JPH0585268B2 - - Google Patents
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- JPH0585268B2 JPH0585268B2 JP61214154A JP21415486A JPH0585268B2 JP H0585268 B2 JPH0585268 B2 JP H0585268B2 JP 61214154 A JP61214154 A JP 61214154A JP 21415486 A JP21415486 A JP 21415486A JP H0585268 B2 JPH0585268 B2 JP H0585268B2
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- Japan
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- welded
- seam
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- coating
- welding
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Description
本発明は、樹脂保護被覆の溶接継目への密着性
に優れ、しかも継目の腐食防止作用がフランジ加
工、巻締加工、ビード加工、ネツクイン加工等の
加工後においても永続して保持される継目被覆テ
イン・フリー・スチール製溶接罐の製造法に関す
る 従来、製罐法としてはブリキ等の罐用素材を円
筒状に成形し、その両端縁部をハンダ、接着剤等
を用してラツプシーム、ロツクシーム或いはこれ
らの組み合わせシームに接合する方法が一般に行
われている。しかしながら、この製罐方法ではシ
ーム部にかなりの面積が必要であり、資源節約の
点で問題があるとともに、ハンダ罐の場合にはハ
ンダによる好ましくない影響もあり、また接着罐
の場合には継目の強度及び耐久性の面で問題があ
る。更にハンダ及び接着剤による継目罐の場合に
は、側面継目にかなりの段差があるため罐蓋との
2重巻き締めに際して段差部での漏洩を屡々生じ
やすいという問題がある。 従来、ハンダ罐に代わる製罐法として絞りしご
き加工による無継目(シームレス)罐がある分野
では用いられているが、無継目罐は圧力による罐
胴側壁の変形が大であるため、バキユーム罐、即
ち内容物をレトルト殺菌する用途の罐に用いるこ
とは到底不可能である。 ハンダ罐に代わる製罐法の他の例として罐用素
材の両端縁部を溶接によりラツプ(重ね合わせ)
接合した溶接罐も既に知られている。このような
溶接罐は、ラツプシーム部の面積がハンダ罐に比
して著しく小であり、またシーム部の厚みも比較
的小さいため前述した段差に伴う問題が緩和さ
れ、更にハンダの様な格別な接合剤を必要としな
いという利点を有しているが、罐用素材の種類に
よつてはその製造操作が面倒であり、また継目の
耐腐食性、塗料密着性及び外観特性においても未
だ充分満足し得るものではなかつた。 例えば、圧延鋼板を電解クロム酸処理して得ら
れるテイン・フリー・スチールは、ブリキ等の罐
用素材に比して安価にしかも容易に入手でき、ま
たブリキ罐に認められる内容物中への錫溶出の問
題もなく更に耐腐食性及び塗料の密着性にも優れ
ているという利点を有しているが、このテイン・
フリー・スチール(以下単にTFSと呼ぶことが
ある)の溶接継目を形成するには、高電気抵抗の
含クロム被覆層を除去して後溶接を行う必要があ
り、このために含クロム被覆層を除去した鋼板基
質露出面には不可避的に多孔質の厚い鋼酸化物層
が形成されること、及び溶接時の圧力により溶融
した鋼が継目断面部にはみ出し、このはみ出され
た鋼は一層このような酸化を受け易いことが問題
となる。 この鋼酸化物は性質においてもろく、しかも多
孔質であるため、これに保護樹脂被膜を施した場
合にも密着性に乏しく、内容物への鉄溶出や継目
の腐食を防止することが困難である。しかも、
TFS溶接罐が継目での被膜密着性や耐腐食性に
劣るという欠点は、この継目がフランジ加工、2
重巻締加工、ネツクイン加工、或いはビード加工
等の製罐上必要な苛酷な加工に賦され、内容物充
填後レトルト殺菌等の苛酷な熱水処理を受けるこ
とによつて一層倍加される。 このように不都合な鋼酸化物層を除去するため
に、溶接後のTFS罐を酸洗浄(ピツクリング)
に賦することが考えられるが、個々の溶接罐を酸
洗浄に賦すことは操作及び設備の点で著しいコス
トの増加をもたらすばかりではなく、処理後の溶
接罐においても、樹脂保護被覆の継目への密着性
は思つた程向上せず、継目の腐食防止作用、特に
加工後の腐食防止作用も然程改善されないことが
わかつた。 本発明者等は、前述したTFS溶接罐の製造に
際して、以下に説明する特定の溶接条件を用いる
と、継目の鋼板基質露出部におけるポーラスな厚
い鋼酸化物層の形成を抑制し、その代わりに、厚
さが50乃至800オングストローム、特に50乃至400
オングストロームの範囲にあるマグネタイト
(Fe3O4)を主体とする緻密な鋼酸化物を形成さ
せることが可能となり、この特定の鋼酸化物層を
介して、カルボニル基、水酸基、エーテル基及び
エポキシ基から成る群より選ばれた極性基を10乃
至2000ミリモル/100g樹脂の濃度で含有する特
定の熱可塑性樹脂含有被覆層を設けると、継目の
腐食性及び継目への被覆密着性に優れ、しかも
種々の加工やレトルト殺菌に賦した場合にも、こ
れらの利点が実質上損なわれない被覆TFS溶接
シーム罐がえられることを見出した。 即ち、本発明によれば、金属クロム層及びその
上のクロム酸化物層から成る被覆層を鋼板基上に
設けた罐用素材を溶接により側面で接合して溶接
継目罐を製造する方法において、前記缶用素材を
筒状に成形し、形成される重ね合わせ部を不活性
雰囲気中で電気抵抗溶接に付し、溶接部の表面温
度が550℃に低下するまでの雰囲気を不活性雰囲
気とすると共に、前記550℃迄の表面冷却速度を
300℃/sec以上とし、これにより、側面継目に厚
みが50乃至800オングストロームの範囲にあるマ
グネタイトを主体とする緻密な鉄酸化物から成る
鋼板基質露出層を形成させ、該側面継目の少なく
とも一方の表面部に、カルボニル基、水酸基、エ
ーテル基及びエポキシ基から成る群より選ばれた
極性基を10乃至2000ミリモル/100g樹脂の濃度
で含有し且つ環球法軟化点が50乃至300℃の熱可
塑性樹脂含有被覆を設けることを特徴とする継目
の耐食性に優れたテイン・フリー・スチール製溶
接罐の製造方法が提供される。 本発明の溶接シーム罐を示す第1図において、
製罐用TFS素材1を円筒状に成型し、その両端
縁部2,2を重ね合わせ、後に詳述する特定の溶
接手段により接合して側面継目3を形成する。こ
の側面継目3の少なくとも内面側には、後に詳述
する樹脂乃至樹脂組成物の被覆層4が形成されて
いる。 この側面継目3及びその隣接部分を拡大して示
す第2図において、このTFS素材1そのものは、
鋼板基質5、金属クロム層6及び表面クロム酸化
物質7から成つているが、継目3の部分ではこれ
ら含クロム被覆層が除去された鋼板基質4が露出
し、鋼酸化物層8が形成されている。 TFS素材における鋼板基質5は、例えば低炭
素鋼の冷間圧延により製造されるものであり、金
属クロム層6及びクロム酸化物層7の厚みや、そ
の比は溶接罐の用途や、罐の容積によつてもかな
り相違するが、一般に金属クロム層が10乃至100
mg/m2、特に20乃至80mg/m2、クロム酸化物層が
0.5乃至20mg/m2、特に1乃至10mg/m2の被覆量
を夫々有する。 本発明の重要な特徴は、上記素材の重ね合わせ
部を不活性雰囲気中で電気抵抗溶接するに際し
て、溶接部の表面温度が550℃に低下するまでの
雰囲気を不活性雰囲気とすると共に、前記550℃
迄の表面冷却速度を300℃/sec以上とすると、前
述した鋼酸化物層8がマグネタイト(Fe3O4)を
主体とする緻密な鋼酸化物から形成されると共
に、その厚みを50乃至800、特に50乃至400オング
ストローム(A)の範囲に抑制することことが可能と
なることにある。 従来のTFS製溶接罐においては、継目となる
べき鋼板基質の露出面において、鋼酸化物層が
1000乃至3000オングストロームの厚みに形成さ
れ、しかもこの酸化鉄層は非常にポーラスであ
り、また化学組成的にはFe原子に対する酸素原
子の比が比較的大きいものを主体とするものであ
る。この酸化鉄層は、非常に雰囲気の影響を受け
易く、例えば空気との比較的短時間の接触で含水
第2酸化鉄(所謂赤錆)に容易に変化する傾向が
みられる。 本発明において、上記溶接条件を採用すること
による効果は、後述する実施例1〜3及び比較例
1〜3を参照することにより明白となる。即ち、
溶接部の表面温度が550℃に低下するまでの雰囲
気を不活性雰囲気としない場合(比較例2)に
は、溶接部金属表面に厚さ2000オングストローム
以上にも達するマグネタイト層が形成され、塗膜
密着性が低下し、ネツクイン加工に際して塗膜剥
離を生じ、また実罐貯蔵試験においても、著しい
鉄溶出や錆の発生、特に孔食やブリスターの発生
を生じる。 また、温度が550℃に低下する迄の溶接部を不
活性雰囲気中に維持したとしても、その冷却速度
が300℃/secよりも低い場合(比較例1〜3参
照)には、程度はやや低いものの、やはり上記と
同様の欠点が認められる。 これに対して、本発明に従い、溶接部の表面温
度が550℃に低下するまでの雰囲気を不活性雰囲
気とすると共に、550℃の温度迄の表面冷却温度
を300℃/sec以上とすると(実施例1、前述した
鋼酸化物層8がマグネタイト(Fe3O4)を主体と
する緻密な鋼酸化物から形成されると共に、その
