JPH0576978B2 - - Google Patents
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- JPH0576978B2 JPH0576978B2 JP61075072A JP7507286A JPH0576978B2 JP H0576978 B2 JPH0576978 B2 JP H0576978B2 JP 61075072 A JP61075072 A JP 61075072A JP 7507286 A JP7507286 A JP 7507286A JP H0576978 B2 JPH0576978 B2 JP H0576978B2
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Description
発明の技術分野
本発明は、軟質塩化ビニル系樹脂面に高導電性
を付与するとともに密着性に優れた導電性膜を形
成しうる導電性塗料組成物に関する。 発明の技術的背景ならびにその問題点 可塑剤を含む軟質塩化ビニル系樹脂たとえば塩
化ビニル系フイルムあるいはシートに導電性を付
与することが、近年電子産業の発展に伴なつて求
められている。たとえば半導体製造室でのクリー
ンルームのカーテンには、導電性を有し帯電しな
いフイルムあるいはシートが求められており、ま
たIC製品を包装するにも上記のような導電性を
有するフイルムあるいはシートが求められてい
る。 ところで軟質塩化ビニル系樹脂からなるフイル
ムあるいはシートに導電性を付与するには、従
来、有機溶媒に導電性粉末とバインダー樹脂とを
分散あるいは溶解してなる導電性塗料組成物を軟
質塩化ビニル系樹脂面に塗布することが行なわれ
てきた。上記のような導電性塗料におけるバイン
ダー樹脂としては、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル
樹脂、あるいは重合度が400〜800程度であり、酢
酸ビニル含量が10〜15モル%程度の塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体樹脂などが主として用いられ
てきた。 このような導電性塗料組成物を軟質塩化ビニル
系樹脂上に塗布して導電性塗膜を形成すると、得
られる導電性塗膜は塩化ビニル系樹脂との密着性
は良好であるが、時間経過とともに導電性が著し
く低下してくるという重大な問題点があつた。こ
の原因としては、種々考えられるが、本発明者ら
の研究によれば、基材としての軟質塩化ビニル系
樹脂に含まれているフタル酸ジオクチル、フタル
酸(2−エチルヘキシル)、フタル酸ブチル、リ
ン酸トリクレジルなどの可塑剤が導電性塗膜に移
行するためであろうと推測される。 このような基材としての軟質塩化ビニル系樹脂
に含まれる可塑剤の導電性塗膜への移行を防止す
るためには、この導電性塗膜を形成するに先立つ
て、基材にプライマー処理を施こす方法あるいは
バインダー樹脂を他の樹脂に置換える方法などが
考えられる。ところが基材にプライマー処理を施
こす方法では、工程が複雑となりコスト高になる
ため好ましくなく、一方バインダー樹脂を他の樹
脂に代える方法では、導電性塗膜と基材との密着
性が低下するため好ましくないという問題点があ
つた。 本発明者らは、上記のような問題点を解決する
ため鋭意研究したところ、特定の重合度を有する
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂とポリエス
テル樹脂とを組合せて導電性塗料組成物のバイン
ダー樹脂として用いれば、基体である塩化ビニル
系樹脂中に含まれる可塑剤が導電性塗膜に移行す
るのを防止でき、したがつて導電性塗膜の導電性
が低下するので防止できることを見出して本発明
を完成するに至つた。 発明の目的 本発明は、上記のような従来技術に伴なう問題
点を解決しようとするものであつて、軟質塩化ビ
ニル系樹脂上に、長期間経過しても導電率が低下
することなく、しかも密着性に優れた導電性塗膜
を形成しうるような導電性塗料組成物を提供する
ことを目的としている。 発明の概要 本発明に係る軟質塩化ビニル系樹脂用の導電性
塗料組成物は、(a)導電性粉末、および(b)(1)重合度
が200〜1000である塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体樹脂と(2)ポリエステル樹脂とからなり、この
ポリエステル樹脂が前記塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体樹脂とこのポリエステル樹脂の合計重量
に対して5〜90重量%の量で存在しているバイン
