JPH0585561U - 耐力点検出装置 - Google Patents
耐力点検出装置Info
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- JPH0585561U JPH0585561U JP3240692U JP3240692U JPH0585561U JP H0585561 U JPH0585561 U JP H0585561U JP 3240692 U JP3240692 U JP 3240692U JP 3240692 U JP3240692 U JP 3240692U JP H0585561 U JPH0585561 U JP H0585561U
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- Details Of Spanners, Wrenches, And Screw Drivers And Accessories (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ボルト軸力が耐力点付近に達したとき、自動
的に締付けを停止させるボルト締付け装置において、サ
イズが大小混在したボルトを締付ける際の操作を簡単に
するため、ボルトの種類に関係なく耐力点の判定基準
(T1,T2)を自動設定し、かつ各種の異常を検出して
緊急停止およびその表示等を行なえる耐力点検出装置を
提供する。 【構成】トルク−回転角θ曲線の弾性領域の傾きが、ボ
ルトの種類によって異なることより、締付け対象とする
ボルトの同曲線の弾性ひずみ領域内の上下2点のトルク
値T1,T2を判定基準値として自動設定する。また、各
種締付け異常の原因に着目して、締付け作業と同時に、
これらを検出し、装置の緊急停止等を行う。
的に締付けを停止させるボルト締付け装置において、サ
イズが大小混在したボルトを締付ける際の操作を簡単に
するため、ボルトの種類に関係なく耐力点の判定基準
(T1,T2)を自動設定し、かつ各種の異常を検出して
緊急停止およびその表示等を行なえる耐力点検出装置を
提供する。 【構成】トルク−回転角θ曲線の弾性領域の傾きが、ボ
ルトの種類によって異なることより、締付け対象とする
ボルトの同曲線の弾性ひずみ領域内の上下2点のトルク
値T1,T2を判定基準値として自動設定する。また、各
種締付け異常の原因に着目して、締付け作業と同時に、
これらを検出し、装置の緊急停止等を行う。
Description
【0001】
本考案は、ボルト締付け装置によってボルトの締付け作業を行う場合に、ボル ト軸力が耐力点付近に達したとき自動的に締付けを停止させる耐力点検出装置に 関し、特に耐力点の判定基準がボルトの種類に関係なく自動的に設定されるよう にし、かつ各種の異常に対して自動停止等の適切な処置を行うための異常検出機 構を付加したものである。
【0002】
一般的に電動工具、例えばボルト締付け装置を用いてボルトの締付けを行う場 合においてボルトに適切な締付け力を与えるためには、締め終り時点を合理的に 判断して電動工具を制御する必要がある。 この方法として、本出願人は、ボルト軸力が耐力点付近に達した時、自動的に 締付けを終了させるものを出願している(特願昭63−162107号)。 この従来装置を説明する前提として、耐力点及び耐力点に類する降伏点につい て、次に述べる。
【0003】 上記降伏点とは、塑性変形の開始を示す降伏現象が明瞭に現われる点のことで 、ボルト締付けを終了させる基準となる。例えば、ボルトから削り出した円筒状 の試験片を引張り試験機に掛け、軸方向にだけ静かに荷重を掛けて引張る。この 時の荷重と棒状をした試験片の伸びる状態を差動変圧器等を使って、縦軸に応力 σ、横軸にひずみεを取り、記録用紙に記録する。すると、第19図の応力−ひ ずみ曲線(2)に示す如く、試験片に弾性ひずみが生じている間は、応力とひず みは比例関係を示すためグラフは直線となるが、降伏点(1)を境にして、弾性ひ ずみと塑性ひずみの両者が生じるようになり、応力とひずみは比例関係が崩れ、 グラフは曲線となる。
【0004】 ところで、材料の種類、熱処理条件等によって、第20図の応力−ひずみ曲線 に示すように、降伏点が明確に表れない場合もある。この場合には、降伏点に類 する耐力点(3)が判定基準として採用できる。この耐力点(3)とは、試験片 の軸方向に荷重を掛けた時、試験片に所定量(通常は0.2%)の残留ひずみを生 じる点のことである。すなわち、この耐力点(3)を検出し、その近傍で締付を終 了させれば、良好な締付け状態が得られる。なお、この残留ひずみを生じる時の 応力を耐力という。
