JPH0577359A - 耐食性、フエザー性に優れたeoe用複合鋼板及びその製造方法 - Google Patents
耐食性、フエザー性に優れたeoe用複合鋼板及びその製造方法Info
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- JPH0577359A JPH0577359A JP3239422A JP23942291A JPH0577359A JP H0577359 A JPH0577359 A JP H0577359A JP 3239422 A JP3239422 A JP 3239422A JP 23942291 A JP23942291 A JP 23942291A JP H0577359 A JPH0577359 A JP H0577359A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 スチールEOEの内面補修塗装を省略可能に
した、耐食性及びフェザー性に優れたEOE用素材を提
供する。 【構成】 全ての面方向の屈折率が1.6300以下、
厚み方向の屈折率が1.4850〜1.5500、且つ
複屈折率が0.03〜0.13の面配向性を有する5〜
25μmのポリエステル樹脂の上層皮膜を、接着層を介
して総厚みとして8〜30μm、鋼板に被覆する。更
に、上層皮膜は融点が220℃以上、極限粘度が0.5
5〜0.75、破断伸びが50〜250%で、融点17
0〜235℃、厚み0.5〜5μmのポリエステル樹脂
の接着層との二層構造の皮膜とする。鋼板はSnめっき
鋼板、Sn/Niめっき鋼板、TFS等が適用され、鋼
板への被覆は熱圧着方法を採用する。
した、耐食性及びフェザー性に優れたEOE用素材を提
供する。 【構成】 全ての面方向の屈折率が1.6300以下、
厚み方向の屈折率が1.4850〜1.5500、且つ
複屈折率が0.03〜0.13の面配向性を有する5〜
25μmのポリエステル樹脂の上層皮膜を、接着層を介
して総厚みとして8〜30μm、鋼板に被覆する。更
に、上層皮膜は融点が220℃以上、極限粘度が0.5
5〜0.75、破断伸びが50〜250%で、融点17
0〜235℃、厚み0.5〜5μmのポリエステル樹脂
の接着層との二層構造の皮膜とする。鋼板はSnめっき
鋼板、Sn/Niめっき鋼板、TFS等が適用され、鋼
板への被覆は熱圧着方法を採用する。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、EOE(イージー・オ
ープン・エンド)用の材料に関するもので、更に詳しく
は、蓋の内面に当たる鋼板表面に面配向性を有するポリ
エステル樹脂皮膜を有する、EOE成形後の内面補修塗
装を省略させる事を可能にした、耐食性、フェザー性に
優れたEOE用複合鋼板及びその製造方法に関するもの
である。
ープン・エンド)用の材料に関するもので、更に詳しく
は、蓋の内面に当たる鋼板表面に面配向性を有するポリ
エステル樹脂皮膜を有する、EOE成形後の内面補修塗
装を省略させる事を可能にした、耐食性、フェザー性に
優れたEOE用複合鋼板及びその製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】缶容器は、周知のように缶蓋と缶胴から
成っている。消費者は、当然のことながら中身を必要と
して購入するのであり、そのためには開缶しなければな
らない。
成っている。消費者は、当然のことながら中身を必要と
して購入するのであり、そのためには開缶しなければな
らない。
【0003】缶蓋を開けるのに以前は缶切り、もしくは
それに準ずるものを用いていた。しかし、近年、EOE
(イージー・オープン・エンド)と呼ばれる手で開けら
れる缶蓋が開発され、現在はビール缶、ジュース缶、炭
酸飲料缶等の飲料缶をはじめ、シーフード等の魚肉缶や
ドッグフード、スナック等の一般缶にも広く適用されて
いる。
それに準ずるものを用いていた。しかし、近年、EOE
(イージー・オープン・エンド)と呼ばれる手で開けら
れる缶蓋が開発され、現在はビール缶、ジュース缶、炭
酸飲料缶等の飲料缶をはじめ、シーフード等の魚肉缶や
ドッグフード、スナック等の一般缶にも広く適用されて
いる。
【0004】ビールやジュース等に用いられているEO
Eは、内容物が液体のため、缶蓋の一部分、即ち飲み口
部だけ開缶出来るEOEが用いられており、このEOE
をパーシャル・イージー・オープン・エンド(P−EO
E)と呼んでいる。
Eは、内容物が液体のため、缶蓋の一部分、即ち飲み口
部だけ開缶出来るEOEが用いられており、このEOE
をパーシャル・イージー・オープン・エンド(P−EO
E)と呼んでいる。
【0005】一方、固形物を含む内容物の場合、缶蓋全
体が開けられるEOEが用いられており、このEOE
を、フル・イージー・オープン・エンド(F−EOE)
と呼んでいる。
体が開けられるEOEが用いられており、このEOE
を、フル・イージー・オープン・エンド(F−EOE)
と呼んでいる。
【0006】EOEの使用量を材料別にみると、ぶりき
に比べアルミニウムの方が圧倒的に多く、この理由は、
アルミニウムの方が開缶のしやすさもあるが、主な理由
はぶりきに比べ耐食性が良いため、EOE成形後、スコ
アー加工部、タブ取付加工部等の部位の内外面共補修塗
装なしで使用出来る点にある。
に比べアルミニウムの方が圧倒的に多く、この理由は、
アルミニウムの方が開缶のしやすさもあるが、主な理由
はぶりきに比べ耐食性が良いため、EOE成形後、スコ
アー加工部、タブ取付加工部等の部位の内外面共補修塗
装なしで使用出来る点にある。
【0007】従って、この内外面の補修塗装なしでは使
用出来ない点が、スチールEOEの使用拡大の最大の障
害となっている。
用出来ない点が、スチールEOEの使用拡大の最大の障
害となっている。
【0008】缶蓋用途としてのラミネート鋼板に関して
は多くの研究開発がなされており、例えば、特公昭58
−23219号公報や特開昭62−225340号公報
等が開示されている。
は多くの研究開発がなされており、例えば、特公昭58
−23219号公報や特開昭62−225340号公報
等が開示されている。
【0009】しかし、いずれもEOE用途を目的とした
ものではなく、無補修で使用出来るスチールEOE用材
料の出現が待望されているのが現状である。
ものではなく、無補修で使用出来るスチールEOE用材
料の出現が待望されているのが現状である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の実状に
鑑みなされたもので、EOE成形後、スコアー加工部や
リベット加工部等の補修塗装を必要とするぶりきに代わ
り、補修塗装なしで使用できるスチールEOE用材料を
提供しようとするものである。
鑑みなされたもので、EOE成形後、スコアー加工部や
リベット加工部等の補修塗装を必要とするぶりきに代わ
り、補修塗装なしで使用できるスチールEOE用材料を
提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、 (1)本発明は缶蓋の内面に当たる鋼板表面に、全ての
面方向の屈折率が1.6300以下で、厚み方向の屈折
率が1.4850〜1.5500で、且つ面の縦方向の
屈折率(Nx)及び面の横方向の屈折率(Ny)と厚み
方向の屈折率(Nz)の差で表される複屈折率(Nx−
Nz)及び(Ny−Nz)が、共に0.03〜0.13
にあるポリエステル樹脂の皮膜を、接着層を介して総厚
みとして8〜30μm被覆されていることを特徴とする
耐食性、フェザー性に優れたEOE用複合鋼板。
面方向の屈折率が1.6300以下で、厚み方向の屈折
率が1.4850〜1.5500で、且つ面の縦方向の
屈折率(Nx)及び面の横方向の屈折率(Ny)と厚み
方向の屈折率(Nz)の差で表される複屈折率(Nx−
Nz)及び(Ny−Nz)が、共に0.03〜0.13
にあるポリエステル樹脂の皮膜を、接着層を介して総厚
みとして8〜30μm被覆されていることを特徴とする
耐食性、フェザー性に優れたEOE用複合鋼板。
【0012】(2)ポリエステル樹脂の極限粘度が0.
