JPH0589548A - 光磁気記録方法および光磁気記録装置 - Google Patents

光磁気記録方法および光磁気記録装置

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JPH0589548A
JPH0589548A JP24921591A JP24921591A JPH0589548A JP H0589548 A JPH0589548 A JP H0589548A JP 24921591 A JP24921591 A JP 24921591A JP 24921591 A JP24921591 A JP 24921591A JP H0589548 A JPH0589548 A JP H0589548A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁界変調方式の記録において、記録信号に対
して磁気ヘッドの駆動信号を補正することによって、ジ
ッタを減少させ、符号間干渉を抑制して、SN比の高い
再生を可能とする。 【構成】 長さの異なる複数種類のパルスを含む記録信
号を、補償回路12で短いパルスを先行方向に相対的に
シフトさせた或は短いパルスの長さを相対的に長くした
信号に補正し、補正された信号にしたがって電磁石1を
駆動することによって、信号に応じて極性の反転する磁
界を光磁気ディスク2の磁性薄膜3に印加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁性薄膜を記録層とす
る光磁気記録媒体に光ビームを照射し、磁性薄膜を局所
的に加熱するとともに、磁性薄膜に記録信号に応じて極
性の反転する磁界を印加することによって情報を記録す
る光磁気記録方法およびこの方法を実施するための光磁
気記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光磁気記録媒体に情報を記録する
方法として、所謂磁界変調方式と呼ばれる方法が知られ
ている。この方法は、連続発光した光ビームで媒体上を
走査するとともに、磁性薄膜に記録信号に対応して極性
の反転する磁界を印加することによって、情報を記録す
るものである。磁性薄膜の光ビームが照射された部分
は、局所的にキュリー温度以上に加熱され、磁化が消滅
する。そして、光ビームが通過した部分は温度が下がっ
て、その時に印加されている磁界と同一方向に磁化され
る。このようにして、磁性薄膜には、情報を示す磁化方
向の異なる磁区(記録ピット)の連続したパターンが形
成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法において、磁性薄膜に印加される磁界は、瞬時にそ
の方向が反転するわけではなく、反転を開始してから完
了するまで有限の時間(スイッチング期間)を必要とす
る。このため、長さの異なる複数種類のパルスを含む記
録信号を記録する場合、最も短いパルスを記録する際
に、スイッチングが完全に終了しないうちに次のスイッ
チングが開始されてしまい、磁性薄膜に十分な強度の磁
界が印加されない恐れがあった。この場合、短いパルス
に対応して磁性薄膜に記録されたピットは、その先端位
置が記録されるべき本来の位置に対して後方にずれ、ま
たピット幅もより長いパルスに対応するピットに比べて
狭くなった。
【0004】上記のようなピットの先端位置のずれは、
マーク間記録に比して記録密度を高めて媒体の大容量化
を図る上で有効なマーク長記録において、より重大な問
題を生ずる。なぜならば、マーク間記録はピットの中心
位置が情報を示すのに対し、マーク長記録はピットの長
さ、即ちピットの先端位置および後端位置が情報を表す
ためである。
【0005】一方、磁界変調方式は、磁性薄膜に照射さ
れる光ビームのスポット径よりも短いピットを記録する
ことができ、記録密度を高めて媒体の大容量化が可能で
あるという利点を有する。反面、このように高密度に記
録されたピットを読み取る際には、再生光ビームのスポ
ット中に複数のピットが存在するため、符号間干渉によ
って再生信号のSN比が低下する問題があった。このよ
うな符号間干渉の問題は通常、再生信号をトランスバー
サルフィルタに通すことによって解決している。ところ
が、上述のようなピットの記録位置のずれやピット幅の
減少が生じると、符号間干渉をより複雑なものにして、
トランスバーサルフィルタなどの手段によっても、再生
信号のSN比を十分高めることができない場合もあっ
た。
【0006】以下に従来の方法でマーク長記録を行った
例を、図13乃至図15を用いて説明する。ここで、図
13は従来の光磁気記録装置の構成例を示す概略図であ
る。また、図14は図13の装置の動作を説明するため
のタイミングチャート図、図15は記録されたピットと