ダー樹脂が、有機溶媒に溶解あるいは分散されて
なり、前記(a)導電性粉末が該(a)導電性粉末と前記
(b)バインダー樹脂との合計重量に対して50.0〜
85.0重量%の量で存在し、前記有機溶媒が導電性
塗料組成物全量に対して50〜95重量%の量で存在
していることを特徴としている。 本発明では、特定の重合度を有する塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体樹脂とポリエステル樹脂と
からなるバインダー樹脂を含む導電性塗料組成物
により、軟質塩化ビニル樹脂面上に導電性塗膜が
形成されるので、軟質塩化ビニル樹脂中に含まれ
る可塑剤が導電性塗膜に移行することがなく、し
たがつて導電性塗膜の導電性が低下することがな
い。しかも導電性塗膜の基体との接着性も良好で
ある。 発明の具体的説明 以下本発明に係る導電性塗料組成物について具
体的に説明する。 まず本発明に係る導電性塗料組成物が塗布され
る基体は、軟質塩化ビニル系樹脂である。この軟
質塩化ビニル系樹脂は、一般に、フタル酸ジオク
チル、フタル酸(2−エチルヘキシル)、フタル
酸ジブチル、リン酸トリクレジルなどの可塑剤
を、10〜60重量%の量で含んでおり、フイルム
状、シート状などの任意の形状とされている。ま
た軟質塩化ビニル系樹脂のベースとなる樹脂は、
塩化ビニルの単独重合体であるが、塩化ビニルと
他のモノマーとの共重合体たとえば塩化ビニルと
酢酸ビニル、塩化ビニリデン、アクリル酸エステ
ル、アクリロニトリル、プロピレンなどとの共重
合体であつてもよく、この共重合体では塩化ビニ
ルと共重合可能な他のモノマーは20モル%以下で
あることが好ましい。 このような軟質塩化ビニル系樹脂に塗布される
本発明に係る導電性塗料組成物は、(a)導電性粉末
および(b)特定のバインダー樹脂が、有機溶媒に溶
解あるいは分散されて形成されている。 本発明で用いられる(a)導電性粉末としては、塗
膜に導電性を与えうるものであればよく、たとえ
ば酸化スズ、あるいは酸化スズにアンチモン、リ
ン、フツ素、亜鉛、テルル、ビスマス、カドミウ
ムなどの元素を1種または2種以上ドープした粉
末が用いられる。また酸化インジウム、あるいは
酸化インジウムにスズなどの元素をドープした粉
末も用いられる。さらに、酸化チタン系粉末、酸
化亜鉛系粉末、導電性金属粉末なども用いること
ができる。 本発明では、(b)バインダー樹脂として(1)重合度
が200〜1000である塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体樹脂と(2)ポリエステル樹脂とが組合されて用
いられる。 バインダー樹脂として用いられる塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体樹脂の重合度が200未満であ
ると、基体である軟質塩化ビニル系樹脂中に含ま
れる可塑剤の導電性塗膜中への移行を防止するこ
とができず、このため導電性塗膜の導電性が著し
く低下してしまうため好ましくなく、一方重合度
が1000を越えると、ポリエステル樹脂との相溶性
が低下するため好ましくない。また前記共重合体
樹脂の酢酸ビニル含有量は、特に制限はないが、
1.0モル%未満になると、可塑剤の導電性塗膜へ
の移行の防止効果が若干低下する。一方酢酸ビニ
ル含有量が7.0モル%を越えると導電性塗膜の透
明性が低下するため透明性が要求されるような用
途には使えないので用途が限定される。 本発明で用いられるポリエステル樹脂は、例え
ば、エチレングリコール、ジエチレングリコール
などの多価アルコールとテレフタル酸、アジピン
酸などの多価と酸との縮重合よりなるエステル結
合を分子骨格に有する高分子重合体である。 このように本発明では、バインダー樹脂は、特
定の重合度を有する塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体樹脂と、ポリエステル樹脂とから構成されて
いるが、このポリエステル樹脂は、上記塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体樹脂とポリエステル樹脂
の合計重量に対して、5〜90重量%好ましくは20
〜70重量%の量で用いられる。ポリエステル樹脂
の量が5重量%未満であると、基体である軟質塩
化ビニル系樹脂中に含まれる可塑剤の導電性塗膜
への移行を防止することができず、このため導電
性塗膜の導電性が著しく低下してしまうため好ま
しくなく、一方その量が90重量%を越えると得ら
れる導電性塗膜と基体との密着性が低下するため
好ましくない。 上記のような(a)導電性粉末と(b)バインダー樹脂