【0005】 この耐力点(3)の検出方法について説明する。 耐力点を求めるためには、ボルト締付け時、ボルトに生じる応力−ひずみ曲線 を求める必要がある。この応力はボルト締付け時、ボルトに生じる軸力Nに換算 でき、又ひずみはボルト締付け時のボルト或いはナットの回転角θに換算できる 。従ってまず、第21図のグラフに示す如く、ボルト締付け時の軸力N−回転角 θ曲線(4)を求める。この軸力N−回転角θ曲線(4)は、締付け当初、ボル トが密着するまではゆるやかに推移するが、密着後、弾性域に対応する部分は直 線となり、又ボルトに弾性ひずみと塑性ひずみの両者が生じる塑性域では曲線と なる。このような軸力N−回転角θ曲線(4)に対し、弾性域の下限(5)から 締付け回転角に対する軸力Nを順次記憶し、軸力Nが弾性域の所定の軸力N2と なるポイント(6)に達してから、所定の回転角θosの後、記憶していた軸力に (N2−N1)を加え、計測データと順次比較し、この両者が交差した点を求めれ ば、これが耐力点(3)として得られる。
【0006】 ところで、上記方法によって耐力点(3)を求める場合、軸力Nを直接求める ことは非常に困難である。しかし、電動工具によってボルトに加えられるトルク Tは比較的容易に求めることができる。ここで、トルクTと軸力Nとの関係は T=kdN・・・となる。 k:トルク係数 d:ボルトの直径 式よりN=T/kd・・・となる。
【0007】 この時、トルク係数k及びボルトの直径dは使用するボルトによって予め設定 されているため、トルクTより軸力Nを容易に求められることがわかる。又トル クTと軸力Nとは比例関係にあることもわかる。
【0008】 従って、第22図のグラフに示す如く、ボルト締付け時のトルクT−回転角θ 曲線を求める。そして、弾性域の下限の(5)からトルクTを順次記憶し、トル クTが弾性域の所定のトルクT2となるポイント(6)に達したら、所定の回転 角θosの後、記憶していたトルクに(T2−T1)を加え、計測データと順次比較 し、両者が交差した点を求めれば、これが耐力点(3)となる。
【0009】 ところで、第22図に示したトルク−回転角θ曲線は、予備締めされていない ボルトを締付けた場合である。実際のボルト締付け作業においては、まず、ある 一定のレベルまで予備締めを行い、その後、目的のレベルまで本締めを行うもの である。この場合、トルクT−回転角θ曲線は、第23図に示すようになり、上 記したのと同様に耐力点を求めることができる。
【0010】 又、上記耐力点(3)を検出する場合、電動工具に内蔵された電動機を流れる 電流Iと時間tとの関係を示す曲線からも、上記したのと同様にして耐力点を求 めることができる。
【0011】 ところで、上記トルク−回転角θ曲線(4)は、ボルトの径、長さ、材質等によ って異なり、その弾性領域の範囲は様々である。そこで、判定基準として用いる のに適した弾性領域の上下2点(T1,T2)を、締付けるボルトの種類に応じて 設定・記憶しておき、図示しないボルト選択スイッチにより、締付けるボルトを 指定することにより、この上下2点(T1,T2)のデータを選択使用している。
【0012】
上記耐力点法によるボルト締付け装置の制御は、ボルトサイズ、寸法、トルク 係数が変化しても、ボルト選択スイッチの指定により耐力点の判定基準(T1, T2)を変えるだけで、高精度の締付けが可能という利点を有する。
【0013】 しかし、この判定基準はボルトの種類が換わるごとにボルト選択スイッチを用 いて、設定し直す必要があり、作業性を損なうという欠点がある。これは特に、 同一作業場所に、異なるサイズのボルトが同時に使用されている場合に大きな問 題となる。
【0014】 また、上記耐力点法によるボルト締付けは、高精度の制御を行なっているので 、これに対応させて信頼性を高める必要がある。そのため、装置の各種異常を的 確に検出して、緊急停止等の処置をとれるようにする必要がある。
【0015】 この考案は、上記従来の問題点および必要性に鑑みて提案されたもので、ボル ト締付け時の操作を簡単にするため、締付け時にボルトの種類に関係なく耐力点 の判定基準(T1,T2)を自動設定し、かつ各種の異常を検出して緊急停止およ びその表示等を行なえる耐力点検出装置を提供しようとするものである。
【0016】
この考案は、締付け時にボルトの種類に関係なく耐力点の判定基準(T1, T2)を自動設定する耐力点検出装置として、次の構成を提案する。
