JPH0585507B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0585507B2 JPH0585507B2 JP1077177A JP7717789A JPH0585507B2 JP H0585507 B2 JPH0585507 B2 JP H0585507B2 JP 1077177 A JP1077177 A JP 1077177A JP 7717789 A JP7717789 A JP 7717789A JP H0585507 B2 JPH0585507 B2 JP H0585507B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- type
- silicon nitride
- sintering
- nitride powder
- sintered body
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Ceramic Products (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は、強度や熱衝撃抵抗が大きいため、自
動車部品やその他の機械部品への応用が期待され
ている高靱性窒化珪素焼結体の製造法に関する。 (従来の技術) 従来より、窒化珪素焼結体の焼結法としては、
ホツトプレス法、熱間静水圧法、常圧焼結法、ガ
ス圧焼結法等々が開発されている。原料粉末とし
ては、α型を主成分とする窒化珪素粉末が望まし
いとされており、一般的には、α率が85%以上
(すなわち、β率が15%以下)のものが市販され
ている。 このように高α率の窒化珪素粉末を用いるの
は、 α型は低温安定型なので、低い温度で合成で
き、コスト的に有利である。 α型は細かく焼結性が高い。 焼結中にα型がβ型に転移し、その際、柱状
粒子が発達する。破壊はクラツクが進むことに
よつて起こるが、この柱状粒子はクラツクの方
向を変え、焼結体の破壊靱性を上げる効果があ
る。 等の理由からであつた。 (発明が解決しようとする課題) 一方、破壊靱性は異常成長した粒子のアスペク
ト比(長軸/短軸比)に比例し、この粒子の形状
は原料中のα率に比例するとされてきたので、β
型の窒化珪素粉末は原料として用いられていなか
つた。 しかし、高α率の窒化珪素粉末は、 細かく活性なため、保存中、或いは混合や成
形操作の際に、酸素や水蒸気と反応しやすい。 低温で合成する必要性から、非晶質を含む場
合があり、結晶化の際にガスを放出し、焼結を
阻害する。 破壊靱性を高める目的で柱状粒子の異方性を
大きくすると、焼結性が低下したり、欠陥が大
きくなり、強度が低いものとなる。 柱状粒子は異常成長粒子であり、原料や成形
焼結条件等の複雑な因子によつてその形、大き
さ、量が決定されるので、組織の制御は容易で
はない。 一定収率速度の条件下で焼結すると、より高
密度の焼結体が得られるが、α型は焼結挙動が
複雑で収縮速度が制御できない。 等々の問題点があつた。 本発明者の1人は、先に、高窒素下で高温での
焼結が可能になるガス圧焼結法を開発し提案した
(特許第1247183号)。ガス圧焼結法によると、従
来、焼結性が低いと考えられていたβ型窒化珪素
粉末を用いても高密度まで焼結し得ることは知ら
れているところである(“ジヤーナル・オブ・マ
テリアルス・サイエンス”、第11巻、p.1103〜
1107(1976)及び特公昭58−151371号公報参照)。
しかし、前記提案によれば、β型窒化珪素粉末を
用いて得られる焼結体は球状に近い粒子から成り
立ち、α型粉末を用いた場合における柱状粒子の
ようにクラツクを曲げる作用がないため、破壊靱
性の高い焼結体は得られなかつた。 本発明の目的は、上述の如くβ型窒化珪素粉末
を用いる従来法の問題点を解決するためになされ
たものであつて、高靱性の窒化珪素焼結体を製造
できる方法を提供するにある。 (課題を解決するための手段) 本発明者らは、高温で不安定なα型窒化珪素粉
末を用いると、焼結中に異常粒成長が起こり、得
られた焼結体の組織が不均一になり、強度分布が