との混合割合に関しては、(a)導電性粉末は、(a)、
(b)両者の合計重量に対して、50.0〜85.0重量%の
量で用いられる。(a)導電性粉末が50.0重量%未満
であると、得られる塗膜の導電性が低下するため
好ましくなく、一方85.0重量%を越えると塗膜と
軟質塩化ビニル系基材との密着性が低下するため
好ましくない。 本発明に係る導電性塗料組成物では、上記の(a)
導電性粉末と(b)バインダー樹脂である塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体樹脂およびポリエステル樹
脂は、有機溶媒に溶解あるいは分散されるが、こ
の有機溶媒としては、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体樹脂およびポリエステル樹脂を溶解しうる
ものであれば用いることができ、具体的には、た
とえばメチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、トルエン、シクロヘキサンなどが単独ある
いは組合せて用いられる。このような有機溶媒
は、導電性塗料組成物を基体上に塗布しうるよう
な粘度となるような量で用いられるが、一般的に
は、塗料組成物全量に対して50〜95重量%程度の
量で用いられる。 本発明に係る導電性塗料組成物中に、上記の(a)
導電性粉末および(b)バインダー樹脂に加えて、導
電性粉末の分散性を向上させ、粒子同士の再凝集
を防止するため、界面活性剤を添加することが好
ましく、界面活性剤としてはアニオン系、ノニオ
ン系、カチオン系などのものが広く用いられう
る。また必要に応じては、導電性塗料組成物中
に、紫外線吸収剤、安定剤、難燃剤、無機充填
剤、シランカツプリング剤、チタンカツプリング
剤などを添加することもできる。 本発明に係る導電性塗料組成物は、軟質塩化ビ
ニル系樹脂からなる基体上に、従来公知の塗布法
たとえばバーコート法、スプレー法、ロールコー
ト法などの方法によつて塗布され、次いで乾燥さ
れて導電性塗膜が得られる。 発明の効果 本発明では、特定の重合度を有する塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体樹脂とポリエステル樹脂と
からなるバインダー樹脂を含む導電性塗料組成物
によつて、軟質塩化ビニル樹脂上に導電性塗膜が
形成されるので、軟質塩化ビニル系樹脂中に含ま
れる可塑剤が導電性塗膜に移行することがなく、
したがつて導電性塗膜の導電性が低下することが
ない。しかも導電性塗膜と基体との接着性も良好
である。 以下本発明を実施例により説明するが、本発明
はこれら実施例に限定されるものではない。 実施例 1 (a)アンチモンを10重量%ドープした粒径0.8μm
の酸化スズ粉末20gと、(b)(1)重合度が400であり、
酢酸ビニル含有量が5モル%である塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体樹脂6.0gおよび(2)ポリエス
テル樹脂(バイロン200)2.5gからなるバインダ
ー樹脂とを、メチルエチルケトンとトルエンの混
合溶媒(容量比1/1)71.5gに混合し、次いで
サンドミルで3時間粉砕混合してバインダー樹脂
が混合溶媒に溶解されるとともに酸化スズ粉末が
均一分散された導電性塗料組成物を調製した。こ
の塗料組成物をバーコーター(#6)にて、可塑
剤としてのフタル酸ジオクチルが35PHR含まれ
た軟質塩化ビニルフイルムに塗布し、室温で5分
間静置後、60℃で3分間乾燥して導電性塗膜を得
た。 このようにして得られた導電性塗膜の表面抵抗
(Ω/□)を電極セル(YHD製)を用いて測定
し、また塗膜と基体との密着性をJIS K5400−
1979に準拠してセロテープテストおよび碁盤目テ
ストによつて評価した。 結果を表1に示す。 実施例 2 実施例1において、実施例1の塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体の代わりに、重合度が1000であ
り、酢酸ビニル含有量が5モル%である塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体樹脂6.0gを用いた以外
は、実施例1と同様にして導電性塗膜を形成し、
その表面抵抗および密着性を測定した。 結果を表1に示す。 実施例 3 実施例1において、重合度が400であり、酢酸
ビニル含有量が5モル%である塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体樹脂8.0gを用い、またポリエス
