JPH0591880A - ヒトmk遺伝子 - Google Patents

ヒトmk遺伝子

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JPH0591880A
JPH0591880A JP3195397A JP19539791A JPH0591880A JP H0591880 A JPH0591880 A JP H0591880A JP 3195397 A JP3195397 A JP 3195397A JP 19539791 A JP19539791 A JP 19539791A JP H0591880 A JPH0591880 A JP H0591880A
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Junichiro Tsutsui
順一郎 筒井
Kazuyoshi Uehara
一芳 上原
Kenji Kadomatsu
健治 門松
Shuichiro Matsubara
修一郎 松原
Takashi Muramatsu
喬 村松
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NIPPON KOUTAI KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 下記配列表で示されるアミノ酸配列をコード
する塩基配列を有するヒトの細胞分化促進因子(MK)
の遺伝子。 【効果】 このヒトMK遺伝子を用いれば、ヒトMK蛋
白を容易に且つ大量に製造することができる。当該ヒト
MK蛋白は細胞分化促進因子として作用するため、これ
を利用すれば各種培養細胞の培養効率を高め、従来不可
能であった細胞の培養を可能とし、臨床的には胃・腸な
どの組織修復剤として、また細胞は細胞の分化が弱いと
癌化するとされていることより、癌の治療剤として利用
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヒトMK遺伝子に関し、更
に詳細には各種細胞培養、医薬の分野において有用なヒ
ト細胞の分化を促進する蛋白質をコードするヒトMK遺伝
子に関する。
【0002】
【従来の技術】癌細胞は正常細胞が分化する途上に変異
して生じる、或いは分化経路の障害の結果として生じる
とすれば、更に分化を促進することによって癌の治療が
可能となるかもしれない。その考え方に立つと癌細胞を
分化させる能力をもつレチノイン酸は、発生を制御する
分子のひとつでもあり、癌治療とレチノイン酸との関係
の研究は注目に値するものである。レチノイン酸はビタ
ミンA(レチノール)の誘導体で、体内でビタミンAか
ら生産される。ビタミンAの欠乏により分化の異常が引
き起こされることが、1925年すでにワルバとホウェ(Wo
lbach & Howe)により見出されている。ボォラグ(Boll
ag)は、ビタミンAの誘導体をいくつか製造して、レチ
ノイン酸がマウス皮膚における化学発癌をおさえる効果
を有することを明らかにし〔Bollag, W., Eur. J. Canc
er., 8, 689(1972)〕、ストリックランド(Stricklan
d)らは、テラトカルシノーマ幹細胞の分化脱癌をレチ
ノイン酸によって誘導させることに成功した〔Strickla
nd, et al., Cell, 15, 393(1978)〕。その後、レチノ
イン酸が多くの癌細胞、例えばHeLa細胞、悪性黒色腫細
胞などに対してもある程度の分化能をもつことが報告さ
れた。上記したようにレチノイン酸と分化と発生の関係
についての情報はニワトリの肢芽を用いて得られ、この
肢形態形成において前後軸を決定するモルフォゲン(形
態形成物質)の濃度勾配はレチノイン酸によりなるとさ
れ〔Tickle, C., et al., Nature, 296, 564(1982); Th
aller, C., et al.,Nature, 327, 625(1987)〕、ビタミ
ンAの過剰投与と奇形との関係もこの観点から注目され
るようになった。更にレチノイン酸の細胞内レセプター
は、ステロイドホルモンレセプター、甲状腺ホルモンレ
セプターと類縁のDNA結合蛋白質であることが判明し〔P
etkovich, M., et al., Nature, 330, 444(1987)〕、レ
チノイン酸は発生分化の広い局面を制御する物質でレチ
ノイン酸とレセプターの結合体が発生分化に重要ないく
つかの遺伝子の制御領域に結合して、その発現を促進し
たり抑制したりするものと考えられる。発生分化の分子
機構において、核内と細胞表面で起こる種々の分子識別
のカスケードが重要と考えられ、レチノイン酸によって
統御される分子もカスケードをなして作用することが推
測される。そしてこのカスケードを明らかにし、このカ
スケードが細胞表面に及んだときが癌の治療という観点
からは重要になる。レチノイン酸のみであっても、ある
程度癌の治療効果があるとされるが、大量投与に伴う副
作用がその使用を妨げ、いくつかの癌では、レチノイン
酸の支配下にある分化機構のカスケードの一部が破壊さ
れている可能性があることも問題となっている。そこで
本発明者らはカスケードの下流に位置し、しかも決定的
に重要なポリペプチドをつかまえれば分化による癌の治
療に近付くことができると考え、レチノイン酸によって
分化誘導される癌細胞、ことにテラトカルシノーマ(奇
形癌腫)幹細胞に着目した。
【0003】テラトカルシノーマ幹細胞はEC細胞(embr
yonalcarcinoma 細胞;胚性腫瘍細胞,胚性癌腫細胞)
とよばれており、EC細胞は初期胚の未分化細胞と酷似し
た性質を示し、種々の細胞に分化を誘導する能力をもっ
