JPH0577298A - 射出成形における保圧制御方法およびその装置 - Google Patents

射出成形における保圧制御方法およびその装置

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JPH0577298A
JPH0577298A JP7817191A JP7817191A JPH0577298A JP H0577298 A JPH0577298 A JP H0577298A JP 7817191 A JP7817191 A JP 7817191A JP 7817191 A JP7817191 A JP 7817191A JP H0577298 A JPH0577298 A JP H0577298A
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Kazutoshi Yakimoto
数利 焼本
Tsukasa Shiroganeya
司 白銀屋
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 型内に圧力センサを取り付ける必要がなく、
付加的なデータを必要とせずに保圧制御する。 【構成】 充填段階で、金型温度および樹脂流路内の樹
脂温度に基づいて保圧段階における型内樹脂温度を推定
し(ステップ27)、次に、該推定した型内樹脂温度か
ら目標とする製品重量を達成するのに必要な型内樹脂圧
力を求め(ステップ28)、保圧力設定値を前記型内樹
脂圧力から求め(ステップ29)、保圧段階で、前記保
圧力設定値に基づいて保圧制御する(ステップ30,3
1)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形における保圧
の制御方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】射出成形は、季節変化、朝夕の気温変化
など、種々の温度変化がある中で行われる。これらの温
度変化は、主に金型温度や金型に入ってくる成形材料で
ある溶融樹脂の温度変化となって現れ、これに伴って、
型内に充填され、冷却固化し、取り出されるまでの樹脂
の熱履歴が変化する。型内の樹脂の熱履歴の変化は、樹
脂の粘性および密度を変化させ、その結果、例えば型内
の樹脂圧力変化を生ずる。このため、成形品の重量や寸
法に変動が生じ、成形品の品質の再現性が損なわれる。
【0003】従来、このような温度変化による問題を解
決するものとして、型内に圧力センサを取り付け、成形
品の肉厚、有効熱拡散率などから型内の樹脂温度を計算
し、成形材料(樹脂)の圧力(P)、比容積(V)およ
び温度(T)の関係を示す基礎物性データであるPVT
特性データに基づいて、温度変化に拘らず、成形品の比
容積が目標値となるように制御するものが知られている
(特開昭63- 3926号公報、特開昭63- 3927号公報参
照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術では、
いずれにおいても、型内に圧力センサを取り付ける必要
があり、経済的でなく、しかも、この圧力センサの調整
や取付に手間がかかる。また、従来の型内の樹脂温度の
計算式は、近似式であるため、計算精度が悪く、この結
果、成形品品質を高精度で制御できない。さらに、型内
の樹脂温度を計算する上で、成形品の肉厚、有効熱拡散
率などの付加的なデータを必要とするため、これらのデ
ータを収集する手間がかかるという問題点がある。
【0005】本発明は、上記従来の技術の有する問題点
に鑑みてなされたものであり、型内に圧力センサを取り
付ける必要がなく、また、成形品の肉厚、有効熱拡散率
などの付加的なデータを必要とせず、さらに、成形品品
質を高精度で制御できる保圧制御方法およびその装置を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の保圧制御方法は、射出成形機のシリンダ内
の溶融樹脂をスクリュの前進によりノズル、樹脂流路を
介して金型のキャビティに注入する充填段階と、前記溶
融樹脂を前記キャビティに充填した後、該溶融樹脂が前
記キャビティ内で冷却固化されるにつれて収縮するのを