【0017】 締付け回転角に対するボルト軸力の変化に対応するボルト締付け装置の負荷電 流、負荷電圧、負荷電力又は締付けトルクのいずれか1つをトルク信号として検 出する第1検出手段と、 上記ボルト締付け装置の締付け回転角又は締付け時間のいずれか1つを回転角 信号として検出する第2検出手段と、 トルク信号が締付け開始の基準レベルT0に達した後、回転角がΔθ増加した 後のトルクレベルをT1とし、それにΔTを加算したトルクをT2とする弾性ひず み領域内の上下2点のトルク値T1,T2を自動設定する記憶・比較基準トルク設 定部と、 所定締付け回転角又は締付け時間で遅延時間を設定する遅延時間設定スイッチ と、 第1検出手段のトルク信号が記憶・比較基準トルク設定部で設定した小さい方 のトルク値T1に達すると、この時点以後、このトルク信号を第2検出手段が出 力する回転角信号の単位角度毎に順次記憶し、一方、第1検出手段のトルク信号 が記憶・比較基準トルク設定部で設定した大きい方のトルク値T2に達すると、 その時点から遅延時間設定スイッチで設定した遅延時間が経過してから、第2検 出手段の回転角信号の単位角度毎に、前記トルク値の記憶データを記憶した順序 で呼び出し、上記ΔTを加算し、この加算値と、第1検出手段が検出している現 在のトルク信号とを比較し、両値が等しくなった時点を耐力点とし、この耐力点 を基準としてボルト締付け装置を停止制御するマイクロコンピュータを含む制御 回路とを具備していることを特徴とする耐力点検出装置。
【0018】 また、上記の耐力点検出装置が組込まれたボルト締付け装置において、 各種の異常を検出して緊急停止等を行なうため、次に列挙する構成を提案する。 a.仮締めなしの検出 トルク信号が、締付け開始の基準レベルT0に達した後、回転角がΔθ増加し た後に、一次締め不足の所定の判定レベルTSを超えていなかったら仮締めなし の異常として、締付けを停止する異常検出部を備えたもの b.仮締めし過ぎ(一次締めしすぎ)の検出 トルク信号が、締付け開始の基準レベルT0に達した後、回転角がΔθ増加し た後に、一次締めし過ぎの所定の判定レベルTMを超えていたら仮締めし過ぎの 異常として、締付けを停止する異常検出部を備えたもの c.共回り検出 何回かの正常締付けの締め終り時のトルク信号Tと回転角θを記憶して、共回 り判定の基準範囲とし、それ以後の第1及び第2の検出手段の検出値が、この基 準範囲以下で、かつ締付中のボルトのトルク−回転角θ曲線の傾き(ΔT/Δθ )が、同ボルトについてそれまでに得られた同曲線の傾き(ΔT/Δθ)の最大 値の所定%(例えば50%)となったとき、共回り異常とする共回り検出部を備 えたもの d.制御がきかない場合の異常停止 何回かの正常締付けの締め終り時の回転角θを記憶し、その最大値に所定の角 度(θα)を加えて制御不能の判定基準とし、それ以降の締付け動作において、 締付けスタートを検出した後の回転角が、この判定基準角度に達したとき、制御 不能として、電動機を停止させる制御異常検出部を具えたもの e.トルクセンサ異常検出 トルクセンサの出力するトルク信号を、所定の上限レベルおよび下限レベルと 比較し、この範囲を超えているときセンサ異常と判定して締付けを禁止するセン サ異常検出部を具えたもの f.回転パルスセンサの異常検出 起動スイッチのONを検出した後、パルスセンサの出力する回転角信号が、所 定時間以上連続して、”H”レベルまたは”L”レベルに固定されているとき、 パルスセンサ異常として締付けを停止させるセンサ異常検出部を具えたもの g.電源電圧異常検出 制御器の電源に100V/200V兼用のものを組み込んだ場合において、電 源コネクタが100V用と200V用のいずれに接続されているかを検出し、1 00V用に接続されている場合は、電源トランスの二次側電圧が所定レベルより 高いとき接続間違いと判定し、200V用に接続されている場合は、電源トラン スの二次側電圧が所定レベルより低いとき、接続間違いと判定するコネクタの接 続異常判定部を具えたもの
【0019】
上記耐力点検出装置のの構成は、記憶・比較基準トルク設定部により、ボル トの種類に関係なく耐力点の判定基準値(T1,T2)を自動設定する。このため 、作業現場に種類の異なるボルトが同時に使用されていても、手動設定の必要が なく連続して締付作業が行える。
【0020】 また、上記の構成は、各種異常に対して、その原因に着目した検出を行い、 装置の緊急停止及び表示を行い、締付け不良の防止と、その早期対策を可能とす る。
【0021】
次に、この考案の実施例を図1〜図18について説明する。 図1は、マイクロコンピュータを用いた耐力点検出装置のブロック図を示す。 (11)はマイクロコンピュータで、ボルト種類に関係なく弾性領域の上下2点( T1,T2)を自動設定し、この設定値に基づく耐力点の検出と電動機の制御、各 種異常検出を行う。