ている〔村松喬,細胞分化,丸善(1987);野口武彦,村
松喬編,マウスのテラトーマ,理工学社(1987);村松
喬,蛋白・核酸・酵素,33, 281(1988)〕。EC細胞は悪
性の癌細胞であり、マウスに接種すれば浸潤増殖してつ
いには宿主を倒すが、EC細胞が分化しきって消失してし
まったものは良性の腫瘍であり、テラトーマ(teratom
a;奇形腫)と呼ばれている。この現象よりEC細胞は分
化脱癌現象を解析するための格好の系とされて様々な研
究が報告されている。
【0004】EC細胞の分化を誘導する方法は種々ある
が、そのなかでもっとも確実なものは、上記のレチノイ
ン酸処理である。10-8〜10-6Mレチノイン酸で2日間処
理すると、EC細胞は分化を開始し、5〜14日間の間に分
化を終了する。分化して生ずる細胞は、筋原細胞、神経
細胞、神経膠細胞、線維芽細胞、胚体外内胚葉細胞と多
彩である。例えば、神経細胞の分化には10-6Mの高濃度
のレチノイン酸を必要とするが、胚体外内胚葉細胞には
10-8Mの低濃度で十分であり、高濃度のレチノイン酸で
長時間処理すると逆に分化阻害が起こることが判明して
いる。EC細胞のインビトロ(in vitro)分化にともなっ
て多くの遺伝子の発現、そして抑制が起こる。α−フェ
トプロテインは近位内胚葉分化に伴って出現し、SSEA-1
をはじめとするいくつかの癌胎児型の糖鎖マーカーは分
化の結果消失する〔Muramatu, T.,J. Cell Biochem., 3
6, 1(1988)〕。一方、細胞膜識別分子のH-2抗原やThy-1
抗原は分化に伴って発現する。分化過程に関与するもの
にはDNA結合蛋白質群があり、myc,N-mycは分化初期段
階で発現が抑えられる。一方、ホメオボックス含有遺伝
子群には、発現が促進されるものがあり、マウス肉腫ウ
ィルスなどのウィルス遺伝子はEC細胞中では発現できな
いが、分化に伴って発現できるようになる。EC細胞中に
ウィルス遺伝子のエンハンサー領域に結合する転写制御
因子が存在し、分化に伴ってこれが消失するためと考え
られている。そして、この転写制御因子とアデノウィル
スEIA遺伝子産物との類似性が指摘されている〔Griep,
A. E.,et al., Proc. Natl. Acad. Sci., 83, 5539(198
6); Jokobovits, A., et al.,Nature, 318, 188(1985);
Jokobovits, A., et al., Proc. Natl. Acad. Sci.,8
1, 7132(1986); La Thangue, N. B., et al., Cell, 4
9, 507(1987)〕。
【0005】従って、分化の初期段階にDNA結合蛋白質
の複雑なカスケード反応が起こり、これが分化の引き金
となっていることは間違いなく、この分化に伴って出現
する未知の分化因子と呼べるポリペプチドの存在の高い
可能性を本発明者らは考え、鋭意研究してきた。その結
果、本発明者らはマウスの精巣性テラトカルシノーマST
T-2から、多分化能を持つ細胞株HM-1を樹立し〔Muramat
u, T., et al., Develop. Biol., 110, 284(1985)〕、
1×10-6Mのレチノイン酸で絶えず単層培養した際に分
化初期段階で発現される遺伝子を見出し、cDNAをクロー
ニングし、MK(以下、「マウスMK」という)と名付け
た。このマウスMKがコードするポリペプチド(以下、
「マウスMKポリペプチド」という)は既報の蛋白質との
間に強いホモロジーはなく、新規な蛋白質と認められ
た。マウスMKポリペプチドは90のアミノ酸からなり、塩
基性アミノ酸とシステインに富み、マウス発生時には中
期胚に一過性に発現されるものであり、分化条件ではHM
-1細胞は筋原細胞にのみ産生した。また、マウス発生過
程では5日胚では発現されず、7〜9日胚で広く発現さ
れた。その後に発現される部分が次第に限局していき、
15日胚では、腎臓にのみ発現された。このような発現様
式は、マウスMKポリペプチドが分化中間段階の細胞に幅
広く要求される因子であることを強く示唆している〔Ka
domatu, K., et al., Biochem. Biophy. Res. Commun.,
151, 1312(1988)〕。その後の研究で、マウスMKcDNAは
N末端領域にシグナルペプチド様配列をもち、マウスMK
ポリペプチドは主として分泌蛋白質として合成されると
考えられる。またマウスMKの5′末端側の構造は、MK
1、MK2、MK3と記する3通りのものが認められ、MK2が主
たるmRNAに対応する構造であることが判明し、その分子
量は約15,500であった。MK2特異的プローブを用いたRNA
ブロットより、MK2シークエンスが確かにレチノイン酸
処理で増加することが確認できた。マウスMK遺伝子のゲ
ノムDNAを単離解析した結果、MK1、MK2、MK3の5′側構
造はMK3、MK2、MK1の順に共通構造の上流に位置し、3
種のmRNAは読み始め点の差によって生ずることが明らか
となった。レチノイン酸により誘導されるMK2配列の上
流約50bpの所に、ステロイドホルモンや甲状腺ホルモン
レセプターの結合部位と高いホモロジーを持つ配列が見
出され、ここにレチノイン酸−レチノイン酸レセプター
複合体が直接結合する可能性があると推定される〔Mats
ubara, S., et al., J. Biol. Chemistry, 265, (16) 9
441(1990); Tomomura, M., et al., J. Biol. Chemistr
y, 265, (18) 10765(1990)〕。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】マウスMKポリペプチド
