JPH0753615B2 - 窒化ケイ素質焼結体の製造方法 - Google Patents

窒化ケイ素質焼結体の製造方法

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JPH0753615B2
JPH0753615B2 JP3245868A JP24586891A JPH0753615B2 JP H0753615 B2 JPH0753615 B2 JP H0753615B2 JP 3245868 A JP3245868 A JP 3245868A JP 24586891 A JP24586891 A JP 24586891A JP H0753615 B2 JPH0753615 B2 JP H0753615B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車,機械装置,
化学装置,宇宙航空機器などの広い分野において使用さ
れる各種構造部品の素材として利用でき、安価なβ型窒
化ケイ素粉末を原料として用い、とくに高い破壊靭性値
と優れた強度を有するファインセラミックス材料を得る
のに好適な窒化ケイ素質焼結体の製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】窒化ケイ素を主成分とする焼結体は、常
温および高温で化学的に安定であり、高い機械的強度を
有するため、軸受などの摺動部材、ターボチャージャロ
ータなどのエンジン部材として好適な材料である。
【0003】従来より、高強度の窒化ケイ素質焼結体を
得るには、α型を主成分とする原料粉末が必要とされて
おり、一般にα型の含有率が90重量%以上の粉末が市
販されている。ここで、α型を主成分とする原料粉末を
用いるのは、 1.α型は微粉末であり、焼結性が高いこと、 2.焼結中にα型からβ型への相転移が起こり、柱状結
晶が発達した組織となることにより強度および靭性が向
上すること、 等の理由からであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たα型を出発原料とする窒化ケイ素粉末は、α型の含有
量を制御する必要があるため、原料粉末の合成過程が複
雑となり、原料が高価なものになるという問題点があっ
た。
【0005】一方、β型を主成分とする窒化ケイ素粉末
としては、耐火物の原料として使用する粉末が知られて
いる。このβ型を主成分とする窒化ケイ素を原料とする
焼結体としては、J.Am.Ceram.Soc.57
巻25ページ(1974年),特開昭58−15137
1号等が知られている。
【0006】しかし、β型を主成分とする粉末は粒子が
粗く、α相の含有率が低いため柱状組織が得られず、高
強度の焼結体は得られないので、高強度の焼結体を製造
するための原料粉末としては使用されていなかった。
【0007】本発明者の一人は、先に、高窒素下で高温
での焼結が可能となるガス圧焼結法を開発した(特許
1,247,183号)。また、ガス圧焼結法による
と、従来、焼結性が低いと考えられていたβ型窒化ケイ
素粉末を用いても、高密度まで焼結できることを示した
(ジャーナル オブ マテリアルズ サイエンス 第1
1巻 1103頁から1107頁(1976年)および
特開昭58−151371号)。さらに、高純度のβ型
窒化ケイ素粉末の粒度分布を調整することにより高強度
の焼結体が得られることを示した(特開平2−2555
73号)。
【0008】しかしながら、出発原料として純粋な高純
度のβ型粉末を用いることが必要であり、高価なものに
なるという問題点があった。
【0009】それゆえ、原料粉末の合成過程が複雑でな
く、かつまた高純度のβ型粉末を用いる必要がなく、安
価な耐火物グレードのβ型窒化ケイ素粉末を原料として
強度および靭性に優れた窒化ケイ素質焼結体を得ること
ができるようにすることが課題となっていた。
【0010】
【発明の目的】この発明は、上記した従来の課題にかん
がみてなされたもので、安価な耐火物グレードのβ型窒
化ケイ素粉末を原料とし、該原料粉末に粉砕分級処理を
施すことにより、粒度分布を制御した原料粉末を使用す