補うため、前記スクリュを押圧して前記溶融樹脂を補充
する保圧段階とを有する射出成形方法において、前記充
填段階で、金型温度および前記樹脂流路内の樹脂温度に
基づいて、保圧段階における任意の時刻の型内樹脂温度
を推定し、次に、目標とする製品重量を達成するのに必
要な型内樹脂圧力を前記推定した型内樹脂温度から求
め、保圧力設定値を前記型内樹脂圧力から求め、前記保
圧段階で、前記保圧力設定値に基づいて保圧を制御する
ことを特徴とするものである。
【0007】本発明の保圧制御方法では、保圧段階にお
ける型内樹脂温度を、 T(t)=Ts(t) +{Trs−Ts(t)}(Tw−Tws)/(Trs−Tws) +{Ts(t)−Tws}(Tr−Trs)/(Trs−Tws) ただし、 Tw : 金型温度 Tws : 良品が成形されたときのショットにおける
金型温度 Tr : 樹脂流路内の樹脂温度 Trs : 良品が成形されたときのショットにおける
樹脂流路内の樹脂温度 t : 時刻 として推定することが可能である。この式は、近似誤差
を含まない計算式である。
【0008】そして、本発明の保圧制御方法では、良品
が成形されたときのショットにおいて流動停止温度とな
る時刻と同時刻における樹脂温度を、前記の推定式を用
いて、各ショットにおいて推定することが経験上好まし
い。
【0009】さらに、本発明の保圧制御方法では、型内
樹脂圧力および型内樹脂温度が型内樹脂比容積の関数形
として表されるものであるとすることが可能である。
【0010】また、本発明の保圧制御装置は、射出成形
機の保圧制御装置において、金型の温度を検出する金型
温度センサと、樹脂流路の溶融樹脂の温度を検出する樹
脂温度センサと、前記金型温度センサおよび前記樹脂温
度センサの各検出値に基づいて、保圧段階における型内
樹脂温度を推定し、該推定した型内樹脂温度から目標と
する製品重量を達成するのに必要な型内樹脂圧力を求
め、保圧力設定値を前記型内樹脂圧力から求める演算処
理部と、該演算処理部が求めた保圧力設定値に基づいて
保圧制御を行う保圧制御部とを有することを特徴とする
ものである。
【0011】
【作用】型内樹脂温度は、金型温度および樹脂流路の温
度がわかれば推定可能である。また、型内樹脂圧力、型
内樹脂温度および型内樹脂比容積の関係は種々の形で表
されることが知られており、型内樹脂比容積は成形品重
量から求められる。そして、成形品重量の目標値を得る
のに必要な型内樹脂圧力は、上記型内樹脂圧力、型内樹
脂温度および型内樹脂比容積の関係からと、前記型内樹
脂温度の推定値と求めることができる。さらに、型内樹
脂圧力は、金型温度、樹脂流路の温度および保圧力設定
値で近似できる。したがって、成形品重量の目標値を得
るのに必要な保圧力設定値は、圧力センサおよび付加的
なデータを必要とすることなく、金型温度および樹脂流
路の温度に基づいて求めることができる。
【0012】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0013】図1は本発明の一実施例を示す説明図であ
って、スクリュ1は、油圧シリンダ9の駆動力によりシ
リンダ12内を図示左右方向に前進および後退可能に構
成されている。シリンダ12の先端に設けられたノズル
2には、シリンダ12および金型3と連通するノズル樹
脂流路2aが形成されており、金型3は、固定側金型3
aおよび可動側金型3bとからなり、その内部には、前
記ノズル2に近い側から順に、スプル部3c、ランナ部
3d、ゲート部3eおよびキャビティ部3fが形成され
ている。
【0014】上記ノズル樹脂流路2aには樹脂温度セン
サ5が取り付けられており、上記固定側金型3aには固
定側用の金型温度センサ4aが、また、上記可動側金型
3bには可動側用の金型温度センサ4bがそれぞれ取り
付けられている。上記樹脂温度センサ5は、樹脂流路で
あれば、ノズル樹脂流路2aのほか、スプル部3c、ラ
ンナ部3d、またはキャビティ部3fに取り付けてもよ
い。これら樹脂温度センサ5および金型温度センサ4
a,4bの各信号出力端は、制御装置6内の各増幅器6
a,6b,6cを介して各A/D変換器6d,6e,6
fにそれぞれ接続されており、各A/D変換器6d,6