55〜0.75、融点が220℃以上、厚みが5〜25
μm、破断伸びが50〜250%の面配向を有するフィ
ルムである、前記(1)項に記載の耐食性、フェザー性
に優れたEOE用複合鋼板。
55〜0.75、融点が220℃以上、厚みが5〜25
μm、破断伸びが50〜250%の面配向を有するフィ
ルムである、前記(1)項に記載の耐食性、フェザー性
に優れたEOE用複合鋼板。
【0013】(3)接着層が、融点170〜235℃、
厚みが0.5〜5μmのポリエステル樹脂で、二層構造
のポリエステル樹脂皮膜構成にしたものである、前記
(1)項あるいは(2)項に記載の耐食性、フェザー性
にEOE用複合鋼板。
厚みが0.5〜5μmのポリエステル樹脂で、二層構造
のポリエステル樹脂皮膜構成にしたものである、前記
(1)項あるいは(2)項に記載の耐食性、フェザー性
にEOE用複合鋼板。
【0014】(4)鋼板の両面にSn皮膜を有し、更に
その上層に化成処理を施したSnめっき鋼板、または鋼
板の両面にNi皮膜を有し、更にその上層に化成処理を
施したNiめっき鋼板、または鋼板の両面にNi皮膜を
有し、その上層にSn皮膜を有し、更にその上層に化成
処理を施したSn/Niめっき鋼板、または鋼板の両面
にクロム・クロメート皮膜を有する電解クロム酸処理鋼
板、または蓋の内面に当たる面にはクロム・クロメート
皮膜を有し、蓋の外面に当たる面にはSn皮膜を有する
鋼板を用いた前記(1)項、あるいは(2)項あるいは
(3)項に記載の耐食性、フェザー性に優れたEOE用
複合鋼板。
その上層に化成処理を施したSnめっき鋼板、または鋼
板の両面にNi皮膜を有し、更にその上層に化成処理を
施したNiめっき鋼板、または鋼板の両面にNi皮膜を
有し、その上層にSn皮膜を有し、更にその上層に化成
処理を施したSn/Niめっき鋼板、または鋼板の両面
にクロム・クロメート皮膜を有する電解クロム酸処理鋼
板、または蓋の内面に当たる面にはクロム・クロメート
皮膜を有し、蓋の外面に当たる面にはSn皮膜を有する
鋼板を用いた前記(1)項、あるいは(2)項あるいは
(3)項に記載の耐食性、フェザー性に優れたEOE用
複合鋼板。
【0015】(5)缶蓋の内面に当たる鋼板表面に、上
層皮膜は面内の全ての方向の屈折率が1.6300以下
で、厚み方向の屈折率が1.4850〜1.5500
で、且つ縦方向の屈折率(Nx)及び横方向の屈折率
(Ny)と厚み方向の屈折率(Nz)の差で表される複
屈折率(Nx−Nz)及び(Ny−Nz)が共に0.0
3〜0.13、融点(Tm1)が220℃以上、極限粘
度が0.55〜0.75、の破断伸びが50〜250
%、厚みは5〜25μmのポリエステル樹脂と、接着層
は融点(Tm2)が170〜235℃で且つ上層皮膜の
融点より低く、厚みは0.5〜5μmのポリエステル樹
脂から成る、総皮膜厚みとして8〜30μmの二層構成
の面配向を有するポリエステル樹脂フィルムを、接着層
を介して、接着層の融点(Tm2)以下の鋼板温度で熱
圧着を行い、次いで上層皮膜の融点(Tm1)以下の温
度に鋼板温度をあげて、直ちに急冷して鋼板に被覆させ
ることを特徴とした、耐食性、フェザー性に優れたEO
E用複合鋼板の製造方法。である。
層皮膜は面内の全ての方向の屈折率が1.6300以下
で、厚み方向の屈折率が1.4850〜1.5500
で、且つ縦方向の屈折率(Nx)及び横方向の屈折率
(Ny)と厚み方向の屈折率(Nz)の差で表される複
屈折率(Nx−Nz)及び(Ny−Nz)が共に0.0
3〜0.13、融点(Tm1)が220℃以上、極限粘
度が0.55〜0.75、の破断伸びが50〜250
%、厚みは5〜25μmのポリエステル樹脂と、接着層
は融点(Tm2)が170〜235℃で且つ上層皮膜の
融点より低く、厚みは0.5〜5μmのポリエステル樹
脂から成る、総皮膜厚みとして8〜30μmの二層構成
の面配向を有するポリエステル樹脂フィルムを、接着層
を介して、接着層の融点(Tm2)以下の鋼板温度で熱
圧着を行い、次いで上層皮膜の融点(Tm1)以下の温
度に鋼板温度をあげて、直ちに急冷して鋼板に被覆させ
ることを特徴とした、耐食性、フェザー性に優れたEO
E用複合鋼板の製造方法。である。
【0016】
【作用】本発明の構成、作用について述べる。
【0017】本発明は以下の構成より成っている。本発
明は、面配向性を有するポリエステル樹脂フィルムが、
接着層を介してEOEの内面に当たる鋼板表面に被覆さ
れているものである。
明は、面配向性を有するポリエステル樹脂フィルムが、
接着層を介してEOEの内面に当たる鋼板表面に被覆さ
れているものである。
【0018】更に詳しくは、上層皮膜である面配向を有
するポリエステル樹脂フィルムは、面内のあらゆる部位
において全ての面方向の屈折率が1.6300以下で、
厚み方向の屈折率が1.4850〜1.5500で、且
つ面の縦方向の屈折率(Nx)及び面の横方向の屈折率
(Ny)と厚み方向の屈折率(Nz)の差で表される複
屈折率(Nx−Nz)及び(Ny−Nz)が、共に0.
03〜0.13で、樹脂の極限粘度が0.55〜0.7
5、融点が220℃以上、厚みが5〜25μmで、破断
伸びが50〜250%であり、下層皮膜であるポリエス
テル樹脂の接着層を介して、EOEの内面に当たる鋼板
表面に、総厚みとして8〜30μm被覆されているもの
である。
するポリエステル樹脂フィルムは、面内のあらゆる部位
において全ての面方向の屈折率が1.6300以下で、
厚み方向の屈折率が1.4850〜1.5500で、且
つ面の縦方向の屈折率(Nx)及び面の横方向の屈折率
(Ny)と厚み方向の屈折率(Nz)の差で表される複
屈折率(Nx−Nz)及び(Ny−Nz)が、共に0.