ることによって、強度および靭性に優れた窒化ケイ素質
焼結体を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明に係わる窒化ケ
イ素質焼結体の製造方法では、安価な耐火物グレードの
β型窒化ケイ素粉末を原料とし、該原料粉末に適切な粉
砕分級処理を施すことにより粒度分布を制御した原料粉
末を使用することによって、高純度粉末を出発原料とし
た窒化ケイ素質焼結体に劣らない優れた強度および靭性
を備えた窒化ケイ素質焼結体が得られることを新規に見
い出してこの発明を完成した。
【0012】すなわち、この発明に係わる窒化ケイ素質
焼結体の製造方法は、α型とβ型とを有する窒化ケイ素
原料粉末においてβ型を80重量%以上含みかつ平均粒
径が2.0μm以上の窒化ケイ素原料粉末を原料とし、
該原料粉末に粉砕分級処理を施した後に、0.8μm以
下の粉末からなる細粒と1.5μm以上5.0μm以下
の粉末からなる粗粒に分級し、前記細粒および粗粒を混
合して、0.8μm以下の割合が70重量%以上95重
量%以下でかつ1.5μm以上5.0μm以下の割合が
5重量%以上30重量%以下の粒度分布に制御し、この
窒化ケイ素原料粉末に焼結助剤を添加して成形した後、
窒素雰囲気下で焼成する構成としたことを特徴としてお
り、このような窒化ケイ素質焼結体の製造方法に係わる
発明の構成をもって前述した従来の課題を解決するため
の手段としている。
【0013】この発明に係わる窒化ケイ素質焼結体の製
造方法において、焼結助剤としては、酸化物および窒化
物より選択されたものを使用することができる。また、
窒素雰囲気下での焼成に際しては、1600〜2000
℃の温度を採用することができる。
【0014】この発明に係わる窒化ケイ素質焼結体の製
造方法において、出発原料粉末としては、α型とβ型と
を有する窒化ケイ素原料粉末においてβ型を80重量%
以上含みかつ平均粒径が2.0μm以上の窒化ケイ素原
料粉末を用いる。この場合、この発明では、β型の窒化
ケイ素の焼結性に合わせた粒度分布および焼成条件を設
定するので、α型の含有量が多くなると異常粒成長が起
こり、強度が低下する。そして、前記窒化ケイ素原料粉
末に粉砕分級処理を施すことによって、0.8μm以下
の粉末からなる細粒と1.5μm以上5.0μm以下の
粉末からなる粗粒を得る必要があるため、窒化ケイ素原
料粉末の平均粒径は2.0μm以上のものとすることが
必要である。
【0015】次に、前記窒化ケイ素原料粉末に粉砕分級
処理を施すことによって、0.8μm以下の割合が70
重量%以上95重量%以下でかつ1.5μm以上5.0
μm以下の割合が5重量%以上30重量%以下である粒
度分布に制御する。この場合、0.8μm以下の粉末
と、1.5μm以上5.0μm以下の粉末のみよりなる
場合に限定されないものであり、前記割合を満たす範囲
内でその他0.8μm超過1.5μm未満の粉末や5.
0μm超過の粉末を若干含んでいる場合も包含される。
そして、0.8μm以下の粉末(以下、「細粒」と呼
ぶ。)は、焼結体の緻密化を促進する働きをするため、
細粒の最大粒子径が0.8μm超過となると焼結性が低
下する。また、細粒の割合が70重量%未満となると焼
結性が低下する。反対に、細粒の割合が95重量%超過
となると、組織制御の粒成長の核となる1.5μm以上
5.0μm以下の範囲の粒子(以下、「粗粒」と呼
ぶ。)の割合が少なくなるため、緻密化はするものの柱
状の組織が発達せず、強度および靭性値が低下する。
【0016】粗粒の粒子径は、1.5μm以上5.0μ
m以下がよい。すなわち、1.5μm未満では柱状の粒
成長の核となる働きが少なく、柱状の組織が得られな
い。反対に、5.0μm超過では粒子径の大きい柱状組
織は得られるものの、成長速度が小さいために、強化機
構が小さく強度および靭性が向上しない。また、粗粒の
割合は5重量%以上30重量%以下が良い。すなわち、
5重量%未満では核が少ないため柱状結晶が発達しな
い。反対に、30重量%超過では細粒の割合が少なくな
るために焼結性が低下する。さらに、より一層の高強度
