JPH0575803B2 - - Google Patents
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- JPH0575803B2 JPH0575803B2 JP6697989A JP6697989A JPH0575803B2 JP H0575803 B2 JPH0575803 B2 JP H0575803B2 JP 6697989 A JP6697989 A JP 6697989A JP 6697989 A JP6697989 A JP 6697989A JP H0575803 B2 JPH0575803 B2 JP H0575803B2
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- Japan
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- molten
- cooling drum
- flakes
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- Manufacture Of Metal Powder And Suspensions Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、アルゴンガス等の不活性雰囲気内で
Nd合金溶湯を冷却ドラムの外周面に供給し、急
冷・凝固によつてNd合金フレークを製造する方
法に関する。
Nd合金溶湯を冷却ドラムの外周面に供給し、急
冷・凝固によつてNd合金フレークを製造する方
法に関する。
溶融金属を急冷凝固して金属薄帯を製造する方
法は、非晶質合金の開発を契機として利点が注目
され、新しい材料の開発のための手段として脚光
を浴びている。この急冷凝固法による金属薄帯の
製造技術は、高温の溶融物質を高速回転している
冷却ドラムの外周面に吹き付けて急冷し、非晶質
或いはそれに近い結晶質の材料を製造するもので
ある。この技術によるとき、機械加工が困難な、
たとえば冷間圧延が不可能な材料の薄帯を溶融金
属から直接的に得ることができる。また、通常の
冷却手段では不可能な高温相の非晶質化を室温で
実現することができる。
法は、非晶質合金の開発を契機として利点が注目
され、新しい材料の開発のための手段として脚光
を浴びている。この急冷凝固法による金属薄帯の
製造技術は、高温の溶融物質を高速回転している
冷却ドラムの外周面に吹き付けて急冷し、非晶質
或いはそれに近い結晶質の材料を製造するもので
ある。この技術によるとき、機械加工が困難な、
たとえば冷間圧延が不可能な材料の薄帯を溶融金
属から直接的に得ることができる。また、通常の
冷却手段では不可能な高温相の非晶質化を室温で
実現することができる。
他方、Nd−Fe−B系永久磁石を急冷凝固法に
よつて製造する技術として、特開昭57−210934号
公報、特開昭60−9852号公報等で紹介された方法
がある。また、同様な方法が、大学、企業等の研
究成果として多数報告されている。しかし、従来
の技術は、いずれも少量の合金を石英坩堝中で溶
解し、急冷凝固させる実験室規模のものである。
よつて製造する技術として、特開昭57−210934号
公報、特開昭60−9852号公報等で紹介された方法
がある。また、同様な方法が、大学、企業等の研
究成果として多数報告されている。しかし、従来
の技術は、いずれも少量の合金を石英坩堝中で溶
解し、急冷凝固させる実験室規模のものである。
そこで、本発明者等は、第5図に示す設備構成
をもつた装置を開発し、注湯容器に関する提案を
特願昭63−333289号で行つた。この装置において
は、装置本体31の内部を溶解室32とフレーク
化室33とに区分し、それぞれを真空排気装置3
4に接続している。。溶解室32には、高周波コ
イル35を備えた溶解容器36が傾動可能に配置
されている。
をもつた装置を開発し、注湯容器に関する提案を
特願昭63−333289号で行つた。この装置において
は、装置本体31の内部を溶解室32とフレーク
化室33とに区分し、それぞれを真空排気装置3
4に接続している。。溶解室32には、高周波コ
イル35を備えた溶解容器36が傾動可能に配置
されている。
溶解室32とフレーク化室33とを仕切る仕切
り壁37にはベローズ38が装着されており、こ
