JPH0581218B2 - - Google Patents

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JPH0581218B2
JPH0581218B2 JP59281690A JP28169084A JPH0581218B2 JP H0581218 B2 JPH0581218 B2 JP H0581218B2 JP 59281690 A JP59281690 A JP 59281690A JP 28169084 A JP28169084 A JP 28169084A JP H0581218 B2 JPH0581218 B2 JP H0581218B2
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JP
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protein
membrane
film
tgase
casein
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JP59281690A
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Masao Motoki
Noriki Nio
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Ajinomoto Co Inc
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Ajinomoto Co Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は強化蛋白質膜の製造法に関する。
高分子学において、cast膜という概念がある。
これは、液状物質を型の中に流し込み、固化させ
溶媒を蒸発させてフイルムとする流延成形を
castingといい、得られるフイルムをcast膜と称
している。食品分野においても日本の伝統食品で
ある湯葉は、豆乳を加熱して得られるゲル状皮膜
を風乾して製造され、cast膜の範疇に入るものと
考えられる。このような食品蛋白を用いたcast膜
形成に関する報告は、蛋白溶液に20〜30%のグリ
セロールやソルビトールを添加したり、アルデヒ
ドや重金属を作用させフイルム化するなどといつ
たものが多く過激な条件で製造するものが多く、
生分解性や安全性に問題がある。
本発明者らは、上記のような欠点を補い、天然
系素材を用いて温和な条件でcastingして得られ
る強靱で、かつ、安全性の高い蛋白質膜の製造法
を開発しようと種々研究を行なつた結果、高濃度
蛋白含有溶液にトランスグルタミナーゼを作用さ
せ、cast膜化することによつて、強靱で安定な蛋
白質膜を製造しうることを発見し、本発明を完成
した。
即ち、本発明は、蛋白質濃度2重量%以上の蛋
白含有溶液にアシル転移酵素トランスグルタミナ
ーゼ(EC2,3,2,13、以下「TGase」と略
す)を蛋白質1gに対して適宜量、好ましくは1
ユニツト以上添加し、型枠に流し込み、10ないし
60°にて、水分率が20%以下になるまで乾燥する
ことを特徴とする蛋白質膜の製造法である。
本発明で利用可能なトランスグルタミナーゼは
天然物から抽出分離したものはもちろん、トラン
スグルタミナーゼを生産する微生物を培養してそ
れらの菌体外又は菌体内に蓄積されたものでもよ
い。また遺伝子工学的手法や細胞工学的手法など
の生物工学的手法を用いて得られたものでもよ
い。
本発明に用いられる膜化用蛋白質は、その起源
に制約されず、植物性蛋白質、動物性蛋白質など
いかなるものでも使用できる。植物性蛋白質とし
ては油糧種子の脱脂物(脱脂大豆など)及びそれ
らより分離した蛋白を挙げることができる。ま
た、動物性蛋白質としては、乳蛋白質、ゼラチ
ン、コラーゲン等を例示することができる。これ
らの蛋白質の2重量%以上の蛋白含有溶液を調製
する。蛋白含有溶液の濃度は比較的高いことが望
ましく、通常2重量%以上、好ましくは5重量%
ないし15重量%であればよい。
この高濃度蛋白含有溶液に、特開昭58−149645
号に記載されている方法で調製したTGaseを蛋
白質1gに対して、1ユニツト/g・蛋白以上添
加し、直ちに、平板型枠(例えば、メタアクリル
樹脂製)に流し込み、10ないし60℃にて、水分率