このピットから再生される信号の波形を示す図である。
【0007】図13において、光磁気ディスク2は、ガ
ラス或は樹脂から成る基板上に、垂直磁化可能な磁性薄
膜3を形成して成る。この光磁気ディスク2は、不図示
のスピンドルモータによって、軸O−O’を中心に回転
されている。光磁気ディスク2の磁性薄膜3には、半導
体レーザ7から発した光ビーム4が、コリメータレンズ
6および対物レンズ5によって集光されて照射される。
ここで、集光された光ビームのスポット径は約1.4μ
mであった。また、光ビーム4は、照射された部分の磁
性薄膜の温度を、この薄膜のキュリー温度以上に上昇さ
せるのに十分な強度を有するように調整されている。半
導体レーザ7はレーザ駆動回路9によって駆動される。
光ビーム4は、記録信号に同期してパルス発光されてい
ても良いが、本例では連続発光されているものとした。
【0008】光磁気ディスク2を挟んで、対物レンズ5
等を含む光ヘッド部13と対向する位置には、電磁石1
が配置されている。そして、光ヘッド部13と電磁石1
は、互いに対向した状態のまま、記録を行う目的の場所
までディスク2の半径方向に移動できるように構成され
ている。電磁石1は、磁心にコイルが巻かれて成り、磁
性薄膜3に磁界を印加する。端子11から入力された記
録データは、符号化回路10で符号化され、この符号化
された信号にしたがって、磁気ヘッド駆動回路8は、電
磁石1から磁性薄膜3に印加される磁界の極性を反転さ
せる。
【0009】図13の装置において、端子11より図1
4にAで示す周期Tのデータが入力されると、符号化回
路10はBに示すようなコードに変換する。ここでは、
(2,7)符号による変換を例に示した。磁気ヘッド駆
動回路8は、符号化回路10の出力に応じて、図14の
Cに示す駆動電流を電磁石1に供給する。駆動電流信号
Cは、長さの異なる複数種類のパルスを含み、各パルス
の立ち上がりと立ち下がりが、コードBのデジット
“1”の位置および間隔を示す。これ例では、(2,
7)符号が用いられているので、デジット“1”の間の
デジット“0”の数は2乃至7のいずれかであり、パル
スの長さは、1.5Tを最短として0.5T刻みで4T
までの6種類である。また、これらのパルスの期間は、
電磁石1には所定方向に流れる電流Iが供給され、その
他の期間は所定方向と逆方向に流れる電流−Iが電磁石
1に供給される。
【0010】上記のように供給された電流によって、電
磁石1からは図14のDのように強度の変化する磁界が
磁性薄膜3に印加される。磁界強度の変化は、−Ha
磁界(例えば下向きの磁界)が印加されている状態か
ら、パルスの立ち上がりのタイミングで極性の反転が開
始され、徐々に磁界強度が変化するスイッチング期間を
置いて、完全に極性の反転したHa の磁界(上向きの磁
界)となる。また、パルスの立ち下がりのタイミングで
再び極性の反転が開始され、同様のスイッチング期間を
置いて−Ha の磁界が印加された状態となる。このよう
な磁界の印加によって、磁性薄膜3の光ビームの照射で
過熱された部分の磁化方向が反転し、磁性薄膜3上に
は、図14のEのような記録パターンが形成される。こ
こで、P1 、P2 及びP3 はそれぞれ所定方向(本例で
は上向き)の磁化を有する磁区から成る記録ピットを示
す。記録ピット以外の部分は、記録ピットの磁化方向と
反対の方向(下向き)の磁化を有する。また、各ピット
は、光ビームの照射による磁性薄膜の温度分布に対応し
て、その先端部および後端部が半円形となった、三日月
状あるいは矢羽状となっている。
【0011】ところが、上記のような従来の記録方法に
おいて、最短のパルス、即ち1.5Tのパルスに対応す
る記録ピットP2 は、その先端部及び後端部の曲率が他
の長さのパルスに対応するピットに比べて小さくなって
いる。このため、ピットの先端位置が他の長さのパルス
に対応するピットに比べて後方にΔLずれてしまい、ピ
ットの幅も小さくなる。これは、以下の理由によるもの
と考えられる。即ち、光ビームの照射によって加熱され
た磁性薄膜の温度分布は、中心部で高く周辺にいくにし
たがって徐々に低下する、同心円状の等温線を持つもの
となる。そして、記録ピットの形状は、印加される磁界
の強度によって決まるある温度の等温線に沿ったものと
なる。したがって、2T乃至4Tのパルスに対応するピ
ットの形状は、磁界強度Ha を印加されたときに磁化が
上向きとなる温度の等温線を反映したものとなる。とこ
ろが、長さ1.5Tのパルスにおいては、図14のDの
ように、磁界の反転が完了しない内に次の磁界の反転が
開始されてしまい、磁界強度が飽和値Ha に達しない。
したがって、磁性薄膜を上向きに磁化するための閾値温
度は、他のピットよりも高い温度となり、より径の小さ
い等温線に沿ってピットが形成される。このため、1.