のベローズ38に漏斗39及び注湯容器40が取
り付けられる。注湯容器40の下端には噴射ノズ
ル41が設けられており、注湯容器40本体及び
噴射ノズル41それぞれを所定温度に保持するた
めの高周波コイル42が周囲に配置されている。
なお、高周波コイル42による注湯容器40の加
熱を効率良く行うため、注湯容器40と高周波コ
イル42との間に黒鉛ブロツク43が介在されて
いる。また、黒鉛ブロツク43と高周波コイル4
2との間に外坩堝45を配置して、注湯容器40
を支持する。
り壁37にはベローズ38が装着されており、こ
のベローズ38に漏斗39及び注湯容器40が取
り付けられる。注湯容器40の下端には噴射ノズ
ル41が設けられており、注湯容器40本体及び
噴射ノズル41それぞれを所定温度に保持するた
めの高周波コイル42が周囲に配置されている。
なお、高周波コイル42による注湯容器40の加
熱を効率良く行うため、注湯容器40と高周波コ
イル42との間に黒鉛ブロツク43が介在されて
いる。また、黒鉛ブロツク43と高周波コイル4
2との間に外坩堝45を配置して、注湯容器40
を支持する。
溶解容器36で所定量のNd−Fe−B系合金原
料を溶解した後、溶解容器36を傾動させること
によつて、Nd合金の溶湯44を溶解容器36か
ら漏斗39を介して注湯容器40に移し替える。
なお、溶解室32の内部は、溶解室扉46の開閉
によつて開放又は封止される。
料を溶解した後、溶解容器36を傾動させること
によつて、Nd合金の溶湯44を溶解容器36か
ら漏斗39を介して注湯容器40に移し替える。
なお、溶解室32の内部は、溶解室扉46の開閉
によつて開放又は封止される。
注湯容器40に供給された溶湯44は、注湯容
器40底部にある噴射ノズル41から冷却ドラム
47の外周面に吹き付けられる。溶湯44は、冷
却ドラム47の外周面上でパドル48を形成し、
冷却ドラム47を介した抜熱によつてフレーク4
9として飛翔する。このフレーク49が、ダクト
50を経てフレーク室51に集められる。なお、
冷却ドラム47による溶湯44の冷却を均一に行
うため、パドル48形成位置の上流側に研磨ロー
ル52及びブラシロール53を設けている。
器40底部にある噴射ノズル41から冷却ドラム
47の外周面に吹き付けられる。溶湯44は、冷
却ドラム47の外周面上でパドル48を形成し、
冷却ドラム47を介した抜熱によつてフレーク4
9として飛翔する。このフレーク49が、ダクト
50を経てフレーク室51に集められる。なお、
冷却ドラム47による溶湯44の冷却を均一に行
うため、パドル48形成位置の上流側に研磨ロー
ル52及びブラシロール53を設けている。
フレーク室51に集められたフレーク49は、
粒鉄を除去した後、所定のサイズに粉砕されて、
磁石材料となる。
粒鉄を除去した後、所定のサイズに粉砕されて、
磁石材料となる。
このフレーク製造装置において、所定の結晶組
織をもつフレーク49を製造するために、冷却ド
ラム47の外周面上でパドル48を安定に維持
し、Nd合金溶湯の冷却条件を一定にすることが
必要である。したがつて、注湯容器40の下部に
設けられた噴射ノズル41から流出するNd合金
溶湯流を、一定の太さをもつ整流状態で冷却ドラ
ム47の外周面に供給することが要求される。
織をもつフレーク49を製造するために、冷却ド
ラム47の外周面上でパドル48を安定に維持
し、Nd合金溶湯の冷却条件を一定にすることが
必要である。したがつて、注湯容器40の下部に
設けられた噴射ノズル41から流出するNd合金
溶湯流を、一定の太さをもつ整流状態で冷却ドラ
ム47の外周面に供給することが要求される。
ところが、溶湯流に含まれているNdは、酸素
に対する親和力が極めて大きく、噴射ノズル41
の噴射口、噴射ノズル41から冷却ドラム47に
至る過程、冷却ドラム47の外周面等において酸
化され易い。このような酸化が発生すると、冷却
ドラム47に対する溶湯の供給が不均一となる。
或いは、酸化物が冷却ドラム47とパドル48と
の間で断熱材として働き、冷却ドラム47の抜熱
能力を局部的に低下させる。このNd合金溶湯の
酸化を防止するため、アルゴン等の不活性雰囲気
で置換した減圧雰囲気でフレーク製造作業を行つ
ている。
に対する親和力が極めて大きく、噴射ノズル41
の噴射口、噴射ノズル41から冷却ドラム47に
至る過程、冷却ドラム47の外周面等において酸
