JPH0575355B2 - - Google Patents

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JPH0575355B2
JPH0575355B2 JP62183825A JP18382587A JPH0575355B2 JP H0575355 B2 JPH0575355 B2 JP H0575355B2 JP 62183825 A JP62183825 A JP 62183825A JP 18382587 A JP18382587 A JP 18382587A JP H0575355 B2 JPH0575355 B2 JP H0575355B2
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JP
Japan
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nmr spectroscopy
spin
spectroscopy method
pulse
signal
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JP62183825A
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JPS6382351A (ja
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Jadoson Haadei Kurisutofuaa
Rushian Deyumorin Chaaruzu
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General Electric Co
Original Assignee
General Electric Co
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Publication date
Application filed by General Electric Co filed Critical General Electric Co
Publication of JPS6382351A publication Critical patent/JPS6382351A/ja
Publication of JPH0575355B2 publication Critical patent/JPH0575355B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/20Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance
    • G01R33/44Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance using nuclear magnetic resonance [NMR]
    • G01R33/46NMR spectroscopy
    • G01R33/4608RF excitation sequences for enhanced detection, e.g. NOE, polarisation transfer, selection of a coherence transfer pathway

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 この発明は核磁気共鳴(NMR)分光法、更に
具体的に云えば、スピン結合された他の少なくと
も1種類の選ばれた共鳴からの応答信号を保存し
ながら、スピン結合されていない少なくとも1種
類の選ばれた共鳴からの応答信号を抑圧する為
に、選択的な同種原子核方式(POTSHOT)に
よつて分極を移転する新規な方法に関する。典型
的に使われる場合、スピン結合されていない全て
の応答信号が抑圧されると共に、予め選ばれたス
ピン系からのものを除き、スピン結合された全て
の応答信号も抑圧される。
核磁気共鳴(NMR)生前内燐( 31P)分光法
が、人間の代謝を監視するのに役立つ道具である
ことが現在ではよく知られている。然し、生体内
燐分光法は、妥当な信号対雑音比を持つスペクト
ルを収集する為に、比較的長い期間(典形的には
少なくとも10分間)を必要とするのが難点であ
る。燐分光法の代りに、水素( 1H)分光法を利
用することが出来れば、水素のNMR感度は大ま
かに云えば燐の感度の15倍も大きいから、時間の
長さの問題を避けることが出来よう。水素分光法
のデータ収集時間は、同じ信号対雑音比を達成し
ようとする場合、燐のデータ収集時間よりも2桁
又はそれ以上短くすることが出来る。然し、=
1H分光法は、検査するサンプルの水等の様なあ
る成分のスピン結合されていない共鳴が存在する
こと、並びに脂質等の様なスピン結合された共鳴
が存在すること、並びにこれらが関心が持たれる
スペクトルのピーク(例えば乳酸塩成分等)より
も典型的に4桁及び3桁大きいのが難点である。
更に、この様な不所望のスピン結合されていない
共鳴は、所望の代謝物質のピークと大体同じスペ
クトル位置にあり、所望の代謝物質のピークを検
出することが従来の方法では事実上不可能であ
る。従つて、結合されていない水素スピン共鳴を
持つ、水、脂質及び同様な物質を含む生体内の人
間の組織の成分が存在する状態で、生体内の人間
のサンプル中の代謝物質中の結合された水素スピ
ンからのスピン共鳴応答を収集する方法を提供す
ることが極めて有利である。
従来技術 収集された全体的なNMR応答スペクトルの
内、不所望の共鳴ピークを抑圧する為に、じやま
なスペクトル・ピークの周波数を中心とする帯域
幅の狭いRF信号パルスを利用する幾つかの方法
が提案されている。おそらく最も直接的な方式
は、所望のスペクトルを受取つて処理する前に、
じやまな信号ピーク応答(普通は水の共鳴の応
