと、総合偏倚
角θT を表わす(1)式は、 θT =−θO +θY …(6) で表わされる。
【0049】(総合偏倚距離δT )図5において紙面が
入射面であり、ウェッジWAの辺A1,A2並びにウェ
ッジWBの辺B2,B1を共通に截るX軸を考えて、こ
のX軸が辺A1,A2,B2,B1を截る点をそれぞれ
1 ,1 ,1 ,1 とする。又、このX軸が、ウェッ
ジWAを截取る長さ(a1 点とb1 点との間の距離)を
1 、ウェッジWBを截取る長さ(c1 点とd1 点との
間の距離)をL3 とし、このX軸が辺A2と辺B2との
間に張る長さ(b1 点とc1 点との間の長さ)をL2
する。
【0050】さらに、図5においてウェッジWAの辺A
1の、X軸からの垂直距離がδ1である入射点a0 に、
電波Wが左方から入射するとき、このa0 点と辺A2の
出射点b0 との間でX軸に垂直に偏倚する距離をδ2
ウェッジWAとウェッジWBとの間において辺A2の出
射点b0 と辺B2の入射点c0 との間でX軸に垂直に偏
倚する距離をδ3 、ウェッジWBにおいて辺B2の入射
点c0と辺B1の出射点d0 との間でX軸に垂直に偏倚
する距離をδ4 とする。
【0051】図6,7,8はこの関係をそれぞれ部分的
に説明する図である。
【0052】なお、図6,7,8において、ウェッジW
A,WBの姿勢並びに電波Wの経路が図5の場合と一致
していない処があるが、これによって所論の一般性を失
うものではない。
【0053】ここで、図5,6,7,8を通じて次の約
束をする。
【0054】(e)L1 ,L2 ,L3 ;△L1 ,△L
2 ,△L3 ,△L4 の符号は、起点から右向きを正、左
向きを負にとる。
【0055】(f)δ1 ,δ2 ,δ3 ,δ4 の符号は、
起点から上向きを正、下向きを負にとる。
【0056】なお、右向き,左向き,上向き,下向き
は、図上の向きをいう。
【0057】ウェッジWAについて、図6のように、辺
A1の入射点a0からX軸にした垂線の足をa2 、辺A2
の出射点b0 からX軸に下した垂線の足をb2 とす
る。
【0058】距離1 はa1 点を起点としてb1 点に向
う向きにとり、又a1 点を起点としてa2 点に向う向き
にこの2点間の距離△L1 をとり、b1 点を起点として
2点に向う向きにこの2点間の距離△L2 をとる。
【0059】そして、δ1 はX軸を起点としてa0 点を
通りX軸に平行な線に向う向きにとり、δ2 はδ1 の終
端、即ちa0 点を通りX軸に平行な線を起点としてb0
点を通りX軸に平行な線に向う向きにとる。
【0060】図6において、次の関係が成立つ。
【0061】 δ2 =(L1 −△L1 +△L2 )・tan(θB +θ1 ) …(7) △L1 =−δ1 ・tanθ1 …(8) △L2 =−(δ1 +δ2 )・tanθ2 …(9) 整理して、
【0062】
【数1】
【0063】を得る。
【0064】図7は、紙面が入射面であり、ウェッジW
Aの辺A2の部分とウェッジWBの辺B2の部分とを示
してある。
【0065】図7において、b1 ,b2 点は図6の場合
と同じであり、ウェッジWBの辺B2の入射点c0 から
X軸に下した垂線の足をc2とする。
【0066】△L2 は図6の場合と同じである。c1
を起点としてc2 点に向う向きにこの2点間の距離△L
3 をとり、又δ3 は、δ2 の終端(b0 点を通りX軸に
平行な線)を起点としてc0 点を通りX軸に平行な線に
向う向きにとる。
【0067】図7で次の関係が成立つ。
【0068】 δ3 =(L2 −△L2 +△L3 )・tan(θD +θ2 ) …(11) △L3 =−(δ1 +δ2 +δ3 )・tanθ3 …(12) (9)式の△L2 を使って整理すると、
【0069】
【数2】
【0070】である。
【0071】図8において、紙面が入射面であり、ウェ
ッジWBの辺B2のc2 点及び△L3 は図7の場合と
同じであり、辺B1の出射点d0 からX軸へ下した垂線
の足をd2 とする。d1 点を起点としてd2 点に向う向