5Tのパルスに対応するピットは、2T乃至4Tのパル
スに対応するピットよりも先端が後退し、幅が減少した
ものとなる。上述のように、パルスの長さによって記録
されるピットの先端位置および幅が変化すると、このよ
うに記録された信号を正確に再生する上での大きな障害
となる。このことを図15で説明する。
【0012】図15の上部の図は記録信号のパルスを示
し、中央の図は長さのことなるパルスを同一のタイミン
グで記録した際に記録ピットの形成される位置を、ピッ
トをオーバーラップさせて描いたものである。また、図
15の下部の図は、各パルス長に対応したピットからの
再生信号出力の波形を示した図である。図15におい
て、符号21、22及び23はそれぞれ、長さ1.5
T、2T及び2.5Tのピットを示す。また、31、3
2、33、34、35及び36はそれぞれ、長さ1.5
T、2T、2.5T、3T、3.5T及び4Tのピット
からの再生信号出力の波形を示す。
【0013】図15の中央の図からわかるように、同一
の時刻t0 に各パルスの記録を開始したとしても、1.
5Tのピットは、他の長さのピットに比べ、先端位置が
後方にずれてしまう。前述の例では、1.5Tのパルス
から記録されるピットの長さが0.78μmであり、先
端位置のずれは0.045μmであった。このように記
録されたピットからの再生信号には、図15の下部の図
のように時間的なずれ(ジッタ)があり、再生エラーを
生じ、信頼性を低下させる原因となった。
【0014】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
解決し、再生時のSN比を向上させることのできる光磁
気記録方法および光磁気記録装置を提供することにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、磁
性薄膜を記録層とする光磁気記録媒体に光ビームを照射
し磁性薄膜を局所的に加熱するとともに、長さの異なる
複数種類のパルスを含む記録信号に対応したタイミング
で極性の反転する磁界を磁性薄膜に印加することによっ
て情報を記録する光磁気記録方法において、前記複数種
類のパルスの内、短いパルスを記録する際に、より長い
パルスに対して定められた磁界反転のタイミングよりも
早いタイミングで磁界の反転を開始することによって達
成される。
【0016】また、上記の方法を実施する本発明の光磁
気記録装置は、磁性薄膜を記録層とする光磁気記録媒体
に光ビームを照射する手段と、前記磁性薄膜に長さの異
なる複数種類のパルスを含む記録信号に対応したタイミ
ングで極性の反転する磁界を印加する手段と、前記記録
信号中の短いパルスを、より長いパルスに対して相対的
に先行する方向にシフトさせた補償信号を発生し、この
補償信号にしたがって前記磁性薄膜に印加される磁界の
極性を反転させる手段とから構成される。
【0017】また、本発明の他の実施態様によれば、本
発明の上記目的は、磁性薄膜を記録層とする光磁気記録
媒体に光ビームを照射し磁性薄膜を局所的に加熱すると
ともに、長さの異なる複数種類のパルスを含む記録信号
に応じて極性の反転する磁界を磁性薄膜に印加すること
によって情報を記録する光磁気記録方法において、前記
複数種類のパルスの内、短いパルスを記録する際に、よ
り長いパルスを記録する場合に比べて、パルスの長さに
