JPH0585899A - 針状単結晶の作製法 - Google Patents
針状単結晶の作製法Info
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- JPH0585899A JPH0585899A JP25360591A JP25360591A JPH0585899A JP H0585899 A JPH0585899 A JP H0585899A JP 25360591 A JP25360591 A JP 25360591A JP 25360591 A JP25360591 A JP 25360591A JP H0585899 A JPH0585899 A JP H0585899A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 基板結晶の所定の位置に針状単結晶を成長さ
せる。 【構成】 核となる原子を基板結晶1の所定の位置に埋
め込み、その後、基板結晶1の表面にノズル10から原
料元素を供給し、埋め込まれた原子を核としてエピタキ
シャル成長を行わせる。
せる。 【構成】 核となる原子を基板結晶1の所定の位置に埋
め込み、その後、基板結晶1の表面にノズル10から原
料元素を供給し、埋め込まれた原子を核としてエピタキ
シャル成長を行わせる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は針状単結晶の作製法に関
し、特に電子素子に利用可能な針状単結晶の作製法に関
する。
し、特に電子素子に利用可能な針状単結晶の作製法に関
する。
【0002】
【従来の技術】針状単結晶(ウィスカー)を、意図する
位置に成長させる技術はまだ無いといって良いが、その
成長機構は古くから調べられている。概要は、例えば黒
田登志夫 著:「結晶は生きている」 サイエンス社
pp.247−250に述べられているように、1.ら
せん転位による優先的なスパイラル成長、2.ウィスカ
ーの先端に常に液滴をのせながら成長するVLS(va
pour phase−liquid phase−s
olid phase)機構などである。これらはいず
れも偶発的に発生した針状結晶の生成原因を追究して、
その機構を明らかにしたといってよく、工学的な目的か
ら、所定の位置に、設計された大きさで針状単結晶を作
製する技術を述べたものではない。針状単結晶を積極的
に電子素子に利用しようとする試みは、原口恵一 他3
名:「GaAs量子細線結晶のpn接合特性」応用物理
学関係連合講演会 講演予稿集1990年秋期,28p
−M−1,1117頁に報告例がある。またこれらの結
晶の成長法についてはアプライド フィジックス レタ
ーズ.59巻,4号22の431−433頁に記載(H
iruma,T.Katsuyama,K.Ogaw
a,M.Koguchi,H.Kakibayashi
and G.P.Morgan:Quantum s
ize microcrystals grown u
sing organometallic vapor
phase epitaxy,Appl.Phys.
Lett.59(4),22 July 1991.)
されているが、成長機構については、VLS機構との推
測的結果のみが記述されており、特定の位置に細線結晶
(針状単結晶)を成長させることは記載されていない。
位置に成長させる技術はまだ無いといって良いが、その
成長機構は古くから調べられている。概要は、例えば黒
田登志夫 著:「結晶は生きている」 サイエンス社
pp.247−250に述べられているように、1.ら
せん転位による優先的なスパイラル成長、2.ウィスカ
ーの先端に常に液滴をのせながら成長するVLS(va
pour phase−liquid phase−s
olid phase)機構などである。これらはいず
れも偶発的に発生した針状結晶の生成原因を追究して、
その機構を明らかにしたといってよく、工学的な目的か
ら、所定の位置に、設計された大きさで針状単結晶を作
製する技術を述べたものではない。針状単結晶を積極的
に電子素子に利用しようとする試みは、原口恵一 他3
名:「GaAs量子細線結晶のpn接合特性」応用物理
学関係連合講演会 講演予稿集1990年秋期,28p
−M−1,1117頁に報告例がある。またこれらの結
晶の成長法についてはアプライド フィジックス レタ
ーズ.59巻,4号22の431−433頁に記載(H
iruma,T.Katsuyama,K.Ogaw
a,M.Koguchi,H.Kakibayashi
and G.P.Morgan:Quantum s
ize microcrystals grown u
sing organometallic vapor
phase epitaxy,Appl.Phys.
