JPH0593250A - 表層Al合金被覆による高耐塩性コンクリート補強用鋼材の製造方法 - Google Patents
表層Al合金被覆による高耐塩性コンクリート補強用鋼材の製造方法Info
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- JPH0593250A JPH0593250A JP25142491A JP25142491A JPH0593250A JP H0593250 A JPH0593250 A JP H0593250A JP 25142491 A JP25142491 A JP 25142491A JP 25142491 A JP25142491 A JP 25142491A JP H0593250 A JPH0593250 A JP H0593250A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 表層にAl合金層を被覆した高耐塩性コンク
リート補強用鋼材の製造方法を提供する。 【構成】 鋼材を、Alを0.5重量%以上3.0重量
%以下および不可避不純物およびMgからなる700℃
以上1100℃以下の合金融液中に0.5min以上2
h以下浸漬する。 【効果】 表層にAl固溶層を被覆して耐塩性と常温加
工性に優れたコンクリート補強用鋼材の工業的な製造が
可能になった。
リート補強用鋼材の製造方法を提供する。 【構成】 鋼材を、Alを0.5重量%以上3.0重量
%以下および不可避不純物およびMgからなる700℃
以上1100℃以下の合金融液中に0.5min以上2
h以下浸漬する。 【効果】 表層にAl固溶層を被覆して耐塩性と常温加
工性に優れたコンクリート補強用鋼材の工業的な製造が
可能になった。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンクリート補強材で
ある鉄筋ないしPC鋼材の製造方法に関するものであ
る。
ある鉄筋ないしPC鋼材の製造方法に関するものであ
る。
【0002】コンクリート中は通常pHが10を超える
強アルカリ環境であるために、大気中では腐食する炭素
鋼も腐食しない。しかし、海浜地区に建造されるコンク
リート構造物や、混練する砂に未洗浄の海砂を使用した
り混練用の水に海水を使用したコンクリート構造物で
は、pHが10を超える強アルカリであってもCl- イ
オンが存在するために、鋼材は腐食する。その結果、鋼
材は断面積が減少して強度が低下したり、腐食で発生し
た水素が鋼中に侵入して脆化する危険が生ずる。また、
腐食生成物の体積は鋼よりも大きいためコンクリートに
ひび割れが発生し、腐食がますます促進されてコンクリ
ート構造物の寿命が著しく低下する。
強アルカリ環境であるために、大気中では腐食する炭素
鋼も腐食しない。しかし、海浜地区に建造されるコンク
リート構造物や、混練する砂に未洗浄の海砂を使用した
り混練用の水に海水を使用したコンクリート構造物で
は、pHが10を超える強アルカリであってもCl- イ
オンが存在するために、鋼材は腐食する。その結果、鋼
材は断面積が減少して強度が低下したり、腐食で発生し
た水素が鋼中に侵入して脆化する危険が生ずる。また、
腐食生成物の体積は鋼よりも大きいためコンクリートに
ひび割れが発生し、腐食がますます促進されてコンクリ
ート構造物の寿命が著しく低下する。
【0003】本発明は、このようなCl- イオンを含有
するコンクリート構造物の補強材として用いられるいわ
ゆる耐塩性の優れた鋼材の製造方法を提供するものであ
る。
するコンクリート構造物の補強材として用いられるいわ
ゆる耐塩性の優れた鋼材の製造方法を提供するものであ
る。
【0004】
【従来の技術】従来、コンクリートには容易に採取可能
な川砂を使用し、河川水、工業用水あるいは上水を使用
して混練するのが通常であった。しかるに、コンクリー
ト構造物の飛躍的な増加の結果、川砂の採取も容易でな
くなり、海砂の使用が余儀なくされてきた。海砂を使用
する場合、十分な水洗を行なって塩分を除去する必要が
あるため、作業工程が煩雑になり工期が長くなる欠点が
生ずる。また、海洋構造物の場合、コンクリート中への
Cl- イオンの侵入が防止できないため、補強用の鋼材
の腐食とその結果のコンクリートの寿命低下も避けられ
なかった。
な川砂を使用し、河川水、工業用水あるいは上水を使用
して混練するのが通常であった。しかるに、コンクリー