きにこの2点間の距離△L4 をとる。δ4 はδ3 の終点
(c0 点を通りX軸に平行な線)を起点にしてd0 点を
通りX軸に平行な線に向う向きにとる。
【0072】図8について、次の関係が成立つ。
【0073】 δ4 =(L3 −△L3 +△L4 )・tan(θF +θ3 ) …(14) △L4 =−(δ1 +δ2 +δ3 +δ4 )・tanθ4 …(15) (12)式の△L3 を使って整理すると、
【0074】
【数3】
【0075】である。
【0076】従って、電波WがウェッジWAの辺A1の
0 点に入射してからウェッジWBの辺B1のd0 点を
出射するまでに、X軸に垂直な方向にX軸から離れる総
合偏倚距離δTXは、 δTX=δ1 +δ2 +δ3 +δ4 …(17) である。
【0077】なお、入射点a0 を通りX軸に平行な線か
ら測った、X軸に垂直な方向の偏倚距離δT は、 δT =δ2 +δ3 +δ4 …(18) である。
【0078】ウェッジWA,WBを図2又は図3の状態
で実施するに際して、実施空間との姿勢関係について、
その主な場合は図9及び図10のようになる。
【0079】ここで、X軸とそれに直交するY軸とで作
る面を基準面に合致させ、X軸及びY軸の双方に直交し
てZ軸をとる。
【0080】図9及び図10では、紙面が入射面であっ
て且つX軸が紙面に含まれ、電波WはX軸に沿って左方
からウェッジWAの辺A1に入射する。
【0081】図9(a)は、ウェッジWAの稜J、ウェ
ッジWBの稜SがともにZ軸に平行になっていて且つX
軸に関して同じ側に位置する姿勢関係の状態である。
【0082】この状態から、ウェッジWA,WBが同じ
大きさで互いに逆向きの角速度(ω,−ω)でそれぞれ
90度回転すると図9(b)の状態になり、さらにそれ
ぞれ90度回転を進めると図9(c)の状態になり、さ
らにそれぞれ90度回転を進めると図9(d)の状態に
なる。そしてさらにそれぞれ90度回転を進めると図9
(a)の状態に戻る。
【0083】この図9(a),(b),(c),(d)
の状態について、どれか1つの状態を規制するとそれに
制約されて他の3つの状態が規制される。
【0084】図10(a)は、ウェッジWAの稜J、ウ
ェッジWBの稜SがともにY軸に平行になっていて且つ
X軸に関して同じ側に位置する姿勢関係の場合である。
この状態から、ウェッジWA,WBが同じ大きさで反対
向きの角速度(ω,−ω)でそれぞれ回転すると、各々
のウェッジの回転が90度進むごとに順次(b),
(c),(d)の状態となり、さらにそれぞれ90度回
転を進めると(a)の状態に戻る。この図10(a),
(b),(c),(d)の場合も、どれか1つの状態を
規制すると、それに制約されて他の3つの状態が規制さ
れる。
【0085】そして、図9(a),(b),(c),
(d)の状態の各々と図10(a),(b),(c),
(d)の状態の各々とのどれにも重複するものはない。
【0086】図9(a)〜(d)の場合は、X−Y面内
においてX軸の両側に扇形に拡がるスキャニングビーム
を得る。
【0087】又、図10(a)〜(d)の場合は、X−
Z面内においてX軸の両側に拡がるスキャニングビーム
を得る。
【0088】ここで、図9(a)及び(c)並びに図1
0(a)及び(c)が、それぞれ図2の状態に対応する
場合であり、図4から、走査面内でのビーム束φのX軸
からの所定の振れの角θT の最大値を得る。この場合の
δT は、ウェッジ WBの辺B1において出射点d0
走査面に沿った方向に偏倚する量の最大値を与える。
【0089】図9(b)及び(d)並びに図10(b)
及び(d)が、それぞれ図3の状態に対応する場合であ
って、図4から、この場合のθT はウェッジWBの辺B
1から出るビーム束φが走査面に垂直な方向へ拡がる角
度θT の最大値を与え、又この場合のδT は、同様にビ
ーム束φの出射点d0 が走査面に垂直な方向に偏倚する
量の最大値を与える。
【0090】ウェッジWAの稜JとウェッジWBの稜S
がX軸に関して同じ側で平行な姿勢を取る位置(初期位