e,6fの出力端は、それぞれ演算処理部6gの各入力
端に接続されている。
【0015】演算処理部6gは、これら各A/D変換器
6d,6e,6fの出力、設定器6hに設定されている
後述する各定数a,b,c,d,e,f,πi,ω,
R’,W,V等種々の設定値、およびシーケンス制御部
8より出力される各種のタイミングを計るための射出開
始信号S1や保圧切換信号S2等に従って、保圧力設定
値PLを計算し、ディジタル信号で保圧制御部6iに出
力するマイクロコンピュータで構成されている。保圧制
御部6iは、上記演算処理部6gから出力された保圧力
設定値PLを示すディジタル信号を電圧信号に変換して
サーボ弁アンプ7へ出力し、サーボ弁アンプ7は、保圧
制御部6iから出力された電圧信号の値を保圧の設定値
とし、油圧シリンダ9の圧力を検出する油圧センサ11
の検出値に基づいて、油圧シリンダ9の圧力が上記保圧
の設定値となるようにサーボ弁10に制御電圧を出力す
る。
【0016】次に、演算処理部6gによる保圧力設定値
PLの計算について説明する。
【0017】以下の計算では、固定側金型3aおよび可
動側金型3bに溶融樹脂が充填された時点、すなわち充
填完了時(保圧開始時)を時刻0とし、該時刻0からの
経過時間およびその時刻をtと表し、後述する型内樹脂
温度および型内樹脂圧力がそれぞれ時間の関数であるこ
とを示すために、各符号に(t)を付して、それぞれT
(t),Ts(t),P(t),Ps(t)と表す。そ
して、各ショットにおいて、それぞれのショット内で
は、金型温度Twは変わらないものとし、また、金型温
度Twとしては、固定側金型3aの金型温度Tw1、可
動側金型3bの金型温度Tw2または両者の平均のいず
れでもよいものとし、金型温度Twのうち、特に、所定
の良品が成形されたときのショット(以下、「所定ショ
ット」という。)における値を所定ショットの金型温度
Twsとする。さらに、樹脂温度センサ5から出力され
る充填段階の樹脂温度のうち、射出開始から保圧切換ま
での間の最大値もしくは平均値、保圧切換時のサンプル
値、または射出開始時のサンプル値のいずれかをもって
初期樹脂温度Trとし、特に、上記所定ショツトにおけ
る値を所定ショットの初期樹脂温度Trsとする。
【0018】上記所定ショット内の時刻tにおける型内
の成形品肉厚方向の平均温度を所定ショットの型内樹脂
温度Ts(t)とし、上記所定ショツト以外のショット
において、金型温度がTwsからTwへ、初期樹脂温度
がTrsからTrへとそれぞれ変動したときの型内樹脂
温度をT(t)とすると、変動後(所定ショット以外の
ショット)の型内樹脂温度T(t)と変動前(所定ショ
ット)の型内樹脂温度Ts(t)との間には、1次元無
限平板の熱伝導解析結果より、下記(1)式の関係があ
るとみなせる。
【0019】 T(t)=Ts(t) +{Trs−Ts(t)}(Tw−Tws)/(Trs−Tws) +{Ts(t)−Tws}(Tr−Trs)/(Trs−Tws) …(1) 上記(1)式は、1次元無限平板の他、壁面等温の2、
3次元の角柱、直方体、半無限平板、球などでも成立す
る。また、熱伝達率を考慮する場合にも成立する。
【0020】ここで、型内の平均的な樹脂密度は、型内
樹脂温度T(t)が流動停止温度Tgに達するあたりの
各条件、すなわちそのあたりの型内樹脂圧力P(t)お
よび型内樹脂温度T(t)とによって定まるものとす
る。これは、流動停止温度Tgにおいて型内に充填され
る成形材料の質量がほぼ確定し、高い計算精度が見込め
るためである。また、上記所定ショットにおいて、上記
流動停止温度Tgとなる時刻を所定ショットの流動停止
時刻tgとする。さらに、型内樹脂圧力P(t)、型内
樹脂温度T(t)および型内樹脂比容積vとの関係が、
関数形として、下記(2)式のスペンサーおよびギルモ
ア(Spencer & Gilmore )の状態方程式で表されると仮
定する。
【0021】 {P(t)+πi}(v−ω)=R’{T(t)+273}…(2) ただし、 πi: 内部圧力 (kg/cm2 ) ω : 絶対0度の比容積 (cm3 /g) R’: 修正気体定数 [(kg/cm2 ・ cm3