【0022】 (12)は遅れ回転角θosを設定する遅延時間設定スイッチ、(13)は電動工具 (21)に内蔵された回転角検出センサ、(14)は電動工具(21)に内蔵されたト ルク検出センサ、(15)はトルク検出センサ(14)の信号を増幅する増幅器、( 16)はA/Dコンバータで、増幅器(15)で増幅されたトルク信号をA/D変換 してマイクロコンピュータ(11)に出力する。
【0023】 (17)はD/Aコンバータで、マイクロコンピュータ(11)からデジタルデー タとして送られる耐力点の判断基準となる記憶データをアナログ化する。(18) はコンパレータで、マイクロコンピュータ(11)よりD/Aコンバータ(17)を 介して送られてくるデータと増幅器(15)からのトルク信号とを比較し、耐力点 を検出する。(19)は電動工具(21)の制御信号を保持する保持回路で、マイク ロコンピュータ(11)からの信号によりリセットされ、コンパレータ(18)の耐 力点検出信号によってセット(電動機の停止命令)される。(20)は保持回路( 19)の信号により、電動工具(21)を制御する駆動回路である。
【0024】 上記構成において、ボルトの種類に関係なく、耐力点(3)を検出する時の動 作を、図1のブロック図と、図2及び図5に示すマイクロコンピュータ(11)内 のデータ処理のフローチャートに従って説明する。
【0025】 耐力点検出装置の電源をONすると、マイクロコンピュータ(11)は、まず保 持回路(19)をリセットし、電動工具(21)の駆動を可能にする。次に、駆動回 路(20)からの信号より電動工具(21)のスイッチのON、OFFを判別する。
【0026】 そして電動工具(21)のスイッチがONすると、マイクロコンピュータ(11) は、電動工具(21)に内蔵された回転角検出センサ(13)からの回転角信号と、 電動工具(21)に内蔵されたトルク検出センサ(14)から増幅器(15)とA/D コンバータ(16)を介して入力されるトルク信号を受けて、制御動作を開始する 。なお、この信号入力は回転角信号をカウントしつつ、そのON・OFFタイミ ングで、トルク信号をサンプリングすることにより行っている。
【0027】 締付けの初期に、ボルトの種類に関係なく、耐力点の判定基準値(T1,T2) の設定を行う。すなわち、始めにボルトの種類に関係なく、例えば図5に示す設 定処理をマイクロコンピュータ(11)で実行する。この設定は、図3(ボルト径 が異なる場合)及び図4(ボルト長さが異なる場合)に示すように、トルク−回 転角度θ曲線の傾きが、ボルトの種類によって異なることを示している。すなわ ち、所定の締付け開始トルクに達したか否かによって、ボルトに締付けのひずみ 力が作用し始めたことを検出し、この検出点に達すると、一定期間後(回転角信 号が所定数発生する時間)のトルクの増加量をもとに、このトルクに所定の増加 量ΔTを加え、所定の基準値を自動設定する。
【0029】 なお、ボルトに締付けのひずみ力が作用し始めたことを検出する判定トルクは 、小さいほうの判定基準値T1と同じ値を用いてもよい。
【0030】 図5に示した判定処理は、ボルトの種類に関係なく、例えば、ボルトに締付け のひずみ力が作用し始めたことを、トルク信号が締付け開始基準レベルT0に達 したことで検出し、その後回転角がΔθ増加した後のトルクレベルをT1とし、 それにΔTを加算したトルクレベルをT2とする。
【0031】 このように判定基準値(T1,T2)が設定されると、耐力点検出を行う。 この後、トルク値がT1に達したら、トルク値と回転角度とを関連ずけて順次 記憶をしていく。これは図2において、回転角信号がONになったタイミングで 、トルク値がT1に達したか調べ、T1に達すると、これ以降、例えば1度の回転 毎に発生する回転角信号のONタイミング毎に、トルク値を順にメモリに記憶し ていくもので、これをトルク値T2になるまで続ける。
【0032】 マイクロコンピュータ(11)はトルク値がT2になると、この後の回転角をカ ウントし、そのカウント値が設定してあった遅れ回転角量θosに達すると、次の 回転角信号のON検出毎に、記憶していたトルク値のデータを記憶したのと同じ 順で取出し、上記ΔTを加えて出力する。この加算値は、D/Aコンバータ(17 )を介してコンパレータ(18)に送られ、増幅器(15)で増幅されたトルク検出 センサからのアナログ信号と比較される。そして、両者の一致がとれると、即ち 耐力点に達すると、コンパレータ(18)はマイクロコンピュータ(11)、保持回 路(19)に耐力点検出信号を送り、駆動回路(20)を介して電動工具の作動を停 止する。同時に、マイクロコンピュータ(11)は、電動工具(21)のスイッチの ON、OFF状態を駆動回路(20)からの信号により検出し、スイッチがOFF になるまで電動工具(21)の作動停止を続ける。そして、スイッチがOFFにな ったとき、保持回路(19)をセットし、電動工具(21)の駆動を可能にし1回の 締付けを終了する。