はレチノイン酸支配下において、細胞の分化をコントロ
ールする因子として作用することが考えられ、分化促進
による癌の治療との関係において更なる研究が望まれて
いる。上記のように本発明者らは、これまでにマウスに
ついてのMK遺伝子を単離し、当該遺伝子がコードするポ
リペプチドのアミノ酸配列を決定した。しかし、当該ポ
リペプチドは、マウス由来であるため、医薬としてヒト
に投与することは抗原性等の問題から好ましくない。従
って、ヒト細胞の分化促進因子として利用でき、細胞の
分化との関連による癌の治療剤として使用可能なヒトMK
ポリペプチドを調製するためのヒトMK遺伝子が望まれて
いた。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる実情において本発
明者らは、鋭意研究した結果、マウスMK遺伝子より得ら
れたDNA断片をプローブとして用いてクローニングする
ことにより、ヒトMK遺伝子が得られることを見出し、本
発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明はヒトMK遺伝子を提供す
るものである。
【0009】本発明の遺伝子は、例えば後記配列表で示
されるアミノ酸配列をコードする塩基配列、該アミノ酸
配列に相補的な塩基配列、又はその両者を含有するもの
である。より具体的には、後記配列表で示される塩基配
列、該塩基配列に相補的な塩基配列、又はその両者を含
有するものである。
【0010】本発明のヒトMK遺伝子は、例えば以下のよ
うにして調製される。すなわち、まずヒトMK蛋白を含有
する細胞より全RNAを分離し、これよりmRNAを精製し、
常法によりcDNAライブラリーを構築する。次いでこのcD
NAライブラリーよりヒトMK遺伝子を有するクローンを選
択し、本発明のヒトMK遺伝子を得る。次に上記本発明遺
伝子の製法につき、詳細に説明する。
【0011】(1)ヒトcDNAライブラリーの構築 全RNAの分離に用いられる細胞としては、ヒトの腎臓、
ヒトの胎児の腎臓、脳、結合組織又はこれらの培養細胞
を用いることができる。ここで培養細胞としては、ヒト
テラトカルシノーマ細胞を村松らの方法〔Muramatu,
T., et al., Develop. Biol., 110,284(1985)〕に従っ
て、レチノイン酸で分化誘導させた細胞を利用できる。
テラトカルシノーマ細胞としてはPA1、Tera1などをあげ
ることができる〔Muramatu, T., et al., Somatic Cell
Genet., 5, 753(1979)〕。ここでレチノイン酸の処理
時間は、8時間から72時間、好ましくは24時間がよく、
レチノイン酸の濃度は10-9M/ml〜10-5M/ml、好まし
くは10-8〜10-6M/ml前後がよい。また、上記で得られ
る細胞の培養は通常の培地で培養できる。ここで用いら
れる培地としては、例えばRPMI-1640培地、CEM培地、CM
RL-1066培地、DM-160培地、ダルベッコ改変イーグルの
最小必須培地(Eagle's MEM)、フイッシャーの培地、F
-10培地等を挙げることができる。また必要に応じてこ
れら培地に牛胎児血清(FCS)等の血清やアルブミン等
の血清成分を添加した培地もまた同様に利用することが
できる。細胞の上記培地に対する使用量は、通常1×10
4〜1010個/ml程度とするのが好ましい。培養は、通常
の方法、例えば炭酸ガス培養法により実施でき、30〜40
℃程度、好ましくは37℃程度で5〜17日間、好ましくは
8〜11日間程度を要して行うのがよい。
【0012】該培養細胞もしくは組織より全RNAを抽出
する。培養細胞からの抽出操作は上記培養により培養上
清中にヒトMK蛋白が最も生産蓄積される時期に行われる
のがよく、この操作は、例えば上記細胞をグアニジン・
イソシアネート混合液又は適当な界面活性剤、例えばSD
S、NP-40、トリトンX100、デオキシコール酸等を用い
て、或いはホモジナイザーや凍結融解等の物理的方法に
よって、部分的又は完全に破壊、可溶化した後、染色体
DNAを、ポリトロン等のミキサーもしくは注射筒を用い
てある程度せん断し、その後、蛋白質と核酸分画とを分
別することにより行われる。この操作には、特にフェノ
ール・クロロホルム抽出もしくは100000×g程度の超遠
心を用いる塩化セシウム重層法〔Chirgwin, J. M., eta
l., Biochemistry, 18, 5294(1979)〕等が一般に採用さ
れる。また上記各方法においては、RNaseによるRNAの分
解を防ぐために、RNaseインヒビター、例えばヘパリ
ン、ポリビニル硫酸、ジエチルピロカーボネート、バナ
ジウム複合体、ベントナイト、マカロイド等を添加して
おくのがよい。
【0013】なお、ここで核酸分画と分離された蛋白質
分画には、ヒトMK蛋白が含まれているので、通常の蛋白
の分離精製手段、例えば各種クロマトグラフィーによっ
て単離できる。
【0014】上記抽出操作に従って得られるRNAからのm
RNAの分離、精製は、抽出を例えばオリゴdT−セルロー
ス(Colaborative Research Inc.)、ポリU−セファロ
ース(ファルマシア社製)、セファロース2B(ファルマ
シア社製)等の吸着カラムを用いる方法により又はバッ
チ法により実施できる。
【0015】上記により得られる精製mRNAは通常不安定
であり、安定な相補的DNA(cDNA)の型に変えられ、目
的遺伝子の増幅を可能にするために微生物由来のレプリ
コンに接続される。インビトロでの、上記mRNAのcDNAへ
の変換、即ちcDNAの合成は、一般に次のようにして行う