化を狙う場合には10.0μm以上の巨大粒子は沈殿法
あるいはふるいなどにより取り除くことが望ましい。
【0017】粉砕分級処理の方法は、上記の粒度分布が
得られる方法ならばどれでも良いが、一例を以下に説明
する。
【0018】まず、原料粉末を水に分散させ、次いでア
トリッションミルを用いて粉砕を行い、処理済みのスラ
リーを水槽に入れ、続いて沈殿法によって粒子を分級し
て必要な量の細粒と粗粒を水槽から取り出す。分級によ
って余った粗粒は再度原料と共にアトリッションミルに
投入し、粉砕処理を繰り返す。このようにして、同一粉
末を粉砕分級処理することによって、所定の粒度分布を
持つ原料粉末を得るのが効率の点でよい。
【0019】このようにして粒度調整をした窒化ケイ素
原料粉末に、酸化物や窒化物などの焼結助剤を添加す
る。ここで用いる焼結助剤は、通常、α型またはβ型の
窒化ケイ素の焼結に用いる焼結助剤から選ばれる。酸化
物の焼結助剤としては、例えば、MgO,Al
またはランタニド金属酸化物から選ばれる1種
あるいは2種以上の混合物を用いる。また、窒化物の焼
結助剤としては、例えば、AlNが使われる。この焼結
助剤の添加量は、通常、5〜15重量%が添加される。
【0020】さらに、上記粉末の成形に際しては、金型
プレス成形,静水圧プレス成形,射出成形,鋳込み成形
など、通常の成形法を用いて成形することができる。こ
の後、成形に要した有機バインダーを除去して焼成を行
う。
【0021】焼成は、窒素雰囲気下で1600〜200
0℃の温度で行うのが良い。この場合、窒素は窒化ケイ
素の熱分解を防ぐために必要であり、高温で焼成するほ
ど高圧の窒素雰囲気を使用する。この焼成において必要
な最低圧は、1600〜1750℃の焼成温度で1気
圧、1800℃の焼成温度で2気圧,1900℃の焼成
温度で5気圧、2000℃の焼成温度で10気圧であ
る。そして、所定圧力よりも低いと窒化ケイ素は熱分解
を起こし、窒素を放出してケイ素となるので好ましくな
い。好ましい焼成温度は、焼結手法と使用する助剤の種
類および量等により異なるが、1600〜2000℃の
温度が使用される。焼結手法は、製品形状,使用する焼
結助剤の種類および量等を考えて、ホットプレス,常圧
焼結法,ガス圧焼結法等が採用される。
【0022】
【発明の作用】この発明に係わる窒化ケイ素質焼結体の
製造方法においては、平均粒径が2.0μm以上と大き
めの窒化ケイ素原料粉末を素材としてこれを粉砕分級処
理することによって、β型の窒化ケイ素の焼結特性に合
わせた粒度分布の窒化ケイ素原料粉末として用いるよう
にしており、α型とβ型とを有する窒化ケイ素原料粉末
においてβ型を80重量%以上含みかつ平均粒径が2.
0μm以上の窒化ケイ素原料粉末を原料とし、該原料粉
末に粉砕分級処理を施した後に、0.8μm以下の粉末
からなる細粒と1.5μm以上5.0μm以下の粉末か
らなる粗粒とに分級し、前記細粒および粗粒を混合し
て、0.8μm以下の割合が70重量%以上95重量%
以下でかつ1.5μm以上5.0μm以下の割合が5重
量%以上30重量%以下である粒度分布に制御し、この
窒化ケイ素原料粉末に焼結助剤を添加して成形した後、
窒素雰囲気下で焼成するようにしているので、安価な耐
火物グレードのβ型窒化ケイ素粉末を使用したときで
も、高純度粉末を出発原料とした窒化ケイ素質焼結体に
劣らない優れた強度および破壊靱性値を有する特性の優
れた窒化ケイ素質焼結体が得られることとなる。
【0023】
【実施例】
(実施例1)図1に、この発明の実施例1において採用
した粉砕分級処理の概要を示す。
【0024】この実施例1において、まず、平均粒径
2.5μm,最大粒径20μmでかつβ型含有量が99
重量%の窒化ケイ素粉末に水と窒化ケイ素焼結体のビー
ズを添加し、アトリッションミルを使用して連続粉砕を
行い、粉砕後のスラリーを水槽に入れ、水槽の下部から
粗粒を、上部から細粒を取り出すことにより、0.8μ
m以下の細粒の割合が90重量%、0.8μm超過1.
5μm未満の割合が1重量%、1.5μm以上5.0μ
m以下の粗粒の割合が8重量%,5.0μm超過10.