対応する期間よりも長く所定方向の磁界が磁性薄膜に印
加されるようにすることによって達成される。
【0018】また、上記本発明の他の実施態様の方法を
実施する光磁気記録装置は、磁性薄膜を記録層とする光
磁気記録媒体に光ビームを照射する手段と、前記磁性薄
膜に長さの異なる複数種類のパルスを含む記録信号に応
じて極性の反転する磁界を印加する手段と、前記記録信
号中の短いパルスの長さを、より長いパルスに対して相
対的に長くした補償信号を発生し、この補償信号にした
がって前記磁性薄膜に印加される磁界の極性を反転させ
る手段とから構成される。
【0019】
【実施例】図1は本発明の光磁気記録装置の一実施例の
構成を示す概略図である。また、図2は図1の装置を用
いた本発明の光磁気記録方法の第1実施例を説明するた
めのタイミングチャート図である。図1において、図1
3と同一の部材には同一の符号を付し、詳細な説明は省
略する。
【0020】図1の装置は、符号化回路10と磁気ヘッ
ド駆動回路8との間に、補償回路12が設けられている
点のみ、図13の装置と異なっている。この補償回路1
2は、符号化回路10より入力したコードに対応する長
さの異なる複数種類のパルスを含む信号を基に、前記信
号中の短いパルスを、より長いパルスに対して相対的に
先行する方向にシフトさせた補償信号を発生する。この
補償信号は、磁気ヘッド駆動回路8に入力され、補償信
号にしたがって方向が反転する電流が電磁石1に供給さ
れる。以下、図2を用いて図1の装置の動作を説明す
る。
【0021】図1の装置において、端子11より図2に
Aで示す周期Tのデータが入力されると、符号化回路1
0はBに示すようなコードに変換する。ここでは、
(2,7)符号による変換を例に示した。補償回路12
は、符号化回路10の出力に応じて、図2のDに示す補
償信号を生成する。この補償信号Dは、図2のCに示す
補償前の信号に対し、1.5Tのパルスのみが先行する
方向にΔTだけシフトした信号である。即ち、補償信号
においては、長さ1.5Tのパルスは、より長い2T乃
至4Tのパルスに対して定められたタイミングよりも、
ΔT早いタイミングで極性が反転する。ΔTは、1.5
Tのパルスと2T乃至4Tのパルスとを同一のタイミン
グで記録した場合に生じる、これらのパルスに対応する
ピットの先端位置のずれΔL(本実施例においては、
0.045μm)に相当する時間差である。
【0022】補償回路12から出力された補償信号は、
磁気ヘッド駆動回路8に入力され、この補償信号に応じ
た電流が電磁石1に流れる。すなわち、パルスの期間
は、電磁石1には所定方向に流れる電流Iが供給され、
その他の期間は所定方向と逆方向に流れる電流−Iが電
磁石1に供給される。
【0023】上記のように供給された電流によって、電
磁石1からは図2のEのように強度の変化する磁界が磁
性薄膜3に印加される。磁界強度の変化は、−Ha の磁
界(例えば下向きの磁界)が印加されている状態から、
パルスの立ち上がりのタイミングで極性の反転が開始さ
れ、徐々に磁界強度が変化するスイッチング期間を置い
て、完全に極性の反転したHa の磁界(上向きの磁界)
となる。また、パルスの立ち下がりのタイミングで再び
極性の反転が開始され、同様のスイッチング期間を置い
て−Ha の磁界が印加された状態となる。ここで、1.