厚みを50乃至800特に50乃至400オングストローム
の範囲に抑制することが可能となり、これによ
り、塗膜の密着性、耐腐食性が顕著に向上し、継
目の加工後におけるこれらの特性が優れたレベル
に維持されるものである。例えば、このマグネタ
イト酸化物層の厚みが、上記範囲よりも小さいと
(比較例3)、塗膜の密着性が低下し、上記範囲よ
りも厚いと加工後における塗膜の密着性や耐腐食
性が低下する。更に、酸化物層がマグネタイト主
体の緻密層から成ることは、耐腐食性の点で望ま
しい効果をもたらす。 鋼酸化物層がマグネタイト主体から成る事実
は、例えば次の様にして確認できる。 先ず、溶接継目上に被覆した樹脂は、150℃の
シクロヘキサノン中に5時間浸漬し十分膨潤させ
た後、脱脂綿を用いて溶接継目から除去する。 次に、溶接継目上にカーボン膜を真空蒸着して
酸化膜を補強した後、1:100のBr−メチルアル
コール溶液中で素地鋼を溶解して酸化膜だけを抽
出し、これを電子線回折を行なつた。第3図の写
真の電子回折像はその結果であり、表Aは、電子
線回折像から測定した面間隔と、ASTMCARD
11−164のMagnetiteの面間隔である。両者の面
間隔は良く一致しており本発明の溶接継目にある
鋼酸化物層はマグネタイト主体であることが確認
出来た。
に優れ、しかも継目の腐食防止作用がフランジ加
工、巻締加工、ビード加工、ネツクイン加工等の
加工後においても永続して保持される継目被覆テ
イン・フリー・スチール製溶接罐の製造法に関す
る 従来、製罐法としてはブリキ等の罐用素材を円
筒状に成形し、その両端縁部をハンダ、接着剤等
を用してラツプシーム、ロツクシーム或いはこれ
らの組み合わせシームに接合する方法が一般に行
われている。しかしながら、この製罐方法ではシ
ーム部にかなりの面積が必要であり、資源節約の
点で問題があるとともに、ハンダ罐の場合にはハ
ンダによる好ましくない影響もあり、また接着罐
の場合には継目の強度及び耐久性の面で問題があ
る。更にハンダ及び接着剤による継目罐の場合に
は、側面継目にかなりの段差があるため罐蓋との
2重巻き締めに際して段差部での漏洩を屡々生じ
やすいという問題がある。 従来、ハンダ罐に代わる製罐法として絞りしご
き加工による無継目(シームレス)罐がある分野
では用いられているが、無継目罐は圧力による罐
胴側壁の変形が大であるため、バキユーム罐、即
ち内容物をレトルト殺菌する用途の罐に用いるこ
とは到底不可能である。 ハンダ罐に代わる製罐法の他の例として罐用素
材の両端縁部を溶接によりラツプ(重ね合わせ)
接合した溶接罐も既に知られている。このような
溶接罐は、ラツプシーム部の面積がハンダ罐に比
して著しく小であり、またシーム部の厚みも比較
的小さいため前述した段差に伴う問題が緩和さ
れ、更にハンダの様な格別な接合剤を必要としな
いという利点を有しているが、罐用素材の種類に
よつてはその製造操作が面倒であり、また継目の
耐腐食性、塗料密着性及び外観特性においても未
だ充分満足し得るものではなかつた。 例えば、圧延鋼板を電解クロム酸処理して得ら
れるテイン・フリー・スチールは、ブリキ等の罐
用素材に比して安価にしかも容易に入手でき、ま
たブリキ罐に認められる内容物中への錫溶出の問
題もなく更に耐腐食性及び塗料の密着性にも優れ
ているという利点を有しているが、このテイン・
フリー・スチール(以下単にTFSと呼ぶことが
ある)の溶接継目を形成するには、高電気抵抗の
含クロム被覆層を除去して後溶接を行う必要があ
り、このために含クロム被覆層を除去した鋼板基
質露出面には不可避的に多孔質の厚い鋼酸化物層
が形成されること、及び溶接時の圧力により溶融
した鋼が継目断面部にはみ出し、このはみ出され
た鋼は一層このような酸化を受け易いことが問題
となる。 この鋼酸化物は性質においてもろく、しかも多
孔質であるため、これに保護樹脂被膜を施した場
合にも密着性に乏しく、内容物への鉄溶出や継目
の腐食を防止することが困難である。しかも、
TFS溶接罐が継目での被膜密着性や耐腐食性に
劣るという欠点は、この継目がフランジ加工、2
重巻締加工、ネツクイン加工、或いはビード加工
等の製罐上必要な苛酷な加工に賦され、内容物充
填後レトルト殺菌等の苛酷な熱水処理を受けるこ
とによつて一層倍加される。 このように不都合な鋼酸化物層を除去するため
に、溶接後のTFS罐を酸洗浄(ピツクリング)
に賦することが考えられるが、個々の溶接罐を酸
洗浄に賦すことは操作及び設備の点で著しいコス
トの増加をもたらすばかりではなく、処理後の溶
接罐においても、樹脂保護被覆の継目への密着性
は思つた程向上せず、継目の腐食防止作用、特に
加工後の腐食防止作用も然程改善されないことが
わかつた。 本発明者等は、前述したTFS溶接罐の製造に
際して、以下に説明する特定の溶接条件を用いる
と、継目の鋼板基質露出部におけるポーラスな厚
い鋼酸化物層の形成を抑制し、その代わりに、厚
さが50乃至800オングストローム、特に50乃至400
オングストロームの範囲にあるマグネタイト
(Fe3O4)を主体とする緻密な鋼酸化物を形成さ
せることが可能となり、この特定の鋼酸化物層を
介して、カルボニル基、水酸基、エーテル基及び
エポキシ基から成る群より選ばれた極性基を10乃
至2000ミリモル/100g樹脂の濃度で含有する特
定の熱可塑性樹脂含有被覆層を設けると、継目の
腐食性及び継目への被覆密着性に優れ、しかも
種々の加工やレトルト殺菌に賦した場合にも、こ
れらの利点が実質上損なわれない被覆TFS溶接
シーム罐がえられることを見出した。 即ち、本発明によれば、金属クロム層及びその
上のクロム酸化物層から成る被覆層を鋼板基上に
設けた罐用素材を溶接により側面で接合して溶接
継目罐を製造する方法において、前記缶用素材を
筒状に成形し、形成される重ね合わせ部を不活性
雰囲気中で電気抵抗溶接に付し、溶接部の表面温
度が550℃に低下するまでの雰囲気を不活性雰囲
気とすると共に、前記550℃迄の表面冷却速度を
300℃/sec以上とし、これにより、側面継目に厚
みが50乃至800オングストロームの範囲にあるマ
グネタイトを主体とする緻密な鉄酸化物から成る
鋼板基質露出層を形成させ、該側面継目の少なく
とも一方の表面部に、カルボニル基、水酸基、エ
ーテル基及びエポキシ基から成る群より選ばれた
極性基を10乃至2000ミリモル/100g樹脂の濃度
で含有し且つ環球法軟化点が50乃至300℃の熱可
塑性樹脂含有被覆を設けることを特徴とする継目
の耐食性に優れたテイン・フリー・スチール製溶
接罐の製造方法が提供される。 本発明の溶接シーム罐を示す第1図において、
製罐用TFS素材1を円筒状に成型し、その両端
縁部2,2を重ね合わせ、後に詳述する特定の溶
接手段により接合して側面継目3を形成する。こ
の側面継目3の少なくとも内面側には、後に詳述
する樹脂乃至樹脂組成物の被覆層4が形成されて
いる。 この側面継目3及びその隣接部分を拡大して示
す第2図において、このTFS素材1そのものは、
鋼板基質5、金属クロム層6及び表面クロム酸化
物質7から成つているが、継目3の部分ではこれ
ら含クロム被覆層が除去された鋼板基質4が露出
し、鋼酸化物層8が形成されている。 TFS素材における鋼板基質5は、例えば低炭
素鋼の冷間圧延により製造されるものであり、金
属クロム層6及びクロム酸化物層7の厚みや、そ
の比は溶接罐の用途や、罐の容積によつてもかな
り相違するが、一般に金属クロム層が10乃至100
mg/m2、特に20乃至80mg/m2、クロム酸化物層が
0.5乃至20mg/m2、特に1乃至10mg/m2の被覆量
を夫々有する。 本発明の重要な特徴は、上記素材の重ね合わせ
部を不活性雰囲気中で電気抵抗溶接するに際し
て、溶接部の表面温度が550℃に低下するまでの
雰囲気を不活性雰囲気とすると共に、前記550℃
迄の表面冷却速度を300℃/sec以上とすると、前
述した鋼酸化物層8がマグネタイト(Fe3O4)を
主体とする緻密な鋼酸化物から形成されると共
に、その厚みを50乃至800、特に50乃至400オング
ストローム(A)の範囲に抑制することことが可能と
なることにある。 従来のTFS製溶接罐においては、継目となる
べき鋼板基質の露出面において、鋼酸化物層が
1000乃至3000オングストロームの厚みに形成さ
れ、しかもこの酸化鉄層は非常にポーラスであ
り、また化学組成的にはFe原子に対する酸素原
子の比が比較的大きいものを主体とするものであ
る。この酸化鉄層は、非常に雰囲気の影響を受け
易く、例えば空気との比較的短時間の接触で含水
第2酸化鉄(所謂赤錆)に容易に変化する傾向が
みられる。 本発明において、上記溶接条件を採用すること
による効果は、後述する実施例1〜3及び比較例
1〜3を参照することにより明白となる。即ち、
溶接部の表面温度が550℃に低下するまでの雰囲
気を不活性雰囲気としない場合(比較例2)に
は、溶接部金属表面に厚さ2000オングストローム
以上にも達するマグネタイト層が形成され、塗膜
密着性が低下し、ネツクイン加工に際して塗膜剥
離を生じ、また実罐貯蔵試験においても、著しい
鉄溶出や錆の発生、特に孔食やブリスターの発生
を生じる。 また、温度が550℃に低下する迄の溶接部を不
活性雰囲気中に維持したとしても、その冷却速度
が300℃/secよりも低い場合(比較例1〜3参
照)には、程度はやや低いものの、やはり上記と
同様の欠点が認められる。 これに対して、本発明に従い、溶接部の表面温
度が550℃に低下するまでの雰囲気を不活性雰囲
気とすると共に、550℃の温度迄の表面冷却温度
を300℃/sec以上とすると(実施例1、前述した
鋼酸化物層8がマグネタイト(Fe3O4)を主体と
する緻密な鋼酸化物から形成されると共に、その
厚みを50乃至800特に50乃至400オングストローム