大きくなることに鑑みて、β型窒化珪素粉末を使
用しても、高靱性で、かつ、均一組織を持つ焼結
体が得られる方法について鋭意研究を重ねた。そ
の結果、高温安定型の細かいβ型窒化珪素粉末を
用いると、均一な組織中に核が成長して大きな柱
状粒子が成長し、破壊靱性が大きな焼結体が得ら
れることを知見するに至り、本発明を完成したも
のである。 すなわち、本発明は、β型を主成分とし、平均
粒径1.5μm以下の窒化珪素粉末と、純粋なβ型で
平均粒径2.5〜5μmの窒化珪素粉末とを重量比で
95:5〜75:25の割合で配合し、これに焼結助剤
を混合し、成形した後、2〜200気圧の窒素中で
1800〜2100℃にて焼結することを特徴とする高靱
性窒化珪素焼結体の製造法を要旨とするものであ
る。 以下、本発明について更に詳述する。 (作用) β型を主成分とする窒化珪素粉末は、細かいも
のである必要があり、平均粒径1.5μm以下、望ま
しくは0.3〜1μmのものを用いる。粒径が1.5μm
よりも大きいと焼結体の粒子が大きく、また大き
な残留気孔が存在することになるので、破壊靱
性、強度とも低くなり、好ましくない。β型を主
成分とする粉末は、β型が70〜100wt%、α型が
0〜30wt%のものが好ましいが、望ましくはβ
型が85〜100wt%、α型が0〜15wt%のものであ
る。α型の含有率が30wt%を超えると焼結中に
α→βの転移が起こり、それが粒成長を促進する
ので異常粒成長が起こり、不均一な組織となるの
で好ましくない。 窒化珪素は焼結助剤が生成した液相を通つて拡
散し焼結する液相焼結によるが、高温で不安定な
α型粉末の場合は、焼結と相変化が同時に起こ
り、異常粒成長が起こる。成長した粒子の形や大
きさが焼結体の破壊靱性を支配するが、初期に生
成したβ型粒子の核の形や数及び焼結条件等に大
きく依存し、制御することは困難である。一方、
高温安定型のβ型粉末の場合は、最初から核が存
在するので、焼結と共に小さな粒子が消滅し、大
きな粒子上に析出する反応が起こるだけである。
粒子は球状に近い形態を保つたまま一定の粒度分
布の幅を保つたまま粒成長する。そして、粒成長
のための核として、平均粒径2.5〜5μmの純粋な
β型粉末を5〜25%(上記β型を主成分とする窒
化珪素粉末に対する重量比)配合すると、小さく
均一な粒子の間に大きな粒子が成長するため、破
壊の際、クラツクは一部の大きな粒子で曲げら
れ、破壊靱性は高くなる。この純粋なβ型粉末の
平均粒径は、望ましくは3〜4ミクロンであり、
混合割合は、望ましくは5〜15%である。粒径及
びその混合量がその下限値より小さいと核として
の効果がなく、大きすぎると組織全体が粗粒成
し、靱性や強度が低下するので好ましくない。 なお、原料粉末中の不純物は、金属は合計で
0.4wt%以下、酸素は1.5wt%以下のものが望まし
い。これら不純物は靱性値には大きな影響を及ぼ
さないが、高温強度を低下させるからである。 焼結助剤としては、Al2O3、Y2O3又はランタニ
ド金属酸化物のうちの2種類以上を用いる。単独
では焼結促進の効果が悪い。Al2O3は前記他の物
質よりも効果が大きいが、焼結体の高温強度を低
下させるので、その量は少ない方がよい。 すなわち、Al2O3と他の酸化物の混合物を使用
するときは合計で3〜10wt%、望ましくは4〜
8wt%とする。なお、Al2O3の量は0.3〜3重量
%、望ましくは1〜2重量%、Y2O3又はランタ
ニド金属の量はそれぞれ2〜7wt%、望ましくは
4〜6wt%である。 また、Y2O3又はランタニド金属酸化物の混合
物を用いる場合は、前記の場合よりも多量に必要
であり、合計で5〜15wt%、望ましくは7〜
12wt%とする。なお、この場合、焼結助剤の量
が所定量よりも少ないと効果が十分でなく、緻密
な焼結体は得られない。焼結助剤が多すぎるとコ
ストが高くなるだけでなく、耐酸化性等、高温で
の特性を低下させる。 上記窒化珪素粉末と焼結助剤の混合は、窒化珪
素の酸化を防ぐために有機溶媒中で行うのが望ま
しい。乾燥後、静水圧プレス、射出成形、鋳込み
成形等、通常の方法で成形する。 焼結は2〜200気圧の加圧窒素中で1800〜2100