ことができる。
【0016】即ち、まずオリゴdTをプライマーとし(こ
のプライマーは遊離のオリゴdTもしくはすでにベクター
プライマーに付加されたオリゴdTのいずれでもよい)、
mRNAを鋳型としてdNTP(dATP、dGTP、dCTP又はdTTP)の
存在下で、逆転写酵素を用いてmRNAに相補的な一本鎖cD
NAを合成する。次のステップは、上記において遊離のオ
リゴdTを用いたか、ベクタープライマーに付加されたオ
リゴdTを用いたかにより、各々以下の如く異なる。
【0017】前者の場合、鋳型としたmRNAをアルカリ処
理等により分解して除去し、その後一本鎖DNAを鋳型と
して逆転写酵素又はDNAポリメラーゼを用いて二本鎖DNA
を作成する。つぎに得られる二本鎖DNAの両端をエキソ
ヌクレアーゼで処理し、そのそれぞれに適当なリンカー
DNA又はアニーリング可能な組合わせの塩基を複数付加
し、これを適当なベクターへ組込む。これは使用するベ
クターに応じ公知の方法、例えばグブラーとホフマンの
方法などを使用して行われる。また、上記cDNAの合成に
は市販のcDNA合成キットを用いれば容易に行うことがで
きる。
【0018】ベクターは、特に制限はされないが、λgt
系のファージベクターやプラスミドベクター等を宿主に
応じて適当に選択し、あるいは組合わせて使用できる。
ここで用いられるベクターとしてはλgt10、λgt11等を
例示でき、λgt10、λgt11をベクターとして用いる方法
はヤングらの方法に準じることができる〔Young, R.A.,
et al., in DNA Cloning, 1, 49(1985)〕。
【0019】また、後者の場合、鋳型としたmRNAを残存
させたまま、上記と同様のリンカーを付加した開環状プ
ラスミドと、リンカーDNA(しばしば動物細胞で自立複
製できる領域とmRNAの転写プロモーター領域を含むDNA
断片が用いられる)とを、アニーリングさせて閉環状と
した後、dNTPの存在下で、RNaseHとDNAポリメラーゼI
とを共存させて、mRNAをDNA鎖に置換し、完全なプラス
ミドDNAを作成できる。
【0020】上記のごとくして得られるDNAは、ベクタ
ーの宿主微生物に導入され、該微生物を形質転換でき
る。宿主微生物としては、エシェリヒア コリー(Esch
erichia coli)が代表的であるが、特にこれに限定され
ず、その他にバチルス ズブチリス(Bacillus subtili
s)、サッカロミセス セレビシア(Saccharomycescere
visiae)等も使用できる。
【0021】DNAの宿主微生物への導入及びこれによる
形質転換の方法としては、一般に用いられる方法、例え
ば主として対数増殖期にある細胞を集め、CaCl2処理し
てDNAを取り込みやすい状態にして、プラスミドを取り
込ませる方法等を採用できる。上記方法においては、通
常知られているように形質転換の効率を一層向上させる
ためにMgCl2やRbClを更に共存させることもできる。ま
た、微生物細胞をスフェロプラスト又はプロトプラスト
化してから形質転換させる方法も採用できる。これらの
方法の詳細についてはグブラーとホフマンの方法〔Gubl
er, U. and Hoffman, B. J. Gene, 25, 263(1983)〕に
記載されている。
【0022】(2)ヒトMK遺伝子クローンの選択 ヒトcDNAライブラリーからの、遺伝子のスクリーニング
は、従来知られている方法を組合わせることにより実施
できる。例えば、cDNAの産生する蛋白質に対しヒトMK蛋
白特異的抗体を使用し、ウエスタンブロッティングによ
り対応するcDNAクローンを選択する方法、目的のDNA配
列に選択的に結合するプローブを用いたサザンブロッテ
ィング法、或いはノーザンブロッティング法によりスク
リーニングが可能である。更にこれらを組合わせて用い
ることも可能である。ここでプローブとしては、目的の
DNA又はRNA配列又はそれにコードされるアミノ酸配列に
関する情報をもとに、化学合成したDNA配列を用いるの
が一般的であるが、天然から調製されたDNAやRNAも使用
できる。特にヒトMK蛋白のコンポーネントの遺伝子はマ
ウスのそれと相同性が高いと考えられるため、マウスの
対応するコンポーネントのcDNA又はその一部を標識化し
て使用可能である。
【0023】上記において得られた本発明遺伝子は、常
法に従って各種プラスミドにクローニングすることがで
きる。例えばEcoRIにて切断して精製した本発明遺伝子
を含む断片を、同様にEcoRIにて切断したpUC19〔Yanisc
h-Perron, C., et al., Gene, 83, 103-119(1985)〕な
どのクローニングベクターの切断部位へ挿入すればよ
い。これにより所望の組換えベクターを得ることができ
る。また、得られる組換えベクターの宿主への導入及び
これによる組換えベクターの増幅と個別化は、一般に用
いられている各種の方法、例えば主として対数増殖期に
ある細胞を集め、CaCl2処理により自然にDNAを取り込み
やすい状態とし、これにベクターを取り込ませる方法等
により行い得る。
【0024】なお、上記において採用される各種の操
作、例えば一部DNAの化学合成、DNA鎖の切断、削除、付
加ないし結合を目的とする酵素処理、DNAの単離、精
製、複製、選択等はいずれも常法に従うことができる。
より具体的には、上記DNAの単離精製は、アガロースゲ
ル電気泳動等により行うことができる。
【0025】また、上記で得られる本発明遺伝子の塩基
配列の決定は、適当な制限酵素でDNAを消化した後、ジ
デオキシ法〔Sanger, etal., Proc. Natl. Acad. Sci.