化され易い。このような酸化が発生すると、冷却
ドラム47に対する溶湯の供給が不均一となる。
或いは、酸化物が冷却ドラム47とパドル48と
の間で断熱材として働き、冷却ドラム47の抜熱
能力を局部的に低下させる。このNd合金溶湯の
酸化を防止するため、アルゴン等の不活性雰囲気
で置換した減圧雰囲気でフレーク製造作業を行つ
ている。
しかし、従来の雰囲気制御は、一般的な金属溶
湯に対する酸化防止を根拠としたものであり、
Nd合金特有の現象を考慮に入れたものではない。
そのため、噴射ノズル41から冷却ドラム47に
噴出されるNd合金溶湯の酸化を完全に防止する
には至つていない。その結果、依然として溶湯流
が不安定になることが避けられず、また生成した
酸化物が冷却ドラム47の外周面で冷却条件に悪
影響を及ぼすものとなつている。
湯に対する酸化防止を根拠としたものであり、
Nd合金特有の現象を考慮に入れたものではない。
そのため、噴射ノズル41から冷却ドラム47に
噴出されるNd合金溶湯の酸化を完全に防止する
には至つていない。その結果、依然として溶湯流
が不安定になることが避けられず、また生成した
酸化物が冷却ドラム47の外周面で冷却条件に悪
影響を及ぼすものとなつている。
そこで、本発明は、Nd合金の特性を考慮に入
れて雰囲気圧及び酸素分圧を調整することによつ
て、Nd合金の酸化を抑制し、均一で安定した条
件下でNd合金の溶湯流を冷却ドラム外周面に供
給し、優れた品質のNd合金フレークを製造する
ことを目的とする。
れて雰囲気圧及び酸素分圧を調整することによつ
て、Nd合金の酸化を抑制し、均一で安定した条
件下でNd合金の溶湯流を冷却ドラム外周面に供
給し、優れた品質のNd合金フレークを製造する
ことを目的とする。
本発明は、その目的を達成するために、冷却ド
ラムの外周面に噴射ノズルからNd合金溶湯を噴
射させて急冷・凝固してフレークを製造する際、
少なくとも前記Nd合金の溶湯流及び前記冷却ド
ラムが接する雰囲気を共に減圧された不活性雰囲
気とし、更に該雰囲気の雰囲気圧をP、酸素分圧
をPo2とすると、P=0.5〜0.05気圧、Po2≦1.2×
10-5気圧(好ましくは、Po2≦9.0×10-6気圧)、
Po2≦(26.3P−1.0)×10-6(好ましくは、Po2≦
(19.5P−0.75)×10-6)の関係を維持することを
特徴とする。
ラムの外周面に噴射ノズルからNd合金溶湯を噴
射させて急冷・凝固してフレークを製造する際、
少なくとも前記Nd合金の溶湯流及び前記冷却ド
ラムが接する雰囲気を共に減圧された不活性雰囲
気とし、更に該雰囲気の雰囲気圧をP、酸素分圧
をPo2とすると、P=0.5〜0.05気圧、Po2≦1.2×
10-5気圧(好ましくは、Po2≦9.0×10-6気圧)、
Po2≦(26.3P−1.0)×10-6(好ましくは、Po2≦
(19.5P−0.75)×10-6)の関係を維持することを
特徴とする。
Nd合金の溶湯流が冷却ドラムの外周面に送ら
れて、そこで急冷・凝固してフレークとなる過程
を、アルゴン等の不活性ガスで置換された減圧雰
囲気で行うとき、Nd合金溶湯が酸化される割合
は少なくなる。また、作業雰囲気の減圧により、
冷却ドラム外周面に形成されるパドルと冷却ドラ
ムとの間に、エアポケツトの原因となる雰囲気ガ
スが巻き込まれることも少なくなる。このような
ことから、雰囲気圧Pを0.5〜0.05気圧に維持し
ている。この雰囲気圧Pが0.5気圧を超えると、
溶湯の酸化やガス巻込みが見られる。逆に、0.05
気圧より減圧にすることは、設備構成や作業性等
の面から問題がある。更に、アルゴンガスに含ま
れる微量酸素、耐火物等の設備部材から放出され
る微量の酸素に起因した酸素分圧を、噴射流に酸
化被膜の出ない範囲に抑えることが困難になる。
れて、そこで急冷・凝固してフレークとなる過程
を、アルゴン等の不活性ガスで置換された減圧雰
囲気で行うとき、Nd合金溶湯が酸化される割合
は少なくなる。また、作業雰囲気の減圧により、
冷却ドラム外周面に形成されるパドルと冷却ドラ
ムとの間に、エアポケツトの原因となる雰囲気ガ
スが巻き込まれることも少なくなる。このような
ことから、雰囲気圧Pを0.5〜0.05気圧に維持し
ている。この雰囲気圧Pが0.5気圧を超えると、
溶湯の酸化やガス巻込みが見られる。逆に、0.05
気圧より減圧にすることは、設備構成や作業性等