5Tのパルスに対しては、磁界の極性の反転もΔTだけ
早く開始される。
【0024】上記のような磁界の印加によって、磁性薄
膜3の光ビームの照射で過熱された部分の磁化方向が反
転し、磁性薄膜3上には、図2のFのような記録パター
ンが形成される。ここで、P1 、P2 及びP3 はそれぞ
れ所定方向(本例では上向き)の磁化を有する磁区から
成る記録ピットを示す。記録ピット以外の部分は、記録
ピットの磁化方向と反対の方向(下向き)の磁化を有す
る。本実施例においては、磁界の極性の反転がΔT早く
開始されているので、他のピットに対して1.5Tのピ
ットの記録位置が前方にシフトし、従来のような先端位
置のずれΔLが生じない。このことを図3で説明する。
【0025】図3の上部の図は記録信号のパルスを示
し、中央の図は長さのことなるパルスを同一のタイミン
グで記録した際に記録ピットの形成される位置を、ピッ
トをオーバーラップさせて描いたものである。また、図
3の下部の図は、各パルス長に対応したピットからの再
生信号出力の波形を示した図である。図3において、符
号21、22及び23はそれぞれ、長さ1.5T、2T
及び2.5Tのピットを示す。また、31、32、3
3、34、35及び36はそれぞれ、長さ1.5T、2
T、2.5T、3T、3.5T及び4Tのピットからの
再生信号出力の波形を示す。
【0026】図3の上部の図からわかるように、本実施
例では1.5Tのピットを記録する際の磁化の反転を、
他のパルスの開始タイミングt0 よりΔTだけ早い時刻
1に開始している。このため、図3の中央の図のよう
に、1.5Tのピットも、2T及び2.5Tのピットと
先端位置がずれることなく記録される。したがって、こ
のように記録されたピットからの再生信号には、図3の
下部の図のように時間的なずれ(ジッタ)がほとんどな
く、再生エラーの発生を防止することができる。
【0027】図4は本発明の光磁気記録方法の第2実施
例を説明するためのタイミングチャートである。第2実
施例の方法も、図1に示した構成の装置で実施できる。
ただし、補償回路12は、符号化回路10から送られた
コードに対応する記録信号を基に、この記録信号中の短
いパルスの長さを、より長いパルスに対して相対的に長
くした補償信号を生成するように構成される。
【0028】図1の装置において、端子11より図4に
Aで示す周期Tのデータが入力されると、符号化回路1
0はBに示すようなコードに変換する。ここでは、
(2,7)符号による変換を例に示した。補償回路12
は、符号化回路10の出力に応じて、図4のDに示す補
償信号を生成する。この補償信号Dは、図4のCに示す
補償前の信号に対し、1.5Tのパルスの長さのみを7
%長くした信号である。
【0029】補償回路12から出力された補償信号は、
磁気ヘッド駆動回路8に入力され、この補償信号に応じ
た電流が電磁石1に流れる。すなわち、パルスの期間
は、電磁石1には所定方向に流れる電流Iが供給され、
その他の期間は所定方向と逆方向に流れる電流−Iが電
磁石1に供給される。
【0030】上記のように供給された電流によって、電
磁石1からは図4のEのように強度の変化する磁界が磁
性薄膜3に印加される。磁界強度の変化は、−Ha の磁
界(例えば下向きの磁界)が印加されている状態から、
パルスの立ち上がりのタイミングで極性の反転が開始さ
れ、徐々に磁界強度が変化するスイッチング期間を置い
て、完全に極性の反転したHa の磁界(上向きの磁界)
となる。また、パルスの立ち下がりのタイミングで再び
極性の反転が開始され、同様のスイッチング期間を置い
て−Ha の磁界が印加された状態となる。ここで、1.
5Tのパルスに対しては、他のパルスより下向きへの磁
界の反転が遅く、磁性薄膜にはその分長く上向きの磁界
が印加される。
【0031】上記のような磁界の印加によって、磁性薄
膜3の光ビームの照射で過熱された部分の磁化方向が反
転し、磁性薄膜3上には、図4のFのような記録パター
ンが形成される。ここで、P1 、P2 及びP3 はそれぞ
れ所定方向(本例では上向き)の磁化を有する磁区から
成る記録ピットを示す。記録ピット以外の部分は、記録
ピットの磁化方向と反対の方向(下向き)の磁化を有す
る。本実施例においては、1.5Tのピットを記録する
際に、上向きの磁界が他のピットより相対的に長く印加
されているので、1.5Tのピットの先端部及び後端部
の曲率が他のピットの曲率に近づき、従来例に比べて先
端位置のずれがΔL’に減少している。また、1.5T
のピットの幅と、2T乃至4Tのピットの幅もほとんど
差のないものとなる。このことを図5で説明する。
【0032】図5の上部の図は記録信号のパルスを示
し、中央の図は長さのことなるパルスを同一のタイミン
グで記録した際に記録ピットの形成される位置を、ピッ
トをオーバーラップさせて描いたものである。また、図
5の下部の図は、各パルス長に対応したピットからの再
生信号出力の波形を示した図である。図5において、図
3と同一の部分には同一の符号を付し、詳細な説明は省
略する。
【0033】図5の上部の図からわかるように、本実施
例では1.5Tのピットの後端の磁化の反転を、他のパ
ルスより7の%遅れて開始している。このため、図5の
中央の図のように、1.5Tのピットと、2T及び2.