Lett.59(4),22 July 1991.)
されているが、成長機構については、VLS機構との推
測的結果のみが記述されており、特定の位置に細線結晶
(針状単結晶)を成長させることは記載されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、個々
の針状単結晶の位置を、前もって正確に決めて成長させ
る技術はなく、また針状単結晶の生成を制御できるまで
には至っていないため、素子の設計性に欠けるという欠
点があった。
の針状単結晶の位置を、前もって正確に決めて成長させ
る技術はなく、また針状単結晶の生成を制御できるまで
には至っていないため、素子の設計性に欠けるという欠
点があった。
【0004】本発明は、これらの欠点を除き、所定の位
置に針状単結晶を成長させる技術を提供することを目的
とする。
置に針状単結晶を成長させる技術を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は基板結晶の表面
に近接させた導電性の針に電圧を印加し、該針の先端と
前記基板結晶の表面との間に存在する気体または液体に
含まれる原子をイオン化して前記針の先端の電界による
反発力によって前記基板結晶の表面に前記イオン化され
た原子を埋め込み、しかる後埋め込まれた前記原子を核
として前記基板結晶と同種または異種の針状単結晶を前
記基板結晶表面にエピタキシャル成長させることを特徴
とする。
に近接させた導電性の針に電圧を印加し、該針の先端と
前記基板結晶の表面との間に存在する気体または液体に
含まれる原子をイオン化して前記針の先端の電界による
反発力によって前記基板結晶の表面に前記イオン化され
た原子を埋め込み、しかる後埋め込まれた前記原子を核
として前記基板結晶と同種または異種の針状単結晶を前
記基板結晶表面にエピタキシャル成長させることを特徴
とする。
【0006】さらに本発明は収束イオンビームを形成し
てイオンを基板結晶の表面に注入し、注入された原子を
核として前記基板結晶と同種または異種の針状単結晶を
前記基板結晶表面にエピタキシャル成長させることを特
徴とする。
てイオンを基板結晶の表面に注入し、注入された原子を
核として前記基板結晶と同種または異種の針状単結晶を
前記基板結晶表面にエピタキシャル成長させることを特
徴とする。
【0007】
【作用】本発明によれば、直径が100nm以下の極め
て細い単結晶を意図した場所に作製することができ、量
子効果の期待できる半導体細線構造、あるいはマイクロ
マシーンの機構部,センサ部,電子放射フィラメントな
どに利用できるので、電子工業を中心とした利用分野は
大きい。
て細い単結晶を意図した場所に作製することができ、量
子効果の期待できる半導体細線構造、あるいはマイクロ
マシーンの機構部,センサ部,電子放射フィラメントな
どに利用できるので、電子工業を中心とした利用分野は
大きい。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
に説明する。
【0009】実施例1 本発明における針状単結晶の作製は二つのプロセスに分
けられる。
けられる。
【0010】まず第一は、針状結晶の発生する核となる
原子あるいは分子を、基板結晶の意図する位置に埋め込
むプロセスであり、第二は、その核を基に針状単結晶を
成長させるプロセスである。図1は、これらのプロセス
を実行するための装置の原理を示したものであり、基板
1に導電性の針2を近接させる機構部分3が、この針先
と基板との間隙に核となる原子を供給する原料ガスを流
すためのノズル4および排気孔5を具えたチャンバ6に
設置されている。針2には電気端子2Aから電圧を印加
できる。
原子あるいは分子を、基板結晶の意図する位置に埋め込
むプロセスであり、第二は、その核を基に針状単結晶を
成長させるプロセスである。図1は、これらのプロセス
を実行するための装置の原理を示したものであり、基板
1に導電性の針2を近接させる機構部分3が、この針先
と基板との間隙に核となる原子を供給する原料ガスを流
すためのノズル4および排気孔5を具えたチャンバ6に
設置されている。針2には電気端子2Aから電圧を印加
できる。
【0011】チャンバ6は第二の成長プロセスを行うチ