の範囲に抑制することが可能となり、これによ
り、塗膜の密着性、耐腐食性が顕著に向上し、継
目の加工後におけるこれらの特性が優れたレベル
に維持されるものである。例えば、このマグネタ
イト酸化物層の厚みが、上記範囲よりも小さいと
(比較例3)、塗膜の密着性が低下し、上記範囲よ
りも厚いと加工後における塗膜の密着性や耐腐食
性が低下する。更に、酸化物層がマグネタイト主
体の緻密層から成ることは、耐腐食性の点で望ま
しい効果をもたらす。 鋼酸化物層がマグネタイト主体から成る事実
は、例えば次の様にして確認できる。 先ず、溶接継目上に被覆した樹脂は、150℃の
シクロヘキサノン中に5時間浸漬し十分膨潤させ
た後、脱脂綿を用いて溶接継目から除去する。 次に、溶接継目上にカーボン膜を真空蒸着して
酸化膜を補強した後、1:100のBr−メチルアル
コール溶液中で素地鋼を溶解して酸化膜だけを抽
出し、これを電子線回折を行なつた。第3図の写
真の電子回折像はその結果であり、表Aは、電子
線回折像から測定した面間隔と、ASTMCARD
11−164のMagnetiteの面間隔である。両者の面
間隔は良く一致しており本発明の溶接継目にある
鋼酸化物層はマグネタイト主体であることが確認
出来た。
【表】
また、酸化鉄の厚さは、電子線回折測定に用い
たと同じ試料について、走査型電子顕微鏡X線マ
イクロアナライザで鉄のKαX線強度を測定する
ことにより求められる。 本発明の溶接シーム罐を製造するに当つて、守
らなければならない幾つかの制限が存在する。 側面継目の電気抵抗溶接は、TFS罐用素材を
円筒状に成形し、形成される重ね合わせ部を1対
の電極ローラー間に通過せしめるか、或は電極ワ
イヤーを介して上下1対の電極ローラー間に通過
せしめることによつて行われるが、この溶接操作
を不活性雰囲気中で行い、且つ溶接部の表面温度
が550℃に低下するまでの雰囲気を不活性雰囲気
とすることがまず重要である。溶接雰囲気及びそ
の後の放冷雰囲気を不活性雰囲気即ち非酸化性雰
囲気とすることは、酸化物の層厚を減少させ且つ
鋼酸化物をマグネタイトとするという点で2重の
作用効果を有している。 不活性雰囲気としては、窒素、アルゴン、ネオ
ン、水素、一酸化炭素等を使用することができ
る。上述した不活性気体の気流中に溶接接合部を
保持して作業を行うのが好ましいが、上記気体を
充填した密閉容器内で作業を行つてもよい。 本発明の被覆溶接機において、側面継目の幅は
罐の径によつても相違するが、0.2乃至1.2mmのよ
うな比較的小さい幅でよく、罐用素材の使用量を
少くできることも本発明の利点の1つである。 本発明の他の重要な特徴は、上述した構造を有
する溶接継目の少なくとも内表面側に、カルボニ
ル基、水酸基、エーテル基及びエポキシ基から成
る群より選ばれた極性基を10乃至2000ミリモル/
100g重合体、特に20乃至1600ミリモル/100g重
合体の濃度で有する特定の熱可塑性樹脂含有被覆
層として設けることにある。 即ち、上述した極性基を上述した濃度で有する
熱可塑性樹脂類は、前述した酸化物層を介して
TFS基質に極めて強固に密着し、耐腐食性、加
工性及び密着性に優れた継目被覆構造体を与え
る。即ち、極性基の濃度が上記範囲よりも低い場
合には、密着性特にレトルト殺菌後の密着性が低
下する場合があり、一方上記範囲よりも大きいと
耐腐食性が不十分となる。 このような熱可塑性重合体は、前述した官能基
を有する単量体を、重合或いは共重合のような手
段で重合体の主鎖中に組込むか、或いはグラフト
重合乃至は末端処理のような形で熱可塑性重合体
に結合させることにより得られる。またオレフイ
ン樹脂のような炭化水素系重合体にあつては、こ
の重合体を酸化処理することにより、前述した範
囲の極性基を含有する熱可塑性樹脂とすることが
できる。熱可塑性樹脂は50乃至300℃の環球法軟
化点を有することが望ましい。熱可塑性樹脂の軟
化点が、上記範囲より低い場合はブリスターが発
生し耐食性が劣り、上記範囲より高い場合は密着
性が悪くやはり耐食性が劣る傾向がある。 このような熱可塑性重合体の適当な例は、これ
に限定されるものではないが次の通りである。 (a) 一般式
たと同じ試料について、走査型電子顕微鏡X線マ
イクロアナライザで鉄のKαX線強度を測定する
ことにより求められる。 本発明の溶接シーム罐を製造するに当つて、守
らなければならない幾つかの制限が存在する。 側面継目の電気抵抗溶接は、TFS罐用素材を
円筒状に成形し、形成される重ね合わせ部を1対
の電極ローラー間に通過せしめるか、或は電極ワ
イヤーを介して上下1対の電極ローラー間に通過
せしめることによつて行われるが、この溶接操作
を不活性雰囲気中で行い、且つ溶接部の表面温度
が550℃に低下するまでの雰囲気を不活性雰囲気
とすることがまず重要である。溶接雰囲気及びそ
の後の放冷雰囲気を不活性雰囲気即ち非酸化性雰
囲気とすることは、酸化物の層厚を減少させ且つ
鋼酸化物をマグネタイトとするという点で2重の
作用効果を有している。 不活性雰囲気としては、窒素、アルゴン、ネオ
ン、水素、一酸化炭素等を使用することができ
る。上述した不活性気体の気流中に溶接接合部を
保持して作業を行うのが好ましいが、上記気体を
充填した密閉容器内で作業を行つてもよい。 本発明の被覆溶接機において、側面継目の幅は
罐の径によつても相違するが、0.2乃至1.2mmのよ
うな比較的小さい幅でよく、罐用素材の使用量を
少くできることも本発明の利点の1つである。 本発明の他の重要な特徴は、上述した構造を有
する溶接継目の少なくとも内表面側に、カルボニ
ル基、水酸基、エーテル基及びエポキシ基から成
る群より選ばれた極性基を10乃至2000ミリモル/
100g重合体、特に20乃至1600ミリモル/100g重
合体の濃度で有する特定の熱可塑性樹脂含有被覆
層として設けることにある。 即ち、上述した極性基を上述した濃度で有する
熱可塑性樹脂類は、前述した酸化物層を介して
TFS基質に極めて強固に密着し、耐腐食性、加
工性及び密着性に優れた継目被覆構造体を与え
る。即ち、極性基の濃度が上記範囲よりも低い場
合には、密着性特にレトルト殺菌後の密着性が低
下する場合があり、一方上記範囲よりも大きいと
耐腐食性が不十分となる。 このような熱可塑性重合体は、前述した官能基
を有する単量体を、重合或いは共重合のような手
段で重合体の主鎖中に組込むか、或いはグラフト
重合乃至は末端処理のような形で熱可塑性重合体
に結合させることにより得られる。またオレフイ
ン樹脂のような炭化水素系重合体にあつては、こ
の重合体を酸化処理することにより、前述した範
囲の極性基を含有する熱可塑性樹脂とすることが
できる。熱可塑性樹脂は50乃至300℃の環球法軟
化点を有することが望ましい。熱可塑性樹脂の軟
化点が、上記範囲より低い場合はブリスターが発
生し耐食性が劣り、上記範囲より高い場合は密着
性が悪くやはり耐食性が劣る傾向がある。 このような熱可塑性重合体の適当な例は、これ
に限定されるものではないが次の通りである。 (a) 一般式
【化】
或いは
【化】
式中R1は炭素数2乃至6のアルキレン基、R2
は炭素数2乃至24のアルキレン基又はアリーレ
ン基である、 で表わされる反復単位から成るポリエステル。 例えば、ポリエチレンアジペート、ポリエチレ
ンセパテート、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リテトラメチレンイソフタレート、ポリエチレン
テレフタレート/イソフタレート、ポリテトラメ
チレンテレフタート、ポリエチレン/テトラメチ
レンテレフタレート、ポリエチレン/オキシベン
ゾエート。 (b) 一般式
は炭素数2乃至24のアルキレン基又はアリーレ
ン基である、 で表わされる反復単位から成るポリエステル。 例えば、ポリエチレンアジペート、ポリエチレ
ンセパテート、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リテトラメチレンイソフタレート、ポリエチレン
テレフタレート/イソフタレート、ポリテトラメ
チレンテレフタート、ポリエチレン/テトラメチ
レンテレフタレート、ポリエチレン/オキシベン
ゾエート。 (b) 一般式
【化】
式中、R3は水素原子又は低級アルキル基であ
り、R1はアミノ基、水酸基、炭素数12以下の
アルコキシ基、ヒドロキシアルキレンオキシ基
又はアミノアルキレンオキシ基である。 の単量体のホモ重合体又は共重合体、或いは、上
記(2′)の単量体とオレフイン類、又は他のビニ
ルモノマーとの共重合体或いはアクリル変性ポリ
オレフイン類。 例えば、ポリアクリル酸エステル、ポリメタク
リル酸エステル、 エチレン/アクリル酸エステル共重合体、 アクリル酸エステル/アクリル酸共重合体、 エチレン/アクリル酸エステル/アクリル酸共
重合体、エチレン/アクリル酸共重合体、 スチレン/メタクリル酸エステル/アクリル酸
共重合体、 アクリル酸エステル/塩化ビニル共重合体、 アクリル酸エステルグラフトポリエチレン、メ
タクリル酸エステル/塩化ビニル共重合体、 スチレン/メタクリル酸エステル/ブタジエン
共重合体、 メタクリル酸エステル/アクリロニトリル共重
合体、 γ−ヒドロキシメタクリル酸プロピル/塩化ビ
ニル共重合体、 アクリルアミド/塩化ビニリデン/塩化ビニル
共重合体。 (c) 一般式
り、R1はアミノ基、水酸基、炭素数12以下の
アルコキシ基、ヒドロキシアルキレンオキシ基
又はアミノアルキレンオキシ基である。 の単量体のホモ重合体又は共重合体、或いは、上
記(2′)の単量体とオレフイン類、又は他のビニ
ルモノマーとの共重合体或いはアクリル変性ポリ
オレフイン類。 例えば、ポリアクリル酸エステル、ポリメタク
リル酸エステル、 エチレン/アクリル酸エステル共重合体、 アクリル酸エステル/アクリル酸共重合体、 エチレン/アクリル酸エステル/アクリル酸共