答)を抑圧する為に利用される時間的に長い予備
飽和パルスを印加するものである。一般的に“1
−3−3−1”と呼ばれる別の方式は、一連の
π/2又は90゜RF信号パルス及び中間の遅延を利
用して、所望の共鳴のスピンを横平面へ操作しな
がら、不所望の成分(例えば水)の水素スピン・
ベクトルを縦方向に操作する。こういう方式は、
共に他の不所望(例えば脂質)の共鳴には多少と
も影響がない様にしたまゝ、不所望(水)の共鳴
の化学シフトに近い化学シフトを持つ全ての代謝
物質の共鳴を抑圧することも必要であるのが煩わ
しい。
不所望の種目(水)と他の化学的な種目の間の
スピン−格子緩和時間T1及びスピン−スピン緩
和時間T2の違いを利用することにより、水の共
鳴ピークに対して弁別するこの他の方式も知られ
ている。即ち、β乳酸塩の様な他の共鳴は実質的
に影響がない様にしながら、ある組織の水のピー
クを抑圧する為に、長いエコー時間を非常に有効
に利用することが出来る。然し、多くの脂質の共
鳴も都合の悪いことに影響を受けない。同様に、
この他の方法は、読出しの前に、不所望の種目
(水)のゼロ時定数(Toull)に等しい遅延を持つ
反転パルスを利用する。然し、こういう方法は、
水の共鳴を抑圧するが、所望の代謝物質の共鳴ピ
ークを部分的に抑圧するだけでなく、一般的には
他の不所望の(脂質の)共鳴等に対して弁別しな
い。
現存の幾つかの方法は、同じ分子の隣合つた原
子格の間のスカラー結合を利用することにより、
スピン結合されていない共鳴からの応答信号を抑
圧する。横平面に章動した結合スピンが、一連の
RF信号パルス及び遅延の作用を受け、これによ
つて結合スピンの磁化が、非結合スピンの磁化が
展開するのとは異なる形で展開するようにする。
水素の結合定数Jに近い結合定数を持つ全ての結
合スピンの位相を反転する為に、広帯域の90゜又
はπ/2RF信号パルスを用いる同種原子核分極移
転のある方式は、互いに結合された、最終的なス
ペクトルの脂質共鳴を弁別することが出来ない。
この欠点は、乳酸塩のピーク周波数の1つに中心
を持つ狭帯域の180゜RF信号パルスを広帯域の
180゜RF信号パルスに重畳することにより、ある
結合されたピーク、例えば乳酸塩の共鳴を保存し
ながら、他のある共鳴、例えば脂質アルキルの共
鳴を排除することが出来る、同種原子核二重共鳴
差分光法と呼ばれる別の方法を用いて解決するこ
とが出来る。狭帯域パルスは最初の共鳴ピークが
結合されている残りの乳酸塩の共鳴ピークの位相
だけを反転するが、それも狭帯域パルスの周波数
が約1Hz以内に正しく設定されている場合だけで
ある。周波数の設定が不正確であると、もとの乳
酸塩のピークは位相及び/又は振幅が歪み、所望
の信号が最終的なスペクトル中で互いに相殺する
結果になることがある。
発明の要約 この発明では、NMR分光法でスピン結合され
た共鳴からの少なくとも1つの所望のNMR応答
信号を受信し易くしながら、少なくとも1つの不
所望の共鳴応答信号を抑圧する新規な方法が、
RF信号パルスからなる1対の交番順序を加える
工程を用いる。各々の順序は、(a)スピン結合され
た及びスピン結合されていない共鳴を、検査する
サンプルに用いるデカルト座標系の第1の軸線の
周りに章動させる為の初期90゜又はπ/2RF信号
パルスと、(b)nを奇の整数1、3、5…、Jを水
素( 1H)原子核のスピン結合定数として、初期
パルスの時間的な中点から、n/4Jに略等しい期
間T後に発生する時間的な中点を持つていて、ス
ピンを前記第1の軸線の周りに回転させる180゜又
はπRF信号パルスと、(c)その順序中の1番目の
180゜RF信号パルスの時間的な中点から期間Tの
2倍後の所に時間的な中点を持ち、ガウス形、
sinc又はその他の予定の略対称的な形を持つ略対
称的な包絡線を有する最後の振幅変調された180゜
又はπRF信号パルスとを持つている。この発明の
方法は、1対の順序の内の一方にだけ、その順序
の1番目の180゜RF信号パルスから略期間T後の
所にある時間的な中点に対して対称的に配置され
ていて、少なくとも1つの不所望のスピン結合さ
れていない共鳴の共鳴周波数から実質的に離れた
周波数を持つ分極移転狭帯域180゜又はπRF信号パ
ルスを用いる。受信する応答信号は、最後の
180゜RF信号パルスの時間的な中点から期間Tに
略等しい時間後に時間的な中点を持つ応答ゲート
期間内に収集する。最後のRF信号パルスがスピ
ン・ベクトルを第1の方向の軸線の周りに回転さ
せる。前記1対の逐次的な順序の内の一方から回
収された1組のデータを他方の組から減算して、
スピン結合されていない共鳴データが実質的に相
殺されていて所望のスピン結合された共鳴データ
が存在する様な処理済みデータの組を求める。a
及びbを夫々奇数、添字の和(a+b)が偶数に
なる様なAaBbの形を持つ分子成分の結合スピン
に対し、座標系の第1の軸線に対して略直交する
第2の軸線の周りにスピン・ベクトルを回転させ
る。添字の和が奇数で、aが奇数、bが偶数であ
る様な分子成分に対しては、第1の軸線の周りの
回転を利用する。第1及び第2の軸線は全般的
に、装置の静磁界B0の方向に対して直交してい
る。スピン結合されていない共鳴の抑圧を強める
為に、1対の順序の対の内の交互の逐次的な順序
で、狭帯域RF信号パルスの位相を180゜交番にす
る。
従つて、この発明の目的は、NMR分光法で少
なくとも1つの所望の応答信号を受信し易くしな
がら、少なくとも1つの不所望の共鳴応答信号を
抑圧する為の新規な選択的な同種原子核分極移転
方法を提供することである。
この発明の上記並びにその他の目的は、以下図
面について詳しく説明する所から、当業者に明ら
かになろう。
発明の詳しい説明 最初に第1a図について説明すると、NMR分
光法の情報を求めようとするサンプル内に存在す
る分子10は、その原子核の間に同種原子核スカ
ラー結合を持つものである。例として、分子10
がAB3形分子、例えば乳酸塩分子であり、1個の
水素原子10a(H〓(A)側の半分内で、中央の炭素