0μm未満の割合が1重量%となるように粒度調整を行
った。この際、水槽の最下部に沈降した巨大粒子(1
0.0μm以上)は取り除いて廃却し、余った1.5μ
m以上から10.0μm未満の粉末は回収して再度原料
粉末と共にアトリッションミルに投入した。
【0025】次いで、粒度調整した窒化ケイ素原料粉末
に、酸化イットリウム6重量%と酸化アルミニウム2重
量%を添加し、ボールミルで2時間混合した。続いて、
空気中でスプレイドライヤを用いて乾燥した後、20M
Paの圧力で金型プレス成形を行い、さらに200MP
aの圧力でラバープレスを施すことによって、6mm×
6mm×50mmの成形体を得た。
【0026】次に、この成形体を表1に示す種々の焼成
条件で焼成することによって各種焼結体を得た後、水を
用いたアルキメデス法により各焼結体の気孔率を求めて
密度を算出した。さらに、800メッシュのダイヤモン
ドホイールで平面研削し、3mm×4mm×40mmの
形状に加工し、JIS R 1601に準じた室温3点
曲げにより曲げ強さを求めると共に、JIS R 16
07に準じたSEPB法(試験片の3×40mmの面に
ビッカース圧痕を加え、これから予亀裂を生成し、この
予亀裂から破壊する手法)により破壊靱性値を求めた。
これらの結果を同じく表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】表1に示した結果より明らかなように、何
れの条件においても高強度かつ高靱性の窒化ケイ素質焼
結体が得られていることが認められた。
【0029】(実施例2)図2に、この発明の実施例2
において採用した粉砕分級処理の概要を示す。
【0030】この実施例2において、まず、平均粒径1
0μm,最大粒径200μmでかつβ型含有量が90重
量%の窒化ケイ素粉末に水と窒化ケイ素焼結体のボール
を添加し、ボールミルで200時間粉砕し、乾燥した
後、ジェット粉砕機と乾式の分級機を使用して粉砕分級
を行い、0.8μm以下の細粒と0.8μm超過1.5
μm未満のものと1.5μm以上5.0μm以下の粗粒
と5.0μm超過10.0μm未満のものを得た。そし
て、10.0μm以上のものは廃却した。次いで、前記
粉末を混合することにより、0.8μm以下の細粒の割
合が80重量%,0.8μm超過1.5μm未満の割合
が3重量%,1.5μm以上5.0μm以下の割合が1
5重量%,5.0μm超過10.0μm未満の割合が2
重量%となるように粒度調整を行った。
【0031】次いで、粒度調整した窒化ケイ素原料粉末
に、表2に示す組成の焼結助剤を添加し、ボールミルで
2時間混合した。続いて、空気中でスプレイドライヤを
用いて乾燥した後、20MPaの圧力で金型成形を行
い、さらに200MPaの圧力でラバープレスを施すこ
とによって、6mm×6mm×50mmの成形体を得
た。
【0032】次に、この成形体を同じく表2に示す種々
の焼成条件で焼成することによって各焼結体を得た後、
水を用いたアルキメデス法により各焼結体の気孔率を求
めて密度を算出した。さらに、800メッシュのダイヤ
モンドホイールで平面研削し、3mm×4mm×40m
mの形状に加工し、JIS R 1601に準じた室温
3点曲げにより曲げ強さを求めると共に、JIS R
1607に準じたSEPB法(試験片の3×40mmの
面にビッカース圧痕を加え、これから予亀裂を生成し、
この予亀裂から破壊する手法)により破壊靱性値を求め
た。これらの結果を同じく表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】表2に示した結果より明らかなように、何
れの条件においても高強度かつ高靱性の窒化ケイ素質焼
結体が得られていることが認められた。
【0035】(比較例1)実施例2と同様の工程により
原料粉末を粉砕分級処理し、0.8μm以下の細粒と
0.8μm超過1.5μm未満のものと1.5μm以上
5.0μm以下の粗粒と5.0μm超過のものを得た。
そして、10.0μm以上のものは廃却した。次いで、
前記粉末を混合することにより、0.8μm以下の細粒
と、0.8μm超過1.5μm未満のものと、1.5μ
m以上5.0μm以下の粗粒と、5.0μm超過のもの
との割合が表3に示すものとなるように粒度調整を行っ
た。
【0036】次いで、粒度調整した窒化ケイ素粉末に、
同じく表3に示す組成の焼結助剤を添加し、ボールミル
で2時間混合した。ついで、実施例2と同様の成形を行
った後、この成形体を同じく表3に示す焼成条件で焼成
することによって各焼結体を得た後、実施例2と同様の
評価を行った。これらの結果を同じく表3に示す。
【0037】
【表3】
【0038】表3に示した結果より明らかなように、
1.5μm以上5.0μm以下の粗粒を含まないNo.