重合体、エチレン/アクリル酸共重合体、 スチレン/メタクリル酸エステル/アクリル酸
共重合体、 アクリル酸エステル/塩化ビニル共重合体、 アクリル酸エステルグラフトポリエチレン、メ
タクリル酸エステル/塩化ビニル共重合体、 スチレン/メタクリル酸エステル/ブタジエン
共重合体、 メタクリル酸エステル/アクリロニトリル共重
合体、 γ−ヒドロキシメタクリル酸プロピル/塩化ビ
ニル共重合体、 アクリルアミド/塩化ビニリデン/塩化ビニル
共重合体。 (c) 一般式
【化】
式中、R5は水素原子、アルキル基、又はフエ
ニル基である。 のビニルエステルとオレフイン類又は他のビニル
モノマーとの共重合体或いはその部分ケン化物。 例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体部分ケ
ン化物、 ポリ酢酸ビニル部分ケン化部分アセタール化
物、 エチレン−プロピオン酸ビニル共重合体、 エチレン/酢酸ビニル共重合体、 アクリル酸エステル/酢酸ビニル共重合体、 塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体。 (d) アイオノマー オレフイン類と不飽和カルボン酸、或いは更に
他のビニルモノマーとの共重合体をアルカリ金
属、アルカリ土類金属、或いは有機塩基で中和し
て得られる樹脂。 例えば、米国デユポン社から市販されているサ
ーリン類。 (e) 無水マレイン酸と他のビニルモノマーとの共
重合体或いは無水マレイン酸変性ポリオレフイ
ン。 例えば、無水マレイン酸/スチレン共重合体、 無水マレイン酸変性ポリプロピレン、 無水マレイン酸変性ポリエチレン。 (f) 一般式
ニル基である。 のビニルエステルとオレフイン類又は他のビニル
モノマーとの共重合体或いはその部分ケン化物。 例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体部分ケ
ン化物、 ポリ酢酸ビニル部分ケン化部分アセタール化
物、 エチレン−プロピオン酸ビニル共重合体、 エチレン/酢酸ビニル共重合体、 アクリル酸エステル/酢酸ビニル共重合体、 塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体。 (d) アイオノマー オレフイン類と不飽和カルボン酸、或いは更に
他のビニルモノマーとの共重合体をアルカリ金
属、アルカリ土類金属、或いは有機塩基で中和し
て得られる樹脂。 例えば、米国デユポン社から市販されているサ
ーリン類。 (e) 無水マレイン酸と他のビニルモノマーとの共
重合体或いは無水マレイン酸変性ポリオレフイ
ン。 例えば、無水マレイン酸/スチレン共重合体、 無水マレイン酸変性ポリプロピレン、 無水マレイン酸変性ポリエチレン。 (f) 一般式
【化】
式中R6は炭素数8乃至15の炭化水素基、
で表わされるポリカーボネート。
例えば、ポリ−p−キシレングリコールビスカ
ーボネート、ポリ−ジオキシジフエニル−メタン
カーボネート、ポリ−ジオキシジフエニルエタン
カーボネート、ポリ−ジオキシフエニル2,2−
プロパンカーボネート、ポリ−ジオキシジフエニ
ル1,1−エタンカーボネート。 (g) 一般式
ーボネート、ポリ−ジオキシジフエニル−メタン
カーボネート、ポリ−ジオキシジフエニルエタン
カーボネート、ポリ−ジオキシフエニル2,2−
プロパンカーボネート、ポリ−ジオキシジフエニ
ル1,1−エタンカーボネート。 (g) 一般式
【化】
又は
【化】
式中nは3乃至13の数、mは4乃至11の数であ
る。 で表わされる反復単位から成るポリアミド類。 例えば、ポリ−ω−アミノカプロン酸、ポリ−
ω−アミノヘプタン酸、ポリ−ω−アミノカプリ
ル酸、ポリ−ω−アミノペラゴイン酸、ポリ−ω
−アミノデカン酸、ポリ−ω−アミノウンデカン
酸、ポリ−ω−アミノドデカン酸、ポリ−ω−ア
ミノトリデカン酸、ポリヘキサメチレンアジパミ
ド、ポリヘキサメチレンセバカミド、ポリヘキサ
メチレントリデカミド、ポリヘキサメチレントリ
デカミド、ポリデカメチレンアジパミド、ポリデ
カメチレンセバカミド、ポリデカメチレンドデカ
ミド、ポリデカメチレントリデカミド、ポリドデ
カメチレンアジパミド、ポリデカメチレンセバカ
ミド、ポリドデカメチレンドデカミド、ポリドデ
カメチレントリデカミド、ポリトリデカメチレン
アジパミド、ポリトリデカメチレンセバカミド、
ポリデカメチレンドデカミド、ポリトリデカメチ
レントリデカミド、ポリヘキサメチレンアゼラミ
ド、ポリデカメチレンアゼラミド、ポリドデカメ
チレンアゼラミド、ポリトリデカメチレンアゼラ
ミド。 (h) 一般式
る。 で表わされる反復単位から成るポリアミド類。 例えば、ポリ−ω−アミノカプロン酸、ポリ−
ω−アミノヘプタン酸、ポリ−ω−アミノカプリ
ル酸、ポリ−ω−アミノペラゴイン酸、ポリ−ω
−アミノデカン酸、ポリ−ω−アミノウンデカン
酸、ポリ−ω−アミノドデカン酸、ポリ−ω−ア
ミノトリデカン酸、ポリヘキサメチレンアジパミ
ド、ポリヘキサメチレンセバカミド、ポリヘキサ
メチレントリデカミド、ポリヘキサメチレントリ
デカミド、ポリデカメチレンアジパミド、ポリデ
カメチレンセバカミド、ポリデカメチレンドデカ
ミド、ポリデカメチレントリデカミド、ポリドデ
カメチレンアジパミド、ポリデカメチレンセバカ
ミド、ポリドデカメチレンドデカミド、ポリドデ
カメチレントリデカミド、ポリトリデカメチレン
アジパミド、ポリトリデカメチレンセバカミド、
ポリデカメチレンドデカミド、ポリトリデカメチ
レントリデカミド、ポリヘキサメチレンアゼラミ
ド、ポリデカメチレンアゼラミド、ポリドデカメ
チレンアゼラミド、ポリトリデカメチレンアゼラ
ミド。 (h) 一般式
【化】
又は
【化】
式中R7及びR8の各々は、炭素数1乃至13のア
ルキレン基である、 で表わされる反復単位からなるポリ尿素。 例えば、ポリヘキサメチレン尿素、ポリヘプタ
メチレン尿素、ポリウンデカメチレン尿素、ポリ
ノナメチレン尿素。 (i) 一般式
ルキレン基である、 で表わされる反復単位からなるポリ尿素。 例えば、ポリヘキサメチレン尿素、ポリヘプタ
メチレン尿素、ポリウンデカメチレン尿素、ポリ
ノナメチレン尿素。 (i) 一般式
【化】
又は
【化】
式中、R9は炭素数3乃至24のアルキレン基、
ポリエーテル残基又はポリエステル残基;R10
は炭素数3乃至24のアルキレン基又はアリーレ
ン基;R11は炭素数1乃至13のアルキレン基又
はアリーレン基;kは0又は1の数である; で表わされるポリウレタン又はポリ尿素ウレタ
ン。 例えば、ポリテトラメチレンヘキサメチレンウ
レタン、ポリヘキサメチレンテトラメチレンウレ
タン、イソシアネート末端ポリエステル又はポリ
エーテルをジアミン又は水で鎖伸長したポリ尿素
ウレタン。 (j) ポリエチレン、ポリプロピレン、結晶性エチ
レンプロピレン共重合体の粒子を、酸素酸化、オ
ゾン酸化或いはその他の酸化剤等で酸化して得ら
れる樹脂。 (k) 式
ポリエーテル残基又はポリエステル残基;R10
は炭素数3乃至24のアルキレン基又はアリーレ
ン基;R11は炭素数1乃至13のアルキレン基又
はアリーレン基;kは0又は1の数である; で表わされるポリウレタン又はポリ尿素ウレタ
ン。 例えば、ポリテトラメチレンヘキサメチレンウ
レタン、ポリヘキサメチレンテトラメチレンウレ
タン、イソシアネート末端ポリエステル又はポリ
エーテルをジアミン又は水で鎖伸長したポリ尿素
ウレタン。 (j) ポリエチレン、ポリプロピレン、結晶性エチ
レンプロピレン共重合体の粒子を、酸素酸化、オ
ゾン酸化或いはその他の酸化剤等で酸化して得ら
れる樹脂。 (k) 式
【化】
式中、R3は水素原子又は低級アルキル基であ
り、Yは基O−,−CH2O−又は−COO−基を
表わす の単量体とオレフイン類或いはビニルモノマーと
の共重合体及び上記単量体で変性されたポリオレ
フイン類。 例えば、グリシジルメタクリレート/塩化ビニ
ル/酢酸ビニル共重合体、 グリシジルビニルエーテル/塩化ビニル共重合
体、 グリシジルアクリレート変性ポリプロピレン。 熱可塑性樹脂単独を被覆に代用する代りに、前
記熱可塑性樹脂との組合せで熱硬化性樹脂を用い
ることもできる。組合せで使用できる熱硬化性樹
脂としては、フエノール・ホルムアルデヒド樹
脂、フラン−ホルムアルデヒド樹脂、キシレン−
ホルムアルデヒド樹脂、ケトン−ホルムアルデヒ
ド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−
ホルムアルデヒド樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビスマレイミド
樹脂、トリアリルシアヌレート樹脂、熱硬化型ア
クリル樹脂、シリコーン樹脂、油性樹脂等の単独
又は2種以上の組合せを挙げることができる。 本発明で被覆層として使用する樹脂中の極性基
の濃度は、継目への密着性、腐食性成分に対する
バリヤ性、加工性とかなり密接に関連する。例え
ば、ポリアミドやポリエステルは、分子鎖中にア
ミドやエステルの反復単位を有することに関連し
て、溶接継目への密着性に優れているばかりでは
なく、腐食性成分に対するバリヤー性も比較的大
であり、更に熱可塑性重合体であるため加工性に
も優れている。一方、塩化ビニル樹脂がアクリロ
ニトリル樹脂は分子鎖反復単位に塩素原子やニト
リル基側鎖を有するため、バリヤー性が大である
が、溶接継目への密着性に乏しい。しかしなが
ら、これらの樹脂は、カルボニル基、水酸基、エ
ーテル基或いはエポキシ基等の極性基を有する単
量体成分を導入することにより、継目への密着性
を向上させ、同時に加工性も一層向上させ得る。
同様にポリオレフイン類は耐湿性及び加工性に優