【0033】 電動工具(21)のマイクロコンピュータ(11)による制御は、上記した方法以 外に、第6図のブロック図に示す如く、その機能の一部をマイクロコンピュータ (11)に取り込むことができる。すなわち、図1の構成の内で、増幅器(15)で 増幅したトルク検出センサ(14)からのアナログ信号とD/Aコンバータ(17) からの信号をコンパレータ(18)で比較し、両者の一致がとれると、即ち耐力点 に達すると、保持回路(19)に耐力点検出信号を送り、駆動回路(20)を介して 電動工具(21)の作動を停止する保持回路(19)の機能をマイクロコンピュータ (11)で行わせてもよい。
【0034】 この場合、マイクロコンピュータ(11)内のデータ処理は、図7のフローチャ ートに示すようになる。 また図1と図6の実施例において、トルク検出センサ(14)は、電動工具(21 )のモータの負荷電流、負荷電圧、負荷電力のいずれかを検出する手段を用いて もよく、本考案の第1検出手段に相当する。また、回転角検出センサ(13)は電 動工具(21)による締付け時間を検出する手段を用いてもよく、本考案の第2検 出手段に相当する。
【0035】 また、マイクロコンピュータ(11)は、上記ボルト締付け制御と同時に以下に 述べるような各種異常を検出して、装置の緊急停止及びその表示等を行って、信 頼性を確保している。これらの異常検出機能を、次に列挙し説明する。
【0036】 a.仮締めなし(一次締め不足)の検出 ボルトは、ある程度まで締付け、その後に一定量締付けることにより、行なわ れるものであり、仮締めを忘れたり、締付量が不足していたりすると、正常な締 付が行なわれず、作業性も低下する。そこで、この一次締め不足を検出して表示 させ、必要に応じて装置を停止させる。 この検出は、トルク−回転角度θ曲線が、図8に示すように正常な場合と一次 締め不足の場合とで異なることに着目し、トルク信号及び回転角信号を、図9に 示す手順でマイクロコンピュータ(11)によって判断することにより行う。すな わち、トルク信号が、締付け開始の基準レベルT0に達した後、回転角がΔθ増 加した後に、一次締め不足の所定の判定レベルTSを超えていなかったら仮締め なしの異常として、締付けを停止する。
【0037】 b.仮締めし過ぎ(一次締めしすぎ)の検出 上記仮締めは所定のトルクに達するように行うもので、締付量が多すぎると、 ナットとボルトの締め付け状態が、正常な場合と異なり、高精度の締付けができ なくなる。上記耐力点法による締付けを行う場合でも、弾性領域の下側のデータ が変化するので、正常な判定ができない。 この異常検出は、図10に示すようにトルク−回転角度θ曲線が、正常な場合 と一次締めし過ぎの場合とで異なることに着目し、トルク信号び回転角信号をマ イクロコンピュータで、図11の手順により判断する。 すなわち、トルク信号が、締付け開始の基準レベルT0に達した後、回転角が Δθ増加した後に、一次締めし過ぎの所定の判定レベルTMを超えていたら(一 次)仮締めし過ぎの異常として、締付けを停止し、そうでないとき正常とする。
【0038】 c.共回り検出 ナットをある程度締付けたとき、ボルト・ナット・座金・部材の相互間の摩擦 係数の関係で、ナットとボルトが一体となって、締付け対象物に対して空回りし 、締付が進行しない場合がある。この場合は、ボルト締付けを中止し、ボルトと ナットを正しくセットして締め直す必要がある。この場合に、共回りを検出して 自動停止させれば、作業性が向上する。 この場合は、マイクロコンピュータに図12に示す手順の判断をさせる。すな わち、図13に示すように、何回かの正常締付けの締め終り時のトルク信号Tと 回転角θを記憶して、共回り判定の基準範囲を定める。そして、それ以後の第1 及び第2の検出手段の検出値が、この基準範囲以下で、かつ締付中のボルトのト ルク−回転角θ曲線の傾き(ΔT/Δθ)が、同ボルトについてそれまでに得ら れた同曲線の傾き(ΔT/Δθ)の最大値の所定%(例えば50%)となったと き、共回り異常とする。
【0039】 d.制御がきかない場合の異常停止 信号線の切断・接触等の何らかの原因で、ボルト締付けの終了制御ができない 場合がある。この場合は、締付けトルクが正常な上昇をせず、ボルトとナットを 破損させボルト締付け装置を過熱・破損させるおそれがある。 この場合は、マイクロコンピュータに図14に示す手順の判断をさせる。すな わち、図15に示すように、何回かの正常締付けの締め終り時の回転角θを記憶 し、その最大値に所定の角度(θα)を加えて制御不能の判定基準とする。そし て、それ以降の締付け動作の際に、締付けスタートを検出した後の回転角が、こ の判定基準角度に達したとき、制御不能として、電動機を停止させる。なお、判 定基準の設定は、制御データに関係なく固定としてもよい。