の面から問題がある。更に、アルゴンガスに含ま
れる微量酸素、耐火物等の設備部材から放出され
る微量の酸素に起因した酸素分圧を、噴射流に酸
化被膜の出ない範囲に抑えることが困難になる。
しかし、雰囲気圧Pを単に0.5〜0.05気圧の範
囲に維持しただけでは、依然としてNd合金溶湯
の酸化を防止することができない。本発明者など
の研究によると、この減圧雰囲気下での酸化は、
酸素親和力の大きなNd合金に特有の問題である
ことを突き止めた。
囲に維持しただけでは、依然としてNd合金溶湯
の酸化を防止することができない。本発明者など
の研究によると、この減圧雰囲気下での酸化は、
酸素親和力の大きなNd合金に特有の問題である
ことを突き止めた。
第6図は、この減圧雰囲気下における酸化状態
を説明するための図である。噴射ノズル41から
噴射されたNd合金溶湯44は、噴射流54とな
つて冷却ドラム47の外周面に達する。このと
き、噴射流54の周囲に鞘状の酸化被膜55が形
成されることがある。鞘状の酸化被膜55が形成
されると、その内部を流下する噴射流54の流通
抵抗が増大し、しかもNd合金溶湯が粘性の高い
ことと相俟つて、噴射流54の流量や太さが減少
し、正常なパドルは形成されない。また、鞘状の
酸化被膜55が更に成長し、極端な場合には冷却
ドラム47の外周面に達することもあり、パドル
が全く形成されないことになり、健全なフレーク
ができない。
を説明するための図である。噴射ノズル41から
噴射されたNd合金溶湯44は、噴射流54とな
つて冷却ドラム47の外周面に達する。このと
き、噴射流54の周囲に鞘状の酸化被膜55が形
成されることがある。鞘状の酸化被膜55が形成
されると、その内部を流下する噴射流54の流通
抵抗が増大し、しかもNd合金溶湯が粘性の高い
ことと相俟つて、噴射流54の流量や太さが減少
し、正常なパドルは形成されない。また、鞘状の
酸化被膜55が更に成長し、極端な場合には冷却
ドラム47の外周面に達することもあり、パドル
が全く形成されないことになり、健全なフレーク
ができない。
また、冷却ドラム47の外周面に達しないまで
も噴射流54の流動エネルギーによつて鞘状の酸
化被膜55の一部が分離され、Nd合金溶湯と共
に冷却ドラム47の外周面に送り込まれることも
ある。そして、分離された酸化被膜の一部は、パ
ドル48と冷却ドラム47との間に侵入し、冷却
ドラム47による抜熱能力を低下させる。この酸
化被膜の侵入によつて、冷却ドラム47外周面に
おける冷却条件が不規則に乱されるため、一定し
た品質のフレークが得られなくなる。
も噴射流54の流動エネルギーによつて鞘状の酸
化被膜55の一部が分離され、Nd合金溶湯と共
に冷却ドラム47の外周面に送り込まれることも
ある。そして、分離された酸化被膜の一部は、パ
ドル48と冷却ドラム47との間に侵入し、冷却
ドラム47による抜熱能力を低下させる。この酸
化被膜の侵入によつて、冷却ドラム47外周面に
おける冷却条件が不規則に乱されるため、一定し
た品質のフレークが得られなくなる。
このような鞘状の酸化被膜55が形成される原
因を、本発明者などは、次のように推察した。す
なわち、噴射流54の周囲が減圧の雰囲気圧Pと
なつているので、Nd合金溶湯は蒸発し易い状態
にある。この蒸発は、雰囲気圧Pが真空に近くな
るほど活発に行われ、噴射流54の表面が活性な
状態になる。しかも、Ndは、酸素親和力が極め
て大きなため、雰囲気中にある酸素と優先的に反
応し、蒸発直後に酸化物となり、噴射流54の周
囲に残留する。この傾向は、たとえば坩堝等に
Nd合金溶湯を保持している場合と比較して、噴
射流54の表面積が格段に大きなため、Ndと酸
素との反応の機会が増大していることも原因の一
つである。また、次から次にNd合金溶湯の新生
面が形成されるので、反応に与かるNd合金溶湯
の量も大きなものである。その結果、図示するよ
うな鞘状の酸化被膜55が形成されると推察し
た。
因を、本発明者などは、次のように推察した。す
なわち、噴射流54の周囲が減圧の雰囲気圧Pと
なつているので、Nd合金溶湯は蒸発し易い状態
にある。この蒸発は、雰囲気圧Pが真空に近くな
るほど活発に行われ、噴射流54の表面が活性な
状態になる。しかも、Ndは、酸素親和力が極め
て大きなため、雰囲気中にある酸素と優先的に反
応し、蒸発直後に酸化物となり、噴射流54の周
囲に残留する。この傾向は、たとえば坩堝等に