℃の温度範囲で行う。窒素は、窒化珪素の熱分解
を防ぐために必要で、高温ほど高圧を用いる。必
要な最低圧は1800℃で2気圧、1900℃で5気圧、
2000℃で10気圧、2100℃で20気圧である。所定圧
力よりも低いと窒化珪素は熱分解し、窒素を放出
してシリコンとなるので望ましくない。所定圧よ
り高くてもよいが、装置が高価になる。窒素圧2
〜50気圧、温度1800〜2000℃で開気孔のない焼結
体を作り、第1段より更に高圧の条件下(50〜
200気圧)で1850〜2100℃にて焼結すると更に高
密度、高強度の焼結体を得ることができる。 焼結は、一般に10〜30℃/minの速度で昇温
後、所定範囲内の一定温度に30分〜4時間、望ま
しくは1〜3時間保持する。更に実際の焼結が起
こる1500℃以上においては、線収縮率を一定にし
て焼結すると、粒成長速度に比べ気孔除去速度が
大きくなるので、均一組織となり、高密度、高強
度の焼結体が得られるので望ましい。そのために
は線収縮率を0.5〜1.75%/minとするのが望まし
い。この範囲より低いと長時間要し実際的ではな
く、また高すぎると昇温速度を大きくする必要が
あり、大出力の電源が必要となる。線収縮率を一
定にするには、予め、昇温スケジユールと収縮率
の関係を、小さな試料を用い、差動変圧器を備え
た炉で求めておいて利用するとよい。大きな部品
でも昇温スケジユールを同じにすれば線収縮率は
一定に制御することは容易である。β型粉末は
1550〜1900℃の間に1段階で焼結するので収縮率
の制御は容易であるが、α型粉末は2段階で焼結
するので収縮率の制御は困難である。 上記のように、β型を主成分とする窒化珪素粉
末を用いると、焼結体中の粒子の粒度分布を一定
に保つことができる。また異常粒成長がないので
焼結条件の少しの変動は大きく影響しない。この
ため、β型粉末は焼結性がα型より高く、高密
度、高強度の焼結体が得られる。また、破壊の際
に大きな粒子がクラツクの方向を曲げ、破壊エネ
ルギーは大きくなり、破壊靱性は大きいものとな
る。α型から得られた焼結体が繊維強化型の高靱
性化機構を示すのに対し、β型から得られる焼結
体は粒子分散型の機構である。 (実施例) 次に本発明の実施例を示す。 実施例 1 α型窒化珪素粉末を10気圧の窒素中、1900℃に
1時間加熱して得た純粋なβ型窒化珪素粉末(平
均粒径3.0μm、金属不純物合計0.8wt%、酸素含
有率1.0wt%)と、β型を主成分とする窒化珪素
粉末(平均粒径0.8μm、β型/(α型+β型)=
0.9、金属不純物合計0.35wt%、酸素含有率1.2wt
%)を重量比で10:90に秤量し、これに焼結助剤
としてアルミナ(純度99.99%、平均粒径0.3μ
m)、Y2O3(純度99.9%、平均粒径0.5μm)、ラン
タニド金属酸化物(純度>99%、<平均粒径0.8μ
m)を第1表に示す所定量にて加え、n−ヘキサ
ン中、窒化珪素製ボールミルで3時間混合した。 次いで、空気中、80℃で乾燥後、250Kg/cm2で
金型プレスした後、2ton/cm2で静水圧プレスし、
柱状の成形体とした。成形体を第1表に示す種々
の条件で焼結した後、水を用いたアルキメデス法
で密度を求め、気孔率を算出した。次いで、600
メツシユのダイヤモンドホイールで平面研削し、
約3mm×4mm×40mmの試料片とし、強度と破壊靱
性を調べた。それらの結果を第1表に併記する。 なお、強度はJISR1601によりスパン30mmの3
点曲げにより求めた。破壊靱性はシエブロンノツ
チ法で決定した。 第1表より、いずれも高靱性、高強度の焼結体
が得られていることがわかる。
動車部品やその他の機械部品への応用が期待され
ている高靱性窒化珪素焼結体の製造法に関する。 (従来の技術) 従来より、窒化珪素焼結体の焼結法としては、
ホツトプレス法、熱間静水圧法、常圧焼結法、ガ
ス圧焼結法等々が開発されている。原料粉末とし
ては、α型を主成分とする窒化珪素粉末が望まし
いとされており、一般的には、α率が85%以上
(すなわち、β率が15%以下)のものが市販され
ている。 このように高α率の窒化珪素粉末を用いるの