テル樹脂の使用量を0.5gとした以外は、実施例
1と同様にして導電性塗膜を形成し、その表面抵
抗および密着性を測定した。 結果を表1に示す。 実施例 4 実施例1において、重合度が400であり、酢酸
ビニル含有量が5モル%である塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体樹脂0.8gを用い、またポリエス
テル樹脂の使用量を7.7gとしたた以外は、実施
例1と同様にして導電性塗膜を形成し、その表面
抵抗および密着性を測定した。 結果を表1に示す。 実施例 5 実施例1において、実施例1の塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体の代わりに、重合度が200であ
り、酢酸ビニル含有量が5モル%である塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体樹脂1.8gを用い、また
ポリエステル樹脂の使用量を1.8gとしたた以外
は、実施例1と同様にして導電性塗膜を形成し、
その表面抵抗および密着性を測定した。 結果を表1に示す。 実施例 6 実施例1において、導電性粉末として、実施例
1の酸化スズ粉末の代わりに、スズを10重量%ド
ープした粒径0.4μmの酸化インジウム粉末を30g
用いた以外は、実施例1と同様にして導電性塗膜
を形成し、この表面抵抗および密着性を測定し
た。 結果を表1に示す。 比較例 1 実施例1において、実施例1の塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体の代わりに、重合度が150であ
り、酢酸ビニル含有量が5モル%である塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体樹脂6.0gを用い、また
ポリエステル樹脂の使用量を2.5gとした以外は、
実施例1と同様にして導電性塗膜を形成し、その
表面抵抗および密着性を測定した。 結果を表1に示す。 比較例 2 実施例1において、重合度が400であり、酢酸
ビニル含有量が5モル%である塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体樹脂8.2gを用い、またポリエス
テル樹脂の使用量を0.3gとした以外は、実施例
1と同様にして導電性塗膜を形成し、その表面抵
抗および密着性を測定した。この比較例では、バ
インダー樹脂中のポリエステル樹脂の量は3.5重
量%である。 結果を表1に示す。 比較例 3 実施例1において、重合度が400であり、酢酸
ビニル含有量が5モル%である塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体樹脂0.5gを用い、またポリエス
テル樹脂の使用量を8.0gとした以外は、実施例
1と同様にして導電性塗膜を形成し、その表面抵
抗および密着性を測定した。この比較例では、バ
インダー樹脂中のポリエステル樹脂の量は94重量
%である。 結果を表1に示す。
を付与するとともに密着性に優れた導電性膜を形
成しうる導電性塗料組成物に関する。 発明の技術的背景ならびにその問題点 可塑剤を含む軟質塩化ビニル系樹脂たとえば塩
化ビニル系フイルムあるいはシートに導電性を付
与することが、近年電子産業の発展に伴なつて求
められている。たとえば半導体製造室でのクリー
ンルームのカーテンには、導電性を有し帯電しな
いフイルムあるいはシートが求められており、ま
たIC製品を包装するにも上記のような導電性を
有するフイルムあるいはシートが求められてい
る。 ところで軟質塩化ビニル系樹脂からなるフイル
ムあるいはシートに導電性を付与するには、従
来、有機溶媒に導電性粉末とバインダー樹脂とを
分散あるいは溶解してなる導電性塗料組成物を軟
質塩化ビニル系樹脂面に塗布することが行なわれ
てきた。上記のような導電性塗料におけるバイン
ダー樹脂としては、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル
樹脂、あるいは重合度が400〜800程度であり、酢
酸ビニル含量が10〜15モル%程度の塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体樹脂などが主として用いられ
てきた。 このような導電性塗料組成物を軟質塩化ビニル
系樹脂上に塗布して導電性塗膜を形成すると、得
られる導電性塗膜は塩化ビニル系樹脂との密着性
は良好であるが、時間経過とともに導電性が著し
く低下してくるという重大な問題点があつた。こ
の原因としては、種々考えられるが、本発明者ら
の研究によれば、基材としての軟質塩化ビニル系