Nd合金溶湯を保持している場合と比較して、噴
射流54の表面積が格段に大きなため、Ndと酸
素との反応の機会が増大していることも原因の一
つである。また、次から次にNd合金溶湯の新生
面が形成されるので、反応に与かるNd合金溶湯
の量も大きなものである。その結果、図示するよ
うな鞘状の酸化被膜55が形成されると推察し
た。
そこで、この推察を基に、鞘状の酸化被膜55
の形成を抑制するため、雰囲気ガス中に不純物と
して含まれる酸素の分圧Po2と雰囲気圧Pとの関
係を調べた。その結果、酸化被膜形成の有無に関
して、両者の間に、第1図に示す関係が成立して
いることを解明した。すなわち、酸素分圧Po2が
一定であつても、雰囲気圧Pの如何によつて噴射
流54の周囲に鞘状の酸化被膜55が形成される
場合と形成されない場合とがある。また、雰囲気
圧Pが一定であつても、酸素分圧Po2が高い場合
には酸化被膜が形成され易く、低い場合には酸化
被膜の形成が見られない。そして、この酸化被膜
形成の有無は、Po2≦(26.3P−1.0)×10-6、好ま
しくはPo2≦(19.5P−0.75)×10-6を境として明確
に分けられることを突き止めた。
の形成を抑制するため、雰囲気ガス中に不純物と
して含まれる酸素の分圧Po2と雰囲気圧Pとの関
係を調べた。その結果、酸化被膜形成の有無に関
して、両者の間に、第1図に示す関係が成立して
いることを解明した。すなわち、酸素分圧Po2が
一定であつても、雰囲気圧Pの如何によつて噴射
流54の周囲に鞘状の酸化被膜55が形成される
場合と形成されない場合とがある。また、雰囲気
圧Pが一定であつても、酸素分圧Po2が高い場合
には酸化被膜が形成され易く、低い場合には酸化
被膜の形成が見られない。そして、この酸化被膜
形成の有無は、Po2≦(26.3P−1.0)×10-6、好ま
しくはPo2≦(19.5P−0.75)×10-6を境として明確
に分けられることを突き止めた。
なお、酸素分圧Po2は、独自でも1.2×10-5気圧
以下、好ましくは9.0×10-6以下に維持すること
が必要である。本来の減圧操業の目的は、エアポ
ケツトの生成を抑え、均一な冷却の良いフレーク
を作ることにある。しかし、第3図及び第4図に
示すように、フレーク化室の雰囲気圧を下げるに
つれて、粗大粒面積割合が減少し、フレークの磁
気特性値が向上する。ここで、磁気特性値は、比
重6.0のボンド磁石で(BH)nax≧10MGOeが第1
の目標であるが、≧9.0MGOeでも大きな問題はな
く使用可能である。
以下、好ましくは9.0×10-6以下に維持すること
が必要である。本来の減圧操業の目的は、エアポ
ケツトの生成を抑え、均一な冷却の良いフレーク
を作ることにある。しかし、第3図及び第4図に
示すように、フレーク化室の雰囲気圧を下げるに
つれて、粗大粒面積割合が減少し、フレークの磁
気特性値が向上する。ここで、磁気特性値は、比
重6.0のボンド磁石で(BH)nax≧10MGOeが第1
の目標であるが、≧9.0MGOeでも大きな問題はな
く使用可能である。
ここで、雰囲気圧が0.5気圧以下であれば、第
3図から約9.0MGOeのボンド磁石の製造が可能
であることが判る。この雰囲気圧が0.5気圧のと
き、噴射流に酸化被膜が発生しない条件は、第1
図及び第2図から、Po2≦(26.3P−1.0)×10-6、
好ましくはPo2≦(19.5P−0.75)×10-6であり、そ
れぞれの酸素分圧は、単独でもPo2≦1.2×10-5気
圧、好ましくはPo2≦9.0×10-6気圧となる。
3図から約9.0MGOeのボンド磁石の製造が可能
であることが判る。この雰囲気圧が0.5気圧のと
き、噴射流に酸化被膜が発生しない条件は、第1
図及び第2図から、Po2≦(26.3P−1.0)×10-6、
好ましくはPo2≦(19.5P−0.75)×10-6であり、そ
れぞれの酸素分圧は、単独でもPo2≦1.2×10-5気
圧、好ましくはPo2≦9.0×10-6気圧となる。
このような知見に基づき、雰囲気圧P及び酸素
分圧Po2を制御しながら、Nd合金溶湯を冷却ド
ラムの外周面に供給して急冷・凝固し、フレーク
を製造するとき、鞘状の酸化被膜55の形成が認
められず、噴射流54の流量及び太さが安定し
た。その結果、冷却ドラム47の外周面における
冷却条件が安定し、得られたフレークの品質が一
定したものとなる。