は、 α型は低温安定型なので、低い温度で合成で
き、コスト的に有利である。 α型は細かく焼結性が高い。 焼結中にα型がβ型に転移し、その際、柱状
粒子が発達する。破壊はクラツクが進むことに
よつて起こるが、この柱状粒子はクラツクの方
向を変え、焼結体の破壊靱性を上げる効果があ
る。 等の理由からであつた。 (発明が解決しようとする課題) 一方、破壊靱性は異常成長した粒子のアスペク
ト比(長軸/短軸比)に比例し、この粒子の形状
は原料中のα率に比例するとされてきたので、β
型の窒化珪素粉末は原料として用いられていなか
つた。 しかし、高α率の窒化珪素粉末は、 細かく活性なため、保存中、或いは混合や成
形操作の際に、酸素や水蒸気と反応しやすい。 低温で合成する必要性から、非晶質を含む場
合があり、結晶化の際にガスを放出し、焼結を
阻害する。 破壊靱性を高める目的で柱状粒子の異方性を
大きくすると、焼結性が低下したり、欠陥が大
きくなり、強度が低いものとなる。 柱状粒子は異常成長粒子であり、原料や成形
焼結条件等の複雑な因子によつてその形、大き
さ、量が決定されるので、組織の制御は容易で
はない。 一定収率速度の条件下で焼結すると、より高
密度の焼結体が得られるが、α型は焼結挙動が
複雑で収縮速度が制御できない。 等々の問題点があつた。 本発明者の1人は、先に、高窒素下で高温での
焼結が可能になるガス圧焼結法を開発し提案した
(特許第1247183号)。ガス圧焼結法によると、従
来、焼結性が低いと考えられていたβ型窒化珪素
粉末を用いても高密度まで焼結し得ることは知ら
れているところである(“ジヤーナル・オブ・マ
テリアルス・サイエンス”、第11巻、p.1103〜
1107(1976)及び特公昭58−151371号公報参照)。
しかし、前記提案によれば、β型窒化珪素粉末を
用いて得られる焼結体は球状に近い粒子から成り
立ち、α型粉末を用いた場合における柱状粒子の
ようにクラツクを曲げる作用がないため、破壊靱
性の高い焼結体は得られなかつた。 本発明の目的は、上述の如くβ型窒化珪素粉末
を用いる従来法の問題点を解決するためになされ
たものであつて、高靱性の窒化珪素焼結体を製造
できる方法を提供するにある。 (課題を解決するための手段) 本発明者らは、高温で不安定なα型窒化珪素粉
末を用いると、焼結中に異常粒成長が起こり、得
られた焼結体の組織が不均一になり、強度分布が
大きくなることに鑑みて、β型窒化珪素粉末を使
用しても、高靱性で、かつ、均一組織を持つ焼結
体が得られる方法について鋭意研究を重ねた。そ
の結果、高温安定型の細かいβ型窒化珪素粉末を
用いると、均一な組織中に核が成長して大きな柱
状粒子が成長し、破壊靱性が大きな焼結体が得ら
れることを知見するに至り、本発明を完成したも
のである。 すなわち、本発明は、β型を主成分とし、平均
粒径1.5μm以下の窒化珪素粉末と、純粋なβ型で
平均粒径2.5〜5μmの窒化珪素粉末とを重量比で
95:5〜75:25の割合で配合し、これに焼結助剤
を混合し、成形した後、2〜200気圧の窒素中で
1800〜2100℃にて焼結することを特徴とする高靱
性窒化珪素焼結体の製造法を要旨とするものであ
る。 以下、本発明について更に詳述する。 (作用) β型を主成分とする窒化珪素粉末は、細かいも
のである必要があり、平均粒径1.5μm以下、望ま
しくは0.3〜1μmのものを用いる。粒径が1.5μm
よりも大きいと焼結体の粒子が大きく、また大き
な残留気孔が存在することになるので、破壊靱
性、強度とも低くなり、好ましくない。β型を主
成分とする粉末は、β型が70〜100wt%、α型が
0〜30wt%のものが好ましいが、望ましくはβ
型が85〜100wt%、α型が0〜15wt%のものであ
る。α型の含有率が30wt%を超えると焼結中に
α→βの転移が起こり、それが粒成長を促進する
ので異常粒成長が起こり、不均一な組織となるの
で好ましくない。 窒化珪素は焼結助剤が生成した液相を通つて拡
散し焼結する液相焼結によるが、高温で不安定な
α型粉末の場合は、焼結と相変化が同時に起こ
り、異常粒成長が起こる。成長した粒子の形や大