20%以下となるまで(通常、3ないし5時間)、
風乾または送風乾燥すると型枠より容易に剥離す
る強靱な蛋白質膜が得られる。蛋白質濃度が2重
量%未満の場合、TGase量が基質蛋白質1gに
対して1U未満の場合、乾燥温度が10℃未満や60
℃以上の場合は、各れも剥離性が悪く、本発明の
特徴を有する蛋白質膜は得られない。
上記のようにして得られる蛋白質膜は、
TGaseを作用させずに同様の条件でcastingして
得られる蛋白質膜が水や塩類溶液で容易に溶解す
るのに比して、それらに対して安定で不溶であ
り、約2倍の引張強度と伸度を有している。さら
に、TGaseによる蛋白質膜は、水中では、22
ml/g蛋白質膜程度の吸水力を示し、有機溶媒中
では、分子篩効果を有する蛋白質膜である。ま
た、沸盪浴水中でも安定であり、全PH領域におい
ても不溶である。TGaseによる蛋白質膜が、こ
のような性質を有するのは、TGaseの触媒作用
によるε−(γ−グルタミル)リジン架橋形成に
基づいた蛋白質重合物であることに由来する。そ
れは、1)各種蛋白質変性剤(2−メルカプトエ
タノール、ドデシル硫酸ナトリウム、塩酸グアニ
ジン、尿素等)に対して安定であること。2)
TGaseの反応部位であるLys残基を完全にアセチ
ル化された蛋白質を用いて同様にcast膜化しても
水に対して可溶であること。3)TGaseによる
蛋白質膜形成途中で、高分子化された蛋白質が
SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動で検出さ
れること。等から証明される。また、この
TGaseによる蛋白質膜をプロテアーゼ処理すれ
ば、加水分解され、溶液となる。従つて、生分解
性を有し、かつ、結合剤も酵素であるから、本発
明によつて得られる蛋白質膜は、生体に対する影
響が少ない。
以上のような性質を利用すれば、可食性フイル
ムとしてばかりでなく、包装材料、生分解性膜、
医用高分子膜素材、固定化酵素膜基材等が製造可
能である。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本
発明はこれら実施例によつて何ら制限されるもの
ではない。
実施例 1 αs1−カゼインの5重量%溶液を0.1Mトリス−
塩酸緩衝液(5mM CaCl2,20mMジチオスレイ
トール0.1% グリセロール含有、PH8.0)で調製
した。これに、αs1−カゼイン1mg当り0.002ユニ
ツトのTGaseを添加し、激しく撹拌後、直ちに
メタアクリル樹脂板(あるいは、硬質ビニル板)
上の20×50×1.5mmの型枠に流し込み、40℃で5
時間送風乾燥し、αs1−カゼイン膜を得た。得ら
れたαs1−カゼイン膜は、水分率11.2%、膜厚
47μm、引張強度104.7g/cm2、伸度82%を有し、
水に不溶な蛋白質となつた。それに比して、
TGaseを使用させず他は同様の条件で、αs1−カ
ゼイン膜を調製すると、水分率10.5%、膜厚
49μm、引張強度40.6g/cm2、伸度38%を有する
蛋白質が得られた。引張強度と伸度が、TGase
を作用させた場合の0.5倍弱であるばかりでなく、
水に容易に溶解する膜であつた。
実施例 2 実施例1で得られるαs1−カゼイン膜80mgを、
脱イオン水100ml中に入れ、経時的に、この膜の
増加重量分を測定し、吸水量(gwater/g膜)
として表現した。結果は第1図に示すようにな
り、αs1−カゼイン膜1gあたり22g程度の水を
吸収した。
実施例 3 実施例1と同様の方法によつて、ゼラチンの10
重量%溶液から調製したゼラチン膜と、TGase
のみ添加せず、あとは全く同一条件で調製したゼ
ラチン膜を、各々10mgを1cm光路長の石英セル中
に入れ、脱イオン水3mlを加え電子冷熱式温度コ
ントローラー(島津製作所(株)製)を用いて20°よ
り35℃まで5℃おきに、10分間加温し、その時の
280nmの吸光度を測定し、溶解している蛋白質量
を測定した。結果は第2図に示すように、
TGase処理していないゼラチン膜は、28℃位か
ら吸光度が急激に増加し徐々に溶解してくる。こ
れに比して、TGase処理した膜は、吸光度の上
昇の割合がゆつくりとしており、かなり熱に対し
て安定であることが示唆される。これは、
TGase処理しない場合は、水素結合等の二次的
結合を主体とした膜のため、加熱で結合が切れ、