れているが、密着性に乏しく、やはり前述した極
性基を有する単量体成分を導入することにより密
着性を向上させ得る。 前述した樹脂の内、腐食性成分のバリヤー性に
優れたものは、1.0g/c.c.よりも大きい密度、特
に1.1乃至1.35g/c.c.の密度を有している。 本発明の一つの好適な態様では、前述した熱可
塑性樹脂と熱硬化性樹脂とを、1:99乃至99:1
特に10:90乃至60:10の重合比で使用する。 これらの樹脂は、粉末、フイルム、溶融物、溶
液、分散液、オルガノゾル、プラスチゾル等の任
意の形態で溶接継目に施し得る。勿論、この樹脂
には所望に応じて、それ自体周知の配合剤、例え
ば紫外線吸収剤、安定剤、滑剤、酸化防止剤、顔
料、染料、帯電防止剤等を、公知の処方に従つて
配合することができる。 継目への施用は、その形態に応じて、流動浸漬
法、静電粉末塗装、溶射、押出ユーチング、誘導
加熱フイルム融着法、スプレ塗布、ローラ塗布、
ドブ付、ハケ塗り、電着塗装等の任意の方法で行
い得る。 被覆層の厚みは、2乃至150μ、特に5乃至
100μの範囲から、樹脂の種類により十分な耐腐
食性が得られる厚みを選択する。被覆層は単一の
層として設けてもよく、複数種の層として設けて
もよい。例えば、熱硬化性樹脂の薄い層を下に設
け、その上に熱可塑性樹脂の厚い層を設けてもよ
い。 本発明による継目被覆罐は、内容物をレトルト
殺菌するバキユーム罐、炭酸飲料等を充填する内
圧罐、エアゾール罐等の種々の分野に用いること
ができる。 本発明を次の例で説明する。 溶接部の金属面の分析、被覆膜の極性基の濃度
の測定及びその性質、実罐試験の評価の方法は次
の様にして行なう。 (1) 溶接部の表面酸化膜(マグネタイト)の厚さ
の測定 溶接継目(溶接ラツプ)上に、カーボン膜を真
空蒸着して酸化膜を補強した後、1:100のBr−
メチルアルコール溶液中で素地鋼を溶解して酸化
膜だけを抽出する。この酸化膜について走査型電
子顕微鏡X線マイクロアナライザで鉄のKαX線
強度を測定し、予め化学分析で単位面積当りの重
量(mg/m2)がわかつている蒸着鉄を標準試料と
して作成した検量線を用いて酸化鉄中の鉄の単位
面積当り重量を測定した。鉄の単位面積当りの重
量は1.38倍(Fe3O4/3Fe)することにより酸化鉄の単 位面積当りの重量に換算され、更に、マグネタイ
トの比重を5.2とし次式により単位面積当りの重
量を厚さに換算した。 単位面積当りの酸化鉄の重量1mg/m2=1.9Å (2) 継目被覆膜の極性基の濃度の測定 サンプル罐の胴継目部から10mm×10mmの試片を
切り取り、外面被膜を削り取つたのち、5%の硝
酸水溶液中で鋼板を溶かし、継目被覆をフイルム
として得る。 このフイルムを充分水洗したのち、100℃で一
昼夜真空乾燥し、赤外線スペクトルを得る。この
スペクトルから、カルボニル基、水酸基、エーテ
ル基及びエポキシ基のそれぞれの特性吸収を読み
とり、予め作製したそれぞれの極性基の濃度と特
性吸収スペクトルの検量線を用いて、被覆膜の
各々の極性基の濃度を(ミリモル/100g樹脂)
の単位で求める。 (3) 継目被覆膜の密着性、加工性及び加工密着性
の評価 (a) 密着性 被覆溶接部を切り出し、被覆膜をカミソリ
でカツトし、1mm×1mmのゴバン目を100個
つくり、その上に粘着テープを押着してから
テープを引きはがし、はくりしたゴバン目の
数を測定する。各試料5試験片について測定
し、はがれたゴバン目の数の平均値を示す。 (b) 加工性 被覆溶接部を巾40mm、長さ60mmにわたつて
切り出し試験片とする。JIS K 5400、6・
16耐屈曲性試験に従つて折り曲げ、継目部を
中心に巾3mm、折り曲げ先端を中心に継目部
と平行方向に6mmの部分を除いてビニールテ
ープでシールし、25℃の20%硫酸銅水溶液
(約5%の塩酸含有)中に5分間浸漬し、罐
継目近傍に析出する銅のスポツト数を顕微鏡
で数える。各試料で5試験片について測定
し、平均として銅の析出が全く認められない
もの……(◎)、銅が1〜5点析出したもの
……(〇)、銅が6〜15点析出したもの……
(△)、銅が直線上に析出したもの……(×)
として以下の表で示す。 (c) 加工密着性 被覆溶接部を有する罐胴をネツクインフラ
ンジ加工したときの加工部の被覆膜のはくり
を観察する。 (4) 実罐試験の評価方法 (a) 水素発生量 開罐時に罐内のガス分を採取し、ガスクロ
マトグラフイーにより水素量を調べ、10罐の
算術平均値を示す。また、膨張罐についてそ
のまま膨張罐である事を示す。 (b) 溶出鉄量 アツプルドリンクとコンソメスープの場合
について行い、開罐の後内容品の全量を灰化
する。次にこの灰化を塩酸で再溶解した後、
上澄液を原子吸光分析して内容品中の鉄量を
求める。任意に選んだ10罐当たりの平均値を
結果として採用する。 (c) 孔あきおよび罐内面接合部の状態 罐詰を37℃で1年間保存した後、目視観察
して内容品(液)の漏洩の認められる罐詰に
ついては、開罐後罐継目近傍の補正部を顕微
鏡観察し、貫通孔の認められるものを孔あき
罐とし、全試験罐数に対する孔あき罐の比で
示す。また、開罐後、継目近傍の補正部分を
目視あるいは顕微鏡観察して腐食状態を調べ
る。保存試験に供する罐数は夫々100罐であ
り、腐食状態を調べるのは任意に抽出した50
罐である。 実施例 1 板厚0.17mm、硬度T−4、のTFS板に、エポキ
シフエノール系塗料(エポキシ樹脂とフエノール
樹脂の配合比1:1の混合物)を罐胴の継目部分
にあたる場所を除いて、焼付後の膜厚が内面側
5μm、外面側3μmになるようにマージン塗装し、
200℃の熱風乾燥炉中で10分間焼付硬化させる。
次に、前記TFS材の塗装板を7号罐のボデーブ
ランク(ブランクレングス206.4mm、ブランクハ
イト104.5mm)に切断する。次に接合部のカツト
エツジ近傍の重ね合わせ部となる部分の両面もカ
ツトエツジより幅約1mmにわたつて表面のクロム
層および酸化クロム層を除くため切削法でエツジ
クリーニングを行なう。このブランクをロールフ
オーマーにより円筒状に成形し、不活性ガス供給
ノズルを設けた市販のシーム溶接機を用いて、
N290モル%とH210モル%の混合不活性ガスを20
/minの供給量で溶接部に吹きつけ、下記の溶
接条件において溶接する。550℃迄の溶接部の表
面冷却速度は600℃/secである。 溶接条件 電 極:Cu線 ラツプ巾:0.4mm 溶接速度:30m/分 電極圧力:40Kg 一次側電圧:200V 得られた211径、内容積318.2ml(7号罐)の溶
接罐胴のラツプ部を切り取り、20等分し各各につ
いて前記の測定方法により、マグネタイト厚さを
測定し、その測定値の範囲を表1に示す。 次いで、得られた罐胴の内面及び外面の継目部
に平均粒径が20μmのポリブチレンテレフタレー
トをアルコール系、ケトン系、エステル系、炭化
水素系の混合溶剤に分散させた固形分30%の塗料
をエアスプレーガンを用い、スプレー時の塗料温
度を30〜70℃に保ちつつ、巾約10mm、乾燥塗膜の
厚みが40μになるようにスプレー塗装した後250
℃の熱風乾燥炉中で3分間焼付け、実施例1の継
目部分を被覆した罐胴を得た。この被覆膜の極性
基の濃度(ミリモル/100g樹脂)を前記の方法
で測定した結果極性基の濃度は909であり、環球
法による軟化点は220℃、密度は1.32g/c.c.であ
つた。 実施例 2 実施例1と同じTFS板から同様の工程で得ら
れたボデーブランクを用いて、前記混合不活性ガ
スを5/minの供給量で溶接部に吹きつけなが
ら下記の溶接条件において溶接する。このときの
550℃迄の溶接部の表面冷却速度は450℃/secで
ある。 溶接条件 電 極:Cu線 ラツプ巾:0.4mm 溶接速度:30m/分 電極圧力:40Kg 一次側電圧:205V 得られた罐胴の溶接部のマグネタイトの厚さを
測定する。 次いで、実施例1と同じエポキシユリア系塗料
を使用し、同じ条件で塗装、焼付けして、実施例
2の継目部分を被覆した罐胴を得た。 実施例 3 実施例1と同じTFS板から同様の工程で得ら
れたボデーブランクを用いて、不活性ガスN2を
2/minの供給量で溶接部に吹きつけながら実
施例1の溶接条件において溶接する。このときの
650℃迄の溶接部の表面冷却速度は300℃/secで
ある。 得られた罐胴の溶接部のマグネタイトの厚さを
測定する。 次いで、実施例1と同じエポキシユリア系塗料
を使用し、同じ条件で塗装、焼付けして、実施例
3の継目部分を被覆した罐胴を得た。 比較例 1 実施例1と同じTFS板のボデーブランクを用
いて、不活性ガスN2を0.2/minの供給量で溶
接部に吹きつけながら、実施例1の溶接条件にお
いて溶接する。このときの550℃迄の溶接部の表
面冷却速度は250℃/secである。得られた罐胴の
溶接部のFe酸化膜厚を測定する。次いで実施例
1と同じエポキシユリア系塗料を使用し、同じ条
件で塗装、焼付けて、比較例1の継目部分を被覆
した罐胴を得た。 比較例 2 実施例1と同じTFS板のボデーブランクを用
いて、不活性ガスを使用しないで、実施例1の溶
接条件において溶接する。このときの550℃迄の
溶接部の表面冷却速度は200℃/secである。得ら
れた罐胴の溶接部のFe酸化膜厚を測定する。 次いで実施例1と同じエポキシユリア系塗料を
使用し、同じ条件で塗装、焼付けて、比較例2の
継目部分を被覆した罐胴を得た。 比較例 3 実施例1の溶接条件で得られた罐胴を70g/
の硫酸水溶液中で30秒間酸洗浄(ピツクリング)
することによつて溶接部の酸化膜を除去する。得
られた罐胴の溶接部のFe酸化膜厚を測定する。
次いで実施例1と同じエポキシユリア系塗料を使
用し、同じ条件で塗装し、焼付けて、比較例3の
継目部を被覆した罐胴を得た。 実施例1、2、3および比較例1、2で得られ