原子と一直線上にある円で示した1個の結合を持
つ)と3つの水素原子10b(H〓(B3)側の半分
にあつて、端の炭素原子に対して一直線上にある
円で示す結合を夫々持つ)との間にスカラー結合
が存在する。基本方向(例えば3D座標系のZ軸)
に外部から印加された静磁界B0と、磁界B0の方
向に対して略直交する平面内の外部のRF磁界B1
の両方に応答して、RF共鳴応答信号を受信して
解析することが出来る。H〓(A)水素原子10aは
その原子核のスピンが上向き又は下向きになり得
るから、H〓(B3)原子10bの核スピンは相異な
る2つの局部的な環境の内の一方を受け、この
為、その共鳴のピークは、何れも振幅が大体似て
いるスペクトル線の二重項11に分裂する。同様
に、3つのβ水素原子10bは、1種類の形式1
2aの上向きの3つのスピン全部、3つの形式1
2bを取り得る、下向きの1つのスピン及び上向
きの他の2つのスピン、3つの形式12cを取り
得る下向きの2つのスピン及び上向きの1つの1
つのスピン、又は1種類の形式12dの3つのス
ピン全部の何れかのスピン形式12を取り得る。
従つて、α水素原子10aから見ると、4種類の
異なる環境(スピン形式12a乃至12dの環
境)があり、その共鳴は相対的な強度1:3:
3:1を持つスペクトル線の四重項に分裂する。
次に第1b図には、実尺ではないが周波数ωに
対し、1例としてのサンプルの相対的な共鳴の強
度が示されている。サンプル中の溶媒(水等の様
な)からの少なくとも1つの結合されていないス
ピンが、結合されていない水素原子核の周波数
ωHの所に強度の強い共鳴スペクトル成分Pを発
生することがある。こゝに示したAB3形分子のα
側の水素の結合スピンH〓(A)が、夫々周波数ωR
ωS,ωT及びωUの所にスペクトル成分R,S,T
及びUの四重項を発生する。各々のピークはスピ
ン−スピン結合定数J( 1H)では約7.35Hz)だ
け離れている。β側の水素の共鳴H〓(B3)が、
夫々周波数ωY及びωW所に二重項の共鳴ピークV
及びWを発生し、その間は結合定数Jだけ周波数
が離れている。スピン結合されていない共鳴成分
Pの比較的巨大な振幅が、所望のスピン結合され
たスペクトル成分R乃至Wのずつと小さい振幅を
小さく見せ、この為スピン結合されていないスペ
クトル成分Pが存在する状態で、スピン結合され
たスペクトル成分を求めようとしても、不可能で
はないとしても、極めて困難である。成分R,
S,T,U,V及び/又はWの使いものになるス
ペクトルを求めようとすれば、スペクトル成分P
を完全にではないにしても、少なくとも部分的に
抑圧する何等かの手段を設けなければならない。
図面を見易くする為に図面に示してないが、実際
のサンプルは不所望のスペクトル線Pが1個であ
るとは限らない。人間の生体内のサンプルは、所
望のスピン結合された共鳴を回収しようとすれ
ば、何れも抑圧しなければならない複数個の不所
望の線成分(水、脂質等)を持つことがある。
次に第2図について説明すると、この発明で
は、何れもサンプルを逐次的な1対の励振順序の
内の一方にかけることによつて夫々発生された1
対のデータの組を減算することにより、少なくと
も1つのスピン結合された共鳴スペクトル成分を
保存しながら、不所望のスピンのスペクトル成分
を抑圧した最終的な応答データを発生する。この
1対の順序で、1つの順序はスピン結合系の位相
ピーク反転パルス14を持ち、この1対の順序の
他方はこのパルス14がない。
各々の対で、両方の順序は時刻t0に始まる。こ
の時刻より前に、部分15aに示す様に、無線周
波(RF)励振磁界B1の振幅は略0である。90゜又
はπ/2のRF信号パルス16が時刻t0に開始し
て時刻t2に終り、サンプルが配置されている3次
元座標系の第1の軸線、例えばNMR装置の静磁
界の中に配置されたデカルト座標系のX軸に沿つ
て、B1磁界を発生する。典型的には、装置の静
磁界B0はZ軸上にある。パルス信号16が核ス
ピンを第1の軸線(X)の周りに横平面、即ちデカル
ト座標系のXY平面へ章動させる。その後、RF
磁界B1の振幅は、部分15bに示す様に、振幅
が略0であつて、時刻t3に第1の軸線(X)に沿つ
て、磁界B1を持つ180゜又はπの位相戻しRF信号
パルス18が開始する。信号パルス18が時刻t5
に終了する。実質的に章動パルス16の中央にあ
る時刻t1と実質的に位相戻しパルスの中央にある
時刻t4の間の遅延時間Tは、n=1、3、5…と
して、(n/4J)に略等しい。RF磁界の振幅が略
0である別の部分15cの後に、結合スピン反転
信号パルス14が発生されるが、これは各対の逐
次的な励振順序の内、1番目にだけ発生される。
パルス14は、位相戻しパルス18の時間的な中
点t4から期間T後に起る時刻t7に対して略対称的
な180゜又はπのRF信号パルス(ガウス形包絡線
の形を持つことが好ましい)である。結合スピン
選択性パルス14が時刻t8に終了した後、そして
空間選択性π又は180゜RF磁界信号パルス20が
開始する時刻taより前に、RF磁界の振幅が略0
の別の部分15dがある。パルス20は第1の軸
線(X)の周りにRF磁界B1を発生し、時間的には中
心時刻tbに対して略対称的である。時刻tbは、1
対の順序の内、その順序に狭帯域結合スピン選択
パルス14がある場合は、このパルスの中心時刻
t7からもう1つの期間Tの終りにあり、その順序
にこの結合スピン選択パルスがない場合は、180゜
パルス18の中心時刻t4から期間2T後の所にあ
る。時刻tcに終了する空間選択性RFパルス20
は全体的に対称的な信号であつて、応答の空間的
な指定作用を最も良くする為の変調された包絡線
を持つている。この変調は(図示の様に)截頭
sin(x)/Xパルス20等の様な任意の所望の形
式であつてよい。典型的には、空間選択性パルス
20は、勾配磁界パルス22の略一定の部分と時
間的に一致する。パルス22が、結合スピン保持
パルス14の終了時刻t8より後、そしてπパルス
信号20の開始時刻taより前の時刻t9に始まる。