置として考えてよい)が、X−Y面とX−Z面との双方
に対して傾いている場合は、軸を含んでこの傾きに対
応した傾きを有する走査面となり、その走査面の面内に
扇形に展開するスキャニングビームを得る。この場合
に、走査面内でX軸からの振れの角度θT の大きさ及
X軸に垂直な方向にX軸から離れる距離δTXの大き
さは、図9(a)〜(d)、図10(a)〜(d)の場
合と同様である。
【0091】実施装置においては、ウェッジWA,WB
の回転軸(自転軸)を一致させて、この軸を図2,3,
4,5,6,7,8,9(a)〜(d)、10(a)〜
(d)にX軸として示したものに一致させ、さらにその
軸を図1のX軸に一致させる。これにより、図1の、電
波レンズを出た個所でのビーム束φの指向方向(振れが
ないときのビーム束φの指向線φaxの方向)がX軸に一
致する。
【0092】(実施例のまとめ) (1)基準が水平でない場合、即ちX,Y,Zの3軸
の相互関係を固定したままX−Y面が水平面に対して傾
いている場合でもこの発明の実施は何等差支えない。例
えば、走行面が坂道である場合の適合性を否定する必要
はない。この意味でX−Y面即ち移動体の走行面を水平
面に限定しないで、傾斜面の場合を含めて一般的に「走
査の基準面」として理解できる。
【0093】(2)ウェッジWAの辺A1,A2のいず
れか1つ及び/又はウェッジWBの辺B1,B2のいず
れか1つがそれぞれX軸に垂直、即ち角度θ1 ,θ2
いずれか1つ及び/又は角度θ3 ,θ4 のいずれか1つ
が“0(零)”であるようにして実施することは、この
発明の技術的範囲に含まれる。
【0094】(3)ウェッジWAの辺A1,A2;ウェ
ッジWBの辺B2,B1がそれぞれX軸に垂直な面に対
して同じ側で傾いていても、この発明は成立する。
【0095】(4)実施に当っては、ウェッジWAの辺
A1に対して、ビーム束φが常にX軸に平行に入射する
ようにして実施することが多い。この場合、 θO =0,θA =−θ1 …(19) である。
【0096】さらに、ビーム束φがX軸に一致して入射
する場合は、(19)式の条件の他に δ1 =0 …(20) の条件が付加される。
【0097】前出の各式は、これらの条件に従って処理
される。
【0098】(5)さきに導出した(1)〜(20)の
各式は、ウェッジWA,WBの姿勢関係が図2,図3の
いずれの場合であるかにかかわらず、又ウェッジWAの
辺A1に入射する電波Wの角度(θO ,θA )、入射点
0 がX軸上か又はX軸上でないか、X軸より、図上
で、上方か又は下方かにかかわらず一般に成立する。
【0099】(6)ビーム束φがX軸と平行でない角度
でウェッジWAの辺A1に入射すると、ウェッジWBの
辺B1から出るビーム束φの指向線φaxの総合偏倚角θ
TXが走査面内でX軸に関して非対称になる。これを意図
的に利用して、X軸の一方への走査範囲が他方への走査
範囲より大きいとか、X軸の一方の範囲のみでのスキャ
ニングを行わせる、などのことができる。
【0100】このような観点から、実施装置において辺
A1への入射角を可変的に設定・調整できるようにして
あることは、装置の使用目的から見て有意義なことがあ
る。
【0101】(7)図1の構成を用いて、2枚のウェッ
ジWA,WBを同じ向きに同じ角速度で回転させればコ
ニカルスキャニングができる。1枚のウェッジのみを回
転させる場合のコニカルスキャニングでは、その走査の
角度(円錐の頂角)は固定であるのに対し、2枚のウェ
ッジWA,WBの相対位置関係(斜面相互の位置関係)
を変えることにより、スキャニングの円錐頂角の角度を
零からθTXまで連続的に変えることができる。
【0102】コニカルスキャニングは、移動ターゲット
の自動追尾・検知に利用できる。
【0103】(8)図1の構成で、2枚のウェッジW
A,WBを同じ向きに異なる角速度で回転させれば、ビ
ーム束φはウェッジWBを出た後はスパイラル状に走査
する。スパイラル走査はターゲットの捜索に利用でき
る。
【0104】(9)図1の構成の装置を2組用いて、1