03〜0.13で、樹脂の極限粘度が0.55〜0.7
5、融点が220℃以上、厚みが5〜25μmで、破断
伸びが50〜250%であり、下層皮膜であるポリエス
テル樹脂の接着層を介して、EOEの内面に当たる鋼板
表面に、総厚みとして8〜30μm被覆されているもの
である。
【0019】以下、本発明の作用について述べる。本発
明で、鋼板に被覆されている皮膜をポリエステル樹脂皮
膜に限定した理由は、基礎特性として、第一にポリエチ
レンフィルムやポリプロピレンと言ったポリオレフィン
樹脂フィルムのように、オレフィン臭がないため、フレ
ーバー性が良好であると言った、優れた内容物特性が上
げられる。
明で、鋼板に被覆されている皮膜をポリエステル樹脂皮
膜に限定した理由は、基礎特性として、第一にポリエチ
レンフィルムやポリプロピレンと言ったポリオレフィン
樹脂フィルムのように、オレフィン臭がないため、フレ
ーバー性が良好であると言った、優れた内容物特性が上
げられる。
【0020】第二に缶外面に当たる面の塗装焼き付けに
耐える、耐熱性を有する樹脂である、等の特性を持って
いる点がある。
耐える、耐熱性を有する樹脂である、等の特性を持って
いる点がある。
【0021】更に、発明者等が種々の樹脂フィルムにつ
いて鋭意検討した結果、本発明で得られる複合鋼板は、
EOE形成後の耐食性に優れ、又、開缶時に皮膜が鋭利
に切断されず、皮膜が開口部の方に残る現象をフェザー
と呼んでいるが、このフェザー性にも優れたものが得ら
れるなど、最もEOE適性が優れていることを見いだし
たものである。
いて鋭意検討した結果、本発明で得られる複合鋼板は、
EOE形成後の耐食性に優れ、又、開缶時に皮膜が鋭利
に切断されず、皮膜が開口部の方に残る現象をフェザー
と呼んでいるが、このフェザー性にも優れたものが得ら
れるなど、最もEOE適性が優れていることを見いだし
たものである。
【0022】この、耐食性とフェザー性の兼備が、EO
E用途としてのポイントであり、耐食性について言え
ば、例えば5〜7μm以上の厚みを有するフィルム被覆
鋼板の場合、未加工部は良好な耐食性を有していること
は言うまでもないが、問題はスコアー加工部、リベット
加工部、カウンタシンク加工部と言った加工部における
耐食性である。
E用途としてのポイントであり、耐食性について言え
ば、例えば5〜7μm以上の厚みを有するフィルム被覆
鋼板の場合、未加工部は良好な耐食性を有していること
は言うまでもないが、問題はスコアー加工部、リベット
加工部、カウンタシンク加工部と言った加工部における
耐食性である。
【0023】一方、フェザーであるが、フェザーがある
と、膜が何かの調子で内容物と一緒に口に入ったり、F
−EOEの場合は内容物の中に混ざったりする場合があ
り、好ましくないばかりか、見かけ上も悪く商品として
は不適であることは言うまでもない。
と、膜が何かの調子で内容物と一緒に口に入ったり、F
−EOEの場合は内容物の中に混ざったりする場合があ
り、好ましくないばかりか、見かけ上も悪く商品として
は不適であることは言うまでもない。
【0024】この、耐食性とフェザー性の兼備が、EO
E用途としてのポイントであり、発明者らの研究の結
果、本発明に至ったものである。
E用途としてのポイントであり、発明者らの研究の結
果、本発明に至ったものである。
【0025】本発明で適用されるポリエステル樹脂は、
分子鎖中に二重結合を含まない飽和ポリエステル樹脂
で、周知のように飽和多価カルボン酸と飽和多価アルコ
ールとの重合体である。
分子鎖中に二重結合を含まない飽和ポリエステル樹脂
で、周知のように飽和多価カルボン酸と飽和多価アルコ
ールとの重合体である。
【0026】飽和多価カルボン酸として、フタル酸、テ
レフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸等
のカルボン酸が、又飽和多価アルコールとしてエチレン
グリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、1,4−ブタンジオール等があり、これらのホ
モポリマー、コポリマーの単体及びブレンドされたポリ
エステル樹脂が適用される。
レフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸等
のカルボン酸が、又飽和多価アルコールとしてエチレン
グリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、1,4−ブタンジオール等があり、これらのホ
モポリマー、コポリマーの単体及びブレンドされたポリ
エステル樹脂が適用される。
【0027】又、上記ポリエステル樹脂に衝撃強度、レ
トルト性等の改善を目的に、ポリアルキレングリコール
誘導体等を添加したものも適用される。
トルト性等の改善を目的に、ポリアルキレングリコール
誘導体等を添加したものも適用される。
【0028】本発明では、少なくとも上層皮膜は面配向
を有するポリエステル樹脂フィルムとする。
を有するポリエステル樹脂フィルムとする。
【0029】本発明において、面配向を有するポリエス
テル樹脂フィルムに限定した理由は、以下の通りであ
る。即ち、鋼板に被覆された種々のポリエステル樹脂フ
ィルムの分子配向状態と加工性の関係を検討した結果、
EOEのようなスコア加工やリベット取り付け加工と言
った衝撃加工性に対し、例えば二軸延伸で得られる面配
向を有する状態が、最も優れていることが分かった。
テル樹脂フィルムに限定した理由は、以下の通りであ
る。即ち、鋼板に被覆された種々のポリエステル樹脂フ
ィルムの分子配向状態と加工性の関係を検討した結果、
EOEのようなスコア加工やリベット取り付け加工と言
った衝撃加工性に対し、例えば二軸延伸で得られる面配
向を有する状態が、最も優れていることが分かった。
【0030】この衝撃加工性が劣ると、皮膜にクラック
が発生し、耐食性の点で問題となる。
が発生し、耐食性の点で問題となる。
【0031】従って、EOEの耐食性確保の点からは、
面配向を有しているポリエステル樹脂フィルムが最も好
ましい。
面配向を有しているポリエステル樹脂フィルムが最も好
ましい。
【0032】次に本発明に適用されるポリエステル樹脂
フィルムの屈折率、厚み、破断伸び、樹脂の融点、樹脂
の極限粘度を限定した理由について述べる。
フィルムの屈折率、厚み、破断伸び、樹脂の融点、樹脂
の極限粘度を限定した理由について述べる。
【0033】本発明では、上層皮膜である面配向を有す
るポリエステル樹脂フィルムは、全ての面方向の屈折率
が1.6300以下で、厚み方向の屈折率が1.485
0〜1.5500で、且つ面の縦方向の屈折率(Nx)
及び面の横方向の屈折率(Ny)と厚み方向の屈折率
(Nz)の差で表される複屈折率(Nx−Nz)及び
(Ny−Nz)が共に0.03〜0.15とする。
るポリエステル樹脂フィルムは、全ての面方向の屈折率
が1.6300以下で、厚み方向の屈折率が1.485
0〜1.5500で、且つ面の縦方向の屈折率(Nx)
及び面の横方向の屈折率(Ny)と厚み方向の屈折率
(Nz)の差で表される複屈折率(Nx−Nz)及び
(Ny−Nz)が共に0.03〜0.15とする。
【0034】なお、本発明における屈折率は、アッベ屈
折計を用いて、光源はナトリウム/D線、中間液はヨウ
化メチレン、温度は20℃の測定条件で測定した値であ
る。
折計を用いて、光源はナトリウム/D線、中間液はヨウ
化メチレン、温度は20℃の測定条件で測定した値であ
る。
【0035】本発明において、面配向を有するポリエス
テル樹脂フィルムの屈折率を限定した理由は、前述した
加工性及びフェザー性を兼備させるためである。
テル樹脂フィルムの屈折率を限定した理由は、前述した
加工性及びフェザー性を兼備させるためである。
【0036】即ち、ポリエステル樹脂フィルムの場合、
配向の強弱はフィルム自体の強度に関与し、配向が強い
程、機械的特性は高く、例えば引裂強度は大きくなる傾
向にある。
配向の強弱はフィルム自体の強度に関与し、配向が強い
程、機械的特性は高く、例えば引裂強度は大きくなる傾
向にある。
【0037】従って、加工性の点からは、フィルム伸び
の問題もあるが、基本的には配向は強い方が良いが、本
発明のEOE用途に関してはフィルムが切れ難くなる方
向になり、フェザー性の点で問題となる。屈折率は掛か
る意味から限定したものである。
の問題もあるが、基本的には配向は強い方が良いが、本
発明のEOE用途に関してはフィルムが切れ難くなる方
向になり、フェザー性の点で問題となる。屈折率は掛か
る意味から限定したものである。
【0038】勿論、フィルムの機械的特性は、面方向の
屈折率だけで決まるものではないが、面方向の屈折率が
大きいことは配向が強い方向にあり、概ね1.6300
を超えると、フィルムは切れ難くなり、フェザーが発生
し易くなる傾向にある。従って、フェザーの点からは面
方向の屈折率は小さい方が良く、面方向の屈折率は1.