樹脂に含まれているフタル酸ジオクチル、フタル
酸(2−エチルヘキシル)、フタル酸ブチル、リ
ン酸トリクレジルなどの可塑剤が導電性塗膜に移
行するためであろうと推測される。 このような基材としての軟質塩化ビニル系樹脂
に含まれる可塑剤の導電性塗膜への移行を防止す
るためには、この導電性塗膜を形成するに先立つ
て、基材にプライマー処理を施こす方法あるいは
バインダー樹脂を他の樹脂に置換える方法などが
考えられる。ところが基材にプライマー処理を施
こす方法では、工程が複雑となりコスト高になる
ため好ましくなく、一方バインダー樹脂を他の樹
脂に代える方法では、導電性塗膜と基材との密着
性が低下するため好ましくないという問題点があ
つた。 本発明者らは、上記のような問題点を解決する
ため鋭意研究したところ、特定の重合度を有する
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂とポリエス
テル樹脂とを組合せて導電性塗料組成物のバイン
ダー樹脂として用いれば、基体である塩化ビニル
系樹脂中に含まれる可塑剤が導電性塗膜に移行す
るのを防止でき、したがつて導電性塗膜の導電性
が低下するので防止できることを見出して本発明
を完成するに至つた。 発明の目的 本発明は、上記のような従来技術に伴なう問題
点を解決しようとするものであつて、軟質塩化ビ
ニル系樹脂上に、長期間経過しても導電率が低下
することなく、しかも密着性に優れた導電性塗膜
を形成しうるような導電性塗料組成物を提供する
ことを目的としている。 発明の概要 本発明に係る軟質塩化ビニル系樹脂用の導電性
塗料組成物は、(a)導電性粉末、および(b)(1)重合度
が200〜1000である塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体樹脂と(2)ポリエステル樹脂とからなり、この
ポリエステル樹脂が前記塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体樹脂とこのポリエステル樹脂の合計重量
に対して5〜90重量%の量で存在しているバイン
ダー樹脂が、有機溶媒に溶解あるいは分散されて
なり、前記(a)導電性粉末が該(a)導電性粉末と前記
(b)バインダー樹脂との合計重量に対して50.0〜
85.0重量%の量で存在し、前記有機溶媒が導電性
塗料組成物全量に対して50〜95重量%の量で存在
していることを特徴としている。 本発明では、特定の重合度を有する塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体樹脂とポリエステル樹脂と
からなるバインダー樹脂を含む導電性塗料組成物
により、軟質塩化ビニル樹脂面上に導電性塗膜が
形成されるので、軟質塩化ビニル樹脂中に含まれ
る可塑剤が導電性塗膜に移行することがなく、し
たがつて導電性塗膜の導電性が低下することがな
い。しかも導電性塗膜の基体との接着性も良好で
ある。 発明の具体的説明 以下本発明に係る導電性塗料組成物について具
体的に説明する。 まず本発明に係る導電性塗料組成物が塗布され
る基体は、軟質塩化ビニル系樹脂である。この軟
質塩化ビニル系樹脂は、一般に、フタル酸ジオク
チル、フタル酸(2−エチルヘキシル)、フタル
酸ジブチル、リン酸トリクレジルなどの可塑剤
を、10〜60重量%の量で含んでおり、フイルム
状、シート状などの任意の形状とされている。ま
た軟質塩化ビニル系樹脂のベースとなる樹脂は、
塩化ビニルの単独重合体であるが、塩化ビニルと
他のモノマーとの共重合体たとえば塩化ビニルと
酢酸ビニル、塩化ビニリデン、アクリル酸エステ
ル、アクリロニトリル、プロピレンなどとの共重
合体であつてもよく、この共重合体では塩化ビニ
ルと共重合可能な他のモノマーは20モル%以下で
あることが好ましい。 このような軟質塩化ビニル系樹脂に塗布される
本発明に係る導電性塗料組成物は、(a)導電性粉末
および(b)特定のバインダー樹脂が、有機溶媒に溶
解あるいは分散されて形成されている。 本発明で用いられる(a)導電性粉末としては、塗
膜に導電性を与えうるものであればよく、たとえ
ば酸化スズ、あるいは酸化スズにアンチモン、リ
ン、フツ素、亜鉛、テルル、ビスマス、カドミウ
ムなどの元素を1種または2種以上ドープした粉
末が用いられる。また酸化インジウム、あるいは
酸化インジウムにスズなどの元素をドープした粉
末も用いられる。さらに、酸化チタン系粉末、酸
化亜鉛系粉末、導電性金属粉末なども用いること
ができる。 本発明では、(b)バインダー樹脂として(1)重合度
が200〜1000である塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体樹脂と(2)ポリエステル樹脂とが組合されて用