【0040】 e.トルクセンサ異常検出 トルクセンサや、そのコードが断線又は短絡すると、トルクが検出できないの で、締付け不能となる。この場合締付を開始されないようにし、ボルト・ナット の破損等を防止する必要が有る。 そこで、トルクセンサの信号出力は、締付け時以外は略0V付近で安定するが 、センサやコードが断線または短絡すると、0V以外の異常電圧となることを利 用し、マイクロコンピュータに図16に示すような判断をさせる。 すなわち、トルクセンサの出力するトルク信号を、所定の上限レベルおよび下 限レベルと比較し、この範囲を超えているときセンサ異常と判定して締付けを禁 止する。
【0041】 f.回転パルスセンサの異常検出 回転パルスセンサや、そのコードが断線又は短絡すると、制御不能となる。こ の場合も締付け動作を止める必要がある。 そこで、回転パルスセンサは、レンチの起動スイッチをONすると、方形波を 発生するが、、センサが壊れたり、コードが断線又は短絡すると、これを発生し なくなることを利用し、マイクロコンピュータに図17に示すような判断をさせ る。 すなわち、起動スイッチのONを検出した後、回転角センサの出力する回転角 信号が、所定時間以上連続して、”H”レベルまたは”L”レベルに固定されて いるとき、回転角センサ異常として締付けを停止させる。
【0042】 g.電源電圧異常検出 制御器の電源が、100V/200V共用の場合には、電源コネクタの接続を 誤りやすい。この場合に、これを検出して装置の停止並びに警報を行うようにす れば、信頼性が向上する。 そこで、マイクロコンピュータに図18に示すような判断をさせる。 すなわち、制御器の電源に100V/200V兼用のものを組み込むと、2つ の電源入力端子に、100Vと200Vの電源コネクタが誤って接続されやすい ので、電源コネクタが100V用と200V用のいずれに接続されているかを検 出し、100V用に接続されている場合は、電源トランスの二次側電圧が所定レ ベルより高いとき接続間違いと判定し、200V用に接続されている場合は、電 源トランスの二次側電圧が所定レベルより低いとき接続間違いと判定する。
【0043】 上記各異常検出部は、上述したように、マイクロコンピュータのプログラムに よって実現できるが、その一部ないし全部をハードウェアで構成することもでき る。
【0044】
この考案は、ボルトの種類に関係なく耐力点検出の判定基準値である弾性領域 の上下2点(T1,T2)を自動設定するから、手動設定の場合に比べ作業性を大 幅に向上できる。また、これと同時に各種異常検出を行ない、装置の緊急停止お よび警報の発生等を行なえるようにしたから信頼性を向上できる。
【図1】本考案装置の第1の実施例を示すブロック図
【図2】図1のブロック図におけるデータ処理のフロー
チャート
チャート
【図3】ボルト径の相違によって、トルク−回転角θ曲
線が変化することを示す図
線が変化することを示す図
【図4】ボルト長さの相違によって、トルク−回転角θ
曲線が変化することを示す図
曲線が変化することを示す図
【図5】図2のフローチャートにおけるボルト種類の判
別処理の詳細なフローチャート
別処理の詳細なフローチャート
【図6】本考案装置の第2の実施例を示すブロック図
【図7】図6のブロック図におけるデータ処理のフロー
チャート
チャート
【図8】予備(一次)締め不足の場合のトルク−回転角
θ曲線を正常な場合と比較して示す図
θ曲線を正常な場合と比較して示す図
【図9】図8に示す予備締め不足による締付け異常を検
出する処理手順を示すフローチャート
出する処理手順を示すフローチャート
【図10】予備(一次)締めし過ぎの場合のトルク−回
転角θ曲線を正常な場合と比較して示す図
転角θ曲線を正常な場合と比較して示す図
【図11】図9に示す予備締めし過ぎによる締付け異常
を検出する処理手順を示すフローチャート
を検出する処理手順を示すフローチャート
【図12】共回りによる異常を検出する処理手順を示す
フローチャート
フローチャート
【図13】共回りした場合のトルク−回転角θ曲線を正
常な場合と比較して示す図
常な場合と比較して示す図
【図14】制御不能(停止不能)の異常を検出する処理
手順を示すフローチャート
手順を示すフローチャート
【図15】図14に示す制御不能異常を検出する基準範
囲を説明するトルク−回転角θ曲線を示す図
囲を説明するトルク−回転角θ曲線を示す図
【図16】トルクセンサの異常検出の処理手順を示すフ
ローチャート
ローチャート
【図17】回転パルスセンサの異常検出の処理手順を示
すフローチャート
すフローチャート