6200以下が好ましい。
屈折率だけで決まるものではないが、面方向の屈折率が
大きいことは配向が強い方向にあり、概ね1.6300
を超えると、フィルムは切れ難くなり、フェザーが発生
し易くなる傾向にある。従って、フェザーの点からは面
方向の屈折率は小さい方が良く、面方向の屈折率は1.
6200以下が好ましい。
【0039】又、例えば飲料缶を対象としたP−EOE
の場合、飲み口部は必ずしもフィルムの一方向だけの加
工とはなっていないこと、そして食品を対象としたF−
EOEの場合、切り口部は当然全方向となることから、
面方向の屈折率は面内のあらゆる部位において1.63
00以下にする必要がある。
の場合、飲み口部は必ずしもフィルムの一方向だけの加
工とはなっていないこと、そして食品を対象としたF−
EOEの場合、切り口部は当然全方向となることから、
面方向の屈折率は面内のあらゆる部位において1.63
00以下にする必要がある。
【0040】厚み方向の屈折率は1.4850〜1.5
500であるが、厚み方向の屈折率は前述したように、
面方向の屈折率との関係で意味を持ってくる。一般的に
は、面方向の屈折率と厚み方向の屈折率の差が大きいほ
ど、配向が強いことを意味し、逆に面方向の屈折率と厚
み方向の屈折率の差が小さいほど、配向が弱いことを意
味する。
500であるが、厚み方向の屈折率は前述したように、
面方向の屈折率との関係で意味を持ってくる。一般的に
は、面方向の屈折率と厚み方向の屈折率の差が大きいほ
ど、配向が強いことを意味し、逆に面方向の屈折率と厚
み方向の屈折率の差が小さいほど、配向が弱いことを意
味する。
【0041】従って、面方向の屈折率と厚み方向の屈折
率のとの差で表される複屈折率が、特にフェザーの問題
で最も重要となる。
率のとの差で表される複屈折率が、特にフェザーの問題
で最も重要となる。
【0042】複屈折率の下限値である0.03以下では
配向が弱く、フィルム自体の強度不足によりEOE成形
に耐えられずフィルムにクラックが入り易くなり、耐食
性不良の原因となる場合がある。
配向が弱く、フィルム自体の強度不足によりEOE成形
に耐えられずフィルムにクラックが入り易くなり、耐食
性不良の原因となる場合がある。
【0043】更に、後述する缶蓋外面の塗装焼き付けの
熱で、配向が壊れる可能性が高いため、著しい耐食性不
良の原因につながる可能性を併せ持っている。
熱で、配向が壊れる可能性が高いため、著しい耐食性不
良の原因につながる可能性を併せ持っている。
【0044】一方、上限値の0.13を超えると、配向
が強すぎてフィルムが切れ難くなり、フェザーの発生に
つながる。複屈折率は、好ましくは0.05〜0.12
が良い。
が強すぎてフィルムが切れ難くなり、フェザーの発生に
つながる。複屈折率は、好ましくは0.05〜0.12
が良い。
【0045】フィルムの切れ易さは、フィルム厚みや後
述する樹脂の極限粘度にも関係があるが、主にフィルム
の複屈折率で表される配向の強弱に起因する。
述する樹脂の極限粘度にも関係があるが、主にフィルム
の複屈折率で表される配向の強弱に起因する。
【0046】なお、本発明の屈折率を有するポリエステ
ルフィルムは、フィルム製造で行う一軸延伸または二軸
延伸の際の延伸温度、延伸倍率等の延伸条件及び熱固定
の温度や時間等のフィルム製造条件を制御することで得
られる。
ルフィルムは、フィルム製造で行う一軸延伸または二軸
延伸の際の延伸温度、延伸倍率等の延伸条件及び熱固定
の温度や時間等のフィルム製造条件を制御することで得
られる。
【0047】次に、フィルムの破断伸びについて述べ
る。本発明におけるフィルムは、破断伸びとしては縦及
び横方向共に50〜250%のものが適用される。
る。本発明におけるフィルムは、破断伸びとしては縦及
び横方向共に50〜250%のものが適用される。
【0048】下限値の50%以下ではEOE成形におい
てフィルム伸びが不足するため、クラックが発生し耐食
性の点で問題となる。一方、上限値の250%を超える
と加工性は十分であるが、フィルムが鋭く切れ難くなる
ため、フェザーの発生原因となる。
てフィルム伸びが不足するため、クラックが発生し耐食
性の点で問題となる。一方、上限値の250%を超える
と加工性は十分であるが、フィルムが鋭く切れ難くなる
ため、フェザーの発生原因となる。
【0049】フィルム伸びとしては、EOEの形状にも
影響するが、好ましくは70〜200%、更に好ましく
は70〜170%が良い。
影響するが、好ましくは70〜200%、更に好ましく
は70〜170%が良い。
【0050】次に、皮膜厚みについて述べる。本発明に
おける皮膜厚みは、上層皮膜の厚みが5〜25μm、接
着層である下層皮膜の厚みが0.5〜5μm、そして皮
膜の総厚みは8〜30μmである。
おける皮膜厚みは、上層皮膜の厚みが5〜25μm、接
着層である下層皮膜の厚みが0.5〜5μm、そして皮
膜の総厚みは8〜30μmである。
【0051】上層皮膜の厚みは耐食性の点から決められ
たもので、下限値の5μm以下では前述したスコアー加
工やリベット取り付け加工等に皮膜が耐えられず、耐食
性不良の原因となる。
たもので、下限値の5μm以下では前述したスコアー加
工やリベット取り付け加工等に皮膜が耐えられず、耐食
性不良の原因となる。
【0052】一方、上限値の25μmを超えると、フィ
ルムの強度、伸びが共に大きくなるためフェザー性が問
題となる場合が生じる。又、耐食性の点では効果が飽和
し経済的に不利でなる。
ルムの強度、伸びが共に大きくなるためフェザー性が問
題となる場合が生じる。又、耐食性の点では効果が飽和
し経済的に不利でなる。
【0053】総フィルム厚みを、8〜30μmに限定し
た理由も、上層皮膜の機能及び下層皮膜の機能を勘案し
つつ実験検討した結果限定したもので、下限値の8μm
以下では耐食性が不十分であり、又、上限値の30μm
を超えても耐食性の点で効果は飽和してくるので経済的
でなく、フェザー性の点でも、問題となる。
た理由も、上層皮膜の機能及び下層皮膜の機能を勘案し
つつ実験検討した結果限定したもので、下限値の8μm
以下では耐食性が不十分であり、又、上限値の30μm
を超えても耐食性の点で効果は飽和してくるので経済的
でなく、フェザー性の点でも、問題となる。
【0054】次に下層皮膜の厚みであるが、下層皮膜の
厚みが下限値の0.5μm以下では、上層皮膜フィルム
との密着力が不足する場合があり、フェザーが問題とな
る。
厚みが下限値の0.5μm以下では、上層皮膜フィルム
との密着力が不足する場合があり、フェザーが問題とな
る。
【0055】一方、下層皮膜が上限値の5μmを超える
と、ウィケットマークの問題が樹脂の融点が低い場合は
生じ易くなる。
と、ウィケットマークの問題が樹脂の融点が低い場合は
生じ易くなる。
【0056】ウィケットマークとは、切り板塗装の場合
はウィケットと呼ばれる背も垂れの金具に立てかけられ
て、焼付け炉で焼付けられ時に、背も垂れ面に発生する
ウィケット形状の模様である。
はウィケットと呼ばれる背も垂れの金具に立てかけられ
て、焼付け炉で焼付けられ時に、背も垂れ面に発生する
ウィケット形状の模様である。
【0057】缶蓋の外面塗装は塗料によって異なるが概
略170〜210℃の温度で10分程度焼付けされる。
従って、ポリエステル樹脂皮膜を鋼板に被覆した後に外
面の塗装が施される場合、融点が低いと外面塗装焼付け