パルス22が、空間選択性RFパルス信号20の
終了時刻tcより後の時刻tdに終了する。1個の0
でない勾配パルス信号22を使うことは、1984年
7月2日に願された係属中の米国特許出願通し番
号第626941号に記載されているDRESS分光法の
空間指定方法を利用した、現在好ましいと考えら
れる1実施例に過ぎない。少なくとも1つの磁界
勾配を利用するこの他の空間指定方式をこの発明
のPOTSHOT方法と共に利用することが出来る
ことを承知されたい。
1対の励振順序の内の各々の励振順序が、サン
プルから応答信号を発生する。各々の応答信号
を、RF受信ゲート・パルス信号24に応答する
NMR装置のRF分光系で受信する。このパルス
信号24は、その期間中のゲート時刻tfが、空間
選択性パルス20の中心時刻tbから期間T後にな
る様に定められていて、時刻te及びtgの間に受信
が出来る様にする。ゲート開始時刻teは時刻tc
云う様に早くしてもよいし、ゲート終了時刻tg
任意の所望の時刻にすることが出来る(例えば、
受信信号を一定期間遅延させた後と云う様に)。
この為、他の時には振幅が略0であるゲート信号
部分24a,24bが、ゲート・パルス24が存
在する期間の外側では、どんな応答信号26を発
生されない様にする。絶対的に必要なものではな
いが、各々の励振順序の前に、少なくとも1つの
溶媒を抑圧する等のRF信号パルス28を先行さ
せることが非常に望ましいことを承知されたい。
このRF信号パルスは、脂質、水等のスピン結合
されていない共鳴成分Pを飽和させ又はその他の
形で抑圧する。
結合スピン共鳴選択パルス14は、添字の合計
が偶数になる結合スピン系、即ち、添字の和(a
+b)が偶数であり、添字aが奇数である様な選
ばれたAaBbスピン系でだけ、第1の軸線(X)に対
して略直交する(且つ一般的に磁界B0に対して
も直交する)第2の軸線即ちY軸の周りのπYRF
信号パルスである。この為、ABスピン系で、添
字の合計が2であるか、又はAB3スピン系で合計
が4等になる時、πパルス14が使われる。添字
aが奇数で、添字の合計が奇数になるAB2スピン
系の様な系では、この順序を修正して、RFパル
ス14が180゜X又はπXパルス(第1の軸線又はX
軸の周りの)になる様にし、これによつて系内の
全てのピークは2つの二重項の間にπの位相の捩
れを保持することが出来る様にする。何れの場合
も、RF周波数は実質的に回収しようとするスペ
クトル成分の周波数である。パルス14は、その
周波数成分が一層狭い帯域幅に分布しているの
で、「柔らかい」輪郭を持ち、この為周波数が広
い「硬い」(又は隅が四角の)パルス16,18
よりも周波数選択性が一層強い。
各々の順序からの応答データ26を受信し、デ
イジタル化して貯蔵する。1対の順序の2番目の
順序からの貯蔵データを、この後、1番目の順序
からの貯蔵データから(又は逆に)減算し、こう
してあるスペクトル成分のピークが積極的に相加
わるが、他のものが相殺される様にする。具体的
に云うと、スピン結合されていない成分からの応
答データが相殺し、これに対してパルス14を使
うことによつて選択されたスピン結合されたスピ
ンは、他方の応答中のデータに比べて、一方の応
答中のデータの位相が反転し、この為、一方の組
のデータを他方の組のデータから減算すると、実
際には最終的なデータの組で、スピン結合された
2つの応答成分が加算される。
次に第2a図について(例としてAB3スピン系
の)β乳酸塩の二重項成分V及びWについて、ス
ピン結合成分のこの選択的な補強作用を説明す
る。初期パルスが両方のスピン・ベクトルV及び
Wを図1に示す様にXY平面に章動させる。励振
信号の周波数ωXで回転する基準系に対し、スピ
ンが夫々矢印V′及びW′の方向に回転する(これ
は、励振周波数ωXが例として二重項の外側にあ
るから、同じ方向である)。1番目の1/4J遅延
は、1対のスピンが、図2に見られる様に、互い
に90゜位相がずれる様にする位に長い。図3に見
られる様に、1番目の広帯域πXパルス18によ
り、B二重項がX軸の周りに反転するだけでな
く、Aスピンも反転する。これは、B二重項の
「レツテル」を切換える効果を持つ。2番目の
1/4J遅延が、図4に示す様に、スピンをX軸に
沿つて反平行の向きを持つ様にする。例えば、ス
ピンVが正の方向を向く。第2c図に見られる様
に、やはり反転して「レツテル」をつけかえたス
ピン・ベクトルのA四重項も、X軸に沿つて反平
行であり、RSTU四重項では、R及びTスピン
がS及びUスピンに対して反対向きである。まだ
選択性パルスを印加していないから、添字が偶数
の全ての四重項が存在し、同様な反平行状態にあ
るのは選ばれたスピン系のものだけではない。後
で第2b図から明らかになるが、これに対して結
合されていないスピンは、反転しているが、分極
移転に関係していないので、この時Y軸に沿つた
向きのまゝである。
励振順序がπYパルス14を含む場合、図5aへ
の上向きのπYの矢印を辿り、これはA四重項に加
えられた狭帯域の180゜パルスがこの四重項をY軸
の周りに直接的に反転するが、B二重項をスピン
のレツテルの張替えを通じて反転することを示し
ている。この他のスピン結合された共鳴は、この
パルスが化学シフト選択性である為、一般的にこ
のパルスの影響を受けない。スピン結合されてい
ない共鳴も影響を受けない。これは、化学シフト
選択性の為、並びに第2b図から判る様に、結合
されていないスピンは、このパルスが印加される
時にY軸に沿つた向きであるからである。1対の
順序の内、2番目の順序が起つている時、即ちパ
ルス14がない時、“NoπY”矢印の方向に下向き
に図5bに進む。この時、V及びW成分は、図4
と全く同じ回転ベクトルV′及びW′とX軸に沿つ
て全く同じ方向に整合している。この時データを
収集して減算すれば、選ばれたAB3スピン系の共
鳴だけが積極的に相加わることに注意されたい。
然し、異なる四重項成分が正及び負の位相の間で
交互に変り、十分に分解されていない四重項に対
して特に望ましくない状況を作る。その為、n/
