JPH0585703A - 活性ガス発生装置およびこの装置を用いた酸化物系高 温超伝導薄膜の形成方法 - Google Patents
活性ガス発生装置およびこの装置を用いた酸化物系高 温超伝導薄膜の形成方法Info
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- JPH0585703A JPH0585703A JP4023867A JP2386792A JPH0585703A JP H0585703 A JPH0585703 A JP H0585703A JP 4023867 A JP4023867 A JP 4023867A JP 2386792 A JP2386792 A JP 2386792A JP H0585703 A JPH0585703 A JP H0585703A
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- Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
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- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高真空下で充分な酸化力を有し,取扱が簡単
な活性ガス発生装置および酸化物系高温超伝導薄膜の形
成方法を提供する。 【構成】 一端に小孔を有する筒状の放電管1と,該放
電管の外周に巻き回された導体からなるコイル2とを有
し,前記放電管1の一端に設けた小孔1aからガスを噴
出させるとともに前記コイル2に高周波電流を流して前
記ガスをプラズマ化するようにした活性ガス発生装置に
おいて,前記放電管1の筒体の長さを(L),前記コイ
ル2が放電管1の筒体に巻き回された範囲の長さを(L
c)とし,電子の平均自由行程を(λe)としたとき,
前記放電管1の筒体の長さ(L)を L>Lc+2λe とし,この装置を用いて高真空下で酸化物系高温超伝導
薄膜を形成するもの。
な活性ガス発生装置および酸化物系高温超伝導薄膜の形
成方法を提供する。 【構成】 一端に小孔を有する筒状の放電管1と,該放
電管の外周に巻き回された導体からなるコイル2とを有
し,前記放電管1の一端に設けた小孔1aからガスを噴
出させるとともに前記コイル2に高周波電流を流して前
記ガスをプラズマ化するようにした活性ガス発生装置に
おいて,前記放電管1の筒体の長さを(L),前記コイ
ル2が放電管1の筒体に巻き回された範囲の長さを(L
c)とし,電子の平均自由行程を(λe)としたとき,
前記放電管1の筒体の長さ(L)を L>Lc+2λe とし,この装置を用いて高真空下で酸化物系高温超伝導
薄膜を形成するもの。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,活性ガス発生装置に関
し,更に詳しくは高真空下で酸化物薄膜を形成する為の
活性ガス発生装置およびこの装置を用いた酸化物系高温
超伝導薄膜の形成方法に関する。
し,更に詳しくは高真空下で酸化物薄膜を形成する為の
活性ガス発生装置およびこの装置を用いた酸化物系高温
超伝導薄膜の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に,金属元素を蒸着し,その酸化物
薄膜を得るためには,高真空下(〜10-6Torr以下)で
酸素を真空層内に導入し,いわゆる反応性蒸着を行う方
法が知られている。また,基板上に例えば酸化物系高温
超伝導薄膜を薄膜を形成する場合,基板としてはSrT
iO3 やMgOが用いられる。そして,これら基板の表
面に超伝導薄膜を成長させるには,その表面に付着した
炭素や水素を予め除去する必要がある。従来その除去方
法としては, 希酸(エタノ―ル+10%硝酸)で洗浄する。 高真空下で基板を600〜700゜Cに加熱する。 600〜700゜Cに加熱した状態でO2 ガスを当
てる。 Arイオンビ―ムを表面に当てる。 等の方法がとられている。
薄膜を得るためには,高真空下(〜10-6Torr以下)で
酸素を真空層内に導入し,いわゆる反応性蒸着を行う方
法が知られている。また,基板上に例えば酸化物系高温