分圧Po2を制御しながら、Nd合金溶湯を冷却ド
ラムの外周面に供給して急冷・凝固し、フレーク
を製造するとき、鞘状の酸化被膜55の形成が認
められず、噴射流54の流量及び太さが安定し
た。その結果、冷却ドラム47の外周面における
冷却条件が安定し、得られたフレークの品質が一
定したものとなる。
なお、噴射流に悪影響を与えるものとしては、
酸素分圧Po2の外に水蒸気圧がある。この水蒸気
は、噴射ノズル41加熱用のコイル42を保持し
ているコインルセメントや注湯容器40等に含ま
れている水分が蒸発して発生するものである。そ
こで、これら機器の予備乾燥を充分に行つておく
ことが好ましい。
酸素分圧Po2の外に水蒸気圧がある。この水蒸気
は、噴射ノズル41加熱用のコイル42を保持し
ているコインルセメントや注湯容器40等に含ま
れている水分が蒸発して発生するものである。そ
こで、これら機器の予備乾燥を充分に行つておく
ことが好ましい。
温度1430℃に加熱したNd合金(Nd12原子%、
Co5原子%、B6原子%、Si0.3原子%、Al0.3原子
%、Feバランス量)溶湯を、第5図に示した装
置を使用して噴射ノズル41から冷却ドラム47
に供給した。このとき、冷却ドラム47が配置さ
れているフレーク化室33を減圧の雰囲気圧Pに
維持した。また、それぞれの雰囲気圧Pにおける
酸素分圧Po2を種々変更し、酸化被膜の発生状況
を調べた。その結果を、第2図に示す。第2図か
ら明らかなように、雰囲気圧Pを低くするほど、
酸素分圧Po2を低下させることが、酸化被膜形成
を防止する上で必要なことが判る。
Co5原子%、B6原子%、Si0.3原子%、Al0.3原子
%、Feバランス量)溶湯を、第5図に示した装
置を使用して噴射ノズル41から冷却ドラム47
に供給した。このとき、冷却ドラム47が配置さ
れているフレーク化室33を減圧の雰囲気圧Pに
維持した。また、それぞれの雰囲気圧Pにおける
酸素分圧Po2を種々変更し、酸化被膜の発生状況
を調べた。その結果を、第2図に示す。第2図か
ら明らかなように、雰囲気圧Pを低くするほど、
酸素分圧Po2を低下させることが、酸化被膜形成
を防止する上で必要なことが判る。
この雰囲気の下でNd合金溶湯44を急冷・凝
固して製造したフレーク49を、樹脂ボンドによ
つて比重6.0Kg/cm3の磁石に成形した。得られた
磁石の最大エネルギー積(BH)naxを測定したと
ころ、第3図に示すように雰囲気条件により磁石
の磁気特性が変わつていることが判明した。すな
わち、酸化被膜形成領域にある雰囲気圧P及び酸
素分圧Po2の下で製造されたフレークから得られ
た磁石に比較して、酸化被膜を形成しない雰囲気
条件下で製造されたフレークから得られた磁石
は、格段に最大エネルギー積(BH)naxが高いこ
とを示している。
固して製造したフレーク49を、樹脂ボンドによ
つて比重6.0Kg/cm3の磁石に成形した。得られた
磁石の最大エネルギー積(BH)naxを測定したと
ころ、第3図に示すように雰囲気条件により磁石
の磁気特性が変わつていることが判明した。すな
わち、酸化被膜形成領域にある雰囲気圧P及び酸
素分圧Po2の下で製造されたフレークから得られ
た磁石に比較して、酸化被膜を形成しない雰囲気
条件下で製造されたフレークから得られた磁石
は、格段に最大エネルギー積(BH)naxが高いこ
とを示している。
また、冷却ドラム47の外周面で形成したフレ
ークを観察したところ、第4図に示すように雰囲
気圧Pの如何によつて、高い磁気特性を発現しな
い粗大粒の割合が大きく変わつている。なお、第
4図における粗大粒は、エアポケツトの上部で生
成する粗大な凝固組織をいい、結晶の大きさでは
なく、凝固組織の大きさを示す。この粗大粒は、
フレークのフリー面を拡大写真にとつた場合に白
色に現れるので、この写真から粗大粒の面積割合
を知ることができる。この粗大粒部分では測定の
結果、保磁力が他の微細組織部に比較して大きく
劣つていることが判明した。
ークを観察したところ、第4図に示すように雰囲
気圧Pの如何によつて、高い磁気特性を発現しな
い粗大粒の割合が大きく変わつている。なお、第
4図における粗大粒は、エアポケツトの上部で生
成する粗大な凝固組織をいい、結晶の大きさでは
なく、凝固組織の大きさを示す。この粗大粒は、
フレークのフリー面を拡大写真にとつた場合に白
色に現れるので、この写真から粗大粒の面積割合