いられる。 バインダー樹脂として用いられる塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体樹脂の重合度が200未満であ
ると、基体である軟質塩化ビニル系樹脂中に含ま
れる可塑剤の導電性塗膜中への移行を防止するこ
とができず、このため導電性塗膜の導電性が著し
く低下してしまうため好ましくなく、一方重合度
が1000を越えると、ポリエステル樹脂との相溶性
が低下するため好ましくない。また前記共重合体
樹脂の酢酸ビニル含有量は、特に制限はないが、
1.0モル%未満になると、可塑剤の導電性塗膜へ
の移行の防止効果が若干低下する。一方酢酸ビニ
ル含有量が7.0モル%を越えると導電性塗膜の透
明性が低下するため透明性が要求されるような用
途には使えないので用途が限定される。 本発明で用いられるポリエステル樹脂は、例え
ば、エチレングリコール、ジエチレングリコール
などの多価アルコールとテレフタル酸、アジピン
酸などの多価と酸との縮重合よりなるエステル結
合を分子骨格に有する高分子重合体である。 このように本発明では、バインダー樹脂は、特
定の重合度を有する塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体樹脂と、ポリエステル樹脂とから構成されて
いるが、このポリエステル樹脂は、上記塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体樹脂とポリエステル樹脂
の合計重量に対して、5〜90重量%好ましくは20
〜70重量%の量で用いられる。ポリエステル樹脂
の量が5重量%未満であると、基体である軟質塩
化ビニル系樹脂中に含まれる可塑剤の導電性塗膜
への移行を防止することができず、このため導電
性塗膜の導電性が著しく低下してしまうため好ま
しくなく、一方その量が90重量%を越えると得ら
れる導電性塗膜と基体との密着性が低下するため
好ましくない。 上記のような(a)導電性粉末と(b)バインダー樹脂
との混合割合に関しては、(a)導電性粉末は、(a)、
(b)両者の合計重量に対して、50.0〜85.0重量%の
量で用いられる。(a)導電性粉末が50.0重量%未満
であると、得られる塗膜の導電性が低下するため
好ましくなく、一方85.0重量%を越えると塗膜と
軟質塩化ビニル系基材との密着性が低下するため
好ましくない。 本発明に係る導電性塗料組成物では、上記の(a)
導電性粉末と(b)バインダー樹脂である塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体樹脂およびポリエステル樹
脂は、有機溶媒に溶解あるいは分散されるが、こ
の有機溶媒としては、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体樹脂およびポリエステル樹脂を溶解しうる
ものであれば用いることができ、具体的には、た
とえばメチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、トルエン、シクロヘキサンなどが単独ある
いは組合せて用いられる。このような有機溶媒
は、導電性塗料組成物を基体上に塗布しうるよう
な粘度となるような量で用いられるが、一般的に
は、塗料組成物全量に対して50〜95重量%程度の
量で用いられる。 本発明に係る導電性塗料組成物中に、上記の(a)
導電性粉末および(b)バインダー樹脂に加えて、導
電性粉末の分散性を向上させ、粒子同士の再凝集
を防止するため、界面活性剤を添加することが好
ましく、界面活性剤としてはアニオン系、ノニオ
ン系、カチオン系などのものが広く用いられう
る。また必要に応じては、導電性塗料組成物中
に、紫外線吸収剤、安定剤、難燃剤、無機充填
剤、シランカツプリング剤、チタンカツプリング
剤などを添加することもできる。 本発明に係る導電性塗料組成物は、軟質塩化ビ
ニル系樹脂からなる基体上に、従来公知の塗布法
たとえばバーコート法、スプレー法、ロールコー
ト法などの方法によつて塗布され、次いで乾燥さ
れて導電性塗膜が得られる。 発明の効果 本発明では、特定の重合度を有する塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体樹脂とポリエステル樹脂と
からなるバインダー樹脂を含む導電性塗料組成物
によつて、軟質塩化ビニル樹脂上に導電性塗膜が
形成されるので、軟質塩化ビニル系樹脂中に含ま
れる可塑剤が導電性塗膜に移行することがなく、
したがつて導電性塗膜の導電性が低下することが