ト構造物の飛躍的な増加の結果、川砂の採取も容易でな
くなり、海砂の使用が余儀なくされてきた。海砂を使用
する場合、十分な水洗を行なって塩分を除去する必要が
あるため、作業工程が煩雑になり工期が長くなる欠点が
生ずる。また、海洋構造物の場合、コンクリート中への
Cl- イオンの侵入が防止できないため、補強用の鋼材
の腐食とその結果のコンクリートの寿命低下も避けられ
なかった。
【0005】これらの欠点は、いずれも補強用の鋼材の
腐食が原因である。従って、Cl-イオンを含む強アル
カリ環境での耐食性すなわち耐塩性に優れた補強用鋼材
があれば解決するのである。
腐食が原因である。従って、Cl-イオンを含む強アル
カリ環境での耐食性すなわち耐塩性に優れた補強用鋼材
があれば解決するのである。
【0006】従来、耐塩性が必要なコンクリート構造物
用補強材には、エポキシ塗装を施した塗装鉄筋や、Zn
めっき鉄筋、ステンレス鉄筋が使用されてきた。しか
し、塗装鉄筋は溶接がそのままではできないだけではな
く、曲げ加工部の塗膜が簡単に剥離してそこから腐食が
発生するために、必ずしも期待した効果が得られなかっ
た。Znめっき鉄筋、ステンレス鉄筋は、相応に耐塩性
があり効果も期待できるが、溶接が困難でかつ高価格で
あるという欠点があった。
用補強材には、エポキシ塗装を施した塗装鉄筋や、Zn
めっき鉄筋、ステンレス鉄筋が使用されてきた。しか
し、塗装鉄筋は溶接がそのままではできないだけではな
く、曲げ加工部の塗膜が簡単に剥離してそこから腐食が
発生するために、必ずしも期待した効果が得られなかっ
た。Znめっき鉄筋、ステンレス鉄筋は、相応に耐塩性
があり効果も期待できるが、溶接が困難でかつ高価格で
あるという欠点があった。
【0007】これに対して、本出願人はAlを多量添加
した鋼の耐塩性が非常に優れていることを見出し、Al
を7〜20重量%含む鋼材を発明した(特開昭64−7
9346号)。この発明鋼は、2%程度のCl -イオン
を含むpH=12のCa(OH)2 懸濁水溶液中でも腐
食しないため、海砂を使用したコンクリート構造物の製
造が可能となった。しかし、この鋼はAlの多量含有を
前提とした合金であるため、必然的な製造上の欠点が解
決できなかった。すなわち、酸素の吹込みによる脱炭が
不可欠な転炉での溶製は歩留りが非常に劣り、量産が困
難であった。また、熱間での延性が著しく劣るため、鋳
造時や圧延時に巨大な割れが多発し、鉄筋やPC鋼材へ
の加工ができなかった。すなわち、通常の鋼の製造工程
(溶解精錬−鋳造−圧延)では製造できなかったのであ
る。
した鋼の耐塩性が非常に優れていることを見出し、Al
を7〜20重量%含む鋼材を発明した(特開昭64−7
9346号)。この発明鋼は、2%程度のCl -イオン
を含むpH=12のCa(OH)2 懸濁水溶液中でも腐
食しないため、海砂を使用したコンクリート構造物の製
造が可能となった。しかし、この鋼はAlの多量含有を
前提とした合金であるため、必然的な製造上の欠点が解
決できなかった。すなわち、酸素の吹込みによる脱炭が
不可欠な転炉での溶製は歩留りが非常に劣り、量産が困
難であった。また、熱間での延性が著しく劣るため、鋳
造時や圧延時に巨大な割れが多発し、鉄筋やPC鋼材へ
の加工ができなかった。すなわち、通常の鋼の製造工程
(溶解精錬−鋳造−圧延)では製造できなかったのであ
る。
【0008】これに対して、本発明者らは耐塩性を要求
されるのは表層部分のみであることに着目して、表層部
に5〜15重量%のAl固溶層を被覆した鋼材を発明し
た(特願平2−138400号)。この鋼材は、延性お
よび靭性に優れ、もちろん強アルカリ環境での耐塩性に
優れていることが確認された。この鋼材の工業的な量産
は、めっき溶射等を組合わせた固相拡散法や鋳造段階で
の鋳込みクラッドなどが考えられ実施可能である。しか
し、これらの方法では安価な製造プロセスの構築の面か
らは、特殊な設備や従来の製造工程を大幅に変更する必
要のある工程が含まれる等必ずしも有利ではなかった。
されるのは表層部分のみであることに着目して、表層部
に5〜15重量%のAl固溶層を被覆した鋼材を発明し
た(特願平2−138400号)。この鋼材は、延性お
よび靭性に優れ、もちろん強アルカリ環境での耐塩性に
優れていることが確認された。この鋼材の工業的な量産
は、めっき溶射等を組合わせた固相拡散法や鋳造段階で
の鋳込みクラッドなどが考えられ実施可能である。しか