を知ることができる。この粗大粒部分では測定の
結果、保磁力が他の微細組織部に比較して大きく
劣つていることが判明した。
そのため、優れた磁気特性をもつ磁石を製造す
る場合、この粗大粒は磁石用材料から除去される
ため、歩留りの低下を来す。これに対し、本発明
で規定した条件下で雰囲気圧Pを低減させてフレ
ークを製造した場合には、粗大粒の占める割合が
大幅に低下しており、製造されたフレークを90%
以上の高い歩留りで磁石用材料に使用することが
できた。
る場合、この粗大粒は磁石用材料から除去される
ため、歩留りの低下を来す。これに対し、本発明
で規定した条件下で雰囲気圧Pを低減させてフレ
ークを製造した場合には、粗大粒の占める割合が
大幅に低下しており、製造されたフレークを90%
以上の高い歩留りで磁石用材料に使用することが
できた。
以上に説明したように、本発明においては、酸
素分圧Po2を雰囲気圧Pとの関連において制御し
た雰囲気下でNd合金溶湯からフレークを製造す
ることによつて、酸素親和力の大きなNdが雰囲
気中に僅かに存在する酸素と反応することをも抑
制している。そのため、噴射ノズルから噴出され
たNd合金溶湯は、酸化被膜を生じることなく冷
却ドラムの外周面に供給され、安定した冷却条件
下で急冷・凝固してフレークとなる。したがつて
得られたフレークの品質が安定すると共に、必要
とする磁気特性をもつ磁石を製造するために使用
されるフレークの歩留りも向上する。また、Nd
合金の溶湯流も安定した流れとなるので、ノズル
閉塞等のトラブルが発生することなく、作業性も
良好なものとなる。
素分圧Po2を雰囲気圧Pとの関連において制御し
た雰囲気下でNd合金溶湯からフレークを製造す
ることによつて、酸素親和力の大きなNdが雰囲
気中に僅かに存在する酸素と反応することをも抑
制している。そのため、噴射ノズルから噴出され
たNd合金溶湯は、酸化被膜を生じることなく冷
却ドラムの外周面に供給され、安定した冷却条件
下で急冷・凝固してフレークとなる。したがつて
得られたフレークの品質が安定すると共に、必要
とする磁気特性をもつ磁石を製造するために使用
されるフレークの歩留りも向上する。また、Nd
合金の溶湯流も安定した流れとなるので、ノズル
閉塞等のトラブルが発生することなく、作業性も
良好なものとなる。
第1図は酸化被膜形成に影響を及ぼす雰囲気圧
P及び酸素分圧Po2の関係を示し、第2図〜第4
図は本発明の効果を具体的に表したグラフ、第5
図はNd合金フレーク製造設備の全体構造を示し、
第6図はフレーク製造時の問題を説明するための
図である。 41:噴射ノズル、44:Nd合金溶湯、4
7:冷却ドラム、48:パドル、49:フレー
ク、54:噴射流、55:鞘状の酸化被膜。
P及び酸素分圧Po2の関係を示し、第2図〜第4
図は本発明の効果を具体的に表したグラフ、第5
図はNd合金フレーク製造設備の全体構造を示し、
第6図はフレーク製造時の問題を説明するための
図である。 41:噴射ノズル、44:Nd合金溶湯、4
7:冷却ドラム、48:パドル、49:フレー
ク、54:噴射流、55:鞘状の酸化被膜。
Claims (1)
- 1 冷却ドラムの外周面に噴射ノズルからNd合
金溶湯を噴射させて急冷・凝固してフレークを製
造する際、少なくとも前記Nd合金の溶湯流及び
前記冷却ドラムが接する雰囲気を共に減圧された
不活性雰囲気とし、更に該雰囲気の雰囲気圧を
P、酸素分圧をPo2とするとき、P=0.5〜0.05気
圧、Po2≦1.2×10-5気圧、Po2≦(26.3P−1.0)×
10-6の関係を維持することを特徴とするNd合金
フレーク製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6697989A JPH02247307A (ja) | 1989-03-17 | 1989-03-17 | Nd合金フレーク製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6697989A JPH02247307A (ja) | 1989-03-17 | 1989-03-17 | Nd合金フレーク製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02247307A JPH02247307A (ja) | 1990-10-03 |