次第に溶解するのに比してTGase処理すれば、
ε−(γ−Glu)Lys架橋が生じ、共有結合を主体
とした膜となるために、熱に対しても比較的安定
になつたと考えられた。また、両者を沸盪浴水中
に浸漬すると、TGase処理膜は溶解しなかつた
が、TGase無添加膜は溶解した。
実施例 4 Senらの方法(J.Agric.Food Chem.,29,348
(1981))に習つて、実施例1で得られるαs1−カ
ゼイン膜とαs1−カゼイン粉末の消化性を比較し
た。即ち、各々5mgを、0.1Mリン酸緩衝液(PH
8.0)2mlを加え、さらにキモトリプシン0.1mgを
添加、37℃でインキユベートした。適時反応溶液
を100℃、3分間加熱することによつて、キモト
リプシンを失活させ、反応を止めた。この反応溶
液中のアミノ基量をFields法(Biochem.J.,124
581(1971))を用いて定量し、各時間における消
化率を次式の様に定義した。
消化率=観測時のアミノ基量/24時間後のアミノ基量
×100(%) 結果は第3図に示す。24時間後には、両者のア
ミノ基量はほぼ同一であり、膜化しても、充分消
化しえた。しかし、120分後までの消化率を比較
すると、αs1−カゼイン粉末では100%消化されて
いるのに比して、TGaseを作用させて得られる
cast膜では約60%と、かなり制御されていた。従
つて、TGaseによる蛋白質膜は、消化可能でか
つ、その分解速度をある程度制御しえる。
実施例 5 実施例1にて得られるαs1−カゼイン膜は、有
機溶媒中で安定で不溶である。そこで、有機溶媒
中で、このαs1−カゼイン膜がどのような透過性
を示すかを、メチレンブルー(MW.373.90,νnax
660nm)、クマシーブリリアントブルー
(MW.695.61,νnax590nm)、ビタミンB12
(MW.1355.42,νnax560nm)を用いて観察した。
3種類の化合物を各各小試験管に入れ、TGase
作用によつて得られたαs1−カゼインcast膜で密
封し、大量のエタノール中に浸漬した。もし、こ
れらの化合物がcast膜を介して放出されるなら、
外液(エタノール)が各化合物特有の色がつき、
その最大吸収波長を観察すれば、膜を介してどの
くらい透過されているのか知ることができる。15
℃から40℃へ5℃/分の割で昇温し、次に5℃/
分の割で40℃から15℃へと冷却する操作を繰り返
し行ない、60分間、外液に放出される上記3種類
の化合物の透過率を求めて第4図に示した。メチ
レンブルーでは、浸漬すると比較的速やかに透過
され、40分後には、完全に透過された。それに比
して、クマシーブリリアントブルーは、60分後に
約20%が透過し、ビタミンB12では、ほとんど透
過されないことが観察された。従つて、60分後の
透過率を比較すると、 メチレンブルー>クマシーブリリアントブルー
>ビタミンB12 の順となつた。即ち、分子量の大きさによつて透
過性に大小が生じていた。従つて分子量が大きい
程、透過しずらくなつており、分子篩効果がある
ことが示めされた。
【図面の簡単な説明】
第1,2,3および4図はそれぞれ実施例2,
3,4および5の実験結果を示す。第1図の図
中、横軸は浸漬時間(分)、縦軸は吸水量(g
water/gcast膜)を示す。第2図の図中、横軸
は温度(℃)、縦軸は280nmにおける吸光度を示
す。●はTGase添加ゼラチン膜、○はTGase無
添加ゼラチン膜の値を示す。第3図の図中、横軸
は消化時間(分)、縦軸は消化率(%)を示す。
●はTGase添加αs1カゼイン膜、○はαs1カゼイン
粉末の値を示す。第4図の図中、横軸は浸漬時間
(分)、縦軸は透過率(%)を示す。△はメチレン
ブルー、●はクマシーブリリアントブルー、○は
ビタミンB12の値を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 蛋白質濃度2重量%以上の蛋白含有溶液にト
    ランスグルタミナーゼを蛋白1gに対して1ユニ
    ツト以上添加し、型枠に流し込み10ないし60℃に
    て水分を20%以下にまで乾燥することを特徴とす
    る蛋白質膜。
JP28169084A 1984-12-26 1984-12-26 蛋白質膜の製造法 Granted JPS61152247A (ja)

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