【図18】電源電圧の異常検出の処理手順を示すフロー
チャート
チャート
【図19】降伏点が明確に表れる材料の代表的な応力−
ひずみ曲線図
ひずみ曲線図
【図20】降伏点が明確に表れない材料の代表的な応力
−ひずみ曲線図
−ひずみ曲線図
【図21】予備締めを含むボルト締付け時の軸力−回転
角曲線図
角曲線図
【図22】予備締めを含むボルト締付け時のトルク−回
転角曲線図
転角曲線図
【図23】予備締め後のトルク−回転角曲線図
11 マイクロコンピュータ(記憶・比較基準トルク設
定部、制御回路) 12 遅延時間設定スイッチ 13 回転パルスセンサ(第2検出手段) 14 トルクセンサ(第1検出手段) 21 電動工具
定部、制御回路) 12 遅延時間設定スイッチ 13 回転パルスセンサ(第2検出手段) 14 トルクセンサ(第1検出手段) 21 電動工具
Claims (8)
- 【請求項1】 締付け回転角に対するボルト軸力の変化
に対応するボルト締付け装置の負荷電流、負荷電圧、負
荷電力又は締付けトルクのいずれか1つをトルク信号と
して検出する第1検出手段と、 上記ボルト締付け装置の締付け回転角又は締付け時間の
いずれか1つを回転角信号として検出する第2検出手段
と、 トルク信号が締付け開始の基準レベルT0に達した後、
回転角がΔθ増加した後のトルクレベルをT1とし、そ
れにΔTを加算したトルクをT2とする弾性ひずみ領域
内の上下2点のトルク値T1,T2を自動設定する記憶・
比較基準トルク設定部と、 所定締付け回転角又は締付け時間で遅延時間を設定する
遅延時間設定スイッチと、 第1検出手段のトルク信号が記憶・比較基準トルク設定
部で設定した小さい方のトルク値T1に達すると、この
時点以後、このトルク信号を第2検出手段が出力する回
転角信号の単位角度毎に順次記憶し、一方、第1検出手
段のトルク信号が記憶・比較基準トルク設定部で設定し
た大きい方のトルク値T2に達すると、 その時点から遅延時間設定スイッチで設定した遅延時間
が経過してから、第2検出手段の回転角信号の単位角度
毎に、前記トルク値の記憶データを記憶した順序で呼び
出し、上記ΔTを加算し、この加算値と、第1検出手段
が検出している現在のトルク信号とを比較し、両値が等
しくなった時点を耐力点とし、この耐力点を基準として
ボルト締付け装置を停止制御するマイクロコンピュータ
を含む制御回路とを具備していることを特徴とする耐力
点検出装置。 - 【請求項2】トルク信号が、締付け開始の基準レベルT
0に達した後、回転角がΔθ増加した後に、一次締め不
足の所定の判定レベルTSを超えていなかったら仮締め
なしの異常として、締付けを停止する異常検出部を備え
たことを特徴とする請求項1記載の耐力点検出装置。 - 【請求項3】トルク信号が、締付け開始の基準レベルT
0に達した後、回転角がΔθ増加した後に、一次締めし
過ぎの所定の判定レベルTMを超えていたら仮締めし過
ぎの異常として、締付けを停止する異常検出部を備えた
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の耐力
点検出装置。 - 【請求項4】何回かの正常締付けの締め終り時のトルク
信号Tと回転角θを記憶して、共回り判定の基準範囲と
し、それ以後の第1及び第2の検出手段の検出値が、こ
の基準範囲以下で、かつ締付中のボルトのトルク−回転
角θ曲線の傾き(ΔT/Δθ)が、同ボルトについてそ
れまでに得られた同曲線の傾き(ΔT/Δθ)の最大値
の所定%となったとき、共回り異常とする共回り検出部
を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれ
かに記載の耐力点検出装置。 - 【請求項5】何回かの正常締付けの締め終り時の回転角
θを記憶し、その最大値に所定の角度(θα)を加えて
制御不能の判定基準とし、それ以降の締付け動作におい
て、締付けスタートを検出した後の回転角が、この判定
基準角度に達したとき、制御不能として、電動機を停止
させる制御異常検出部を具えたことを特徴とする請求項
1〜請求項4のいずれかに記載の耐力点検出装置。 - 【請求項6】トルクセンサの出力するトルク信号を、所
定の上限レベルおよび下限レベルと比較し、この範囲を
超えているときセンサ異常と判定して締付けを禁止する
センサ異常検出部を具えたことを特徴とする請求項1〜
請求項5のいずれかに記載の耐力点検出装置。 - 【請求項7】起動スイッチのONを検出した後、パルス
センサの出力する回転角信号が、所定時間以上連続し
て、”H”レベルまたは”L”レベルに固定されている
とき、パルスセンサ異常として締付けを停止させるセン
サ異常検出部を具えたことを特徴とする請求項1〜請求