時の温度で樹脂が軟化し、ウィケットマークが発生した
りすると、製品として好ましくないばかりでなく、皮膜
欠陥となる場合がある。更に、その箇所が丁度加工部と
重なった場合、激しい皮膜欠陥と成り易い。
略170〜210℃の温度で10分程度焼付けされる。
従って、ポリエステル樹脂皮膜を鋼板に被覆した後に外
面の塗装が施される場合、融点が低いと外面塗装焼付け
時の温度で樹脂が軟化し、ウィケットマークが発生した
りすると、製品として好ましくないばかりでなく、皮膜
欠陥となる場合がある。更に、その箇所が丁度加工部と
重なった場合、激しい皮膜欠陥と成り易い。
【0058】下層皮膜の融点が170〜235℃の外面
塗装の焼付け温度とほぼ同じであるため、下層皮膜が厚
いとウィケットマークが発生し易くなる。
塗装の焼付け温度とほぼ同じであるため、下層皮膜が厚
いとウィケットマークが発生し易くなる。
【0059】発明者等の検討結果では、上層皮膜のフィ
ルムが面配向を有している状態であれば下層皮膜5μm
以下でウィケットマークは問題なかった。
ルムが面配向を有している状態であれば下層皮膜5μm
以下でウィケットマークは問題なかった。
【0060】更に、フェザーに対する下層皮膜の影響
は、次に述べる樹脂の融点と被覆させる温度との関係も
あることは言うまでもなく、被覆させる温度は高い方が
有利である。
は、次に述べる樹脂の融点と被覆させる温度との関係も
あることは言うまでもなく、被覆させる温度は高い方が
有利である。
【0061】本発明におけるポリエステル樹脂の融点に
ついて述べる。本発明で言うフィルムの融点は、DSC
(示差走査熱量計)による、5℃/分の昇温速度での測
定で見られる結晶の融解吸熱ピーク温度を指す。
ついて述べる。本発明で言うフィルムの融点は、DSC
(示差走査熱量計)による、5℃/分の昇温速度での測
定で見られる結晶の融解吸熱ピーク温度を指す。
【0062】本発明に適用される上層皮膜のポリエステ
ル樹脂の融点(Tm1)は220℃以上とする。
ル樹脂の融点(Tm1)は220℃以上とする。
【0063】上層皮膜の融点は、熱接着時の熱や外面塗
装焼付け時の熱で、面配向を有する状態が保持される必
要があること、及び前述したウィケットマーク問題から
限定したもので、融点が220℃以上ないと面配向は壊
れEOE成形に耐えず、皮膜にクラックが発生し易くな
り、従って耐食性は劣る。
装焼付け時の熱で、面配向を有する状態が保持される必
要があること、及び前述したウィケットマーク問題から
限定したもので、融点が220℃以上ないと面配向は壊
れEOE成形に耐えず、皮膜にクラックが発生し易くな
り、従って耐食性は劣る。
【0064】又、ウィケットマーク問題の点からも、前
述した外面塗装の焼き付け温度との関係もあるが、22
0℃以上の融点が必要である。
述した外面塗装の焼き付け温度との関係もあるが、22
0℃以上の融点が必要である。
【0065】接着層である下層皮膜の融点(Tm2)は
170〜235℃とする。下層皮膜の融点の下限値を1
70℃に限定した理由は、ウィケットマーク問題、フェ
ザー問題からである。
170〜235℃とする。下層皮膜の融点の下限値を1
70℃に限定した理由は、ウィケットマーク問題、フェ
ザー問題からである。
【0066】ウィケットマークは、本発明の範囲では、
下層皮膜の融点、厚み、上層皮膜の融点及び面配向の状
態によってほぼ決まり、熱可塑性樹脂の場合、接着層の
融点が低い場合は厚みは薄くする必要がある。
下層皮膜の融点、厚み、上層皮膜の融点及び面配向の状
態によってほぼ決まり、熱可塑性樹脂の場合、接着層の
融点が低い場合は厚みは薄くする必要がある。
【0067】又、上層皮膜は面配向を有する状態が、ウ
ィケットマークは発生し難く有利である。
ィケットマークは発生し難く有利である。
【0068】上層皮膜の面配向の保持の観点からは、基
本的には接着層と上層皮膜の樹脂の融点差が大きく、か
つ鋼板に被覆させる温度は低い方が有利であることは言
うまでもないが、融点差が大きいと言うことは、樹脂組
成的には異なる方向に行くことを指し、下層皮膜と上層
皮膜の間の密着性が不十分となりフェザー問題となる危
険性が高い。
本的には接着層と上層皮膜の樹脂の融点差が大きく、か
つ鋼板に被覆させる温度は低い方が有利であることは言
うまでもないが、融点差が大きいと言うことは、樹脂組
成的には異なる方向に行くことを指し、下層皮膜と上層
皮膜の間の密着性が不十分となりフェザー問題となる危
険性が高い。
【0069】従って下層皮膜の融点が低い場合は、フェ
ザー問題対応から上層皮膜の融点も比較的低目にする必
要がある。
ザー問題対応から上層皮膜の融点も比較的低目にする必
要がある。
【0070】下層皮膜の融点の下限値を170℃に限定
した理由は、ウィケットマーク問題、フェザー問題から
であり170℃以下ではこの両者の問題を解決すること
は出来ない。
した理由は、ウィケットマーク問題、フェザー問題から
であり170℃以下ではこの両者の問題を解決すること
は出来ない。
【0071】一方、上限値の235℃は、上層皮膜の面
配向の保持の点から限定した温度であり、235℃を超
えると、上層皮膜の配向性が壊れ、EOE成形加工に耐
えられずクラックが発生し、耐食性が劣る。
配向の保持の点から限定した温度であり、235℃を超
えると、上層皮膜の配向性が壊れ、EOE成形加工に耐
えられずクラックが発生し、耐食性が劣る。
【0072】なお、上下の皮膜設計をする際、下層皮膜
の融点は前述した意味から、上層皮膜の融点より低くす
る必要があることは言うまでもなく、上層皮膜の融点よ
り少なくとも20℃程度は低いことが望ましい。
の融点は前述した意味から、上層皮膜の融点より低くす
る必要があることは言うまでもなく、上層皮膜の融点よ
り少なくとも20℃程度は低いことが望ましい。
【0073】次ぎに樹脂の極限粘度について述べる。本
発明に適用されるポリエステル樹脂の極限粘度は0.5
5〜0.75とする。
発明に適用されるポリエステル樹脂の極限粘度は0.5
5〜0.75とする。
【0074】極限粘度は、樹脂の平均分子量を示す指標
として用いられ、固有粘度とも言われている。
として用いられ、固有粘度とも言われている。
【0075】極限粘度は皮膜の強度、特に衝撃強度に大
きく関与し、一般に極限粘度が高い方が衝撃強度は高い
ものとなり、缶蓋成形加工、スコアー加工やリベット取
り付け加工等のEOE加工に耐える皮膜となる。
きく関与し、一般に極限粘度が高い方が衝撃強度は高い
ものとなり、缶蓋成形加工、スコアー加工やリベット取
り付け加工等のEOE加工に耐える皮膜となる。
【0076】従って、耐食性の点からは樹脂の極限粘度
は高い方が好ましいが、同時に皮膜の強度を高くするこ
とは、皮膜が切れ難くなることになり、フェザー発生と
なる。
は高い方が好ましいが、同時に皮膜の強度を高くするこ
とは、皮膜が切れ難くなることになり、フェザー発生と
なる。
【0077】本発明で極限粘度を0.55〜0.75に
限定した理由はこうした理由からで、下限値の0.55
以下では、皮膜の衝撃強度不足により、加工部にクラッ
クが発生し、耐食性が十分でない。
限定した理由はこうした理由からで、下限値の0.55
以下では、皮膜の衝撃強度不足により、加工部にクラッ
クが発生し、耐食性が十分でない。
【0078】一方、上限値の0.75を超すと加工部の