ない。しかも導電性塗膜と基体との接着性も良好
である。 以下本発明を実施例により説明するが、本発明
はこれら実施例に限定されるものではない。 実施例 1 (a)アンチモンを10重量%ドープした粒径0.8μm
の酸化スズ粉末20gと、(b)(1)重合度が400であり、
酢酸ビニル含有量が5モル%である塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体樹脂6.0gおよび(2)ポリエス
テル樹脂(バイロン200)2.5gからなるバインダ
ー樹脂とを、メチルエチルケトンとトルエンの混
合溶媒(容量比1/1)71.5gに混合し、次いで
サンドミルで3時間粉砕混合してバインダー樹脂
が混合溶媒に溶解されるとともに酸化スズ粉末が
均一分散された導電性塗料組成物を調製した。こ
の塗料組成物をバーコーター(#6)にて、可塑
剤としてのフタル酸ジオクチルが35PHR含まれ
た軟質塩化ビニルフイルムに塗布し、室温で5分
間静置後、60℃で3分間乾燥して導電性塗膜を得
た。 このようにして得られた導電性塗膜の表面抵抗
(Ω/□)を電極セル(YHD製)を用いて測定
し、また塗膜と基体との密着性をJIS K5400−
1979に準拠してセロテープテストおよび碁盤目テ
ストによつて評価した。 結果を表1に示す。 実施例 2 実施例1において、実施例1の塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体の代わりに、重合度が1000であ
り、酢酸ビニル含有量が5モル%である塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体樹脂6.0gを用いた以外
は、実施例1と同様にして導電性塗膜を形成し、
その表面抵抗および密着性を測定した。 結果を表1に示す。 実施例 3 実施例1において、重合度が400であり、酢酸
ビニル含有量が5モル%である塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体樹脂8.0gを用い、またポリエス
テル樹脂の使用量を0.5gとした以外は、実施例
1と同様にして導電性塗膜を形成し、その表面抵
抗および密着性を測定した。 結果を表1に示す。 実施例 4 実施例1において、重合度が400であり、酢酸
ビニル含有量が5モル%である塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体樹脂0.8gを用い、またポリエス
テル樹脂の使用量を7.7gとしたた以外は、実施
例1と同様にして導電性塗膜を形成し、その表面
抵抗および密着性を測定した。 結果を表1に示す。 実施例 5 実施例1において、実施例1の塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体の代わりに、重合度が200であ
り、酢酸ビニル含有量が5モル%である塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体樹脂1.8gを用い、また
ポリエステル樹脂の使用量を1.8gとしたた以外
は、実施例1と同様にして導電性塗膜を形成し、
その表面抵抗および密着性を測定した。 結果を表1に示す。 実施例 6 実施例1において、導電性粉末として、実施例
1の酸化スズ粉末の代わりに、スズを10重量%ド
ープした粒径0.4μmの酸化インジウム粉末を30g
用いた以外は、実施例1と同様にして導電性塗膜
を形成し、この表面抵抗および密着性を測定し
た。 結果を表1に示す。 比較例 1 実施例1において、実施例1の塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体の代わりに、重合度が150であ
り、酢酸ビニル含有量が5モル%である塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体樹脂6.0gを用い、また
ポリエステル樹脂の使用量を2.5gとした以外は、
実施例1と同様にして導電性塗膜を形成し、その
表面抵抗および密着性を測定した。 結果を表1に示す。 比較例 2 実施例1において、重合度が400であり、酢酸
ビニル含有量が5モル%である塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体樹脂8.2gを用い、またポリエス
テル樹脂の使用量を0.3gとした以外は、実施例
1と同様にして導電性塗膜を形成し、その表面抵
抗および密着性を測定した。この比較例では、バ
インダー樹脂中のポリエステル樹脂の量は3.5重
量%である。 結果を表1に示す。 比較例 3 実施例1において、重合度が400であり、酢酸