超伝導薄膜を薄膜を形成する場合,基板としてはSrT
iO3 やMgOが用いられる。そして,これら基板の表
面に超伝導薄膜を成長させるには,その表面に付着した
炭素や水素を予め除去する必要がある。従来その除去方
法としては, 希酸(エタノ―ル+10%硝酸)で洗浄する。 高真空下で基板を600〜700゜Cに加熱する。 600〜700゜Cに加熱した状態でO2 ガスを当
てる。 Arイオンビ―ムを表面に当てる。 等の方法がとられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,単に酸
素のみを真空層内に導入し,反応性蒸着を行う方法では
その酸化力が充分でない。従って,高周波コイルを真空
層内に設け,これに高周波を印加して酸素をプラズマ化
させたり,酸素より酸化性の強いオゾンを用いたりする
方法も用いられている。しかし,プラズマ発生の為には
酸素分圧を〜10-3Torr以上の圧力に保つ必要があり,
そのために蒸着源(クヌ―ドセンセルや電子ビ―ム蒸着
源)の蒸着速度に影響を及ぼし,膜厚や組成制御を困難
にするという問題がある。また,オゾンを用いる方法で
は,オゾンが毒性や爆発性を有しているため取扱に相当
な注意を要するという問題があった。また,基板表面の
洗浄方法においても,希酸で洗浄するの方法は基板自
体がイオン性結晶であるため非常に溶解しやすく,極く
浅い部分の表面だけを均一に洗浄するのは困難である。
の真空下で加熱したり,の加熱した状態でO2 ガス
を当てる方法は完全な洗浄が難しく,更にのArイオ
ンを用いる方法は基板表面にダメ―ジを与えるという問
題があった。本発明は上記従来技術の問題を解決するた
めになされたもので,高真空下で充分な酸化力を有する
とともに,取扱が簡単な活性ガス発生装置を提供し,更
にその装置を用いた酸化物系高温超伝導薄膜の形成方法
を提供することを目的とする。
素のみを真空層内に導入し,反応性蒸着を行う方法では
その酸化力が充分でない。従って,高周波コイルを真空
層内に設け,これに高周波を印加して酸素をプラズマ化
させたり,酸素より酸化性の強いオゾンを用いたりする
方法も用いられている。しかし,プラズマ発生の為には
酸素分圧を〜10-3Torr以上の圧力に保つ必要があり,
そのために蒸着源(クヌ―ドセンセルや電子ビ―ム蒸着
源)の蒸着速度に影響を及ぼし,膜厚や組成制御を困難
にするという問題がある。また,オゾンを用いる方法で
は,オゾンが毒性や爆発性を有しているため取扱に相当
な注意を要するという問題があった。また,基板表面の
洗浄方法においても,希酸で洗浄するの方法は基板自
体がイオン性結晶であるため非常に溶解しやすく,極く
浅い部分の表面だけを均一に洗浄するのは困難である。
の真空下で加熱したり,の加熱した状態でO2 ガス
を当てる方法は完全な洗浄が難しく,更にのArイオ
ンを用いる方法は基板表面にダメ―ジを与えるという問
題があった。本発明は上記従来技術の問題を解決するた
めになされたもので,高真空下で充分な酸化力を有する
とともに,取扱が簡単な活性ガス発生装置を提供し,更
にその装置を用いた酸化物系高温超伝導薄膜の形成方法
を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する為に
本発明は,請求項1においては,一端に小孔を有する筒
状の放電管と,該放電管の外周に巻き回された導体から
なるコイルとを有し,前記放電管の一端に設けた小孔か
らガスを噴出させるとともに前記コイルに高周波電流を
流して前記ガスをプラズマ化するようにした活性ガス発
生装置において,前記放電管の筒体の長さを(L),前
記コイルが放電管の筒体に巻き回された範囲の長さを
(Lc)とし,電子の平均自由行程を(λe)としたと
き,前記放電管の筒体の長さ(L)を L>Lc+2λe としたことを特徴とし,請求項2においては,請求項1
の活性ガス発生装置からの活性酸素を,真空容器に配置
した酸素に不活性な基板の表面に照射して,前記基板の
表面の洗浄を行うとともに酸化物高温超伝導薄膜形成時
の酸素源として用いることを特徴とするものである。
本発明は,請求項1においては,一端に小孔を有する筒
状の放電管と,該放電管の外周に巻き回された導体から