2Jの遅延に相当する最後の1対の遅延を利用し、
この遅延期間の中心にある広帯域180゜Xパルス2
0が、化学シフトの影響を否定する為の時間的な
反転を行なう。従つて、A四重項及びB四重項の
両方のスピンが、図8a及び8bに示す様に、両
半分の終りに反対の位相を持ち、この為、2つの
相異なる信号からのデータを減算した時、ピーク
が実効的に加算される。
水又はその他の溶媒からの抑圧すべきスピン結
合されていない成分Pは、第2b図に示す様な作
用を受ける。図1で、スピン・ベクトルPが
(π/2)X信号パルス16によつてXY平面に章
動する。図2に示す様に、初期の遅延時間の後、
時間反転パルス18がスピンPをX軸の周りに回
転する(図3)。2番目の遅延期間により、スピ
ンPが、図4示す様に、負のY方向に来る。化学
シフト選択性信号パルス14による結合されてい
ないスピンに対する影響がないから、Pスピン・
ベクトルは、夫々図5a及び5bに示す様に、πY
パルスが存在するかどうかに関係なく、−Y方向
に引続いてある。その後、同じ作用が行なわれ、
3番目のT遅延期間の後、スピン・ベクトルP
は、図6a及び6bに見られる様に、XY平面内
の同じ方向にある。空間選択性パルス20の後、
スピン・ベクトルPは、図7a及び7bに見られ
る様に、単にX軸の周りに回転する。最後に、4
番目の最後のT遅延時間の後、Pベクトルが、図
8a及び8bに示す様に、同じ+Y方向にある。
従つて、1番目の励振順序の+Y信号データを2
番目の励振順序に応答して収集された+Y信号デ
ータから減算すれば、振幅は実質的0になる。即
ち、スピン結合されていないベクトルは、1対の
順序の内の両方の励振順序で同じ向きを持ち、最
終的な差のスペクトルでは、減算によつてなくな
る。化学選択性パルス14がB二重項又はA二重
項に印加される様に、励振順序が修正された場合
でも、同じ作用が行なわれる。
次に第2c図について説明すると、前に説明し
た様に、四重項RSTUが、90゜X信号パルス16に
より、図1に示す様に、XY平面の+Y軸へ最初
に章動する。初期の遅延の後、反平行スピンR及
び及びTが、図2に見られる様に、反平行スピン
S及びUに対して実質的に直交する。前に説明し
た様に、πX信号パルス18は、ベクトルの四重項
をX軸の周りに回転させるだけでなく、図3に示
す様に、各々の反平行の対のレツテルを変える。
図4に示す様に、2番目の遅延期間の後、この時
平行なスピンR及びTが、+X軸の方を向いた平
行なS及びUスピン・ベクトルに対して反平行で
ある。化学シフト選択性πYパルスを印加すると、
ベクトルがY軸の周りに回転し、図5aに示す様
に、この時R及びTスピンは+X方向になる。励
振順序にパルス14が存在しない場合、図5bに
示す様に、回転は起らない。3番目の遅延期間T
の後、図6a及び6bのスピン・ベクトルにな
る。空間選択性信号パルス20が成分をX軸の周
りに回転させ、レツテルを変えることにより、
「パルス14が存在する」順序では図7aの様に
なり、「パルス14が存在しない」順序では図7
bの様になる。4番目の最後の遅延の後、四重項
スピンR乃至Uは何れも、選択性パルス14がそ
の順序に存在していれば、図8aに示す様に+Y
方向にあり、これに対して、信号パルス14が存
在しなければ、図8bに示す様に、四重項R乃至
Uは何れも−Y方向にある。これらの2組のデー
タを求めて減算した後、やはり積極的な加算が行
なわれることが理解されよう。
次に第2d図及び第2e図について説明する
と、AB2形の分子は図示のスペクトルを持つこと
がある。周波数ωHの少なくとも1つの溶媒のピ
ークPが、Aバンドの分裂によるV及びW二重項
成分又はBバンドの分裂によるK−L−M三重項
成分の何れの振幅をもはるかに越える振幅を持つ
ている。逐次的な(π/2)X信号パルス(図1)、
1番目の遅延(図2)、πXRF信号パルス(図3)
及び2番目の遅延(図4)の効果により、三重項
のスピンはY軸と整合し、1番目及び3番目のス
ピンは一方のY方向であり、三重項の2番目のス
ピンはY方向の他方である。πXRF信号パルスが
存在すれば、これはこのパルスがない順序(図5
b)に対し、三重項のスピンをはじく様に作用す
る(図5a)。3番目の遅延(図6a及び6b)、
選択性πXパルス(図7a及び7b)及び最後の4
番目の遅延(図8a及び8b)の効果は、相次ぐ
1対の順序で収集された最後の信号が、互いに位
相がずれており、この為、一方の回収データを他
方のデータの組から減算すると、最終的なデータ
の組では、三重項の応答が加わり、スピン結合さ
れていない共鳴の効果は実質的に相殺される。
実際には、装置の欠陥やRF信号パルスの脱落
により、(第1b図のP成分の様な)不所望の共
鳴成分の抑圧が最適に至らない場合がよくある。
従つて、添字が偶数の系では、選択性πパルス1
4を交互に+Y及び−Y位相に変えることによ
り、又は添字が奇数の系では選択性πXパルス14
を交互に+X及び−Xの位相に変えること等によ
り、この発明の励振順序に単純な位相サイクルを
取入れて、小さな誤差を少なくすることが出来る
が、これは基本的なサイクルの長さを2回の収集
から4回の収集へ長くする傾向がある。勿論、当
業者であれば、更に複雑な位相サイクル方式を利
用することが出来るが、それに伴なつて合計のサ
イクル時間が一層長くなることが理解されよう。
この他の溶媒抑圧方式を用いることが出来るこ
とが理解されよう。現在では、1対の内の各々の
順序の先頭に、約2秒の間約2mGの振幅を持つ
RF磁界B1を利用して、低レベルの予備飽和パル
ス28を使うことが好ましい。この他の公知の化
学シフト選択性、T1又はT2方式も同じ様に使う
ことが出来る。RF分光系の受信器が出会う全体
的な応答信号のダイナミツク・レンジが減少する
から、予備的な溶媒抑圧方式を使うことが非常に
有利である。予備飽和パルス28は比較的長さが
長い(例えば2秒)であるが、サンプルに入込む
RFエネルギは予想よりずつと少ない。何れにせ