きさが焼結体の破壊靱性を支配するが、初期に生
成したβ型粒子の核の形や数及び焼結条件等に大
きく依存し、制御することは困難である。一方、
高温安定型のβ型粉末の場合は、最初から核が存
在するので、焼結と共に小さな粒子が消滅し、大
きな粒子上に析出する反応が起こるだけである。
粒子は球状に近い形態を保つたまま一定の粒度分
布の幅を保つたまま粒成長する。そして、粒成長
のための核として、平均粒径2.5〜5μmの純粋な
β型粉末を5〜25%(上記β型を主成分とする窒
化珪素粉末に対する重量比)配合すると、小さく
均一な粒子の間に大きな粒子が成長するため、破
壊の際、クラツクは一部の大きな粒子で曲げら
れ、破壊靱性は高くなる。この純粋なβ型粉末の
平均粒径は、望ましくは3〜4ミクロンであり、
混合割合は、望ましくは5〜15%である。粒径及
びその混合量がその下限値より小さいと核として
の効果がなく、大きすぎると組織全体が粗粒成
し、靱性や強度が低下するので好ましくない。 なお、原料粉末中の不純物は、金属は合計で
0.4wt%以下、酸素は1.5wt%以下のものが望まし
い。これら不純物は靱性値には大きな影響を及ぼ
さないが、高温強度を低下させるからである。 焼結助剤としては、Al2O3、Y2O3又はランタニ
ド金属酸化物のうちの2種類以上を用いる。単独
では焼結促進の効果が悪い。Al2O3は前記他の物
質よりも効果が大きいが、焼結体の高温強度を低
下させるので、その量は少ない方がよい。 すなわち、Al2O3と他の酸化物の混合物を使用
するときは合計で3〜10wt%、望ましくは4〜
8wt%とする。なお、Al2O3の量は0.3〜3重量
%、望ましくは1〜2重量%、Y2O3又はランタ
ニド金属の量はそれぞれ2〜7wt%、望ましくは
4〜6wt%である。 また、Y2O3又はランタニド金属酸化物の混合
物を用いる場合は、前記の場合よりも多量に必要
であり、合計で5〜15wt%、望ましくは7〜
12wt%とする。なお、この場合、焼結助剤の量
が所定量よりも少ないと効果が十分でなく、緻密
な焼結体は得られない。焼結助剤が多すぎるとコ
ストが高くなるだけでなく、耐酸化性等、高温で
の特性を低下させる。 上記窒化珪素粉末と焼結助剤の混合は、窒化珪
素の酸化を防ぐために有機溶媒中で行うのが望ま
しい。乾燥後、静水圧プレス、射出成形、鋳込み
成形等、通常の方法で成形する。 焼結は2〜200気圧の加圧窒素中で1800〜2100
℃の温度範囲で行う。窒素は、窒化珪素の熱分解
を防ぐために必要で、高温ほど高圧を用いる。必
要な最低圧は1800℃で2気圧、1900℃で5気圧、
2000℃で10気圧、2100℃で20気圧である。所定圧
力よりも低いと窒化珪素は熱分解し、窒素を放出
してシリコンとなるので望ましくない。所定圧よ
り高くてもよいが、装置が高価になる。窒素圧2
〜50気圧、温度1800〜2000℃で開気孔のない焼結
体を作り、第1段より更に高圧の条件下(50〜
200気圧)で1850〜2100℃にて焼結すると更に高
密度、高強度の焼結体を得ることができる。 焼結は、一般に10〜30℃/minの速度で昇温
後、所定範囲内の一定温度に30分〜4時間、望ま
しくは1〜3時間保持する。更に実際の焼結が起
こる1500℃以上においては、線収縮率を一定にし
て焼結すると、粒成長速度に比べ気孔除去速度が
大きくなるので、均一組織となり、高密度、高強
度の焼結体が得られるので望ましい。そのために
は線収縮率を0.5〜1.75%/minとするのが望まし
い。この範囲より低いと長時間要し実際的ではな
く、また高すぎると昇温速度を大きくする必要が
あり、大出力の電源が必要となる。線収縮率を一
定にするには、予め、昇温スケジユールと収縮率
の関係を、小さな試料を用い、差動変圧器を備え
た炉で求めておいて利用するとよい。大きな部品
でも昇温スケジユールを同じにすれば線収縮率は
一定に制御することは容易である。β型粉末は
1550〜1900℃の間に1段階で焼結するので収縮率
の制御は容易であるが、α型粉末は2段階で焼結
するので収縮率の制御は困難である。 上記のように、β型を主成分とする窒化珪素粉
末を用いると、焼結体中の粒子の粒度分布を一定