9では、密度が大であるものの曲げ強さおよび破壊靱性
値が低く、また、0.8μm以下の細粒の割合が少なす
ぎるNo.10,11では、いずれも密度,曲げ強さお
よび破壊靱性値が低いものとなっていることが認められ
た。 (比較例2) 実施例1に対する比較例として、平均粒径2.5μm,
最大粒径20μm,不純物量Fe:1200ppm,酸
素:2.0重量%でかつβ型含有量が99重量%の窒化
ケイ素粉末に水と窒化ケイ素焼結体のビーズを添加し、
アトリッションミルを使用して連続粉砕を行い、粉砕後
のスラリーを水槽に入れ、水槽の下部から粉末を取り出
して、1.5μm以上5.0μm以下の粒子が全体の8
0重量%である粗粒を得た。一方、平均粒径0.5μ
m,最大粒径2.5μm,不純物量Fe:80ppm,
酸素:0.8重量%でかつβ型含有量が95重量%の窒
化ケイ素粉末(すなわち、上記窒化ケイ素粉末とは不純
物やβ型含有量等が異なる別の窒化ケイ素粉末)に上記
粗粒を9重量%添加して混合し、0.8μm以下の細粒
の割合が89重量%,0.8μm超過1.5μm未満の
割合が2重量%,1.5μm以上5.0μm以下の粗粒
の割合が8重量%,5.0μm超過10.0μm未満の
割合が1重量%となるように粒度調整を行った。つい
で、これを原料として実施例1と同様の方法で焼結体を
作製し、実施例1と同様の方法で特性を測定した。結果
は表4に示すように、実施例と比べて強度が低いものと
なっていた。そして、焼結体の破壊起点を調べたとこ
ろ、比較例では50〜100μmのガラス状の欠陥が生
成しており、不純物の偏析が強度低下の原因であること
が認められた。
【表4】
【0039】
【発明の効果】この発明に係わる窒化ケイ素質焼結体の
製造方法では、α型とβ型とを有する窒化ケイ素原料粉
末においてβ型を80重量%以上含みかつ平均粒径が
2.0μm以上の窒化ケイ素原料粉末を原料とし、該原
料粉末に粉砕分級処理を施した後に、0.8μm以下の
粉末からなる細粒と1.5μm以上5.0μm以下の粉
末からなる粗粒に分級し、細粒と粗粒を混合して、0.
8μm以下の割合が70重量%以上95重量%以下でか
つ1.5μm以上5.0μm以下の割合が5重量%以上
30重量%以下である粒度分布に制御し、この窒化ケイ
素原料粉末に焼結助剤を添加して成形した後、窒素雰囲
気下で焼成する構成としたから、安価な耐火物グレード
のβ型窒化ケイ素粉末を原料として用いたときでも、粉
砕分級処理を施して特定の粒径のものを特定量配合する
ことによって、高純度粉末を出発原料とした窒化ケイ素
質焼結体に劣らない優れた強度および靱性を備えた窒化
ケイ素質焼結体を得ることが可能であるという著しく優
れた効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1において用いた粉砕分級処
理の概要を示す説明図である。
【図2】この発明の実施例2において用いた粉砕分級処
理の概要を示す説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安 藤 元 英 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社 内 (56)参考文献 特開 平2−255573(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 α型とβ型とを有する窒化ケイ素原料粉
    末においてβ型を80重量%以上含みかつ平均粒径が
    2.0μm以上の窒化ケイ素原料粉末を原料とし、該原
    料粉末に粉砕分級処理を施した後に、0.8μm以下の
    粉末からなる細粒と1.5μm以上5.0μm以下の粉
    末からなる粗粒に分級し、前記細粒および粗粒を混合し
    て、0.8μm以下の割合が70重量%以上95重量%
    以下でかつ1.5μm以上5.0μm以下の割合が5重
    量%以上30重量%以下である粒度分布に制御し、この
    窒化ケイ素原料粉末に焼結助剤を添加して成形した後、
    窒素雰囲気下で焼成することを特徴とする窒化ケイ素質
    焼結体の製造方法。
  2. 【請求項2】 焼結助剤は、酸化物および窒化物より選
    択される請求項1に記載の窒化ケイ素質焼結体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 焼成温度を1600〜2000℃とする
    請求項1または2に記載の窒化ケイ素質焼結体の製造方
    法。
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