/g)/°K] であり、また、v=V/W W : 成形品重量 (g) V : キャビティ体積 (cm3 ) である。上記内部圧力πi、比容積ω、修正気体定数
R’は、それぞれ材料によって定まる材料定数である。
【0022】各ショットの上記流動停止時刻tgと同時
刻において、成形品重量の目標値W1をそれぞれ得るの
に必要な型内樹脂圧力P(tg)は、上記各仮定に基づ
き、上記(1)式中の時刻tを上記流動停止時刻tgと
するとともに、上記(2)式を型内樹脂圧力P(t)=
P(tg)、型内樹脂温度T(t)=T(tg)、型内
樹脂比容積v=v1(=V/W1)とすることにより、
下記(3)式で与えられる。
【0023】 P(tg)=R’{T(tg)+273}/(v1−ω)−πi…(3)
【0024】各ショットにおける型内樹脂圧力P(t)
は、そのショットの金型温度Tw、初期樹脂温度Trお
よび保圧力設定値PLを用いて、下記(4)式で近似で
きる。
【0025】 P(t)=a1Tw+a2Tw2 +b1Tr+b2Tr2 +cPL+d…(4) ただし、a1,a2,b1,b2,c,dは、各ショット共
通にあらかじめ設定しておく定数である。上記所定ショ
ット以外のショットにおいて、上記(3)式の型内樹脂
圧力P(tg)を得るのに必要な、すなわち成形品重量
の目標値W1を得るのに必要な保圧力設定値PLは、当
該ショットにおいて計測された金型温度Twおよび初期
樹脂温度Trを上記(4)に代入することにより、下記
(5)式で与えられる。
【0026】 PL={P(tg)−a1Tw−a2Tw2−b1Tr−b2Tr2−d}/c …(5) 上記(3)式を上記(5)式中の型内樹脂圧力P(t
g)に代入すれば、各ショットにおける成形品重量の目
標値W1を得るための保圧力設定値PLが、演算処理部
6gによる計算で精度良く求められる。
【0027】図2は本実施例における型内の各状態の時
間的変動を示し、(A)は型内樹脂温度T(t)の時間
的変動を示すグラフ、(B)は型内樹脂圧力P(t)の
時間的変動を示すグラフである。
【0028】図2(A)に示すように、所定ショットの
型内樹脂温度Ts(t)は保圧開始後、単調に下がり、
経過時間tで型内樹脂温度Ts(tg)=Tgとなる。
また、所定ショット以外のショットにおいて、型内樹脂
温度T(t)は、金型温度Twおよび初期樹脂温度Tr
によって、ショット毎にT(t)=Ta(t)となった
りT(t)=Tb(t)となったりして変動する。
【0029】一方、図2(B)に示すように、所定ショ
ットの型内樹脂圧力Ps(t)は、山なりの曲線を描く
ように変化し、所定ショット以外のショットにおいて、
型内樹脂圧力P(t)は、上記型内樹脂温度T(t)の
変動につれて、ショット毎にP(t)=Pa(t)とな
ったりP(t)=Pb(t)となったりして変動する。
【0030】しかし、いずれの変動においても、上述し
た計算によって、各ショットにおける成形品重量の目標
値W1を得るための保圧力設定値PLが求められる。
【0031】図3は本実施例の工程を示すフローチャー
トであり、所定ショット以外のショットを行う工程にお
いて、シーケンス制御部8より射出開始信号S1が出力
されると(ステップ21)、保圧制御部6iがこれを入
力し、スクリュ1は図1において左方向への前進を開始
する。同時に、射出開始信号S1は、演算処理部6gに
も入力され、演算処理部6gは、これを受けて、シーケ
ンス制御部8から保圧切換信号S2が出力されるまで
(ステップ24)樹脂温度センサ5からノズル樹脂流路
2aの樹脂温度を、各金型温度センサ4a,4bから各
金型温度Tw1,Tw2をそれぞれ入力し続ける(ステ
ップ22,23)。
【0032】保圧切換信号S2を入力すると、演算処理
部6gは、その時点までに入力した樹脂温度センサ5か
らのノズル樹脂流路2aの樹脂温度によって、初期樹脂
温度Trを計測する(ステップ25)とともに、固定側
金型3aの金型温度Tw1および可動側金型3bの金型
温度Tw2から、金型温度Tw=(Tw1+Tw2)/
2を求める(ステップ26)。
【0033】次に、演算処理部6gは、上記(1)式に
従って流動停止時刻tgの型内樹脂温度T(tg)を推
定し(ステップ27)、上記(3)式に従って目標とす
る製品重量W1を達成するのに必要な型内樹脂圧力P