| JPH0575803B2 true JPH0575803B2 (ja) | 1993-10-21 |
Family
ID=13331648
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6697989A Granted JPH02247307A (ja) | 1989-03-17 | 1989-03-17 | Nd合金フレーク製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH02247307A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH08202439A (ja) * | 1995-01-27 | 1996-08-09 | Nec Data Terminal Ltd | 障害記録装置 |
Families Citing this family (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001091139A1 (en) | 2000-05-24 | 2001-11-29 | Sumitomo Special Metals Co., Ltd. | Permanent magnet including multiple ferromagnetic phases and method for producing the magnet |
| CN100478687C (zh) | 2000-10-06 | 2009-04-15 | 日立金属株式会社 | 磁体用原料合金的评价方法 |
| US7217328B2 (en) | 2000-11-13 | 2007-05-15 | Neomax Co., Ltd. | Compound for rare-earth bonded magnet and bonded magnet using the compound |
| EP1388152A2 (en) | 2001-05-15 | 2004-02-11 | Sumitomo Special Metals Company Limited | Iron-based rare earth alloy nanocomposite magnet and method for producing the same |
| DE60215665T2 (de) | 2001-07-31 | 2007-02-08 | Neomax Co., Ltd. | Verfahren zum herstellen eines nanozusammensetzungsmagneten unter verwendung eines atomisierungsverfahrens |
| DE60213642T2 (de) | 2001-11-22 | 2006-12-07 | Neomax Co., Ltd. | Nanozusammensetzungsmagnet |
| CN1805071A (zh) * | 2002-08-08 | 2006-07-19 | 株式会社新王磁材 | 磁体用急冷合金的制造方法 |
| JP3602120B2 (ja) | 2002-08-08 | 2004-12-15 | 株式会社Neomax | ナノコンポジット磁石用急冷合金の製造方法 |
| JP4179973B2 (ja) | 2003-11-18 | 2008-11-12 | Tdk株式会社 | 焼結磁石の製造方法 |
-
1989
- 1989-03-17 JP JP6697989A patent/JPH02247307A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH08202439A (ja) * | 1995-01-27 | 1996-08-09 | Nec Data Terminal Ltd | 障害記録装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02247307A (ja) | 1990-10-03 |
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Legal Events
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