よ、この発明では、予備飽和パルスの平均エネル
ギは、順序の「硬い」(「四角」)パルス16及
び/又は18の平均エネルギと同等の大きさであ
ることが判つた。乳酸塩のピークは、多くの組織
に於ける水のピークのT2時間に比べて、結合時
間T2がずつて長いから、長いエコー時間を利用
して、水の信号を弁別することが出来る。現在で
は、他の場合に利用するT=1/4Jの遅延(約
136ミリ秒)ではなく、n=3を利用することに
よつて得られる長いエコー時間(合計のT=3/
4Jの遅延が約408ミリ秒)を用いることが好まし
い。
第3a図には、(随意選択によるエネルギの小
さい、持続時間が比較的長い予備飽和パルス28
を含む)完全な励振順序に対する実際の励振信号
を発生する1実施例の装置が示されている。装置
34が、第1の周波数合成手段36を持つてい
る。この合成手段は、所望の結合された共鳴成分
の近辺の第1の周波数ωX、例えば周波数ωR乃至
ωWの内の1つの近くの周波数をその第1の出力
36aに発生する。第1の周波数合成手段の主発
振信号が第2の出力36bから、第2の周波数合
成手段38の主発振入力38aに供給される。こ
の周波数F0が、第2の周波数合成手段の出力3
8bの信号を同期させる。これは、抑圧しようと
する不所望のスペクトル成分のPの周波数ωH
設定される。この成分は、第1の周波数合成手段
の周波数ωXに接近していてよいが、必ずそれと
は異なる。相異なる3種類の使われる信号パルス
(「硬い」、「柔らかい」及び「長いパルスの予備飽
和」)の各々に対し、可変減衰手段又は変調手段
40を設ける。即ち、電子的に可変の第1の減衰
器40−1が第1の周波数合成手段の出力信号を
その入力40−1aに受取り、装置の第1の入力
端子34aからの制御信号E1の「硬い」パルス
波形40−1Mをその制御入力40−1bに受取
る。RF信号と変調波形40−1Mに応答して、
第1の周波数ωXの矩形波で変調されたRF信号パ
ルス40−1Rが可変減衰手段の出力40−1c
に現れ、第1の電力増幅PA手段42−1によつ
て増幅され、RF信号パルス16及び18となる。
同様に、第2の可変減衰手段40−2が第1の周
波数合成手段の出力信号をそのRF入力40−2
aに受取ると共に、装置の第2の入力34bから
の「柔らかい」変調E2信号波形40−2Mをそ
の制御入力40−2bに受取る。「柔らかい」変
調されたRF信号40−2Rが第2の可変減衰手
段の出力40−2cに発生され、第2の電力増幅
(PA)手段42−2で増幅されて、やはり第1の
周波数ωXを持つ「柔らかい」包絡線の励振信号
パルス14及び/又は20になる。第1の可変減
衰手段40−1は(周波数合成手段の信号を関連
した電力増幅器へ伝達する為に「オン」である
か、或いはこの信号が伝達されない様にする為に
「オフ」であるかの何れかで)実質的に2進的な
応答を持ちさえすればよいが、第2の可変減衰手
段は、その制御入力の制御信号の瞬時振幅に較べ
て、その出力の変調されたRF信号の大きさは一
般的に直線的な関係を持つている。全体的に直線
的な第2の可変減衰手段40−3が、不所望のス
ペクトル成分の周波数ωHの信号をそのRF入力4
0−3aに受取ると共に、装置の第3の入力34
cから、波形40−3Mを持つ抑圧変調信号A3
をその制御入力40−3bに受取る。出力40−
3cの変調されたRF信号40−3Rを別の減衰
手段44によつて更に減衰させて、抑圧パルス2
8を設定する為に用いられる別の電力増幅(PA)
手段42−3に対する駆動信号にすることが出来
る。全ての電力増幅手段42の出力を組合せ手段
46で組合せて、装置の出力34dに対する合計
の励振電力を発生し、NMR分光系に用いられる
RFコイルに接続して、サンプルを励振すること
が出来る。
次に第3b図について説明すると、現在好まし
いと考えられる装置34′を利用して、(コストを
下げる為に、1個のキロワツト級電力増幅手段し
か用いないことが望ましいので)1個の電力増幅
手段42に対する1個の励振信号を発生する。現
在好ましいと考えられるこの実施例では、第1の
合成手段の主発振周波数F0信号を第1のゲート
手段48−1の入力48−1aに供給する。この
ゲート手段は、装置のゲート入力34′eからの
2進オン/オフ信号を制御入力48−1bに受取
る。ゲート出力48−1cのゲートされた主発振
信号が第2の合成手段の主発振入力38aに供給
される。同様に、第2の合成手段の出力38bに
出る不所望のスペクトル成分の周波数ωHの信号
を第2のゲート手段48−2の入力48−2aに
供給する。ゲート手段の第2の制御入力48−2
bに送込んだゲート信号に応答して、第2のゲー
ト手段の出力48−2cの同期したRF信号は、
装置の入力34′eの信号が「オン」状態にある
時にだけ存在する。夫々柔らかい変調器No.2及び
No.3の出力40′−2c及び40′−3cに出る変
調されたRF信号が、第1の組合せ手段50−1
の第1及び第2の入力50−1a及び50−1b
に夫々結合される。組合せ手段の出力50−1c
に得られる組合された柔らかいパルス信号の組が
第2の組合せ手段50−2の第1の入力50−2
aに供給され、第2の組合せ手段は第1の変調器
の出力40′−1cからの硬いパルス信号をその
第2の入力50−2bに受取る。組合されたRF
励振信号が第2の組合せ手段の出力50−2cか
ら装置の出力34′dに供給され、外部電力増幅
手段42の入力に送込まれる。
例として、以下説明するスペクトルは、RF送
信の為の身体コイルと、受信用の直径約6cmの電
子的に減結合された表面コイルを用いた1.5テス
ラ(T)の全身研究用装置で収集した。表面コイ
ルの減結合回路は、受信コイルが送信されるRF
励振磁界を歪めない様にする。送信コイルには減
結合機構を利用しなかつた。これは、こういう機
構は非直線部分を持つており、それが「柔らか
い」RF信号パルス14,20及び/又は28を
幾分歪めるからである。表面コイルの受信アンテ
ナは身体コイルの励振アンテナよりも相対的にず
つと小さく、その間の結合は殆んどないから、受