し、これらの方法では安価な製造プロセスの構築の面か
らは、特殊な設備や従来の製造工程を大幅に変更する必
要のある工程が含まれる等必ずしも有利ではなかった。
【0009】本発明者らは、Fe−Al合金を表層部に
形成する方法の効率を上げるために、化学反応を併用す
ることを考えた。
形成する方法の効率を上げるために、化学反応を併用す
ることを考えた。
【0010】鋼材の表面に化学反応を利用してAl合金
層を被覆する方法には、いわゆるカロライジング法が知
られている。例えば、l976年発行の金属表面技術便
覧(金属表面技術協会)のll63〜1167頁には、
Al粉、緩衝材としてAl2O3 粉および活性剤として
NH4 Clなどのハロゲン化物の混合粉中に鋼材を埋め
込み、鋼材表面に高いAl濃度のFe−Al金属間化合
物層を生成させる方法が示されている。しかしカロライ
ジング法は、耐高温酸化性の向上を目的としているため
に、被覆する合金層の粗濃度は通常60%以上でないと
効果が得られない技術である。
層を被覆する方法には、いわゆるカロライジング法が知
られている。例えば、l976年発行の金属表面技術便
覧(金属表面技術協会)のll63〜1167頁には、
Al粉、緩衝材としてAl2O3 粉および活性剤として
NH4 Clなどのハロゲン化物の混合粉中に鋼材を埋め
込み、鋼材表面に高いAl濃度のFe−Al金属間化合
物層を生成させる方法が示されている。しかしカロライ
ジング法は、耐高温酸化性の向上を目的としているため
に、被覆する合金層の粗濃度は通常60%以上でないと
効果が得られない技術である。
【0011】本発明者らは、カロライジング法の処理条
件をAl生成や拡散が遅くなるよう変化させ、Al濃度
の低下すなわち耐塩性の点からは適正Al濃度レベルに
制御することを試みた。まず、処理を短時間で打ち切る
ことで低Al濃度化を図ったが、局所的には目標濃度部
分も認められたが、高濃度の部分と被覆されていない部
分が共存するなど平面方向のAl濃度のむらが避けられ
なかった。次に、処理温度の低下を試みたが、必要な処
理時間が単に長くなるだけでなく、短時間の処理の場合
と同様のAl濃度のむらが避けられなかった。すなわ
ち、耐塩性の点から適正なAl濃度レベルすなわち5%
以上20%以下のAl濃度に制御することは、カロライ
ジング法では不可能であった。
件をAl生成や拡散が遅くなるよう変化させ、Al濃度
の低下すなわち耐塩性の点からは適正Al濃度レベルに
制御することを試みた。まず、処理を短時間で打ち切る
ことで低Al濃度化を図ったが、局所的には目標濃度部
分も認められたが、高濃度の部分と被覆されていない部
分が共存するなど平面方向のAl濃度のむらが避けられ
なかった。次に、処理温度の低下を試みたが、必要な処
理時間が単に長くなるだけでなく、短時間の処理の場合
と同様のAl濃度のむらが避けられなかった。すなわ
ち、耐塩性の点から適正なAl濃度レベルすなわち5%
以上20%以下のAl濃度に制御することは、カロライ
ジング法では不可能であった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐塩性の点
から適正なAl濃度の表面合金層を均一にかつ短時間で
生成させることを目的としたもので、従来のカロライジ
ング法とは異なるAlの生成方法を創出し、それを適切
に制御し得る工程および処理条件の明確化にして、表面
に5〜20%のAl合金相を有する耐塩性の優れたコン
クリート構造物の補強用鋼材の製造方法を開示するもの
である。
から適正なAl濃度の表面合金層を均一にかつ短時間で
生成させることを目的としたもので、従来のカロライジ
ング法とは異なるAlの生成方法を創出し、それを適切
に制御し得る工程および処理条件の明確化にして、表面
に5〜20%のAl合金相を有する耐塩性の優れたコン
クリート構造物の補強用鋼材の製造方法を開示するもの
である。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、表層にA
lを固溶させる手段である固相拡散の速度を上げるため
に処理温度を高めることを試みた。その結果、固相拡散
では速度的に限界があるだけでなく、高速になると面方
向の固溶Al濃度のばらつきが非常に大きくなることが
判明した。その理由を調査した結果、固相界面のわずか
な条件の違い(数10Åの酸化皮膜の有無など)に基づ
くことが推定された。以上の知見から、固相拡散法を発
展させ、Al側を液相にすることを発想した。