た継目を被覆した罐胴から溶接部を切り取り、被
覆膜の密着性、加工性を調べ、さらにそれぞれの
罐胴を通常の方法により、ビード加工し、ネツク
イン加工、フランジ加工した後、内外面にエポキ
シ・フエノール系塗膜を有する呼び内径65.3mm罐
用のTFS蓋を二重巻締めし、得られた空罐にコ
ンソメスープとトマトソースの2種類をそれぞれ
パツクし、前記と同じブリキ蓋を真空巻締機によ
り二重巻締めした。これらの罐詰はそれぞれ118
℃で90分間加熱殺菌を行い、37℃で1年間貯蔵し
たのち、各試料で100罐中任意に抽出した10罐に
ついて溶出鉄量、水素量を調べ、更に任意に抽出
した50罐を開罐して罐胴継目部分の腐食状態を調
べた。それぞれ結果を表1に示す。
り、Yは基O−,−CH2O−又は−COO−基を
表わす の単量体とオレフイン類或いはビニルモノマーと
の共重合体及び上記単量体で変性されたポリオレ
フイン類。 例えば、グリシジルメタクリレート/塩化ビニ
ル/酢酸ビニル共重合体、 グリシジルビニルエーテル/塩化ビニル共重合
体、 グリシジルアクリレート変性ポリプロピレン。 熱可塑性樹脂単独を被覆に代用する代りに、前
記熱可塑性樹脂との組合せで熱硬化性樹脂を用い
ることもできる。組合せで使用できる熱硬化性樹
脂としては、フエノール・ホルムアルデヒド樹
脂、フラン−ホルムアルデヒド樹脂、キシレン−
ホルムアルデヒド樹脂、ケトン−ホルムアルデヒ
ド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−
ホルムアルデヒド樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビスマレイミド
樹脂、トリアリルシアヌレート樹脂、熱硬化型ア
クリル樹脂、シリコーン樹脂、油性樹脂等の単独
又は2種以上の組合せを挙げることができる。 本発明で被覆層として使用する樹脂中の極性基
の濃度は、継目への密着性、腐食性成分に対する
バリヤ性、加工性とかなり密接に関連する。例え
ば、ポリアミドやポリエステルは、分子鎖中にア
ミドやエステルの反復単位を有することに関連し
て、溶接継目への密着性に優れているばかりでは
なく、腐食性成分に対するバリヤー性も比較的大
であり、更に熱可塑性重合体であるため加工性に
も優れている。一方、塩化ビニル樹脂がアクリロ
ニトリル樹脂は分子鎖反復単位に塩素原子やニト
リル基側鎖を有するため、バリヤー性が大である
が、溶接継目への密着性に乏しい。しかしなが
ら、これらの樹脂は、カルボニル基、水酸基、エ
ーテル基或いはエポキシ基等の極性基を有する単
量体成分を導入することにより、継目への密着性
を向上させ、同時に加工性も一層向上させ得る。
同様にポリオレフイン類は耐湿性及び加工性に優
れているが、密着性に乏しく、やはり前述した極
性基を有する単量体成分を導入することにより密
着性を向上させ得る。 前述した樹脂の内、腐食性成分のバリヤー性に
優れたものは、1.0g/c.c.よりも大きい密度、特
に1.1乃至1.35g/c.c.の密度を有している。 本発明の一つの好適な態様では、前述した熱可
塑性樹脂と熱硬化性樹脂とを、1:99乃至99:1
特に10:90乃至60:10の重合比で使用する。 これらの樹脂は、粉末、フイルム、溶融物、溶
液、分散液、オルガノゾル、プラスチゾル等の任
意の形態で溶接継目に施し得る。勿論、この樹脂
には所望に応じて、それ自体周知の配合剤、例え
ば紫外線吸収剤、安定剤、滑剤、酸化防止剤、顔
料、染料、帯電防止剤等を、公知の処方に従つて
配合することができる。 継目への施用は、その形態に応じて、流動浸漬
法、静電粉末塗装、溶射、押出ユーチング、誘導
加熱フイルム融着法、スプレ塗布、ローラ塗布、
ドブ付、ハケ塗り、電着塗装等の任意の方法で行
い得る。 被覆層の厚みは、2乃至150μ、特に5乃至
100μの範囲から、樹脂の種類により十分な耐腐
食性が得られる厚みを選択する。被覆層は単一の
層として設けてもよく、複数種の層として設けて
もよい。例えば、熱硬化性樹脂の薄い層を下に設
け、その上に熱可塑性樹脂の厚い層を設けてもよ
い。 本発明による継目被覆罐は、内容物をレトルト
殺菌するバキユーム罐、炭酸飲料等を充填する内
圧罐、エアゾール罐等の種々の分野に用いること
ができる。 本発明を次の例で説明する。 溶接部の金属面の分析、被覆膜の極性基の濃度
の測定及びその性質、実罐試験の評価の方法は次
の様にして行なう。 (1) 溶接部の表面酸化膜(マグネタイト)の厚さ
の測定 溶接継目(溶接ラツプ)上に、カーボン膜を真
空蒸着して酸化膜を補強した後、1:100のBr−
メチルアルコール溶液中で素地鋼を溶解して酸化
膜だけを抽出する。この酸化膜について走査型電
子顕微鏡X線マイクロアナライザで鉄のKαX線
強度を測定し、予め化学分析で単位面積当りの重
量(mg/m2)がわかつている蒸着鉄を標準試料と
して作成した検量線を用いて酸化鉄中の鉄の単位
面積当り重量を測定した。鉄の単位面積当りの重
量は1.38倍(Fe3O4/3Fe)することにより酸化鉄の単 位面積当りの重量に換算され、更に、マグネタイ
トの比重を5.2とし次式により単位面積当りの重
量を厚さに換算した。 単位面積当りの酸化鉄の重量1mg/m2=1.9Å (2) 継目被覆膜の極性基の濃度の測定 サンプル罐の胴継目部から10mm×10mmの試片を
切り取り、外面被膜を削り取つたのち、5%の硝
酸水溶液中で鋼板を溶かし、継目被覆をフイルム
として得る。 このフイルムを充分水洗したのち、100℃で一
昼夜真空乾燥し、赤外線スペクトルを得る。この
スペクトルから、カルボニル基、水酸基、エーテ
ル基及びエポキシ基のそれぞれの特性吸収を読み
とり、予め作製したそれぞれの極性基の濃度と特
性吸収スペクトルの検量線を用いて、被覆膜の
各々の極性基の濃度を(ミリモル/100g樹脂)
の単位で求める。 (3) 継目被覆膜の密着性、加工性及び加工密着性
の評価 (a) 密着性 被覆溶接部を切り出し、被覆膜をカミソリ
でカツトし、1mm×1mmのゴバン目を100個
つくり、その上に粘着テープを押着してから
テープを引きはがし、はくりしたゴバン目の
数を測定する。各試料5試験片について測定
し、はがれたゴバン目の数の平均値を示す。 (b) 加工性 被覆溶接部を巾40mm、長さ60mmにわたつて
切り出し試験片とする。JIS K 5400、6・
16耐屈曲性試験に従つて折り曲げ、継目部を
中心に巾3mm、折り曲げ先端を中心に継目部
と平行方向に6mmの部分を除いてビニールテ
ープでシールし、25℃の20%硫酸銅水溶液
(約5%の塩酸含有)中に5分間浸漬し、罐
継目近傍に析出する銅のスポツト数を顕微鏡
で数える。各試料で5試験片について測定
し、平均として銅の析出が全く認められない
もの……(◎)、銅が1〜5点析出したもの
……(〇)、銅が6〜15点析出したもの……
(△)、銅が直線上に析出したもの……(×)
として以下の表で示す。 (c) 加工密着性 被覆溶接部を有する罐胴をネツクインフラ
ンジ加工したときの加工部の被覆膜のはくり
を観察する。 (4) 実罐試験の評価方法 (a) 水素発生量 開罐時に罐内のガス分を採取し、ガスクロ
マトグラフイーにより水素量を調べ、10罐の
算術平均値を示す。また、膨張罐についてそ
のまま膨張罐である事を示す。 (b) 溶出鉄量 アツプルドリンクとコンソメスープの場合
について行い、開罐の後内容品の全量を灰化
する。次にこの灰化を塩酸で再溶解した後、
上澄液を原子吸光分析して内容品中の鉄量を
求める。任意に選んだ10罐当たりの平均値を
結果として採用する。 (c) 孔あきおよび罐内面接合部の状態 罐詰を37℃で1年間保存した後、目視観察
して内容品(液)の漏洩の認められる罐詰に
ついては、開罐後罐継目近傍の補正部を顕微
鏡観察し、貫通孔の認められるものを孔あき
罐とし、全試験罐数に対する孔あき罐の比で
示す。また、開罐後、継目近傍の補正部分を
目視あるいは顕微鏡観察して腐食状態を調べ
る。保存試験に供する罐数は夫々100罐であ
り、腐食状態を調べるのは任意に抽出した50
罐である。 実施例 1 板厚0.17mm、硬度T−4、のTFS板に、エポキ
シフエノール系塗料(エポキシ樹脂とフエノール
樹脂の配合比1:1の混合物)を罐胴の継目部分
にあたる場所を除いて、焼付後の膜厚が内面側
5μm、外面側3μmになるようにマージン塗装し、
200℃の熱風乾燥炉中で10分間焼付硬化させる。
次に、前記TFS材の塗装板を7号罐のボデーブ
ランク(ブランクレングス206.4mm、ブランクハ
イト104.5mm)に切断する。次に接合部のカツト
エツジ近傍の重ね合わせ部となる部分の両面もカ
ツトエツジより幅約1mmにわたつて表面のクロム
層および酸化クロム層を除くため切削法でエツジ
クリーニングを行なう。このブランクをロールフ
オーマーにより円筒状に成形し、不活性ガス供給
ノズルを設けた市販のシーム溶接機を用いて、
N290モル%とH210モル%の混合不活性ガスを20
/minの供給量で溶接部に吹きつけ、下記の溶
接条件において溶接する。550℃迄の溶接部の表
面冷却速度は600℃/secである。 溶接条件 電 極:Cu線 ラツプ巾:0.4mm 溶接速度:30m/分 電極圧力:40Kg 一次側電圧:200V 得られた211径、内容積318.2ml(7号罐)の溶
接罐胴のラツプ部を切り取り、20等分し各各につ
いて前記の測定方法により、マグネタイト厚さを
測定し、その測定値の範囲を表1に示す。 次いで、得られた罐胴の内面及び外面の継目部
に平均粒径が20μmのポリブチレンテレフタレー
トをアルコール系、ケトン系、エステル系、炭化
水素系の混合溶剤に分散させた固形分30%の塗料
をエアスプレーガンを用い、スプレー時の塗料温
度を30〜70℃に保ちつつ、巾約10mm、乾燥塗膜の
厚みが40μになるようにスプレー塗装した後250