信の際、減結合機構が存在しなくても問題ではな
い。
次に第4a図及び第4b図には、この発明の
POTSHOT励振順序を利用した1つの実験結果
が示されている。第4a図のスペクトルは、1.5
%のアガロースの溶質中に100ミリモル(mM)
の乳酸塩溶液を含む直径3cmの10ミリリツトルの
球から得られた水素 1Hのスペクトルである。応
答信号は、励振の直後の自由誘導減衰(FID)信
号としてフアントムから読出した。不所望の水の
共鳴ピークPが、この図ではスペクトルの「静
か」に見える区域Q1及びQ2にある乳酸塩の共鳴
を全くぼかしていることが判る。
第4b図は、水のピークを抑圧する為に、(持
続時間が約2秒で磁界強度B1が約2mGの)予備
飽和パルス28と共にこの発明の1対の
POTSHOT励振順序を利用して、同じサンプル
から得られたスペクトル応答を示す。抑圧された
水のピークP′の振幅は、(第4a図のスペクトル
の水のピークPの振幅に較べて)約1/500に減少
した。水の緩和時間T2を約100ミリ秒の整理的な
範囲に下げる為にアガロースを利用すると共に、
繰返し時間を2.2秒として、位相サイクルの減算
を含めて合計8個の平均値を利用することによ
り、α乳酸塩の四重項R′−U′及びβ乳酸塩の二
重項V′及びW′が、夫々4.1ppm及び1.3ppmのずれ
の所にはつきりと見える。このスペクトルで、α
ピークは予想通りに、βピークと同じ位相を持つ
ており、大まかに云えばその面積の1/3である。
選択性パルスの周波数をβピークの反対側に同じ
周波数だけずらす(例えば、約−1.5ppmにする)
と、水のピークの抑圧は幾分か更に完全になる
(例えば抑圧係数は約1/1500倍になる)が、選択
性パルスによる分極の移転がない為、乳酸塩のピ
ークが減算によつて互いに消え、差スペクトルに
現れない。
乳酸塩は10mM程度又はそれ以下の濃度で生体
中に存在し、脂肪、脂等によつて起る大きな脂質
(CH2及びCH3)のピークの為にぼける場合が多
いので、アガロース中に10mMの乳酸塩のフアン
トムを持ち、その近くに機械用のバイヤルを置い
て、第5a図及び第5b図のスペクトルを求め
た。第5a図のFIDスペクトルはn=1で得られ
た。約4.7ppmの所にある水のピークP、及び
夫々約1.1ppm及び1.5ppmにある脂質のピークL1
及びL2が、領域Q0にある乳酸塩のスペクトルを
完全にぼかしてしまつた。然し、水のピークの予
備飽和及び長いエコー時間と共にPOTSHOT方
法を用いると、脂の共鳴L1′及びL2′はもはや見え
なくなり、スペクトル中で約1/10000に抑圧され、
水のピークP′は約1/1500に抑圧され、β乳酸塩の
ピークQ0′が約1.3ppmの所にはつきりと見える。
このスペクトルは、16秒で求められたが、4個の
平均を用いている。水のピークの予備飽和パルス
が、スペクトルのベースラインを変調し、雑音と
共にα乳酸塩のピークをぼかすことに繋がつてい
た。
POTSHOTによる第4b図及び第5b図の両
方のスペクトルで、選択性励振パルス14は30乃
至40ミリ秒のFWHMのガウス形パルスである
が、双曲線形セカント、パルス等の様な更に選択
性の強いパルスにすれば、特定の実験で抑圧作用
を更によくすることが出来よう。
選択同種原子核方式による新規な分極移転の現
在好ましいと考えられる幾つかの実施例をNMR
分光法に於ける不所望の結合されていないスピン
を抑圧する場合について説明したが、当業者には
種々の変更が考えられよう。従つて、この発明は
こゝで例として説明した具体的な実施例によつて
制限されるものではなく、特許請求の範囲の記載
のみによつて限定されることを承知されたい。
【図面の簡単な説明】
第1a図は所望のNMR応答信号を発生させよ
うとする乳酸塩の分子の略図、第1b図はAB3
の分子(乳酸塩)の水溶液の結合されていない共
鳴及び結合された共鳴から発生される種々の応答
信号をグラフとして示す振幅−周波数線図、第2
図はスピンが結合されていない不所望の水素原子
核からのNMR分光法による応答信号を抑圧する
為にこの発明に従つてサンプルに印加される無線
周波及び勾配磁界励振と、それに応答して受信さ
れ、ゲートされたデータ信号を時間に対して示す
一連のグラフ、第2a図、第2b図及び第2c図
は、乳酸塩のスピン結合された二重項、水のスピ
ン結合されていない一重項、及び乳酸塩のスピン
結合された四重項に対するこの発明の方法の効果
を示す一連のスピン−ベクトル線図、第2d図は
AB2形の分子の水溶液の結合されていない共鳴及
び結合された共鳴から発生される種々の応答信号
をグラフとして示す振幅−周波数線図、第2e図
はAB2形分子のスピン結合された三重項に対する
この発明の方法の効果を示す一連のスピン−ベク
トル線図、第3a図はこの発明の方法に必要な
RF刺激信号を発生する1つの送信器の簡略ブロ
ツク図、第3b図はNMR分光装置でこの発明の
方法を実施するのに必要な刺激を発生する為の現
在好ましいと考えられるRF励振装置の簡略ブロ
ツク図、第4a図及び第4b図はこの発明の
POTSHOT方法を用いない場合及び用いた場合
に、第1のフアントムから得られた周波数偏差で
表わしたスペクトル線図、第5a図及び第5b図
はこの発明のPOTSHOT方法を用いない場合及
び用いた場合に、第2のフアントムから得られた
周波数偏差を表わしたスペクトル線図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 サンプルからの少なくとも1つの所望のスピ
    ン結合された共鳴応答信号を含んでいて、その中
    でスピン結合されていない共鳴応答信号及びスピ
    ン結合された共鳴応答信号の内の少なくとも1つ
    の不所望のものが実質的に抑圧されている様な処
    理済みスペクトルをサンプルから求めるNMR分
    光方法に於て、 (1) 前記サンプルを静磁界B0の中に浸漬し、 (2) 前記サンプルに無線周波(RF)磁界B1のパ