lを固溶させる手段である固相拡散の速度を上げるため
に処理温度を高めることを試みた。その結果、固相拡散
では速度的に限界があるだけでなく、高速になると面方
向の固溶Al濃度のばらつきが非常に大きくなることが
判明した。その理由を調査した結果、固相界面のわずか
な条件の違い(数10Åの酸化皮膜の有無など)に基づ
くことが推定された。以上の知見から、固相拡散法を発
展させ、Al側を液相にすることを発想した。
【0014】溶融Al中に鋼材を浸漬したところ、期待
どおり鋼材の表層部にAl合金層を形成させることがで
きた。ところが、この方法では最表層には単なる固溶層
ではなく金属間化合物が生成することも明らかとなっ
た。最表層に金属間化合物が生成すると、常温での曲げ
加工部分に亀裂が生じその部分の耐塩性が劣る可能性が
あり、不適切である。
どおり鋼材の表層部にAl合金層を形成させることがで
きた。ところが、この方法では最表層には単なる固溶層
ではなく金属間化合物が生成することも明らかとなっ
た。最表層に金属間化合物が生成すると、常温での曲げ
加工部分に亀裂が生じその部分の耐塩性が劣る可能性が
あり、不適切である。
【0015】本発明者らは、表層部のAl濃度を低下す
べく処理時間や温度を検討したが、合金層の厚さの制御
は可能であったが、金属間化合物の生成を防止する条件
は見出せなかった。
べく処理時間や温度を検討したが、合金層の厚さの制御
は可能であったが、金属間化合物の生成を防止する条件
は見出せなかった。
【0016】本発明は、処理の時間や温度を限定するの
ではなく、浸漬する合金融液側のAlの化学ポテンシャ
ルを低下させることで完成した。Al融液のAlの化学
ポテンシャルを低下させるために、鋼と反応したり鋼中
に拡散固溶することがなく、かつAlと金属間化合物を
作ることなく相互に固溶する物質でAlを希釈すること
を考え種々の材料を検討した。その結果、その希釈材料
としてMgを見出し、鋼材の表層に金属間化合物を作る
ことなく5〜20重量%のAlを固溶させることに成功
した。
ではなく、浸漬する合金融液側のAlの化学ポテンシャ
ルを低下させることで完成した。Al融液のAlの化学
ポテンシャルを低下させるために、鋼と反応したり鋼中
に拡散固溶することがなく、かつAlと金属間化合物を
作ることなく相互に固溶する物質でAlを希釈すること
を考え種々の材料を検討した。その結果、その希釈材料
としてMgを見出し、鋼材の表層に金属間化合物を作る
ことなく5〜20重量%のAlを固溶させることに成功
した。
【0017】すなわち、本発明は、鋼材を、Alを0.
5重量%以上3.0重量%以下、残部不可避不純物およ
びMgからなる700℃以上1100℃以下の合金融液
中に0.5min以上2h以下浸漬することを特徴とす
るAl−Mg合金融液中で表層にAl合金層を被覆した
高耐塩性コンクリート補強用鋼材の製造方法、を開示す
るものである。
5重量%以上3.0重量%以下、残部不可避不純物およ
びMgからなる700℃以上1100℃以下の合金融液
中に0.5min以上2h以下浸漬することを特徴とす
るAl−Mg合金融液中で表層にAl合金層を被覆した
高耐塩性コンクリート補強用鋼材の製造方法、を開示す
るものである。
【0018】次に、本発明の限定理由を説明する。JI
S G3112に規定された直径25mmの鉄筋コンク
リート用棒鋼SD30B鋼熱延材を酸洗脱スケールして
Al−Mg合金融液中(850℃−0.5h)に浸漬し
た。その後、表層部に生成したAl合金層のAl固溶度
とAl−Mg合金融液中のAl濃度との関係を図1に示
した。Al濃度が高いと、固溶層のAl濃度も高く金属
間化合物の生成も認められた。図1に示したように、合
金融液中のAl濃度を0.5重量%以上3.0%以下に
すると、表層のAl固溶度は5〜15重量%にすること
が可能である。さらに、合金融液中のAl濃度を0.5
重量%未満にすると長時間浸漬処理を行なっても鋼材表
層のAl固溶濃度が5重量%以上とならないため0.5
重量%を下限とした。また、3.0重量%を超えると短
時間処理でも表層の金属間化合物生成を防止することが
困難なため3.0重量%を上限とした。
S G3112に規定された直径25mmの鉄筋コンク
リート用棒鋼SD30B鋼熱延材を酸洗脱スケールして
Al−Mg合金融液中(850℃−0.5h)に浸漬し
た。その後、表層部に生成したAl合金層のAl固溶度