ビニル含有量が5モル%である塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体樹脂0.5gを用い、またポリエス
テル樹脂の使用量を8.0gとした以外は、実施例
1と同様にして導電性塗膜を形成し、その表面抵
抗および密着性を測定した。この比較例では、バ
インダー樹脂中のポリエステル樹脂の量は94重量
%である。 結果を表1に示す。
【表】
注、○:塗膜の剥離無し、×:塗膜の剥離有り
この表から、導電性塗料組成物のバインダー樹
脂として、特定の重合度を有する塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体樹脂とポリエステル樹脂とを組
合せて用いると、得られる導電性塗膜の導電性が
低下することなく、しかも導電性塗膜と基体との
接着性も良好であることがわかる。
この表から、導電性塗料組成物のバインダー樹
脂として、特定の重合度を有する塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体樹脂とポリエステル樹脂とを組
合せて用いると、得られる導電性塗膜の導電性が
低下することなく、しかも導電性塗膜と基体との
接着性も良好であることがわかる。
Claims (1)
- 1 (a)導電性粉末、および(b)(1)重合度が200〜
1000である塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂
と(2)ポリエステル樹脂とからなり、このポリエス
テル樹脂が前記塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
樹脂とこのポリエステル樹脂の合計重量に対して
5〜90重量%の量で存在しているバインダー樹脂
が、有機溶媒に溶解あるいは分散されてなる導電
性塗料組成物であつて、前記(a)導電性粉末が該(a)
導電性粉末と前記(b)バインダー樹脂との合計重量
に対して50.0〜85.0重量%の量で存在し、前記有
機溶媒が導電性塗料組成物全量に対して50〜95重
量%の量で存在していることを特徴とする導電性
塗料組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7507286A JPS62232467A (ja) | 1986-04-01 | 1986-04-01 | 導電性塗料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7507286A JPS62232467A (ja) | 1986-04-01 | 1986-04-01 | 導電性塗料組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62232467A JPS62232467A (ja) | 1987-10-12 |
| JPH0576978B2 true JPH0576978B2 (ja) | 1993-10-25 |
Family
ID=13565619
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7507286A Granted JPS62232467A (ja) | 1986-04-01 | 1986-04-01 | 導電性塗料組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS62232467A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US9464198B2 (en) * | 2013-01-30 | 2016-10-11 | Dic Corporation | Conductive paste, method for forming conductive pattern, and object with printed conductive pattern |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS50107036A (ja) * | 1974-01-31 | 1975-08-23 |
-
1986
- 1986-04-01 JP JP7507286A patent/JPS62232467A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62232467A (ja) | 1987-10-12 |
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