クラックに対しては十分な強度を有するが、前述したよ
うに皮膜自体の強度が高くなるため、フェザーが発生す
る場合が生じる。極限粘度は、好ましくは0.58〜
0.72が良い。
クラックに対しては十分な強度を有するが、前述したよ
うに皮膜自体の強度が高くなるため、フェザーが発生す
る場合が生じる。極限粘度は、好ましくは0.58〜
0.72が良い。
【0079】なお、極限粘度の測定は、ウベローデ粘度
計で、皮膜10mg±0.3mgをフェノール:1−1
−2−2テトラフロロエタン=6:4の溶媒に90℃で
溶解し、濾過後、測定温度30±0.1℃で測定したも
のである。
計で、皮膜10mg±0.3mgをフェノール:1−1
−2−2テトラフロロエタン=6:4の溶媒に90℃で
溶解し、濾過後、測定温度30±0.1℃で測定したも
のである。
【0080】次に、本発明に適用される鋼板について述
べる。
べる。
【0081】本発明に適用される鋼板は、Snめっき、
Niめっき、Sn/Niめっきの、それぞれめっき層の
上層に化成処理を施しためっき鋼板及び電解クロム酸処
理鋼板である。
Niめっき、Sn/Niめっきの、それぞれめっき層の
上層に化成処理を施しためっき鋼板及び電解クロム酸処
理鋼板である。
【0082】本発明では、Snめっき鋼板の蓋内面側
は、従来のスチールEOE用のSn付着量より少ない付
着量で済み、2〜3g/m2 で良い。
は、従来のスチールEOE用のSn付着量より少ない付
着量で済み、2〜3g/m2 で良い。
【0083】Sn/Niめっき鋼板は、下層に存在する
Ni皮膜の効果で、Sn付着量はSn単独の場合より更
に少なくて済み、缶内面に当たる面は2g/m2 以下で
良い。Ni付着量は0.1g/m2 以下である。Niめ
っき鋼板のNi付着量は1.5g/m2 以下である。
Ni皮膜の効果で、Sn付着量はSn単独の場合より更
に少なくて済み、缶内面に当たる面は2g/m2 以下で
良い。Ni付着量は0.1g/m2 以下である。Niめ
っき鋼板のNi付着量は1.5g/m2 以下である。
【0084】電解クロム処理鋼板は通称TFS(Tin
Free Steel)と呼ばれているクロム・クロ
メート処理鋼で、付着量は金属クロムが30〜150m
g/m2 、水和酸化クロムは金属クロム換算で5〜20
mg/m2 である。
Free Steel)と呼ばれているクロム・クロ
メート処理鋼で、付着量は金属クロムが30〜150m
g/m2 、水和酸化クロムは金属クロム換算で5〜20
mg/m2 である。
【0085】本発明では、Snめっき鋼板、Sn/Ni
めっき鋼板、Niめっき鋼板の、各々のめっき皮膜の上
層に施す化成処理は、前述したTFS処理鋼板のような
クロム・クロメート処理及び、従来からぶりき(Snめ
っき鋼板)の化成処理として用いられている、CDC処
理と呼ばれるクロメート処理等が施される。
めっき鋼板、Niめっき鋼板の、各々のめっき皮膜の上
層に施す化成処理は、前述したTFS処理鋼板のような
クロム・クロメート処理及び、従来からぶりき(Snめ
っき鋼板)の化成処理として用いられている、CDC処
理と呼ばれるクロメート処理等が施される。
【0086】EOEの場合、前述したように缶蓋として
も厳しい加工を受ける上に、スコアー加工、更にはリベ
ット取り付け加工と言った普通の蓋に比べ、全て厳しい
加工となり、皮膜と鋼板との密着力は高いものが要求さ
れる。従って、密着性確保の点から化成処理は重要とな
る。
も厳しい加工を受ける上に、スコアー加工、更にはリベ
ット取り付け加工と言った普通の蓋に比べ、全て厳しい
加工となり、皮膜と鋼板との密着力は高いものが要求さ
れる。従って、密着性確保の点から化成処理は重要とな
る。
【0087】次に、本発明の複合鋼板を得る方法につい
て述べる。本発明では、ポリエステル樹脂皮膜鋼板に被
覆させる手段として、熱接着法を適用する。
て述べる。本発明では、ポリエステル樹脂皮膜鋼板に被
覆させる手段として、熱接着法を適用する。
【0088】ポリエステル樹脂フィルムを、鋼板に熱接
着する技術は周知の技術であり、更に、配向性を残存さ
せる技術についても、例えば、前述した特開昭61−1
49340号公報に開示されている。
着する技術は周知の技術であり、更に、配向性を残存さ
せる技術についても、例えば、前述した特開昭61−1
49340号公報に開示されている。
【0089】しかし、特開昭61−149340号公報
に開示されているような、一層フィルムで配向性を残存
させる技術では、EOEを対象とした場合フィルムの密
着性が不十分であるため、特にフェザー問題は解決でき
ない。又、フェザー問題を解決しようとすると、十分に
熱をかける必要があるため、配向性が壊れEOE成形で
皮膜にクラックが生じ、耐食性が劣ることになる。
に開示されているような、一層フィルムで配向性を残存
させる技術では、EOEを対象とした場合フィルムの密
着性が不十分であるため、特にフェザー問題は解決でき
ない。又、フェザー問題を解決しようとすると、十分に
熱をかける必要があるため、配向性が壊れEOE成形で
皮膜にクラックが生じ、耐食性が劣ることになる。
【0090】従って、熱接着法でEOE用途のポリエス
テル樹脂フィルム被覆鋼板を得る方法として、鋭意検討
した結果、本発明のようにポリエステル樹脂皮膜の二層
構造の皮膜構成にすることで達成することができたので
ある。
テル樹脂フィルム被覆鋼板を得る方法として、鋭意検討
した結果、本発明のようにポリエステル樹脂皮膜の二層
構造の皮膜構成にすることで達成することができたので
ある。
【0091】二層構造にする手段としては、予め接着層
としてのポリエステル樹脂と上層となるポリエステル樹
脂を、共押しだし方式で製造した二層フィルムを用い
て、接着層を鋼板に熱接着する方法や、鋼板に接着層を
まず熱接着し、次いでその上に上層皮膜を熱接着する方
法等が採用可能であるが、品質精度、生産性等を考慮す
ると、予め二層構成のフィルムを適用する方が効率的で
ある。
としてのポリエステル樹脂と上層となるポリエステル樹
脂を、共押しだし方式で製造した二層フィルムを用い
て、接着層を鋼板に熱接着する方法や、鋼板に接着層を
まず熱接着し、次いでその上に上層皮膜を熱接着する方
法等が採用可能であるが、品質精度、生産性等を考慮す
ると、予め二層構成のフィルムを適用する方が効率的で
ある。
【0092】本発明における熱接着は、予め接着層の融
点以下に加熱された鋼板にフィルムを供給し上下のロー
ルで熱圧着しついで、更に上層皮膜の融点以下の温度ま
でに鋼板を加熱し、直ちに冷却する方法である。
点以下に加熱された鋼板にフィルムを供給し上下のロー
ルで熱圧着しついで、更に上層皮膜の融点以下の温度ま
でに鋼板を加熱し、直ちに冷却する方法である。
【0093】本発明の方法を実施する場合の重要な点
は、第一に接着層の融点(Tm2)以下の板温で熱圧着
することである。熱接着を接着層の融点以下の板温で行
う理由は、主に皮膜外観確保と寸法精度確保であり、接
着層の融点以上の板温で熱接着すると外観、寸法精度が
確保出来ない場合がある。熱接着時の板温の下限値とし
ては、接着層の融解開始温度で、この温度以下の場合は
特に通板速度が速いと、鋼板とフィルムの間に空気の巻
き込みによる微細な気泡が残り、EOE成形で皮膜欠陥
が発生する場合がある。更に、熱接着の際、上下のロー
ルで圧着するが、特にフィルムを接触するロールはゴム