とAl−Mg合金融液中のAl濃度との関係を図1に示
した。Al濃度が高いと、固溶層のAl濃度も高く金属
間化合物の生成も認められた。図1に示したように、合
金融液中のAl濃度を0.5重量%以上3.0%以下に
すると、表層のAl固溶度は5〜15重量%にすること
が可能である。さらに、合金融液中のAl濃度を0.5
重量%未満にすると長時間浸漬処理を行なっても鋼材表
層のAl固溶濃度が5重量%以上とならないため0.5
重量%を下限とした。また、3.0重量%を超えると短
時間処理でも表層の金属間化合物生成を防止することが
困難なため3.0重量%を上限とした。
【0019】Al−Mg合金融液の温度は、700℃未
満では拡散反応の速度が遅い上に、鋼材浸潰直後に表層
で合金融液が凝固したまま再融解しにくく比較的早期に
融解した部位としない部位で拡撒層のAl濃度に大きな
差異が生ずることから、700℃を下限とした。また、
1100℃を超えるとAlの生成反応も高速化するがそ
れ以上に鋼中でのAlの拡散速度が高くなる。その結
果、Al−Mg合金浴のAl濃度が低下して被覆合金中
の固溶Al濃度が5%に達しない場合が生じたり、例え
Al−Mg合金浴のAl濃度を維持しても固溶Al濃度
5%以上の被覆合金層が急激に厚くなるため、1100
℃を上限とした。
満では拡散反応の速度が遅い上に、鋼材浸潰直後に表層
で合金融液が凝固したまま再融解しにくく比較的早期に
融解した部位としない部位で拡撒層のAl濃度に大きな
差異が生ずることから、700℃を下限とした。また、
1100℃を超えるとAlの生成反応も高速化するがそ
れ以上に鋼中でのAlの拡散速度が高くなる。その結
果、Al−Mg合金浴のAl濃度が低下して被覆合金中
の固溶Al濃度が5%に達しない場合が生じたり、例え
Al−Mg合金浴のAl濃度を維持しても固溶Al濃度
5%以上の被覆合金層が急激に厚くなるため、1100
℃を上限とした。
【0020】
【作用】本発明では、Al−Mg合金融液中からAlが
鋼側に拡散することで、表層にAlの拡散被覆層を有す
る鋼材の製造が可能となる。Alの拡散元が高温の合金
融液にすることで、拡散速度を大きくすることが可能と
なった。さらに、Alの供給源としてAl−Mg合金融
液を用いることで、被覆層中のAl濃度を適切に制御可
能となり、かつ材質的に有害な金属間化合物の生成を抑
制することが可能となったのである。
鋼側に拡散することで、表層にAlの拡散被覆層を有す
る鋼材の製造が可能となる。Alの拡散元が高温の合金
融液にすることで、拡散速度を大きくすることが可能と
なった。さらに、Alの供給源としてAl−Mg合金融
液を用いることで、被覆層中のAl濃度を適切に制御可
能となり、かつ材質的に有害な金属間化合物の生成を抑
制することが可能となったのである。
【0021】本発明は、この様にAlの拡散処理の速度
を高くすることと表面のAl濃度を低目に抑え金属間化
合物の生成を抑制するという両立しがたい製造条件をと
もに満足する方法であり、もちろん本発明によって製造
されたAl拡散被覆鉄筋は、コンクリート中などの強ア
ルカリ環境での耐塩性に優れるばかりでなく、鉄筋とし
ての強度、延性および靭性を有している。
を高くすることと表面のAl濃度を低目に抑え金属間化
合物の生成を抑制するという両立しがたい製造条件をと
もに満足する方法であり、もちろん本発明によって製造
されたAl拡散被覆鉄筋は、コンクリート中などの強ア
ルカリ環境での耐塩性に優れるばかりでなく、鉄筋とし
ての強度、延性および靭性を有している。
【0022】
【実施例】JIS G3112に規定された直径25m
mの鉄筋コンクリート用棒鋼SD30B鋼を、熱延後酸
洗してスケールを除去した後、種々の拡散処理剤中でA
l拡散浸透処理を行なった。表1にAl−Mg合金融液
中のAl濃度、温度および浸漬時間等の実施条件を示し
た。
mの鉄筋コンクリート用棒鋼SD30B鋼を、熱延後酸
洗してスケールを除去した後、種々の拡散処理剤中でA
l拡散浸透処理を行なった。表1にAl−Mg合金融液
中のAl濃度、温度および浸漬時間等の実施条件を示し
た。
【0023】表1にそれらの条件で形成されたAl固溶
層の厚さ、Alの固溶度、2Dl80°曲げによるひび
割れ発生状況、および耐塩性試験の結果を示した。耐塩
性は、NaClを0.8%含んだ塩水を用いて混練した
供試材使用の鉄筋コンクリートを作成し、JIS A6
205に規定されたオートクレーブ装置を用いたコンク