(tg)を求め(ステップ28)、上記(5)式に従っ
て保圧力設定値PLを求める(ステップ29)。
【0034】以上の演算が終了した後、演算処理部6g
は、保圧制御部6iを介してサーボ弁アンプ7に保圧力
設定値PLに相当する電圧信号を出力し(ステップ3
0)、これを受けてサーボ弁アンプ7は、油圧シリンダ
9の油圧力が保圧力設定値PLに相当する油圧力となる
ようにサーボ弁10に操作電圧を出力する(ステップ3
1)。そして、シーケンス制御部8からの保圧切換信号
が遮断されると、演算処理部6gおよび保圧制御部6i
は、出力を停止し、保圧制御を終了する(ステップ3
2)。
【0035】本実施例では、型内樹脂圧力P、型内樹脂
温度Tおよび型内樹脂比容積vとの関係が、上記スペン
サーおよびギルモアの状態方程式で表されると仮定した
が、本発明はこれに限定されるものではない。
【0036】例えば、下記(6)式のタイト(Tait)の
修正式を用いることもできる。
【0037】1−v(P,T)/v(P0,T) =0.0894ln[1+P/B(t)]…(6) ただし、 v(T,P) : 上記(2)式中の型内樹脂比容積
vに相当し、型内樹脂温度Tおよび型内樹脂圧力Pの関
数であることを示すもの(以下、「v1」と記す) v(T,P0) : 標準大気圧(1atm)中での型
内樹脂比容積(以下、「v0」と記す) B(T)=−B0exp(−B1T) B0 ,B1 : 材料定数 上記(6)式から型内樹脂圧力Pを求めるための下記
(7)式が得られる。
【0038】 P=B(T){1−exp[(1/0.0894) (1−v1/v0)]}…(7) 標準大気圧中の型内樹脂比容積v0はあらかじめ求めら
れるので、上記(7)式を上記(3)式に代えることに
より、上記(4)式、(5)式を変更することなくその
まま用いて、各ショットにおける成形品重量の目標値W
1を得るための保圧力設定値PLを求めることができ
る。
【0039】また、下記(8)式のブロイアーおよびレ
ハーゲ(Breuer& Rehage )の式を用いることもでき
る。
【0040】 v(P,T)=v0+φ0(T+273) −(K0/a)[1+b(T+273)]ln(1+aP) …(8) ただし、 a,b : 材料定数 v0 : 型内樹脂温度T=0℃、標準大気圧における
型内樹脂比容積 φ0=(∂v/∂T)P 、T=0℃、標準大気圧におけ
る値 K0=(∂v/∂T)T 、T=0℃、標準大気圧におけ
る値 上記(8)式から型内樹脂圧力Pを求めるための下記
(9)式が得られる。
【0041】 P=(1/a)〔exp{[v1−v0−φ0(T+273)](a/K0) [1+b(T+273)]}−1〕…(9) 上記(9)式を上記(3)式に代えることにより、上記
(7)式同様、各ショットにおける成形品重量の目標値
W1を得るための保圧力設定値PLを求めることができ
る。
【0042】
【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているの
で、以下に記載するような効果を奏する。
【0043】型内に圧力センサを取り付ける必要がな
く、また、成形品の肉厚、有効熱拡散率などの付加的な
データを必要としないので、保圧制御にかかる費用を低
く抑えることができ、ひいては成形品の価格を低減でき
る。
【0044】特に、請求項2ないし4の発明において
は、目標とする成形品重量を常に高精度で得られるの
で、高品質の成形品を安定して製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す説明図である。
【図2】本実施例における型内の各状態の時間的変動を
示し、(A)は温度の時間的変化を示すグラフ、(B)
は圧力の時間的変化を示すグラフである。
【図3】本実施例の工程を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 スクリュ 2 ノズル 2a ノズル樹脂流路 3 金型 3a 固定側金型 3b 可動側金型 3c スプル部 3d ランナ部 3e ゲート部 3f キャビティ部 4a,4b 金型温度センサ 5 樹脂温度センサ 6 制御装置 6a,6b,6c 増幅器 6d,6e,6f A/D変換器 6g 演算処理部 6h 設定器 6i 保圧制御部 7 サーボ弁アンプ 8 シーケンス制御部 9 油圧シリンダ 10 サーボ弁 11 油圧センサ 12 シリンダ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出成形機のシリンダ(12)内の溶融