℃の熱風乾燥炉中で3分間焼付け、実施例1の継
目部分を被覆した罐胴を得た。この被覆膜の極性
基の濃度(ミリモル/100g樹脂)を前記の方法
で測定した結果極性基の濃度は909であり、環球
法による軟化点は220℃、密度は1.32g/c.c.であ
つた。 実施例 2 実施例1と同じTFS板から同様の工程で得ら
れたボデーブランクを用いて、前記混合不活性ガ
スを5/minの供給量で溶接部に吹きつけなが
ら下記の溶接条件において溶接する。このときの
550℃迄の溶接部の表面冷却速度は450℃/secで
ある。 溶接条件 電 極:Cu線 ラツプ巾:0.4mm 溶接速度:30m/分 電極圧力:40Kg 一次側電圧:205V 得られた罐胴の溶接部のマグネタイトの厚さを
測定する。 次いで、実施例1と同じエポキシユリア系塗料
を使用し、同じ条件で塗装、焼付けして、実施例
2の継目部分を被覆した罐胴を得た。 実施例 3 実施例1と同じTFS板から同様の工程で得ら
れたボデーブランクを用いて、不活性ガスN2を
2/minの供給量で溶接部に吹きつけながら実
施例1の溶接条件において溶接する。このときの
650℃迄の溶接部の表面冷却速度は300℃/secで
ある。 得られた罐胴の溶接部のマグネタイトの厚さを
測定する。 次いで、実施例1と同じエポキシユリア系塗料
を使用し、同じ条件で塗装、焼付けして、実施例
3の継目部分を被覆した罐胴を得た。 比較例 1 実施例1と同じTFS板のボデーブランクを用
いて、不活性ガスN2を0.2/minの供給量で溶
接部に吹きつけながら、実施例1の溶接条件にお
いて溶接する。このときの550℃迄の溶接部の表
面冷却速度は250℃/secである。得られた罐胴の
溶接部のFe酸化膜厚を測定する。次いで実施例
1と同じエポキシユリア系塗料を使用し、同じ条
件で塗装、焼付けて、比較例1の継目部分を被覆
した罐胴を得た。 比較例 2 実施例1と同じTFS板のボデーブランクを用
いて、不活性ガスを使用しないで、実施例1の溶
接条件において溶接する。このときの550℃迄の
溶接部の表面冷却速度は200℃/secである。得ら
れた罐胴の溶接部のFe酸化膜厚を測定する。 次いで実施例1と同じエポキシユリア系塗料を
使用し、同じ条件で塗装、焼付けて、比較例2の
継目部分を被覆した罐胴を得た。 比較例 3 実施例1の溶接条件で得られた罐胴を70g/
の硫酸水溶液中で30秒間酸洗浄(ピツクリング)
することによつて溶接部の酸化膜を除去する。得
られた罐胴の溶接部のFe酸化膜厚を測定する。
次いで実施例1と同じエポキシユリア系塗料を使
用し、同じ条件で塗装し、焼付けて、比較例3の
継目部を被覆した罐胴を得た。 実施例1、2、3および比較例1、2で得られ
た継目を被覆した罐胴から溶接部を切り取り、被
覆膜の密着性、加工性を調べ、さらにそれぞれの
罐胴を通常の方法により、ビード加工し、ネツク
イン加工、フランジ加工した後、内外面にエポキ
シ・フエノール系塗膜を有する呼び内径65.3mm罐
用のTFS蓋を二重巻締めし、得られた空罐にコ
ンソメスープとトマトソースの2種類をそれぞれ
パツクし、前記と同じブリキ蓋を真空巻締機によ
り二重巻締めした。これらの罐詰はそれぞれ118
℃で90分間加熱殺菌を行い、37℃で1年間貯蔵し
たのち、各試料で100罐中任意に抽出した10罐に
ついて溶出鉄量、水素量を調べ、更に任意に抽出
した50罐を開罐して罐胴継目部分の腐食状態を調
べた。それぞれ結果を表1に示す。
【表】
実施例 4
板厚0.21mm、硬度T−4、のTFS板にエポキシ
ユリア系塗料(エポキシ樹脂と尿素ホルムアルデ
ヒド樹脂の配合比80:20の混合物)を罐胴の継目
部分にあたる場所を除いて、焼付後の膜厚が内面
側5μm、外面側3μmになるようにマージン塗装
し、200℃の熱風乾燥炉中で10分間焼付硬化させ
る。次に前記塗装板を7号罐のボデーブランク
(ブラツクレングス206.4mm、ブランクハイト
104.5mm)に切断する。このブランクを実施例と
同様にエツジクリーニングし、実施例2と同じ溶
接条件で溶接し、211径内容積318.2mlの7号罐の
罐胴を得る。得られた罐胴のラツプ部を切り取
り、Fe酸化膜(マグネタイト)厚さを測定した
ところ、200〜250Åであつた。 この罐胴に、テレフタル酸50モル%、イソフタ
ル酸50モル%の2塩基酸と、エチレングリコール
50モル%、ネオペンチルグリコール50モル%のグ
リールから得られた共重合ポリエステル(軟化点
123℃)をケトン系、アルコール系、エステル系
および炭化水素からなる混合溶剤に溶解した固形
分20%の塗料をエアスプレーガンを用い、内面溶
接部に巾10mm、乾燥塗膜の厚みが25μになるよう
にスプレー塗装した後200℃の熱風乾燥炉中で2
分間焼付け、継目部分が被覆した罐胴を得た。こ
の被覆膜の極性基の濃度及び密度を測定した結果
を表2に示す。 実施例 5 実施例4と同じ方法で得た溶接罐胴の溶接部を
高周波誘導加熱法で240℃に加熱し、ナイロン12
のポリアミド(軟化点178℃)の厚み100μ、1cm
巾のフイルムを内面溶接部圧着し、継目を被覆し
た罐胴を得た。この被覆膜の極性基の濃度及び密
度を測定した結果を表2に示す。 実施例 6 実施例4と同じ方法で得た溶接罐胴の内面溶接
部に、マレイン酸変性ポリプロピレン(軟化点
165℃)の粉体塗料(平均粒径20μ)を静電塗装
法で塗布し、200℃の熱風乾燥炉中で3分間焼付
け、巾12mm、膜厚50μの継目を被覆した罐胴を得
た。この被覆膜の極性基の濃度及び密度を測定し
た結果を表2に示す。 実施例 7 実施例4と同じ方法で得た溶接罐胴の内面溶接
部に、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコー
ル共重合体(軟化点120℃)をケトン系、アルコ
ール系、エステル系、炭化水素系の混合溶剤に溶
解した固形分20%の塗料をエアスプレーガンを用
い、巾10mm、乾燥塗膜の厚さが20μになるように
スプレー塗装した後、180℃の熱風乾燥炉中で2
分間焼付け、継目部分を被覆した罐胴を得た。こ
の被覆膜の極性基の濃度及び密度を測定した結果
を表2に示す。 実施例 8 実施例4と同じ方法で得た罐胴の内面溶接部に
ポリビニルブチラール樹脂(ブチラール化度60
%、軟化点150℃)をアルコール系、ケトン系、
エステル系、炭化水素系からなる混合溶剤に溶解
して得た固形分10%の塗料をエアスプレーガンを
用い巾10mm乾燥塗膜の厚さが20μになるようにス
プレー塗装し、180℃の熱風乾燥炉中で3分間焼
付け、継目部分を被覆した罐胴を得た。この被覆
膜の極性基の濃度及び密度を測定した結果を表2
に示す。 比較例 4 実施例4と同じ方法で得た溶接罐胴の内面溶接
部に、ポリ塩化ビニル(軟化点90℃)を貧溶媒中
に分散させた固形分50%の塗料をエアレススプレ
ーガンを用い、巾10mm、乾燥塗膜の厚みが30μに
なるようにスプレー塗装し、180℃の熱風乾燥炉
中で3分間焼付け、継目部分を被覆した罐胴を得
た。この被覆膜の極性基の濃度及び密度を測定し
た結果を表2に示す。 比較例 5 実施例4と同じ方法で得た罐胴の内面溶接部
に、ポリビニルホルマール(ホルマール化度60
%、軟化点160℃)をアルコール系、ケトン系、
エステル系、炭化水素からなる混合溶剤に溶解
し、固形分10%の塗料をエアレススプレーガンを
用い、巾10mm、乾燥塗膜の厚みが20μになるよう
にスプレー塗装し、180℃の熱風乾燥炉中で3分
間焼付け、継目部分を被覆した罐胴を得た。この
被覆膜の極性基の濃度及び密度を測定した結果を
表2に示す。 比較例 6 実施例4と同じ方法で得た罐胴の内面溶接部
に、エチレン酢酸ビニル共重合体(軟化点25℃)
をアルコール系、ケトン系、エステル系、炭化水
素から成る混合溶剤に分散し、固形分40%の塗料
をエアレススプレーガンを用い、巾10mm、乾燥塗
膜の厚みが25μになるようにスプレー塗装し、
180℃の熱風乾燥炉中で3分間焼付け、継目部分
を被覆した罐胴を得た。この被膜の極性基の濃度
及び密度を測定した結果を表2に示す。 比較例 7 実施例4と同じ方法で得た溶接罐胴の内面溶接
部に、ポリ(m−フエニレンフタル酸アミド(軟
化点375℃)の平均粒径20μmの粉末を貧溶媒中に
分散させた固形分40%の塗料をエアレススプレー
ガンを用い、巾10mm、乾燥塗膜の厚みが35μにな
るようにスプレー塗装し、400℃の熱風乾燥炉中
で3分間焼付け、継目部分を被覆した罐胴を得
た。この被覆膜の極性基の濃度及び密度を測定し
た結果を表2に示す。 実施例4、5、6、7、8および比較例4、
5、6、7の継目被覆罐胴を通常の方法により、
ビード加工し、ネツクイン加工、フランジ加工し
た後、内外面にエポキシ・フエノール系塗膜を有
する呼び内径65.3mm罐用のブリキ蓋を二重巻締め
し、得られた空罐に90℃に加熱したアツプルドリ
ンクを充填し、前記と同じTFS蓋を真空巻締機
により二重巻締めした。37℃で1年間貯蔵したの
ち、各試料で100罐中任意に抽出した10罐につい
て鉄溶出量を調べ、更に抽出した50罐を開罐して
罐胴継目部分の腐食状態を調べた。それぞれ結果
を表2に示す。
ユリア系塗料(エポキシ樹脂と尿素ホルムアルデ
ヒド樹脂の配合比80:20の混合物)を罐胴の継目
部分にあたる場所を除いて、焼付後の膜厚が内面
側5μm、外面側3μmになるようにマージン塗装
し、200℃の熱風乾燥炉中で10分間焼付硬化させ
る。次に前記塗装板を7号罐のボデーブランク
(ブラツクレングス206.4mm、ブランクハイト
104.5mm)に切断する。このブランクを実施例と
同様にエツジクリーニングし、実施例2と同じ溶
接条件で溶接し、211径内容積318.2mlの7号罐の
罐胴を得る。得られた罐胴のラツプ部を切り取
り、Fe酸化膜(マグネタイト)厚さを測定した