リート中の鉄筋腐食試験を実施し、その際の錆発生面積
率を測定して評価した。
層の厚さ、Alの固溶度、2Dl80°曲げによるひび
割れ発生状況、および耐塩性試験の結果を示した。耐塩
性は、NaClを0.8%含んだ塩水を用いて混練した
供試材使用の鉄筋コンクリートを作成し、JIS A6
205に規定されたオートクレーブ装置を用いたコンク
リート中の鉄筋腐食試験を実施し、その際の錆発生面積
率を測定して評価した。
【0024】本発明1から7は、Al−Mg合金融液中
のAl濃度を0.5重量%以上3.0重量%以下のもの
を用いてAl固溶相のAl濃度が5重量%以上15重量
%以下としたため、アルカリ環境で優れた耐塩性を示し
かつ常温での曲げ加工性も良好であった。一方、比較例
8は、Al−Mg合金融液中のAl濃度が小さいため、
Al固溶層のAl濃度が低くアルカリ環境での耐塩腔が
劣っている。比較例9は、逆にAl濃度が高いため被覆
層のAl濃度が高くなり加工性の劣る金属間化合物が生
成して被覆層が剥離した。比較例10は、処理温度が高
いため、局所的に低濃度部分ができ耐塩性が劣った。
のAl濃度を0.5重量%以上3.0重量%以下のもの
を用いてAl固溶相のAl濃度が5重量%以上15重量
%以下としたため、アルカリ環境で優れた耐塩性を示し
かつ常温での曲げ加工性も良好であった。一方、比較例
8は、Al−Mg合金融液中のAl濃度が小さいため、
Al固溶層のAl濃度が低くアルカリ環境での耐塩腔が
劣っている。比較例9は、逆にAl濃度が高いため被覆
層のAl濃度が高くなり加工性の劣る金属間化合物が生
成して被覆層が剥離した。比較例10は、処理温度が高
いため、局所的に低濃度部分ができ耐塩性が劣った。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】本発明によって、表層にAl固溶層を被
覆した鋼材の工業的な製造が可能になった。この結果、
安価でかつ耐塩性の優れた鉄筋の使用が可能となり、海
浜地区の土木建造物への適用や安価な海砂の使用が可能
となった。
覆した鋼材の工業的な製造が可能になった。この結果、
安価でかつ耐塩性の優れた鉄筋の使用が可能となり、海
浜地区の土木建造物への適用や安価な海砂の使用が可能
となった。
【図1】Al−Mg合金融液中のAl濃度とAl固溶層
のAl濃度を示した図である。
のAl濃度を示した図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 鋼材を、Alを0.5重量%以上3.0
重量%以下、残部不可避不純物およびMgからなる70
0℃以上1100℃以下の合金融液中に0.5min以
上2h以下浸漬することを特徴とするAl−Mg合金融
液を利用した表層Al合金被覆による高耐塩性コンクリ
ート補強用鋼材の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25142491A JPH0593250A (ja) | 1991-09-30 | 1991-09-30 | 表層Al合金被覆による高耐塩性コンクリート補強用鋼材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25142491A JPH0593250A (ja) | 1991-09-30 | 1991-09-30 | 表層Al合金被覆による高耐塩性コンクリート補強用鋼材の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0593250A true JPH0593250A (ja) | 1993-04-16 |
Family
ID=17222645
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25142491A Withdrawn JPH0593250A (ja) | 1991-09-30 | 1991-09-30 | 表層Al合金被覆による高耐塩性コンクリート補強用鋼材の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0593250A (ja) |
-
1991
- 1991-09-30 JP JP25142491A patent/JPH0593250A/ja not_active Withdrawn
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