なるコイルとを有し,前記放電管の一端に設けた小孔か
らガスを噴出させるとともに前記コイルに高周波電流を
流して前記ガスをプラズマ化するようにした活性ガス発
生装置において,前記放電管の筒体の長さを(L),前
記コイルが放電管の筒体に巻き回された範囲の長さを
(Lc)とし,電子の平均自由行程を(λe)としたと
き,前記放電管の筒体の長さ(L)を L>Lc+2λe としたことを特徴とし,請求項2においては,請求項1
の活性ガス発生装置からの活性酸素を,真空容器に配置
した酸素に不活性な基板の表面に照射して,前記基板の
表面の洗浄を行うとともに酸化物高温超伝導薄膜形成時
の酸素源として用いることを特徴とするものである。
【0005】
【作用】筒体の長さをコイルが筒体に巻き回した長さと
電子の平均自由行程の2倍以上を和した長さにしている
ので,充分なプラズマ生成空間が確保される。そしてこ
の装置からの活性酸素を酸素に不活性な基板の表面に照
射することにより,良好な洗浄面が得られ,蒸着金属元
素の高真空中での酸化を行うことによりエピタキシャル
に2次元成長した酸化物系超伝導薄膜が得られる。
電子の平均自由行程の2倍以上を和した長さにしている
ので,充分なプラズマ生成空間が確保される。そしてこ
の装置からの活性酸素を酸素に不活性な基板の表面に照
射することにより,良好な洗浄面が得られ,蒸着金属元
素の高真空中での酸化を行うことによりエピタキシャル
に2次元成長した酸化物系超伝導薄膜が得られる。
【0006】
【実施例】図1は本発明の活性ガス発生装置の一実施例
を説明する為の構成図である。図において,1は長さ
(L),内径10〜20mm程度の筒状の放電管であ
り,例えば石英やセラミックス等の絶縁体で形成されて
いる。そして,この放電管1の先端にはオリフィスとし
て機能する小孔1aが形成されており,接続管3を介し
てガス導入管4に接続されている。ガス導入管4は真空
フランジ5の中央付近に気密に固定され,一端はガス
(図では酸素)ボンベ(図示せず)に接続されている。
を説明する為の構成図である。図において,1は長さ
(L),内径10〜20mm程度の筒状の放電管であ
り,例えば石英やセラミックス等の絶縁体で形成されて
いる。そして,この放電管1の先端にはオリフィスとし
て機能する小孔1aが形成されており,接続管3を介し
てガス導入管4に接続されている。ガス導入管4は真空
フランジ5の中央付近に気密に固定され,一端はガス
(図では酸素)ボンベ(図示せず)に接続されている。
【0007】2は放電管1の所定の範囲(Lc)に複数
回巻き回された導体コイルであり,その両端は真空フラ
ンジとは絶縁した状態で気密に固定されている。このコ
イル2には一端から冷却水が導入され,この冷却水はコ
イル2内を一巡した後他端から排出される。なお,図で
は省略するがコイル2には端子6を介して高周波電源図
示せず)が接続されて高周波が印加される。
回巻き回された導体コイルであり,その両端は真空フラ
ンジとは絶縁した状態で気密に固定されている。このコ
イル2には一端から冷却水が導入され,この冷却水はコ
イル2内を一巡した後他端から排出される。なお,図で
は省略するがコイル2には端子6を介して高周波電源図
示せず)が接続されて高周波が印加される。
【0008】一般に高真空装置を用いて蒸着を行う際
は,原子の平均自由行程を蒸発源と基板間以上に確保す
る為,通常10-6Torr以下の真空度を必要とする。従っ
て活性ガス源に酸素を流す場合には,その真空度を維持
し得る程度に流量を押える必要がある。酸素の流量は排
気ポンプの排気速度に依存するが,例えば3000l/
分のクライオポンプを用いると,真空装置内の圧力と酸
素流量の関係は図2に示す様なものとなる。
は,原子の平均自由行程を蒸発源と基板間以上に確保す
る為,通常10-6Torr以下の真空度を必要とする。従っ
て活性ガス源に酸素を流す場合には,その真空度を維持
し得る程度に流量を押える必要がある。酸素の流量は排
気ポンプの排気速度に依存するが,例えば3000l/
分のクライオポンプを用いると,真空装置内の圧力と酸
素流量の関係は図2に示す様なものとなる。
【0009】図1において,オリフィスの形状は0.1
scc/min(スタンダ―ドcc毎分)以下では概ね0.