に保つことができる。また異常粒成長がないので
焼結条件の少しの変動は大きく影響しない。この
ため、β型粉末は焼結性がα型より高く、高密
度、高強度の焼結体が得られる。また、破壊の際
に大きな粒子がクラツクの方向を曲げ、破壊エネ
ルギーは大きくなり、破壊靱性は大きいものとな
る。α型から得られた焼結体が繊維強化型の高靱
性化機構を示すのに対し、β型から得られる焼結
体は粒子分散型の機構である。 (実施例) 次に本発明の実施例を示す。 実施例 1 α型窒化珪素粉末を10気圧の窒素中、1900℃に
1時間加熱して得た純粋なβ型窒化珪素粉末(平
均粒径3.0μm、金属不純物合計0.8wt%、酸素含
有率1.0wt%)と、β型を主成分とする窒化珪素
粉末(平均粒径0.8μm、β型/(α型+β型)=
0.9、金属不純物合計0.35wt%、酸素含有率1.2wt
%)を重量比で10:90に秤量し、これに焼結助剤
としてアルミナ(純度99.99%、平均粒径0.3μ
m)、Y2O3(純度99.9%、平均粒径0.5μm)、ラン
タニド金属酸化物(純度>99%、<平均粒径0.8μ
m)を第1表に示す所定量にて加え、n−ヘキサ
ン中、窒化珪素製ボールミルで3時間混合した。 次いで、空気中、80℃で乾燥後、250Kg/cm2で
金型プレスした後、2ton/cm2で静水圧プレスし、
柱状の成形体とした。成形体を第1表に示す種々
の条件で焼結した後、水を用いたアルキメデス法
で密度を求め、気孔率を算出した。次いで、600
メツシユのダイヤモンドホイールで平面研削し、
約3mm×4mm×40mmの試料片とし、強度と破壊靱
性を調べた。それらの結果を第1表に併記する。 なお、強度はJISR1601によりスパン30mmの3
点曲げにより求めた。破壊靱性はシエブロンノツ
チ法で決定した。 第1表より、いずれも高靱性、高強度の焼結体
が得られていることがわかる。
【表】
実施例 2
実施例1の試験No.1と同じ原料粉末及び焼結助
剤を用い、同様の操作で直径14mm、長さ15mmのペ
レツトを作つた。これを、10気圧の窒素中で差動
変圧器により収縮率を測定しながら1500℃以上で
は収縮速度が0.75%minになるように温度を調節
し、1950℃に到達後、その温度に30分保つた後、
冷却した。次いで、実施例1と同じ成形体を作製
し、上記の温度スケジユールで昇温し、焼結体を
得た。焼結体の気孔率は0.3%、破壊靱性値は
7.9MN/m3/2、強度は820MPaであつた。実施例
1の場合に比べ、破壊靱性はあまり向上していな
いが、強度は大きくなつた。 (発明の効果) 以上説明したように、本発明によれば、従来は
焼結用原料として望ましくないとされていたβ型
窒化珪素粉末を使用しても、高密度に焼結するこ
とができ、高靱性の窒化珪素焼結体が得られる。
剤を用い、同様の操作で直径14mm、長さ15mmのペ
レツトを作つた。これを、10気圧の窒素中で差動
変圧器により収縮率を測定しながら1500℃以上で
は収縮速度が0.75%minになるように温度を調節
し、1950℃に到達後、その温度に30分保つた後、
冷却した。次いで、実施例1と同じ成形体を作製
し、上記の温度スケジユールで昇温し、焼結体を
得た。焼結体の気孔率は0.3%、破壊靱性値は
7.9MN/m3/2、強度は820MPaであつた。実施例
1の場合に比べ、破壊靱性はあまり向上していな
いが、強度は大きくなつた。 (発明の効果) 以上説明したように、本発明によれば、従来は
焼結用原料として望ましくないとされていたβ型
窒化珪素粉末を使用しても、高密度に焼結するこ
とができ、高靱性の窒化珪素焼結体が得られる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 β型を主成分とし、平均粒径1.5μm以下の窒
化珪素粉末と、純粋なβ型で平均粒径2.5〜5μm
の窒化珪素粉末とを重量比で95:5〜75:25の割
合で配合し、これに焼結助剤を混合し、成形した
後、2〜200気圧の窒素中で1800〜2100℃にて焼
結することを特徴とする高靱性窒化珪素焼結体の
製造法。 2 前記β型を主成分とする窒化珪素粉末が70〜