5Tのピットとの先端位置がほとんど差のないものとな
る。したがって、このように記録されたピットからの再
生信号は、図5の下部の図のように従来例に比べてジッ
タが改善され、再生エラーの発生を防止することができ
る。
【0034】短いパルスを長くする割合の最適値は、記
録信号の周波数、光ビームと媒体との相対速度などによ
って変化するが、例えば、1.4μmのスポット径の光
ビームで、最短0.78μmのピットを記録する場合に
は、数%〜10%長くすることによって十分な効果が得
られた。
【0035】前述の第1実施例および第2実施例の効果
を実験によって確かめた。図6、図7および図8はそれ
ぞれ、従来の方法、第1実施例の方法および第2実施例
の方法で記録したピットを再生した場合の再生信号のア
イパターンを示す図である。これらの図において、横軸
は時間を、縦軸は再生信号出力を示す。図7および図8
は図6よりもアイパターンのアイが開いており、本発明
の第1および第2実施例の方法で記録した場合、従来の
方法に比べ正確なピットが記録でき、再生エラーの主な
原因であるジッタが減少し、また符号間干渉も抑制され
ることがわかる。
【0036】図9、図10および図11はそれぞれ、従
来の方法、第1実施例の方法および第2実施例の方法で
記録したピットを再生した場合のピット長さのヒストグ
ラムを示す。これらの図において、横軸は検出されたピ
ット長、縦軸は度数を示す。図中の破線はそれぞれ正確
なピット長である1.5T、2T、2.5T、3T、
3.5Tおよび4Tを示す。これらの図から、本発明の
第1あるいは第2実施例の方法を用いた場合、検出され
るピットの長さが正確なピットに近い範囲に集中し、異
なる長さのピットを読み違えることによるエラーを減少
させることができることがわかる。
【0037】以下の表1、表2及び表3はそれぞれ、図
9、図10及び図11の結果を解析したものである。こ
れらの表からも、本発明によってSN比の高い再生が可
能になることがわかる。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】 図12は本発明の光磁気記録方法の第3実施例を説明す
るためのタイミングチャートである。本実施例は、上述
の第1及び第2実施例を組み合わせて、最短のパルスを
記録する際に、より長いパルスに対して定められた磁界
反転のタイミングよりも早いタイミングで磁界の反転を
開始し、且つ、最短のパルスを記録する際に、より長い
パルスを記録する場合に比べて、パルスの長さに対応す
る期間よりも長く所定方向の磁界が磁性薄膜に印加され
るようにしたものである。本実施例の方法も、図1に示
した構成の装置で実施できる。ただし、補償回路12
は、符号化回路10から送られたコードに対応する記録
信号を基に、この記録信号中の最短のパルスの長さを、
より長いパルスに対して相対的に長くし、且つ、最短の
パルスをより長いパルスに対して相対的に先行する方向
にシフトさせて成る補償信号を出力するように構成され
る。
【0041】図1の装置において、端子11より図12
にAで示す周期Tのデータが入力されると、符号化回路
10はBに示すようなコードに変換する。ここでは、
(2,7)符号による変換を例に示した。補償回路12
は、符号化回路10の出力に応じて、図12のDに示す
補償信号を生成する。この補償信号Dは、図12のCに
示す補償前の信号に対し、1.5Tのパルスのみが先行
する方向にΔT’だけシフトし、且つ、1.5Tのパル
スの長さを7%長くした信号である。即ち、補償信号に
おいては、長さ1.5Tのパルスは、より長い2T乃至
4Tのパルスに対して定められたタイミングよりも、Δ
T’早いタイミングで下向きから上向きへと磁界の極性
の反転が開始される。また、上向きへの磁界反転の開始
から、1.5×1.07T後に下向きへの磁界反転が開
始される。ΔT’は、1.5×1.07Tのパルスと2
T乃至4Tのパルスとを同一のタイミングで記録した場
合に生じる、図4に示したピットの先端位置のずれΔ
L’に相当する時間差である。補償回路12から出力さ
れた補償信号は、磁気ヘッド駆動回路8に入力され、こ
の補償信号に応じた電流が電磁石1に流れる。すなわ
ち、パルスの期間は、電磁石1には所定方向に流れる電
流Iが供給され、その他の期間は所定方向と逆方向に流
れる電流−Iが電磁石1に供給される。
【0042】上記のように供給された電流によって、電
磁石1からは図12のEのように強度の変化する磁界が