ャンバ7とゲートバルブ8を介して上下方向に接続され
ており、ヒーターなどの加熱機構9Aを有する基板支持
台9を上下動させることにより上記の二つのプロセス
を、連続的に行うことができる。本実施例では、核とな
る原子として錫(Sn),基板1をn形(111)Ga
Asとした場合について述べる。チャンバ6を10-8T
orr程度の高真空に排気したのち、基板1を約600
℃まで加熱する。この加熱により基板表面に形成されて
いた自然酸化膜は除去され、原子的に清浄な基板表面が
得られる。
ャンバ7とゲートバルブ8を介して上下方向に接続され
ており、ヒーターなどの加熱機構9Aを有する基板支持
台9を上下動させることにより上記の二つのプロセス
を、連続的に行うことができる。本実施例では、核とな
る原子として錫(Sn),基板1をn形(111)Ga
Asとした場合について述べる。チャンバ6を10-8T
orr程度の高真空に排気したのち、基板1を約600
℃まで加熱する。この加熱により基板表面に形成されて
いた自然酸化膜は除去され、原子的に清浄な基板表面が
得られる。
【0012】次に基板1の温度を100℃まで下げ、ノ
ズル4よりテトラエチルスズ(TEn)ガスを注入し1
0-6Torr程度の雰囲気圧に維持する。タングステン
針2を基板1の表面から数10nmの位置まで近接させ
基板面に対して10Vの正電圧を1ms印加すると、T
ESnは錫原子とエチル基を主体とする分子に分解しプ
ラスにイオン化した数個の錫原子は、針2の先端から電
気的に弾かれて基板1の表面GaAs原子の格子に埋め
込まれる。さらに別の場所に核を形成するためには針2
の位置を固定したまま基板1を二次元的に移動させ、同
じプロセスを行う。
ズル4よりテトラエチルスズ(TEn)ガスを注入し1
0-6Torr程度の雰囲気圧に維持する。タングステン
針2を基板1の表面から数10nmの位置まで近接させ
基板面に対して10Vの正電圧を1ms印加すると、T
ESnは錫原子とエチル基を主体とする分子に分解しプ
ラスにイオン化した数個の錫原子は、針2の先端から電
気的に弾かれて基板1の表面GaAs原子の格子に埋め
込まれる。さらに別の場所に核を形成するためには針2
の位置を固定したまま基板1を二次元的に移動させ、同
じプロセスを行う。
【0013】次に基板1をチャンバ7に移し、ゲートバ
ルブ8を閉じてから、基板1の温度を350℃にする。
ノズル10からGaAsの原料であるトリメチルガリウ
ム(TMG:常温吸引型容器)5ccとアルシン(As
H3 :100%容器からの吸引)15ccの混合ガスを
注入し、排気孔11のバルブを調節することにより、チ
ャンバ7の内圧を50Torrにすると、第一のプロセ
スで錫原子を埋め込んだ所から、根元の直径約150Å
の針状単結晶が成長し、成長高さが約1μmになると直
径は10nmになりそれ以上成長させても、直径はほと
んど変化しない。
ルブ8を閉じてから、基板1の温度を350℃にする。
ノズル10からGaAsの原料であるトリメチルガリウ
ム(TMG:常温吸引型容器)5ccとアルシン(As
H3 :100%容器からの吸引)15ccの混合ガスを
注入し、排気孔11のバルブを調節することにより、チ
ャンバ7の内圧を50Torrにすると、第一のプロセ
スで錫原子を埋め込んだ所から、根元の直径約150Å
の針状単結晶が成長し、成長高さが約1μmになると直
径は10nmになりそれ以上成長させても、直径はほと
んど変化しない。
【0014】核を形成する時に針に加える電圧を15〜
20V、時間を500ms程度に設定すると、錫原子は
直径約80nmのクラスタ状となり基板結晶に、一種の
島を形成する。この島を核として、針状単結晶を成長さ
せると、直径が数十nmの結晶が成長する。これらの結
晶成長メカニズムを考察すると、錫が数原子層の核の場
合は錫とガリウムの液滴が形成されるほどの体積にはな
らず、基板結晶の表面1〜2原子層の間に積層欠陥を形
成する。ガリウムひ素やシリコンといったダイアモンド
構造の立方晶では積層欠陥の周囲には半転位が形成さ
れ、通常半転位はそのバーガースベクトルにおいて、ら
せん転位成分をもっているため、その積層欠陥がらせん
転位の発生源となり、スパイラル成長が生じたものと考
えられる。一方、クラスタ状に集合した原子を核とし