組によってX軸を基準線としてX−Y面内に走査し、も
う1組によって同じくX軸を基準線として(基準線をさ
きの組のそれに一致又は平行させて)X−Z面内に走査
することにより、空間的立体的に走査することが可能と
なる。このようにビーム幅の狭いミリ波のビームを立体
的に走査し、ターゲットからのエコーを受信すれば、タ
ーゲットの影像を、Y−Z面内における2次元の描図と
して表示することが可能である。
【0105】(10)放射ビームに、時間幅の短いパル
ス波を利用すると前後方向(X軸方向:パルス波束の進
行・反射の方向)の分解能が得られ、これによりX−Y
−Zの3次元影像を表示することも可能となる。
【0106】(11)このように2次元又は3次元の像
とすることにより、例えば濃霧のように可視光ではター
ゲットが見えないような天候状態においても、移動体前
方の影像を、マイクロ波では波長が長くて鮮明さが望め
ないが、ミリ波ないしサブミリ波の領域では波長が短く
なって鮮明さが向上するとともに、遠赤外領域よりも散
乱が一層少いので、ミリ波ないしサブミリ波の領域特有
の鮮明な像として表示することが可能になる。
【0107】(12)移動体前方の障害物を検知する目
的でビーム束φを水平方向に走査している場合、移動体
のピッチングによってビーム束φが上下に振れて走行面
方向やその逆方向に向いてしまうことがあったが、この
発明の装置を2組用いて、1組によって水平方向に走査
し、もう1組によって移動体のピッチングによるビーム
束φの上下方向移動を打消すように制御して走査すれ
ば、移動体のピッチングにかかわらずビーム束φが常に
走行面と平行に走査でき非常に都合が良い。このように
この発明の装置を複数組組み合わせて使用することによ
り、ミリ波ビームの立体的放射とその方向の制御をして
高速の走査をすることができる。
【0108】(13)2枚のウェッジの初期位置を任意
に設定するには、実施の際には、各ウェッジを駆動する
モータの駆動回路の中に調整回路を作っておいて、ここ
で電気的な操作で調整して各ウェッジの相互姿勢を適宜
変更できるようにするのが便利である。勿論、ウェッジ
のマウントを直接操作して角度を変更且つ設定できるよ
うにしておいても差支えない。
【0109】(14)この発明は、電波又は光波等、波
長領域を制約されないで実施できる。ウェッジの材質
は、使用する波の性質・波長により選定採択する。音波
・超音波によってこの発明を実施することも可能であ
る。
【0110】(15)屈折率がウェッジを包む周囲の媒
体と異る物体によってウェッジを作れば、この発明を実
施する環境として空気中であることを制約されない。例
えば、超音波により水中で実施する途が開かれる。
【0111】(16)人工誘電体の中には誘電率が可変
で1より小さい値のものが得られているので、そのよう
な物質によってウェッジを作っても実施できる。ウェッ
ジの形状と、頂角の具体的な値は実施の都合により定め
る。
【0112】(17)使用する信号波は、単一の周波数
だけでなく種々の周波数のものが混在していても実施で
きる。周波数ごとに、この発明が妥当する。
【0113】(18)移動体は陸上の自動車等の他、軌
道上の車両、水上・水中の船舶等による実施も可能であ
り、これらの近距離レーダーに有効である。又、小型飛
行機とか空中に係留する装置に実施するなどの短距離レ
ーダーにも途が開かれる。
【0114】(19)レーダーに実施するには平面波が
必要であるが、この発明は平面波で実施できる。又平面
波以外の任意の形状の波面でも実施できるので、有用性
が大きい。
【0115】(20)この発明は、送信用のアンテナ系
装置にも、受信用のアンテナ系装置にも実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の説明図
【図2】実施例の説明図
【図3】実施例の説明図
【図4】実施例の説明図
【図5】実施例の説明図
【図6】実施例の説明図
【図7】実施例の説明図
【図8】実施例の説明図
【図9】実施例の説明図