磁性薄膜3に印加される。磁界強度の変化は、−Ha
磁界(例えば下向きの磁界)が印加されている状態か
ら、補償信号のパルスの立ち上がりのタイミングで極性
の反転が開始され、徐々に磁界強度が変化するスイッチ
ング期間を置いて、完全に極性の反転したHa の磁界
(上向きの磁界)となる。また、補償信号のパルスの立
ち下がりのタイミングで再び極性の反転が開始され、同
様のスイッチング期間を置いて−Ha の磁界が印加され
た状態となる。
【0043】上記のような磁界の印加によって、磁性薄
膜3の光ビームの照射で過熱された部分の磁化方向が反
転し、磁性薄膜3上には、図12のFのような記録パタ
ーンが形成される。ここで、P1 、P2 及びP3 はそれ
ぞれ所定方向(本例では上向き)の磁化を有する磁区か
ら成る記録ピットを示す。記録ピット以外の部分は、記
録ピットの磁化方向と反対の方向(下向き)の磁化を有
する。本実施例においては、磁界の極性の反転がΔT’
早く開始されているので、他のピットに対して1.5T
のピットP2 の記録位置が前方にシフトし、先端位置の
ずれが生じない。また、ピットP2 の幅も他のピットと
ほとんど差のないものとなる。したがって、本実施例の
方法で記録した情報は、高いSN比で読み出すことがで
きる。
【0044】本発明は、以上説明した実施例の他にも種
々の応用が可能である。例えば、実施例では最短のパル
スのみ補正を行ったが、長さの異なる2種類のパルスの
間でジッタなどが生じる場合には、これらのパルス間の
すべてに本発明を適用することができる。また、本発明
は(2,7)符号以外の方式で符号化された信号の記録
においても同様な効果が得られる。更に、本発明はマー
ク長記録に限らず、マーク間記録に適用しても構わな
い。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明の光磁気記録
方法および装置は、記録信号中の短いパルスを先行方向
にシフトさせる或は短いパルスの長さを長くするように
したので、ジッタが減少し、再生信号のSN比が向上す
る。また同時に、本発明は符号間干渉を抑制する効果を
有する。その結果、本発明によればより高密度の情報記
録が可能となるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光磁気記録装置の一実施例を示す概略
構成図である。
【図2】本発明の光磁気記録方法の第1実施例を説明す
るためのタイミングチャート図である。
【図3】第1実施例の方法で記録されたピットとこれら
のピットからの再生信号の波形を示す概略図である。
【図4】本発明の光磁気記録方法の第2実施例を説明す
るためのタイミングチャート図である。
【図5】第2実施例の方法で記録されたピットとこれら
のピットからの再生信号の波形を示す概略図である。
【図6】従来の方法で記録した情報の再生信号のアイパ
ターンを示す図。
【図7】本発明の第1実施例の方法で記録した情報の再
生信号のアイパターンを示す図。
【図8】本発明の第2実施例の方法で記録した情報の再
生信号のアイパターンを示す図。
【図9】従来の方法で記録した情報から読み出されたピ
ット長のヒストグラム図である。
【図10】本発明の第1実施例の方法で記録した情報か
ら読み出されたピット長のヒストグラム図である。
【図11】本発明の第2実施例の方法で記録した情報か
ら読み出されたピット長のヒストグラム図である。
【図12】本発明の光磁気記録方法の第3実施例を説明
するためのタイミングチャート図である。
【図13】従来の光磁気記録装置の一実施例を示す概略
構成図である。
【図14】従来の光磁気記録方法を説明するためのタイ
ミングチャート図である。
【図15】従来の方法で記録されたピットとこれらのピ
ットからの再生信号の波形を示す概略図である。
【符号の説明】
1 電磁石 2 光磁気ディスク 3 磁性薄膜 4 光ビーム 5 対物レンズ 6 コリメータレンズ 7 半導体レーザ 8 磁気ヘッド駆動回路 9 レーザ駆動回路 10 符号化回路 11 入力端子 12 補償回路 13 光ヘッド部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性薄膜を記録層とする光磁気記録媒体
    に光ビームを照射し磁性薄膜を局所的に加熱するととも
    に、長さの異なる複数種類のパルスを含む記録信号に対
    応したタイミングで極性の反転する磁界を磁性薄膜に印