た、針状単結晶の成長は、クラスタ径から判断してSn
−Ga液滴が形成できる大きさである。この液滴が形成
されると、成長雰囲気中のひ素が液滴に解け込み過飽和
状態になると、基板結晶上にエピタキシャル成長する。
この成長メカニズムはVLS機構によるものである。従
って、本方法では、針状単結晶のメカニズム自体を針先
に加える電圧と、印加時間によって制御できることが示
された。また、この実施例では、導電性の針先の形状が
極めて重要であり、先端を電解研磨したのちイオンミリ
ングによって尖らしたもので、曲率半径が10nm程度
のものを用いた。これ以上の曲率半径では、クラスタを
形成することができるが、らせん転位の発生を制御する
には印加電圧の制御が必ずしも容易ではない。
20V、時間を500ms程度に設定すると、錫原子は
直径約80nmのクラスタ状となり基板結晶に、一種の
島を形成する。この島を核として、針状単結晶を成長さ
せると、直径が数十nmの結晶が成長する。これらの結
晶成長メカニズムを考察すると、錫が数原子層の核の場
合は錫とガリウムの液滴が形成されるほどの体積にはな
らず、基板結晶の表面1〜2原子層の間に積層欠陥を形
成する。ガリウムひ素やシリコンといったダイアモンド
構造の立方晶では積層欠陥の周囲には半転位が形成さ
れ、通常半転位はそのバーガースベクトルにおいて、ら
せん転位成分をもっているため、その積層欠陥がらせん
転位の発生源となり、スパイラル成長が生じたものと考
えられる。一方、クラスタ状に集合した原子を核とし
た、針状単結晶の成長は、クラスタ径から判断してSn
−Ga液滴が形成できる大きさである。この液滴が形成
されると、成長雰囲気中のひ素が液滴に解け込み過飽和
状態になると、基板結晶上にエピタキシャル成長する。
この成長メカニズムはVLS機構によるものである。従
って、本方法では、針状単結晶のメカニズム自体を針先
に加える電圧と、印加時間によって制御できることが示
された。また、この実施例では、導電性の針先の形状が
極めて重要であり、先端を電解研磨したのちイオンミリ
ングによって尖らしたもので、曲率半径が10nm程度
のものを用いた。これ以上の曲率半径では、クラスタを
形成することができるが、らせん転位の発生を制御する
には印加電圧の制御が必ずしも容易ではない。
【0015】実施例2 実施例1で示したように錫原子をGaAs基板表面の結
晶層に埋め込むことにより、針状単結晶の核を形成でき
るが、埋め込む方法として収束(フォーカスド)イオン
ビームを用いることができる。図2は、錫をイオン源と
する収束イオン注入装置であり、イオン源12,イオン
源の収束用磁石13,イオンビーム走査用電磁石14、
および基板ステージ15から形成している。基板ステー
ジ15の収容されているチャンバ16はゲートバルブ1
7を介して成長チャンバ18と水平方向に接続されてお
り、チャンバ16において錫イオンを基板結晶1の所定
の位置に注入したあと、基板結晶を成長チャンバ18に
移動させ、ゲートバルブを閉じてからGaAsの成長を
行う構造になっている。
晶層に埋め込むことにより、針状単結晶の核を形成でき
るが、埋め込む方法として収束(フォーカスド)イオン
ビームを用いることができる。図2は、錫をイオン源と
する収束イオン注入装置であり、イオン源12,イオン
源の収束用磁石13,イオンビーム走査用電磁石14、
および基板ステージ15から形成している。基板ステー
ジ15の収容されているチャンバ16はゲートバルブ1
7を介して成長チャンバ18と水平方向に接続されてお
り、チャンバ16において錫イオンを基板結晶1の所定
の位置に注入したあと、基板結晶を成長チャンバ18に
移動させ、ゲートバルブを閉じてからGaAsの成長を
行う構造になっている。
【0016】まずイオン源12および磁石13によって
収束イオンビーム12Aを形成し、走査用電磁石14を
用い、基板結晶の所定の位置にイオンを打ち込む。通常
のイオンビームの最小収束直径は20nm程度である。
イオン注入による基板結晶の損傷があるため、40kV
程度の低速で30秒間注入された場合でも、その周辺2
0〜30nmのガリウムとひ素の原子配列は乱れてい
る。このため、基板結晶1を成長チャンバ18に移動さ
せてから、加熱機構16Aによって600℃数分間のア