    樹脂をスクリュ(1)の前進によりノズル(2)、樹脂
    流路(2a,3c,3d,3e,3f)を介して金型
    (3)のキャビティ(3f)に注入する充填段階と、前
    記溶融樹脂を前記キャビティ(3f)に充填した後、該
    溶融樹脂が前記キャビティ(3f)内で冷却固化される
    につれて収縮するのを補うため、前記スクリュ(1)を
    押圧して前記溶融樹脂を補充する保圧段階とを有する射
    出成形方法において、 前記充填段階で、金型温度(Tw1,Tw2)および前
    記樹脂流路(2a,3c,3d,3e,3f)内の樹脂
    温度(Tr)に基づいて、保圧段階における任意の時刻
    (t)の型内樹脂温度(T(t))を推定し、次に、目
    標とする製品重量(W1)を達成するのに必要な型内樹
    脂圧力(P(t))を前記推定した型内樹脂温度(T
    (t))から求め、保圧力設定値(PL)を前記型内樹
    脂圧力(P(t))から求め、 前記保圧段階で、前記保圧力設定値(PL)に基づいて
    保圧を制御することを特徴とする保圧制御方法。
  2. 【請求項2】 保圧段階における型内樹脂温度(T
    (t))を、 T(t)=Ts(t) +{Trs−Ts(t)}(Tw−Tws)/(Trs−Tws) +{Ts(t)−Tws}(Tr−Trs)/(Trs−Tws) ただし、 Tw : 金型温度 Tws : 良品が成形されたときのショットにおける
    金型温度 Tr : 樹脂流路(2a,3c,3d,3e,3
    f)内の樹脂温度 Trs : 良品が成形されたときのショットにおける
    樹脂流路(2a,3c,3d,3e,3f)内の樹脂温
    度 t : 時刻 として推定する請求項1記載の保圧制御方法。
  3. 【請求項3】 良品が成形されたときのショットにおい
    て流動停止温度(Tg)となる時刻(tg)と同時刻に
    おける樹脂温度(T(tg))を、各ショットにおいて
    推定する請求項1または2記載の保圧制御方法。
  4. 【請求項4】 型内樹脂圧力(P(t))および型内樹
    脂温度(T(t))が型内樹脂比容積(v)の関数形と
    して表されるものであるとする請求項1、2または3記
    載の保圧制御方法。
  5. 【請求項5】 射出成形機の保圧制御装置において、 金型(3)の温度を検出する金型温度センサ(4a,4
    b)と、 樹脂流路(2a,3c,3d,3f)内の溶融樹脂の温
    度を検出する樹脂温度センサ(5)と、 前記金型温度センサ(4a,4b)および前記樹脂温度
    センサ(5)の各検出値に基づいて、保圧段階における
    型内樹脂温度(T(t))を推定し、該推定した型内樹
    脂温度(T(t))から目標とする製品重量(W1)を
    達成するのに必要な型内樹脂圧力(P(t))を求め、
    保圧力設定値(PL)を前記型内樹脂圧力(P(t))
    から求める演算処理部(6g)と、 該演算処理部(6g)が求めた保圧力設定値(PL)に
    基づいて保圧制御を行う保圧制御部(6i)とを有する
    ことを特徴とする保圧制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003236898A (ja) * 2002-02-21 2003-08-26 Hitachi Chem Co Ltd 成形品の離型力検出方法およびその装置
US8229592B2 (en) 2009-05-18 2012-07-24 Noriyuki Akasaka Device and method for pressure control of electric injection molding machine

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