【図10】実施例の説明図
【符号の説明】 WA,WB…ウェッジ A1,A2…ウェ
ッジWAの面 B1,B2…ウェッジWBの面 φ…ビーム束 φax…ビーム束φの指向線 X…走査の基準線
(X軸) Y,Z…X軸に直交し且つ互いに直交する軸 W…電波(ビーム束φを代表)
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屈折率が周囲の媒体の屈折率と異なる材
    質からなる2個のウエッジを、ビーム束の行路中に配置
    し、上記ウエッジの各々は2つの面によって作る稜が走
    査の基準線に垂直な面に含まれ、上記ウェッジの各々は
    上記基準線を軸として回転するようにしてあることを特
    徴とするスキャニングビーム装置。
  2. 【請求項2】 各々のウェッジの双方又はいずれか一方
    の1つの面が基準線に対して垂直であることを特徴とす
    る請求項1に記載のスキャニングビーム装置。
  3. 【請求項3】 2個のウェッジを、基準線を軸として、
    同じ角速度で相互に逆向きに回転させることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載のスキャニングビーム装置。
  4. 【請求項4】 2個のウェッジの稜が平行になる空間位
    置が任意に設定できることを特徴とする請求項1,2又
    は3に記載のスキャニングビーム装置。
  5. 【請求項5】 2個のウェッジの稜が、基準線に平行で
    且つ基準面に垂直な面内で、上記基準線に関して同じ側
    で平行になることを特徴とする請求項1,2,3又は4
    に記載のスキャニングビーム装置。
  6. 【請求項6】 2個のウェッジの稜が、基準面に平行な
    面内で、基準線に関して同じ側で平行であることを特徴
    とする請求項1,2,3又は4に記載のスキャニングビ
    ーム装置。
  7. 【請求項7】 ビーム束が、最初のウェッジの第1の面
    に、常に、基準線に沿って入射するようにしてあること
    を特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6に記載の
    スキャニングビーム装置。
  8. 【請求項8】 2組の装置を、その各々の基準線が一致
    又は平行し且つ走査面が直交するように配置してあるこ
    とを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6又は7に
    記載のスキャニングビーム装置。
  9. 【請求項9】 ビーム束がパルス波によるものであるこ
    とを特徴とする請求項8に記載のスキャニングビーム装
    置。
  10. 【請求項10】 ビーム束が光もしくは電磁波によるも
    のであることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,
    6,7,8又は9に記載のスキャニングビーム装置。
  11. 【請求項11】 ビーム束が音波若しくは超音波による
    ものであることを特徴とする請求項1,2,3,4,
    5,6,7,8又は9に記載のスキャニングビーム装
    置。
  12. 【請求項12】 ビーム束の等位相面が平面又はその他
    の任意形状の面であることを特徴とする請求項1,2,
    3,4,5,6,7,8,9,10又は11に記載のス
    キャニングビーム装置。
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JP2009050005A (ja) * 2007-08-20 2009-03-05 Itt Manufacturing Enterprises Inc フォトニック結晶構造を利用する無線周波数ビームをステアリングおよび安定化するための方法および装置

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