    ルスからなる少なくとも1対の交番順序を加
    え、各々の順序は (a) 前記所望のスピン結合された共鳴及び前記
    少なくとも1つの不所望の共鳴を前記サンプ
    ルのデカルト座標系の第1の軸線の周りに章
    動させる略90゜の初期RF信号パルス、 (b) nを正の奇の整数、Jを所望の種類の原子
    核のスピン結合定数として、前記初期パルス
    の時間的な中点から略期間T=n/4J後に発
    生する様な時間的な中点を持つていて、前記
    スピン共鳴を第1の軸線の周りに回転させる
    略180゜のRF信号パルス、及び (c) 前記順序の1番目の180゜RF信号パルスの
    時間的な中点から期間2T後に発生する時間
    的な中点を持つていて、スピン共鳴を第1の
    軸線の周りに回転させる略180゜の最後のRF
    信号パルスで構成されており、 (3) 前記順序の対の内の一方にだけ、該順序の1
    番目の180゜RF信号パルスの時間的な中点から
    期間T後に発生する時間的に中点を持つと共
    に、各々の前記少なくとも1つの不所望のスピ
    ン結合されていない共鳴の周波数とは異なる周
    波数を持つ分極移転180゜RF信号狭帯域パルス
    を用い、 (4) 各々の順序に対し、該順序の最後のRF信号
    パルスから期間T後に発生する時点を含む応答
    ゲート期間の間、1組の応答データを収集し、 (5) 逐次的に収集された1対の応答データの組の
    内の一方を他方から減算して差データの組を作
    り、 (6) 前記差データの組を前記サンプルの処理済み
    スペクトルとして表示する工程を含むNMR分
    光方法。 2 特許請求の範囲1に記載したNMR分光方法
    に於て、前記最後のRF信号パルスが、前記サン
    プルの内、後続の応答信号をそこから受取る部分
    を空間的に指定し、更に、前記静磁界に磁界勾配
    を加え、各々の順序の最後のRF信号パルスを予
    定の特性を持つ略対称的な包絡線を持つ様に振幅
    変調し、勾配磁界の振幅を同時に設定して、応答
    信号を前記サンプルの予定の部分に指定する工程
    を含むNMR分光方法。 3 特許請求の範囲1に記載したNMR分光方法
    に於て、aを奇の整数及びbを偶の整数として、
    前記少なくとも1つの所望の共鳴がAaBb形の分
    子からの共鳴であり、更に、分極転移パルスを用
    いて、スピン共鳴を前記第1の軸線に対して略垂
    直な第2の軸線の周りに回転させる工程を含む
    NMR分光方法。 4 特許請求の範囲3に記載したNMR分光方法
    に於て、更に、前記分極移転パルスにガウス形包
    絡線を持たせる工程を含むNMR分光方法。 5 特許請求の範囲1に記載したNMR分光方法
    に於て、aを奇の整数、bを偶の整数として、前
    記少なくとも1つの所望の共鳴がAaBb形の分子
    からのものであり、更に、分極移転パルスを用い
    てスピン共鳴を第1の軸線の周りに回転させる工
    程を含むNMR分光方法。 6 特許請求の範囲5に記載したNMR分光方法
    に於て、分極移転パルスにガウス形包絡線を持た
    せる工程を含むNMR分光方法。 7 特許請求の範囲1に記載したNMR分光方法
    に於て、各々の順序の初期パルスの前に、不所望
    のスピン共鳴の内の少なくとも1つを予め飽和さ
    せる励振信号を先行させる工程を含むNMR分光
    方法。 8 特許請求の範囲7に記載したNMR分光方法
    に於て、前記予め飽和させる信号が関連する不所
    望のスピン共鳴の共鳴周波数を略中心とする制限
    された帯域幅を持つRF信号パルスであるNMR
    分光方法。 9 特許請求の範囲7に記載したNMR分光方法
    に於て、予め飽和させる信号が大体不所望の水の
    共鳴の周波数を持つNMR分光方法。 10 特許請求の範囲7に記載したNMR分光方
    法に於て、予め飽和させる信号が大体不所望の脂
    質の共鳴の周波数であるNMR分光方法。 11 特許請求の範囲1に記載したNMR分光方
    法に於て、各々の相異なる1対の順序の間、一連
    の位相の内の予め選ばれた相異なる1つを持つ分
    極移転パルスを用いて前記工程(2)乃至(5)を繰返
    し、前記差の組を平均して、最終的なデータの組
    を求め、該最終的な差データの組から処理済みス
    ペクトルを表示する工程を含むNMR分光方法。 12 特許請求の範囲1に記載したNMR分光方
    法に於て、n=1であるNMR分光方法。 13 特許請求の範囲1に記載したNMR分光方
    法に於て、n=3であるNMR分光方法。 14 特許請求の範囲1に記載したNMR分光方
    法に於て、水素( 1H)原子核からのスペクトル
    を求めるNMR分光方法。 15 特許請求の範囲14に記載したNMR分光
    方法に於て、水中の水素( 1H)原子核からのス
    ペクトルの寄与を実質的に抑圧したNMR分光方
    法。 16 特許請求の範囲15に記載したNMR分光
    方法に於て、水の少なくとも1本のスペクトル線
    の振幅を、工程(3)を用いない場合、工程(2)による
    励振に応答した振幅に較べて、少なくとも2桁減
    少したNMR分光方法。 17 特許請求の範囲14に記載したNMR分光
    方法に於て、脂質中の水素( 1H)原子核からの
    スペクトルの寄与を実質的に抑圧したNMR分光
    方法。 18 特許請求の範囲17に記載したNMR分光
    方法に於て、脂質の少なくとも1本のスペクトル
    線の振幅を、工程(3)を用いない場合、工程(2)によ
    る励振に応答する振幅に比べて、少なくとも2桁
    減少したNMR分光方法。
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