ルシン中アニールを行って表面の結晶の原子配列をもと
の状態に戻す必要がある。このようにして、イオン注入
によって核となる箇所を所定の位置に形成したのち、実
施例1と同じ条件でGaAsの結晶成長を行うと、根元
の直径が50〜100nmの針状結晶が成長する。この
場合の、成長メカニズムは、核となる錫の注入箇所が、
アニールによって広がるため50nm程度になってお
り、充分にSn−Ga液滴が形成される大きさであるこ
とから、VLS機構によるものである。しかし、このイ
オン注入法では、収束イオンの直径が20nmと大きい
ため、実施例1で示したような、らせん転位によるスパ
イラル成長機構と、VLS機構とを区別して針状結晶を
成長させることはできない。将来、ビーム径を1nm程
度にまで収束できる技術ができれば、原理的にはイオン
注入法で、らせん転位を人為的に導入することも可能で
ある。
収束イオンビーム12Aを形成し、走査用電磁石14を
用い、基板結晶の所定の位置にイオンを打ち込む。通常
のイオンビームの最小収束直径は20nm程度である。
イオン注入による基板結晶の損傷があるため、40kV
程度の低速で30秒間注入された場合でも、その周辺2
0〜30nmのガリウムとひ素の原子配列は乱れてい
る。このため、基板結晶1を成長チャンバ18に移動さ
せてから、加熱機構16Aによって600℃数分間のア
ルシン中アニールを行って表面の結晶の原子配列をもと
の状態に戻す必要がある。このようにして、イオン注入
によって核となる箇所を所定の位置に形成したのち、実
施例1と同じ条件でGaAsの結晶成長を行うと、根元
の直径が50〜100nmの針状結晶が成長する。この
場合の、成長メカニズムは、核となる錫の注入箇所が、
アニールによって広がるため50nm程度になってお
り、充分にSn−Ga液滴が形成される大きさであるこ
とから、VLS機構によるものである。しかし、このイ
オン注入法では、収束イオンの直径が20nmと大きい
ため、実施例1で示したような、らせん転位によるスパ
イラル成長機構と、VLS機構とを区別して針状結晶を
成長させることはできない。将来、ビーム径を1nm程
度にまで収束できる技術ができれば、原理的にはイオン
注入法で、らせん転位を人為的に導入することも可能で
ある。
【0017】以上説明したことから判るように、針状結
晶の成長機構において主要な二つの機構、すなわち、ら
せん転位を核としてスパイラル成長による場合と、VL
S機構による場合のどちらに対しても、本発明が適用で
きることは明らかであるが、核とする原子種は、らせん
転位を核とする場合には原子面にステップを作るような
原子であればよいので、基板結晶を構成する原子であっ
てもよく、原子種を特定するものではない。一方、VL
S機構によるものは、針状結晶として成長する結晶組成
の少なくとも一つの元素と合金を形成し、その融点が成
長させる単結晶の融点より低いことが前提となる。従っ
て、これらの条件を満足するような、原子種(同時に複
数も可能)を選択する必要がある。また、成長させる針
状単結晶は基板と同種のホモエピタキシャル成長の例を
上記に示したが、シリコン上へのGaAs、あるいはI
nPなどの化合物半導体といったヘテロエピタキシャル
成長による針状単結晶も成長できる。
晶の成長機構において主要な二つの機構、すなわち、ら
せん転位を核としてスパイラル成長による場合と、VL
S機構による場合のどちらに対しても、本発明が適用で
きることは明らかであるが、核とする原子種は、らせん
転位を核とする場合には原子面にステップを作るような
原子であればよいので、基板結晶を構成する原子であっ
てもよく、原子種を特定するものではない。一方、VL
S機構によるものは、針状結晶として成長する結晶組成
の少なくとも一つの元素と合金を形成し、その融点が成
長させる単結晶の融点より低いことが前提となる。従っ
て、これらの条件を満足するような、原子種(同時に複
数も可能)を選択する必要がある。また、成長させる針
状単結晶は基板と同種のホモエピタキシャル成長の例を
上記に示したが、シリコン上へのGaAs、あるいはI
nPなどの化合物半導体といったヘテロエピタキシャル
成長による針状単結晶も成長できる。
【0018】なお、実施例1では、核となる原子を供給
するのにガスを用いたが、液体でもよい。蓚酸錫と水と
の希釈電解液を基板の上に垂らし、実施例1のように針
で錫原子を基板結晶に埋め込むことが可能である。ま
た、針状結晶を成長させる第二のプロセスにおいても、
本実施例で示した有機金属原料と水素化物を原料とする
以外に、ハイドライドVPE法,ハライドVPE法,液
相法,電解析出法であってもよい。
するのにガスを用いたが、液体でもよい。蓚酸錫と水と
の希釈電解液を基板の上に垂らし、実施例1のように針
で錫原子を基板結晶に埋め込むことが可能である。ま
た、針状結晶を成長させる第二のプロセスにおいても、
本実施例で示した有機金属原料と水素化物を原料とする
以外に、ハイドライドVPE法,ハライドVPE法,液
相法,電解析出法であってもよい。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば基
板結晶の任意の箇所に、直径が10〜100nm程度の
針状単結晶を形成できるので、この結晶を導電性の半導
体で作れば量子細線素子として利用できる。また極めて
曲率半径の小さな先端形状を持つ針が形成できるので、
走査型トネリング顕微鏡(STM)のプローブ、あるい
は電界イオン顕微鏡(FIM)のフィラメントとして使
える。さらに、針状結晶は、基板結晶に対してエピタキ
シャル成長しているので、機械的な結合は極めて強いた
め、マイクロマシンのカンチレバーまたカンチレバー自
体を圧力センサーとして用いることができる。あるいは
針状結晶の針先に電流を流して、溶媒中に浮遊するバク
テリア,ビールスなどを捕獲するピンとして有効であ
る。
板結晶の任意の箇所に、直径が10〜100nm程度の
針状単結晶を形成できるので、この結晶を導電性の半導
体で作れば量子細線素子として利用できる。また極めて
曲率半径の小さな先端形状を持つ針が形成できるので、
走査型トネリング顕微鏡(STM)のプローブ、あるい
は電界イオン顕微鏡(FIM)のフィラメントとして使
える。さらに、針状結晶は、基板結晶に対してエピタキ
シャル成長しているので、機械的な結合は極めて強いた
め、マイクロマシンのカンチレバーまたカンチレバー自
体を圧力センサーとして用いることができる。あるいは
針状結晶の針先に電流を流して、溶媒中に浮遊するバク
テリア,ビールスなどを捕獲するピンとして有効であ
る。
【図1】針状結晶の核を形成するチャンバと成長チャン
バの構成を示す断面図である。
バの構成を示す断面図である。
【図2】収束型イオン注入による針状結晶の核を形成す
るチャンバと成長チャンバの構成を示す断面図である。
るチャンバと成長チャンバの構成を示す断面図である。
1 基板結晶 2 導電製の針 3 針の上下駆動機構部分 4 針状結晶の核となる原子をガス上の原料で供給する
ためのノズル 5 チャンバ6の排気孔 6 針状結晶の核を形成するためのチャンバ 7 針状結晶を成長させるためのチャンバ 8 ゲートバルブ 9 基板加熱ステージ 10 成長原料の供給ノズル 11 成長原料の排気孔 12 針状結晶の核となる原子のイオン源 13 イオンの収束用電磁石 14 収束イオンビームの走査用電磁石 15 基板ステージ 16 収束イオンの注入チャンバ 17 ゲートバルブ 18 収束イオンビーム注入チャンバに取り付けられた
成長チャンバ
ためのノズル 5 チャンバ6の排気孔 6 針状結晶の核を形成するためのチャンバ 7 針状結晶を成長させるためのチャンバ 8 ゲートバルブ 9 基板加熱ステージ 10 成長原料の供給ノズル 11 成長原料の排気孔 12 針状結晶の核となる原子のイオン源 13 イオンの収束用電磁石 14 収束イオンビームの走査用電磁石 15 基板ステージ 16 収束イオンの注入チャンバ 17 ゲートバルブ 18 収束イオンビーム注入チャンバに取り付けられた
成長チャンバ
Claims (2)
- 【請求項1】 基板結晶の表面に近接させた導電性の針
に電圧を印加し、該針の先端と前記基板結晶の表面との
間に存在する気体または液体に含まれる原子をイオン化
して前記針の先端の電界による反発力によって前記基板
結晶の表面に前記イオン化された原子を埋め込み、しか
る後埋め込まれた前記原子を核として前記基板結晶と同
種または異種の針状単結晶を前記基板結晶表面にエピタ
キシャル成長させることを特徴とする針状単結晶の作製