項6のいずれかに記載の耐力点検出装置。 - 【請求項8】制御器の電源に100V/200V兼用の
ものを組み込んだ場合において、電源コネクタが100
V用と200V用のいずれに接続されているかを検出
し、100V用に接続されている場合は、電源トランス
の二次側電圧が所定レベルより高いとき接続間違いと判
定し、200V用に接続されている場合は、電源トラン
スの二次側電圧が所定レベルより低いとき、接続間違い
と判定するコネクタの接続異常判定部を具えたことを特
徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の耐力点
検出装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1992032406U JP2546360Y2 (ja) | 1992-04-16 | 1992-04-16 | 耐力点検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1992032406U JP2546360Y2 (ja) | 1992-04-16 | 1992-04-16 | 耐力点検出装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0585561U true JPH0585561U (ja) | 1993-11-19 |
| JP2546360Y2 JP2546360Y2 (ja) | 1997-08-27 |
Family
ID=12358073
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1992032406U Expired - Lifetime JP2546360Y2 (ja) | 1992-04-16 | 1992-04-16 | 耐力点検出装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2546360Y2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008513228A (ja) * | 2004-09-20 | 2008-05-01 | アトラス・コプコ・ツールス・アクチボラグ | トルクインパルスレンチによって行われるねじジョイント締付け工程の品質検査方法 |
Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5583575A (en) * | 1978-12-18 | 1980-06-24 | Shibaura Eng Works Ltd | Bolt clamping alarm device |
| JPS6049556A (ja) * | 1983-08-29 | 1985-03-18 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 円筒形電池の製造方法 |
| JPH029588A (ja) * | 1988-06-28 | 1990-01-12 | Shiga Bolt Kk | 耐力点検出装置 |
-
1992
- 1992-04-16 JP JP1992032406U patent/JP2546360Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5583575A (en) * | 1978-12-18 | 1980-06-24 | Shibaura Eng Works Ltd | Bolt clamping alarm device |
| JPS6049556A (ja) * | 1983-08-29 | 1985-03-18 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 円筒形電池の製造方法 |
| JPH029588A (ja) * | 1988-06-28 | 1990-01-12 | Shiga Bolt Kk | 耐力点検出装置 |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008513228A (ja) * | 2004-09-20 | 2008-05-01 | アトラス・コプコ・ツールス・アクチボラグ | トルクインパルスレンチによって行われるねじジョイント締付け工程の品質検査方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2546360Y2 (ja) | 1997-08-27 |
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