ライニングしたロールが良く、しかも圧着線圧は10k
g/cm〜60kg/cmが好ましい。第二は、急冷前
の板温が上層皮膜の融点(Tm1)以下にすることであ
る。これは前述したように上層皮膜の配向状態を確保す
る点から肝要であり、好ましくは(Tm1−20)℃以
下が良い。
は、第一に接着層の融点(Tm2)以下の板温で熱圧着
することである。熱接着を接着層の融点以下の板温で行
う理由は、主に皮膜外観確保と寸法精度確保であり、接
着層の融点以上の板温で熱接着すると外観、寸法精度が
確保出来ない場合がある。熱接着時の板温の下限値とし
ては、接着層の融解開始温度で、この温度以下の場合は
特に通板速度が速いと、鋼板とフィルムの間に空気の巻
き込みによる微細な気泡が残り、EOE成形で皮膜欠陥
が発生する場合がある。更に、熱接着の際、上下のロー
ルで圧着するが、特にフィルムを接触するロールはゴム
ライニングしたロールが良く、しかも圧着線圧は10k
g/cm〜60kg/cmが好ましい。第二は、急冷前
の板温が上層皮膜の融点(Tm1)以下にすることであ
る。これは前述したように上層皮膜の配向状態を確保す
る点から肝要であり、好ましくは(Tm1−20)℃以
下が良い。
【0094】板の加熱方法としては、加熱した炉の中を
通す方法や、鋼板に通電して加熱する通電加熱方法や、
誘導加熱方法、加熱されたロールに接触させて加熱する
方法等が使用できるが、一次接着後更に板温を上げ二次
接着を行う場合の加熱は、上層皮膜の配向状態保持か
ら、加熱した炉の中を通す方法の場合、通板速度にもよ
るが、皮膜が炉内温度の影響を受け配向状態が壊れる可
能性があるため、鋼板から加熱する通電加熱方式や誘導
加熱方式の方が好ましい。
通す方法や、鋼板に通電して加熱する通電加熱方法や、
誘導加熱方法、加熱されたロールに接触させて加熱する
方法等が使用できるが、一次接着後更に板温を上げ二次
接着を行う場合の加熱は、上層皮膜の配向状態保持か
ら、加熱した炉の中を通す方法の場合、通板速度にもよ
るが、皮膜が炉内温度の影響を受け配向状態が壊れる可
能性があるため、鋼板から加熱する通電加熱方式や誘導
加熱方式の方が好ましい。
【0095】第三は、鋼板に皮膜を鋼板に被覆した後急
冷することで、この工程も配向状態保持の点で重要な工
程で、少なくとも被覆する上下層のポリエステル樹脂の
ガラス転位温度(Tg)より低い温度に、急冷すること
が肝要である。
冷することで、この工程も配向状態保持の点で重要な工
程で、少なくとも被覆する上下層のポリエステル樹脂の
ガラス転位温度(Tg)より低い温度に、急冷すること
が肝要である。
【0096】又、急冷の方法としては、水に浸漬して急
冷する方法、冷えた空気を吹き付けて急冷する方法、空
気と水を同時に吹きかけて急冷する方法、及びこれらの
併用等が使用出来るが、いずれの方法を採用するにし
ろ、冷却速度は十分に確保する必要がある。
冷する方法、冷えた空気を吹き付けて急冷する方法、空
気と水を同時に吹きかけて急冷する方法、及びこれらの
併用等が使用出来るが、いずれの方法を採用するにし
ろ、冷却速度は十分に確保する必要がある。
【0097】なお、前述した融解開始温度とは、DSC
による、5℃/分の昇温速度での測定で見られる、結晶
の融解吸熱ピークが現れる温度を指す。
による、5℃/分の昇温速度での測定で見られる、結晶
の融解吸熱ピークが現れる温度を指す。
【0098】以上、本発明の構成、作用について説明し
たが、本発明を実施することにより、耐食性の優れたE
OE用素材が得られるため、従来のスチールEOEでは
耐食性の点から避けることが出来なかった、補修塗装が
省略できる。
たが、本発明を実施することにより、耐食性の優れたE
OE用素材が得られるため、従来のスチールEOEでは
耐食性の点から避けることが出来なかった、補修塗装が
省略できる。
【0099】以下、実施例で本発明の効果を具体的に示
す。
す。
【0100】
実施例−1 TFS鋼板(板厚0.20mm、テンパーT4CA、金
属クロム80mg/m2、水和酸化クロム15mg/m
2 )を用いて、第1表に示す予め二層構成のAフィルム
からUフィルムまでの二軸延伸ポリエステル樹脂フィル
ムを用いて、通電加熱方式で加熱したTFS鋼板にフィ
ルムを熱圧着し、更に加熱、急冷し、熱接着方式でフィ
ルム被覆複合鋼板を得た。
属クロム80mg/m2、水和酸化クロム15mg/m
2 )を用いて、第1表に示す予め二層構成のAフィルム
からUフィルムまでの二軸延伸ポリエステル樹脂フィル
ムを用いて、通電加熱方式で加熱したTFS鋼板にフィ
ルムを熱圧着し、更に加熱、急冷し、熱接着方式でフィ
ルム被覆複合鋼板を得た。
【0101】なお、実施例1に用いたAフィルムからU
フィルムの二層フィルムの諸特性及び被覆鋼板の条件は
第1表に示した通りである。
フィルムの二層フィルムの諸特性及び被覆鋼板の条件は
第1表に示した通りである。
【0102】得られたフィルム被覆複合鋼板の他の面に
は缶用外面塗料を5μ塗布し、185℃で10分焼き付
けた。更に、この複合鋼板を用いて、内圧缶用の200
φのP−EOE(スコアー残厚:スチール残厚として6
5μm)をフィルム被覆面が蓋内面に成るように成形し
た。
は缶用外面塗料を5μ塗布し、185℃で10分焼き付
けた。更に、この複合鋼板を用いて、内圧缶用の200
φのP−EOE(スコアー残厚:スチール残厚として6
5μm)をフィルム被覆面が蓋内面に成るように成形し
た。
【0103】得られたEOEの評価としては、耐食性は
1%NaCl+0.2%界面活性剤の水溶液で、EOE
を陰極に白金を陽極として、6vの印加電圧を掛けた時
に流れる電流の30秒後の値を測定した。
1%NaCl+0.2%界面活性剤の水溶液で、EOE
を陰極に白金を陽極として、6vの印加電圧を掛けた時
に流れる電流の30秒後の値を測定した。
【0104】なお、比較として、Snめっき鋼板(ぶり
き)に塗装が施された、現行の非内圧缶用スチールEO
Eを用いた。
き)に塗装が施された、現行の非内圧缶用スチールEO
Eを用いた。
【0105】又、フェザー性に関しては、開缶後の膜残
り状況を観察した。なお、Qフィルム及びUフィルムは
外面の塗装・焼き付けにおいて、ウィケットマークが発
生したが、他のフィルムは問題なく良好であった。耐食
性及びフェザー性の評価結果を第1表に示した。
り状況を観察した。なお、Qフィルム及びUフィルムは
外面の塗装・焼き付けにおいて、ウィケットマークが発
生したが、他のフィルムは問題なく良好であった。耐食
性及びフェザー性の評価結果を第1表に示した。
【0106】
【表1】
【0107】
【表2】
【0108】第1表から分かるように、本発明で得られ
るEOE用複合鋼板は、現行の非内圧缶用スチールEO
Eに比較し耐食性は良好であり、又フェザー性について
も膜残りがなく現行品と同等の特性を有している。
るEOE用複合鋼板は、現行の非内圧缶用スチールEO
Eに比較し耐食性は良好であり、又フェザー性について
も膜残りがなく現行品と同等の特性を有している。
【0109】それに対し、本発明対象外の比較に用いた
複合鋼板の場合は耐食性が劣るか、フェザー性の膜残り
があるかで、EOE用途としての特性は得られない。
複合鋼板の場合は耐食性が劣るか、フェザー性の膜残り
があるかで、EOE用途としての特性は得られない。
【0110】実施例−2 両面共Sn付着量2.8g/m2 のSnめっきを行った