1mm2 〜1mm2程度である。この状態で高周波電流
をコイル2に印加することにより放電管内に酸素プラズ
マが発生するが,印加する電流を調整することによりア
―ク放電という極めて発光強度の高い状態を実現するこ
とができる。
scc/min(スタンダ―ドcc毎分)以下では概ね0.
1mm2 〜1mm2程度である。この状態で高周波電流
をコイル2に印加することにより放電管内に酸素プラズ
マが発生するが,印加する電流を調整することによりア
―ク放電という極めて発光強度の高い状態を実現するこ
とができる。
【0010】一方,発明者らは図1に示す構造の市販の
活性ガス発生装置を用いて酸素プラズマを発生させたが
満足するものが得られなかった。そこで発明者らは酸素
プラズマの発生が放電管の長さとコイルの巻き回し範囲
の関係にあると着目し種々実験の結果,放電管の長さL
はコイルの巻き回し範囲Lcの長さと,放電管内の電子
の平均自由行程λeの2倍を和した長さよりも長くすれ
ばア―ク放電が得られることを確認した。
活性ガス発生装置を用いて酸素プラズマを発生させたが
満足するものが得られなかった。そこで発明者らは酸素
プラズマの発生が放電管の長さとコイルの巻き回し範囲
の関係にあると着目し種々実験の結果,放電管の長さL
はコイルの巻き回し範囲Lcの長さと,放電管内の電子
の平均自由行程λeの2倍を和した長さよりも長くすれ
ばア―ク放電が得られることを確認した。
【0011】図3はこの様なプラズマの発光スペクトル
を分光器により解析した結果を示すもので,波長が77
7.4nmのところに鋭いピ―クが見られる。このピ―
クは原子状酸素の励起状態(酸素ラジカル)からの発光
であることが分かっており,極めて活性な酸素が生成さ
れているということを示している。また,このア―ク放
電状のプラズマはコイル長とほぼ等しい拡がりを持って
いる。一方プラズマ中では O 2+e→O*+O+e, e+O→O*+e
(O*;活性酸素) 等の反応が起こっており,酸素分子は原子状酸素に電子
が衝突して反応を促進させている。この電子の平均自由
行程λeは λe=(1/αn)n で与えられ n=9.68×1034(P/T) で与えられる。 α;ガス分子の衝突断面積(mm2 ) n;分子密度(m-3) P;圧力(Torr) T;温度(゜C)
を分光器により解析した結果を示すもので,波長が77
7.4nmのところに鋭いピ―クが見られる。このピ―
クは原子状酸素の励起状態(酸素ラジカル)からの発光
であることが分かっており,極めて活性な酸素が生成さ
れているということを示している。また,このア―ク放
電状のプラズマはコイル長とほぼ等しい拡がりを持って
いる。一方プラズマ中では O 2+e→O*+O+e, e+O→O*+e
(O*;活性酸素) 等の反応が起こっており,酸素分子は原子状酸素に電子
が衝突して反応を促進させている。この電子の平均自由
行程λeは λe=(1/αn)n で与えられ n=9.68×1034(P/T) で与えられる。 α;ガス分子の衝突断面積(mm2 ) n;分子密度(m-3) P;圧力(Torr) T;温度(゜C)
【0012】ここで酸素分子の断面積は3.6×10
-10 m2 であり,圧力(P)を10-2Torr,温度(T)
を300Kとして上式に代入すればλe=3cmとなる
(P=10-3Torrの場合はおよそ30cm)。これは電
子がλeなる距離だけプラズマ内から外へ拡散し得ると
いうことを示している。即ち,プラズマの長さ(Lcに
相当)に少なくとも2λe以上の長さを和した放電管と
することにより,活性酸素源の発生効率を上昇させるこ
とができる。
-10 m2 であり,圧力(P)を10-2Torr,温度(T)
を300Kとして上式に代入すればλe=3cmとなる
(P=10-3Torrの場合はおよそ30cm)。これは電
子がλeなる距離だけプラズマ内から外へ拡散し得ると
いうことを示している。即ち,プラズマの長さ(Lcに
相当)に少なくとも2λe以上の長さを和した放電管と
することにより,活性酸素源の発生効率を上昇させるこ