    加することによって情報を記録する光磁気記録方法にお
    いて、前記複数種類のパルスの内、短いパルスを記録す
    る際に、より長いパルスに対して定められた磁界反転の
    タイミングよりも早いタイミングで磁界の反転を開始す
    ることを特徴とする光磁気記録方法。
  2. 【請求項2】 前記短いパルスに対して磁界の反転を開
    始するタイミングと、より長いパルスに対して磁界の反
    転を開始するタイミングとの時間差は、短いパルスおよ
    びより長いパルスを同一のタイミングで磁界の反転を開
    始させた場合に生じる、各々のパルスに対応して磁性薄
    膜上に記録されるピットの先端位置のずれに相当する時
    間差である請求項1の光磁気記録方法。
  3. 【請求項3】 磁性薄膜を記録層とする光磁気記録媒体
    に光ビームを照射する手段と、前記磁性薄膜に長さの異
    なる複数種類のパルスを含む記録信号に対応したタイミ
    ングで極性の反転する磁界を印加する手段とから成る光
    磁気記録装置において、前記記録信号中の短いパルス
    を、より長いパルスに対して相対的に先行する方向にシ
    フトさせた補償信号を発生する手段を設け、この補償信
    号にしたがって前記磁性薄膜に印加される磁界の極性を
    反転させることを特徴とする光磁気記録装置。
  4. 【請求項4】 磁性薄膜を記録層とする光磁気記録媒体
    に光ビームを照射し磁性薄膜を局所的に加熱するととも
    に、長さの異なる複数種類のパルスを含む記録信号に応
    じて極性の反転する磁界を磁性薄膜に印加することによ
    って情報を記録する光磁気記録方法において、前記複数
    種類のパルスの内、短いパルスを記録する際に、より長
    いパルスを記録する場合に比べて、パルスの長さに対応
    する期間よりも長く所定方向の磁界が磁性薄膜に印加さ
    れるようにしたことを特徴とする光磁気記録方法。
  5. 【請求項5】 磁性薄膜を記録層とする光磁気記録媒体
    に光ビームを照射する手段と、前記磁性薄膜に長さの異
    なる複数種類のパルスを含む記録信号に応じて極性の反
    転する磁界を印加する手段とから成る光磁気記録装置に
    おいて、前記記録信号中の短いパルスの長さを、より長
    いパルスに対して相対的に長くした補償信号を発生する
    手段を設け、この補償信号にしたがって前記磁性薄膜に
    印加される磁界の極性を反転させることを特徴とする光
    磁気記録装置。
  6. 【請求項6】 磁性薄膜を記録層とする光磁気記録媒体
    に光ビームを照射し磁性薄膜を局所的に加熱するととも
    に、長さの異なる複数種類のパルスを含む記録信号に対
    応したタイミングで極性の反転する磁界を磁性薄膜に印
    加することによって情報を記録する光磁気記録方法にお
    いて、前記複数種類のパルスの内、短いパルスを記録す
    る際に、より長いパルスに対して定められた磁界反転の
    タイミングよりも早いタイミングで磁界の反転を開始
    し、且つ、短いパルスを記録する際に、より長いパルス
    を記録する場合に比べて、パルスの長さに対応する期間
    よりも長く所定方向の磁界が磁性薄膜に印加されるよう
    にしたことを特徴とする光磁気記録方法。
  7. 【請求項7】 磁性薄膜を記録層とする光磁気記録媒体
    に光ビームを照射する手段と、前記磁性薄膜に長さの異
    なる複数種類のパルスを含む記録信号に応じて極性の反
    転する磁界を印加する手段とから成る光磁気記録装置に
    おいて、前記記録信号中の短いパルスを、より長いパル
    スに対して相対的に先行する方向にシフトさせ、且つ、
    短いパルスの長さを、より長いパルスに対して相対的に
    長くして成る補償信号を発生する手段を設け、この補償
    信号にしたがって前記磁性薄膜に印加される磁界の極性
    を反転させることを特徴とする光磁気記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010029999A (ko) * 1999-09-03 2001-04-16 아끼구사 나오유끼 광자기 기록 방법 및 장치

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