100wt%のβ型と、0〜30wt%のα片とからなる
ものである請求項1に記載の方法。 3 前記焼結助剤として、Al2O3:0.3〜3wt%
と、Y2O3:2〜7wt%及びランタニド金属酸化
物:2〜7wt%の1種類以上とを合計量で3〜
10wt%用いる請求項1に記載の方法。 4 前記焼結助剤として、Y2O3及びランタニド
金属酸化物の2種類以上とを5〜15wt%用いる
請求項1に記載の方法。 5 前記焼結を、1500℃以上における線収縮率が
0.5〜1.75wt%/minの範囲内となるように行う請
求項1に記載の方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1077177A JPH02255573A (ja) | 1989-03-29 | 1989-03-29 | 高靭性窒化珪素焼結体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1077177A JPH02255573A (ja) | 1989-03-29 | 1989-03-29 | 高靭性窒化珪素焼結体の製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02255573A JPH02255573A (ja) | 1990-10-16 |
| JPH0585507B2 true JPH0585507B2 (ja) | 1993-12-07 |
Family
ID=13626522
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1077177A Granted JPH02255573A (ja) | 1989-03-29 | 1989-03-29 | 高靭性窒化珪素焼結体の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH02255573A (ja) |
Families Citing this family (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2506519B2 (ja) * | 1991-09-25 | 1996-06-12 | 科学技術庁無機材質研究所長 | 低温・低圧焼結窒化ケイ素質焼結体の製造方法 |
| JPH0753615B2 (ja) * | 1991-09-25 | 1995-06-07 | 科学技術庁無機材質研究所長 | 窒化ケイ素質焼結体の製造方法 |
| US5401450A (en) * | 1991-12-20 | 1995-03-28 | Nissan Motor Co., Ltd | β-silicon nitride sintered body and method of producing same |
| JP2670221B2 (ja) * | 1993-01-22 | 1997-10-29 | 日本碍子株式会社 | 窒化珪素焼結体及びその製造方法 |
| JP2725761B2 (ja) * | 1993-12-27 | 1998-03-11 | 本田技研工業株式会社 | 窒化珪素セラミックス材料及びその製造方法 |
| JP2002029850A (ja) * | 2000-07-17 | 2002-01-29 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 窒化ケイ素焼結体とその製造方法 |
| JP7611816B2 (ja) * | 2019-03-29 | 2025-01-10 | デンカ株式会社 | 窒化ケイ素焼結体の製造方法 |
| JP7556889B2 (ja) * | 2019-12-20 | 2024-09-26 | クラレノリタケデンタル株式会社 | ジルコニア焼結体の製造方法 |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS58151371A (ja) * | 1982-02-25 | 1983-09-08 | 住友電気工業株式会社 | 窒化珪素焼結体の製造法 |