とができる。
【0013】図4は上記構成の活性ガス発生装置10を
MBE装置11に取付けた状態を示す構成図である。1
2はヒ―タを有する基板ホルダ,13は基板ホルダに取
付けられた基板,14は素材るつぼ,15はQ−MAS
Sであり,ガス発生装置10は真空フランジにより酸化
物薄膜を形成すべき基板13を配置したMBE装置(高
真空装置)に設置し,ガスボンベ(図示せず)からのガ
スを所定の圧力でガス導入管4(図1参照)に導入し,
放電管の小孔1aから噴出させながらコイル2に高周波
電流を印加する。その結果,小孔1aから噴出するガス
はプラズマ化されて噴出する。
MBE装置11に取付けた状態を示す構成図である。1
2はヒ―タを有する基板ホルダ,13は基板ホルダに取
付けられた基板,14は素材るつぼ,15はQ−MAS
Sであり,ガス発生装置10は真空フランジにより酸化
物薄膜を形成すべき基板13を配置したMBE装置(高
真空装置)に設置し,ガスボンベ(図示せず)からのガ
スを所定の圧力でガス導入管4(図1参照)に導入し,
放電管の小孔1aから噴出させながらコイル2に高周波
電流を印加する。その結果,小孔1aから噴出するガス
はプラズマ化されて噴出する。
【0014】上記の活性ガス発生装置10を用い,MB
E装置11の超高真空下で,SrTiO3 およびMgO
基板13を600〜700℃に加熱し,波長777.4
μmのスペクトルを有する活性酸素ガスを5分程度照射
した。その結果両基板とも表面原子配列の整った凹凸の
ない洗浄が行なわれていることを確認した。図5,図6
はMBE装置を用いてMgO(100)基板を洗浄後,
引続いてDy,Ba,Cuの元素を用いて酸化物系超伝
導薄膜を形成し,その超伝導薄膜の温度−抵抗特性およ
びX線回折測定を行った結果の一例を示す図である。な
お,成膜条件は次の通りとした。 Dyセル温度…950℃, Baセル温度…568℃,
Cu温度…1000℃, 基板温度…600℃, 酸
素圧力…2×10-6(Torr),膜厚…300オングストロ
―ム,図5によれば88K付近で抵抗率(mΩ−cm)
が0となって超伝導臨界温度(Tc)であることを示し
ている。また,図6のX線回折測定結果においては(0
0l)の強いピ−クがでており,薄膜はC軸方向に配向
していることを示している。上述のようなMBE装置を
超高真空にする場合は,例えば第1段階においてターボ
分子ポンプで予備排気した後,第2段階としてクライオ
ポンプで本引きされる。その場合装置内の真空度は10
-8Torr程度となる。ところで,例えば超伝導薄膜を形成
するに際しMgO基板13を600〜700℃に加熱す
るような場合は装置内の温度も場所によっては数百度に
上昇する。そして,この温度上昇により真空容器を構成
する金属(例えばステンレス鋼等)に吸蔵されたH2が
真空容器内に離脱してくるために残留分子の大部分はH
2となる。ところがH2はN2やO2に比較して飽和蒸気圧
が大きいため,排気効率が悪いという問題があるが,本
発明では酸素源として励起状態の酸素ラジカルを用いて
いるので排気効率を向上に寄与するという効果がある。
即ち,容器内に酸素ラジカル(O*)を供給すると離脱
したH2がH2+O*→H 2Oの形になる。このH2Oは蒸
気圧が大きいので排気を効率的に行うことができる。実
験によれば酸素ラジカル供給前の水素分圧2×10-8To
rr程度のものを1.7×10-8Torr程度に減少させる事
ができた。なお,本発明では超伝導薄膜を形成するため
に常時酸素ラジカルを供給しているので容器内は酸素圧
力は2×10-6Torr程度であるが,例えば部分的な加熱
により真空容器に離脱した水素を効率的に排気する手段
として一定時間酸素ラジカルを供給するようにすれば,
水素分圧を低くすることが出来るので水素の存在を嫌う
プロセス等に利用できる。なお,本実施例では請求項1
の活性ガス発生装置から発生させるガスを酸素として説
明したが,水素,窒素,その他のガスについても同様に
活性化が可能である。
E装置11の超高真空下で,SrTiO3 およびMgO