USA,74, 5463(1977)〕やマキサム−ギルバート法〔A.
M. Maxam and W. Gilbert, Methods in Enzymology, 6
5, 499(1980)〕等により行い得る。更に上記塩基配列の
決定は、市販のシークエンスキット等を用いることによ
っても容易に行い得る。
【0026】かくして得られた本発明ヒトMK遺伝子の塩
基配列及び対応するアミノ酸配列を配列表に示す。塩基
の番号は5′末端を1とし、5′末端から3′末端方向
につけられている。アミノ酸残基の番号はN末端からC
末端方向へつけられており、最初にコードされるアミノ
酸を1としている。ヒトMK遺伝子の配列は、翻訳領域及
び5′側と3′側の非翻訳領域を含めて全体で563個の
塩基からなる。翻訳領域は429塩基の長さで、143個のア
ミノ酸の蛋白質に相当することが判明した。また、マウ
スMK2遺伝子との相同性は、核酸レベルでは82%であ
り、アミノ酸レベルでは87%であった。
【0027】得られた本発明遺伝子の利用によれば、従
来公知の一般的な遺伝子組換え技術により〔Science, 2
24, 1431(1984); Biochem. Biophys. Res. Comm., 130,
692(1985); Proc. Natl. Acad., USA, 80, 5990(198
3); EP特許公開第187991号公報等参照〕、ヒトMK蛋白を
容易に且つ大量に製造、取得することができる。また、
このようにして得られるヒトMK蛋白を用い、ヒトMK蛋白
に特異的な抗体を作製することができる。抗原として用
いるコンポーネントは遺伝子工学的手法で大量に産生さ
れたものを用いることもできる。抗体は通常のポリクー
ロナル抗体、モノクローナル抗体の製造法に従い製造さ
れるが、ヒトMK蛋白複合体に対するポリクーロナル抗体
からワインバーガー(Weinberger)らの方法〔Sience,
228, 740-742(1985)〕に従いエピトープ特異的抗体を得
ることも可能である。抗体はヒトMK蛋白の精製、測定、
識別等に用いられる。
【0028】また、上記の如くして得られるヒトMK蛋白
には、配列表に示すアミノ酸配列のN末端にメチオニン
が結合していないポリペプチド、及び上記アミノ酸配列
のN末端にヒトMK遺伝子のためのシグナルペプチドの部
分もしくは全部が結合、または欠損した中間体も包含さ
れる。かかる変異は天然に、例えば翻訳後の修飾により
得られ、あるいは遺伝子工学的手法においては、天然か
ら得た遺伝子を例えばサイトスペシフィック・ミュータ
ゲネシス等の方法により改変したり、ホスファイトトリ
エステル法等の化学合成法により変異したDNAを合成し
たり、或いは両者を組合わせて、遺伝子を合成できる。
これらの遺伝子を利用し、これを微生物のベクターに組
込み、形質転換された微生物から産生させることによ
り、変異を有するコンポーネントを得ることができる。
又、これらの蛋白質は、その機能を保ったまま、天然或
いは人口の変異により、その一部のアミノ酸の置換や配
列の改変を行うことができる。従って、本発明のヒトMK
遺伝子は、上記の各種変異を有する蛋白質をコードする
遺伝子も包含する。遺伝暗号の末端にはTAG、TAA等の終
止コドンを付加することができる。遺伝暗号は上記配列
番号1に例示されたコドンに限られず、アミノ酸配列を
変えることなく各アミノ酸に対し任意のコドンを選択で
き、例えば遺伝子組換えに利用する宿主のコドン使用頻
度等を考慮した常法に従えばよい〔Nucl. Acids. Res.,
9, 43-74(1981)〕。
【0029】
【発明の効果】本発明ヒトMK遺伝子を用いれば、ヒトMK
蛋白を容易に且つ大量に製造することができる。当該ヒ
トMK蛋白は細胞分化促進因子として作用するため、これ
を利用すれば各種培養細胞の培養効率を高め、従来不可
能であった細胞の培養を可能とし、臨床的には胃・腸な
どの組織修復剤として、また細胞は細胞の分化が弱いと
癌化するとされていることより、癌の治療剤として利用
できる。
【0030】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが本発明はこの実施例に何ら限定されるものではな
い。
【0031】実施例1 (1)マウスMKプローブの調製 一般にヒトとマウスの遺伝子は相同性が高いと期待され
ることから、ヒトMK遺伝子の検索にはマウスのMK遺伝子
のMK2 cDNAクローン〔Tomomura, M., et al.,J. Biol.
Chem., 265, 10765-10770(1990)〕を制限酵素MspI(宝
酒造社製)で消化し、約482塩基対のDNA断片を得た。Ms
pIの切断部位は、MK2 cDNAの配列の上流5塩基とそこか
ら約482塩基下流にある。これをマルチプライムDNAラベ
ル化法〔Feinberg, A. P., et al., Anal. Biochem., 1
37, 266-267(1984)〕を用いたマルチプライムDNAラベリ
ングシステム(アマシャム社製)により、α-[32P]-dCT
Pを使って標識化しプローブとした。該プローブの制限
酵素地図を図1に示す。
【0032】(2)cDNAライブラリーからの組換え体フ
ァージクローンの分離 クローンテックス社より購入したヒト胎児腎臓(20〜24
週の胎児由来)λgt10cDNAライブラリー(カタログ番号
NL1071a)と実施例1−(1)で調製したスクリーニン
グ用プローブを用いて、ベントンとデービス〔Benton,
W. and Davis,R., Science, 196, 383-394(1977)〕によ
って開発されたプラーク・ハイブリダイゼーション法に
よりスクリーニングを行った。
【0033】まず、溶解したLB軟寒天培地〔1%バクト
・トリプトン,0.5%酵母抽出液,1%食塩,1.5%バク
ト・アガー,pH7.5〕の上に上記のλgt10cDNAライブラ
リーとE. coli C600Hflを37℃にて20分間インキュベー
トしてファージを宿主菌に吸着させたライブラリーを培
養皿1枚に約2×104個になるように撒き、37℃で7〜
9時間培養し、プラークを形成させた。培養皿は合計80
枚作製した。その後、4℃にて1時間以上冷却した。次
にニトロセルロース・フィルター(Schleicher& Schnel
l; シュライヘル&シャネル社製,13×9cmに切断)を
寒天平板表面に置き、室温で10分間放置後、フィルター
をはがした。このフィルターに通し番号をつけてマスタ
ーフィルターとし、再度同様な操作を行った。
【0034】上記フィルターを0.5M NaOH及び1.5M NaCl
溶液をしみ込ませた濾紙(ワットマン社3MM;ワットマ
ン社製)上にプラークとの接触面を上に置き、10分間放
置してファージDNAをアルカリ処理した後、フィルター
を1Mトリス−塩酸(pH8.0)及び1.5M NaCl溶液をし
み込ませた濾紙に10分間置いて中和した後、更に2×SS
C(1×SSC=0.15M NaCl,0.015Mクエン酸ナトリウ
ム)溶液をしみ込ませた濾紙上に5分間置いた。フィル
ターを室温にて風乾した後、更に真空乾燥器にて80℃で
2時間加熱乾燥しベーキングを行いファージDNAをフィ
ルター上に固定した。次にベーキング済フィルターを2
×SSCに浸した後、プレウォシング溶液〔50mMトリス−
塩酸,pH8.0,1M NaCl,1mM EDTA,0.1%SDS〕中に
移して42℃で1時間振とうして洗浄し、フィルター上の
コロニーを除去した。
【0035】更に、フィルターをプレハイブリダイゼー
ション溶液〔5×SSC、50%ホルムアミド、50mMリン酸
ナトリウム(pH6.5)、10×デンハート氏液(0.02%ウ
シ血清アルブミン,0.02%ポリビニルピロリドン,0.02
%フィコール)、0.1%SDS、200μg/ml熱変性サケ精
子DNA〕中で42℃にて20時間振とうし、プレ・ハイブリ
ダイゼーションを行った。その後、溶液を捨て再度同じ
組成のハイブリダイゼーション液を10ml入れた。次にα
-[32P]-dCTPで標識し、実施例1−(1)で得たマウスM
Kプローブを1フィルター当り、5×105cpmとなるよう
に加え、42℃で20時間ハイブリダイゼーションを行っ
た。ハイブリダイゼーション終了後、フィルターを取り
出し2×SSCと0.1%SDS溶液を用いて室温で10分間洗浄
を行った。同様にして3回洗浄した後、更に0.5×SSCと
0.1%SDS溶液中で56℃にて30分間ずつ2回洗浄を行った
後、室温で風乾した。風乾したフィルターは濾紙に貼
り、[32P]入インクでマークをつけた後、X線フィルム
(Kodak XAR5;コダック社製)・増感紙とともにカセッ
トに入れ、-70℃で一晩露出させた。フィルムは現像・
定着後、2枚のフィルター上で重なるようなシグナルを
探し、シグナルの見つかったその位置に対応する複数個
のプラークを上層寒天ごとかきとり、SM緩衝液〔50mMト
リス−塩酸,pH2.5,8mM MgSO4,100mM NaCl,0.01%
ゼラチン〕に懸濁し、今度は1つ1つのプラークが重な
らない程度に希釈し、ニトロセルロース・フィルターに
撒き、このフィルターから再びハイブリダイゼーション
を行い、2次スクリーニングを行い純粋なファージクロ
ーンを単離した。このようにして得られた陽性クローン
は1.6×106個のクローンより2つの陽性クローンが得ら
れた。更にこれらの陽性クローンをそれぞれ2次スクリ
ーニングにかけて得られた陽性クローンのうちNo.A1を
選出した。選出したクローンをそれぞれアガロース電気
泳動で単離・精製した。そしてλgt10ヒトMK cDNAライ
ブラリーから得られた組換え体ファージクローンを「λ
hMK」と命名した。
【0036】(3)ヒトMK蛋白をコードする組換え体フ
ァージDNAの分離 実施例1−(2)で得られた本発明ヒトMK遺伝子組換え
体ファージクローン(λhMK)をE. coli C600Hflを宿主
として増殖させた後、〔Molecular Cloning(ALaborator
y Manual); T. Maniatis, EF. Fritsch,J. Sambrook; C
old Spring Harbor Laboratory(1982)〕記載の方法に従
って、組換え体ファージDNA(λhMK DNA)を調製した。
【0037】(4)プラスミドphMK形質転換株の作成 λhMK DNAを制限酵素EcoRI(ニッポンジーン社製)で消
化し、約500塩基対のDNA断片を得た。一方、プラスミド
ベクターpUC19(宝酒造社製)を同じく制限酵素EcoRIで
消化したのち、両断片をT4DNAリガーゼ(宝酒造社製)
を用いたライゲーションキット(宝酒造社製)で結合さ
せて得られた本発明の組換え体プラスミドphMKを、E. c
oli HB101のコンピテントセル(宝酒造社製)に形質導
入した。
【0038】(5)ヒトMKcDNAの制限酵素地図の作成 上記(4)で得られたプラスミドphMKを種々の制限酵素
で切断して、これらのcDNAの制限酵素地図を作成した。
即ち、上記(4)で得られたプラスミドphMKを〔Molecu
lar Cloning(A Laboratory Manual); T. Maniatis, EF.
Fritsch, J. Sambrook; Cold Spring HarborLaborator
y, 138-141(1982)〕記載の方法に従って処理し、更に上
記文献のp150-163の方法に従って、本発明phMKクローン
の制限酵素地図を作成した。その結果を図2に示す。図
2中、最上段に示したスケールは、cDNAの1番目の塩基
を基準にしたヌクレオチドの長さ(ベース)を示す。中
段は、本発明蛋白質をコードするcDNAクローンphMKを示
し、枠で囲われた部分はコーディング領域を示す。矢印
は各DNA断片について決定した塩基配列の方向と長さを
示す。
【0039】上記プラスミドのcDNAの長さは、486bpで
あり、その中にSmaI、RsaIにより切断される個所がそれ
ぞれ1個ずつ存在し、AccIIにより切断される個所が3
か所存在し、EcoT14Iにより切断される個所が2か所存
在していることが確認され、この順序でこれら制限酵素
による認識部位が存在していることが確認された。
【0040】(6)phMKクローンの塩基配列の決定 上記実施例1−(4)で得られたプラスミドphMKについ
て、[35S]dATPを使ったサンガーら〔Sanger, F., et a
l., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 74, 5463-5467(197
7)〕のデオキシ・チェーン・ターミネーション法を利用
したT7シークエンスキット(ファルマシア社製)を用い
て、cDNA領域の塩基配列を決定した。その結果、phMKク
ローンは本発明蛋白質をコードするmRNAの5′末端領域
に対応する一部が欠落していることが判明した。
【0041】(7)hMKの5′末端領域の決定 そこで、全hMK遺伝子の塩基配列を決定するためにhMKの
5′末端領域を決定した。 (a)hMKプローブの作製 すなわち、上記λgt10cDNAライブラリーから上記実施例
1−(4)で得られたphMKを「phMK-1」とし、このphMK
-1cDNAを制限酵素EcoRIで切断したEcoRI断片を実施例1
−(1)の方法で[32P]で標識し、標識プローブとし
た。
【0042】(b)ゲノムDNAライブラリーからの組換え体
ファージクローンの分離 クローンテック社より購入したヒト胎盤DNA由来ゲノムD
NAライブラリー(カタログ番号HL1067J;ロット番号112
5;EMBL-3 SP6/T7ベクター)と上記(a)の標識プローブ
を用いて、実施例1−(2)と同様の方法でプラークハ
イブリダイゼーションを行った。その結果、得られた陽
性クローンのうちNo.1を選出し、選出したクローンを単
離・精製した。そして、ヒト胎盤DNA由来ゲノムDNAライ
ブラリーから得られた組換え体ファージクローンを「λ
hgMK」と命名した。また、このλhgMKの制限酵素XhoI/
HindIIIによる切断で得られる断片を、更に上記実施例
1−(3)及び(4)の方法に従ってプラスミドphgMK
形質転換株を作製した。その結果、この断片は約1.8Kb
の大きさからなり、pUC19プラスミドに結合させたphgMK
-1形質転換株を作製していた。
【0043】(c)hgMK-1の制限酵素地図の作成及び塩基
配列の決定 上記実施例1−(5)の方法に従ってhgMK-1の制限酵素
地図を作成し、上記実施例1−(6)の方法に従って組
換え体プラスミドDNA中に含まれる本発明遺伝子をコー
ドするcDNAの5′末端領域の塩基配列を決定した。この
結果を図3に示す。図3中、最上段に示したスケール
は、cDNAの1番目の塩基を基準にしたヌクレオチドの長
さ(キロベース)を示す。中段は、本発明蛋白質をコー
ドするcDNAクローンphgMK-1を示す。下段の矢印は各DNA
断片について決定した塩基配列の方向と長さを示す。通
常、ゲノムDNAはRNAへの転写領域と非転写領域を持って
おり、この境界はChambon則により明瞭に分けられると
されているが、このhgMK-1も同様に図3に示される転写
翻訳領域(白抜きボックス)と非転写領域に分かれてい
る。更にKozak則〔Kozak, M., Nucleic Acid Res., 12,
857-872(1984)〕に従った5′領域の検索により開始コ
ドンATGを含む第1番目の翻訳領域を決定した。また、
この部分はマウスの同領域と84%のホモロジーを有して
いた。図2及び図3に示される種々の制限酵素による切
断で得られる短い(約100〜200bp)断片は、pUC19プラ
スミドに結合させ幾つかの形質転換体を作製し、上記と
同様これらの塩基配列を決定する(図中矢印の方向)こ
とにより、phMK-1及びphgMK-1全体の塩基配列を決定し
た。その結果上記phgMK-1プラスミドのcDNAの長さは1.8
Kbであり、その中にXhoI、HindIII及びSau3AIで切断さ
れる箇所がそれぞれ1ヵ所ずつ存在し、SmaI及びHinfI
で切断される箇所がそれぞれ3ヵ所存在し、ApaIで切断
される箇所が2ヵ所存在していた。
【0044】実施例1−(6)及び(7)の結果より得
られたヒトMK遺伝子の配列は、配列表に示す通りであ
る。配列表に示す塩基配列の番号は5′末端を1とし、
5′末端から3′末端方向に付けられている。アミノ酸
残基の番号はN末端からC末端方向へ付けられており、
開始コドンATGを1としている。ヒトMKの配列は、翻訳
領域及び5′側と3′側の非翻訳領域を含めて全体で56
3個の塩基からなる。翻訳領域は429塩基の長さで、143
個のアミノ酸の蛋白質に相当することが判明した。ま
た、マウスMK2遺伝子との相同性は、核酸レベルでは、8
2%であり、アミノ酸レベルでは、87%であった。
【0045】
【配列表】
配列番号 :1 配列の長さ:563 配列の型 :核酸 鎖の数 :二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源 生物名 :ホモサピエンス 分化の程度:fetal 組織の種類:腎臓 直接の起源 ライブラリー:Human Fetal Kidney cDNA Library 配列の特徴 特徴を表す記号:mat peptide 存在位置 :1..429 特徴を決定した方法:S
【0046】 G 1 ATG CAG CAC CGA GGC TTC CTC CTC CTC ACC CTC CTC GCC CTG CTG GCG 49 Met Gln His Arg Gly Phe Leu Leu Leu Thr Leu Leu Ala Leu Leu Ala 5 10 15 CTC ACC TCC GCG GTC GCC AAA AAG AAA GAT AAG GTG AAG AAG GGC GGC 97 Leu Thr Ser Ala Val Ala Lys Lys Lys Asp Lys Val Lys Lys Gly Gly 20 25 30 CCG GGG AGC GAG TGC GCT GAG TGG GCC TGG GGG CCC TGC ACC CCC AGC 145 Pro Gly Ser Glu Cys Ala Glu Trp Ala Trp Gly Pro Cys Thr Pro Ser 35 40 45 AGC AAG GAT TGC GGC GTG GGT TTC CGC GAG GGC ACC TGC GGG GCC CAG 193 Ser Lys Asp Cys Gly Val Gly Phe Arg Glu Gly Thr Cys Gly Ala Gln 50 55 60 ACC CAG CGC ATC CGG TGC AGG GTG CCC TGC AAC TGG AAG AAG GAG TTT 241 Thr Gln Arg Ile Arg Cys Arg Val Pro Cys Asn Trp Lys Lys Glu Phe 65 70 75 80 GGA GCC GAC TGC AAG TAC AAG TTT GAG AAC TGG GGT GCG TGT GAT GGG 289 Gly Ala Asp Cys Lys Tyr Lys Phe Glu Asn Trp Gly Ala Cys Asp Gly 85 90 95 GGC ACA GGC ACC AAA GTC CGC CAA GGC ACC CTG AAG AAG GCG CGC TAC 337 Gly Thr Gly Thr Lys Val Arg Gln Gly Thr Leu Lys Lys Ala Arg Tyr 100 105 110 AAT GCT CAG TGC CAG GAG ACC ATC CGC GTC ACC AAG CCC TGC ACC CCC 385 Asn Ala Gln Cys Gln Glu Thr Ile Arg Val Thr Lys Pro Cys Thr Pro 115 120 125 AAG ACC AAA GCA AAG GCC AAA GCC AAG AAA GGG AAG GGA AAG GAC 430 Lys Thr Lys Ala Lys Ala Lys Ala Lys Lys Gly Lys Gly Lys Asp 130 135 140 TAGACGCCAA GCCTGGATGC CAAGGAGCCC CTGGTGTCAC ATGGGGCCTG GCCCACGCCC 490 *** TCCCTCTCCC AGGCCCGAGA TGTGACCCAC CAGTGCCTTC TGTCTGCTCG TTAGCTTTAA 550 TCAATCATGC CCC 563
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明遺伝子のスクリーニングに使用したプロ
ーブの制限酵素地図を示す図である。
【図2】本発明蛋白質をコードするcDNAクローンphMKの
制限酵素地図及び塩基配列決定方法を示す図である。
【図3】本発明蛋白質をコードするcDNAクローンphgMK-
1の制限酵素地図及び塩基配列決定方法を示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 門松 健治 鹿児島県鹿児島市城山2丁目30−3 (72)発明者 松原 修一郎 鹿児島県鹿児島市桜ケ丘6丁目46−4 セ ントラルハイツ105 (72)発明者 村松 喬 鹿児島県鹿児島市桜ケ丘3丁目26−9

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒトMK遺伝子。
  2. 【請求項2】 配列表で示されるアミノ酸配列をコード
    する塩基配列を有する請求項1記載の遺伝子。
  3. 【請求項3】 配列表で示される塩基配列を有する請求
    項1記載の遺伝子。
JP3195397A 1991-02-28 1991-08-05 ヒトmk遺伝子 Pending JPH0591880A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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