| JPS62297269A (ja) * | 1986-06-16 | 1987-12-24 | 住友電気工業株式会社 | 窒化珪素焼結体とその製造方法 |
| JP2631115B2 (ja) * | 1987-11-30 | 1997-07-16 | 京セラ株式会社 | 窒化珪素質焼結体の製法 |
| JP2662863B2 (ja) * | 1987-04-09 | 1997-10-15 | 京セラ株式会社 | 窒化珪素質焼結体の製造方法 |
-
1989
- 1989-03-29 JP JP1077177A patent/JPH02255573A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02255573A (ja) | 1990-10-16 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US4127416A (en) | Method of producing a ceramic product | |
| EP2014627A1 (en) | Method for Producing Aluminum Titanate Sintered Object | |
| CN110668821A (zh) | 一种无压制备max相陶瓷的方法 | |
| WO2008045698A1 (en) | Reaction sintered zirconium carbide/tungsten composite bodies and a method for producing the same | |
| JPH02255573A (ja) | 高靭性窒化珪素焼結体の製造法 | |
| US5733498A (en) | Method for producing silicon nitride reaction-sintered body | |
| DE4205374C2 (de) | SiC-Sinterkörper und Verfahren zu seiner Herstellung | |
| JPS63156070A (ja) | 窒化珪素質焼結体及びその製法 | |
| JP3268020B2 (ja) | 窒化珪素粉末の製造方法 | |
| JP3979680B2 (ja) | 窒化ケイ素質焼結体用窒化ケイ素粉末ならびに窒化ケイ素質焼結体およびその製造方法 | |
| JPH03290370A (ja) | 高靭性窒化けい素焼結体の製造法 | |
| JP2004149328A (ja) | 窒化珪素質焼結体の製造方法 | |
| JPH0259471A (ja) | 高温高強度窒化珪素質焼結体及びその製造方法 | |
| JP2662863B2 (ja) | 窒化珪素質焼結体の製造方法 | |
| JPS6344711B2 (ja) | ||
| JP3413921B2 (ja) | Ti−Al系金属間化合物焼結体の製造方法 | |
| JPH06116045A (ja) | 窒化珪素焼結体及びその製造方法 | |
| JP2890849B2 (ja) | 窒化珪素焼結体の製造方法 | |
| JPS5988374A (ja) | 窒化ケイ素セラミツク体の製造法 | |
| JP3653533B2 (ja) | 窒化ケイ素質複合材料およびその製造方法 | |
| JP3981510B2 (ja) | 窒化珪素質焼結体の製造方法 | |
| Zhang et al. | Reaction sintered zirconium carbide/tungsten composite bodies and a method for producing the same | |
| JPS63147867A (ja) | 窒化ケイ素焼結体の製造方法 | |
| JP2910359B2 (ja) | 窒化ケイ素質焼結体の製造方法 | |
| JP2793635B2 (ja) | 窒化ケイ素粉末組成物 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |