JPH0588655B2 - - Google Patents

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JPH0588655B2
JPH0588655B2 JP13086888A JP13086888A JPH0588655B2 JP H0588655 B2 JPH0588655 B2 JP H0588655B2 JP 13086888 A JP13086888 A JP 13086888A JP 13086888 A JP13086888 A JP 13086888A JP H0588655 B2 JPH0588655 B2 JP H0588655B2
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film
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resin film
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Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は、熱可塑性樹脂フイルムを製造するた
めの熱可塑性樹脂フイルム成型装置のテイクオフ
ロール、および熱可塑性樹脂フイルムの製造方法
に関するものである。 [従来の技術] 熱可塑性樹脂フイルムは、塩化ビニル樹脂、ポ
リウレタン樹脂、EVA、ABSなどからなる、厚
さ0.05mm〜0.2mm程度のフイルム(またはシート)
であり、ステツカーやマーキングフイルムとして
使用されるものである。 このような熱可塑性樹脂フイルムは、カレンダ
ーロール成型機または押出し成型機などを備えた
成型装置によつて、一般につぎのような工程で製
造される。すなわち1)たとえば塩化ビニル樹脂
の場合は、同樹脂に可塑剤、安定剤などを配合・
混練りして溶融樹脂材Aとし、2)これをカレン
ダーロール成型機aまたは押出し成型機に供給し
てフイルムBに成型し、3)成型機に後続するテ
イクオフロールrの各ロールに上記フイルムBを
巻き付けて引き取り、4)エンボスロールbにて
フイルムBの表面にエンボス仕上げを施し、5)
クーリングロールcにて冷却(熱処理を含む)
し、6)必要に応じてトリミングしたうえ巻き取
つて製品とする(符号は第1図a参照)。なお、
透明なフイルムの製造では、前記(4)のエンボス仕
上げ工程は省かれる。 上記のうちテイクオフロールは、成型機にて成
型された、ゴム状弾性を有する温度範囲(概ね
150℃〜200℃)にある熱可塑性樹脂フイルムを引
き取つてエンボスロールまたはクーリングロール
へ送り込むためのロールである。通常テイクオフ
ロールは、内部に高温水などを循環して上記の温
度近くに保たれた2〜7本のロールが平行に並設
され、各ロールが熱可塑性樹脂フイルムにわずか
な張力をもたせるように回転駆動されるものであ
る。熱可塑性樹脂フイルムを所定の温度に正確に
保持するとともに、フイルムの厚さや断面形状を
できるだけ変化させないでエンボスロールに送り
込むことが、テイクオフロールに求められる機能
である。 テイクオフロールがこうした機能をなすために
は、ロールの表面性状が重要な意味をもつが、従
来、テイクオフロールの各ロールの表面は、イ)
サイドブラスト(またはシヨツトブラスト)によ
つて梨地面に加工したり、あるいはロ)研磨など
で平滑な鏡面に加工したりしたうえ、いずれも防
食のためにクロムめつきなどを施していた。この
ようにしたロールの表面粗さは、上記イ)の場合
で5〜10μm(Rnax)程度、ロ)の場合で1μm
(Rnax)以下となつていた。 [発明が解決しようとする課題] ロール表面を上記イ)またはロ)のようにした
テイクオフロールでは、熱可塑性樹脂フイルムの
「ネツクイン」と称する不都合な現象がかなりの
程度で発生していた。ネツクインとは、テイクオ
フロールに巻き付けられた熱可塑性樹脂フイルム
が、各ロールによつてもたらされる張力により長
手方向に引き延ばされ、幅が減少するとともにそ
の側縁部(幅方向の端部)の厚さが増大する現象
である。その程度を示す「ネツクイン率」は、フ
イルム幅の減少割合を%で表すものである。ネツ
クイン率が高い場合には、熱可塑性樹脂フイルム
の側縁部を広い面積にわたつてトリミングしなけ
ればならないので、フイルムの生産効率は極端に
低下する。トリミングした側縁部のフイルムは再
使用材として練り返したうえ成型機に供給される
が、再使用材が多いと均一に溶融されにくいた
め、フイルム上にフイツシユアイ欠陥などを生じ
ることもある。 従来のテイクオフロールではネツクイン率が3
〜10%にも達するが、このようにネツクインが発
生しやすいのはつぎの理由による。各ロールの表
面をサイドブラストした前記イ)のテイクオフロ
ールでは、熱可塑性樹脂フイルムのロール表面
(梨地面)に対する付着力が小さいため、フイル
ムはロール上で幅方向にスリツプしてネツクイン
が起きる。一方、各ロール表面を鏡面加工した前
記ロ)のテイクオフロールでは、熱可塑性樹脂フ
イルムが鏡面に強く付着するので、ロール上でス
リツプすることはないがロール表面からフイルム
を引き剥がす際にフイルムに張力が作用し、この
ためにネツクインが生じる。ロ)の場合には、ネ
ツクイン率はイ)の場合に比べて低いが、ロール
表面とフイルムとの間にガスが斑状に介在されや
すく、それが原因でフイルム表面に不連続な斑部
を生じることがある。 また、上記のネツクインは熱可塑性樹脂フイル
ムがゴム状弾性性を有する間に生じる歪みである
ため、ネツクインが生じた時点でフイルムの分子
配列は等方性を失い、冷却後のフイルムが長手方
向に収縮する可能性を内在してしまう。したがつ
て前記のテイクオフロールを用いて熱可塑性樹脂
フイルムを製造すれば、たとえネツクインによつ
て厚さの増大した側縁部をトリミングし、外観お
よび厚さの均質なフイルムを得たとしても、その
フイルムは、巻き取つたのち、あるいはステツカ
ーなどの製品として使用し始めたのちに、一方向
に大幅な収縮して変形することがある。 [発明の目的] 本発明は、上記の課題を解決するためになされ
たもので、ロール表面上で熱可塑性樹脂フイルム
のスリツプが少なく、しかもロール表面からフイ
ルムが剥がされやすく、またロールとフイルムと
の間に巻き込まれるガスの逃げ場をロール表面に
有し、したがつて熱可塑性樹脂フイルムにネツク
インおよび斑部をほとんど発生させることのな
い、熱可塑性樹脂フイルム成型装置のテイクオフ
ロールを提供しようとするものである。 また、上記テイクオフロールを使用し、分子配
列の等方性を保つて収縮のほとんどない熱可塑性
樹脂フイルムを製造する方法を提供しようとする
ものである。 [課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するために、本発明の熱可塑
性樹脂フイルム成型装置のテイクオフロールは、
少なくとも、成型機に続く第1のロールの表面
を、無数の微小な略半球形突起を有する粗面に形
成したものである。 また、ロールの表面粗さを最大高さ20μm〜
100μmにすることや、各ロールの表面粗さを、
前記第1のロールから後ろのロールにかけて順に
細かく(低粗度に)することが好ましい。 さらに本発明の熱可塑性樹脂フイルムの製造方
法は、可塑剤、滑剤、または安定剤を配合して溶
融した熱可塑性樹脂材を、カレンダーロール成型
機または押出し成型機によつてフイルムに成型
し、このフイルムを、少なくとも第1のロールの
表面が無数の微小な略半球形突起を有する粗面に
形成されたテイクオフロールによつて引き取つた
のち、冷却するものである。 [作用] 本発明の熱可塑性樹脂フイルム成型装置のテイ
クオフロールによれば、成型機に後続する少なく
とも第1のロールの表面において、無数の微小な
略半球形突起に熱可塑性樹脂フイルムが適度に付
着してほとんどスリツプせず、しかもフイルムは
ロール表面から引き剥がされやすいので、ネツク
インの発生が最小限に抑えられる。また、ロール
表面とフイルムとの間に巻き込まれるガスは無数
の略半球形突起間の凹部に逃げ、ロール・フイル
ム間にガスの斑状介在部ができないため、フイル
ムに斑部を生じることもない。なお熱可塑性樹脂
フイルムは、テイクオフロールのうち成型機に続
く第1のロールにおいて最も温度が高く、ネツク
インおよびガスの介在に対して敏感であるため、
上記の作用は第1のロールにおいて最も有効であ
る。 さらに上記の作用は、上記粗面の表面粗さが最
大高さ20μm〜100μmである場合に顕著である。 そして、テイクオフロールの各ロールの表面粗
さについては、前記第1のロールから後ろのロー
ルにかけて順に細かくしておけば、エンボスロー
ルによりフイルム表面に鏡面エンボス仕上げを施
す場合にも支障がない。 また、本発明の熱可塑性樹脂フイルムの製造方
法では、上記テイクオフロールを使用してフイル
ム内の分子配列の等方法を保つてフイルムが製造
されるので、冷却後、たとえばステツカーなどと
して使用している間にそのフイルムが一方向に収
縮して変形することはほとんどない。 [実施例] 第1図は本発明の実施例に関する熱可塑性樹脂
フイルム成型装置の概要を示す側面図である。こ
の成型装置は図のように、カレンダーロール成型
機aを備え、これに継続してテイクオフロール
r、エンボスロールb、クーリングロールc、お
よびワインダーdなどを、この順に配設したもの
である。 カレンダーロール成型機aでは、4本のロール
a1,a2,a3,a4が逆L字状に近接して配
置され、各ロールが回転駆動されるとともに、内
部に高温水などを循環して温度調整されている。
あらかじめ熱可塑性樹脂に可塑剤などを配合・混
練りした溶融熱可塑性樹脂材Aを、成型機aの最
上部のロールa1,a2間に供給すると、樹脂材
Aは3箇所のロール対間で、多少のバンク(溜ま
り)を形成しながら圧延されて、所定厚さの熱可
塑性樹脂フイルムBに成型される。 テイクオフロールrは、それぞれわずかに離間
して配置された4本のロール1,2,3,4から
なり、成型機aにて成型されたフイルムBを引き
取り、第1図のように各ロール1〜4の上下に交
互に巻き付けて次工程へ送り込むものである。各
ロール1〜4は、高温水などを循環して130℃〜
180℃に保たれ、フイルムBにわずかな張力をも
たせるよう速度調整されて回転駆動されている。 エンボスロールbは、テイクオフロールrから
送られるフイルムBの表面に、つや出し(鏡面)
やつや消し(梨地面)などのエンボス仕上げを施
す(透明フイルムの製造時には省かれる)もの
で、仕上げに応じて交換可能な鋼製ロールb1と
ゴムロールb2とが圧接するよう配置されてい
る。なおエンボスロールbにおいて、フイルムB
は100℃以下に冷却される。 エンボスロールbの後ろには、複数本のロール
c1,c2,……からなるクーリングロールcが
配備され、ここでフイルムBが室温にまで冷却さ
れる。 ワインダーdは、巻取りロールd3にてフイル
ムBを巻き取るものであるが、巻取りを円滑に行
うためにテンシヨン調整ロールd1および巻付け
ロールd2を備えている。 以上の熱可塑性樹脂フイルム成型装置では、テ
イクオフロールrの4本のロール1〜4について
はつぎのように形成している。すなわち、円筒部
(ロール本体)を、炭素鋼鋼管を素材として外径
125〜250mm(たとえば150mm)に切削加工し、そ
の表面を放電加工によつて、第3図に示すよう
に、無数の微小な略半球形突起Xを有する粗面に
形成したうえ、防食のためのクロムメツキを施し
た。このような粗面の表面粗さは、ロール1が最
大高さ50μm(Rnax)、ロール2が同40μm
(Rnax)、ロール3が同30μm(Rnax)、そしてロ
ール4が同20μm(Rnax)とし、ロール1から後
ろのロールにかけて順に細かく(低粗度に)なる
ようにしている。なお、第3図は前記ロール1の
表面の一部を顕微鏡で拡大(倍率:600倍)した
断面図である。また、メツキは必ずしも施さなく
てよい。 ロール1〜4の放電加工は、加工液中に、微小
間隔をおいてロール(被加工物)と電極とを対向
配置し、両者にパルス状の電圧を加えることによ
つて行われる。ロールを回転させ、微小間隔を保
ちながら電極を横送り(ロールの軸方向に移動)
すれば、ロール表面に放電加工面(粗面)が形成
される。加工面の粗さは単発放電エネルギー、す
なわち放電電流値およびそのパルスの時間幅によ
つて決まるので、熱可塑性樹脂フイルムの種類に
応じてロール表面を任意の粗さの粗面にする(た
とえば、略半球形突起Xの大きさやそれらの突起
の間隔を変える)ことも可能である。 なお表面粗さについては、上記の表示を含め、
本明細書ではいずれの日本工業規格JIS(B0601)
にしたがう最大高さ(Rnax)によつて表してい
る。すなわち、基準長さLの区間における、断面
曲線(粗さ曲線)の最高山頂から最低谷底までの
高さRnaxの平均値を表面粗さと称する。したが
つて、たとえば最大高さ50μm(Rnax)という
と、上記のRnaxがほぼ50μm前後である(第4図
参照)ことを指し、「最大高さ」だから0μm
(Rnax)〜49μm(Rnax)の粗さのいずれでもよ
いという意味ではない。 テイクオフロールrを上記のように構成した熱
可塑性樹脂フイルム成型装置において、本実施例
では下記に示す塩化ビニル樹脂フイルムBを製造
した。 組成 PVC(=1300):100部 可塑剤(DOP):30部 その他の配合剤:適量(必要に応じて) フイルム寸法 幅1200mm、厚さ0.07mm フイルム表面 鏡面エンボス(つや出し)仕上げ その結果、テイクオフロールr(ロール1〜4)
による熱可塑性樹脂フイルムBのネツクイン率は
平均0.7%と、従来のテイクオフロールにおける
値の数分の1に低下した。また、ロール・フイル
ム間の斑状ガス介在に基づくフイルムBの斑部欠
陥も皆無であり、鏡面のエンボスロールbによる
フイルムB表面のつや出し仕上げも良好であつ
た。 最終的にワインダーdの巻取りロールd3に巻
き取られた上記の塩化ビニル樹脂フイルムBに対
して、さらに熱負荷試験および屋外エイジング試
験を実施したが、ネツクイン率が極めて低かつた
ことに対応して、フイルムBの収縮・変形の発生
率はほとんどゼロであつた。つまり、上記のよう
にして製造された塩化ビニル樹脂フイルムBは、
ステツカーなどの最終製品としてたとえば温度条
件の厳しい環境で長期間使用しても、収縮・変形
することがない。 また他の例において、梨地のエンボスロールb
で塩化ビニル樹脂フイルムBの表面をつや消し仕
上げする際、同じく放電加工により表面を50μm
(Rnax)の粗さの粗面にした4本のロール1〜4
をテイクオフロールrとして使用した。この場合
には、ネツクイン率は前記よりさらに低く、平均
0.5%となつた。つまり、ロール1〜4の表面粗
さがいずれも50μm(Rnax)であるほうがネツク
イン率の点ではさらにすぐれている。ただしこの
場合は、鏡面エンボス(つや出し)仕上げには適
しておらず、鏡面のエンボスロールbを用いても
ロール1〜4による粗面がフイルムBの表面上に
残つてしまう。 さらに他の例では、表面に金属溶射加工を施し
て粗さ50μm(Rnax)の粗面にしたロール1〜4
をテイクオフロールrとして使用し、やはり塩化
ビニル樹脂フイルムBを製造した。ロール1〜4
への溶射は、粒径0.5mm以下のクロム粒子(粉末)
を溶射材としガス粉末式溶射法によつて行い、溶
射後のめつきは省略した。この場合にも、テイク
オフロールrにおけるネツクイン率は1%以下
で、フイルムBの斑部欠陥もなく、良好な結果が
得られた。なお、金属溶射加工に代えてセラミツ
ク溶射加工を施してもよい。 このようにして、無数の微小な略半球形突起X
を有する粗面に形成されたロール1〜4は、テイ
クオフロールrとして上記のように非常に有効に
作用するが、以上の実施例でそのようなテイクオ
フロールrを使用したのは、つぎに示す事前実験
に基づくものである。以下、その実験および結果
について述べる。 実験は、第2図に示す試験用成型装置を使用し
て塩化ビニル樹脂フイルムB′を試作することに
より行つた。この装置は、前記(第1図)と同型
のカレンダーロール成型機a′、1本ロール式のテ
イクオフロールr′、エンボスロールb′およびクー
リングロールc′をこの順に配設したもので、テイ
クオフロールr′としては、1本のロール1′を、
取外し・取替え自在に配備したものである。その
ロール1′として表面性状の異なる各種ロールを
使用(ロールなしを含む)し、製造条件(成型機
a′からクーリングロールc′までの回転速度、温度
など)を同一にして、同じ寸法の塩化ビニル樹脂
フイルムB′を製造し、各場合のネツクイン率を
調査した。 その結果、下表(次頁)に示すとおり、テイク
オフロールr′として、放電加工または金属溶射加
工によつてロール表面を粗面に形成したロール
1′を用いた場合にネツクイン率の低いことがわ
かつた。ロール1′の表面を鏡面とした場合(ケ
ースd)とテフロンコーテイングした場合(ケー
スe)には、ガスの介在に基づく斑部欠陥がフイ
ルムB′に生じたので、ケースg〜j
【表】
【表】 およびケースm〜p、すなわちロール1′の表
面を放電加工または金属溶射加工によつて表面粗
さ20μm(Rnax)〜100μm(Rnax)の粗面に形成
した場合が、他に比べてすぐれているといえる。
なお、実際の成型装置においてはテイクオフロー
ルに複数のロールが配備されるので、ネツクイン
率の絶対値は本実験結果とは多少異なる値とな
る。 上記のうちで最もネツクイン率が低く、ガス介
在に基づく斑部欠陥も生じなかつたのは、放電加
工にてロール1′の表面を粗さ50μm(Rnax)の
粗面にした場合(ケースi)であるが、第4図
は、触針式表面粗さ測定器によつてこのケースの
ロール1′表面の粗さ曲線を求めた例である。図
の粗さ曲線は、縦軸・横軸のスケールの関係で、
見かけ上の凹凸の高さは第3図と一致していない
が、第4図においても凸部の山頂付近が比較的滑
らかな円弧状になつていることが認められる。し
たがつて、これらのことから考えると、放電加工
による粗面が熱可塑性樹脂フイルムのネツクイン
を低減する理由は、イ)略半球形突起X(第3図)
に相当する凸部の滑らかな先端部(第4図の山頂
付近)はそれぞれ微小な鏡面と同様に作用して、
フイルムが付着しやすくスリツプしにくいこと、
ロ)略半球形突起X(第3図)間の谷間に相当す
る凹部(第4図の谷底付近)を経てガス(空気)
が出入りしやすいので、フイルムをロール表面か
ら引き剥がす際に張力が作用しなこと−などと推
定される。またガスが、上記のように出入りしや
すくフイルム・ロール間に斑状に介在しないため
に、斑部欠陥がフイルムに生じないと考えられ
る。 なお、以上の実施例(および実験)では、カレ
ンダーロール成型機に後続するテイクオフロール
について紹介したが、本発明のテイクオフロール
は、フイルム成型用の押出し成型機に後続する場
合でも全く同様の作用・効果をなす。また、本発
明のテイクオフロールを備えた熱可塑性樹脂フイ
ルム成型装置を用いることにより、以上に述べた
塩化ビニル樹脂のほかに、たとえばポリウレタ
ン、ポリエチレン、EVA、ABSなどの熱可塑性
樹脂からなるフイルム(シート)をも、同様に好
ましい状態で製造することができ、製造されたフ
イルムは、いずれも収縮・変形することがほとん
どない。 [発明の効果] 本発明の熱可塑性樹脂フイルム成型装置のテイ
クオフロールによれば、これにより引き取つて製
造する熱可塑性樹脂フイルムに生じるネツクイン
の程度が非常に軽微なうえ、ガスの介在に基づく
斑部欠陥も発生しない。したがつて、厚さ精度の
高い熱可塑性樹脂フイルムを、トリミングによる
ロスを最小限に抑えて効率的に製造することがで
きる。とくに、請求項3のテイクオフロールによ
れば、フイルムに鏡面エンボス仕上げを施す場合
にも好適である。なお、ロール表面を構成する無
数の微小な略半球形突起を有する粗面は、放電加
工または金属溶射加工によつて、容易にしかも所
望の粗さに形成することができる。 また、本発明の熱可塑性樹脂フイルムの製造方
法によれば、これにより製造されるフイルムは、
ネツクイン率が低いことに起因して厚さ精度が高
いことはもちろん、分子配列が等方的なために、
ステツカーなどの最終製品として使用し始めたの
ちにも収縮・変形することがほとんどない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に関する熱可塑性樹脂
フイルム成型装置の概要を示す側面図、第2図は
試験用成型装置の概要を示す側面図、第3図はロ
ール表面の一部拡大断面図、第4図はロール表面
の粗さ曲線の一例を示す図面である。 1,2,3,4,1′……ロール、r,r′……
テイクオフロール、X……略半球形突起、a,
a′……カレンダーロール成型機、b,b′……エン
ボスロール、B,B′……熱可塑性樹脂フイルム。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 熱可塑性樹脂フイルム成型装置内に、カレン
    ダーロール成型機または押出し成型機に後続して
    設けられるテイクオフロールであつて、 少なくとも、前記成型機に続く第1のロールの
    表面を、無数の微小な略半球形突起を有する粗面
    に形成した熱可塑性樹脂フイルム成型装置のテイ
    クオフロール。 2 前記粗面の表面粗さを、最大高さ20μm〜
    100μmにした請求項1に記載の熱可塑性樹脂フ
    イルム成型装置のテイクオフロール。 3 前記テイクオフロールを複数のロールから構
    成し、第1のロールから後ろのロールにかけて順
    に表面粗さを細かくした請求項1または2に記載
    の熱可塑性樹脂フイルム成型装置のテイクオフロ
    ール。 4 可塑剤、滑剤、または安定剤などを配合し
    て、溶融した熱可塑性樹脂材を、カレンダーロー
    ル成型機または押出し成型機によつてフイルムに
    成型し、 このフイルムを、少なくとも第1のロールの表
    面が無数の微小な略半球形突起を有する粗面に形
    成されたテイクオフロールによつて引き取つたの
    ち、冷却することを特徴とする熱可塑性樹脂フイ
    ルムの製造方法。
JP13086888A 1988-05-27 1988-05-27 熱可塑性樹脂フィルム成型装置のテイクオフロールおよび熱可塑性樹脂フィルムの製造方法 Granted JPH01299011A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0588654U (ja) * 1992-05-15 1993-12-03 中友商事株式会社 自動車の下部塗装装置

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