基板13を600〜700℃に加熱し,波長777.4
μmのスペクトルを有する活性酸素ガスを5分程度照射
した。その結果両基板とも表面原子配列の整った凹凸の
ない洗浄が行なわれていることを確認した。図5,図6
はMBE装置を用いてMgO(100)基板を洗浄後,
引続いてDy,Ba,Cuの元素を用いて酸化物系超伝
導薄膜を形成し,その超伝導薄膜の温度−抵抗特性およ
びX線回折測定を行った結果の一例を示す図である。な
お,成膜条件は次の通りとした。 Dyセル温度…950℃, Baセル温度…568℃,
Cu温度…1000℃, 基板温度…600℃, 酸
素圧力…2×10-6(Torr),膜厚…300オングストロ
―ム,図5によれば88K付近で抵抗率(mΩ−cm)
が0となって超伝導臨界温度(Tc)であることを示し
ている。また,図6のX線回折測定結果においては(0
0l)の強いピ−クがでており,薄膜はC軸方向に配向
していることを示している。上述のようなMBE装置を
超高真空にする場合は,例えば第1段階においてターボ
分子ポンプで予備排気した後,第2段階としてクライオ
ポンプで本引きされる。その場合装置内の真空度は10
-8Torr程度となる。ところで,例えば超伝導薄膜を形成
するに際しMgO基板13を600〜700℃に加熱す
るような場合は装置内の温度も場所によっては数百度に
上昇する。そして,この温度上昇により真空容器を構成
する金属(例えばステンレス鋼等)に吸蔵されたH2が
真空容器内に離脱してくるために残留分子の大部分はH
2となる。ところがH2はN2やO2に比較して飽和蒸気圧
が大きいため,排気効率が悪いという問題があるが,本
発明では酸素源として励起状態の酸素ラジカルを用いて
いるので排気効率を向上に寄与するという効果がある。
即ち,容器内に酸素ラジカル(O*)を供給すると離脱
したH2がH2+O*→H 2Oの形になる。このH2Oは蒸
気圧が大きいので排気を効率的に行うことができる。実
験によれば酸素ラジカル供給前の水素分圧2×10-8To
rr程度のものを1.7×10-8Torr程度に減少させる事
ができた。なお,本発明では超伝導薄膜を形成するため
に常時酸素ラジカルを供給しているので容器内は酸素圧
力は2×10-6Torr程度であるが,例えば部分的な加熱
により真空容器に離脱した水素を効率的に排気する手段
として一定時間酸素ラジカルを供給するようにすれば,
水素分圧を低くすることが出来るので水素の存在を嫌う
プロセス等に利用できる。なお,本実施例では請求項1
の活性ガス発生装置から発生させるガスを酸素として説
明したが,水素,窒素,その他のガスについても同様に
活性化が可能である。
【0015】
【発明の効果】以上実施例とともに具体的に説明した様
に,本発明の活性ガス発生装置では放電管の筒体の長さ
を(L),コイルが放電管に巻き回された範囲の長さを
(Lc)とし,電子の平均自由行程を(λe)としたと
き,放電管の長さをL>Lc+2λeとしたのでプラズ
マを効率よく発生させることができ,蒸着金属元素の高
真空中での酸化を効率的に行うことができる。また,こ
の装置を用いて基板表面の洗浄を行い酸化物系超伝導薄
膜を形成すれば良好な特性の超伝導薄膜を得ることがで
きる。
に,本発明の活性ガス発生装置では放電管の筒体の長さ
を(L),コイルが放電管に巻き回された範囲の長さを
(Lc)とし,電子の平均自由行程を(λe)としたと
き,放電管の長さをL>Lc+2λeとしたのでプラズ
マを効率よく発生させることができ,蒸着金属元素の高
真空中での酸化を効率的に行うことができる。また,こ
の装置を用いて基板表面の洗浄を行い酸化物系超伝導薄
膜を形成すれば良好な特性の超伝導薄膜を得ることがで
きる。
【図1】本発明の活性ガス発生装置の一実施例を説明す
る為の構成図である。
る為の構成図である。
【図2】真空装置内の圧力と酸素流量の関係を示す図で
ある。
ある。
【図3】プラズマの発光スペクトルを分光器により解析
した結果を示す図である。
した結果を示す図である。
【図4】本発明の活性ガス発生装置をMBE装置に取付