法。 - 【請求項2】 収束イオンビームを形成してイオンを基
板結晶の表面に注入し、注入された原子を核として前記
基板結晶と同種または異種の針状単結晶を前記基板結晶
表面にエピタキシャル成長させることを特徴とする針状
単結晶の作製法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25360591A JPH0585899A (ja) | 1991-10-01 | 1991-10-01 | 針状単結晶の作製法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25360591A JPH0585899A (ja) | 1991-10-01 | 1991-10-01 | 針状単結晶の作製法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0585899A true JPH0585899A (ja) | 1993-04-06 |
Family
ID=17253700
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25360591A Pending JPH0585899A (ja) | 1991-10-01 | 1991-10-01 | 針状単結晶の作製法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0585899A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010167560A (ja) * | 2001-03-30 | 2010-08-05 | Regents Of The Univ Of California | ナノ構造及びナノワイヤーの組立方法並びにそれらから組立てられた装置 |
| JP2011121862A (ja) * | 2002-07-08 | 2011-06-23 | Qunano Ab | 光電子デバイス、太陽電池、及びフォトディテクタ |
-
1991
- 1991-10-01 JP JP25360591A patent/JPH0585899A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010167560A (ja) * | 2001-03-30 | 2010-08-05 | Regents Of The Univ Of California | ナノ構造及びナノワイヤーの組立方法並びにそれらから組立てられた装置 |
| US7834264B2 (en) | 2001-03-30 | 2010-11-16 | The Regents Of The University Of California | Methods of fabricating nanostructures and nanowires and devices fabricated therefrom |
| US9881999B2 (en) | 2001-03-30 | 2018-01-30 | The Regents Of The University Of California | Methods of fabricating nanostructures and nanowires and devices fabricated therefrom |
| JP2011121862A (ja) * | 2002-07-08 | 2011-06-23 | Qunano Ab | 光電子デバイス、太陽電池、及びフォトディテクタ |
| US8772626B2 (en) | 2002-07-08 | 2014-07-08 | Qunano Ab | Nanostructures and methods for manufacturing the same |
| US9680039B2 (en) | 2002-07-08 | 2017-06-13 | Qunano Ab | Nanostructures and methods for manufacturing the same |
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