ところ、200〜250Åであつた。 この罐胴に、テレフタル酸50モル%、イソフタ
ル酸50モル%の2塩基酸と、エチレングリコール
50モル%、ネオペンチルグリコール50モル%のグ
リールから得られた共重合ポリエステル(軟化点
123℃)をケトン系、アルコール系、エステル系
および炭化水素からなる混合溶剤に溶解した固形
分20%の塗料をエアスプレーガンを用い、内面溶
接部に巾10mm、乾燥塗膜の厚みが25μになるよう
にスプレー塗装した後200℃の熱風乾燥炉中で2
分間焼付け、継目部分が被覆した罐胴を得た。こ
の被覆膜の極性基の濃度及び密度を測定した結果
を表2に示す。 実施例 5 実施例4と同じ方法で得た溶接罐胴の溶接部を
高周波誘導加熱法で240℃に加熱し、ナイロン12
のポリアミド(軟化点178℃)の厚み100μ、1cm
巾のフイルムを内面溶接部圧着し、継目を被覆し
た罐胴を得た。この被覆膜の極性基の濃度及び密
度を測定した結果を表2に示す。 実施例 6 実施例4と同じ方法で得た溶接罐胴の内面溶接
部に、マレイン酸変性ポリプロピレン(軟化点
165℃)の粉体塗料(平均粒径20μ)を静電塗装
法で塗布し、200℃の熱風乾燥炉中で3分間焼付
け、巾12mm、膜厚50μの継目を被覆した罐胴を得
た。この被覆膜の極性基の濃度及び密度を測定し
た結果を表2に示す。 実施例 7 実施例4と同じ方法で得た溶接罐胴の内面溶接
部に、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコー
ル共重合体(軟化点120℃)をケトン系、アルコ
ール系、エステル系、炭化水素系の混合溶剤に溶
解した固形分20%の塗料をエアスプレーガンを用
い、巾10mm、乾燥塗膜の厚さが20μになるように
スプレー塗装した後、180℃の熱風乾燥炉中で2
分間焼付け、継目部分を被覆した罐胴を得た。こ
の被覆膜の極性基の濃度及び密度を測定した結果
を表2に示す。 実施例 8 実施例4と同じ方法で得た罐胴の内面溶接部に
ポリビニルブチラール樹脂(ブチラール化度60
%、軟化点150℃)をアルコール系、ケトン系、
エステル系、炭化水素系からなる混合溶剤に溶解
して得た固形分10%の塗料をエアスプレーガンを
用い巾10mm乾燥塗膜の厚さが20μになるようにス
プレー塗装し、180℃の熱風乾燥炉中で3分間焼
付け、継目部分を被覆した罐胴を得た。この被覆
膜の極性基の濃度及び密度を測定した結果を表2
に示す。 比較例 4 実施例4と同じ方法で得た溶接罐胴の内面溶接
部に、ポリ塩化ビニル(軟化点90℃)を貧溶媒中
に分散させた固形分50%の塗料をエアレススプレ
ーガンを用い、巾10mm、乾燥塗膜の厚みが30μに
なるようにスプレー塗装し、180℃の熱風乾燥炉
中で3分間焼付け、継目部分を被覆した罐胴を得
た。この被覆膜の極性基の濃度及び密度を測定し
た結果を表2に示す。 比較例 5 実施例4と同じ方法で得た罐胴の内面溶接部
に、ポリビニルホルマール(ホルマール化度60
%、軟化点160℃)をアルコール系、ケトン系、
エステル系、炭化水素からなる混合溶剤に溶解
し、固形分10%の塗料をエアレススプレーガンを
用い、巾10mm、乾燥塗膜の厚みが20μになるよう
にスプレー塗装し、180℃の熱風乾燥炉中で3分
間焼付け、継目部分を被覆した罐胴を得た。この
被覆膜の極性基の濃度及び密度を測定した結果を
表2に示す。 比較例 6 実施例4と同じ方法で得た罐胴の内面溶接部
に、エチレン酢酸ビニル共重合体(軟化点25℃)
をアルコール系、ケトン系、エステル系、炭化水
素から成る混合溶剤に分散し、固形分40%の塗料
をエアレススプレーガンを用い、巾10mm、乾燥塗
膜の厚みが25μになるようにスプレー塗装し、
180℃の熱風乾燥炉中で3分間焼付け、継目部分
を被覆した罐胴を得た。この被膜の極性基の濃度
及び密度を測定した結果を表2に示す。 比較例 7 実施例4と同じ方法で得た溶接罐胴の内面溶接
部に、ポリ(m−フエニレンフタル酸アミド(軟
化点375℃)の平均粒径20μmの粉末を貧溶媒中に
分散させた固形分40%の塗料をエアレススプレー
ガンを用い、巾10mm、乾燥塗膜の厚みが35μにな
るようにスプレー塗装し、400℃の熱風乾燥炉中
で3分間焼付け、継目部分を被覆した罐胴を得
た。この被覆膜の極性基の濃度及び密度を測定し
た結果を表2に示す。 実施例4、5、6、7、8および比較例4、
5、6、7の継目被覆罐胴を通常の方法により、
ビード加工し、ネツクイン加工、フランジ加工し
た後、内外面にエポキシ・フエノール系塗膜を有
する呼び内径65.3mm罐用のブリキ蓋を二重巻締め
し、得られた空罐に90℃に加熱したアツプルドリ
ンクを充填し、前記と同じTFS蓋を真空巻締機
により二重巻締めした。37℃で1年間貯蔵したの
ち、各試料で100罐中任意に抽出した10罐につい
て鉄溶出量を調べ、更に抽出した50罐を開罐して
罐胴継目部分の腐食状態を調べた。それぞれ結果
を表2に示す。
第1図は、本発明の溶接罐の断面図であり、第
2図は、側面継目及びその隣接部分の内外表面部
を拡大して示す断面図である。
2図は、側面継目及びその隣接部分の内外表面部
を拡大して示す断面図である。
Claims (1)
- 1 金属クロム層及びその上のクロム酸化物層か
ら成る被覆層を鋼板基上に設けた罐用素材を溶接
により側面で接合して溶接継目罐を製造する方法
において、前記缶用素材を筒状に成形し、形成さ
れる重ね合わせ部を不活性雰囲気中で電気抵抗溶
接に付し、溶接部の表面温度が550℃に低下する
までの雰囲気を不活性雰囲気とすると共に、前記
550℃迄の表面冷却速度を300℃/sec以上とし、
これにより、側面継目に厚みが50乃至800オング
ストロームの範囲にあるマグネタイトを主体とす
る緻密な鋼酸化物から成る鋼板基質露出層を形成
させ、該側面継目の少なくとも一方の表面部に、
カルボニル基、水酸基、エーテル基及びエポキシ
基から成る群より選ばれた極性基を10乃至2000ミ
リモル/100g樹脂の濃度で含有し且つ環球法軟
化点が50乃至300℃の熱可塑性樹脂含有被覆を設
けることを特徴とする継目の耐食性に優れたテイ
ン・フリー・スチール製溶接罐の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21415486A JPS62248579A (ja) | 1986-09-12 | 1986-09-12 | 継目を被覆したティン・フリー・スチール製溶接罐の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21415486A JPS62248579A (ja) | 1986-09-12 | 1986-09-12 | 継目を被覆したティン・フリー・スチール製溶接罐の製造方法 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP55078348A Division JPS6049425B2 (ja) | 1980-06-12 | 1980-06-12 | 継目を被覆したテイン・フリ−・スチ−ル製溶接罐 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62248579A JPS62248579A (ja) | 1987-10-29 |
| JPH0585268B2 true JPH0585268B2 (ja) | 1993-12-06 |
Family
ID=16651116
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21415486A Granted JPS62248579A (ja) | 1986-09-12 | 1986-09-12 | 継目を被覆したティン・フリー・スチール製溶接罐の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS62248579A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015227170A (ja) * | 2014-05-30 | 2015-12-17 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 | 紙成形体 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5530345A (en) * | 1978-08-25 | 1980-03-04 | Yoshizaki Kozo | Production of welded metal can barrel and device thereof |
| JPS5549174A (en) * | 1978-10-04 | 1980-04-09 | Kansai Paint Co Ltd | Repair coating method of can barrel joint part |
-
1986
- 1986-09-12 JP JP21415486A patent/JPS62248579A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015227170A (ja) * | 2014-05-30 | 2015-12-17 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 | 紙成形体 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62248579A (ja) | 1987-10-29 |
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