けた状態を示す構成図である。
けた状態を示す構成図である。
【図5】超伝導薄膜の温度−抵抗特性を示す図である。
【図6】X線回折測定結果を示す図である。
1 放電管 1a 小孔 2 コイル 3 接続管 4 ガス導入管 5 真空フランジ 6 端子 10 活性ガス発生装置 11 MBE装置 12 基板ホルダ 13 基板 14 素材るつぼ 15 Q−MASS
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01B 13/00 565 D 8936−5G H01L 39/24 ZAA B 8728−4M // H01B 12/06 ZAA 8936−5G
Claims (2)
- 【請求項1】 一端に小孔を有する筒状の放電管と,該
放電管の外周に巻き回された導体からなるコイルとを有
し,前記放電管の一端に設けた小孔からガスを噴出させ
るとともに前記コイルに高周波電流を流して前記ガスを
プラズマ化するようにした活性ガス発生装置において,
前記放電管の筒体の長さを(L),前記コイルが放電管
の筒体に巻き回された範囲の長さを(Lc)とし,電子
の平均自由行程を(λe)としたとき,前記放電管の筒
体の長さ(L)を L>Lc+2λe としたことを特徴とする活性ガス発生装置。 - 【請求項2】 上記請求項1の活性ガス発生装置からの
活性酸素を,真空容器に配置した酸素に不活性な基板の
表面に照射して,前記基板の表面の洗浄を行うとともに
酸化物高温超伝導薄膜形成時の酸素源として用いること
を特徴とする酸化物高温超伝導薄膜の形成方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4023867A JPH0585703A (ja) | 1991-03-27 | 1992-02-10 | 活性ガス発生装置およびこの装置を用いた酸化物系高 温超伝導薄膜の形成方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3-63332 | 1991-03-27 | ||
| JP6333291 | 1991-03-27 | ||
| JP4023867A JPH0585703A (ja) | 1991-03-27 | 1992-02-10 | 活性ガス発生装置およびこの装置を用いた酸化物系高 温超伝導薄膜の形成方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0585703A true JPH0585703A (ja) | 1993-04-06 |
Family
ID=26361302
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4023867A Pending JPH0585703A (ja) | 1991-03-27 | 1992-02-10 | 活性ガス発生装置およびこの装置を用いた酸化物系高 温超伝導薄膜の形成方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0585703A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH09165206A (ja) * | 1995-12-19 | 1997-06-24 | Mitsubishi Electric Corp | オゾン発生方法およびオゾン発生装置 |
-
1992
- 1992-02-10 JP JP4023867A patent/JPH0585703A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH09165206A (ja) * | 1995-12-19 | 1997-06-24 | Mitsubishi Electric Corp | オゾン発生方法およびオゾン発生装置 |
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