後、直ちに化成処理を施したぶりき(板厚0.20m
m、テンパーT4CA)を用いて、第2表に示した二軸
延伸ポリエステル樹脂フィルムを実施例1の手順に従っ
て熱接着方式で被覆した。
後、直ちに化成処理を施したぶりき(板厚0.20m
m、テンパーT4CA)を用いて、第2表に示した二軸
延伸ポリエステル樹脂フィルムを実施例1の手順に従っ
て熱接着方式で被覆した。
【0111】更に、得られた複合鋼板を実施例1の手順
に従って外面塗装、EOE成形を行い、得られたEOE
の特性評価を行った。耐食性及びフェザー性の評価結果
を第2表に示した。
に従って外面塗装、EOE成形を行い、得られたEOE
の特性評価を行った。耐食性及びフェザー性の評価結果
を第2表に示した。
【0112】
【表3】
【0113】第2表から分かるように、本発明で得られ
るEOE用複合鋼板は、現行の非内圧缶用スチールEO
Eに比較し耐食性は良好であり、又フェザー性について
も膜残りがなく現行品と同等の特性を有している。
るEOE用複合鋼板は、現行の非内圧缶用スチールEO
Eに比較し耐食性は良好であり、又フェザー性について
も膜残りがなく現行品と同等の特性を有している。
【0114】それに対し、本発明対象外の比較に用いた
複合鋼板の場合は耐食性が劣るか、フェザー性の膜残り
があるかで、EOE用途としての特性は得られない。
複合鋼板の場合は耐食性が劣るか、フェザー性の膜残り
があるかで、EOE用途としての特性は得られない。
【0115】
【発明の効果】以上説明したように、本発明で得られる
フィルム複合鋼板は、耐食性に優れているためスコアー
加工部、リベット加工部等の内面無補修化が達成され
る。又、フェザー性についても塗装された現行のスチー
ルEOEと遜色がなく良好な特性を有している。
フィルム複合鋼板は、耐食性に優れているためスコアー
加工部、リベット加工部等の内面無補修化が達成され
る。又、フェザー性についても塗装された現行のスチー
ルEOEと遜色がなく良好な特性を有している。
【0116】従って、製缶メーカーでの工程省略が可能
となり、経済的効果も大きく社会的意義も大きい。
となり、経済的効果も大きく社会的意義も大きい。
Claims (5)
- 【請求項1】 缶蓋の内面に当たる鋼板表面に、全ての
面方向の屈折率が1.6300以下で、厚み方向の屈折
率が1.4850〜1.5500で、且つ面の縦方向の
屈折率(Nx)及び面の横方向の屈折率(Ny)と厚み
方向の屈折率(Nz)の差で表される複屈折率(Nx−
Nz)及び(Ny−Nz)が、共に0.03〜0.13
にあるポリエステル樹脂の皮膜を、接着層を介して総厚
みとして8〜30μm被覆されていることを特徴とする
耐食性、フェザー性に優れたEOE用複合鋼板。 - 【請求項2】 ポリエステル樹脂の極限粘度が0.55
〜0.75、融点が220℃以上、厚みが5〜25μ
m、破断伸びが50〜250%の面配向を有するフィル
ムである、請求項1に記載の耐食性、フェザー性に優れ
たEOE用複合鋼板。 - 【請求項3】 接着層が、融点170〜235℃、厚み
が0.5〜5μmのポリエステル樹脂で、二層構造のポ
リエステル樹脂皮膜構成にしたものである、請求項1あ
るいは2に記載の耐食性、フェザー性に優れたEOE用
複合鋼板。 - 【請求項4】 鋼板の両面にSn皮膜を有し、更にその
上層に化成処理を施したSnめっき鋼板、または鋼板の
両面にNi皮膜を有し、更にその上層に化成処理を施し
たNiめっき鋼板、または鋼板の両面にNi皮膜を有
し、その上層にSn皮膜を有し、更にその上層に化成処
理を施したSn/Niめっき鋼板、または鋼板の両面に
クロム・クロメート皮膜を有する電解クロム酸処理鋼
板、または蓋の内面に当たる面にはクロム・クロメート
皮膜を有し、蓋の外面に当たる面にはSn皮膜を有する
鋼板を用いた請求項1あるいは2、あるいは3に記載の
耐食性、フェザー性に優れたEOE用複合鋼板。 - 【請求項5】 缶蓋の内面に当たる鋼板表面に、上層皮
膜は面内の全ての方向の屈折率が1.6300以下で、
厚み方向の屈折率が1.4850〜1.5500で、且
つ縦方向の屈折率(Nx)及び横方向の屈折率(Ny)
と厚み方向の屈折率(Nz)の差で表される複屈折率
(Nx−Nz)及び(Ny−Nz)が共に0.03〜
0.13、融点(Tm1)が220℃以上、極限粘度が
0.55〜0.75、の破断伸びが50〜250%、厚
みは5〜25μmのポリエステル樹脂と、接着層は融点
(Tm2)が170〜235℃で且つ上層皮膜の融点よ
り低く、厚みは0.5〜5μmのポリエステル樹脂から
成る、総皮膜厚みとして8〜30μmの二層構成の面配
向を有するポリエステル樹脂フィルムを、接着層を介し
て、接着層の融点(Tm2)以下の鋼板温度で熱圧着を
行い、次いで上層皮膜の融点(Tm1)以下の温度に鋼
板温度をあげて、直ちに急冷して鋼板に被覆させること
を特徴とした、耐食性、フェザー性に優れたEOE用複
合鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3239422A JPH0577359A (ja) | 1991-09-19 | 1991-09-19 | 耐食性、フエザー性に優れたeoe用複合鋼板及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3239422A JPH0577359A (ja) | 1991-09-19 | 1991-09-19 | 耐食性、フエザー性に優れたeoe用複合鋼板及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0577359A true JPH0577359A (ja) | 1993-03-30 |
Family
ID=17044541
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3239422A Pending JPH0577359A (ja) | 1991-09-19 | 1991-09-19 | 耐食性、フエザー性に優れたeoe用複合鋼板及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0577359A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0666169A1 (en) * | 1994-02-04 | 1995-08-09 | Toyo Seikan Kaisha Limited | Polyester-metal laminate sheet and seamless cans using the same |
-
1991
- 1991-09-19 JP JP3239422A patent/JPH0577359A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0666169A1 (en) * | 1994-02-04 | 1995-08-09 | Toyo Seikan Kaisha Limited | Polyester-metal laminate sheet and seamless cans using the same |
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